JP3500708B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3500708B2
JP3500708B2 JP16904194A JP16904194A JP3500708B2 JP 3500708 B2 JP3500708 B2 JP 3500708B2 JP 16904194 A JP16904194 A JP 16904194A JP 16904194 A JP16904194 A JP 16904194A JP 3500708 B2 JP3500708 B2 JP 3500708B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像形成装置に関する。
より詳しくは、電子写真方式によりトナーを用いて記録
紙上に画像を形成する、プリンタ、複写機、ファクシミ
リ等の画像形成装置に関し、特に、現像装置の大型化を
招くことなく確実に、トナーの残量を検知することがで
きるようにした画像形成装置に関するものである。
【0002】
【発明の背景】本件出願人は、感光体表面にトナーを供
給し、感光体表面の潜像を現像してトナー像を形成する
現像装置と、この現像装置により形成されたトナー像の
用紙への転写後に前記感光体表面に付着している残留ト
ナーを除去して回収するクリーニング装置と、これら現
像装置とクリーニング装置との間に閉ループ状に配置さ
れ、前記現像装置において現像に供されなかった余剰ト
ナーの一部を前記クリーニング装置へ、前記クリーニン
グ装置で回収された残留トナーを前記現像装置へ搬送す
るトナー搬送装置と、このトナー搬送装置のトナー搬送
経路にトナーを補給するトナー補給手段とを備えた画像
形成装置を開発した。
【0003】後述する本願発明実施例の説明図である図
7を援用して説明すれば、同図中300が現像装置、4
00がクリーニング装置、500がトナー搬送装置、R
がトナー搬送経路、600がトナー補給手段である。
【0004】このような画像形成装置は、トナーの搬送
をトナー搬送装置に委ね、かつトナー搬送経路Rに対し
てトナーを補給する構造としたことにより、現像装置ひ
いては画像形成装置全体の小型化を図ることができると
ともに、レイアウト上の自由度も大幅に向上するという
利点を有している。
【0005】一方、電子写真方式によりトナーを用いて
記録紙上に画像を形成する画像形成装置においては、現
像装置内にトナーがなくなると記録不能となってしまう
ために、トナーの残量を検知するトナー残量検知手段を
設ける必要がある。
【0006】
【従来の技術】従来の画像形成装置においては、通常、
トナー残量検知手段は現像装置に対して設けられてい
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の画像形
成装置にように、トナー残量検知手段を現像装置に対し
て設けると、現像装置が大型化してしまうという難点が
ある。
【0008】したがって、このような従来技術を、前述
したような、現像装置の小型化を図るために本件出願人
が開発した画像形成装置に用いることは、その目的に反
することとなり望ましくない。
【0009】本発明の目的は、以上のような課題を解決
し、上記本件出願人が開発した画像形成装置において、
現像装置の大型化を招くことなく確実に、トナーの残量
を検知することができるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の画像形成装置は、感光体表面にトナー
を供給し、感光体表面の潜像を現像してトナー像を形成
する現像装置と、この現像装置により形成されたトナー
像の用紙への転写後に前記感光体表面に付着している残
留トナーを除去して回収するクリーニング装置と、これ
ら現像装置とクリーニング装置との間に閉ループ状に配
置され、前記現像装置において現像に供されなかった余
剰トナーの一部を前記クリーニング装置へ、前記クリー
ニング装置で回収された残留トナーを前記現像装置へ搬
送するトナー搬送経路を有するトナー搬送装置と、を
えた画像形成装置であって、前記現像装置がトナー貯留
室を有しているとともに、このトナー貯留室の上部に前
記トナー搬送経路が設けられており、このトナー搬送経
路に対して、トナーが無くなったことを検出する検出手
段が設けられ、この検出手段は、前記現像装置の下流側
で、かつ前記クリーニング装置の上流側に設けられてい
ことを特徴とする。
【0011】請求項2記載の画像形成装置は、請求項1
記載の画像形成装置において、前記現像装置の上流側
で、かつ前記クリーニング装置の下流側において前記ト
ナー搬送経路にトナーを補給するトナー補給手段が設け
られていることを特徴とする。
【0012】請求項3記載の画像形成装置は、請求項1
または2記載の画像形成装置において、前記検出手段
は、前記トナー搬送経路に設けられた検知窓と、この検
知窓に設けられた光学式センサとを備えて構成されてい
ることを特徴とする。
【0013】請求項4記載の画像形成装置は、請求項3
記載の画像形成装置において、前記トナー搬送装置は、
前記現像装置とクリーニング装置との間を循環移動する
トナー搬送手段を有しており、この搬送手段が前記検知
窓と摺接しながら移動することを特徴とする。
【0014】請求項5記載の画像形成装置は、請求項4
記載の画像形成装置において、前記検出手段は、前記ト
ナー搬送経路に設けられた検知窓と、この検知窓に対向
して設けられた弾性を有する反射板と、前記検知窓に設
けられた反射型の光学式センサとを備えて構成され、前
記反射板が前記トナー搬送手段を前記検知窓に向けて付
勢していることを特徴とする。
【0015】請求項6記載の画像形成装置は、請求項
3,4,または5記載の画像形成装置において、前記検
知窓のトナーとの接触面が、トナーの帯電極性に対して
摩擦帯電列上で同極性側に位置した材料からなることを
特徴とする。
【0016】請求項7記載の画像形成装置は、請求項5
または6記載の画像形成装置において、前記反射板のト
ナーとの接触面が、トナーの帯電極性に対して摩擦帯電
列上で同極性側に位置した材料からなることを特徴とす
る。
【0017】
【0018】
【作用】請求項1記載の画像形成装置によれば、現像装
置によって感光体表面にトナーが供給され、このトナー
により感光体表面の潜像が現像されてトナー像が形成さ
れる。トナー像が用紙へ転写された後に感光体表面に付
着している残留トナーはクリーニング装置によって除去
され、回収される。
【0019】現像装置とクリーニング装置との間には、
トナー搬送装置が閉ループ状に配置されており、このト
ナー搬送装置によって、現像装置において現像に供され
なかった余剰トナーの一部がクリーニング装置へ、クリ
ーニング装置で回収された残留トナーが現像装置へ搬送
れるので、前記現像装置、クリーニング装置、および
トナー搬送経路には、通常、所定量のトナーが循環して
いる
【0020】しかしながら、トナー搬送経路内にあるト
ナーが徐々に減少すると、先ず、トナー搬送経路内にお
けるトナーが、通常に比べて著しく減少し、ほとんど空
の状態となる。
【0021】すなわち、このような画像形成装置によれ
、現像装置内のトナーが無くなる前に、先ず、トナー
搬送経路内のトナーが無くなることとなる。
【0022】この請求項1記載の画像形成装置によれ
ば、前記現像装置がトナー貯留室を有しているととも
に、このトナー貯留室の上部に前記トナー搬送経路が設
けられており、このトナー搬送経路に対して、トナーが
無くなったことを検出する検出手段が設けられ、この検
出手段は、前記現像装置の下流側で、かつ前記クリーニ
ング装置の上流側に設けられているので、確実に、しか
も迅速にトナーの残量を検知することができる。
【0023】なお、ここでいう「トナーの残量を検知す
る」という意味は、例えばトナー残量が何gというよう
な数量的な残量を検知するという意味ではなく、画像形
成装置内におけるトナーが通常現像装置にあるべき量に
満たない量だけしか残っていないことを検知するという
意味である。
【0024】
【0025】請求項2記載の画像形成装置によれば、請
求項1記載の画像形成装置において、前記現像装置の上
流側で、かつ前記クリーニング装置の下流側において前
記トナー搬送経路にトナーを補給するトナー補給手段が
設けられているので、現像装置においてトナーが消費さ
れると、通常、消費された分のトナーがトナー搬送経路
を通じて現像装置に補充されることとなる。しかしなが
ら、トナー補給手段からの新規トナーが補給されなくな
ると、トナー搬送経路内にあるトナーが徐々に減少し、
先ず、トナー搬送経路内におけるトナーが、通常に比べ
て著しく減少し、ほとんど空の状態となる。すなわち、
このような画像形成装置によれば、トナー補給手段から
の新規トナーが補給されなくなると、現像装置内のトナ
ーが無くなる前に、先ず、トナー搬送経路内のトナーが
無くなることとなる。この請求項2記載の画像形成装置
によれば、トナーが無くなったことを検出する検出手段
が、トナー搬送経路に対して設けられているので、現像
装置の大型化を招くことなく確実に、トナーの残量を検
知することができる。トナー補給手段からの新規トナー
が補給されなくなると、現像装置内のトナーが無くなる
前に、先ず、トナー搬送経路内のトナーが無くなり、し
かも、トナー搬送経路のうちでも、先ず、現像装置の下
流側に位置する部位からトナーが無くなり始める(トナ
ーが消費されてくると、現像装置から搬送される余剰ト
ナーが先ずなくなる)からである。
【0026】請求項3記載の画像形成装置によれば、請
求項1または2記載の画像形成装置において、前記検出
手段は、前記トナー搬送経路に設けられた検知窓と、こ
の検知窓に設けられた光学式センサとを備えて構成され
ているので、装置の駆動に伴う振動や温度・湿度の変動
など、検出手段の周囲の機構から発せられる環境ノイズ
に対して出力信号の変動を抑制することができるため、
長時間にわたる連続した画像形成や高温高湿環境下ある
いは低温低湿環境下における画像形成において検出手段
の誤動作を生じ難くすることができる。
【0027】請求項4記載の画像形成装置によれば、請
求項3記載の画像形成装置において、前記トナー搬送装
置は、前記現像装置とクリーニング装置との間を循環移
動するトナー搬送手段を有しており、この搬送手段が前
記検知窓と摺接しながら移動するので、この摺接作用に
よって検知窓に付着したトナーが払拭される。
【0028】したがって、検知窓を透過すべき光がトナ
ーによって遮られず、トナー搬送経路内のトナーの有無
を信頼性良く検知することができる。
【0029】すなわち、この画像形成装置によれば、ト
ナー搬送手段が検知窓の払拭手段を構成しているので、
他に特別の払拭手段を設けること無く検知窓を払拭する
ことができ、確実な検出動作を得ることができる。
【0030】請求項5記載の画像形成装置によれば、請
求項4記載の画像形成装置において、前記検出手段は、
前記トナー搬送経路に設けられた検知窓と、この検知窓
に対向して設けられた弾性を有する反射板と、前記検知
窓に設けられた反射型の光学式センサとを備えて構成さ
れ、前記反射板が前記トナー搬送手段を前記検知窓に向
けて付勢しているので、反射板以外の付勢手段を要する
こと無く前記払拭作用を確実ならしめることができ、し
かも、反射板が前記トナー搬送手段を付勢している結果
として、反射板に付着したトナーも払拭されることとな
る。したがって、トナー搬送経路内のトナーの有無が信
頼性良く検知される。
【0031】請求項6記載の画像形成装置によれば、請
求項3,4,または5記載の画像形成装置において、前
記検知窓のトナーとの接触面が、トナーの帯電極性に対
して摩擦帯電列上で同極性側に位置した材料からなって
いるので、トナー搬送経路内に存在するトナーが検知窓
に対して静電付着し難くなる。したがって、検知窓を透
過すべき光がトナーによって遮られ難くなり、トナー搬
送経路内のトナーの有無が信頼性良く検知される。特
に、前記請求項4記載の構造と組み合わせた場合には、
払拭作用も行なわれ易くなり、一層確実にトナー搬送経
路内のトナーの有無が検知される。
【0032】請求項7記載の画像形成装置によれば、請
求項5または6記載の画像形成装置において、前記反射
板のトナーとの接触面が、トナーの帯電極性に対して摩
擦帯電列上で同極性側に位置した材料からなっているの
で、トナー搬送経路内に存在するトナーが反射板に対し
て静電付着し難くなる。したがって、反射板によって反
射されるべき光がトナーによって遮られ難くなり、また
払拭作用も行なわれ易くなりるので、一層確実にトナー
搬送経路内のトナーの有無が検知される。
【0033】
【0034】すなわち、トナー搬送手段によって搬送さ
れるトナーは、トナー搬送手段やトナー搬送経路の内壁
等と摺接することによって、摩擦帯電する。したがっ
て、例えば、上記トナー搬送手段や反射板を接地したと
すると、これらにはトナーと逆の電荷が供給され、トナ
ーとの間に強い吸引力が発生して払拭することが困難に
なる。
【0035】
【0036】したがって、確実にトナー搬送経路内のト
ナーの有無が検知される。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0038】図1は本発明に係る画像形成装置の一実施
例を用いたプリンタの一例を示す外観斜視図、図2は正
面図、図3は平面図、図4は断面図である。
【0039】これらの図において、100はプリンタ本
体であり、そのケース101内には、給紙ローラ10
2、光学ユニット110、画像形成ユニット200、定
着ユニット120、排紙ローラ103が設けられてい
る。なお、図1において画像形成ユニット200は概略
的に(模式的に)描いてある。
【0040】600は画像形成ユニット200にトナー
を補充するトナー補給手段をなすトナータンクである。
画像形成装置は、光学ユニット110と、画像形成ユニ
ット200と、トナータンク600とで構成されてい
る。
【0041】トナータンク600は、本体100に装着
された状態で、その上部が本体100のケース101外
に露出するようになっている。図3において、P2は排
紙トレイ108上に排紙されつつある記録紙を、図2に
おいて、P3は排紙トレイ108に排紙された記録紙を
示している。これらの図から明らかなように、トナータ
ンク600の露出部600Aは、記録紙の移動経路外に
おいて、ケース101外に露出している。
【0042】以下、本体100、画像形成ユニット20
0、トナータンク600について詳しく説明する。
【0043】先ず、本体100の全体構成について説明
する。
【0044】ケース101の背部には、給紙トレイ10
4が回動可能に設けられている。給紙トレイ104は、
ケース101の背部に回動可能に支持されたベース部1
04aと、このベース部104aに対してスライド可能
に取り付けられたトレイ104bとを有しており、不使
用時には、図4に破線で示すように、トレイ104bが
ベース部104aに収納された状態でケース背面と密着
するように折り畳まれ、使用時には実線で示すように開
かれて使用に供される。
【0045】給紙トレイ104にセットされた記録紙P
は、給紙ローラ102によって1枚づつ給送される。
【0046】給送された記録紙は、紙ガイド105と画
像形成ユニット200の下面とで形成された給紙経路A
1を通り、後述するようにしてトナー像が形成される感
光ドラム201と転写ローラ106との間に達する。こ
こで感光ドラム201からトナー像が転写された記録紙
は、経路A2を経て定着ユニット120の定着ローラ1
21と加圧ローラ122との間を通ることによりトナー
像が定着され、上方に湾曲した排紙経路A3を経て排紙
ローラ103によって排紙口107から排紙トレイ10
8上に排出される。
【0047】109は前記排紙経路A3が形成されてい
るカバーであり、本体100に対して軸109a,10
9aで開閉可能に構成されている。前記排紙口107
は、このカバー109の上面に形成されており、また、
前記定着ユニット120は、このカバー109に取り付
けられている。このカバー109は、紙詰まり時あるい
は、メンテナンス時に、手前側に開かれる。
【0048】次に、画像形成ユニット200について説
明する。
【0049】図5から図8に示すように、画像形成ユニ
ット200は、感光体である感光ドラム201と、帯電
ローラ202と、現像装置300と、クリーニング装置
400と、トナー搬送装置500と、検出手段700と
を、ケース210に組み込むことにより、単一のユニッ
トとして構成されている。
【0050】感光ドラム201は、アルミドラムからな
る導電性基体上に有機感光体からなる感光層を形成して
構成されており、ケース210に回転可能に支持され、
図示しない駆動機構により矢印a方向に回転駆動され
る。
【0051】帯電ローラ202は、図示しない押圧機構
により感光ドラム201に対して押圧されており、感光
ドラム201に従動しながら感光ドラム201を帯電さ
せるようになっている。帯電ローラ202にはバイアス
電圧が印加されている。
【0052】帯電した感光ドラム201は、図4に示し
た光学ユニット110から発せられるレーザービームL
Bによって走査され、これによって感光ドラム201の
表面に潜像が形成される。
【0053】ケース210は、下ケース220と上ケー
ス230とで構成されており、上ケース230にはビー
ム走査用のスリット231が形成されている。
【0054】現像装置300は、下ケース220によ
り、その長手方向に形成されたトナー貯留室301と、
このトナー貯留室301内において回転可能に設けられ
た供給ローラ310と、同じく回転可能に設けられた現
像ローラ320と、この現像ローラ320の周面に当接
している規制ブレード330とを備えている。供給ロー
ラ310および現像ローラ320は、感光ドラム201
の駆動機構に連動する駆動機構によりそれぞれ図6矢印
方向に回転駆動される。規制ブレード330はステンレ
ス鋼板等の弾性体で構成されており、取付部材331に
よって上ケース230に取り付けられている。
【0055】供給ローラ310は、トナー貯留室301
内に貯留されているトナーを攪拌しながら回転し、現像
ローラ320の表面にトナーをコーティングする。現像
ローラ320の表面にコーティングされたトナーは、規
制ブレード330と摺接することによって薄層化される
とともに摩擦帯電される。現像ローラ320にはバイア
ス電圧が印加されており、薄層化されたトナーは感光ド
ラム201へと搬送され、現像ローラ320と感光ドラ
ム201との圧接部で構成されているニップ部で感光ド
ラム201の潜像に反転現像される。これによって、感
光ドラム201表面の潜像が現像されてトナー像が形成
される。
【0056】感光ドラム201の表面に形成されたトナ
ー像は、トナー像と逆極性のバイアス電圧が印加されて
いる転写ローラ106(図4参照)と感光ドラム201
とで挟まれて搬送されている記録紙Pに転写される。
【0057】クリーニング装置400は、クリーニング
ブレード410を備えている。クリーニングブレード4
10は取付部材420によって上ケース230に取り付
けられている。クリーニングブレード410の下縁41
1は、感光ドラム201の周面に当接しており、トナー
像が記録紙に転写された後に感光ドラム201の表面に
付着している残留トナーを、トナー搬送装置500のト
ナー回収部560に向けて掻き落とすようになってい
る。
【0058】なお、感光ドラム201は、残留トナーが
掻き落とされることによりクリーニングされた後、再び
前述した画像形成プロセスへ移行する。
【0059】トナー搬送装置500は、現像装置300
とクリーニング装置400との間に閉ループ状に配置さ
れており、トナー搬送手段をなすコイルスプリング51
0と、このコイルスプリング510と係合してこれを循
環駆動する駆動歯車520と、コイルスプリング510
と摺接してこれを案内するほぼ溝形状のガイド部530
(図8参照)とを備えている。
【0060】コイルスプリング510は無端状に構成さ
れており、クリーニング装置400の内部と現像装置3
00の内部との間を循環可能に配置されている。
【0061】駆動歯車520は、感光ドラム201の駆
動機構と連動する駆動機構(図示せず)により駆動され
て、コイルスプリング510を矢印b方向に循環駆動す
る。
【0062】図8は、画像形成ユニット200全体を示
す模式的な平面図である。
【0063】この図から明らかなように、ガイド部53
0は、自然放置状態では円環形状をなすコイルスプリン
グ510を平面視ほぼ長円形状に矯正して案内する形状
となっており、ほぼ1/4円弧状に形成された2つのコ
ーナー部C1,C2と、半円弧状に形成されたコーナー
部C3と、これらコーナー部を連結するほぼ直線的な部
分L1,L2とで構成されている。
【0064】2つの直線部L1,L2のうち一方の直線
部L1は、図6に示すように現像装置300内にあり、
他方の直線部L2はクリーニング装置400内にある。
そして、一方の直線部L1については下ケース220の
起立壁221でガイド部を構成し、他方の直線部L2に
ついては、下ケース220の上面に形成した凹溝222
でガイド部を構成してある。また、現像装置300内に
ある直線部L1については、起立壁221でコイルスプ
リング510の外側のみを案内するように構成してあ
り、結果として、現像装置300に対してコイルスプリ
ング510の下方を開放する開放箇所531を形成して
ある。
【0065】すなわち、コイルスプリング510は、現
像装置300内においては、起立壁221でその外側の
みが案内され、トナーを現像装置300に放出すること
ができるようになっている。一方、クリーニング装置4
00内のトナー回収部560においては、クリーニング
ブレード410により掻き落とされたトナーを受けて回
収することができるように、その上方がクリーニングブ
レード410に向かって開放されている。
【0066】以上のような画像形成ユニット200は次
のように作動する。
【0067】前述したように、現像装置300によって
感光ドラム201の表面にトナーが供給され、このトナ
ーにより感光ドラム201表面の潜像が現像されてトナ
ー像が形成される。トナー像が記録紙Pへ転写された後
に感光ドラム201の表面に付着している残留トナーは
クリーニング装置400のクリーニングブレード410
によって除去され、クリーニング装置400内にある回
収部560に回収される。
【0068】クリーニング装置400と現像装置300
との間には、無端状のコイルスプリング510がクリー
ニング装置内部と現像装置内部との間を循環可能に配置
されおり、このコイルスプリング510が駆動歯車52
0によって循環駆動されるから、現像装置300のトナ
ー貯留室301内にあって現像に供されなかった余剰ト
ナーの一部はコイルスプリング510によってクリーニ
ング装置400へ搬送され、クリーニング装置400内
に回収された残留トナーは、コイルスプリング510に
より搬送されてきた前記余剰トナーと攪拌混合されなが
ら現像装置300へ搬送される。
【0069】現像装置300に搬送されてきたトナー
は、トナー貯留室301内のトナーが消費されてそのレ
ベル面が下がっている場合には、その自重によりトナー
貯留室301に向けて放出される。
【0070】以上のような動作の繰り返しにより、画像
形成ユニット200内のトナーは徐々に消費されてゆく
こととなるが、消費された分のトナーはトナータンク6
00から随時補充される。
【0071】図1および図14に示すようにプリンタ本
体のケース101の上面にはトナータンク装着穴101
aが設けられており、この装着穴101aを通じて、ト
ナータンク600は、画像形成ユニット200の上ケー
ス230に対して着脱可能に構成されている。装着穴1
01aの内壁面には、後述するトナータンクに設けられ
ている凸部616(図9参照)を案内するガイド溝10
1bが設けられている。
【0072】次に、図9および図10を参照してトナー
タンク600の構成について説明する。
【0073】トナータンク600は、トナーが充填され
る透明なタンクケース610と、このタンクケース61
0内に回転可能に設けられたアジテータ620と、タン
クケース610の底部に設けられたシャッター部630
と、蓋640とを備えている。
【0074】タンクケース610の底部611には、軸
穴612と、トナー供給口613と、ピン614とが設
けられている。また、外周面615には、後述する上ケ
ース230の凹部240(図12参照)に設けられた一
対の蟻溝(L字形の溝)242,242と係脱する一対
の凸部616が設けられている。
【0075】アジテータ620は、軸部621と、この
軸部621と一体に形成され、タンクケース内のトナー
を掻き揚げる掻き揚げ羽根622と、さらにこの掻き揚
げ羽根622と一体に形成され、タンクケース内のトナ
ーを攪拌する攪拌羽根623とを有しており、軸部62
1が図示しないシールリングを介してタンクケース底部
の軸受け穴612に回転可能に取り付けられている。軸
部621には、トナータンク600が後述するようにし
て画像形成ユニットの上ケース230に装着された際、
駆動歯車520の軸521と係合する溝625が形成さ
れている。なお、攪拌羽根623には、仮想線で示すよ
うに、タンクケース610の内壁面を清掃するためのゴ
ム等からなるワイパー状の清掃部材626を一体的に設
けることができる。
【0076】シャッター部630は、スポンジ等の弾性
体からなる密封部材631と、円板状のシャッター63
2と、ガイド部材633とからなっている。
【0077】密封部材631は扇形状をなし、タンクケ
ース底部611に設けられた同形状の凹部611aに嵌
め込まれるようになっており、嵌め込まれた状態で、タ
ンクケース底部の軸穴612と一致する軸穴631a
と、タンクケース底部のトナー供給口613と一致する
トナー供給口631bとを有している。
【0078】シャッター632には、タンクケース底部
611の軸穴612と一致する軸穴632aと、トナー
供給口613と一致し得るトナー供給口632bと、タ
ンクケース底部のピン614が挿通される円弧状の長穴
632cと、後述する画像形成ユニットの上ケース23
0に設けられたピン244と係合する係合穴632dと
が設けられている。
【0079】ガイド部材633は、全体としてリング形
状をなし、タンクケース底部611に設けられた段部6
11bに装着される。装着された状態では、4つの角穴
633eが前記段部に形成された4つの係合爪611e
とそれぞれ係合することによりタンクケース底部に固定
され、底縁部633fの内面(上面)で前記シャッター
632の周縁部632fを摺動回転可能に支持する。ま
た、ガイド部材633には弾性を有する円弧状の舌片6
33gが一体的に設けられており、この舌片633gの
先端部にはシャッター632の係合穴632dにその背
面側(図10において上面側)から緩くはめ込まれる突
起633cが設けられている(図13参照)。シャッタ
ー632は、ガイド部材633の上面側から、舌片63
3gの下方を通すようにしてガイド部材633に装着さ
れる。係合穴632dに突起633cが係合することに
よって、シャッター632が不用意に回転することが防
止され、トナー供給口632bがタンクケース底部のト
ナー供給口613と一致してトナータンクケース610
内のトナーが漏出することが防止されている。
【0080】以上のようなトナータンク600は、上記
各部品が組み立てられると、タンクケース底部のピン6
14がシャッター632の長穴632cを貫通してその
先端が長穴632cから突出した状態となる(図13参
照)。密封部材631は、そのトナー供給口631bが
タンクケース底部のトナー供給口613と一致した状態
で、タンクケース底部611に貼着され、シャッター6
32で挟圧された状態で保持される。これによって、密
封部材613とシャッター632との密着性が向上し、
トナーの漏出が防止されている。シャッター632は、
タンクケース底部611とガイド部材633との間にお
いて、前記ピン614が長穴632cに沿って相対的に
移動し得る範囲で図示矢印aまたはb方向に回転スライ
ド可能に保持される。すなわち、シャッター部630に
おいては、シャッター632のみがタンクケース610
に対して相対的に回転スライド可能な状態となる。トナ
ータンク600が画像形成ユニットに装着されていない
状態では、シャッター632のトナー供給口632b
は、密封部材631のトナー供給口631bと一致して
いない。すなわち、密封部材631のトナー供給口63
1bはシャッター632によって封止された状態となっ
ている。
【0081】次に、図11及び図12を参照して、画像
形成ユニットの上ケース230におけるトナータンク6
00の装着部240について説明する。
【0082】装着部240はトナータンク600の下部
が嵌まり合う凹部として構成されており、この凹部に、
前述したトナータンク600のシャッター部630と基
本的に同一構成を有するシャッター部250が組み込ま
れている。
【0083】凹部の底面241には、駆動歯車520の
軸521が挿通される軸穴245と、前述したコイルス
プリング510の循環経路における駆動歯車520とコ
イルスプリング510との噛み合い開始箇所に臨むトナ
ー供給口243(図8参照)と、ピン244とが設けら
れている。また、凹部の内周面には、前述したトナータ
ンクの凸部616と係脱する一対の蟻溝(L字形の溝)
242,242が設けられている。蟻溝242は、縦溝
242aと、横溝242bとからなっており、縦溝24
2aの上端は前述したプリンタ本体ケースの装着穴10
1a(図14参照)に設けられたガイド溝101bの下
端と接続されている。また、横溝242bの終端は、後
述するトナータンクの装着操作時におけるトナータンク
600の回動動作終端を規制する規制部を構成してい
る。
【0084】シャッター部250は、スポンジ等の弾性
体からなる密封部材251と、円板状のシャッター25
2と、ガイド部材253とからなっている。
【0085】密封部材251は、凹部の底面241に設
けられた同形状の凹部241aに嵌め込まれて貼着され
るようになっており、嵌め込まれた状態で、前記軸穴2
45と一致する軸穴251aと、前記トナー供給口24
3と一致するトナー供給口251bとを有している。
【0086】シャッター252には、前記軸穴245と
一致する軸穴252aと、前記トナー供給口243と一
致し得るトナー供給口252bと、前記ピン244が挿
通される円弧状の長穴252cと、前述したトナータン
ク600のピン614と係合する係合穴252dとが設
けられている。
【0087】ガイド部材253は、ほぼリング形状をな
し、前記凹部(240)に装着される。装着された状態
では、2つの係合爪253eが凹部内の壁面に設けられ
た係合穴(図示せず)とそれぞれ係合することにより凹
部内に固定され、底縁部253fの下面で前記シャッタ
ー252の周縁部252fを摺動回転可能に支持する
(図13参照)。ガイド部材253には弾性を有する円
弧状の舌片253gが一体的に設けられており、この舌
片253gの先端部にはシャッター252の係合穴25
2dにその背面側(図10において下面側)から緩くは
め込まれる突起253cが設けられている(図13参
照)。シャッター252は、ガイド部材253の下面側
から、舌片253gの上方を通すようにしてガイド部材
253の下方に組み込まれる。係合穴252dに突起2
53cが係合することによって、例えば本体の輸送時当
においてシャッター252が不用意に回転することが防
止され、トナー供給口252bがトナー供給口243と
一致して画像形成ユニット200内のトナーが漏出する
ことが防止されている。
【0088】画像形成ユニット200が組み立てられる
と、凹部底面のピン244がシャッター252の長穴2
52cを貫通してその先端が長穴252cから突出した
状態となる(図13参照)。密封部材251は、凹部底
面241とシャッター252とで挟圧された状態で保持
される。これによって、密封部材251とシャッター2
52との密着性が向上し、トナーの漏出が防止される。
シャッター252は、凹部底面241とガイド部材25
3との間において、前記ピン244が長穴252cに沿
って相対的に移動し得る範囲で図示矢印aまたはb方向
に回転スライド可能に保持される。すなわち、シャッタ
ー部250においては、シャッター252のみが上ケー
ス230に対して相対的に回転スライド可能な状態とな
る。また、トナータンク600が装着されていない状態
では、シャッター252のトナー供給口252bは、図
11に示すように密封部材251のトナー供給口251
bと一致していない。すなわち、密封部材251のトナ
ー供給口251bはシャッター252によって封止され
た状態となっている。
【0089】以上のような装着部240に対するトナー
タンク600の着脱操作は次のようになる。図13は装
着部240にトナータンク600が装着される直前の状
態を示した模式的な断面図である。主にこの図を参照し
て着脱操作および作動について説明する。
【0090】先ず、トナータンク600を、その凸部6
16を本体ケースの装着穴101a(図14参照)のガ
イド溝101bに一致させるようにして装着穴101a
に挿入する。すると、凸部616はガイド溝101bに
案内されてこのガイド溝101b内を下方に移動し、さ
らに画像形成ユニットの装着部240に設けられた蟻溝
の縦溝242aに進入し、その下端に達して停止する
(図13は下端に達する直前の状態を示している)。こ
のとき、歯車520の軸521は、トナータンクのアジ
テータ620の軸部621と接続される。また、トナー
タンクのピン614は画像形成ユニットの装着部240
のシャッター252の係合穴252dに嵌まり込み、舌
片の突起253cを押し下げて突起253cによるシャ
ッター252のロックを解除する。同時に装着部240
側のピン244がトナータンクのシャッター632の係
合穴632dに嵌まり込み、舌片の突起633cを押し
上げて突起633cによるシャッター632のロックを
解除する。
【0091】次いで、トナータンク600を図1矢印b
に示す反時計方向に回動させる。すると、トナータンク
の凸部616が蟻溝の横溝242bに入り込み、これと
係合してトナータンクの抜けが防止され、装着部240
に装着された状態となる。上述したように、トナータン
クのピン614が装着部240のシャッター252の係
合穴252dに嵌まり込み、装着部240側のピン24
4がトナータンクのシャッター632の係合穴632d
に嵌まり込んでいるので、トナータンク600を図1矢
印b方向に回動させると、装着部240のシャッター2
52はトナータンク600とともに同方向すなわち図1
1矢印bに示す反時計方向に回動してそのトナー供給口
252bが密封部材251のトナー供給口251bと一
致し、トナータンクのシャッター632はトナータンク
を矢印b方向に回動させても移動しないからタンクに対
して相対的に図9矢印aに示す時計方向に回動して、そ
のトナー供給口632bが密封部材631のトナー供給
口631bと一致することとなる。すなわち、全ての部
品のトナー供給口613,631b,632b,252
b,251b,および243が一致した状態となり、ト
ナータンク600から画像形成ユニット200に対して
トナーが供給され得る状態となる。
【0092】以上のようにしてトナータンク600が画
像形成ユニット200に装着された状態で、画像形成ユ
ニット200が前述のように作動すると、駆動歯車52
0の軸521によりアジテータ620が回転駆動され
る。
【0093】タンクケース610内に収納されているト
ナーは、アジテータ620の掻き揚げ羽根622によっ
て上方に向けて攪拌されるが、画像形成ユニット200
内におけるトナーが消費されると、その分だけトナー供
給口613から上記各トナー供給口および上ケース23
0のトナー供給口243を通じて画像形成ユニット20
0内に自由落下し、画像形成ユニット200内にトナー
が補充されることとなる。
【0094】トナータンク600は、図7に示すよう
に、現像装置300の上流側に取り付けられている。図
8に示すようにトナー供給口243は駆動歯車520と
コイルスプリング510との噛み合い始め位置に臨んで
開口しているから、トナー搬送経路Cに対してトナーが
過度に供給されてしまうことがなく、適量供給される。
【0095】このようにして、トナータンク600から
画像形成ユニット200に対してトナーが補充されてゆ
き、トナータンク内のトナーがなくなってタンク600
からトナーが補充されなくなると、画像形成ユニット2
00内のトナー量が減少し、これが後述する検出手段7
00で検出されるので、トナータンクを交換する。な
お、トナータンク内のトナーがなくなったことは、タン
クケース610が透明であるから目視によっても確認す
ることができる。
【0096】トナータンク600を取り外す操作は、前
述した装着操作と逆の操作を行なえば良い。すなわち、
タンク600の上部(本体ケース101から露出してい
る露出部600A)をつかみ、矢印a方向(時計方向)
に回動させた後、本体ケース101の装着穴101aか
ら引き出せば良い。タンク600を矢印a方向に回動さ
せると、タンクのシャッター632は相対的に図9矢印
bに示す反時計方向に回動してタンクのトナー供給口6
13および631bが遮蔽されると同時に、画像形成ユ
ニット200のシャッター250は図11矢印a方向に
回動してユニット200のトナー供給口243および2
52bが遮蔽される。したがって、タンク600を取り
外す際に、仮にタンク600内に多少のトナーが残留し
ていても、これが散乱してプリンタおよびその周辺を汚
すということがない。また、例えばプリンタを輸送等す
る際に、タンク600を取り外した状態で輸送等した場
合でも、ユニット200内のトナーがその供給口243
および252bから漏れて散乱するということもない。
【0097】次に、検出手段700について説明する。
【0098】検出手段700は、図7および図8に示す
ように、現像装置300の下流側で、かつクリーニング
装置400の上流側において、トナー搬送経路Rに対し
て設けられている。
【0099】図15は図8の部分拡大図、図16は図1
5におけるXVI−XVI断面図、図17は図15にお
けるXVII−XVII断面図である。
【0100】検出手段700は、図16および図17に
示すように、トナー搬送経路Rに設けられた検知窓71
0と、この検知窓710に対向して設けられた弾性を有
する反射板720と、前記検知窓710に設けられた反
射型の光学式センサ730とを備えている。光学式セン
サ730は、検知窓710の下面に密着して設けられて
いる。
【0101】検知窓710は透明な材料、例えば、ガラ
ス、あるいは合成樹脂で形成されている。検知窓710
は、図18にも示すように、板状のベース部711と、
このベース部711の上面712に一体的に形成された
凸部713とを有している。凸部713は、図18
(a)に示すように、検知窓710が配置されるトナー
搬送経路Rの部位(ここではコーナー部C3)と同じ曲
率半径R1をもって湾曲している。図16、図17に示
すように、画像形成ユニットの下ケース220には、凹
所223が形成されており、この凹所223にベース部
711が装着されることによって、検知窓710は下ケ
ース220に取り付けられている。
【0102】図16、図17において、224は低摩擦
材例えばフッ素樹脂、ポリアセタール等からなるスムー
サであり、前記ベース部711の上面712には、この
スムーサ224との円滑な連結状態が得られるように、
円弧状の凹部714が形成されている(図18参照)。
【0103】検知窓710が取り付けられた状態で、そ
の凸部713の上面715は、スムーサ224よりもコ
イルスプリング510側に多少突出している。このた
め、検知窓710の凸部上面715は、コイルスプリン
グ510と摺接し、上面715に付着したトナーはコイ
ルスプリング510によって払拭される。
【0104】なお、スムーサ224はコイルスプリング
510の循環動作を円滑にするためのもので、少なくと
も図8に示したコーナー部C1,C2,C3において樋
状に設けられている。
【0105】反射板720は、バネ弾性を有する金属板
で構成されており、図19に示すように、先端には湾曲
部721が形成され、後端には折曲げ部723が形成さ
れている。図16に示すように、画像形成ユニットの上
ケース230には、凹所233が形成されており、この
凹所233に折曲げ部723が嵌め込まれることによっ
て、反射板720が上ケース230に取り付けられてい
る。取り付けられた状態で、反射板720は、そのバネ
弾性によりコイルスプリング510を検知窓710に向
けて付勢している。
【0106】このため、コイルスプリング510は検知
窓710の上面715と確実に摺接し、上面715にお
けるトナーの払拭作用が確実になされる。また、反射板
720がコイルスプリング510を付勢している結果と
して、反射板720の反射面724(図17参照)に付
着したトナーも払拭される。
【0107】反射板720に使用する材料としては、反
射型光学センサ730に用いる発光素子が放射する波長
の光に対して金属光沢面の様な高い反射率を有するもの
であれば良く、本実施例では所定のバネ弾性を有するS
US304の圧延板を使用している。
【0108】検知窓710、反射板720のうちすくな
くとも一方、好ましくは両方のトナーと接触する面は、
トナーの帯電極性に対して摩擦帯電列上で同極性側に位
置する材料で構成する。本実施例では、検知窓710の
トナーとの接触面を、トナーの帯電極性に対して摩擦帯
電列上で同極性側に位置する材料で構成してある。摩擦
帯電列は、電気的にシールドされた空間内で任意に選択
された2種類の材料を接触帯電させた時に生じる表面電
位の極性をそれぞれ表面電位計により測定して、前記材
料の正極および負極の関係を序列化することで求められ
る。トナーを負極性に摩擦帯電させて用いる場合は、透
明検知窓710の少なくともトナーと接触する面は、ト
ナーと同様に摩擦帯電列上で負極性側に位置する材料を
選択し、トナーと同等か、もしくは負極性側に位置する
材料を選択することが好ましい。例えば、ポリエステル
系バインダーからなる負帯電型トナーを用いる場合に
は、PMMA(ポリメチルメタクリレート)より負極性
側に位置する材料、より好ましくはトナーよりも負極性
側に位置するポリオレフィン等を選択すると良い。トナ
ーを正極性に摩擦帯電させて用いる場合は、透明検知窓
710の少なくともトナーと接触する面は、トナーと同
様に摩擦帯電列上で正極性側に位置する材料を選択し、
トナーと同等か、もしくは正極性側に位置する材料を選
択することが好ましい。例えば、スチレン・アクリル共
重合体系バインダーからなる正帯電型トナーを用いる場
合には、ポリオレフィンより正極性側に位置する材料、
より好ましくはトナーよりも正極性側に位置するポリア
ミド等を選択すると良い。本実施例ではトナーを負極性
に帯電させて用いるため、摩擦帯電列上でトナーよりも
負極性側に位置する材料として非晶質ポリオレフィンを
検知窓710として使用しているが、トナーの帯電性に
応じて同様にPMMA、ポリアミド、メラミン樹脂、ポ
リウレタン、SA樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリカーボネート、アクリロニトリル樹
脂、ポリイミド、塩化ビニル等の透明有機材料やアルミ
ナ、ダイヤモンド、シリカ等の無機ガラスを使用するこ
とができる。
【0109】なお、反射板720の表面には、上述の摩
擦帯電列により選択された物質をコーティングすること
が好ましい。
【0110】コイルスプリング510、反射板720等
の良導電性部材は、少なくとも一つ、好ましくはすべて
を電気的にフロートにして配設する。本実施例では、す
べてを電気的にフロートにして配設してある。なお、検
知窓710を導電性としたときには、同様に電気的にフ
ロートすることが好ましい。
【0111】コイルスプリング510に担持されて循環
搬送されるトナーは、コイルスプリング510やトナー
搬送経路の内壁と摺擦されることによって摩擦帯電して
おり、導電性を有するコイルスプリング510や反射板
720には、これを接地した場合にはトナーと逆の電荷
が供給され、トナーとコイルスプリング510や反射板
720との間に強い吸引力が発生してトナーを払拭する
ことが困難になる。これを防止するために、電気的にフ
ロート状態にする。フロート状態にすると、反射板72
0へのトナーの静電付着が抑制され、コイルスプリング
510が反射板720を摺接したとき、それらに付着し
ているトナーが容易に払拭されることとなる。
【0112】光学式センサ730には、図示しない検出
装置および報知装置が接続されている。
【0113】トナー搬送経路Rにはトナータンク600
からのトナーの補給がされている状態では所定量のトナ
ーが循環しており、検出手段700の部位において反射
型光学センサ730から放射されて検知窓710を透過
しトナー搬送経路Rを通過して反射板720で反射し、
再びトナー搬送経路Rを通過して検知窓710を透過し
反射型光学センサ730に受光される検出光の光路は、
循環している所定量のトナーにより遮られて反射型光学
センサ730からは反射光なしに対応した出力信号が出
力される。
【0114】検出手段700が設けられているトナー搬
送経路の部位にトナーが著しく少なくなった、またはな
くなった場合には、上述した検出光の光路がトナーによ
り遮られない状態が発生し、特にトナーがなくなった状
態では検出光の光路はコイルスプリング510により一
時的に遮られるだけとなるため、反射型光学式センサ7
30により反射光の検出に対応した出力信号が出力さ
れ、特にトナーなしとなった場合にはコイルスプリング
510の1/2ピッチに対応した繰り返し信号が出力さ
れる。
【0115】したがって、センサ730に接続された図
示しない検出装置によってセンサ730からの出力信号
をモニタしておき、上記繰り返し信号が所定時間、所定
の確率で連続して出力されたとき、これをもってトナー
無し状態であることを検出するようになっている。
【0116】また、このとき、報知装置によって報知音
を発し、および/またはメッセージを図示しない表示装
置に表示することにより、ユーザーにトナー無し状態で
あること(正確には、トナータンク600のトナーがな
くなり、現像装置300のトナーが減少し始めているこ
と)を知らせるようになっている。
【0117】以上のようなプリンタによれば、次のよう
な作用効果が得られる。
【0118】(i)現像装置300によって感光体20
1の表面にトナーが供給され、このトナーにより感光体
表面の潜像が現像されてトナー像が形成される。トナー
像が記録紙Pへ転写された後に感光体表面に付着してい
る残留トナーはクリーニング装置400によって除去さ
れ、回収される。
【0119】現像装置300とクリーニング装置400
との間には、トナー搬送装置500が閉ループ状に配置
されており、このトナー搬送装置500によって、現像
装置300において現像に供されなかった余剰トナーの
一部がクリーニング装置400へ、クリーニング装置4
00で回収された残留トナーが現像装置300へ搬送さ
れ、かつ、このトナー搬送装置500のトナー搬送経路
Rには、トナータンク600によって新規トナーが補給
されるので、前記現像装置300、クリーニング装置4
00、およびトナー搬送経路Rには、通常、所定量のト
ナーが循環している。したがって、現像装置300にお
いてトナーが消費されると、通常、消費された分のトナ
ーがトナー搬送経路500を通じて現像装置300に補
充されることとなる。
【0120】しかしながら、トナータンク600が空に
なり、トナータンク600からの新規トナーが補給され
なくなると、トナー搬送経路R内にあるトナーが徐々に
減少し、先ず、トナー搬送経路R内におけるトナーが、
通常に比べて著しく減少し、ほとんど空の状態となる。
【0121】図20(a)(b)は、図8におけるXX
−XX概略断面図で、現像装置300内のトナーTが通
常状態から、無くなるときの様子を示した図である。
【0122】図(a)は、トナータンク600によって
トナー搬送経路Rに新規トナーが補給されているときの
状態を示しており、現像装置300のトナー貯留室30
1およびトナー搬送経路Rには、所定量のトナーが循環
している。トナーTは、コイルスプリング510によっ
てトナー貯留室301上をその長手方向に沿って搬送さ
れている(すなわち、トナー貯留室301の上部に前記
トナー搬送経路が設けられている)から、トナー貯留室
301において部分的にトナーが消費され、そのレベル
が下がったとしても、その下がった部分、例えば仮想線
で示すD1,D2部分には、コイルスプリング510か
らの自由落下(自由流下)によってトナーが随時補充さ
れる。したがって、現像装置300においてトナーが消
費されても、消費された分のトナーTがトナー搬送経路
Rを通じて現像装置300に補充され、トナー貯留室3
01におけるトナーTのレベルはほぼ水平状態に保たれ
る。なお、トナーレベルの下がった部分が2箇所以上
(例えばD1,D2)ある場合には、上流側の部分(D
1)から順次トナーが補充されて水平化されてゆく。
【0123】図(b)は、トナータンク600が空にな
り、トナータンク600からの新規トナーの補給がなく
なって多少時間が経過した後の状態を示している。
【0124】トナータンク600からの新規トナーの補
給がなくなった直後においては、トナー搬送経路R内に
は依然として所定量のトナーが残っている。したがっ
て、現像装置300においてトナーが消費されても、消
費されたトナーと同量のトナーがトナー搬送経路R内に
存在している間は、そのトナーが上述したようにして現
像装置300に補充され、トナー貯留室301における
トナーTのレベルはほぼ水平状態に保たれる。
【0125】しかしながら、トナーが消費され続け、ト
ナー搬送経路Rに存在しているトナーの量が、現像装置
300において消費されたトナーの量よりも少なくなる
と、トナー貯留室301内のトナーは、搬送経路の下流
側から減少してくる。減少した部分を図(b)において
D3で示す。下流側から減少するのは、上述したよう
に、トナー貯留室301へのトナーの補充が上流側から
順次行なわれるためである。
【0126】このように、トナー貯留室301内のトナ
ーが搬送経路の下流側から減少する結果として、トナー
搬送経路R内におけるトナーは、トナー貯留室301の
すぐ下流側301Aにおいて先ず空になり、この空の状
態がコイルスプリング510の循環方向にしたがって順
次進行し、トナー貯留室301の上流側301Bまで達
したとき、トナー搬送経路R内におけるトナーは、ほと
んど空の状態となる。なお、このとき、現像装置300
によるトナー消費量が著しく多くない限り、トナー貯留
室301には依然として一定量のトナーが残っていて現
像に供され、その残留トナーがクリーニング装置400
によって回収される。回収されたトナーは搬送装置によ
って現像装置300に搬送されるため、クリーニング装
置400から現像装置300に至る搬送経路には多少の
(通常状態よりは著しく小量の)トナーが存在する。
【0127】以上のようにして、本実施例においては、
トナータンク600からの新規トナーが補給されなくな
ると、現像装置300内のトナーが無くなる前に、先
ず、トナー搬送経路R内のトナーが無くなることとな
る。
【0128】この実施例の画像形成装置によれば、トナ
ーが無くなったことを検出する検出手段700が、トナ
ー搬送経路Rに対して設けられているので、現像装置3
00の大型化を招くことなく確実に、トナーの残量、す
なわちトナーが通常現像装置300にあるべき量に満た
ない量だけしか残っていないことを検知することができ
る。
【0129】(ii)上述したように、このような画像
形成装置によれば、トナー補給手段からの新規トナーが
補給されなくなると、現像装置300内のトナーが無く
なる前に、先ず、トナー搬送経路R内のトナーが無くな
る。しかも、トナー搬送経路のうちでも、先ず、現像装
置300の下流側に位置する部位からトナーが無くなり
始める。
【0130】本実施例の画像形成装置によれば、検出手
段700が、現像装置300の下流側で、かつクリーニ
ング装置400の上流側に設けられているので、より確
実に、しかも迅速にトナーの残量を検知することができ
る。
【0131】検出手段700は、上記現像装置300の
下流側に限らず、上流側に設けることもでき、この場合
でも上述したように現像装置300内のトナーが無くな
る前に、先ず、トナー搬送経路R内のトナーが無くなる
から、確実に、トナーの残量を検出することは可能であ
るが、検出手段をクリーニング装置400の下流側で現
像装置300の上流側に設けた場合には、トナー搬送経
路Rにクリーニング装置400からの回収トナーが多少
存在するため、検出手段の構成によっては検出精度が低
くなるおそれもある。
【0132】これに対し、本実施例によれば、検出手段
700が、現像装置300の下流側で、かつクリーニン
グ装置400の上流側に設けられているので、より確実
に、トナーの残量を検知することができる。
【0133】また、検出手段をトナー供給口243の下
流側で現像装置300の上流側に設けた場合には、トナ
ータンク600を交換した直後に供給される新規トナー
を検出してしまうため、現像室300に十分なトナーが
無いにも拘らず、トナー有りと判断されてしまうおそれ
がある。
【0134】これに対し、本実施例によれば、検出手段
700が、現像装置300の下流側で、かつクリーニン
グ装置400の上流側に設けられているので、上記不具
合無く、より確実に、しかも迅速にトナーの残量を検知
することができる。すなわち、この実施例において検出
手段700が設けられている位置には、現像装置におけ
るトナー貯留室301がトナーで満たされた後に始めて
トナーが搬送されてくるから、極めて確実なトナー検出
を行なうことができる。
【0135】(iii)センサが光学式センサ730で
構成されているので、装置の駆動に伴う振動や温度・湿
度の変動など、検出手段700の周囲の機構から発せら
れる環境ノイズに対して出力信号の変動を抑制すること
ができる。このため、長時間にわたる連続した画像形成
や高温高湿環境下あるいは低温低湿環境下における画像
形成において検出手段700の誤動作を生じ難くするこ
とができる。
【0136】(iv)コイルスプリング510が検知窓
710と摺接しながら移動するので、この摺接作用によ
って検知窓710の上面715に付着したトナーが払拭
される。
【0137】したがって、検知窓710を透過すべき光
がトナーによって遮られず、トナー搬送経路R内のトナ
ーの有無を信頼性良く検知することができる。
【0138】すなわち、この画像形成装置によれば、コ
イルスプリング510が検知窓710の払拭手段を構成
しているので、他に特別の払拭手段(例えばワイパー)
を設けること無く検知窓710を払拭することができ、
確実な検出動作を得ることができる。
【0139】(v)反射板720がコイルスプリング5
10を検知窓710に向けて付勢しているので、反射板
以外の付勢手段を要すること無く前記払拭作用を確実な
らしめることができ、しかも、反射板720がコイルス
プリング510を付勢している結果として、反射板72
0の反射面724に付着したトナーも払拭されるので、
トナー搬送経路内のトナーの有無が一層信頼性良く検知
される。
【0140】また、このような構成によれば、例えばワ
イパーの様な強い攪拌能力を有する手段でトナーを検知
面から払拭する必要がないので、トナーに画像品質を低
下させるような過剰なストレスを与えることなく、安定
した画像品質を得ることができるという効果もある。な
お、コイルスプリング510と検知面との間に付与する
押圧力としては2〜200gfの範囲を使用することが
でき、さらに望ましくは5〜50gfの範囲を使用する
のがよい。
【0141】(vi)検知窓710のトナーとの接触面
が、トナーの帯電極性に対して摩擦帯電列上で同極性側
に位置した材料からなっているので、トナー搬送経路内
に存在するトナーが検知窓710に対して静電付着し難
くなる。したがって、検知窓720を透過すべき光がト
ナーによって遮られ難くなり、トナー搬送経路内のトナ
ーの有無が信頼性良く検知される。しかも検知窓710
のトナーとの接触面における、上述したコイルスプリン
グ510による払拭作用も行なわれ易くなるので、一層
確実にトナー搬送経路内のトナーの有無が検知される。
【0142】(vii)コイルスプリング510、反射
板720のいずれもが電気的にフロートしているので、
コイルスプリング510、反射板720にトナーが静電
付着することが抑制され、また払拭作用も行なわれ易く
なる。したがって、確実にトナー搬送経路内のトナーの
有無が検知される。
【0143】(iiX)光学式センサ730によってト
ナー無し状態が検出されると、これが報知装置によって
ユーザーに報知されるので、ユーザーはトナータンク6
00を交換する。
【0144】この際前述したように、通常、現像装置3
00には依然として一定量のトナーが残っていて現像に
供されるから記録紙へのプリント動作を続行することが
可能である。しかもトナータンク600の露出部600
Aは、記録紙Pの移動経路外において本体のケース10
1外に露出しているから、プリント動作を行ないながら
露出部600Aをもって回動させることによりトナータ
ンク600を容易に短時間で交換することができる。
【0145】すなわち、例えば多数枚の記録紙におよぶ
文書等をプリントする途中においてトナーがなくなりそ
うになると、事前にトナー無しメッセージがなされ、こ
れに応じてユーザーは、プリント動作を中断すること無
くトナータンク600を交換してプリント動作を続行す
ることができる。
【0146】(iX)上述のように現像装置300内の
トナーが減少し始めた時点でこれが検知されることによ
り、現像装置300内のトナーが著しく少ない或いはな
くなった状態が発生することが防止され、これによりト
ナー或いは紙粉等の異物が規制ブレード330部分へ固
着する現象等が防止される。
【0147】すなわち、現像装置300は、あるべき量
のトナーがトナー貯留室301内にある状態で所定の現
像動作が行なわれるように構成されており、トナー貯留
室301内のトナーが著しく少ない場合やなくなった場
合には良好な現像動作が行なわれなくなるとともに、ト
ナーが著しく少ないまたはなくなったことに起因した損
傷が発生するおそれがある。例えば、トナー貯留室30
1内のトナーが著しく少ない場合には、前述した現像装
置300の動作における供給ローラ310による現像ロ
ーラ320へのトナーのコーティングや、現像ローラ3
20の表面のトナーの規制ブレード330による薄層化
と摩擦帯電が画像形成の幅方向について一様には行なわ
れなくなり、部分的に現像ローラ320にコーティング
されたトナーが規制ブレード330の摺接部で片寄った
摺接を受けて固着したり、またトナー貯留室301に少
量混入した紙粉等の異物が現像ローラ320にコーティ
ングされて規制ブレード330の摺接部で詰まりを発生
させるおそれがある。このような固着や詰まりが発生し
た場合、その後にトナーの補給がなされても元の状態に
は戻らず、良好な画像形成が行なわれなくなってしまう
おそれがある。
【0148】これに対し、本実施例の画像形成装置によ
れば、上述した通り現像装置300内のトナーが減少し
始めた時点でこれを検知できることにより、このような
不具合の発生を防止することができる。
【0149】<変形例>以下、上記実施例の変形例につ
いて説明する。なお、以下の変形例において上記実施例
における部材と同一部材(場合により相当する部材を含
む)については同一の符号を付して説明する。
【0150】図21は、検出手段の機構配設に関する変
形例を示す模式図であり反射型光学式センサ730を記
録装置本体に可動自由に支持して、画像形成装置のトナ
ー搬送経路Rの一部に配設した検知窓710の表面に対
して反射型光学式センサ730の素子面が追従して近接
あるいは密着できるようにした例である。センサ支持基
盤35は反射型光学式センサ730を直接支持固定する
ための部材で、プリンタ本体に固定された本体支持基盤
37との間にコイルバネ36を介在させ、プリンタ本体
に対してコイルバネ36の弾性変形が可能な範囲で可動
自由に位置させてある。したがって、検知窓710を備
えるケース210が位置ずれを生じやすい構造であって
も、検知窓710の表面に対して反射型光学式センサ7
30の素子面が追従して近接あるいは密着できるので、
構成部品の寸法公差を大きくできるばかりでなく、検知
窓710を備えるケース210をセンサ730から離脱
・装着する構成とすることができる。本実施例では、セ
ンサ支持基盤35と本体支持基盤37との間にコイルバ
ネ36を介在させて可動自由としたが、同様な機能を発
揮するものとして板バネ、軟質ゴム、軟質フォーム等を
使用することができる。トナー残量の検出手段をこのよ
うな構成にすることによって、画像形成装置をプリンタ
本体100に対して自由に離脱・装置することが可能に
なる。
【0151】反射型光学式センサ730に対して検知窓
710を近接あるいは密着できるように配設するのは、
反射型光学式センサ730の発光素子からの光の一部が
検知窓710の内面で反射されることで生じるいわゆる
フレア光を低減するための施策であり、受光素子で授受
する光学反射板720からの反射光に対してフレア光は
充分に低減させておく必要がある。ノイズ信号となるフ
レア光が、正規信号となる反射板720からの反射光に
近似していると、いわゆるS/N比が低下するので、ト
ナー検知面においてトナーの欠乏状態が生じても検知信
号の分解能が低いために、前記欠乏状態をトナー無しと
して検知することが困難になる。
【0152】図22は、上記変形例における検出手段に
用いた反射型光学式センサ730と検知窓710との間
の距離に対するS/N比との関係を表す図である。この
関係は前述した実施例についても成立する。
【0153】横軸は、反射型光学式センサ730と検知
窓710との間の距離を示しており、縦軸は反射板72
0からの反射光による正規信号とフレア光によるノイズ
信号との比をとりS/Nとして表している。
【0154】前記距離が大きくなるのに伴ってS/N比
は著しく低下し、前記距離が1.5mm以上の場合はS
/N比が10以下であるため、この条件下でトナー無し
を検知することは困難になる。トナー無しを検知するた
めに要求されるS/N比は、反射型センサ730を構成
する各素子の製造バラツキや環境変動、経時変動を勘案
して10以上である必要があり、好ましくは100以上
である。従って、前述したS/N比を満足する反射型光
学式センサ730と検知窓710との間の距離は1.5
mm未満であり、好ましくは0.6mm未満である。前
述した実施例では反射型光学式センサ730としてオム
ロン製フォトマイクロセンサ(EE−SY110型)を
使用したが、他の発光素子と受光素子を組み合わせて使
用することも可能であり、両素子が一体にパッケージさ
れたセンサでなくとも構わない。また、S/N比10以
上を満足するための条件として要求される反射型光学式
センサ730と検知窓710との間の距離については、
発光素子と受光素子との距離、反射板720に対する発
光素子・受光素子の角度等によってその要求値も変化す
るが、反射型光学式センサ730と検知窓710との間
の距離を近接させるほど好ましいことには変わりない。
反射型光学式センサ730と検知窓710との間の距離
を近接させることのできない場合は、受光素子で授受す
るフレア光量を低減させるために発光素子と受光素子の
間にフレア光防止用の遮光カバー等を設けることも可能
である。
【0155】前述した実施例では、反射板720自身に
バネ弾性を有する金属板を使用しているが、その他の構
成として剛性体である光学反射板を板バネやコイルバネ
や軟質ゴムや軟質フォーム等の弾性体で支持して押圧す
ることにより同様な効果を得ることができる。
【0156】図23は、コイルスプリング510と検出
手段の透明検知窓とを押圧する押圧手段の機構配設に関
する変形例を示す模式図である。
【0157】(a)図のものは、支持バネ51による押
圧手段で押圧部材54を介してコイルスプリング510
を透明検知窓53に対して押圧する押圧手段の構成であ
る。52は反射板である。
【0158】(b)図のものは、支持バネ57による押
圧力で透明検知窓56を介してコイルスプリング510
を押圧する押圧手段の構成である。55は反射板であ
る。
【0159】(c)図のものは、押圧部材58でコイル
スプリング510を透明検知窓60に対して押圧する押
圧手段の構成である。59は反射板である。
【0160】以上、本発明の実施例および変形例につい
て説明したが、本発明は上記実施例および変形例に限定
されるものではなく、本発明の要旨の範囲内においてさ
らに適宜変形実施可能である。
【0161】例えば、検出手段のセンサは、光学式の反
射型センサに限らず透過型センサを用いることもでき
る。この場合、反射板に代えて透明検知窓を設ける。
【0162】さらに、検出手段は光学式検知方式に限定
されるものではなく、インダクタンス検知方式、静電容
量検知方式、電流検知方式、漏洩磁束検知方式なども使
用することができる。トナー搬送経路にトナーが無くな
ったことを検出することができる方式であれば良い。
【0163】
【発明の効果】本発明によれば、感光体表面にトナーを
供給し、感光体表面の潜像を現像してトナー像を形成す
る現像装置と、この現像装置により形成されたトナー像
の用紙への転写後に前記感光体表面に付着している残留
トナーを除去して回収するクリーニング装置と、これら
現像装置とクリーニング装置との間に閉ループ状に配置
され、前記現像装置において現像に供されなかった余剰
トナーの一部を前記クリーニング装置へ、前記クリーニ
ング装置で回収された残留トナーを前記現像装置へ搬送
するトナー搬送装置とを備えた画像形成装置において
実に、トナーの残量を検知することができる。
【0164】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例を用いた
プリンタの外観斜視図。
【図2】同じく正面図。
【図3】同じく平面図。
【図4】同じく断面図である。
【図5】画像形成ユニットおよびトナータンクを示す部
分省略斜視図。
【図6】図5におけるVI−VI断面図。
【図7】画像形成ユニットおよびトナータンクを示す模
式的平面図。
【図8】画像形成ユニット全体を示す模式的な平面図。
【図9】トナータンクを下方からみた斜視図。
【図10】トナータンクの分解斜視図。
【図11】画像形成ユニットの平面図。
【図12】画像形成ユニットにおけるトナータンク装着
部の分解斜視図。
【図13】装着部にトナータンクが装着される直前の状
態を示した模式的な断面図。
【図14】本体ケースの部分斜視図。
【図15】図8の部分拡大図。
【図16】図15におけるXVI−XVI断面図。
【図17】図15におけるXVII−XVII断面図。
【図18】検知窓の詳細を示す図で、(a)は正面図、
(b)は左側面図、(c)は底面図。
【図19】反射板の斜視図。
【図20】(a)(b)は、いずれも図8におけるXX
−XX概略断面図で、現像装置内のトナー状態を示した
図。
【図21】変形例の説明図。
【図22】検出手段に用いた反射型光学式センサと検知
窓との間の距離に対するS/N比の関係を表した図。
【図23】(a)(b)(c)は、それぞれ他の変形例
の説明図。
【符号の説明】
R トナー搬送経路 201 感光ドラム 300 現像装置 400 クリーニング装置 500 トナー搬送装置 510 コイルスプリング 600 トナータンク 700 検出手段 710 検知窓 720 反射板 730 反射型光学式センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−246780(JP,A) 特開 平2−236575(JP,A) 特開 昭63−311282(JP,A) 特開 平1−105973(JP,A) 実開 昭64−10759(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/08 114 G03G 15/08 112 G03G 15/08 507 G03G 21/10

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体表面にトナーを供給し、感光体表
    面の潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、こ
    の現像装置により形成されたトナー像の用紙への転写後
    に前記感光体表面に付着している残留トナーを除去して
    回収するクリーニング装置と、これら現像装置とクリー
    ニング装置との間に閉ループ状に配置され、前記現像装
    置において現像に供されなかった余剰トナーの一部を前
    記クリーニング装置へ、前記クリーニング装置で回収さ
    れた残留トナーを前記現像装置へ搬送するトナー搬送経
    路を有するトナー搬送装置と、を備えた画像形成装置で
    あって、 前記現像装置がトナー貯留室を有しているとともに、こ
    のトナー貯留室の上部に前記トナー搬送経路が設けられ
    ており、このトナー搬送経路に対して、トナーが無くな
    ったことを検出する検出手段が設けられ、この検出手段
    は、前記現像装置の下流側で、かつ前記クリーニング装
    置の上流側に設けられていることを特徴とする画像形成
    装置。
  2. 【請求項2】 前記現像装置の上流側で、かつ前記クリ
    ーニング装置の下流側において前記トナー搬送経路にト
    ナーを補給するトナー補給手段が設けられていることを
    特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、前記トナー搬送経路に
    設けられた検知窓と、この検知窓に設けられた光学式セ
    ンサとを備えて構成されていることを特徴とする請求項
    1または2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記トナー搬送装置は、前記現像装置と
    クリーニング装置との間を循環移動するトナー搬送手段
    を有しており、この搬送手段が前記検知窓と摺接しなが
    ら移動することを特徴とする請求項3記載の画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 前記検出手段は、前記トナー搬送経路に
    設けられた検知窓と、この検知窓に対向して設けられた
    弾性を有する反射板と、前記検知窓に設けられた反射型
    の光学式センサとを備えて構成され、前記反射板が前記
    トナー搬送手段を前記検知窓に向けて付勢していること
    を特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記検知窓のトナーとの接触面が、トナ
    ーの帯電極性に対して摩擦帯電列上で同極性側に位置し
    た材料からなることを特徴とする請求項3,4,または
    5記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記反射板のトナーとの接触面が、トナ
    ーの帯電極性に対して摩擦帯電列上で同極性側に位置し
    た材料からなることを特徴とする請求項5または6記載
    の画像形成装置。
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