JP3502860B2 - スライド及びチルト可能なパネルの前後動規制装置 - Google Patents
スライド及びチルト可能なパネルの前後動規制装置Info
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Description
等のようなスライド及びチルト可能なパネルを、閉鎖位
置からチルトアップ位置までの間、後方へ移動すること
を阻止し、且つがたつきを防止する目的で設けられるス
ライド及びチルト可能なパネルの前後動規制装置に関す
るものである。 【０００２】 【従来の技術】チルトアップ機構を備えたインナースラ
イド式サンルーフ装置におけるサンルーフパネルの前後
動規制装置として、サンルーフパネルの後端が下降して
いる時を除き、前部スライダに回動自在に軸支されたロ
ックレバーの一端が、ガイドレールに形成された被係合
部に係合するように構成されたものが、特公平５−２３
２０８号公報に開示されている。 【０００３】この従来の構造によると、サンルーフパネ
ルの後端がルーフ上面から下降（チルトダウン）する
と、サンルーフパネルの下面でロックレバーの他端が押
し下げられ、ガイドレールの被係合部からロックレバー
の一端が抜け出してサンルーフパネルのロックが解除さ
れ、サンルーフパネルの後端が上昇（チルトアップ）し
てサンルーフパネルの下面からロックレバーの他端が離
れると、ガイドレールの被係合部にロックレバーの一端
が係合してサンルーフパネルがロックされるようになっ
ている。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】しかるに、この従来技
術においては、チルトアップ以外の時にロックレバーの
一端が係合する被係合部は、ガイドレールに単なる孔が
開口しているだけであり、ロックレバーの一端に設けら
れた係合部も、下向きに突出した単なる突起であり、特
にサンルーフパネルの閉鎖位置からチルトダウン途中の
区間においては、孔の内縁に対する下向きの係合突起の
角度が後傾気味となるので、チルトアップ時にサンルー
フパネルの後部に大きな負荷が加わると、ロックレバー
の係合部が外れるおそれがあった。 【０００５】本発明は、このような従来技術の問題点を
解消すべく案出されたものであり、その主な目的は、チ
ルトアップ状態のサンルーフパネルに外力が加わった際
の保持強度をより一層高めることのできるスライド及び
チルト可能なパネルの前後動規制装置を提供することに
ある。 【０００６】 【課題を解決するための手段】このような目的を果たす
ために、本発明においては、ガイドレール（１７）に摺
合した前部スライダ（１２）に回動自在に軸支され、且
つ閉鎖位置からチルトアップ位置においてガイドレール
に設けられた被係合部（被係合孔２２）に係合するよう
に下方へ延出された係合部（係合突起２０）をその一端
に備え、且つ被係合部に係合部を係合させる向きに常時
弾発付勢され、且つチルトダウン時に下降する当該パネ
ルにその他端が押し下げられて被係合部に対する係合部
の係合が解除されるロックレバー（１８）を有するスラ
イド及びチルト可能なパネルの前後動規制装置を、被係
合部と係合部との互いの当接面が、ロックレバーの回動
軸を中心とする半径（Ｒ）の円弧に概ね沿うことを特徴
とするものとした。 【０００７】このようにすれば、ロック状態時のロック
レバーの係合部とガイドレールの被係合部とのパネルの
スライド方向に対する角度が鋭角になるので、ロックレ
バーの広い回動範囲に渡って常に安定した係合状態を確
保し得る。しかも被係合部と係合部との互いの当接面の
輪郭がロックレバーの回動軌跡と合致するので、円滑な
作動が可能となり、異音の発生なども抑制することがで
きる。 【０００８】 【発明の実施の形態】以下に添付の図面を参照して本発
明について詳細に説明する。 【０００９】図１は、本発明が適用されたサンルーフ装
置の概要を示す車両の要部斜視図である。車両の固定ル
ーフ１には、車体幅方向を長辺とする概ね矩形をなす開
口２が形成されている。この開口２は、開口２の内周輪
郭に対応した形状に形成された可動パネル３により、開
閉可能にされている。 【００１０】図２に示すように、可動パネル３は、ガラ
スパネル４と、ガラスパネル４の外周部の下方に接着剤
で固着された金属板製のガラスホルダ５とからなってい
る。ガラスホルダ５の両側部の下面には、図示されない
ステーを介して一対の側板１１が結合されている。これ
ら両側板１１の各前端には、前部スライダ１２がピン軸
１３をもって結合されている。また両側板１１の各中間
部には、チルト動作およびスライド動作を行わせるべく
形成されたカム溝１４に対し、後部スライダ１５がピン
軸１６をもって結合されている。そして前後両スライダ
１２・１５は、固定ルーフ１の内側に固設されたガイド
レール１７に対し、前後動自在に摺合している。 【００１１】前部スライダ１２には、可動パネル３の前
方への移動限度において可動パネル３の前後動を規制す
るためのロックレバー１８が結合されている。このロッ
クレバー１８は、その前後方向中間部でシーソー式に傾
動可能なように、前部スライダ１２に軸１９をもつて支
持されている。 【００１２】ロックレバー１８には、下向きの係合突起
２０がその前端に突設され、上向きの押圧突起２１がそ
の後端に突設されている。 【００１３】ガイドレール１７には、ロックレバー１８
の係合突起２０が突入可能な被係合孔２２が設けられて
いる。 【００１４】ロックレバー１８は、その支持軸１９に巻
かれたねじりコイルばね（図示せず）により、その前端
の係合突起２０を被係合孔２２に突入させる向きに常時
弾発付勢されており、可動パネル３の閉鎖時は、図２に
示すように、係合突起２０が被係合孔２２に突入し、可
動パネル３の前後動を規制するロック状態が保持される
ようになっている。またこの状態では、両側板１１の下
縁はロックレバー１８の押圧突起２１に押し下げ力を作
用させないようになっている。 【００１５】チルトアップ操作時は、例えばプッシュ／
プルケーブルなどによって後部スライダ１５を前方へ押
出駆動すると、図３に示すように、カム溝１４の作用で
両側板１１が後ろ上がりに傾斜して両側板１１の下縁が
ロックレバー１８の押圧突起２１から離間する。従っ
て、ロックレバー１８は、その係合突起２０を被係合孔
２２に突入させた状態を維持するので、可動パネル３
は、その前後動が規制されたロック状態のまま後端を上
昇させる。 【００１６】可動パネル３を開操作するために後部スラ
イダ１５を後方へ引き駆動すると、後部スライダ１５の
ピン軸１６と側板１１のカム溝１４との係合で、可動パ
ネル３が先ずチルトダウンする。このチルトダウン動作
により、ロックレバー１８における後端の押圧突起２１
が側板１１の下縁で押し下げられ、その前端の係合突起
２０が被係合孔２２から抜け出すので、可動パネル３の
前後動が可能なロック解除状態となる。 【００１７】後部スライダ１５をそのまま引き駆動すれ
ば、固定ルーフ１の下面とガイドレール１７を支持した
インナフレームの上面との間に画成された収容部に、可
動パネル３が収容される。 【００１８】被係合孔２２の内周の断面輪郭には、図５
に示したように、側方から見てロックレバー１８の支持
軸１９を中心とする半径Ｒの円弧に沿う傾きが付してあ
る。またロックレバー１８の係合突起２０には、前記円
弧の接線に沿う傾きが付してある。この傾斜角により、
ロック時の被係合孔２２に対する係合突起２０の食いつ
きが強くなり、チルトアップ状態時の可動パネル３に後
方へ移動させようとする力が加わった際に、係合突起２
０と被係合孔２２との間の保持力がより一層増大する。 【００１９】 【発明の効果】このように本発明によれば、ガイドレー
ルの被係合孔とロックレバーの係合突起との互いの当接
面を、ロックレバーの支持軸を中心とする円弧に概ね沿
わせるものとすることにより、ロック状態時のロックレ
バーの係合突起とガイドレールの被係合孔との可動パネ
ルのスライド方向に対する角度が鋭角になるので、ロッ
クレバーの広い回動範囲に渡り、チルトアップ状態のサ
ンルーフパネルに外力が加わった際の保持強度をより一
層高める上に多大な効果を奏することができる。しかも
被係合孔と係合突起との互いの当接面の輪郭がロックレ
バーの回動軌跡と合致するので、ロックレバーの円滑な
作動が可能となり、異音の発生などを抑制する上にも効
果的である。
鎖状態時の要部概略側面図 【図３】本発明が適用されたサンルーフ装置におけるチ
ルトアップ状態時の要部概略側面図 【図４】本発明が適用されたサンルーフ装置におけるチ
ルトダウン状態時の要部概略側面図 【図５】本発明によるロックレバーの要部側面図 【符号の説明】 １ 固定ルーフ ２ 開口 ３ 可動パネル ４ ガラスパネル ５ ガラスホルダ １１ 側板 １２ 前部スライダ １３ ピン軸 １４ カム溝 １５ 後部スライダ １６ ピン軸 １７ ガイドレール １８ ロックレバー １９ 軸 ２０ 係合突起 ２１ 押圧突起 ２２ 被係合孔
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 ガイドレールに摺合した前部スライダに
回動自在に軸支され、且つ閉鎖位置からチルトアップ位
置において前記ガイドレールに設けられた被係合部に係
合するように下方へ延出された係合部をその一端に備
え、且つ前記被係合部に前記係合部を係合させる向きに
常時弾発付勢され、且つチルトダウン時に下降する当該
パネルにその他端が押し下げられて前記被係合部に対す
る前記係合部の係合が解除されるロックレバーを有する
スライド及びチルト可能なパネルの前後動規制装置であ
って、 前記被係合部と前記係合部との互いの当接面を、前記ロ
ックレバーの回動軸を中心とする半径の円弧に概ね沿わ
せたことを特徴とするスライド及びチルト可能なパネル
の前後動規制装置。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001288004A JP3502860B2 (ja) | 2001-09-21 | 2001-09-21 | スライド及びチルト可能なパネルの前後動規制装置 |
| US10/251,614 US6626485B2 (en) | 2001-09-21 | 2002-09-20 | Vehicle sun roof system |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001288004A JP3502860B2 (ja) | 2001-09-21 | 2001-09-21 | スライド及びチルト可能なパネルの前後動規制装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003097144A JP2003097144A (ja) | 2003-04-03 |
| JP3502860B2 true JP3502860B2 (ja) | 2004-03-02 |
Family
ID=19110719
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001288004A Expired - Fee Related JP3502860B2 (ja) | 2001-09-21 | 2001-09-21 | スライド及びチルト可能なパネルの前後動規制装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3502860B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101601106B1 (ko) | 2014-04-09 | 2016-03-21 | 현대자동차주식회사 | 차량의 슬라이딩 도어 록킹장치 |
-
2001
- 2001-09-21 JP JP2001288004A patent/JP3502860B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2003097144A (ja) | 2003-04-03 |
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