JP3503604B2 - 送風機 - Google Patents
送風機Info
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- JP3503604B2 JP3503604B2 JP2001075832A JP2001075832A JP3503604B2 JP 3503604 B2 JP3503604 B2 JP 3503604B2 JP 2001075832 A JP2001075832 A JP 2001075832A JP 2001075832 A JP2001075832 A JP 2001075832A JP 3503604 B2 JP3503604 B2 JP 3503604B2
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- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、送風機の構造に
関するものである。
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図17には、従来一般的な軸流送風機の
羽根車31を示している。この羽根車31は、ハブ33
の周囲に複数枚の翼32,32,・・を、その前縁32
aから後縁32bに向けて所定角度をもって傾斜させて
取り付けて構成されるものであって、その外周側にはこ
れを囲繞するようにして環状のシュラウド34が配置さ
れる。そして、上記羽根車31の回転によって、空気は
上記各翼32の負圧面32c側と正圧面32d側とを、
その前縁32a側から後縁32b側に向かって流れ、そ
の揚力作用によって送風が行われるものである。尚、こ
のような送風作用は、軸流送風機に限らず、斜流送風機
においても同様である。
羽根車31を示している。この羽根車31は、ハブ33
の周囲に複数枚の翼32,32,・・を、その前縁32
aから後縁32bに向けて所定角度をもって傾斜させて
取り付けて構成されるものであって、その外周側にはこ
れを囲繞するようにして環状のシュラウド34が配置さ
れる。そして、上記羽根車31の回転によって、空気は
上記各翼32の負圧面32c側と正圧面32d側とを、
その前縁32a側から後縁32b側に向かって流れ、そ
の揚力作用によって送風が行われるものである。尚、こ
のような送風作用は、軸流送風機に限らず、斜流送風機
においても同様である。
【0003】一方、図18には、従来一般的な遠心送風
機の羽根車41を示している。この羽根車41は、所定
間隔をもって対向配置されたハブ43とシュラウド44
との間に、これら両者に跨がった状態で複数枚の翼4
2,42,・・を周方向に所定ピッチで取り付けて構成
される。そして、上記羽根車41の回転に伴う遠心力に
よって空気が上記シュラウド4側の吸込口45から吸い
込まれ、これが上記各翼42の前縁42a側から後縁4
2b側へ向かってその負圧面42c側と正圧面42d側
とをそれぞれ流れ、該羽根車41の外周に開口した吹出
口46から吹き出されることで送風が行われるものであ
る。
機の羽根車41を示している。この羽根車41は、所定
間隔をもって対向配置されたハブ43とシュラウド44
との間に、これら両者に跨がった状態で複数枚の翼4
2,42,・・を周方向に所定ピッチで取り付けて構成
される。そして、上記羽根車41の回転に伴う遠心力に
よって空気が上記シュラウド4側の吸込口45から吸い
込まれ、これが上記各翼42の前縁42a側から後縁4
2b側へ向かってその負圧面42c側と正圧面42d側
とをそれぞれ流れ、該羽根車41の外周に開口した吹出
口46から吹き出されることで送風が行われるものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図19には、上記軸流
送風機の羽根車31の翼32とか、上記遠心送風機の羽
根車41の翼42の翼面上における気流の速度分布を模
式的に示している。ここで、上記翼32(42)に流入
する空気は、該翼32(42)に対してその前縁32a
(42a)から流入し、該前縁32a(42a)に衝突
して翼32(42)の負圧面32c(42c)と正圧面
32d(42d)とに別れた後、該負圧面32c(42
c)と正圧面32d(42d)に沿ってそれぞれ流れ、
その後縁32b(42b)から後方へ流出するものであ
る(負圧面側気流A1と正圧面側気流A2を参照)。
送風機の羽根車31の翼32とか、上記遠心送風機の羽
根車41の翼42の翼面上における気流の速度分布を模
式的に示している。ここで、上記翼32(42)に流入
する空気は、該翼32(42)に対してその前縁32a
(42a)から流入し、該前縁32a(42a)に衝突
して翼32(42)の負圧面32c(42c)と正圧面
32d(42d)とに別れた後、該負圧面32c(42
c)と正圧面32d(42d)に沿ってそれぞれ流れ、
その後縁32b(42b)から後方へ流出するものであ
る(負圧面側気流A1と正圧面側気流A2を参照)。
【0005】ところで、一般に送風機では、その上流側
(吸込側)の気流が何らかの原因で乱れると、羽根車に
流入する気流の流動状態とか流路抵抗等が変化し、この
影響を受けて、その翼面付近では気流の流れが不安定と
なり易く、しかもこのような傾向は翼32(42)の正
圧面32d(42d)側よりも負圧面32b(42b)
側において強く現れるものである。従って、図19に示
すように、上記翼32(42)にその前縁32a(42
a)から流入する気流のうち、該前縁32a(42a)
から正圧面32d(42d)に沿って流れる正圧面側気
流A2の流れは比較的安定したものとなり、該正圧面3
2d(42d)からの剥離も極めて少ないものとなる。
(吸込側)の気流が何らかの原因で乱れると、羽根車に
流入する気流の流動状態とか流路抵抗等が変化し、この
影響を受けて、その翼面付近では気流の流れが不安定と
なり易く、しかもこのような傾向は翼32(42)の正
圧面32d(42d)側よりも負圧面32b(42b)
側において強く現れるものである。従って、図19に示
すように、上記翼32(42)にその前縁32a(42
a)から流入する気流のうち、該前縁32a(42a)
から正圧面32d(42d)に沿って流れる正圧面側気
流A2の流れは比較的安定したものとなり、該正圧面3
2d(42d)からの剥離も極めて少ないものとなる。
【0006】ところが、上記前縁32a(42a)から
負圧面32c(42a)に沿って流れる負圧面側気流A
1側においては、その流れ状態が不安定であることか
ら、該負圧面32c(42a)上において流速の境界層
が発達し、該負圧面32c(42a)の近傍において
は、流速が低下することで気流が次第に負圧面32c
(42a)から剥離し、流れの不安定領域Bが拡大し、
結果的に、空力騒音が増大するとか、気流が失速状態に
陥り送風効率が低下する、等の問題が生じることにな
る。
負圧面32c(42a)に沿って流れる負圧面側気流A
1側においては、その流れ状態が不安定であることか
ら、該負圧面32c(42a)上において流速の境界層
が発達し、該負圧面32c(42a)の近傍において
は、流速が低下することで気流が次第に負圧面32c
(42a)から剥離し、流れの不安定領域Bが拡大し、
結果的に、空力騒音が増大するとか、気流が失速状態に
陥り送風効率が低下する、等の問題が生じることにな
る。
【0007】このような問題に対して、従来は、翼形状
の改良によって翼表面での気流の安定化を図るようにし
ていたが、かかる従来手法は、気流に対する翼面側から
の影響を可及的に低減させる、という消極的な対策であ
ったことから、これによって十分な効果を得ることは困
難であった。
の改良によって翼表面での気流の安定化を図るようにし
ていたが、かかる従来手法は、気流に対する翼面側から
の影響を可及的に低減させる、という消極的な対策であ
ったことから、これによって十分な効果を得ることは困
難であった。
【0008】そこで本願発明は、送風機において、翼面
上の気流に対して翼面側から積極的に働きかけてその流
れ状態を制御することで、空力騒音の低減と失速状態の
回避による送風効率の向上とを実現することを目的とし
てなされたものである。
上の気流に対して翼面側から積極的に働きかけてその流
れ状態を制御することで、空力騒音の低減と失速状態の
回避による送風効率の向上とを実現することを目的とし
てなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題
を解決するための具体的手段として次のような構成を採
用している。
を解決するための具体的手段として次のような構成を採
用している。
【0010】本願の第1の発明では、羽根車1の各翼2
の前縁2aと負圧面2cの少なくとも何れか一方に、翼
表面と略面一となるようにして柱状回転体10を埋没配
置し、且つ該柱状回転体10を翼スパン方向を軸として
回転可能としたことを特徴としている。
の前縁2aと負圧面2cの少なくとも何れか一方に、翼
表面と略面一となるようにして柱状回転体10を埋没配
置し、且つ該柱状回転体10を翼スパン方向を軸として
回転可能としたことを特徴としている。
【0011】本願の第2の発明では、上記第1の発明に
かかる送風機において、上記柱状回転体10の回転方向
を、上記翼2の負圧面2c側での気流方向と同方向に設
定したことを特徴としている。
かかる送風機において、上記柱状回転体10の回転方向
を、上記翼2の負圧面2c側での気流方向と同方向に設
定したことを特徴としている。
【0012】本願の第3の発明では、上記第1又は第2
の発明にかかる送風機において、上記柱状回転体10を
回転体駆動手段Xによって回転させることを特徴として
いる。
の発明にかかる送風機において、上記柱状回転体10を
回転体駆動手段Xによって回転させることを特徴として
いる。
【0013】本願の第4の発明では、上記第1又は第2
の発明にかかる送風機において、上記柱状回転体10
を、翼表面に沿って流れる気流によって回転させること
を特徴としている。
の発明にかかる送風機において、上記柱状回転体10
を、翼表面に沿って流れる気流によって回転させること
を特徴としている。
【0014】本願の第5の発明では、上記第3の発明に
かかる送風機において、上記柱状回転体10の回転速度
を、該柱状回転体10の表面の周速度が上記羽根車1の
回転による上記翼2の負圧面2cの周速度よりも大きく
なるように設定したことを特徴としている。
かかる送風機において、上記柱状回転体10の回転速度
を、該柱状回転体10の表面の周速度が上記羽根車1の
回転による上記翼2の負圧面2cの周速度よりも大きく
なるように設定したことを特徴としている。
【0015】本願の第6の発明では、上記第3の発明に
かかる送風機において、上記柱状回転体10の回転速度
を、上記羽根車1の外径を「D」、ハブ径を「d」とし
たときの半径R=((D2+d2)/2)0.5/2)の部
分で、該柱状回転体10の表面の周速度が上記羽根車1
の回転による上記翼2の負圧面2cの周速度よりも大き
くなるように設定したことを特徴としている。
かかる送風機において、上記柱状回転体10の回転速度
を、上記羽根車1の外径を「D」、ハブ径を「d」とし
たときの半径R=((D2+d2)/2)0.5/2)の部
分で、該柱状回転体10の表面の周速度が上記羽根車1
の回転による上記翼2の負圧面2cの周速度よりも大き
くなるように設定したことを特徴としている。
【0016】本願の第7の発明では、上記第3、第5又
は第6の発明にかかる送風機において、上記回転体駆動
手段Xを、上記各翼2毎にそれぞれ設けた回転体駆動用
モータ11で構成したことを特徴としている。
は第6の発明にかかる送風機において、上記回転体駆動
手段Xを、上記各翼2毎にそれぞれ設けた回転体駆動用
モータ11で構成したことを特徴としている。
【0017】本願の第8の発明では、上記第7の発明に
かかる送風機において、上記柱状回転体10の回転及び
停止作動を送風機の運転状態に応じて制御することを特
徴としている。
かかる送風機において、上記柱状回転体10の回転及び
停止作動を送風機の運転状態に応じて制御することを特
徴としている。
【0018】本願の第9の発明では、上記第7の発明に
かかる送風機において、上記柱状回転体10の回転速度
を送風機の運転状態に応じて制御することを特徴として
いる。 本願の第10の発明では、上記第3の発明にか
かる送風機において、上記回転体駆動手段Xを、羽根車
駆動用モータ9と該羽根車駆動用モータ9の回転力を上
記柱状回転体10に伝達する伝達機構Yとで構成したこ
とを特徴としている。
かかる送風機において、上記柱状回転体10の回転速度
を送風機の運転状態に応じて制御することを特徴として
いる。 本願の第10の発明では、上記第3の発明にか
かる送風機において、上記回転体駆動手段Xを、羽根車
駆動用モータ9と該羽根車駆動用モータ9の回転力を上
記柱状回転体10に伝達する伝達機構Yとで構成したこ
とを特徴としている。
【0019】本願の第11の発明では、上記第10の発
明にかかる送風機において、上記伝達機構Yを、上記羽
根車駆動用モータ9と同心状に固定配置された固定歯車
15と、上記各柱状回転体10毎に設けられ上記固定歯
車15にそれぞれ噛合して該固定歯車15と上記羽根車
1との相対回転に伴って回転する回転歯車16とで構成
したことを特徴としている。
明にかかる送風機において、上記伝達機構Yを、上記羽
根車駆動用モータ9と同心状に固定配置された固定歯車
15と、上記各柱状回転体10毎に設けられ上記固定歯
車15にそれぞれ噛合して該固定歯車15と上記羽根車
1との相対回転に伴って回転する回転歯車16とで構成
したことを特徴としている。
【0020】本願の第12の発明では、上記第11の発
明にかかる送風機において、上記固定歯車15と上記回
転歯車16との関係を、該固定歯車15に対して上記回
転歯車16が増速されるように設定したことを特徴とし
ている。
明にかかる送風機において、上記固定歯車15と上記回
転歯車16との関係を、該固定歯車15に対して上記回
転歯車16が増速されるように設定したことを特徴とし
ている。
【0021】本願の第13の発明では、上記第11又は
第12の発明にかかる送風機において、上記各歯車1
5,16を弾性素材で形成したことを特徴としている。
第12の発明にかかる送風機において、上記各歯車1
5,16を弾性素材で形成したことを特徴としている。
【0022】本願の第14の発明では、上記第11、第
12又は第13の発明にかかる送風機において、上記固
定歯車15を、上記送風機駆動用モータ9の取付部材1
8に取り付けたことを特徴としている。
12又は第13の発明にかかる送風機において、上記固
定歯車15を、上記送風機駆動用モータ9の取付部材1
8に取り付けたことを特徴としている。
【0023】本願の第15の発明では、上記第1、第
2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第1
1、第12、第13又は第14の発明にかかる送風機に
おいて、上記柱状回転体10を円柱体としたことを特徴
としている。
2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第1
1、第12、第13又は第14の発明にかかる送風機に
おいて、上記柱状回転体10を円柱体としたことを特徴
としている。
【0024】本願の第16の発明では、上記第1、第
2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第1
1、第12、第13又は第14の発明にかかる送風機に
おいて、上記柱状回転体10を、翼スパン方向において
異なる径をもつ異径柱体としたことを特徴としている。
2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第1
1、第12、第13又は第14の発明にかかる送風機に
おいて、上記柱状回転体10を、翼スパン方向において
異なる径をもつ異径柱体としたことを特徴としている。
【0025】本願の第17の発明では、上記第16の発
明にかかる送風機において、上記柱状回転体10を、翼
スパン方向位置での翼厚さに応じて異なる径をもつ異径
柱体としたことを特徴としている。
明にかかる送風機において、上記柱状回転体10を、翼
スパン方向位置での翼厚さに応じて異なる径をもつ異径
柱体としたことを特徴としている。
【0026】本願の第18の発明では、上記第16の発
明にかかる送風機において、上記柱状回転体10を、翼
スパン方向位置での羽根車回転軸心からの距離に応じて
異なる径をもつ異径柱体としたことを特徴としている。
する送風機。
明にかかる送風機において、上記柱状回転体10を、翼
スパン方向位置での羽根車回転軸心からの距離に応じて
異なる径をもつ異径柱体としたことを特徴としている。
する送風機。
【0027】
【発明の効果】本願発明ではかかる構成とすることによ
り次のような効果が得られる。
り次のような効果が得られる。
【0028】(a) 本願の第1の発明にかかる送風機
によれば、羽根車1の各翼2の前縁2aと負圧面2cの
少なくとも何れか一方に、翼表面と略面一となるように
して柱状回転体10を埋没配置し、且つ該柱状回転体1
0を翼スパン方向を軸として回転可能としているので、
上記羽根車1が回転して送風作用が行われる場合、上記
柱状回転体10の部分においては、該柱状回転体10が
回転する分だけ、例えば該柱状回転体10が設けられて
いない場合に比して、翼表面近傍の気流に作用する剪断
力が小さくなりその流速低下が少ないことから、翼表面
近傍での境界層の発達が抑制され、それだけ気流の剥離
が起こりにくくなる。この結果、翼表面近傍での気流の
剥離に起因する空力騒音が低減されるとともに、翼面で
の気流の失速が発生しにくくなり送風効率の向上が期待
できる。
によれば、羽根車1の各翼2の前縁2aと負圧面2cの
少なくとも何れか一方に、翼表面と略面一となるように
して柱状回転体10を埋没配置し、且つ該柱状回転体1
0を翼スパン方向を軸として回転可能としているので、
上記羽根車1が回転して送風作用が行われる場合、上記
柱状回転体10の部分においては、該柱状回転体10が
回転する分だけ、例えば該柱状回転体10が設けられて
いない場合に比して、翼表面近傍の気流に作用する剪断
力が小さくなりその流速低下が少ないことから、翼表面
近傍での境界層の発達が抑制され、それだけ気流の剥離
が起こりにくくなる。この結果、翼表面近傍での気流の
剥離に起因する空力騒音が低減されるとともに、翼面で
の気流の失速が発生しにくくなり送風効率の向上が期待
できる。
【0029】そして、この場合、上記柱状回転体10が
上記翼2の前縁2aの近傍に配置されているときには、
該前縁2a部分は上記翼2に流入する気流が衝突してそ
の流れが最も乱され易い部位であることから、ここに上
記柱状回転体10を設けることで、該柱状回転体10に
よって気流の乱れの発生そのものを抑制することがで
き、上記効果がより一層確実になる。
上記翼2の前縁2aの近傍に配置されているときには、
該前縁2a部分は上記翼2に流入する気流が衝突してそ
の流れが最も乱され易い部位であることから、ここに上
記柱状回転体10を設けることで、該柱状回転体10に
よって気流の乱れの発生そのものを抑制することがで
き、上記効果がより一層確実になる。
【0030】また、上記柱状回転体10が上記翼2の負
圧面2cに設けられているときには、該負圧面2c側は
流速の境界層が発達し易い部位であることから、ここに
該柱状回転体10を設けることで上記境界層の発達がよ
り効果的に抑制され、上記効果がより一層確実になる。
圧面2cに設けられているときには、該負圧面2c側は
流速の境界層が発達し易い部位であることから、ここに
該柱状回転体10を設けることで上記境界層の発達がよ
り効果的に抑制され、上記効果がより一層確実になる。
【0031】(b) 本願の第2の発明によれば、上記
第1の発明にかかる送風機において、上記柱状回転体1
0の回転方向を、上記翼2の負圧面2c側での気流方向
と同方向に設定しているので、該柱状回転体10の回転
が翼表面での気流の剪断力を低減させる方向に作用し、
上記(a)に記載の効果が確実ならしめられる。
第1の発明にかかる送風機において、上記柱状回転体1
0の回転方向を、上記翼2の負圧面2c側での気流方向
と同方向に設定しているので、該柱状回転体10の回転
が翼表面での気流の剪断力を低減させる方向に作用し、
上記(a)に記載の効果が確実ならしめられる。
【0032】(c) 本願の第3の発明によれば、上記
第1又は第2の発明にかかる送風機において、上記柱状
回転体10を回転体駆動手段Xによって回転させるよう
にしているので、該柱状回転体10を確実に且つ高い信
頼性をもって回転させることができ、それだけ上記
(a)又は(b)の効果がより確実ならしめられる。
第1又は第2の発明にかかる送風機において、上記柱状
回転体10を回転体駆動手段Xによって回転させるよう
にしているので、該柱状回転体10を確実に且つ高い信
頼性をもって回転させることができ、それだけ上記
(a)又は(b)の効果がより確実ならしめられる。
【0033】(d) 本願の第4の発明によれば、上記
第1又は第2の発明にかかる送風機において、上記柱状
回転体10を、翼表面に沿って流れる気流によって回転
させるようにしているので、例えば上記柱状回転体10
を機械的に回転させる構成とする場合に比して、上記
(a)又は(b)に記載の効果を、より簡単且つ安価な
構成で得ることができ、延いては、高性能の送風機をよ
り安価に提供できることになる。
第1又は第2の発明にかかる送風機において、上記柱状
回転体10を、翼表面に沿って流れる気流によって回転
させるようにしているので、例えば上記柱状回転体10
を機械的に回転させる構成とする場合に比して、上記
(a)又は(b)に記載の効果を、より簡単且つ安価な
構成で得ることができ、延いては、高性能の送風機をよ
り安価に提供できることになる。
【0034】(e) 本願の第5の発明によれば、上記
第3の発明にかかる送風機において、上記柱状回転体1
0の回転速度を、該柱状回転体10の表面の周速度が上
記羽根車1の回転による上記翼2の負圧面2cの周速度
よりも大きくなるように設定しているので、該負圧面2
cに沿って流れる気流は上記柱状回転体10部分におい
て該柱状回転体10の回転によって増速作用を受けその
流速が高められ、上記負圧面2c近傍の流速の低い気流
は、増速された気流によって流速上昇が図られ、その流
れ状態がより安定したものとされる。この結果、上記負
圧面2cにおける気流の剥離が一層効果的に抑制され、
上記(c)に記載の効果がさらに促進されることにな
る。
第3の発明にかかる送風機において、上記柱状回転体1
0の回転速度を、該柱状回転体10の表面の周速度が上
記羽根車1の回転による上記翼2の負圧面2cの周速度
よりも大きくなるように設定しているので、該負圧面2
cに沿って流れる気流は上記柱状回転体10部分におい
て該柱状回転体10の回転によって増速作用を受けその
流速が高められ、上記負圧面2c近傍の流速の低い気流
は、増速された気流によって流速上昇が図られ、その流
れ状態がより安定したものとされる。この結果、上記負
圧面2cにおける気流の剥離が一層効果的に抑制され、
上記(c)に記載の効果がさらに促進されることにな
る。
【0035】(f) 本願の第6の発明によれば、上記
第3の発明にかかる送風機において、上記柱状回転体1
0の回転速度を、上記羽根車1の外径を「D」、ハブ径
を「d」としたときの半径R=((D2+d2)/2)
0.5/2)の部分(即ち、通常、軸流送風機あるいは斜
流送風機の翼面において平均的な流れ状態を呈する部
分)で、上記柱状回転体10の表面の周速度が上記羽根
車1の回転による上記翼2の負圧面2cの周速度よりも
大きくなるように設定しているので、該負圧面2cに沿
って流れる気流は上記柱状回転体10部分において該柱
状回転体10から増速作用を受けその流速が高くなり、
上記負圧面2c近傍の流速の低い気流は増速された気流
によってその流速上昇が図られ、その流れ状態がより安
定したものとなる。この結果、上記負圧面2cにおける
気流の剥離が一層効果的に抑制され、特に、軸流送風機
あるいは斜流送風機において、上記(c)に記載の効果
がより一層促進されることになる。
第3の発明にかかる送風機において、上記柱状回転体1
0の回転速度を、上記羽根車1の外径を「D」、ハブ径
を「d」としたときの半径R=((D2+d2)/2)
0.5/2)の部分(即ち、通常、軸流送風機あるいは斜
流送風機の翼面において平均的な流れ状態を呈する部
分)で、上記柱状回転体10の表面の周速度が上記羽根
車1の回転による上記翼2の負圧面2cの周速度よりも
大きくなるように設定しているので、該負圧面2cに沿
って流れる気流は上記柱状回転体10部分において該柱
状回転体10から増速作用を受けその流速が高くなり、
上記負圧面2c近傍の流速の低い気流は増速された気流
によってその流速上昇が図られ、その流れ状態がより安
定したものとなる。この結果、上記負圧面2cにおける
気流の剥離が一層効果的に抑制され、特に、軸流送風機
あるいは斜流送風機において、上記(c)に記載の効果
がより一層促進されることになる。
【0036】(g) 本願の第7の発明によれば、上記
第3、第5又は第6の発明にかかる送風機において、上
記回転体駆動手段Xを、上記各翼2毎にそれぞれ設けた
回転体駆動用モータ11で構成しているので、上記各翼
2毎にそれぞれ設けた上記各柱状回転体10を、上記羽
根車1の回転とは無関係に別個独立して回転させること
ができ、例えば翼2上における流れが安定した状態であ
って上記柱状回転体10を回転させる必要性の低いよう
な運転状態の下では、該柱状回転体10を停止させたま
ま上記羽根車1のみを回転させて送風作用を行わせるこ
とができる等、送風機の運転状態に対応した上記柱状回
転体10の適正な作動を実現でき、それだけ送風機の運
転特性の多様化が図れるものである。
第3、第5又は第6の発明にかかる送風機において、上
記回転体駆動手段Xを、上記各翼2毎にそれぞれ設けた
回転体駆動用モータ11で構成しているので、上記各翼
2毎にそれぞれ設けた上記各柱状回転体10を、上記羽
根車1の回転とは無関係に別個独立して回転させること
ができ、例えば翼2上における流れが安定した状態であ
って上記柱状回転体10を回転させる必要性の低いよう
な運転状態の下では、該柱状回転体10を停止させたま
ま上記羽根車1のみを回転させて送風作用を行わせるこ
とができる等、送風機の運転状態に対応した上記柱状回
転体10の適正な作動を実現でき、それだけ送風機の運
転特性の多様化が図れるものである。
【0037】(h) 本願の第8の発明によれば、上記
第7の発明にかかる送風機において、上記柱状回転体1
0の回転及び停止作動を送風機の運転状態に応じて制御
するようにしているので、例えば上記柱状回転体10
を、該柱状回転体10の回転による気流の増速が要求さ
れるような運転状態においてのみ回転させ、それ以外の
運転状態においてはその回転を停止させて該柱状回転体
10の駆動に要する動力の低減を図るなど、送風機の送
風効率の向上と運転経費の低減との両立が可能になるも
のである。
第7の発明にかかる送風機において、上記柱状回転体1
0の回転及び停止作動を送風機の運転状態に応じて制御
するようにしているので、例えば上記柱状回転体10
を、該柱状回転体10の回転による気流の増速が要求さ
れるような運転状態においてのみ回転させ、それ以外の
運転状態においてはその回転を停止させて該柱状回転体
10の駆動に要する動力の低減を図るなど、送風機の送
風効率の向上と運転経費の低減との両立が可能になるも
のである。
【0038】(i) 本願の第9の発明によれば、上記
第7の発明にかかる送風機において、上記柱状回転体1
0の回転速度を送風機の運転状態に応じて制御するよう
にしているので、例えば送風機が低速運転され上記羽根
車1の翼面上での流速が低く気流の剥離が生じ易いよう
な運転状態においては上記柱状回転体10の回転速度を
高く設定して該柱状回転体10の回転による気流の増速
率を高めて剥離の抑制を図る一方、またこれとは逆に、
送風機が高速運転され上記羽根車1の翼面上での流速が
高く気流の剥離が生じにくいような運転状態においては
上記柱状回転体10の回転速度を低く設定して該柱状回
転体10の回転に要する動力軽減を図るなど、上記柱状
回転体10を送風機の運転状態に対応して最適に作動さ
せることで送風機の送風効率の向上と運転経費の軽減と
の両立が可能となるものである。
第7の発明にかかる送風機において、上記柱状回転体1
0の回転速度を送風機の運転状態に応じて制御するよう
にしているので、例えば送風機が低速運転され上記羽根
車1の翼面上での流速が低く気流の剥離が生じ易いよう
な運転状態においては上記柱状回転体10の回転速度を
高く設定して該柱状回転体10の回転による気流の増速
率を高めて剥離の抑制を図る一方、またこれとは逆に、
送風機が高速運転され上記羽根車1の翼面上での流速が
高く気流の剥離が生じにくいような運転状態においては
上記柱状回転体10の回転速度を低く設定して該柱状回
転体10の回転に要する動力軽減を図るなど、上記柱状
回転体10を送風機の運転状態に対応して最適に作動さ
せることで送風機の送風効率の向上と運転経費の軽減と
の両立が可能となるものである。
【0039】(j) 本願の第10の発明によれば、上
記第3の発明にかかる送風機において、上記回転体駆動
手段Xを、羽根車駆動用モータ9と該羽根車駆動用モー
タ9の回転力を上記柱状回転体10に伝達する伝達機構
Yとで構成しているので、上記柱状回転体10の駆動用
に専用の駆動手段を備える必要がなく、それだけ送風機
の低コスト化を図れるものである。
記第3の発明にかかる送風機において、上記回転体駆動
手段Xを、羽根車駆動用モータ9と該羽根車駆動用モー
タ9の回転力を上記柱状回転体10に伝達する伝達機構
Yとで構成しているので、上記柱状回転体10の駆動用
に専用の駆動手段を備える必要がなく、それだけ送風機
の低コスト化を図れるものである。
【0040】(k) 本願の第11の発明によれば、上
記第10の発明にかかる送風機において、上記伝達機構
Yを、上記羽根車駆動用モータ9と同心状に固定配置さ
れた固定歯車15と、上記各柱状回転体10毎に設けら
れ上記固定歯車15にそれぞれ噛合して該固定歯車15
と上記羽根車1との相対回転に伴って回転する回転歯車
16とで構成しているので、該伝達機構Yは歯車伝達系
に特有の利点、即ち、構造が簡単で且つ安価であり、し
かもその作動が確実という利点をもつことになり、この
結果、送風機の低コスト化と作動上の信頼性の向上との
両立が可能になるものである。
記第10の発明にかかる送風機において、上記伝達機構
Yを、上記羽根車駆動用モータ9と同心状に固定配置さ
れた固定歯車15と、上記各柱状回転体10毎に設けら
れ上記固定歯車15にそれぞれ噛合して該固定歯車15
と上記羽根車1との相対回転に伴って回転する回転歯車
16とで構成しているので、該伝達機構Yは歯車伝達系
に特有の利点、即ち、構造が簡単で且つ安価であり、し
かもその作動が確実という利点をもつことになり、この
結果、送風機の低コスト化と作動上の信頼性の向上との
両立が可能になるものである。
【0041】(l) 本願の第12の発明によれば、上
記第11の発明にかかる送風機において、上記固定歯車
15と上記回転歯車16との関係を、該固定歯車15に
対して上記回転歯車16が増速されるように設定してい
るので、上記羽根車1の回転に連動して上記柱状回転体
10が回転される場合、該柱状回転体10の表面の周速
度は上記羽根車1の回転に伴う上記翼2の負圧面2cの
周速度よりも大きくなり、該負圧面2c上を流れる気流
は該柱状回転体10によって増速作用を受けその流速が
高くなることからその剥離が効果的に抑制され、この結
果、気流の剥離に起因する空力騒音が低減されるととも
に、翼面での気流の失速が発生しにくくなり送風効率の
向上が期待できる。
記第11の発明にかかる送風機において、上記固定歯車
15と上記回転歯車16との関係を、該固定歯車15に
対して上記回転歯車16が増速されるように設定してい
るので、上記羽根車1の回転に連動して上記柱状回転体
10が回転される場合、該柱状回転体10の表面の周速
度は上記羽根車1の回転に伴う上記翼2の負圧面2cの
周速度よりも大きくなり、該負圧面2c上を流れる気流
は該柱状回転体10によって増速作用を受けその流速が
高くなることからその剥離が効果的に抑制され、この結
果、気流の剥離に起因する空力騒音が低減されるととも
に、翼面での気流の失速が発生しにくくなり送風効率の
向上が期待できる。
【0042】(m) 本願の第13の発明によれば、上
記第11又は第12の発明にかかる送風機において、上
記各歯車15,16を弾性素材で形成しているので、弾
性素材の特性に基づき、上記各歯車15,16の作動に
伴う接触とか振動による騒音の発生が可及的に低減さ
れ、それだけ送風機の静粛運転性が向上し、延いては送
風機の商品価値の向上が図れることになる。
記第11又は第12の発明にかかる送風機において、上
記各歯車15,16を弾性素材で形成しているので、弾
性素材の特性に基づき、上記各歯車15,16の作動に
伴う接触とか振動による騒音の発生が可及的に低減さ
れ、それだけ送風機の静粛運転性が向上し、延いては送
風機の商品価値の向上が図れることになる。
【0043】(n) 本願の第14の発明によれば、上
記第11、第12又は第13の発明にかかる送風機にお
いて、上記固定歯車15を、上記送風機駆動用モータ9
の取付部材18に取り付けているので、例えば上記固定
歯車15を専用の取付部材を用いて取り付ける場合に比
して、部品点数の低減による低コスト化を図ることが可
能となる。
記第11、第12又は第13の発明にかかる送風機にお
いて、上記固定歯車15を、上記送風機駆動用モータ9
の取付部材18に取り付けているので、例えば上記固定
歯車15を専用の取付部材を用いて取り付ける場合に比
して、部品点数の低減による低コスト化を図ることが可
能となる。
【0044】(o) 本願の第15の発明によれば、上
記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、
第9、第11、第12、第13又は第14の発明にかか
る送風機において、上記柱状回転体10を円柱体として
いるので、該柱状回転体10の製作が容易であり、それ
だけ送風機の低コスト化が促進される。
記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、
第9、第11、第12、第13又は第14の発明にかか
る送風機において、上記柱状回転体10を円柱体として
いるので、該柱状回転体10の製作が容易であり、それ
だけ送風機の低コスト化が促進される。
【0045】(p) 本願の第16の発明によれば、上
記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、
第9、第11、第12、第13又は第14の発明にかか
る送風機において、上記柱状回転体10を、翼スパン方
向において異なる径をもつ異径柱体としているので、該
柱状回転体10が回転することによる効果はその表面の
周速度に対応して変化するものであることからして、例
えば、翼スパン方向において、翼面での周速度の低い部
位(即ち、気流の流速が低く剥離が生じ易い部位)では
上記柱状回転体10の径を大きくしてその表面の周速度
を高める一方、翼面での周速度の高い部位(即ち、気流
の流速が高く剥離が生じにくい部位)では上記柱状回転
体10の径を小さくしてその表面の周速度を低下させる
ことで、上記翼2の翼スパン方向の全域において上記柱
状回転体10の回転に伴う効果を享受することができ、
送風機の空力騒音の低減効果がより一層促進されること
になる。
記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、
第9、第11、第12、第13又は第14の発明にかか
る送風機において、上記柱状回転体10を、翼スパン方
向において異なる径をもつ異径柱体としているので、該
柱状回転体10が回転することによる効果はその表面の
周速度に対応して変化するものであることからして、例
えば、翼スパン方向において、翼面での周速度の低い部
位(即ち、気流の流速が低く剥離が生じ易い部位)では
上記柱状回転体10の径を大きくしてその表面の周速度
を高める一方、翼面での周速度の高い部位(即ち、気流
の流速が高く剥離が生じにくい部位)では上記柱状回転
体10の径を小さくしてその表面の周速度を低下させる
ことで、上記翼2の翼スパン方向の全域において上記柱
状回転体10の回転に伴う効果を享受することができ、
送風機の空力騒音の低減効果がより一層促進されること
になる。
【0046】(r) 本願の第17の発明によれば、上
記第16の発明にかかる送風機において、上記柱状回転
体10を、翼スパン方向位置での翼厚さに応じて異なる
径をもつ異径柱体としているので、例えば上記柱状回転
体10の外径を、翼厚の大きい部位に対応する部分では
大径に、翼厚の小さい部位に対応する部分では小径に、
それぞれ設定することで、上記翼2が翼スパン方向にお
いて翼厚が異なる構成のものであっても、該翼2に対し
て上記柱状回転体10を適正に配置して該柱状回転体1
0による効果、即ち、送風機の空力騒音の低減効果等を
確実に得ることができるものである。
記第16の発明にかかる送風機において、上記柱状回転
体10を、翼スパン方向位置での翼厚さに応じて異なる
径をもつ異径柱体としているので、例えば上記柱状回転
体10の外径を、翼厚の大きい部位に対応する部分では
大径に、翼厚の小さい部位に対応する部分では小径に、
それぞれ設定することで、上記翼2が翼スパン方向にお
いて翼厚が異なる構成のものであっても、該翼2に対し
て上記柱状回転体10を適正に配置して該柱状回転体1
0による効果、即ち、送風機の空力騒音の低減効果等を
確実に得ることができるものである。
【0047】(s) 本願の第18の発明によれば、上
記第16の発明にかかる送風機において、上記柱状回転
体10を、翼スパン方向位置での羽根車回転軸心からの
距離(即ち、羽根車1の回転に伴う翼面での周速度)に
応じて異なる径をもつ異径柱体としているので、例えば
上記柱状回転体10の外径を、上記距離の大きい部位
(即ち、翼面での周速度が大きく流速が高い部位)に対
応する部分では大径に、翼面の小さい部位(即ち、翼面
での周速度の小さく流速が低い部位)に対応する部分で
は小径に、それぞれ設定することで、該柱状回転体10
の回転によって得られる効果を、上記翼2の翼スパン方
向における流れの傾向に対応させることができ、これに
よって上記柱状回転体10による送風機の空力騒音の低
減効果等が確実に得られることになる。
記第16の発明にかかる送風機において、上記柱状回転
体10を、翼スパン方向位置での羽根車回転軸心からの
距離(即ち、羽根車1の回転に伴う翼面での周速度)に
応じて異なる径をもつ異径柱体としているので、例えば
上記柱状回転体10の外径を、上記距離の大きい部位
(即ち、翼面での周速度が大きく流速が高い部位)に対
応する部分では大径に、翼面の小さい部位(即ち、翼面
での周速度の小さく流速が低い部位)に対応する部分で
は小径に、それぞれ設定することで、該柱状回転体10
の回転によって得られる効果を、上記翼2の翼スパン方
向における流れの傾向に対応させることができ、これに
よって上記柱状回転体10による送風機の空力騒音の低
減効果等が確実に得られることになる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本願発明を好適な実施形態
に基づいて具体的に説明する。
に基づいて具体的に説明する。
【0049】(1) 第1の実施形態
図1には、本願発明の第1の実施形態にかかる軸流送風
機の羽根車1を示している。この羽根車1は、その基本
構造を従来周知の構造と同じにするものであって、円筒
形態をもつハブ3の外周面に所定ピッチで複数枚(この
実施形態では三枚)の翼2,2,2を、該ハブ3の軸方
向に対して所定の取付角で固定して構成されるものであ
り、その外周側にはこれを囲繞するようにしてシュラウ
ド4が配置される。
機の羽根車1を示している。この羽根車1は、その基本
構造を従来周知の構造と同じにするものであって、円筒
形態をもつハブ3の外周面に所定ピッチで複数枚(この
実施形態では三枚)の翼2,2,2を、該ハブ3の軸方
向に対して所定の取付角で固定して構成されるものであ
り、その外周側にはこれを囲繞するようにしてシュラウ
ド4が配置される。
【0050】上記翼2は、図2に示すようにその前縁2
aがハブ側端部2eから外周端部2fに向けて回転方向
前方側へ延出する前進翼であるとともに、図3に示すよ
うにその前縁2a側から後縁部2b側へ向けて次第に翼
厚が減少変化するエアフォイル翼であって、例えば樹脂
材により形成されている。尚、この実施形態において
は、上記翼2への本願発明の適用を容易にすべく、上記
前縁2aの翼スパン方向の中間部を直線状に形成してい
るが、本願発明は上記前縁2aが翼スパン方向の全長に
亙って湾曲した形状をもつものにも適用できることは勿
論である。
aがハブ側端部2eから外周端部2fに向けて回転方向
前方側へ延出する前進翼であるとともに、図3に示すよ
うにその前縁2a側から後縁部2b側へ向けて次第に翼
厚が減少変化するエアフォイル翼であって、例えば樹脂
材により形成されている。尚、この実施形態において
は、上記翼2への本願発明の適用を容易にすべく、上記
前縁2aの翼スパン方向の中間部を直線状に形成してい
るが、本願発明は上記前縁2aが翼スパン方向の全長に
亙って湾曲した形状をもつものにも適用できることは勿
論である。
【0051】また、上記翼2には、本願発明を適用し
て、次述の柱状回転体10が取り付けられている。即
ち、図1及び図2に示すように、上記翼2の前縁2aの
直線状部位に、該前縁2a上に開口し且つ該前縁2aに
沿って延びる丸底溝状の回転体収容部13を形成すると
ともに、該回転体収容部13内に、円柱状形態をもつ柱
状回転体10を回転可能に収容することで、該柱状回転
体10が上記翼2の前縁2a部分に埋没配置されてい
る。
て、次述の柱状回転体10が取り付けられている。即
ち、図1及び図2に示すように、上記翼2の前縁2aの
直線状部位に、該前縁2a上に開口し且つ該前縁2aに
沿って延びる丸底溝状の回転体収容部13を形成すると
ともに、該回転体収容部13内に、円柱状形態をもつ柱
状回転体10を回転可能に収容することで、該柱状回転
体10が上記翼2の前縁2a部分に埋没配置されてい
る。
【0052】上記翼2の前縁2aへの上記柱状回転体1
0の埋設配置状態においては、該柱状回転体10の外周
面の一部が上記回転体収容部13の開口部分から外方へ
突出しており、しかも、この場合、該柱状回転体10
は、その突出部分の表面が上記回転体収容部13の両側
縁部においてそれぞれその両側に連続する負圧面2c及
び正圧面2dと略面一となるように、上記翼2に対する
埋没深さが設定されている(図8を参照)。従って、上
記翼2の前縁2a部分においては、上記柱状回転体10
の上記突出部分が該前縁2a部分を構成することにな
る。
0の埋設配置状態においては、該柱状回転体10の外周
面の一部が上記回転体収容部13の開口部分から外方へ
突出しており、しかも、この場合、該柱状回転体10
は、その突出部分の表面が上記回転体収容部13の両側
縁部においてそれぞれその両側に連続する負圧面2c及
び正圧面2dと略面一となるように、上記翼2に対する
埋没深さが設定されている(図8を参照)。従って、上
記翼2の前縁2a部分においては、上記柱状回転体10
の上記突出部分が該前縁2a部分を構成することにな
る。
【0053】また、上記柱状回転体10は、その一方の
軸端に取り付けた回転軸12を介してモータ11(特許
請求の範囲中の「回転体駆動手段X」に該当する)に連
結され、該モータ11によって回転駆動される。そし
て、上記柱状回転体10の回転方向は、該柱状回転体1
0の上記回転体収容部13からの突出部分の表面が、上
記正圧面2d側から負圧面2c側へ移動する方向、即
ち、上記負圧面2c上における気流の流れ方向と同じ方
向に設定されている。
軸端に取り付けた回転軸12を介してモータ11(特許
請求の範囲中の「回転体駆動手段X」に該当する)に連
結され、該モータ11によって回転駆動される。そし
て、上記柱状回転体10の回転方向は、該柱状回転体1
0の上記回転体収容部13からの突出部分の表面が、上
記正圧面2d側から負圧面2c側へ移動する方向、即
ち、上記負圧面2c上における気流の流れ方向と同じ方
向に設定されている。
【0054】尚、上記モータ11は、上記柱状回転体1
0を回転させ得れば十分であり、その要求回転力は小さ
く、これを小型モータで構成できることから、この実施
形態においては、該モータ11を小型モータで構成し且
つこれを上記翼2のハブ側端部2e寄り部位の内部に埋
設配置している。
0を回転させ得れば十分であり、その要求回転力は小さ
く、これを小型モータで構成できることから、この実施
形態においては、該モータ11を小型モータで構成し且
つこれを上記翼2のハブ側端部2e寄り部位の内部に埋
設配置している。
【0055】ところで、上記柱状回転体10は、上述の
ように、これを円柱体で構成するものに限られるもので
はなく、軸方向において径の異なる異径柱体によって構
成することもできるものであり、その一例を図3に示し
ている。図3に示される柱状回転体10は、径寸法が軸
方向の一端から他端に向けて直線的に変化するテーパ軸
状の異径柱体によって構成したものであって、該柱状回
転体10は、上記翼2の前縁2a部分に、その小径端を
該翼2の外周端部2f寄り(即ち、翼厚の小さい側)
に、大径端をハブ側端部2e寄り(即ち、翼厚が大きい
側)に、それぞれ位置させた姿勢で取り付けられ、且つ
回転軸12を介してモータ11によって回転駆動される
ようになっている。即ち、この柱状回転体10は、上記
翼2の前縁2a部分の翼スパン方向における翼厚の変化
形態に対応した形態をもつものであり、かかる構成とし
た場合には、特に大径側においてはより高い周速度を得
ることができる(換言すれば、気流に対する増速作用を
より高めることができる)ものである。また、特にこの
実施形態のような軸流送風機の翼2にあっては、翼面上
の流速は回転軸心からの距離に対応して変化することか
ら、例えば図3に示すようなテーパ軸状の異径柱体を、
回転軸心からの距離が遠くなるほど大きな径寸法をもつ
ように、その大径端部を外周端部2f寄りに、小径端部
をハブ側端部2eにそれぞれ位置するようにして配置す
ることもできるものである。尚、上記柱状回転体10と
しては、上記例示構造の他に、例えば、径寸法が軸方向
において曲線的に変化する異径柱体とか、径寸法が軸方
向において多段階に変化する異径柱体等も、必要に応じ
て採用できるものである。
ように、これを円柱体で構成するものに限られるもので
はなく、軸方向において径の異なる異径柱体によって構
成することもできるものであり、その一例を図3に示し
ている。図3に示される柱状回転体10は、径寸法が軸
方向の一端から他端に向けて直線的に変化するテーパ軸
状の異径柱体によって構成したものであって、該柱状回
転体10は、上記翼2の前縁2a部分に、その小径端を
該翼2の外周端部2f寄り(即ち、翼厚の小さい側)
に、大径端をハブ側端部2e寄り(即ち、翼厚が大きい
側)に、それぞれ位置させた姿勢で取り付けられ、且つ
回転軸12を介してモータ11によって回転駆動される
ようになっている。即ち、この柱状回転体10は、上記
翼2の前縁2a部分の翼スパン方向における翼厚の変化
形態に対応した形態をもつものであり、かかる構成とし
た場合には、特に大径側においてはより高い周速度を得
ることができる(換言すれば、気流に対する増速作用を
より高めることができる)ものである。また、特にこの
実施形態のような軸流送風機の翼2にあっては、翼面上
の流速は回転軸心からの距離に対応して変化することか
ら、例えば図3に示すようなテーパ軸状の異径柱体を、
回転軸心からの距離が遠くなるほど大きな径寸法をもつ
ように、その大径端部を外周端部2f寄りに、小径端部
をハブ側端部2eにそれぞれ位置するようにして配置す
ることもできるものである。尚、上記柱状回転体10と
しては、上記例示構造の他に、例えば、径寸法が軸方向
において曲線的に変化する異径柱体とか、径寸法が軸方
向において多段階に変化する異径柱体等も、必要に応じ
て採用できるものである。
【0056】一方、上記羽根車1の各翼2,2,2に
は、それぞれ上記モータ11が設けられているが、この
実施形態のものにおいては、これら各モータ11,1
1,11を一体としてその作動を制御するようにしてい
る。また上記各モータ11,11,11の制御の具体的
内容としては、例えば、送風機の運転状態に応じて回転
させたり停止させたりする発停制御とか、送風機の運転
状態に応じて回転速度を変化させる回転速度制御とかが
考えられる。そして、現実的には、上記二つの制御の何
れ一方のみを、あるいは双方を、必要に応じて採用すれ
ば良い。
は、それぞれ上記モータ11が設けられているが、この
実施形態のものにおいては、これら各モータ11,1
1,11を一体としてその作動を制御するようにしてい
る。また上記各モータ11,11,11の制御の具体的
内容としては、例えば、送風機の運転状態に応じて回転
させたり停止させたりする発停制御とか、送風機の運転
状態に応じて回転速度を変化させる回転速度制御とかが
考えられる。そして、現実的には、上記二つの制御の何
れ一方のみを、あるいは双方を、必要に応じて採用すれ
ば良い。
【0057】ここで、上記各制御の一例を示せば次の通
りである。即ち、送風機の運転状態として、上記翼2の
負圧面2cにおいて気流の剥離が起こり易い第1の運転
状態(例えば、送風機の低速運転状態)と、剥離が起こ
りにくい第2の運転状態(例えば、送風機の高速運転状
態)とを想定する。
りである。即ち、送風機の運転状態として、上記翼2の
負圧面2cにおいて気流の剥離が起こり易い第1の運転
状態(例えば、送風機の低速運転状態)と、剥離が起こ
りにくい第2の運転状態(例えば、送風機の高速運転状
態)とを想定する。
【0058】そして、発停制御においては、第1の運転
状態では柱状回転体10を回転させ、第2の運転状態で
は該柱状回転体10の回転を停止させるように制御す
る。
状態では柱状回転体10を回転させ、第2の運転状態で
は該柱状回転体10の回転を停止させるように制御す
る。
【0059】一方、回転速度制御においては、上記第1
の運転状態を、気流の剥離の発生度合い等に基づいてさ
らに細分し、剥離の発生度合いが高い場合ほど上記柱状
回転体10の回転速度を高くするように、剥離の発生度
合い対応して回転速度を制御する。但し、回転速度制御
における最小回転速度は、後述のように、上記柱状回転
体10の回転によって翼面上を流れる気流に対して増速
作用を与えることができるようにすることが必要であ
り、具体的には、該柱状回転体10の表面の周速度が、
上記羽根車1の回転に伴う上記翼2の周速度(即ち、翼
面上の流速)よりも大きくなるように、該羽根車1の回
転速度を考慮して設定する。また、特にこの実施形態の
ような軸流送風機においては、上記柱状回転体10の回
転速度の設定に際しては、上記翼2上における流速が翼
スパン方向の位置によって異なることから、平均的流速
の得られる翼面上位置、即ち、上記羽根車1の外径を
「D」、ハブ径を「d」としたときの半径R=((D2
+d2)/2)0.5/2)の位置での流速を基準とすれば
良い。
の運転状態を、気流の剥離の発生度合い等に基づいてさ
らに細分し、剥離の発生度合いが高い場合ほど上記柱状
回転体10の回転速度を高くするように、剥離の発生度
合い対応して回転速度を制御する。但し、回転速度制御
における最小回転速度は、後述のように、上記柱状回転
体10の回転によって翼面上を流れる気流に対して増速
作用を与えることができるようにすることが必要であ
り、具体的には、該柱状回転体10の表面の周速度が、
上記羽根車1の回転に伴う上記翼2の周速度(即ち、翼
面上の流速)よりも大きくなるように、該羽根車1の回
転速度を考慮して設定する。また、特にこの実施形態の
ような軸流送風機においては、上記柱状回転体10の回
転速度の設定に際しては、上記翼2上における流速が翼
スパン方向の位置によって異なることから、平均的流速
の得られる翼面上位置、即ち、上記羽根車1の外径を
「D」、ハブ径を「d」としたときの半径R=((D2
+d2)/2)0.5/2)の位置での流速を基準とすれば
良い。
【0060】続いて、上記羽根車1を備えた軸流送風機
の作動等について説明する。この軸流送風機において
は、上記羽根車1がモータ(図示省略)によって回転さ
れると、上記各翼2,2,・・に揚力作用が働き、これ
によって送風が行われる。また、この場合、上記各翼
2,2,・・においては、その前縁2a部分に設けられ
た上記各柱状回転体10が、上記羽根車1とは別個独立
に上記モータ11によってそれぞれ回転される。
の作動等について説明する。この軸流送風機において
は、上記羽根車1がモータ(図示省略)によって回転さ
れると、上記各翼2,2,・・に揚力作用が働き、これ
によって送風が行われる。また、この場合、上記各翼
2,2,・・においては、その前縁2a部分に設けられ
た上記各柱状回転体10が、上記羽根車1とは別個独立
に上記モータ11によってそれぞれ回転される。
【0061】ここで、仮に、上記各翼2,2,・・に上
記柱状回転体10が設けられていない場合を考えると、
その構造は従来の軸流送風機のそれと同じであり、従っ
て、上記翼2上における気流の流れ状態は図19に示す
通りである。そして、この場合、何らかの原因によっ
て、上記羽根車1の吸込側において気流が乱れると、該
羽根車1に流入する気流の流動状態とか流路抵抗等が変
化し、特に該翼2の負圧面2c側においてはその流れが
不安定になり易くなる。その結果、該負圧面2c上にお
いては、流速の境界層の発達により、該負圧面2cの近
傍における流速の低下が大きくなり、気流の剥離が生
じ、空力騒音の増大とか、失速による送風効率の低下等
の問題が生じることは既述の通りである。
記柱状回転体10が設けられていない場合を考えると、
その構造は従来の軸流送風機のそれと同じであり、従っ
て、上記翼2上における気流の流れ状態は図19に示す
通りである。そして、この場合、何らかの原因によっ
て、上記羽根車1の吸込側において気流が乱れると、該
羽根車1に流入する気流の流動状態とか流路抵抗等が変
化し、特に該翼2の負圧面2c側においてはその流れが
不安定になり易くなる。その結果、該負圧面2c上にお
いては、流速の境界層の発達により、該負圧面2cの近
傍における流速の低下が大きくなり、気流の剥離が生
じ、空力騒音の増大とか、失速による送風効率の低下等
の問題が生じることは既述の通りである。
【0062】このような問題を解決すべく、この実施形
態の軸流送風機においては、上記翼2の前縁2a部分に
上記柱状回転体10を設け且つこれを回転させ、これに
よって該負圧面2cの近傍の気流に増速作用を与えるよ
うにしたものであり、この場合の翼2上での気流の流れ
状態を図8に示している。
態の軸流送風機においては、上記翼2の前縁2a部分に
上記柱状回転体10を設け且つこれを回転させ、これに
よって該負圧面2cの近傍の気流に増速作用を与えるよ
うにしたものであり、この場合の翼2上での気流の流れ
状態を図8に示している。
【0063】図8からは、一目にして、上記翼2の前縁
2a部分に上記柱状回転体10を設けたことによって、
負圧面側気流A1の流れが格段に安定し、翼面での気流
の剥離が可及的に防止され、その結果、翼面近傍の不安
定領域Bが極めて小さいものとなっていることが分か
る。従って、気流の剥離に起因する空力騒音が可及的に
低減され送風機の静粛運転性が向上するとともに、翼面
上での気流の失速が起こりにくくなり送風効率が向上す
ることになる。
2a部分に上記柱状回転体10を設けたことによって、
負圧面側気流A1の流れが格段に安定し、翼面での気流
の剥離が可及的に防止され、その結果、翼面近傍の不安
定領域Bが極めて小さいものとなっていることが分か
る。従って、気流の剥離に起因する空力騒音が可及的に
低減され送風機の静粛運転性が向上するとともに、翼面
上での気流の失速が起こりにくくなり送風効率が向上す
ることになる。
【0064】即ち、上記翼2の前縁2aに上記柱状回転
体10を設け、これを上記負圧面2c側での気流方向
へ、且つ該負圧面2cの周速度(即ち、該負圧面2c上
での流速)よりも大きな周速度が得られる回転速度で回
転させることで、上記前縁2aに向けて流入する気流の
うち、該前縁2aの表面に沿って流れる気流は、該前縁
2aに位置して回転する上記柱状回転体10の表面に接
触することで増速作用を受け(図8を参照)、その流速
が主流の流速よりも上昇せしめられる。この結果、上記
負圧面2cの表面での境界層の発達が可及的に抑制さ
れ、気流の剥離が発生しにくくなり、流れがより一層安
定したものとなり、これによって空力騒音の低減とか失
速防止による送風効率の向上が期待できるものである。
即ち、この実施形態の送風機においては、上記柱状回転
体10を回転させることで上記翼2の翼面上を流れる気
流の流速を積極的に制御し、これによって上記効果を達
成するものと言える。
体10を設け、これを上記負圧面2c側での気流方向
へ、且つ該負圧面2cの周速度(即ち、該負圧面2c上
での流速)よりも大きな周速度が得られる回転速度で回
転させることで、上記前縁2aに向けて流入する気流の
うち、該前縁2aの表面に沿って流れる気流は、該前縁
2aに位置して回転する上記柱状回転体10の表面に接
触することで増速作用を受け(図8を参照)、その流速
が主流の流速よりも上昇せしめられる。この結果、上記
負圧面2cの表面での境界層の発達が可及的に抑制さ
れ、気流の剥離が発生しにくくなり、流れがより一層安
定したものとなり、これによって空力騒音の低減とか失
速防止による送風効率の向上が期待できるものである。
即ち、この実施形態の送風機においては、上記柱状回転
体10を回転させることで上記翼2の翼面上を流れる気
流の流速を積極的に制御し、これによって上記効果を達
成するものと言える。
【0065】また、この場合、上記柱状回転体10を上
記モータ11によって強制的に回転させるようにしてい
るので、該柱状回転体10を確実に且つ高い信頼性をも
って回転させることができ、それだけ上記効果がさらに
確実ならしめられるものである。
記モータ11によって強制的に回転させるようにしてい
るので、該柱状回転体10を確実に且つ高い信頼性をも
って回転させることができ、それだけ上記効果がさらに
確実ならしめられるものである。
【0066】さらに、上記柱状回転体10を回転させる
上記モータ11が、上記羽根車1の駆動用のモータとは
異なる別個のものであることから、上記柱状回転体10
を上記羽根車1の作動と切り離して別個独立に作動させ
ることができ、かかる利点を活用することで、上述の如
き上記柱状回転体10の発停制御とか回転速度制御を行
うことが可能となるものである。
上記モータ11が、上記羽根車1の駆動用のモータとは
異なる別個のものであることから、上記柱状回転体10
を上記羽根車1の作動と切り離して別個独立に作動させ
ることができ、かかる利点を活用することで、上述の如
き上記柱状回転体10の発停制御とか回転速度制御を行
うことが可能となるものである。
【0067】即ち、上記各翼2毎にそれぞれ設けた上記
各柱状回転体10を、上記羽根車1の回転とは無関係に
別個独立して回転させることができることから、例えば
上記翼2上における流れが安定し翼面での気流の剥離が
起こりにくく、従って上記柱状回転体10を回転させる
必要性が低い運転状態(即ち、上記第2の運転状態)の
下では、該柱状回転体10を停止させたまま上記羽根車
1のみを回転させて送風作用を行わせることができる
等、送風機の運転状態に対応した上記柱状回転体10の
適正な作動を実現でき、それだけ送風機の運転特性の多
様化が図れることになる。また、このように、上記柱状
回転体10を回転させる必要性が高い運転状態において
のみ該柱状回転体10を回転させ、それ以外の運転状態
においてはその回転を停止させることで、該柱状回転体
10の駆動に要する動力の低減を図ることも可能とな
る。
各柱状回転体10を、上記羽根車1の回転とは無関係に
別個独立して回転させることができることから、例えば
上記翼2上における流れが安定し翼面での気流の剥離が
起こりにくく、従って上記柱状回転体10を回転させる
必要性が低い運転状態(即ち、上記第2の運転状態)の
下では、該柱状回転体10を停止させたまま上記羽根車
1のみを回転させて送風作用を行わせることができる
等、送風機の運転状態に対応した上記柱状回転体10の
適正な作動を実現でき、それだけ送風機の運転特性の多
様化が図れることになる。また、このように、上記柱状
回転体10を回転させる必要性が高い運転状態において
のみ該柱状回転体10を回転させ、それ以外の運転状態
においてはその回転を停止させることで、該柱状回転体
10の駆動に要する動力の低減を図ることも可能とな
る。
【0068】さらに、例えば、送風機が低速運転され上
記羽根車1の翼面上での流速が低く気流の剥離が生じ易
いような運転状態においては上記柱状回転体10の回転
速度を高く設定して該柱状回転体10の回転による気流
の増速率を高めて剥離の抑制を図る一方、またこれとは
逆に、送風機が高速運転され上記羽根車1の翼面上での
流速が高く気流の剥離が生じにくいような運転状態にお
いては上記柱状回転体10の回転速度を低く設定して該
柱状回転体10の回転に要する動力の軽減を図ることが
でき、これによって、送風機の送風効率の向上と運転経
費の軽減との両立が可能となるものである。
記羽根車1の翼面上での流速が低く気流の剥離が生じ易
いような運転状態においては上記柱状回転体10の回転
速度を高く設定して該柱状回転体10の回転による気流
の増速率を高めて剥離の抑制を図る一方、またこれとは
逆に、送風機が高速運転され上記羽根車1の翼面上での
流速が高く気流の剥離が生じにくいような運転状態にお
いては上記柱状回転体10の回転速度を低く設定して該
柱状回転体10の回転に要する動力の軽減を図ることが
でき、これによって、送風機の送風効率の向上と運転経
費の軽減との両立が可能となるものである。
【0069】(2) 第2の実施形態
図4及び図5には、本願発明の第2の実施形態にかかる
軸流送風機の羽根車1を示している。この実施形態の羽
根車1は、上記第1の実施形態にかかる羽根車1と基本
構造を同じにするもので、これと異なる点は、該第1の
実施形態の羽根車1においては上記各翼2,2,・・に
それぞれ設けられた上記柱状回転体10,10,・・に
それぞれ個別に上記モータ11を設けていたのに対し
て、この実施形態の羽根車1では該羽根車1に取り付け
られたモータ9(特許請求の範囲中の「羽根車駆動用モ
ータ」に該当する)の回転力を利用して上記各柱状回転
体10,10,・・を回転させるようにした点である。
軸流送風機の羽根車1を示している。この実施形態の羽
根車1は、上記第1の実施形態にかかる羽根車1と基本
構造を同じにするもので、これと異なる点は、該第1の
実施形態の羽根車1においては上記各翼2,2,・・に
それぞれ設けられた上記柱状回転体10,10,・・に
それぞれ個別に上記モータ11を設けていたのに対し
て、この実施形態の羽根車1では該羽根車1に取り付け
られたモータ9(特許請求の範囲中の「羽根車駆動用モ
ータ」に該当する)の回転力を利用して上記各柱状回転
体10,10,・・を回転させるようにした点である。
【0070】即ち、この実施形態の羽根車1において
は、上記各翼2,2,・・の前縁2aにそれぞれ埋設配
置された上記各柱状回転体10,10,・・に、ウォー
ムギヤで構成される回転歯車16をそれぞれ連結してい
る。一方、上記モータ9側においては、該モータ9をケ
ーシング(図示省略)側に固定するための取付部材18
に支持部材19を固定するとともに、該支持部材19に
対して、ウォームホィールで構成される固定歯車15
を、上記ハブ3と同心状に固定している。そして、この
固定歯車15に上記各翼2,2,・・側の上記各回転歯
車16,16,・・をそれぞれ噛合させている。従っ
て、上記モータ9によって上記羽根車1が回転される
と、上記各回転歯車16,16,・・は自転しながら上
記固定歯車15の周囲を公転し、これによって上記柱状
回転体10が回転されるものである。
は、上記各翼2,2,・・の前縁2aにそれぞれ埋設配
置された上記各柱状回転体10,10,・・に、ウォー
ムギヤで構成される回転歯車16をそれぞれ連結してい
る。一方、上記モータ9側においては、該モータ9をケ
ーシング(図示省略)側に固定するための取付部材18
に支持部材19を固定するとともに、該支持部材19に
対して、ウォームホィールで構成される固定歯車15
を、上記ハブ3と同心状に固定している。そして、この
固定歯車15に上記各翼2,2,・・側の上記各回転歯
車16,16,・・をそれぞれ噛合させている。従っ
て、上記モータ9によって上記羽根車1が回転される
と、上記各回転歯車16,16,・・は自転しながら上
記固定歯車15の周囲を公転し、これによって上記柱状
回転体10が回転されるものである。
【0071】このように、上記モータ9の回転力によっ
て上記各柱状回転体10,10,・・を回転させる構成
とすることで、歯車伝達系に特有の利点、即ち、構造が
簡単で且つ安価でありながら、その作動の確実性が高い
という利点に基づき、送風機の低コスト化と作動上の信
頼性の向上との両立が可能になる。
て上記各柱状回転体10,10,・・を回転させる構成
とすることで、歯車伝達系に特有の利点、即ち、構造が
簡単で且つ安価でありながら、その作動の確実性が高い
という利点に基づき、送風機の低コスト化と作動上の信
頼性の向上との両立が可能になる。
【0072】また、この実施形態においては、上記固定
歯車15と上記回転歯車16との関係を、該固定歯車1
5に対して上記回転歯車16が増速されるように設定し
ている。かかる設定とすることで、上記羽根車1の回転
に連動して上記柱状回転体10が回転される場合、該柱
状回転体10の表面の周速度は上記羽根車1の回転に伴
う上記翼2の負圧面2cの周速度よりも大きくなり、該
負圧面2c上を流れる気流は該柱状回転体10によって
増速作用を受けその剥離が効果的に抑制されることにな
る。
歯車15と上記回転歯車16との関係を、該固定歯車1
5に対して上記回転歯車16が増速されるように設定し
ている。かかる設定とすることで、上記羽根車1の回転
に連動して上記柱状回転体10が回転される場合、該柱
状回転体10の表面の周速度は上記羽根車1の回転に伴
う上記翼2の負圧面2cの周速度よりも大きくなり、該
負圧面2c上を流れる気流は該柱状回転体10によって
増速作用を受けその剥離が効果的に抑制されることにな
る。
【0073】さらに、この実施形態においては、上記各
歯車15,16を、適度の弾性をもつ弾性素材で形成
し、上記各歯車15,16の作動に伴う接触とか振動に
よる騒音の発生を可及的に低減させるようにしている。
歯車15,16を、適度の弾性をもつ弾性素材で形成
し、上記各歯車15,16の作動に伴う接触とか振動に
よる騒音の発生を可及的に低減させるようにしている。
【0074】尚、この実施形態においては、上記固定歯
車15と上記回転歯車16とで特許請求の範囲中の「伝
達機構Y」を構成している。また、この実施形態におい
ては、上記「伝達機構Y」を構成する上記固定歯車15
と上記回転歯車16とを、それぞれウォームギヤとウォ
ームホィールとで構成しているが、この固定歯車15と
回転歯車16とは、これら両者の軸が食い違う状態で回
転力の伝達ができるものであれば足り、従ってウォーム
ギヤ機構の他に、例えばフェースギヤ機構とか、ハイポ
イドギヤ機構等を採用し得るものである。さらに、ウォ
ームギヤ機構を採用する場合にも、この実施形態のよう
な周面形ウォームギヤの他に、側面形ウォームギヤを採
用することもできる。
車15と上記回転歯車16とで特許請求の範囲中の「伝
達機構Y」を構成している。また、この実施形態におい
ては、上記「伝達機構Y」を構成する上記固定歯車15
と上記回転歯車16とを、それぞれウォームギヤとウォ
ームホィールとで構成しているが、この固定歯車15と
回転歯車16とは、これら両者の軸が食い違う状態で回
転力の伝達ができるものであれば足り、従ってウォーム
ギヤ機構の他に、例えばフェースギヤ機構とか、ハイポ
イドギヤ機構等を採用し得るものである。さらに、ウォ
ームギヤ機構を採用する場合にも、この実施形態のよう
な周面形ウォームギヤの他に、側面形ウォームギヤを採
用することもできる。
【0075】上記以外の構成及びそれに基づく作用効果
は上記第1の実施形態の場合と同様であるので、図4及
び図5の各部材に、図1〜図3に示した部材に対応させ
て同一符号を付し、第1の実施形態における該当説明を
援用することで、ここでの説明を省略する。
は上記第1の実施形態の場合と同様であるので、図4及
び図5の各部材に、図1〜図3に示した部材に対応させ
て同一符号を付し、第1の実施形態における該当説明を
援用することで、ここでの説明を省略する。
【0076】(3) 第3の実施形態
図6には、本願発明の第3の実施形態にかかる送風機の
羽根車1(図示省略)に備えられた翼2を示している。
この実施形態の翼2も上記第1及び第2の実施形態にか
かる羽根車1の翼2と同様に、その前縁2a部分に柱状
回転体10を埋没配置して構成されるものであるが、こ
の実施形態の翼2が上記第1及び第2の実施形態の翼2
と異なる点は、該柱状回転体10を気流の剪断力を利用
して回転させるように構成した点であり、これ以外の構
成は上記第1及び第2の実施形態の場合と同様である。
従って、ここでは上記柱状回転体10の構成のみについ
て説明する。
羽根車1(図示省略)に備えられた翼2を示している。
この実施形態の翼2も上記第1及び第2の実施形態にか
かる羽根車1の翼2と同様に、その前縁2a部分に柱状
回転体10を埋没配置して構成されるものであるが、こ
の実施形態の翼2が上記第1及び第2の実施形態の翼2
と異なる点は、該柱状回転体10を気流の剪断力を利用
して回転させるように構成した点であり、これ以外の構
成は上記第1及び第2の実施形態の場合と同様である。
従って、ここでは上記柱状回転体10の構成のみについ
て説明する。
【0077】上記柱状回転体10は、図6及び図7に示
すように、所定径の円柱体を基本構成とするものであっ
て、該円柱体の軸方向の一端側に径方向外方へ延出する
羽根状の受圧部14を、周方向に等間隔で四枚取り付け
て構成されている。そして、この柱状回転体10を上記
翼2の前縁2aに設けられた上記回転体収容部13内
に、該受圧部14側の端部を該翼2のハブ側端部2e寄
りに位置させた状態で埋没配置している。尚、この場
合、上記回転体収容部13は、上記柱状回転体10の回
転とこれに伴う上記受圧部14の回転とを許容し得るよ
うにその形状が設定されている。
すように、所定径の円柱体を基本構成とするものであっ
て、該円柱体の軸方向の一端側に径方向外方へ延出する
羽根状の受圧部14を、周方向に等間隔で四枚取り付け
て構成されている。そして、この柱状回転体10を上記
翼2の前縁2aに設けられた上記回転体収容部13内
に、該受圧部14側の端部を該翼2のハブ側端部2e寄
りに位置させた状態で埋没配置している。尚、この場
合、上記回転体収容部13は、上記柱状回転体10の回
転とこれに伴う上記受圧部14の回転とを許容し得るよ
うにその形状が設定されている。
【0078】このように、上記受圧部14を備えた柱状
回転体10を上記翼2の前縁2aに埋没配置すること
で、該前縁2a側に流入する気流が上記柱状回転体10
の表面上を流れることで、該柱状回転体10は気流の剪
断力によって回転される。この場合の上記翼2における
気流の流れ状態を図9に示している。
回転体10を上記翼2の前縁2aに埋没配置すること
で、該前縁2a側に流入する気流が上記柱状回転体10
の表面上を流れることで、該柱状回転体10は気流の剪
断力によって回転される。この場合の上記翼2における
気流の流れ状態を図9に示している。
【0079】図9によれば、上記柱状回転体10が回転
するものの、上記負圧面2c側を流れる負圧面側気流A
1は、該負圧面2cの近傍において流速の低下が見られ
る。これは、上記柱状回転体10がその表面上を流れる
気流の剪断力によって回転されることから、該柱状回転
体10の表面の周速度が気流の流速を上回ることは有り
得ず、上記剪断力に対応する分だけ流速が低下するもの
である。しかし、上記柱状回転体10を備えない従来構
造の翼における気流の流れ状態(図19参照)と比較す
ると、上記翼2の前縁2aから流入して負圧面2cに沿
って流れる負圧面側気流A1の該前縁2a部分における
気流の剪断力は、該前縁2a部分を構成する上記柱状回
転体10が回転している分だけ、該柱状回転体10を備
えない従来構造の場合に比して小さく、従って、上記負
圧面2c近傍における気流の流速低下も少なくなる。
するものの、上記負圧面2c側を流れる負圧面側気流A
1は、該負圧面2cの近傍において流速の低下が見られ
る。これは、上記柱状回転体10がその表面上を流れる
気流の剪断力によって回転されることから、該柱状回転
体10の表面の周速度が気流の流速を上回ることは有り
得ず、上記剪断力に対応する分だけ流速が低下するもの
である。しかし、上記柱状回転体10を備えない従来構
造の翼における気流の流れ状態(図19参照)と比較す
ると、上記翼2の前縁2aから流入して負圧面2cに沿
って流れる負圧面側気流A1の該前縁2a部分における
気流の剪断力は、該前縁2a部分を構成する上記柱状回
転体10が回転している分だけ、該柱状回転体10を備
えない従来構造の場合に比して小さく、従って、上記負
圧面2c近傍における気流の流速低下も少なくなる。
【0080】この結果、この実施形態の翼2において
は、その前縁2aに上記柱状回転体10を備えたこと
で、上記柱状回転体10がモータ11によって回転駆動
される上記第1及び第2の実施形態の翼2の場合のよう
な負圧面側気流A1の負圧面2cの近傍での流速の増速
作用は得られないものの、従来構造の翼と比較した場合
には、上記負圧面2c近傍での流速の低下が従来構造よ
りも小さく抑えることができる分だけ、翼面上での気流
の剥離が少なくなり、空力騒音の低減及び失速防止によ
る送風効率の向上が期待できるものである。
は、その前縁2aに上記柱状回転体10を備えたこと
で、上記柱状回転体10がモータ11によって回転駆動
される上記第1及び第2の実施形態の翼2の場合のよう
な負圧面側気流A1の負圧面2cの近傍での流速の増速
作用は得られないものの、従来構造の翼と比較した場合
には、上記負圧面2c近傍での流速の低下が従来構造よ
りも小さく抑えることができる分だけ、翼面上での気流
の剥離が少なくなり、空力騒音の低減及び失速防止によ
る送風効率の向上が期待できるものである。
【0081】(4) 第4の実施形態
図10には、本願発明の第4の実施形態にかかる遠心送
風機の羽根車1を示している。この羽根車1は、所定間
隔をもって対向配置されたハブ5とシュラウド6との間
に、これら両者に跨がった状態で複数枚の翼2,2,・
・を周方向に所定ピッチで取り付けて構成される。そし
て、この羽根車1においては、その回転に伴う遠心力に
よって空気が上記シュラウド6側の吸込口7から吸い込
まれ、これが上記各翼2の前縁2a側から後縁2b側へ
向かってその負圧面2c側と正圧面2d側とをそれぞれ
流れ、該羽根車1の外周に開口した吹出口8から吹き出
されることで送風が行われるものである。
風機の羽根車1を示している。この羽根車1は、所定間
隔をもって対向配置されたハブ5とシュラウド6との間
に、これら両者に跨がった状態で複数枚の翼2,2,・
・を周方向に所定ピッチで取り付けて構成される。そし
て、この羽根車1においては、その回転に伴う遠心力に
よって空気が上記シュラウド6側の吸込口7から吸い込
まれ、これが上記各翼2の前縁2a側から後縁2b側へ
向かってその負圧面2c側と正圧面2d側とをそれぞれ
流れ、該羽根車1の外周に開口した吹出口8から吹き出
されることで送風が行われるものである。
【0082】そして、この実施形態においては、上記翼
2の前縁2aに、本願発明を適用して柱状回転体10を
埋没配置し、これによって遠心送風機の運転に伴う空力
騒音の低減と翼面での失速防止による送風効率の向上と
を図ったものである。即ち、上記翼2においては、図1
1に示すように、その前縁2aに翼スパン方向に延びる
回転体収容部13を形成するとともに、該回転体収容部
13内に円柱体でなる上記柱状回転体10を回転可能に
埋没配置し、且つ該柱状回転体10を小型のモータ11
(特許請求の範囲中の「回転体駆動手段X」に該当す
る)によって回転駆動させるようにしている。また、こ
の柱状回転体10は、上記回転体収容部13部分におい
て該柱状回転体10の表面が翼2の正圧面2d側から負
圧面2c側へ移動する方向(即ち、上記負圧面2c上に
おける気流方向)に回転方向が設定されるとともに、そ
の表面の周速度が上記羽根車1の回転に伴う負圧面2c
の周速度よりも大きくなるようにその回転速度が設定さ
れている。さらに、この柱状回転体10の回転と回転停
止作動、及びその回転速度は、遠心送風機の運転状態に
応じて変更制御可能とされている。
2の前縁2aに、本願発明を適用して柱状回転体10を
埋没配置し、これによって遠心送風機の運転に伴う空力
騒音の低減と翼面での失速防止による送風効率の向上と
を図ったものである。即ち、上記翼2においては、図1
1に示すように、その前縁2aに翼スパン方向に延びる
回転体収容部13を形成するとともに、該回転体収容部
13内に円柱体でなる上記柱状回転体10を回転可能に
埋没配置し、且つ該柱状回転体10を小型のモータ11
(特許請求の範囲中の「回転体駆動手段X」に該当す
る)によって回転駆動させるようにしている。また、こ
の柱状回転体10は、上記回転体収容部13部分におい
て該柱状回転体10の表面が翼2の正圧面2d側から負
圧面2c側へ移動する方向(即ち、上記負圧面2c上に
おける気流方向)に回転方向が設定されるとともに、そ
の表面の周速度が上記羽根車1の回転に伴う負圧面2c
の周速度よりも大きくなるようにその回転速度が設定さ
れている。さらに、この柱状回転体10の回転と回転停
止作動、及びその回転速度は、遠心送風機の運転状態に
応じて変更制御可能とされている。
【0083】以上の構成は、全て上記第1の実施形態に
かかる軸流送風機の羽根車1における翼2の構造を、こ
の実施形態の遠心送風機の翼2に転用したものであり、
従って、上記翼2の前縁2aに上記柱状回転体10を設
けたことによる作用効果も上記第1の実施形態の場合と
同様であり、これについては上記第1の実施形態の該当
説明を援用する。
かかる軸流送風機の羽根車1における翼2の構造を、こ
の実施形態の遠心送風機の翼2に転用したものであり、
従って、上記翼2の前縁2aに上記柱状回転体10を設
けたことによる作用効果も上記第1の実施形態の場合と
同様であり、これについては上記第1の実施形態の該当
説明を援用する。
【0084】一方、図12には、上記柱状回転体10を
テーパ状の異径柱体で構成した場合を示している。この
ように、上記柱状回転体10としては、円柱体のみなら
ず、その軸方向において径が異なる異径柱体をも適用で
きるものである。
テーパ状の異径柱体で構成した場合を示している。この
ように、上記柱状回転体10としては、円柱体のみなら
ず、その軸方向において径が異なる異径柱体をも適用で
きるものである。
【0085】また、図13には、図11に示したものと
は異なって、上記柱状回転体10を、上記翼2の負圧面
2c上に、しかも気流方向に前後する二位置にそれぞれ
一本づつ埋没配置し、且つこれら二本の柱状回転体1
0,10をそれぞれ個別にモータ11によって回転させ
るようにしたものである。この場合における翼面上での
気流の流れ状態を図16に示している。
は異なって、上記柱状回転体10を、上記翼2の負圧面
2c上に、しかも気流方向に前後する二位置にそれぞれ
一本づつ埋没配置し、且つこれら二本の柱状回転体1
0,10をそれぞれ個別にモータ11によって回転させ
るようにしたものである。この場合における翼面上での
気流の流れ状態を図16に示している。
【0086】図16によれば、図19に示す従来構造の
翼における流れ状態と比較して、上記前縁2aに流入し
た後、上記負圧面2c側をこれに沿って流れる負圧面側
気流A1の不安定領域Bが、該負圧面2cの前縁2a側
から後縁部2b側にかけて平均的に縮小していることが
分かる。従って、このように上記負圧面2c上のみに上
記柱状回転体10を二本設けた構成の翼2を備えた遠心
送風機においても、上記第1の実施形態の軸流送風機の
場合と同様の作用効果が得られるものである。
翼における流れ状態と比較して、上記前縁2aに流入し
た後、上記負圧面2c側をこれに沿って流れる負圧面側
気流A1の不安定領域Bが、該負圧面2cの前縁2a側
から後縁部2b側にかけて平均的に縮小していることが
分かる。従って、このように上記負圧面2c上のみに上
記柱状回転体10を二本設けた構成の翼2を備えた遠心
送風機においても、上記第1の実施形態の軸流送風機の
場合と同様の作用効果が得られるものである。
【0087】(5) 第5の実施形態
図14には、本願発明の第5の実施形態にかかる遠心送
風機の羽根車1を示している。この羽根車1は、上記第
4の実施形態にかかる羽根車1と基本構成を同じとする
ものであって、これと異なる点は、第4の実施形態の羽
根車1においては上記各翼2,2,・・のそれぞれに設
けた上記各柱状回転体10,10,・・をそれぞれモー
タ11によって個別に回転駆動するようにしていたのに
対して、この実施形態の羽根車1では該各柱状回転体1
0,10,・・を羽根車駆動用のモータ9によって回転
駆動するようにした点である。
風機の羽根車1を示している。この羽根車1は、上記第
4の実施形態にかかる羽根車1と基本構成を同じとする
ものであって、これと異なる点は、第4の実施形態の羽
根車1においては上記各翼2,2,・・のそれぞれに設
けた上記各柱状回転体10,10,・・をそれぞれモー
タ11によって個別に回転駆動するようにしていたのに
対して、この実施形態の羽根車1では該各柱状回転体1
0,10,・・を羽根車駆動用のモータ9によって回転
駆動するようにした点である。
【0088】即ち、この実施形態のものにおいては、上
記モータ9をケーシング(図示省略)側に固定する取付
部材18に、該モータ9と同心状に環状形態をもつ大径
の平歯車でなる固定歯車15を固定する一方、上記各翼
2,2,・・にそれぞれ設けた上記各柱状回転体10,
10,・・にそれぞれ小径の平歯車でなる回転歯車16
を取付け、該各回転歯車16,16,・・をそれぞれ上
記固定歯車15に噛合させている。かかる構成とするこ
とで、上記羽根車1が上記モータ9によって回転される
と、上記各回転歯車16,16,・・は、自転しながら
上記固定歯車15の回りを公転し、これによって上記各
柱状回転体10,10,・・がそれぞれ回転されるもの
である。
記モータ9をケーシング(図示省略)側に固定する取付
部材18に、該モータ9と同心状に環状形態をもつ大径
の平歯車でなる固定歯車15を固定する一方、上記各翼
2,2,・・にそれぞれ設けた上記各柱状回転体10,
10,・・にそれぞれ小径の平歯車でなる回転歯車16
を取付け、該各回転歯車16,16,・・をそれぞれ上
記固定歯車15に噛合させている。かかる構成とするこ
とで、上記羽根車1が上記モータ9によって回転される
と、上記各回転歯車16,16,・・は、自転しながら
上記固定歯車15の回りを公転し、これによって上記各
柱状回転体10,10,・・がそれぞれ回転されるもの
である。
【0089】この場合、上記固定歯車15と回転歯車1
6とは、該回転歯車16が増速されるようにこれら両者
の歯数を設定し、上記柱状回転体10の回転によって上
記負圧面2c側の気流に増速作用を与えるようにしてい
る。
6とは、該回転歯車16が増速されるようにこれら両者
の歯数を設定し、上記柱状回転体10の回転によって上
記負圧面2c側の気流に増速作用を与えるようにしてい
る。
【0090】尚、上記以外の構成及び作用は、上記第4
の実施形態の遠心送風機(従って、上記第1の軸流送風
機)の場合と同様であるので、これらの該当説明を援用
することで、ここでの説明は省略する。また、この実施
形態においては、上記固定歯車15と回転歯車16で特
許請求の範囲の中の「伝達機構Y」が構成され、またこ
の「伝達機構Y」と上記モータ9とで特許請求の範囲中
の「回転体駆動手段X」が構成されている。
の実施形態の遠心送風機(従って、上記第1の軸流送風
機)の場合と同様であるので、これらの該当説明を援用
することで、ここでの説明は省略する。また、この実施
形態においては、上記固定歯車15と回転歯車16で特
許請求の範囲の中の「伝達機構Y」が構成され、またこ
の「伝達機構Y」と上記モータ9とで特許請求の範囲中
の「回転体駆動手段X」が構成されている。
【0091】(6) 第6の実施形態
図15には、本願発明の第6の実施形態にかかる遠心送
風機に備えられる翼2を示している。この実施形態の翼
2は、上記第3の実施形態の翼2における上記柱状回転
体10の構造(図6参照)を、遠心送風機の翼に転用し
た構成であって、上記翼2の前縁2aに設けた上記回転
体収容部13に埋没配置される上記柱状回転体10を、
円柱体の軸方向の一端側に、その径方向外方へ延出する
羽根状の受圧部14,14,・・を取り付けて構成した
ものであり、上記羽根車1の回転に伴って上記柱状回転
体10はその表面上を流れる気流の剪断力によって回転
されるものである。
風機に備えられる翼2を示している。この実施形態の翼
2は、上記第3の実施形態の翼2における上記柱状回転
体10の構造(図6参照)を、遠心送風機の翼に転用し
た構成であって、上記翼2の前縁2aに設けた上記回転
体収容部13に埋没配置される上記柱状回転体10を、
円柱体の軸方向の一端側に、その径方向外方へ延出する
羽根状の受圧部14,14,・・を取り付けて構成した
ものであり、上記羽根車1の回転に伴って上記柱状回転
体10はその表面上を流れる気流の剪断力によって回転
されるものである。
【0092】上記以外の構成及び作用効果は、上記第3
の実施形態の羽根車1の場合と同様であるので、その該
当説明を援用することでここでの説明を省略する。
の実施形態の羽根車1の場合と同様であるので、その該
当説明を援用することでここでの説明を省略する。
【0093】(7) その他
上記各実施形態においては、送風機の例として、軸流送
風機及び遠心送風機を示したが、本願発明はこの他に、
斜流送風機にも適用できるものである。
風機及び遠心送風機を示したが、本願発明はこの他に、
斜流送風機にも適用できるものである。
【図1】本願発明の第1の実施形態にかかる軸流送風機
の羽根車を示す斜視図である。
の羽根車を示す斜視図である。
【図2】上記軸流送風機の翼構造を示す平面図である。
【図3】上記軸流送風機の翼構造を示す平面図である。
【図4】本願発明の第2の実施形態にかかる軸流送風機
の羽根車の平面図である。
の羽根車の平面図である。
【図5】上記軸流送風機の断面図である。
【図6】本願発明の第3の実施形態にかかる軸流送風機
における翼の平面図である。
における翼の平面図である。
【図7】図6のVII−VII拡大断面図である。
【図8】翼面上の風速分布を示す断面図である。
【図9】翼面上の風速分布を示す断面図である。
【図10】本願発明の第4の実施形態にかかる遠心送風
機の羽根車を示す斜視図である。
機の羽根車を示す斜視図である。
【図11】上記遠心送風機の翼構造を示す平面図であ
る。
る。
【図12】上記遠心送風機の翼構造を示す平面図であ
る。
る。
【図13】上記遠心送風機の翼構造を示す平面図であ
る。
る。
【図14】本願発明の第5の実施形態にかかる遠心送風
機の羽根車の断面図である。
機の羽根車の断面図である。
【図15】本願発明の第6の実施形態にかかる遠心送風
機の翼構造を示す斜視図である。
機の翼構造を示す斜視図である。
【図16】翼面上の風速分布を示す断面図である。
【図17】従来の軸流送風機の羽根車の斜視図である。
【図18】従来の遠心送風機の羽根車の斜視図である。
【図19】従来の羽根車の翼面上の風速分布を示す断面
図である。
図である。
1は羽根車、2は翼、3はハブ、4はシュラウド、5は
ハブ、6はシュラウド、7は吸込口、8は吹出口、9は
モータ(回転体駆動用モータ)、10は柱状回転体、1
1はモータ(羽根車駆動用モータ)、12は回転軸、1
3は回転体収容部、14は受圧部、15は固定歯車、1
6は回転歯車、17はモータ軸、18は取付部材、19
は支持部材、A1は負圧面側気流、A2は正圧面側気流、
Bは不安定領域、Xは回転体駆動手段、Yは伝達機構で
ある。
ハブ、6はシュラウド、7は吸込口、8は吹出口、9は
モータ(回転体駆動用モータ)、10は柱状回転体、1
1はモータ(羽根車駆動用モータ)、12は回転軸、1
3は回転体収容部、14は受圧部、15は固定歯車、1
6は回転歯車、17はモータ軸、18は取付部材、19
は支持部材、A1は負圧面側気流、A2は正圧面側気流、
Bは不安定領域、Xは回転体駆動手段、Yは伝達機構で
ある。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F04D 29/38
F04D 29/30
Claims (18)
- 【請求項1】 羽根車(1)の各翼(2)の前縁部(2
a)と負圧面(2c)の少なくとも何れか一方に、翼表
面と略面一となるようにして柱状回転体(10)を埋没
配置し、且つ該柱状回転体(10)を翼スパン方向を軸
として回転可能としたことを特徴とする送風機。 - 【請求項2】 請求項1において、 上記柱状回転体(10)の回転方向を、上記翼(2)の
負圧面(2c)側での気流方向と同方向に設定したこと
を特徴とする送風機。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、 上記柱状回転体(10)を回転体駆動手段(X)によっ
て回転させることを特徴とする送風機。 - 【請求項4】 請求項1又は2において、 上記柱状回転体(10)を翼表面に沿って流れる気流に
よって回転させることを特徴とする送風機。 - 【請求項5】 請求項3において、 上記柱状回転体(10)の回転速度を、該柱状回転体
(10)の表面の周速度が上記羽根車(1)の回転によ
る上記翼(2)の負圧面(2c)の周速度よりも大きく
なるように設定したことを特徴とする送風機。 - 【請求項6】 請求項3において、 上記柱状回転体(10)の回転速度を、上記羽根車
(1)の外径を「D」、ハブ径を「d」としたときの半
径R=((D2+d2)/2)0.5/2)の部分で、該柱
状回転体(10)の表面の周速度が上記羽根車(1)の
回転による上記翼(2)の負圧面(2c)の周速度より
も大きくなるように設定したことを特徴とする送風機。 - 【請求項7】 請求項3,5又は6において、 上記回転体駆動手段(X)を、上記各翼(2)毎にそれ
ぞれ設けた回転体駆動用モータ(11)で構成したこと
を特徴とする送風機。 - 【請求項8】 請求項7において、 上記柱状回転体(10)の回転及び停止作動を送風機の
運転状態に応じて制御することを特徴とする送風機。 - 【請求項9】 請求項7において、 上記柱状回転体(10)の回転速度を送風機の運転状態
に応じて制御することを特徴とする送風機。 - 【請求項10】 請求項3において、 上記回転体駆動手段(X)を、羽根車駆動用モータ
(9)と該羽根車駆動用モータ(9)の回転力を上記柱
状回転体(10)に伝達する伝達機構(Y)とで構成し
たことを特徴とする送風機。 - 【請求項11】 請求項10において、 上記伝達機構(Y)を、上記羽根車駆動用モータ(9)
と同心状に固定配置された固定歯車(15)と、上記各
柱状回転体(10)毎に設けられ上記固定歯車(15)
にそれぞれ噛合して該固定歯車(15)と上記羽根車
(1)との相対回転に伴って回転する回転歯車(16)
とで構成したことを特徴とする送風機。 - 【請求項12】 請求項11において、 上記固定歯車(15)と上記回転歯車(16)との関係
を、該固定歯車(15)に対して上記回転歯車(16)
が増速されるように設定したことを特徴とする送風機。 - 【請求項13】 請求項11又は12において、 上記各歯車(15),(16)を弾性素材で形成したこ
とを特徴とする送風機。 - 【請求項14】 請求項11,12又は13において、 上記固定歯車(15)を、上記送風機駆動用モータ
(9)の取付部材(18)に取り付けたことを特徴とす
る送風機。 - 【請求項15】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
8,9,10,11,12,13又は14において、 上記柱状回転体(10)を円柱体としたことを特徴とす
る送風機。 - 【請求項16】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
8,9,10,11,12,13又は14において、 上記柱状回転体(10)を、翼スパン方向において異な
る径をもつ異径柱体としたことを特徴とする送風機。 - 【請求項17】 請求項16において、 上記柱状回転体(10)を、翼スパン方向位置での翼厚
さに応じて異なる径をもつ異径柱体としたことを特徴と
する送風機。 - 【請求項18】 請求項16において、 上記柱状回転体(10)を、翼スパン方向位置での羽根
車回転軸心からの距離に応じて異なる径をもつ異径柱体
としたことを特徴とする送風機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001075832A JP3503604B2 (ja) | 2001-03-16 | 2001-03-16 | 送風機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001075832A JP3503604B2 (ja) | 2001-03-16 | 2001-03-16 | 送風機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002276595A JP2002276595A (ja) | 2002-09-25 |
JP3503604B2 true JP3503604B2 (ja) | 2004-03-08 |
Family
ID=18932855
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001075832A Expired - Fee Related JP3503604B2 (ja) | 2001-03-16 | 2001-03-16 | 送風機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3503604B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010083466A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Bunri Gakuen | 超小型飛行体 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103115020B (zh) * | 2013-02-16 | 2015-09-02 | 青岛海尔空调电子有限公司 | 一种带有导流结构的离心风扇 |
EP4290082A1 (en) * | 2022-06-10 | 2023-12-13 | Castolin Eutectic GmbH | Fan blade and method of making same |
-
2001
- 2001-03-16 JP JP2001075832A patent/JP3503604B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010083466A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Bunri Gakuen | 超小型飛行体 |
JP4590494B2 (ja) * | 2008-09-30 | 2010-12-01 | 学校法人文理学園 | 超小型飛行体 |
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---|---|
JP2002276595A (ja) | 2002-09-25 |
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