JP3505748B2 - 水不溶性有機溶剤の精製方法 - Google Patents
水不溶性有機溶剤の精製方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルコキシシランを含
む水不溶性有機溶剤からアルコキシシランを効果的に除
去する水不溶性有機溶剤の精製方法に関する。 【0002】 【従来の技術】アルコキシシランの合成反応として、以
下の3種類の反応が知られている。 クロルシラン類とアルコールを反応させる方法 【0003】 【化1】R4-n SiCln +nR′OH → R4-n S
i(OR′)n +nHCl 【0004】(式中、Rはアルキル基又はアリール基、
R′はアルキル基、nは1〜4の正の整数を示す。) ケイ素とアルコールを銅系触媒により反応させる方
法 【0005】 【化2】 【0006】(式中、Rはアルキル基を示す。) オレフィンとトリアルコキシシランを白金系触媒に
より反応させる方法 【0007】 【化3】【0008】(式中、Rはエポキシ基、メタクリロオキ
シ基、アミノ基等を含むアルキル基、R′はアルキル基
を示す。) これらの反応において、しばしば芳香族炭化水素系の有
機化合物が反応溶媒として用いられる。また、これらの
反応を行なう反応器等の製造設備の洗浄用としてトルエ
ン、ベンゼン等の溶剤が用いられる。その他、例えば
の方法において、トリメトキシシラン(R=CH3 )を
合成する際、反応生成物としてメタノールとトリメトキ
シシランの混合物が得られるが、メタノールとトリメト
キシシランが共沸混合物を形成するためトリメトキシシ
ランの蒸留分離にあたりn−ヘキサンを添加する共沸蒸
留キシレンを添加する抽出蒸留などが行なわれる。 【0009】以上の様に、アルコキシシランと水不溶性
溶剤との混合物が一般に取扱われている。この際、溶剤
を再使用することが多いが、そのためにはアルコキシシ
ランを除去する必要がある。この除去法としては蒸留法
が一般的であるが、設備コストがかかることと、蒸留残
渣がやはりアルコキシシランと溶剤の混合物となるため
この処理を行なう必要があり本質的な解決とはなってい
ない。このため、アルコキシシラン含有溶剤は、一部廃
棄して新しい溶剤を追加するような方法が採られるが、
この様な方法では溶剤コストがかかる。一方、廃棄にあ
たっても、アルコキシシラン類の毒性が高いこと、また
反応性も高く、特にトリアルコキシシランは活性水素を
もつ化合物と容易に反応して水素ガスを発生したり、シ
ランガスを発生するなど種々の危険性があり取扱いにく
い。また、焼却処理を行なう際にも、アルコキシシラン
が燃焼によりいわゆるフュームドシリカを生成するため
バーナーノズルをはじめ、焼却設備内の閉塞原因とな
る。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】以上のことから、本発
明者らは、アルコキシシランを含む溶剤からアルコキシ
シランを除去し、溶剤を再生する方法について検討し
た。溶剤が、水不溶性であることと、アルコキシシラン
が水と反応してシリカもしくはケイ酸誘導体になること
から、溶剤を水と接触させ、アルコキシシランを抽出除
去する方法を試みた。しかしながら、抽出操作の時に、
シリカが析出して、溶剤と水の分離が困難であった。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々研究
を重ねた結果、アルカリ水溶液を用いて上述の抽出を行
なったところ、シリカを全く析出させることなく、溶剤
中のアルコキシシランが除去できることを見い出して本
発明に至った。すなわち本発明の要旨は、アルコキシシ
ランを含む水溶性有機溶剤をアルカリ水溶液と接触させ
ることを特徴とする水不溶性有機溶剤の精製方法に存す
る。 【0012】以下、本発明につき、詳細に説明する。こ
こでいう水不溶性溶剤とは、一般的に水にほとんど溶解
しない有機化合物を示す。例としては、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジエチル
エーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジ
フェニルエーテルなどのエーテル類、酢酸メチル、酢酸
エチル、酢酸ブチル等のエステル類、クロロホルム、四
塩化炭素、ジクロルメタン等の塩素化炭化水素、また、
ポリジメチルポリシロキサンの様なシリコン系の化合物
などである。本発明において、アルコキシシランを含む
とは、一般式 【0013】 【化4】Rn Si(OR′)4-n 【0014】(Rは、H又は官能基を有するアルキル
基、R′はアルキル基、n:1〜4の正の整数)で示さ
れるアルコキシシラン又は、一般式 【0015】 【化5】 【0016】(n:正の整数、R1 、R2 、R3 、
R4 :H又は官能基を有するアルキル基又はアルコキシ
基)で示されるアルコキシシランの重合体例としては、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ
プロポキシシラン等のテトラアルコキシ体又はその重合
物、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプ
ロポキシシラン等のトリアルコキシ体又はその重合物、
ジメトキシシラン、ジエトキシシラン等のジアルコキシ
体又はその重合物、その他、C−Si結合をもつメチル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチ
ルジメトキシシラン等、又は、官能基を有するものとし
て、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ランなどが挙げられる。 【0017】アルカリ水溶液としては、水溶性でpHが
7より大きいアルカリを水に溶解したものである。無機
アルカリとしては、アンモニア、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属の水
酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
などのアルカリ金属の炭酸塩が挙げられる。有機アルカ
リとしては、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシ
ドなどのアルカリ金属のアルコキサイド、各種アミン化
合物などが挙げられる。これらの中でも、水への溶解度
が高い、シリカの溶解度が高い及び溶剤への溶解度が低
いなどの観点から、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリ
ウムが好ましい。なお、アルカリとしては、上記の2種
以上の混合物を用いてもかまわない。 【0018】また、アルカリ水溶液中には前記アルカリ
以外の水溶性化合物、例えば塩析剤として塩化ナトリウ
ム、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニ
ウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウムなどの中性塩
又は、アルカリ水溶液を繰返し使用することにより生じ
るケイ酸アルカリなどの本発明の目的を阻害しないもの
が含まれていてもさしつかえない。 【0019】水不溶性溶剤中のアルコキシシランの濃度
は、1×10-6%から90%まで広い領域が適用可能で
あるが、本発明では特に5%以下の低濃度範囲に有効で
ある。アルカリ水溶液中のアルカリ濃度は特に限定され
ないが、アルカリの使用量は、溶剤中のアルコキシシラ
ンのケイ素モル数に対して、0.5〜100倍モル、好
ましくは、1〜10倍モルである。抽出操作時の溶剤/
アルカリ水溶液の体積比は特に問わないが、撹拌の効率
や、分液操作の容易さを考慮すると、0.1〜10倍が
好ましい。 【0020】操作温度は特に限定しないが、通常10〜
50℃で操作する。抽出装置としては、溶剤相とアルカ
リ水溶性を、撹拌操作とその後の相分離を行なう静置時
間がとれるものが良く、 回分で行なうなら通常の撹拌
槽で良い。連続で行なう場合は、撹拌部分と静置部分の
分かれたミキサーセトラー型の抽出装置が適している。
通常、撹拌時間は1〜30分、静置時間は5〜60分で
行なう。抽出の回数(又は段数)は、1回で十分である
が、必要に応じて繰返して行なっても良い。また、抽出
操作後、溶剤を再使用するため、溶剤中に溶解したアル
カリを除く水洗や、溶剤に溶解した水を除く脱水操作を
追加することもできる。 【0021】 【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例にその範囲を限定されるものではない。 【0022】実施例1〜4 水不溶性溶剤として、n−ヘキサン、キシレン、トルエ
ンを用い、アルコキシシランとして、テトラメトキシシ
ラン、メチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシ
ランを用い、アルカリ水溶液として水酸化ナトリウムの
水溶液を用いた実験結果を第1表にまとめた。抽出容器
は100mlのガラス製分液ロートを用い、25℃で振
とう機を用い1分間振とうし、10分静置して相分離の
状態を観察した。また、溶剤相をサンプリングして、ガ
スクロマトグラフィーにて、溶剤相中のアルコキシシラ
ン濃度を測定した。 【0023】比較例1〜2 実施例2、3において、アルカリを用いず、水で抽出を
行なった。結果を同じく表−1に示す。尚、溶剤相のシ
ラン濃度は、析出した白色固体除去後の液相に含まれる
シラン濃度を測定した値とした。 【0024】 【表1】【0025】 【発明の効果】本発明により水不溶性有機溶剤の効果的
な精製が可能となる。
む水不溶性有機溶剤からアルコキシシランを効果的に除
去する水不溶性有機溶剤の精製方法に関する。 【0002】 【従来の技術】アルコキシシランの合成反応として、以
下の3種類の反応が知られている。 クロルシラン類とアルコールを反応させる方法 【0003】 【化1】R4-n SiCln +nR′OH → R4-n S
i(OR′)n +nHCl 【0004】(式中、Rはアルキル基又はアリール基、
R′はアルキル基、nは1〜4の正の整数を示す。) ケイ素とアルコールを銅系触媒により反応させる方
法 【0005】 【化2】 【0006】(式中、Rはアルキル基を示す。) オレフィンとトリアルコキシシランを白金系触媒に
より反応させる方法 【0007】 【化3】【0008】(式中、Rはエポキシ基、メタクリロオキ
シ基、アミノ基等を含むアルキル基、R′はアルキル基
を示す。) これらの反応において、しばしば芳香族炭化水素系の有
機化合物が反応溶媒として用いられる。また、これらの
反応を行なう反応器等の製造設備の洗浄用としてトルエ
ン、ベンゼン等の溶剤が用いられる。その他、例えば
の方法において、トリメトキシシラン(R=CH3 )を
合成する際、反応生成物としてメタノールとトリメトキ
シシランの混合物が得られるが、メタノールとトリメト
キシシランが共沸混合物を形成するためトリメトキシシ
ランの蒸留分離にあたりn−ヘキサンを添加する共沸蒸
留キシレンを添加する抽出蒸留などが行なわれる。 【0009】以上の様に、アルコキシシランと水不溶性
溶剤との混合物が一般に取扱われている。この際、溶剤
を再使用することが多いが、そのためにはアルコキシシ
ランを除去する必要がある。この除去法としては蒸留法
が一般的であるが、設備コストがかかることと、蒸留残
渣がやはりアルコキシシランと溶剤の混合物となるため
この処理を行なう必要があり本質的な解決とはなってい
ない。このため、アルコキシシラン含有溶剤は、一部廃
棄して新しい溶剤を追加するような方法が採られるが、
この様な方法では溶剤コストがかかる。一方、廃棄にあ
たっても、アルコキシシラン類の毒性が高いこと、また
反応性も高く、特にトリアルコキシシランは活性水素を
もつ化合物と容易に反応して水素ガスを発生したり、シ
ランガスを発生するなど種々の危険性があり取扱いにく
い。また、焼却処理を行なう際にも、アルコキシシラン
が燃焼によりいわゆるフュームドシリカを生成するため
バーナーノズルをはじめ、焼却設備内の閉塞原因とな
る。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】以上のことから、本発
明者らは、アルコキシシランを含む溶剤からアルコキシ
シランを除去し、溶剤を再生する方法について検討し
た。溶剤が、水不溶性であることと、アルコキシシラン
が水と反応してシリカもしくはケイ酸誘導体になること
から、溶剤を水と接触させ、アルコキシシランを抽出除
去する方法を試みた。しかしながら、抽出操作の時に、
シリカが析出して、溶剤と水の分離が困難であった。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々研究
を重ねた結果、アルカリ水溶液を用いて上述の抽出を行
なったところ、シリカを全く析出させることなく、溶剤
中のアルコキシシランが除去できることを見い出して本
発明に至った。すなわち本発明の要旨は、アルコキシシ
ランを含む水溶性有機溶剤をアルカリ水溶液と接触させ
ることを特徴とする水不溶性有機溶剤の精製方法に存す
る。 【0012】以下、本発明につき、詳細に説明する。こ
こでいう水不溶性溶剤とは、一般的に水にほとんど溶解
しない有機化合物を示す。例としては、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジエチル
エーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジ
フェニルエーテルなどのエーテル類、酢酸メチル、酢酸
エチル、酢酸ブチル等のエステル類、クロロホルム、四
塩化炭素、ジクロルメタン等の塩素化炭化水素、また、
ポリジメチルポリシロキサンの様なシリコン系の化合物
などである。本発明において、アルコキシシランを含む
とは、一般式 【0013】 【化4】Rn Si(OR′)4-n 【0014】(Rは、H又は官能基を有するアルキル
基、R′はアルキル基、n:1〜4の正の整数)で示さ
れるアルコキシシラン又は、一般式 【0015】 【化5】 【0016】(n:正の整数、R1 、R2 、R3 、
R4 :H又は官能基を有するアルキル基又はアルコキシ
基)で示されるアルコキシシランの重合体例としては、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ
プロポキシシラン等のテトラアルコキシ体又はその重合
物、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプ
ロポキシシラン等のトリアルコキシ体又はその重合物、
ジメトキシシラン、ジエトキシシラン等のジアルコキシ
体又はその重合物、その他、C−Si結合をもつメチル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチ
ルジメトキシシラン等、又は、官能基を有するものとし
て、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ランなどが挙げられる。 【0017】アルカリ水溶液としては、水溶性でpHが
7より大きいアルカリを水に溶解したものである。無機
アルカリとしては、アンモニア、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属の水
酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
などのアルカリ金属の炭酸塩が挙げられる。有機アルカ
リとしては、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシ
ドなどのアルカリ金属のアルコキサイド、各種アミン化
合物などが挙げられる。これらの中でも、水への溶解度
が高い、シリカの溶解度が高い及び溶剤への溶解度が低
いなどの観点から、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリ
ウムが好ましい。なお、アルカリとしては、上記の2種
以上の混合物を用いてもかまわない。 【0018】また、アルカリ水溶液中には前記アルカリ
以外の水溶性化合物、例えば塩析剤として塩化ナトリウ
ム、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニ
ウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウムなどの中性塩
又は、アルカリ水溶液を繰返し使用することにより生じ
るケイ酸アルカリなどの本発明の目的を阻害しないもの
が含まれていてもさしつかえない。 【0019】水不溶性溶剤中のアルコキシシランの濃度
は、1×10-6%から90%まで広い領域が適用可能で
あるが、本発明では特に5%以下の低濃度範囲に有効で
ある。アルカリ水溶液中のアルカリ濃度は特に限定され
ないが、アルカリの使用量は、溶剤中のアルコキシシラ
ンのケイ素モル数に対して、0.5〜100倍モル、好
ましくは、1〜10倍モルである。抽出操作時の溶剤/
アルカリ水溶液の体積比は特に問わないが、撹拌の効率
や、分液操作の容易さを考慮すると、0.1〜10倍が
好ましい。 【0020】操作温度は特に限定しないが、通常10〜
50℃で操作する。抽出装置としては、溶剤相とアルカ
リ水溶性を、撹拌操作とその後の相分離を行なう静置時
間がとれるものが良く、 回分で行なうなら通常の撹拌
槽で良い。連続で行なう場合は、撹拌部分と静置部分の
分かれたミキサーセトラー型の抽出装置が適している。
通常、撹拌時間は1〜30分、静置時間は5〜60分で
行なう。抽出の回数(又は段数)は、1回で十分である
が、必要に応じて繰返して行なっても良い。また、抽出
操作後、溶剤を再使用するため、溶剤中に溶解したアル
カリを除く水洗や、溶剤に溶解した水を除く脱水操作を
追加することもできる。 【0021】 【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例にその範囲を限定されるものではない。 【0022】実施例1〜4 水不溶性溶剤として、n−ヘキサン、キシレン、トルエ
ンを用い、アルコキシシランとして、テトラメトキシシ
ラン、メチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシ
ランを用い、アルカリ水溶液として水酸化ナトリウムの
水溶液を用いた実験結果を第1表にまとめた。抽出容器
は100mlのガラス製分液ロートを用い、25℃で振
とう機を用い1分間振とうし、10分静置して相分離の
状態を観察した。また、溶剤相をサンプリングして、ガ
スクロマトグラフィーにて、溶剤相中のアルコキシシラ
ン濃度を測定した。 【0023】比較例1〜2 実施例2、3において、アルカリを用いず、水で抽出を
行なった。結果を同じく表−1に示す。尚、溶剤相のシ
ラン濃度は、析出した白色固体除去後の液相に含まれる
シラン濃度を測定した値とした。 【0024】 【表1】【0025】 【発明の効果】本発明により水不溶性有機溶剤の効果的
な精製が可能となる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C07F 7/04
C07F 7/20
C07C 7/148
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 アルコキシシランを含む水不溶性有機溶
剤をアルカリ水溶液と接触させることを特徴とする水不
溶性有機溶剤の精製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21633393A JP3505748B2 (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 水不溶性有機溶剤の精製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21633393A JP3505748B2 (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 水不溶性有機溶剤の精製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0770147A JPH0770147A (ja) | 1995-03-14 |
JP3505748B2 true JP3505748B2 (ja) | 2004-03-15 |
Family
ID=16686903
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
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---|---|---|---|---|
JP4574875B2 (ja) * | 2001-02-27 | 2010-11-04 | 日本曹達株式会社 | 加水分解性基を有するケイ素化合物の製造における溶媒回収再生方法。 |
-
1993
- 1993-08-31 JP JP21633393A patent/JP3505748B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH0770147A (ja) | 1995-03-14 |
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