JP3503197B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP3503197B2
JP3503197B2 JP15236494A JP15236494A JP3503197B2 JP 3503197 B2 JP3503197 B2 JP 3503197B2 JP 15236494 A JP15236494 A JP 15236494A JP 15236494 A JP15236494 A JP 15236494A JP 3503197 B2 JP3503197 B2 JP 3503197B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体装置に係り、特
にSOI(Silicon On Insulato
r)構造を採用したMOSFETを有する半導体装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より半導体装置の高速化・高集積化
が進められる中で絶縁体上の単結晶シリコン層(SOI
層)に形成したMOSFETの研究が行われている。特
に、SOI層の厚さがMOSFETのチャネル領域の最
大空乏層幅よりも薄くチャネル形成時にSOI層が完全
に空乏化するような場合(以下、これを薄膜SOIMO
SFETという)には、バルクシリコン基板上に形成し
たMOSFETに比べショートチャネル効果が制御でき
るとかチャネル中の垂直方向の電界が緩和されるため実
効移動度が向上する等の優れた特性を示すことが知られ
ている。
【0003】MOSFETを相補型MOS回路に適用す
る場合、MOSFETはノーマリーオフ(NチャネルM
OSFETのしきい値電圧が、正)状態にあることが必
要である。しかしながら、前記のような薄膜SOIMO
SFETで従来用いられているN+ ポリシリコンゲート
を用いたNチャネル薄膜SOIMOSFETは、しきい
値電圧が負となりやすく、エンハンスメント型(ノーマ
リーオフ型)のMOSFETを形成することが難しかっ
た。そこで、チャネル形成領域の対向する位置に設けた
電極にしきい値電圧とは反対極性の電圧を印加する方法
(特開平2−294076号公報)等が提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
方法においては、NチャネルMOSFETおよびPチャ
ネルMOSFETのそれぞれに独立に対向電極が必要と
なり構造が複雑になる。一方、N+ ポリシリコンゲート
を用いたPチャネル薄膜SOIMOSFETにおいて
は、しきい値電圧VT が約−0.7〜−1.0ボルト程
度の値となり、電源電圧が3ボルト程度以下の場合に
は、実効的なドレイン電圧(|Vd|−|VT|)が小
さくなってしまう。
【0005】そこで、この発明の目的は、簡単な構造に
てNチャネルMOSFETのしきい値電圧を上げるとと
もにPチャネルMOSFETのしきい値電圧の絶対値を
下げることができる半導体装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、半導体基板上に絶縁体層を介して形成された複数の
単結晶半導体層に、NチャネルMOSFETPチャネ
ルMOSFET、およびバイアス電圧回路を構成するM
OSFETを形成してなる半導体装置において、前記N
チャネルMOSFETの少なくともチャネル領域および
PチャネルMOSFETの少なくともチャネル領域に対
向した前記絶縁体層内あるいは前記半導体基板に両MO
SFET共通の第1の電極を配置し、前記バイアス電圧
回路にて生成されるバイアス電圧を当該第1の電極に印
するとともに、前記バイアス電圧回路を構成するMO
SFETの少なくともチャネル領域に対向した前記絶縁
体層内あるいは前記半導体基板に前記第1の電極と電気
的に分離した第2の電極を配置し、当該第2の電極を所
定電位にしたことをその要旨とする。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】 請求項に記載の発明は、請求項に記
載の半導体装置において、前記第1の電極と対向する位
置での単結晶半導体層にモニタ用半導体素子を形成し、
当該モニタ用半導体素子により前記バイアス電圧の変化
をモニタすることによって前記バイアス電圧回路の出力
電圧を制御するようにしたことをその要旨とする。
【0013】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、NチャネルM
OSFETの少なくともチャネル領域およびPチャネル
MOSFETの少なくともチャネル領域に対向した絶縁
体層内あるいは半導体基板に両MOSFET共通の第1
電極が配置される。そして、当該第1の電極に両MO
SFET共通のバイアス電圧を印加させることで、Nチ
ャネルMOSFETおよびPチャネルMOSFETのチ
ャネル領域のポテンシャル分布が変化する。これによ
り、しきい値電圧を所望の値に制御性よくシフトさせる
ことができる。
【0014】つまり、図2に示すように、負のバイアス
電圧を印加することにより、NチャネルMOSFETに
対してはしきい値電圧を上げ、PチャネルMOSFET
に対してはしきい値電圧の絶対値を下げることが可能と
なる。
【0015】 また、半導体基板上には、絶縁体層を介
して単結晶半導体層からなるバイアス電圧回路が形成さ
れるため、単一電源にてNチャネルMOSFETおよび
PチャネルMOSFETに電圧を印加するとともに両M
OSFETのしきい値電圧を制御することが可能とな
る。
【0016】
【0017】 また、バイアス電圧回路のMOSFET
の少なくともチャネル領域に対向した絶縁体層内あるい
は半導体基板に、NチャネルおよびPチャネルMOS
FET共通の電極と電気的に分離した第2の電極が配置
される。そして、この第2の電極が所定電位にされる
とにより、バイアス電圧回路のMOSFETが安定して
動作する。
【0018】 請求項に記載の発明によれば、請求項
に記載の発明の作用に加え、モニタ用半導体素子によ
バイアス電圧の変化がモニタされて、バイアス電圧回
路の出力電圧が制御される。
【0019】
【実施例】
(第1実施例)以下、この発明を具体化した第1実施例
を図面に従って説明する。
【0020】図1に半導体装置の断面構造図を示す。半
導体基板としての単結晶シリコン基板1上にSiO2
らなる埋め込み絶縁体層2が配置され、その埋め込み絶
縁体層2の上に単結晶半導体層としての薄膜の単結晶シ
リコン層(以下、SOI層という)3,4が設置されて
いる。SOI層3にはゲート酸化膜5を介してN+ ポリ
シリコンゲート電極6を有するNチャネルMOSFET
7が形成されている。又、SOI層4にはゲート酸化膜
8を介してN+ ポリシリコンゲート電極9を有するPチ
ャネルMOSFET10が形成されている。SOI層
3,4の膜厚は、MOSFET7,10のチャネル領域
の最大空乏層幅よりも薄く設定されており、チャネル形
成時には完全に空乏化する厚さになっている。又、Nチ
ャネルMOSFET7とPチャネルMOSFET10と
からなるC−MOS回路11において、PチャネルMO
SFET10のソース電極Sには外部から電源電圧VDD
(例えば、3ボルト)が供給されるようになっている。
【0021】又、同一シリコン基板1上に同一埋め込み
絶縁体層2を介してSOI層3,4と同様に複数の単結
晶半導体層としての薄膜の単結晶シリコン層(以下、S
OI層という)12,13が形成されている。SOI層
12,13には半導体素子が形成され、これらの素子は
C−MOS回路11と共通の電源電圧VDDから所望のバ
イアス電圧を発生させるバイアス電圧回路21の一部を
なしている。例えば、図1においては、SOI層13に
はゲート酸化膜17を介してN+ ポリシリコンゲート電
極18を有するNチャネルMOSFET19が形成され
ている。SOI層12には酸化膜14を介して対向電極
であるポリシリコン電極15を有するコンデンサ16が
形成されている。MOSFET19は通常MOSFET
7,10と同時に形成されるため、SOI層13の膜厚
は、MOSFET19のチャネル領域の最大空乏層幅よ
りも薄く設定されており、チャネル形成時には完全に空
乏化する厚さとなるが、必ずしもSOI層13の膜厚は
完全空乏化条件を満足する必要はなく、必要であればチ
ャネル領域の最大空乏層幅よりも厚く設定してもよい。
又、コンデンサ16を形成するSOI層12のポリシリ
コン電極15と対向する領域には、ポリシリコン電極1
5に電圧が印加された際にもSOI層に空乏層が形成さ
れないよう十分高濃度に不純物をドーピングしておく
と、コンデンサの容量を一定値に維持させておくことが
できる。このようにして、単結晶シリコン基板1上に絶
縁体層2を介して薄膜の単結晶シリコン層からなるバイ
アス電圧回路21が形成されている。
【0022】SOI層3,4,12,13上を含む埋め
込み絶縁体層2上には層間絶縁膜22が形成されてい
る。層間絶縁膜22にはバイアス電圧印加用開口部(コ
ンタクトホール)23が形成されている。又、埋め込み
絶縁体層2にはバイアス電圧印加用開口部(コンタクト
ホール)24が形成され、バイアス電圧印加用開口部2
3,24は連通している。バイアス電圧回路21と単結
晶シリコン基板1とは、バイアス電圧印加用開口部2
3,24内を延びる配線25にて電気的に接続されてい
る。
【0023】バイアス電圧回路21には、前述のC−M
OS回路11と共通の電源電圧VDD(例えば、3ボル
ト)が外部から供給されるようになっており、バイアス
電圧回路21とC−MOS回路11とは共通電源(単一
電源)が用いられている。
【0024】そして、バイアス電圧回路21にて負の極
性をもつバイアス電圧VB が生成され、そのバイアス電
圧VB は配線25を通して電極として機能する単結晶シ
リコン基板1に印加される。このようにして、バイアス
電圧回路21により負の極性をもつ基板バイアス電圧V
B が印加される。尚、本実施例では、配線25が単結晶
シリコン基板1と接触する領域に、シリコン基板1と同
一導電型の高濃度不純物拡散領域26が形成され、高濃
度不純物拡散領域26にてオーミックコンタクトがとら
れている。
【0025】ここで、単結晶シリコン基板1に負の電圧
を印加する理由について説明する。図2には、Nチャネ
ル,Pチャネル各MOSFET7,10のしきい値電圧
T と基板バイアス電圧VB との関係、即ち、しきい値
電圧VT の基板バイアス電圧VB による依存性の一例を
示す。ここで、NチャネルMOSFET7に関してはチ
ャネル領域の不純物濃度を変化させて基板バイアス電圧
B が0ボルトの時のしきい値電圧VT を変えた4種類
のMOSFETそれぞれの特性が示してある。又、基板
バイアス電圧VB に対するしきい値電圧VT の変化の割
合は、埋め込み絶縁体層2,SOI層3,4,ゲート酸
化膜5,8の膜厚等に依存するが、図2においては一例
としてそれぞれの膜厚が370nm,85nm,16n
mの場合について示した。VB =0ボルトの時のしきい
値電圧VT はチャネル領域での不純物濃度により変化さ
せることも可能であるので、特性との兼ね合いで適当な
不純物濃度とバイアス電圧との組み合わせから所望のV
T 値を選択すればよい。例えば、バイアス電圧VB が0
ボルトの時にVT =0.05ボルトのNチャネルMOS
FETとVT =−0.89ボルトのPチャネルMOSF
ETの両方に−6ボルトのバイアス電圧を印加すると、
それぞれVT =0.37ボルト,VT =−0.43ボル
トとなり、NチャネルMOSFETのしきい値電圧VT
を上げ、PチャネルMOSFETのしきい値電圧VT
絶対値を下げることができる。その結果、通常では使用
できないしきい値電圧が「0」ボルト以下のNチャネル
MOSFETあるいは正の小さな値(0.3ボルト程度
以下)のNチャネルMOSFETを用いることができ
る。
【0026】尚、C−MOS構成にしたPチャネルMO
SFETについては、実際にチャネル領域に印加される
バイアス電位VB は電源電圧をVDDとすると、VB −V
DDとなることを考慮しておく必要がある。
【0027】ここで、単結晶シリコン基板1に印加する
負電圧がある値を越えるとSOI層内での埋め込み絶縁
体層側にチャネルが形成されMOSFETがノーマリー
オン状態になってしまうため、バイアス電圧には下限が
あることになる。この値はいわゆるバックゲートのVT
値であり、埋め込み絶縁体層,SOI層,ゲート酸化膜
の膜厚やチャネル領域での不純物濃度等に依存するが、
図2に示した場合には−10ボルト程度以下の値とな
る。又、バイアス電圧VB はその電圧を印加しない場合
に比べ電圧印加による効果を発揮させるべく−2ボルト
以上必要である。これらの結果、バイアス電圧VB とし
ては望ましくは−2〜−10ボルト程度の値に設定され
る。このとき、外部に負電圧を印加するための別電源を
設置することは全体の構成が複雑になり好ましくない
が、ここで必要となる程度の負電圧はMOSFETを用
いた昇圧回路により生成可能であることから、SOI型
MOSFET7,10を形成した同一基板1上に同様の
SOI型MOSFET16,19から構成されたバイア
ス電圧回路21を配置することにより、外部から印加す
る電圧としては単一電源にて動作させることが可能とな
る。
【0028】バイアス電圧回路21の具体的構成を、図
3に示す。バイアス電圧回路21は、インバータを用い
たCR発振回路27とチャージポンプ回路28からな
る。CR発振回路27は、CR発振器29とバッファ用
インバータ30,31とスイッチ32と周波数可変用抵
抗33とスイッチ用インバータ34からなる。CR発振
器29は通常のCR発振器であって、インバータ35,
36,37とコンデンサ38と抵抗39,40から構成
されている。スイッチ32は制御電圧端子Pconからの
制御電圧によりオン・オフする。制御電圧端子Pcon か
らの制御電圧は、論理HiあるいはLowレベルの2値
信号である。又、チャージポンプ回路28はダイオード
41,42,43,44とコンデンサ45,46,4
7,48で構成され、負電圧出力端子Pout から負の電
圧を出力するようになっている。負電圧出力端子Pout
は図1に示す配線25と接続され、負電圧出力端子Pou
t の負電圧は単結晶シリコン基板1へのバイアス電圧V
B となる。
【0029】次に、このように構成したバイアス電圧回
路21の動作を説明する。電源投入する以前において
は、単結晶シリコン基板1の電位がグランド電位になっ
ている。この状態から電源が投入されると(ICのスイ
ッチがオンされると)、外部システムから制御電圧端子
Pcon にHiレベル信号が入力される。すると、CR発
振回路27のスイッチ32は導通状態になり、CR発振
回路27は抵抗40と33との並列抵抗と、コンデンサ
38との時定数で決定される周波数で高速に発振する。
これにより、チャージポンプ回路28が高速に動作する
ため、負電圧出力端子Pout からの負電圧出力は、グラ
ンドレベルから急速に負電圧に変化する。
【0030】そして、負電圧出力端子Pout からの負電
圧出力が所定の電位になると、その時点で外部システム
から制御電圧端子Pcon にLowレベル信号が入力され
る。その結果、スイッチ32は非導通状態になり、CR
発振回路27は抵抗40とコンデンサ38との時定数で
決定される低い周波数で発振する。これにより、チャー
ジポンプ回路28の負電圧出力端子Pout からの負電圧
出力は維持されたまま発振周波数だけが低くなる。この
ように、負電圧出力端子Pout からの負電圧出力が所定
の電位になると、制御電圧端子Pcon にLowレベル信
号が入力されるので、バイアス電圧回路21における発
振による消費電流が増大することがない。つまり、チャ
ージポンプ回路28の負電圧出力が維持されたまま発振
周波数だけが低くなるので、発振による消費電力の低減
が図れる。
【0031】このように本実施例では、単結晶シリコン
基板1上に埋め込み絶縁体層2を介して形成された複数
のSOI層3,4に、NチャネルMOSFET7および
PチャネルMOSFET10を形成してなる半導体装置
において、NチャネルMOSFET7の少なくともチャ
ネル領域およびPチャネルMOSFET10の少なくと
もチャネル領域に対向した単結晶シリコン基板1に対し
同基板1を電極として両MOSFET7,10共通のバ
イアス電圧を印加した。特に、NチャネルMOSFET
7のゲート電極6およびPチャネルMOSFET10の
ゲート電極9はいずれもN型ポリシリコンからなり、単
結晶シリコン基板1に印加される電圧は負の極性とし
た。
【0032】よって、NチャネルMOSFET7および
PチャネルMOSFET10のチャネル領域のポテンシ
ャル分布が変化する。これにより、しきい値電圧VT
所望の値に制御性よくシフトさせることができる。つま
り、図2に示すように、単結晶シリコン基板1に負の電
圧を印加することにより、NチャネルMOSFET7に
対してはしきい値電圧VT を上げ、PチャネルMOSF
ET10に対してはしきい値電圧VT の絶対値を下げる
ことが可能となる。
【0033】又、NチャネルMOSFET7とPチャネ
ルMOSFET10に同じバイアス電圧VB を印加すれ
ばよいので、特開平2−294076号公報のように各
MOSFETのチャネル部に独立した電極を設ける必要
がなくなる。
【0034】又、N+ ポリシリコンゲート電極を用いた
完全空乏型のSOI−MOSFETにおいて、Nチャネ
ルMOSFET7においてはエンハンスメント型すなわ
ちV T の値を正にするためにはチャネル領域の不純物濃
度を高くする必要があり、このことはチャネル移動度
(キャリア移動度)の低下をもたらす。さらに、不純物
濃度が高くなるに伴ってVT のSOI層膜厚依存性が大
きくなる。即ち、SOI層の膜厚ばらつきによるVT
のばらつきが顕在化することになり、このことは種々の
性能のばらつきにつながる。又、PチャネルMOSFE
T10においてV T の絶対値を小さくするためにはチャ
ネル領域にP型の不純物を添加していわゆるアキュミュ
レーションモードにする必要があるが、その結果ショー
トチャネル効果の増大等の悪影響を招く。これに対し、
本実施例では、単結晶シリコン基板1に負のバイアス電
圧VB を印加することで、チャネル領域の不純物濃度を
低く保ちつつ、NチャネルMOSFET7に対してはし
きい値電圧VT を高くし、PチャネルMOSFET10
に対してはしきい値電圧VT の絶対値を低くできる。即
ち、Nチャネル、Pチャネル各MOSFETに共通な電
圧を印加することにより、簡単な構造でVT 値の制御が
可能となる。
【0035】さらに、単結晶シリコン基板1上に埋め込
み絶縁体層2を介してSOI層12,13からなるバイ
アス電圧回路21を形成し、バイアス電圧回路21によ
りバイアス電圧VB を生成するようにした。その結果、
単一電源にてNチャネルMOSFET7およびPチャネ
ルMOSFET10に電圧を印加するとともに両MOS
FET7,10のしきい値電圧VT を制御することがで
きる。
【0036】又、バイアス電圧回路21はCR発振回路
27とCR発振回路27の出力信号により駆動されるチ
ャージポンプ回路28にて構成したので、簡単な構成に
て昇圧回路が構成できる。
【0037】尚、この実施例の応用として、単結晶シリ
コン基板1の全体にバイアス電圧を印加する必要はな
く、NチャネルMOSFET7の少なくともチャネル領
域およびPチャネルMOSFET10の少なくともチャ
ネル領域に対向した領域における単結晶シリコン基板1
にバイアス電圧を印加すればよい。
【0038】又、本実施例では単結晶シリコン基板1に
組み込んだバイアス電圧回路21にてバイアス電圧を生
成したが、外部からの電源によりバイアス電圧を供給す
るようにしてもよい。
【0039】さらに、バイアス電圧回路21はMOSF
ETによらずにバイポーラトランジスタ等により構成し
てもよい。又、図1においてバイアス電極となる単結晶
シリコン基板1の上の単結晶半導体層としての薄膜の単
結晶シリコン層(SOI層)にバイアス電圧VB の変化
をモニタするためのモニタ用MOSFET(モニタ用半
導体素子)を形成する。そして、このモニタ用MOSF
ETを有する制御電圧発生回路54をバイアス電圧回路
21と同様に同一単結晶シリコン基板1上に設け、図3
に示すように制御電圧発生回路54の出力信号を制御電
圧端子Pcon に接続し、モニタ用MOSFET55のし
きい値電圧に対応した信号により制御電圧をHi,Lo
wレベルに切り替えてバイアス電圧回路21の発振周波
数を制御してもよい。その結果、外部システムからの制
御電圧信号は不要となる。
【0040】さらには、図7に示すように、モニタ用M
OSFET55のしきい値電圧に対応してHi,Low
レベルに切り替えた制御電圧をANDゲート56に印加
することにより、バイアス電圧回路の出力電圧を制御し
てもよい。その結果、バイアス電圧回路の出力電圧によ
って変化したモニタ用MOSFET55のしきい値電圧
によりバイアス電圧回路の出力電圧をフィードバック制
御できる。即ち、同一基板上に形成した制御電圧発生回
路54によりバイアス電圧を確実に所定値に設定しC−
MOS回路11を構成するMOSFETのしきい値電圧
を所望の値に制御することができることになる。尚、バ
イアス電圧回路21は、モニタ用MOSFET55のし
きい値電圧に応じてその出力電圧を制御可能な回路構成
であれば、本実施例に示した回路構成以外の構成であっ
てもよいことはいうまでもない。さらに、モニタ用半導
体素子はMOSFETの他にもバイポーラトランジスタ
等でもよい。
【0041】本実施例においては、バイアス電圧回路2
1は制御電圧信号により制御される構成としたが、特に
必要がなければ本回路構成において発振周波数あるいは
出力電圧を制御する機能を除いて、単に一定のバイアス
電圧を発生させる回路構成としてもよいことはいうまで
もない。 (第2実施例)次に、第2実施例を第1実施例との相違
点を中心に説明する。
【0042】図4に第2実施例を示す。本実施例では、
C−MOS回路11に対応する位置に電極49を設ける
とともに、バイアス電圧回路21に対応する位置に電極
50を設けている。
【0043】具体的に説明していくと、絶縁体層2内に
おけるC−MOS回路11の下方には第1のバイアス電
極49が埋設されているとともに、バイアス電圧回路2
1の下方には第2のバイアス電極50が前記第1のバイ
アス電極49とは電気的に絶縁された状態で埋設されて
いる。つまり、絶縁体層2内でのバイアス電圧回路21
と対向した領域に配置された第2のバイアス電極50
が、同一基板上のSOI型MOSFETからなるその他
の半導体集積回路に対向した領域に配置された第1のバ
イアス電極49と電気的に絶縁されている。本構造は、
例えば公知のウエハ貼り合わせ法を用いたSOI基板の
製造技術により、貼り合わせ前に例えばポリシリコンか
らなるバイアス電極49,50を形成しておくことによ
り実現することができる。
【0044】又、第1のバイアス電極49にバイアス電
圧回路21によって発生された電圧が印加され、第2の
バイアス電極50にはこれと異なる電圧、例えば接地電
位(GND)に設定される。この結果、バイアス電圧回
路21に用いられるMOSFET16,19のVT 値は
バイアス電圧回路21の出力であるバイアス電圧VB
値にかかわらず一定の値に設定することができる。よっ
て、バイアス電圧回路21のMOSFET16,19の
しきい値電圧VT を固定できる。
【0045】又、第1のバイアス電極49と対向する位
置での単結晶半導体層としての薄膜の単結晶シリコン層
(SOI層)にバイアス電圧VB の変化をモニタするた
めのモニタ用MOSFET(モニタ用半導体素子)が形
成されている。そして、このモニタ用MOSFETを有
する制御電圧発生回路54を図3にて一点鎖線で示すよ
うに制御電圧ラインに設け、モニタ用MOSFET55
のしきい値電圧に対応した信号により制御電圧をHi,
Lowレベルに切り換えてバイアス電圧回路21の出力
電圧を制御している。尚、モニタ用半導体素子はMOS
FETの他にもバイポーラトランジスタ等でもよい。
【0046】このように本実施例では、NチャネルMO
SFET7の少なくともチャネル領域およびPチャネル
MOSFET10の少なくともチャネル領域に対向した
領域における埋め込み絶縁体層2内に両MOSFET共
通のバイアス電極49を配置し、当該電極49に両MO
SFET共通のバイアス電圧を印加した。よって、第1
実施例と同様に、NチャネルMOSFET7に対しては
しきい値電圧VT を上げ、PチャネルMOSFET10
に対してはしきい値電圧VT の絶対値を下げることが可
能となる。
【0047】又、バイアス電圧回路21のMOSFET
16,19の少なくともチャネル領域に対向した絶縁体
層2内に、第1のバイアス電極49と電気的に分離した
第2のバイアス電極50を配置し、第2のバイアス電極
50を所定電位にした。よって、バイアス電圧回路21
のMOSFET16,19が安定して動作して、バイア
ス電圧回路21をバイアス電圧VB の影響を受けずに動
作させることができる。
【0048】又、第1のバイアス電極49と対向する位
置でのSOI層にモニタ用MOSFETを形成し、この
モニタ用MOSFETによりバイアス電圧回路21の出
力電圧を制御するようにした。その結果、バイアス電圧
を確実に所定値にできる。
【0049】尚、本実施例の応用として、以下のような
態様にて具体化してもよい。 (イ)図5に示すように、実施してもよい。つまり、図
4に示すようにC−MOS回路11とバイアス電圧回路
21のそれぞれに対向する領域にシリコン基板1とは異
なるバイアス電極49,50を配置するのではなく、図
5に示すようにどちらか一方のバイアス電極として単結
晶シリコン基板1をそのまま用いる。図5ではバイアス
電圧回路21のためのバイアス電極として単結晶シリコ
ン基板1を用いている。この場合、配線51が単結晶シ
リコン基板1と接触する領域にはオーミックコンタクト
形成のため、シリコン基板1と同一導電型の高濃度不純
物拡散領域52が形成されている。 (ロ)図6に示すように、単結晶シリコン基板1内に異
なる導電型の領域を設けてPN接合により2つの電極を
分離してもよい。図6に示した場合には、バイアス電圧
回路21によって発生された負電圧がC−MOS回路1
1に対向した位置に形成されたP型不純物拡散領域53
に印加される。又、単結晶シリコン基板1としてN型基
板を用いることによりバイアス電圧回路21に対向した
位置はN型領域となる。このように、PN接合によりC
−MOS回路11とバイアス電圧回路21に対向した各
領域を電気的に分離することができる。尚、本実施例に
おいてはN型基板を用いた例について示したが、同様に
P型基板を用いることも可能である。この場合には、バ
イアス電圧回路21に対向した位置にN型不純物拡散領
域を設けておく。基板すなわちP型領域であるC−MO
S回路11に対向した位置に負電位を印加し、バイアス
電圧回路21に対向したN型領域には接地電位である0
ボルトを印加する。C−MOS回路11領域よりもバイ
アス電圧回路21領域の方が面積が小さい場合には、P
型基板を用いた場合の方がPN接合面積が小さくなるの
でPN接合の逆方向リーク電流を低減できる。尚、バイ
アス電圧が正の場合には、図6に示した領域53、及び
単結晶シリコン基板1の導電型をそれぞれ図6と逆の導
電型にすればよい。 (ハ)図4においてC−MOS回路11の下方全体の埋
め込み絶縁体層2内にバイアス電極49を設ける必要は
なく、NチャネルMOSFET7の少なくともチャネル
領域およびPチャネルMOSFET10の少なくともチ
ャネル領域に対向した領域における埋め込み絶縁体層2
内にバイアス電極49を配置し、当該電極49にバイア
ス電圧を印加してもよい。 (ニ)本実施例では単結晶シリコン基板1に組み込んだ
バイアス電圧回路21にてバイアス電圧を生成したが、
外部からの電源によりバイアス電圧を供給するようにし
てもよい。 (ホ)バイアス電圧回路21はMOSFETによらずに
バイポーラトランジスタ等により構成してもよい。 (ヘ)図4,5,6においてはバイアス電圧回路21の
下方全体にバイアス電極(50,1)を配置したが、バ
イアス電圧回路21のMOSFET16,19の少なく
ともチャネル領域に対向した位置にバイアス電極(5
0,1)を配置すればよい。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載の発
明によれば、簡単な構造にてNチャネルMOSFETの
しきい値を上げるとともにPチャネルMOSFETのし
きい値の絶対値を下げることができる優れた効果を発揮
する。
【0051】 また、単一電源にて両MOSFETに電
圧を印加することができるとともにしきい値電圧を制御
すること可能となる。また、バイアス電圧回路を構成
するMOSFETを安定して動作させることができるよ
うにもなる。
【0052】 求項に記載の発明によれば、請求項
1に記載の発明の効果に加え、バイアス電圧を確実に所
定値にすることができる。
【0053】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の断面構造図である。
【図2】バイアス電圧としきい値電圧との関係を示す特
性図である。
【図3】バイアス電圧回路のブロック図である。
【図4】第2実施例の断面構造図である。
【図5】第2実施例の応用例の断面構造図である。
【図6】第2実施例の他の応用例の断面構造図である。
【図7】バイアス電圧回路のブロック図である。
【符号の説明】
1…単結晶シリコン基板、2…埋め込み絶縁体層、3…
SOI層、4…SOI層、6…N+ ポリシリコンゲート
電極、7…NチャネルMOSFET、9…N+ポリシリ
コンゲート電極、10…PチャネルMOSFET、12
…SOI層、13…SOI層、16…NチャネルMOS
FET、19…PチャネルMOSFET、21…バイア
ス電圧回路、27…CR発振回路、28…チャージポン
プ回路、49…第1のバイアス電極、50…第2のバイ
アス電極、55…モニタ用MOSFET
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 29/786 (56)参考文献 特開 平6−89574(JP,A) 特開 平4−186775(JP,A) 特開 平3−23659(JP,A) 特開 平4−196478(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/08 H01L 21/822 H01L 21/8238 H01L 27/04 H01L 27/092 H01L 29/786

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に絶縁体層を介して形成さ
    れた複数の単結晶半導体層に、NチャネルMOSFE
    PチャネルMOSFET、およびバイアス電圧回路
    を構成するMOSFETを形成してなる半導体装置にお
    いて、 前記NチャネルMOSFETの少なくともチャネル領域
    およびPチャネルMOSFETの少なくともチャネル領
    域に対向した前記絶縁体層内あるいは前記半導体基板
    MOSFET共通の第1の電極を配置し、前記バイア
    ス電圧回路にて生成されるバイアス電圧を当該第1の
    に印するとともに、前記バイアス電圧回路を構成す
    るMOSFETの少なくともチャネル領域に対向した前
    記絶縁体層内あるいは前記半導体基板に前記第1の電極
    と電気的に分離した第2の電極を配置し、当該第2の電
    極を所定電位にしたことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第1の電極と対向する位置での単結晶半導体層にモ
    ニタ用半導体素子を形成し、当該モニタ用半導体素子に
    より前記バイアス電圧の変化をモニタすることによって
    前記バイアス電圧回路の出力電圧を制御するようにした
    ことを特徴とする半導体装置。
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