JP3502377B2 - リードフレーム、樹脂封止型半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

リードフレーム、樹脂封止型半導体装置及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部端子にランド
電極を備えたリードを有するリードフレームと、該リー
ドフレームを用いたランド・グリッド・アレイ(LG
A)型の樹脂封止型半導体装置及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化に対応するため
に、樹脂封止型半導体装置を含む半導体部品の高密度実
装が要求され、それに伴って、半導体部品の小型化及び
薄型化が進んでいる。また、樹脂封止型半導体装置は、
小型化及び薄型化を図りながら同時に多ピン化が進み、
ピンの配置を高密度にする樹脂封止型半導体装置が要望
されている。
【0003】以下、従来の樹脂封止型半導体装置に用い
るリードフレームについて図面を参照しながら説明す
る。
【0004】図9(a)及び図9(b)は従来のQFP
(quad flat package)型のリードフレームであって、
(a)は平面構成を示し、(b)は(a)のIXb−IXb
線における断面構成を示している。
【0005】図9(a)に示すように、リードフレーム
100は、方形状のフレーム枠部101とその内側に設
けられたタイバー部102と、タイバー部102の各隅
部と吊りリード103により支持されたダイパッド部1
04と、一端がタイバー部102と接続され、他端がダ
イパッド部104と対向する複数のインナリード部10
5と、一端がフレーム枠部101と接続され、他端がタ
イバー部102を介してインナリード部105と接続さ
れるアウタリード部106とを有している。
【0006】また、図9(b)に示すように、ダイパッ
ド部104は、ディプレス加工により、そのチップ保持
面をインナーリード部105の上面よりも低くなるよう
に押し下げられている。なお、リードフレーム100
は、通常、図9(a)に示した1つのパターンが同一面
内に繰り返し配列されている。
【0007】図10はリードフレーム100を用いた従
来の樹脂封止型半導体装置の断面構成を示している。
【0008】図10に示すように、樹脂封止型半導体装
置はダイパッド部104の上に半田材等により固着され
た半導体チップ107を有し、該半導体チップ107は
各インナリード部105と金属細線108により電気的
に接続されている。
【0009】さらに、図9(a)に示したタイバー部1
02の内側の領域、すなわち、半導体チップ107、ダ
イパッド部104及びインナリード部105が封止用樹
脂材により一体に封止されて、樹脂封止部109が形成
されている。タイバー部102は封止用樹脂材を注入す
るの際の樹脂止めとなり、フレーム枠部101を切断し
て除去した後には、互いに隣接するアウタリード部10
6同士を絶縁するように互いに分離される。さらに、樹
脂封止部109の各側面から突き出すアウターリード部
106は、その端部が樹脂封止部109の底面と同程度
の高さとなるように加工される(ベンディング)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のリードフレーム100は、半導体チップ107に形
成される複数の半導体素子が高集積化し、さらに多ピン
構成となった場合に、インナリード部105及びアウタ
リード部106(以下、リード部105、106)の幅
寸法には限界が生じる。従って、多ピン構成に対応しよ
うとすると、リード部105、106の本数が多くな
り、リードフレーム100自体が大きくなってしまう。
その結果、樹脂封止型半導体装置自体も大きくならざる
を得ず、樹脂封止型半導体装置の小型化及び薄型化を実
現することができない。
【0011】逆に、リードフレーム100の外形寸法を
変更せず、リード部105、106の本数を増やすと、
各リード部105、106自体の幅を小さくしなければ
ならず、リードフレーム100の作製時にエッチング等
の加工が困難となる。
【0012】ところで、近年、面実装型の半導体装置と
して、底面にボール電極又はランド電極等の外部電極を
配したキャリア(配線基板)の上面に半導体チップを搭
載し、電気的な接続を行なった後、半導体チップを樹脂
封止した、例えばボール・グリッド・アレイ(BGA)
型、又はランド・グリッド・アレイ(LGA)型と呼ば
れる樹脂封止型半導体装置が開発されている。これらの
半導体装置は、その底面でマザー基板(実装用基板)上
に実装される面実装タイプの半導体装置であり、このよ
うな面実装型の半導体装置が主流になりつつある。
【0013】従って、図10に示したパッケージ(樹脂
封止部109)の側面にのみアウタリード部106から
なる外部電極が形成されるQFP型の半導体装置、すな
わち従来のリードフレーム100は、グリッドアレイ型
に対応できないという問題が顕在化してきている。
【0014】これに対し、BGA型又はLGA型の半導
体装置は、半導体チップの保持部材として、比較的に高
価なキャリア(配線基板)を用いるため、製造コストを
容易に低減することができないという問題がある。
【0015】本発明は、前記従来の問題を解決し、底面
による実装が可能なリードフレームをダイパッドと一体
化されたフレーム体を用いて構成できるようにすること
を目的とし、さらに、該フレーム体を用いた樹脂封止型
半導体装置の信頼性を向上できるようにすることを目的
とする。
【0016】 前記の目的を達成するため、本発明に係
るリードフレームは、フレーム枠部の内側に吊りリード
により支持されたダイパッド部と、それぞれの、一端が
フレーム枠部と接続され、他端がダイパッド部と対向す
る複数のリード部とを備え、ダイパッド部は上面の一部
がその残部よりも高くなるように形成された平面方形状
保持領域を有し、保持領域にはダイパッド部の表裏方
向に開口する複数の開口部が形成されており、複数の開
口部のうちの1つは、封止用樹脂材の注入用ゲートの配
置位置と対向する位置に設けられている。
【0017】本発明のリードフレームによると、ダイパ
ッド部は吊りリードによりフレーム枠部と接続され、複
数のリード部はそれぞれの一端部によりフレーム枠部と
接続されている。従って、半導体チップを含むダイパッ
ド部及びリード部を樹脂封止によりパッケージを形成す
る際に、該パッケージの底面から各リード部の底面を露
出するように封止すれば、各リード部の底面が外部端子
を構成するため、LGA型のパッケージを、配線基板を
用いることなくフレーム体により実現することができ
る。
【0018】また、ダイパッド部の上面の一部がその残
部よりも高くなるように形成された保持領域を有し、保
持領域にはダイパッド部の表裏方向に開口する開口部が
形成されているため、封止用樹脂材がこの開口部を通し
てダイパッド部の底面側にも充填されるので、ダイパッ
ド部はその上側と下側とが共に封止用樹脂材により覆わ
れる。その結果、いわゆるダイパッド部及び半導体チッ
プの樹脂バランスが改善されるため、ダイパッド部と封
止用樹脂材又は半導体チップと封止用樹脂材との熱膨張
係数の差に起因する熱応力によって樹脂封止部に発生す
る樹脂剥がれやクラック、さらには半導体チップに発生
するクラック等を防止することができるので、本発明の
リードフレームを用いる樹脂封止型半導体装置の信頼性
が大きく向上する。その上、保持領域には複数の開口部
が設けられ、そのうちの1つは封止用樹脂材の注入用ゲ
ートの配置位置と対向する位置に設けられているため、
封止用樹脂材を注入用ゲートから注入する際に、注入用
ゲートの配置位置と対向する開口部から保持領域の下側
部分に封止用樹脂材が安定して注入される。その結果、
保持領域の下側部分に注入により充填される樹脂材に発
生するボイド(気泡)を防止することができる。
【0019】
【0020】 本発明に係る樹脂封止型半導体装置は、
ダイパッド部と、ダイパッド部の上面に固着された半導
体チップと、それぞれダイパッド部の周囲に配置され、
半導体チップと導体線により電気的に接続されると共に
その底面が露出した複数のリード部と、半導体チップ、
ダイパッド部及び複数のリード部を一体に封止する封止
用樹脂材からなる樹脂封止部とを備え、ダイパッド部は
上面の一部がその残部よりも高くなるように形成された
平面方形状の保持領域を有し、保持領域には、ダイパッ
ド部の表裏方向に開口する複数の開口部が形成されてお
り、複数の開口部のうちの1つは、樹脂封止部を形成す
る際の封止用樹脂材の注入用ゲートの配置位置と対向す
る位置に設けられている。
【0021】本発明の樹脂封止型半導体装置によると、
本発明のリードフレームを用いて形成されているため、
封止用樹脂材がダイパッド部の保持領域に設けられた開
口部を通してダイパッド部の底面側面にも充填される。
これにより、ダイパッド部はその上側と下側とが共に封
止用樹脂材により覆われるため、ダイパッド部と封止用
樹脂材又は半導体チップと封止用樹脂材との熱膨張係数
の差に起因する熱応力によって樹脂封止部に発生する樹
脂剥がれやクラック等を防止することができるので、樹
脂封止型半導体装置の信頼性を向上することができる。
【0022】
【0023】本発明の樹脂封止型半導体装置において、
ダイパッド部における保持領域の下側にも封止用樹脂材
が充填されていることが好ましい。
【0024】本発明の樹脂封止型半導体装置において、
複数のリード部のうち樹脂封止部の外側に配置されたリ
ード部の底面と側端面とが共に樹脂封止部から露出して
いることが好ましい。
【0025】この場合に、複数のリード部がダイパッド
部の周囲を少なくとも2列に配置されていることが好ま
しい。
【0026】 本発明に係る樹脂封止型半導体装置の製
造方法は、フレーム枠部の内側に吊りリードにより支持
されたダイパッド部と、それぞれの、一端がフレーム枠
部と接続され、他端がダイパッド部と対向する複数のリ
ード部とを備えたリードフレームを用意する第1の工程
と、ダイパッド部の上に半導体チップを固着する第2の
工程と、導体線により半導体チップと複数のリード部と
を電気的に接続する第3の工程と、半導体チップ、ダイ
パッド部及び複数のリード部を封止用樹脂材により一体
に封止する第4の工程と、フレーム枠部から樹脂封止部
を分離する第5の工程とを備え、リードフレームにおけ
るダイパッド部は上面の一部がその残部よりも高くなる
ように形成された平面方形状の保持領域を有し、保持領
域にはダイパッド部の表裏方向に開口する開口部が形成
されており、複数の開口部のうちの1つは、封止用樹脂
材の注入用ゲートの配置位置と対向する位置に設けられ
ている。
【0027】本発明の樹脂封止型半導体装置の製造方法
によると、本発明のリードフレームを用いて樹脂封止型
半導体装置を製造するため、樹脂封止工程において封止
用樹脂材がダイパッド部の保持領域に設けられた開口部
を通してダイパッド部の底面側にも充填される。これに
より、ダイパッド部はその上側と下側とが共に封止用樹
脂材により覆われるため、ダイパッド部と封止用樹脂材
又は半導体チップと封止用樹脂材との熱膨張係数の差に
起因する熱応力によって樹脂封止部に発生する樹脂剥が
れやクラック等を防止することができるので、樹脂封止
型半導体装置の信頼性を向上することができる。
【0028】
【0029】本発明の樹脂封止型半導体装置の製造方法
は、第3の工程と第4の工程との間に、フレーム枠部、
ダイパッド部及び複数のリード部の各底面と密着するよ
うに封止用シート材を貼付する工程をさらに備えている
ことが好ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)本発明の第1
の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0031】図1は本発明の第1の実施形態に係るリー
ドフレームの平面構成を示している。
【0032】図1に示すように、第1の実施形態に係る
リードフレーム10は、平面方形状のフレーム枠部11
と、該フレーム枠部11の各隅部と吊りリード12によ
り中央部に支持されたダイパッド部13と、それぞれの
一端がフレーム枠部11と接続され、他端がダイパッド
部13の側面と対向する複数のリード部14と、それぞ
れリード部14同士の間に配置され、一端がフレーム枠
部11と接続され、他端がリード部14の他端よりもダ
イパッド部13の近くに位置する複数のランドリード部
15とを備えている。
【0033】リードフレーム10は、通常用いられる、
板状の銅合金又は42−アロイと呼ばれる鉄合金からな
り、ダイパッド部13及びリード部14等はフレーム枠
部11と一体に形成されている。また、フレーム枠部1
1の内側の領域30は、封止用樹脂材による封止領域を
表わしている。
【0034】第1の実施形態の特徴として、平面形状が
ほぼ正方形のダイパッド部13は、その中央部に、該中
央部が上方に押し上げられてなる保持領域23を有して
いる。保持領域23の周縁部には、平面弓形状の4つの
開口部23aが設けられ、各開口部23aの弦である開
口辺に囲まれた領域が、半導体チップを実質的に保持す
る部位であって、平面方形状の中央保持部23bとな
る。中央保持部23bの各角部は互いに隣接する開口部
23a同士の間に設けられた連結部23cによってダイ
パッド部13と接続されている。なお、ダイパッド部1
3の平面形状は方形に限られない。
【0035】図1に示す矢印31は、樹脂封止工程にお
いて封止用樹脂材が注入される注入用ゲートの配置位置
の方向を表わしており、矢印31の方向から封止用樹脂
材がダイパッド部13に向けて注入される。このとき、
図1に示すように、4つの開口部23aのうちの1つ
は、注入用ゲートの配置位置と対向する位置に設けられ
ていることが好ましい。このようにすると、連結部23
cが注入用ゲートの配置方向からずれるため、注入され
た封止用樹脂材が保持領域23の開口部23aを流通す
る際に、連結部23cが封止用樹脂材の流れの障害とな
らない。その結果、保持領域23の下側にも封止用樹脂
材が安定して充填されるので、保持領域23の下側部分
に充填された封止用樹脂材にボイド等が生じることがな
い。
【0036】例えば、図1に示すように、ダイパッド部
13の中央保持部23bの平面形状がほぼ正方形の場合
で、注入用ゲートの配置位置が中央保持部23bの対角
線方向に設定されている場合には、中央保持部の各辺の
いずれもがフレーム枠部11からほぼ45°ずれること
になる。
【0037】ここで、ダイパッド部13を拡大した平面
構成及び断面構成を図2(a)〜図2(c)に示す。図
2(a)〜図2(c)において、図1に示す構成部材と
同一の構成部材には同一の符号を付している。図2
(b)及び図2(c)に示すように、ダイパッド部13
における保持領域23は、半切断状態とするプレス加工
により、ダイパッド部13の周縁部から上方に突き出す
ように形成されている。その結果、ダイパッド部13に
おける保持領域23の底面はその周囲よりも高くなり、
その下側には空隙が形成される。従って、樹脂封止工程
においては、封止用樹脂材が、保持領域23の下側に形
成された空隙に各開口部23aを通して充填される。
【0038】具体的には、保持領域23は、例えばダイ
パッド部13の厚さが約200μmとすると、50μm
〜100μm程度(厚さの25%〜50%程度)分だけ
上方にずらせて形成されている。また、ダイパッド部1
3の中央部分を上方にずらせて保持領域23を形成して
いるため、保持領域23の上に該保持領域23よりも底
面積が大きい半導体チップを保持した場合には、半導体
チップの底面とダイパッド部13の周縁部の上面との間
も他の空隙が形成される。
【0039】なお、第1の実施形態においては、各開口
部23aの平面形状(開口形状)を弓形状としている
が、これに限らず、長円形状、菱形状又は三角形状でも
よい。従って、各開口部23aにより囲まれてなる中央
保持部23bの平面形状も方形状に限られない。例え
ば、各開口部23aの開口形状が菱形状の場合には、中
央保持部23bの平面形状は十字形状となる。このよう
に、開口部23a及び中央保持部23bの平面形状は、
上面に保持する半導体チップの底面積に応じて決定すれ
ばよい。
【0040】なお、第1の実施形態のように、開口部2
3aの開口形状を弓形状とすると、外側の弧状部には角
部分が生じないことから、封止用樹脂材の開口部23a
における流通が滑らかになり且つ機械的強度を保てるこ
と、また、内側の弦状部は直線であることから、中央保
持部23bの面積を相対的に大きくできることから好ま
しい。
【0041】また、図1及び図2(a)〜図2(c)に
示すように、ダイパッド部13の上面には、保持領域2
3を囲むように平面円形の第1の環状溝13aが形成さ
れている。第1の環状溝13aを設けることにより、該
第1の環状溝13aには、注入された封止用樹脂材が入
り込むため、熱膨張により生じる応力によってダイパッ
ド部13の上面において封止用樹脂材の剥離が生じたと
しても、生じた剥離を第1の環状溝13aによってトラ
ップすることができるので、リードフレーム10を用い
た樹脂封止型半導体装置の信頼性が向上する。なお、第
1の環状溝13aの平面形状は、円形でも方形でも良
く、さらには環状に限られない。例えば、孤立した溝部
を不連続に配置してもよく、また、その本数も2本以上
としてもよい。すなわち、ダイパッド部13の面積と、
それに保持される半導体チップの面積によって決定すれ
ばよい。
【0042】また、ダイパッド部13の底面には、平面
方形で且つ角部を丸めた第2の環状溝13bが保持領域
23を囲むように形成されている。第2の環状溝13b
を設けることにより、ダイパッド部13の底面上にはん
だ材等の固着材(接合材)を用いて実装用基板に実装す
る際に、固着材がダイパッド部13の周囲にまで流出す
ることを防止できるため、実装用基板への実装精度が向
上する。その上、半導体チップの放熱によりダイパッド
部13が受ける熱応力をも吸収することができる。な
お、ここでも、第2の環状溝部13bの平面形状は方形
状に限られず、さらには、第2の環状溝部13bの内側
又は外側に第3の環状溝部を設けてもよい。
【0043】ところで、第1の実施形態は、リード部1
4及びランドリード部15にも特徴を有している。
【0044】すなわち、リード部14とランドリード部
15とは、それぞれの底面で外部端子(ランド部)を構
成し、リード部14はその底面に加えて、フレーム枠部
11との切断端面(側端面)においても外部端子として
実装用基板と電気的に接続が可能である。
【0045】図1に示したように、リード部14とラン
ドリード部15とは、フレーム枠部11に交互に形成さ
れており、それぞれの端部は、ランドリード部15の方
がリード部14よりもダイパッド部13に近くなるよう
に形成されている。この構成により、リードフレーム1
0を樹脂封止した場合には、樹脂封止部(パッケージ)
の底面の周縁部に2列の外部端子が千鳥状に配置され
る。その結果、ランド・グリッド・アレイ(LGA)型
のパッケージを、配線基板を用いることなく、板状の金
属部材からなるリードフレーム10によって実現するこ
とができる。
【0046】以下、リード部14とランドリード部15
の詳細な構成について図面を参照しながら説明する。
【0047】図3(a)〜図3(c)は第1の実施形態
に係るリードフレームのリード部及びランドリード部で
あって、(a)は平面構成を示し、(b)は(a)のII
Ib−IIIb線におけるリード部の断面構成を示し、(c)
は(a)のIIIc−IIIc線におけるランドリード部の断面
構成を示している。
【0048】まず、図3(a)及び図3(b)に示すよ
うに、リード部14は、直線状のリードであり、端部に
丸みを持たせると共に該端部の上縁部にハーフエッチに
より形成されたボンディングパッド部となる張り出し部
14aが設けられている。さらに、リード部14の上面
であって、張り出し部14aとフレーム枠部11との間
の領域には、ハーフエッチによる溝部14bが設けられ
ている。樹脂封止された後には、リード部14の底面の
全体が露出してランド部となる。
【0049】次に、図3(a)及び図3(c)に示すよ
うに、ランドリード部15も、直線状のリードであり、
端部に丸みを持たせると共に該端部の上縁部にハーフエ
ッチにより形成されたボンディングパッド部となる張り
出し部15aが設けられている。さらに、ランドリード
部15の底面であって、張り出し部15aとフレーム枠
部11との間の領域には、ハーフエッチによる薄肉部1
5bが設けられている。従って、ランドリード部15の
底面における薄肉部15bを除く部分、すなわち、張り
出し部15aを含む端部がランド部15cとなる。
【0050】第1の実施形態に係るリードフレーム10
を用いて樹脂封止型半導体装置を製造すると、樹脂封止
を行なった後には、リード部14はその底面とフレーム
枠部11の切断後の側端面とが露出される片面封止構成
となる。従って、従来例に示したQFP型のようなフル
モールドパッケージのリード部とは異なり、封止用樹脂
材による応力及び基板実装後の応力がリード部14に印
加される場合がある。
【0051】これに対し、第1の実施形態においては、
リード部14の上面に溝部14bを設けているため、封
止用樹脂材による応力及び基板実装後の応力等がリード
部14に印加されたとしても、溝部14bによって応力
が吸収される。その結果、ワイヤボンディングされた金
属細線の接続部分における破壊を防止でき、実装後の半
導体装置の信頼性を確保できる。
【0052】なお、リード部14及びランドリード部1
5の本数は、搭載する半導体チップのピンの数によって
決定すればよい。
【0053】また、第1の実施形態に係るリードフレー
ム10は、その表面がめっき処理されており、例えば必
要に応じて、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)又
は金(Au)等の金属を積層した後に、めっき処理が施
される。
【0054】また、リードフレーム10は、半導体装置
としての1つ分の領域のみを図示しており、実際には、
1つ分のパターンが繰り返して形成されている。
【0055】さらに、吊りリード12にダミーランド部
を設けたり、また、吊りリード12に屈曲部を設けても
よい。
【0056】以上説明したように、第1の実施形態によ
ると、リードフレーム10は、フレーム枠部11に、互
いに長さが異なるリード部14とランドリード部15と
を交互に、いわゆる千鳥状に配置しているため、板状の
金属からなるフレーム体からLGA型のパッケージを作
製することができる。
【0057】また、半導体チップを保持するダイパッド
部13には、その中央部分が押し上げられてなる保持領
域23を有しており、該保持領域23には、封止用樹脂
材をダイパッド部13の底面側に流通させる開口部23
aを設けている。この開口部23aにより、封止用樹脂
材がダイパッド部13の底面側にも充填されるため、ダ
イパッド部13の上面側と底面側との樹脂バランスが改
善される。その結果、封止用樹脂材の樹脂剥がれや半導
体チップ又は樹脂材に生じるクラック等を防止すること
ができる。
【0058】その上、保持領域23に設けた開口部23
aは、封止用樹脂材の注入用ゲートの配置位置と対向す
る位置に設けているため、該開口部23aにより囲まれ
てなる中央保持部23bを支持する連結部23cが、注
入される封止用樹脂材の障害とならない位置にずれる。
このため、ダイパッド部13の下側に充填される封止用
樹脂材の流れが安定し、該ダイパッド部13の下側に充
填された樹脂封止部41にボイド等の欠陥が生じるおそ
れがなくなるので、樹脂封止されてなる半導体装置の信
頼性が向上する。
【0059】また、注入される封止用樹脂材がダイパッ
ド部13の下側にも充填されるようになることから、保
持領域23に保持された半導体チップが受ける樹脂材の
注入圧力が緩和されるので、該半導体チップの位置ずれ
を防止することができる。
【0060】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0061】図4(a)及び図4(b)は本発明の第2
の実施形態に係る樹脂封止型半導体装置であって、図4
(a)は平面構成を示し、図4(b)は底面構成を示し
ている。
【0062】第2の実施形態に係る樹脂封止型半導体装
置は、本発明の第1の実施形態に係るリードフレームを
用いて作製されている。従って、図4及び図5におい
て、図1及び図3に示す構成部材と同一の構成部材には
同一の符号を付すことにする。
【0063】図4(a)に示すように、第2の実施形態
に係る樹脂封止型半導体装置40の上面は封止用樹脂材
からなる樹脂封止部41により全面的に覆われている。
【0064】一方、図4(b)に示すように、樹脂封止
型半導体装置40の底面には、周縁部に配置されたリー
ド部14の底面と、互いに隣接するリード部14同士の
間で且つその内側に配置されたランドリード部15のラ
ンド部15cの底面とが、樹脂封止部41から、いわゆ
る千鳥状に露出している。さらに、樹脂封止部41の底
面の中央部には、ダイパッド部13の底面が樹脂封止部
41から露出している。また、ダイパッド部13の保持
領域23の内側には、第1の実施形態で説明した複数の
開口部23aを通して充填された樹脂封止部41が露出
する。
【0065】このように、樹脂封止部41の底面から露
出するリード部14の底面及び側端面とランドリード部
15のランド部15cの底面とは、プリント基板等の実
装用基板に実装される際に、2列の千鳥状のランド電極
(外部電極)となる。
【0066】次に、樹脂封止型半導体装置40の内部構
造を説明する。
【0067】図5(a)及び図5(b)は本発明の第2
の実施形態に係る樹脂封止型半導体装置であって、図5
(a)は図4(a)及び図4(b)のVa−Va線にお
ける断面構成を示し、図5(b)は図4(a)及び図4
(b)のVb−Vb線における断面構成を示している。
【0068】リード部14を含む断面である図5(a)
に示すように、ダイパッド部13における保持領域23
の上には、半導体チップ42が銀ペースト材等からなる
導電性の固着材43により固着されている。半導体チッ
プ42の複数の電極パッド(図示せず)の一部はリード
部14の上面と金(Au)からなる金属細線44により
電気的に接続されている。
【0069】同様に、ランドリード部15を含む断面で
ある図5(b)に示すように、半導体チップ42の複数
の電極パッドの残部はランドリード部15の上面と金属
細線44により電気的に接続されている。
【0070】さらに、半導体チップ42及び金属細線4
4は樹脂封止部41により覆われると共に、ダイパッド
部13、リード部14及びランドリード部15は各露出
部を残して樹脂封止部41により覆われている。ここ
で、リード部14及びランドリード部15の各底部は、
20μm程度の厚さ分が樹脂封止部41の底面から突き
出しており、この突き出し部分は、実装用基板への実装
時のスタンドオフとなる。同様に、ダイパッド部13の
底面も同量が突き出しており、基板への実装時にはんだ
接合によって、ダイパッド部13の放熱効率を向上する
ことができる。
【0071】また、前述したように、ダイパッド部13
における保持領域23の下側部分にも封止用樹脂材が充
填されているため、保持領域23の開口部23aにより
囲まれた中央保持部23bに対して上方から印加される
圧力を吸収できるので、樹脂封止型半導体装置40の信
頼性が向上する。
【0072】さらに、樹脂封止型半導体装置40は、図
6に示すように、リード部14と実装用基板50の電極
パッドとをはんだ材等の固着材51により固着して実装
する。ここで、ランドリード部15の場合はその底面部
分でのみ実装用基板50と固着されるが、リード部14
の場合は、その底面部分及び切断されて露出した側端面
が共に固着されて実装される。
【0073】具体的には、通常、ランド電極は、その底
面部分でのみ実装用基板に固着されるが、第2の実施形
態においては、2列構成のランド電極のうち外側のラン
ド電極であるリード部14の側端面が樹脂封止部41か
ら露出している。このため、リード部14の側端面に対
しても固着材51を塗布することにより、固着材51に
よりフィレットが形成され、該リード部14は底面と側
端面との2点接合構造となって、実装用基板50に対す
る電気的且つ機械的な接続強度が向上する。その結果、
実装用基板50を含めて樹脂封止型半導体装置40の信
頼性を向上することができる。
【0074】このような2点接合構造となる実装形態
は、通常のリードフレームを用いたLGA型半導体装置
では実現することができない。第2の実施形態において
は、ランド電極の構成をランド電極(リード部14)
と、リード型ランド電極(ランドリード部15)との互
いに構成が異なる2種類のリードを用いた2列構成を採
用しているため、樹脂封止部41の側面にも接続部分を
設けることができる。すなわち、リード部14の底面及
び側端面の2点接合構造により、実装用基板50との接
続の信頼性が格段に向上する。
【0075】以上説明したように、第2の実施形態に係
る樹脂封止型半導体装置40は、第1の実施形態に係る
リードフレーム10を用いているため、樹脂封止部41
の底面に半導体チップ42と電気的に接続されたリード
部14及びランドリード部15からなる2列のランド電
極が千鳥状に配列された面実装型のパッケージを実現で
きる。その結果、従来例に示したQFP型パッケージに
おけるリード接合による基板への実装と比べて、実装位
置及び実装強度の信頼性が大きく向上する。
【0076】その上、ダイパッド部13の中央部分が上
方に押し上げられてなる保持領域23には、複数の開口
部23aが設けられ、さらに、開口部23aの少なくと
も1つは樹脂材の注入用ゲートの配置位置と対向する位
置に設けられている。このため、各開口部23aにより
囲まれてなる中央保持部23bを支持する連結部23c
が、注入される封止用樹脂材の障害とならない位置に配
置される。その結果、ダイパッド部13の下側に充填さ
れる封止用樹脂材の流れが安定し、ダイパッド部13の
下側に充填された樹脂封止部41にボイド等の欠陥が生
じにくくなるので、半導体装置の信頼性が向上すること
になる。
【0077】また、第2の実施形態に係る樹脂封止型半
導体装置40は、従来のBGA型の半導体装置のよう
に、ランド電極を設けたポリイミド、セラミック又はプ
ラスティック等からなる配線基板を用いることなく、板
状の金属からなるリードフレーム10からLGA型の半
導体装置を形成することができる。その結果、量産性に
優れるため、製造コストを低減することが可能となる。
【0078】以下、前記のように構成された樹脂封止型
半導体装置の製造方法について図面を参照しながら説明
する。
【0079】図7(a)〜図7(c)及び図8(a)〜
図8(c)は本発明の第2の実施形態に係る樹脂封止型
半導体装置の製造方法の工程順の断面構成を示してい
る。
【0080】まず、図7(a)に示すように、第1の実
施形態に係る板状の金属からなるリードフレーム10を
用意する。前述したように、ダイパッド部13のほぼ中
央部には、半切段状態となるようにプレス加工されて上
方に押し上げられた保持領域23が形成されている。保
持領域23の周縁部には平面弓形状の4つの開口部23
aが形成され、それぞれの内側の開口辺(弦)に囲まれ
た中央部分が平面方形状で且つその上面で半導体チップ
を実質的に保持する中央保持部23bとなる。
【0081】ダイパッド部13の周囲にはランドリード
部15及びリード部(図示せず)が交互に配置されて形
成されている。
【0082】次に、図7(b)のダイボンド工程に示す
ように、用意されたリードフレーム10におけるダイパ
ッド部13の中央保持部23bの上に、半導体チップ4
2を銀ペースト材等からなる導電性の固着材43により
固着する。ここで、固着材43は、半導体チップ42が
保持領域23の各開口部23aを塞がないようにする必
要がある。
【0083】次に、図7(c)のワイヤボンド工程に示
すように、ダイパッド部13の上に固着された半導体チ
ップ42の主面上に設けられた電極パッド(図示せず)
と、リードフレーム10のランドリード部15及びリー
ド部(図示せず)の各端部の上面とを金属細線44によ
り電気的に接続する。ここで、ランドリード部15にお
ける金属細線44のボンディング領域となる端部の上面
の面積は張り出し部15aを含めて、例えば100μm
2 以上としている。リード部の端部の上面の面積も同様
である。
【0084】また、リードフレーム10は、保持領域2
3に中央保持部23bを有しており、半導体チップ42
は固着材43により中央保持部23bの上に固着されて
いるため、金属細線44のボンディング時の機械的な衝
撃、並びにワイヤボンド工程に伴う、半導体チップ42
が搭載された状態のリードフレーム10の移動時及び搬
送時の振動や衝撃によって、搭載された半導体チップ4
2が位置ずれを生じたり、ダイパッド部13から脱落し
たりするという不具合を防止することができる。
【0085】次に、図8(a)に示すように、リードフ
レーム10の底面、すなわち、ダイパッド部13の周縁
部、ランドリード部15のランド部15c及びリード部
(図示せず)の各底面に封止用テープ材又は封止用シー
ト材52を密着するように貼付する。ここで、例えば封
止用シート材52は、リードフレーム10に対して接着
力がなく、後述する樹脂封止工程の後にピールオフ等に
より容易に除去可能な樹脂材からなり、樹脂封止工程に
おいてリードフレーム10における樹脂封止部からの露
出部分に封止用樹脂材が回り込まないような材料を選
ぶ。その結果、ダイパッド部13、ランドリード部15
及びリード部(図示せず)の各底面に対する樹脂バリの
付着を防止できるため、通常は樹脂バリを除去するのに
必要なウォータジェット工程を省略することができる。
【0086】次に、図8(b)の樹脂封止工程に示すよ
うに、封止用シート材52を貼付した状態で、リードフ
レーム10の上面を封止用樹脂材により、半導体チップ
42、金属細線44、ダイパッド部13、ランドリード
部15及びリード部(図示せず)を封止することによ
り、樹脂封止部41を形成する。ここで、通常の上金型
及び下金型からなる封止金型を用いたトランスファモー
ルドにより片面封止を行なう。封止用樹脂材を注入する
際には、ランドリード部15及びリード部(図示せず)
のフレーム枠部との接続部分、すなわち樹脂封止されな
い外側のリード部分に対して、上下封止金型により封止
用シート材52を介して押圧する。このように、ランド
リード部15及びリード部(図示せず)の各底面を封止
用シート材52に押圧し且つ密着させた状態で封止する
ことにより、樹脂バリの発生を確実に防止することがで
きる。その上、ダイパッド部13、ランドリード部15
及びリード部(図示せず)の各底部に樹脂封止部41の
底面から露出する、いわゆるスタンドオフを形成するこ
とができる。
【0087】なお、前述したように、リードフレーム1
0におけるダイパッド部13の保持領域23には開口部
23aが設けられているため、注入された封止用樹脂材
はダイパッド部13の保持領域23の下側部分にも充填
されるため、注入される封止樹脂材の圧力が半導体チッ
プ42の片面にのみ印加されることによる該半導体チッ
プ42の損傷を防止することができる。
【0088】さらに、保持領域23に設けた4つの平面
弓形状の開口部23aのうちの1つは、封止金型に設け
られた封止用樹脂材の注入用ゲートの配置位置(設定位
置)と対向する位置に開口されている。このため、保持
領域23における中央保持部23bを支持する連結部
が、封止用樹脂材の流通の大きな障害とならなくなるの
で、封止用樹脂材の保持領域23の下側部分への流れが
安定する。その結果、保持領域23の下側部分に充填さ
れた封止用樹脂材中のボイドの発生を防止することがで
きる。
【0089】なお、封止用シート材52をリードフレー
ム10の底面に貼付する工程において、上金型又は下金
型の内部にあらかじめ封止用シート材52を供給してお
き、封止用樹脂材の注入前に密着させてもよい。また、
封止前の別工程で封止用シート材52をリードフレーム
10の底面に貼付し、封止用シート材52が貼付された
状態のリードフレーム10を封止金型に供給してもよ
い。
【0090】次に、図8(c)に示すように、封止用シ
ート材52をリードフレーム10から剥がして除去した
後、吊りリード、ランドリード部及びリード部の各リー
ド部をフレーム枠部から切断する。このとき、各リード
部の外側の端面が樹脂封止部41の側面と実質的に同一
となるように切断する。これにより、図4(b)に示し
たように、リード部14及びランドリード部15の各底
面は、樹脂封止部41の底面から露出してランド電極と
なる。また、ダイパッド部13の底面も露出して放熱性
が向上する。さらに、このとき、図5(a)に示したよ
うに、リード部14の側端面も外部電極となる。なお、
封止用樹脂材が注入される注入用ゲートの配置位置は、
封止用樹脂材が固化する際に形成されるランナー部を除
去した後の痕跡として樹脂封止部41の側面に残るため
判別が可能である。
【0091】以上説明したように、第2の実施形態に係
る樹脂封止型半導体装置の製造方法によると、第1の実
施形態に係るリードフレーム10を用いているため、パ
ッケージ(樹脂封止部41)の底面には、その周縁部に
配置されたリード部14と該リード部14と交互に千鳥
状に配置されたランドリード部15のランド部15cと
により2列構成の外部端子が形成されて、LGA型のパ
ッケージを実現できる。また、リード部14の切断後の
側端面は、パッケージの側面から露出するため、該側端
面と底面との両面で実装用基板と電気的且つ機械的な接
合が可能となるので、実装の信頼性を向上することがで
きる。
【0092】その上、リードフレーム10のダイパッド
部13の保持領域23に形成された開口部23aは、封
止用樹脂材の注入用ゲートと対向する位置に設けられて
いるため、開口部23aにより囲まれた中央保持部23
bをダイパッド部13に連結する連結部23cの位置
が、注入される封止用樹脂材の流れの方向からずれる。
このため、連結部23cが封止用樹脂材の流通の大きな
障害とならなくなるので、封止用樹脂材の保持領域23
の下側部分への流れが安定する。その結果、保持領域2
3の下側部分に充填された封止用樹脂材中のボイドの発
生が防止されるため、樹脂封止型半導体装置の信頼性が
向上する。
【0093】
【発明の効果】本発明に係るリードフレーム及びそれを
用いた樹脂封止型半導体装置によると、パッケージの底
面に配置されるランド電極を、キャリア(配線基板)等
を用いることなく、板状のフレーム体から形成すること
ができる。その上、パッケージを構成する封止用樹脂材
が、ダイパッド部の上面の一部をその残部よりも高くし
てなる保持領域に開口した開口部を通してダイパッド部
の底面側にも充填されるため、ダイパッド部はその上側
と下側とが共に封止用樹脂材により覆われるので、ダイ
パッド部及び半導体チップの樹脂バランスが改善され
る。これにより、ダイパッド部と封止用樹脂材又は半導
体チップと封止用樹脂材との熱膨張係数の差に起因する
熱応力によって樹脂封止部に発生する樹脂剥がれやクラ
ック、及び半導体チップに発生するクラック等を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るリードフレーム
を示す平面図である。
【図2】(a)〜(c)は本発明の第1の実施形態に係
るリードフレームのダイパッド部を示し、(a)は平面
図であり、(b)は(a)のIIb−IIb線における断面
図であり、(c)は(a)のIIc−IIc線における断面
図である。
【図3】(a)〜(c)は本発明の第1の実施形態に係
るリードフレームのリード部及びランドリード部を示
し、(a)は平面図であり、(b)は(a)のIIIb−I
IIb線におけるリード部の断面図であり、(c)は
(a)のIIIc−IIIc線におけるランドリード部の断面
図である。
【図4】(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に
係る樹脂封止型半導体装置を示し、(a)は平面図であ
り、(b)は底面図である。
【図5】(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に
係る樹脂封止型半導体装置を示し、(a)は図4(a)
及び(b)のVa−Va線における断面図であり、
(b)は図4(a)及び(b)のVb−Vb線における
断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る樹脂封止型半導
体装置の実装用基板上に実装した状態を示す断面図であ
る。
【図7】(a)〜(c)は本発明の第2の実施形態に係
る樹脂封止型半導体装置の製造方法を示す工程順の構成
断面図である。
【図8】(a)〜(c)は本発明の第2の実施形態に係
る樹脂封止型半導体装置の製造方法を示す工程順の構成
断面図である。
【図9】(a)及び(b)は従来のリードフレームを示
し、(a)は平面図であり、(b)は(a)のIXb−IX
b線における断面図である。
【図10】従来の樹脂封止型半導体装置を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
10 リードフレーム 11 フレーム枠部 12 吊りリード 13 ダイパッド部 13a 第1の環状溝 13b 第2の環状溝 14 リード部 14a 張り出し部 14b 溝部 15 ランドリード部 15a 張り出し部 15b 薄肉部 15c ランド部 23 保持領域 23a 開口部 23b 中央保持部 23c 連結部 30 封止領域 31 注入用ゲートの配置位置 40 樹脂封止型半導体装置 41 樹脂封止部 42 半導体チップ 43 固着材 44 金属細線(導体線) 50 実装用基板 51 固着材 52 封止用シート材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2001−24133(JP,A) 実開 平2−52357(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/50

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレーム枠部の内側に吊りリードにより
    支持されたダイパッド部と、 それぞれの、一端が前記フレーム枠部と接続され、他端
    が前記ダイパッド部と対向する複数のリード部とを備
    え、 前記ダイパッド部は、上面の一部がその残部よりも高く
    なるように形成された平面方形状の保持領域を有し、 前記保持領域には、前記ダイパッド部の表裏方向に開口
    する複数の開口部が形成されており、 前記複数の開口部のうちの1つは、封止用樹脂材の注入
    用ゲートの配置位置と対向する位置に設けられているこ
    とを特徴とするリードフレーム。
  2. 【請求項2】 ダイパッド部と、 前記ダイパッド部の上面に固着された半導体チップと、 それぞれ、前記ダイパッド部の周囲に配置され、前記半
    導体チップと導体線により電気的に接続されると共にそ
    の底面が露出した複数のリード部と、 前記半導体チップ、ダイパッド部及び複数のリード部を
    一体に封止する封止用樹脂材からなる樹脂封止部とを備
    え、 前記ダイパッド部は、上面の一部がその残部よりも高く
    なるように形成された平面方形状の保持領域を有し、 前記保持領域には、前記ダイパッド部の表裏方向に開口
    する複数の開口部が形成されており、 前記複数の開口部のうちの1つは、前記樹脂封止部を形
    成する際の前記封止用樹脂材の注入用ゲートの配置位置
    と対向する位置に設けられていることを特徴とする樹脂
    封止型半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記ダイパッド部における前記保持領域
    の下側にも前記封止用樹脂材が充填されていることを特
    徴とする請求項2に記載の樹脂封止型半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記複数のリード部のうち前記樹脂封止
    部の外側に配置されたリード部は、その底面と側端面と
    が共に前記樹脂封止部から露出していることを特徴とす
    請求項2に記載の樹脂封止型半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記複数のリード部は、前記ダイパッド
    部の周囲を少なくとも2列に配置されていることを特徴
    とする請求項2に記載の樹脂封止型半導体装置。
  6. 【請求項6】 フレーム枠部の内側に吊りリードにより
    支持されたダイパッド部と、それぞれの、一端が前記フ
    レーム枠部と接続され、他端が前記ダイパッド部と対向
    する複数のリード部とを備えたリードフレームを用意す
    る第1の工程と、 前記ダイパッド部の上に半導体チップを固着する第2の
    工程と、 導体線により前記半導体チップと前記複数のリード部と
    を電気的に接続する第3の工程と、 前記半導体チップ、ダイパッド部及び複数のリード部を
    封止用樹脂材により一体に封止する第4の工程と、 前記フレーム枠部から前記樹脂封止部を分離する第5の
    工程とを備え、 前記リードフレームにおけるダイパッド部は、上面の一
    部がその残部よりも高くなるように形成された平面方形
    状の保持領域を有し、 前記保持領域には、前記ダイパッド部の表裏方向に開口
    する複数の開口部が形成されており、 前記複数の開口部のうちの1つは、前記封止用樹脂材の
    注入用ゲートの配置位置と対向する位置に設けられてい
    ることを特徴とする樹脂封止型半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第3の工程と前記第4の工程との間
    に、 前記フレーム枠部、ダイパッド部及び複数のリード部の
    各底面と密着するように封止用シート材を貼付する工程
    をさらに備えていることを特徴とする請求項6に記載の
    樹脂封止型半導体装置の製造方法。
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