JP3499974B2 - 偏光膜保護フイルム - Google Patents

偏光膜保護フイルム

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JP3499974B2
JP3499974B2 JP16459695A JP16459695A JP3499974B2 JP 3499974 B2 JP3499974 B2 JP 3499974B2 JP 16459695 A JP16459695 A JP 16459695A JP 16459695 A JP16459695 A JP 16459695A JP 3499974 B2 JP3499974 B2 JP 3499974B2
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透 吉田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明プラスチックおよ
び微粒子からなる偏光膜保護フイルムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】透明プラスチックフイルムは、偏光板、
動画用セルあるいは光学フィルターのような光学材料に
多く用いられている。光学材料の用途では、フイルムの
膜が光学的に均一で、透明度が高く、さらにフイルムの
平面性が高いことが求められる。これらの要求を満足す
るプラスチックとしては、セルロースエステル、特にセ
ルローストリアセテートが代表的である。光学材料とし
ての用途では、取り扱いにおいてプラスチックフイルム
に傷が付くと、傷が重大な欠陥となる。傷を防止するた
めに、滑剤の使用が提案されている。例えば、特開平7
−11055号公報には、セルローストリアセテート
と、該セルローストリアセテート中に分散された表面に
メチル基を有する微粒子からなるセルローストリアセテ
ートフイルムが提案されている。
【0003】特開平7−11055号公報記載の発明で
は、上記の微粒子が滑剤として機能する。同公報には、
粒子表面にメチル基を導入できる材料して、二酸化ケイ
素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウ
ム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、
焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸
アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウ
ム、シリコーン樹脂、フッ素樹脂およびアクリル樹脂を
挙げている(同公報の段落番号0021〜0022)。
滑剤粒子は、上記公報記載の発明のように、プラスチッ
クフイルム中に分散して用いる方法が代表的である。た
だし、滑剤粒子をプラスチックフイルム表面に付着させ
る方法もある。滑剤粒子は、バインダーを使用するか、
あるいはプラスチック表面を溶剤で膨潤させることによ
り、フイルム表面に付着させることができる。
【0004】粒子が滑剤として機能するためには、一定
値(一般に0.1μm)以上の平均粒子径が必要であ
る。ただし、超微粒子であっても、二次的に凝集し適切
な粒子を形成すれば、滑剤として機能することができ
る。一方、平均粒子径(粒子が凝集している場合は、凝
集により形成される粒子を含めた平均粒子径)が大き過
ぎる(50μmを越える)と、フイルムの光透過性が低
下し、点状の欠陥となる。前記特開平7−11055号
公報記載の発明では、粒子表面にメチル基を導入するこ
とにより粒子の凝集を防止して、光透過性の高いフイル
ムを得ている(同公報の段落番号0053の記載)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平7−110
55号公報記載の発明は、滑剤粒子の凝集を防止し、光
透過性の高いフイルムを得るために有効な手段を提供し
ている。しかしながら、同公報記載の発明によっても、
滑剤粒子の凝集を完全に防止することは、非常に難しか
った。また、前述したように、滑剤粒子の平均粒子径を
小さくすると滑剤としての機能が低下し、大きくすると
フイルムの光透過性が低下する。このため、凝集の防止
のような平均粒子径の調節のみでは、滑剤の機能とフイ
ルムの光透過性の双方の要求について、充分に満足でき
る結果を得ることは難しかった。本発明の目的は、取り
扱いにおいて傷がつきにくく、光透過性が高く、点状の
欠陥がない偏光膜保護フイルムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明プラスチ
ックおよび0.1乃至50μmの平均粒子径を有する微
粒子からなり、微粒子がプラスチック中に分散している
偏光膜保護フイルムであって、透明プラスチックの屈折
率と微粒子の屈折率との差が0.015未満であり、微
粒子が透明プラスチックに対して0.005乃至0.5
重量%であることを特徴とする偏光膜保護フイルムを提
供する。また、本発明は、透明プラスチックおよび0.
1乃至50μmの平均粒子径を有する微粒子からなり、
微粒子がプラスチック表面に付着している偏光膜保護
イルムであって、透明プラスチックの屈折率と微粒子の
屈折率との差が0.015未満であり、微粒子が透明プ
ラスチック表面の面積比で0.001乃至1%であるこ
とを特徴とする偏光膜保護フイルムも提供する。なお、
本明細書において、微粒子の平均粒子径とは、微粒子が
凝集している場合は、凝集により形成される(二次)粒
子を含めた平均粒子径を意味する。
【0007】 本発明は、下記(1)〜(8)の態様で
実施することができる。 (1)透明プラスチックが、セルロースエステル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ノルボル
ネン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ
スルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂またはポリス
チレン樹脂からなる。 (2)透明プラスチックが、セルロースエステル樹脂、
ノルボルネン樹脂またはポリスチレン樹脂からなる。 (3)微粒子が、二酸化ケイ素、二酸化チタン、炭酸カ
ルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、ポリアクリ
ル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ノルボルネ
ン樹脂、ガラスまたはポリスチレンからなる。 (4)微粒子が、ポリアクリル酸エステル、ポリメタク
リル酸エステル、ノルボルネン樹脂、ポリスチレンまた
はガラスからなる。 (5)透明プラスチックが、セルロースエステル樹脂、
ノルボルネン樹脂またはポリスチレン樹脂からなり、か
つ微粒子が、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル
酸エステル、ノルボルネン樹脂、ポリスチレンまたはガ
ラスからなる。(6) 透明プラスチック中に微粒子を分散させる場合、
透明プラスチックと異なる物質で微粒子を形成する。(7) 透明プラスチック表面に微粒子を付着させる場
合、透明プラスチックと同じ物質で微粒子を形成する。(8) プラスチックフイルムが、10乃至1000μm
の厚さを有する。
【0008】
【発明の効果】本発明者の研究により、透明プラスチッ
クの屈折率と微粒子の屈折率との差を小さく(0.01
5未満)すると、微粒子が若干凝集して平均粒子径が大
きくなっても、光学用フイルムの光透過性の低下が少な
いことが判明した。このようなプラスチックと微粒子の
組み合わせにおいては、微粒子の平均粒子径を一定の範
囲内(0.1乃至50μm)とすることにより、微粒子
の滑剤としての機能とプラスチックフイルムの光透過性
の双方の要求について、充分に満足できる結果を得るこ
とができる。以上の理由で、本発明の偏光膜保護フイル
ムは、取り扱いにおいて傷がつきにくく、光透過性を高
く維持し、点状欠陥が実質的に認められない。従って、
本発明は、傷および点状欠陥のない透明な画像を要求す
る用途、例えば、液晶表示装置(特にプロジェクターや
ビューファインダーのような画像を拡大する液晶表示装
置)の偏光板の保護膜において、特に効果がある。
【0009】
【発明の具体的な説明】
[透明プラスチック]プラスチックは通常は透明な素材
であるから、様々なプラスチックが利用可能である。光
学材料としては、一般に、セルロースエステル樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ノルボルネ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリス
ルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂またはポリスチ
レン樹脂が用いられる。セルロースエステル樹脂、ノル
ボルネン樹脂およびポリスチレン樹脂が特に好ましい。
セルロースエステルとしては、セルロースの低級脂肪酸
エステル(例、セルロースアセテート、セルロースアセ
テートブチレートおよびセルロースアセテートプロピオ
ネート)が代表的である。低級脂肪酸は、炭素原子数6
以下の脂肪酸を意味する。セルロースアセテートには、
セルローストリアセテート(TAC)やセルロースジア
セテート(DAC)が含まれる。ノルボルネン樹脂は、
ノルボルネンの開環重合体(ホモポリマー)に加えて、
その水素添加物のような誘導体やオレフィンとの付加重
合体のようなコポリマーを含む。
【0010】[微粒子]微粒子を形成する材料は、上記
透明プラスチックの種類に応じて決定する。すなわち、
透明プラスチックとの屈折率の差が0.015未満であ
るような材料を選択して使用する。屈折率の差は、0.
013未満であることが好ましく、0.011未満であ
ることがさらに好ましい。一般に滑剤用の微粒子として
は、二酸化ケイ素、二酸化チタン、炭酸カルシウム、タ
ルク、クレイ、焼成カオリン、ポリアクリル酸エステ
ル、ポリメタクリル酸エステル(例、ポリメチルメタク
リレート)、ノルボルネン樹脂、ガラスおよびポリスチ
レンが用いられる。ポリアクリル酸エステル、ポリメタ
クリル酸エステル、ノルボルネン樹脂およびポリスチレ
ンのようなポリマーを用いる場合は、ポリマーに架橋構
造を導入して硬度を高くしてもよい。また、ガラスのよ
うな無機物質を用いる場合には、酸化金属のような異物
を混入して、屈折率を適宜変更することもできる。微粒
子の材料として、透明プラスチックと同じ材料を用いて
もよい。この場合は、屈折率の差は0になる。微粒子の
平均粒子径は、0.1乃至50μmであり、0.2乃至
30μmであることが好ましく、0.5乃至20μmで
あることがさらに好ましい。前述したように、この平均
粒子径は、微粒子が凝集している場合は、凝集により形
成される(二次)粒子を含めた平均粒子径を意味する。
従って、凝集が著しい微粒子の場合は、上記範囲よりも
小さい平均粒子径の微粒子を用いる必要がある。あるい
は、前述した特開平7−11055号公報記載の発明の
ように、微粒子の表面の材料にメチル基を導入して、微
粒子の凝集を防止してもよい。
【0011】[プラスチックフイルム]プラスチックフ
イルムは、上記の透明プラスチックと微粒子から製造す
る。本発明は、微粒子を透明プラスチック中に分散させ
る態様と、微粒子を透明プラスチック表面に付着させる
態様とがある。プラスチックフイルムは、上記の透明プ
ラスチックを溶媒中に溶解して得た溶液を流延して溶媒
を除去する方法(ソルベントキャスト法)、または透明
プラスチックを熱で溶融して得た液を流延して冷却する
方法(メルトキャスト法)により製造する。通常は、ソ
ルベントキャスト法が用いられる。各種プラスチックそ
れぞれについて、具体的なフイルムの製造方法(溶媒の
種類、加熱温度、流延方法)が良く知られている。本発
明においても、公知の方法に従いフイルムを製造するこ
とができる。微粒子を透明プラスチック中に分散させる
態様では、微粒子を上記の溶液または溶融液に添加して
分散させる。ソルベントキャスト法の場合、溶媒に溶解
しない材料からなる微粒子を用いる必要がある。また、
メルトキャスト法の場合は、加熱温度において溶融しな
い(プラスチックよりも融点の高い)材料からなる微粒
子を用いる必要がある。従って、この態様では、透明プ
ラスチックと微粒子について異なる材料を用いる(ただ
し屈折率の差を0.015未満にする)必要がある。
【0012】 透明プラスチック中に微粒子を分散させ
る場合、透明プラスチックに対して、微粒子を0.00
5乃至0.5重量%の範囲の量で用いる。0.01乃至
0.2重量%の範囲の量で用いることが好ましい。微粒
子を透明プラスチック表面に付着させる態様では、フイ
ルムの形成後、バインダーを用いるか、あるいはプラス
チックの膨潤溶剤によりプラスチック表面を膨潤させる
ことにより、プラスチック表面に微粒子を付着させる。
この態様は、付着させるための工程を追加する必要があ
るため、上記の微粒子を透明プラスチック中に分散させ
る態様よりも処理が煩雑である。ただし、この態様で
は、透明プラスチックと微粒子について同じ材料を用い
る(すなわち屈折率の差を0にする)ことができるとい
う利点がある。上記のバインダーの屈折率は、微粒子と
同様に透明プラスチックの屈折率との差が0.015未
満である必要がある。従って、透明プラスチックの種類
に応じてバインダーの種類を選択する。
【0013】 バインダーを用いる代わりに、プラスチ
ックの膨潤溶剤によりプラスチック表面を膨潤させて、
プラスチック表面を粘着性としてもよい。プラスチック
の溶剤としては、フイルムの製造(ソルベントキャスト
法)に用いられるものと同じ溶剤が使用可能である。た
だし、プラスチックを溶解しないが、プラスチックに吸
収されて、それを軟化する膨潤溶剤を用いることが好ま
しい。例えば、セルローストリアセテートを透明プラス
チックとして用いる場合、アセトン、酢酸メチルおよび
ジオキサンが好ましい膨潤溶剤である。さらに、プラス
チック表面に凹凸を設けて(例えば、レーザー加工やエ
ンボス加工)、その凹部に微粒子をはめ込み、機械的に
付着させてもよい。バインダーを使用しない場合、微粒
子の粉末を直接プラスチック上に散布することができ
る。ただし、微粒子を適当な媒体中に分散し、分散液を
プラスチック上に塗布してもよい。媒体としては、プラ
スチックや微粒子を溶解しない液体で、気化しやすい液
体(例、水、メタノール、エタノール)を用いることが
好ましい。透明プラスチック表面に微粒子を付着させる
場合、透明プラスチックの表面の0.001乃至1%
(面積比)を微粒子で覆う。0.005乃至0.5%を
微粒子で覆うことが好ましい。
【0014】プラスチックフイルムの厚さは、10乃至
1000μmであることが好ましく、15乃至600μ
mであることがさらに好ましく、20乃至400μmで
あることが最も好ましい。プラスチックフイルムの任意
の成分としては、可塑剤(例、リン酸エステル、芳香族
カルボン酸エステル)、紫外線吸収剤、分散剤および染
料を挙げることができる。
【0015】[用途] 光板の製造において、透明プラスチックフイルムを偏
光膜(光学機能層)の保護フイルムとして使用する。偏
光板の製造に用いる場合、フイルムに紫外線吸収剤、滑
剤や劣化防止剤を添加する場合が多い。以下、偏光板の
製造についてさらに説明する。
【0016】 偏光膜(偏光素子)は、通常ポリビニル
アルコールフイルムを延伸配向し、ヨウ素または二色性
染料を吸着させた構造を有している。偏光膜はヨウ素の
蒸散や表面の傷によって著しく品質が低下するため、無
色透明で平面性の良い薄いフイルムを張り合せて表面を
保護する。透明プラスチックフイルム、偏光膜の保護
フイルムとして用る。偏光膜と保護フイルムは、一般
に接着剤を用いて張り合せる。得られた偏光板は、さら
に粘着剤を用いてLCDのガラス基板や位相差板と張り
合せて使用する場合が多い。粘着剤としては、ポリビニ
ルアルコール系粘着剤、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着
剤、ビニルエーテル系粘着剤およびシリコーン粘着剤が
利用できる。光透過性の観点からアクリル系粘着剤が好
ましい。
【0017】アクリル系粘着剤は、アクリルまたはメタ
クリル酸の(エステル、アミドを含む)ポリマーからな
る。ポリマーを構成する主要なモノマーの例には、エチ
ルアクリレート、ブチルアクリレートおよび2−エチル
へキシルアクリレートが含まれる。ポリマーはコポリマ
ーであってもよい。コポリマーを構成する他のモノマー
の例としては、酢酸ビニル、アクリルニトリル、アクリ
ルアミド、スチレン、メチルメタクリレートおよびメチ
ルアクリレートを挙げることができる。ポリマーには、
特定の官能基を導入してもよい。官能基を有するモノマ
ーの例には、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、
ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、
メチロールアクリルアミド、グリシジルメタクリレート
および無水マレイン酸が含まれる。粘着剤の溶剤として
は、有機溶剤(例、トルエン、ベンゼン、酢酸ブチル、
酢酸エチル)が用いられる。二種類以上の溶剤を混合し
て用いてもよい。
【0018】偏光板の製造においてフイルムに添加する
紫外線吸収剤には、ベンゾフェノン系、サリチレート系
およびベンゾトリアゾール系の化合物がある。ベンゾフ
ェノン系紫外線吸収剤の例には、2,2’−ジヒドロキ
シ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノンおよび2−ヒドロキ
シ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノンが含まれ
る。サリチレート系紫外線吸収剤の例としては、4−t
−ブチルフェニルサリチレートが含まれる。ベンゾトリ
アゾール系紫外線吸収剤の例には、2−(ヒドロキシ−
5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾールおよび2−(2’−ヒドロキシ−3,5’−
ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ
ールが含まれる。その他の紫外線吸収剤の例としては、
[2,2’−チオビス(4−t−オクチルフェノラー
ト)]n−ブチルアミンニッケルIIを挙げることができ
る。紫外線吸収剤は、一般に透明プラスチックに対して
0.1乃至3.0重量%の範囲の量で使用される。
【0019】
【実施例】
[実施例1]セルローストリアセテート(屈折率:1.
487)19重量部を塩化メチレン75重量部に溶解し
てドープを形成した。ドープを金属ベルト上に流延し
て、乾燥し、厚さ80μmのフイルムを得た。フイルム
表面にジオキサンを塗布して、表面を膨潤させた。フイ
ルム表面に、平均粒子径が5μmのポリメチルメタクリ
レート微粒子(屈折率:1.495)をメタノール中に
分散させた分散液を塗布し、表面に微粒子を付着させ
た。部分的に微粒子の凝集が観察されたが、フイルムの
光透過性には全く問題がなかった。凝集した二次粒子を
含む塗布後の微粒子の平均粒子径は、10μmであっ
た。また、フイルム表面の0.01%(面積比)が微粒
子で覆われていた。
【0020】[実施例2]ノルボルネン樹脂(屈折率:
1.503)25重量部をトルエン75重量部に溶解し
てドープを形成した。ドープを金属ベルト上に流延し
て、乾燥し、厚さ80μmのフイルムを得た。フイルム
表面にアセトンを塗布して、表面を膨潤させた。フイル
ム表面に、平均粒子径が5μmのポリメチルメタクリレ
ート微粒子(屈折率:1.495)をメタノール中に分
散させた分散液を塗布し、表面に微粒子を付着させた。
部分的に微粒子の凝集が観察されたが、フイルムの光透
過性には全く問題がなかった。凝集した二次粒子を含む
塗布後の微粒子の平均粒子径は、10μmであった。ま
た、フイルム表面の0.01 %(面積比)が微粒子で
覆われていた。
【0021】[実施例3]実施例1で調製したセルロー
ストリアセテート(屈折率:1.487)のドープに、
平均粒子径が10μmのガラス微粒子(屈折率:1.4
78)を、0.03重量%添加した。得られた微粒子分
散ドープを、金属ベルト上に流延し、乾燥して、厚さ8
0μmのフイルムを得た。得られたフイルムの光透過性
には全く問題がなく、凝集微粒子による点状の欠陥も認
められなかった。
【0022】[実施例4]ポリスチレン樹脂28重量部
を塩化メチレン72重量部に溶解してドープを調製し
た。ドープを金属ベルト上に流延して、乾燥し、厚さ8
0μmのフイルムを得た。このフイルムにメタノールを
塗布して、表面を膨潤させた。フイルム表面に、平均粒
子径が1μmのポリスチレン微粒子をメタノールと水の
混合液(混合比=1:1)に分散した分散液を塗布し、
表面に微粒子を付着させた。凝集した二次粒子を含む塗
布後の微粒子の平均粒子径は、10μmであった。ま
た、フイルム表面の0.02%(面積比)が微粒子で覆
われていた。塗布後のフイルムの光透過性は全く問題が
なく、凝集粒子による点状欠陥も認められなかった。
【0023】[実施例5]実施例2で調製したノルボル
ネン樹脂のフイルム表面に、メチルエチルケトンを塗布
し、表面を膨潤させた。フイルム表面に、平均粒子径が
5μmのノルボルネン樹脂の微粒子をアセトンに分散し
た分散液を塗布し、表面に微粒子を付着させた。凝集し
た二次粒子を含む塗布後の微粒子の平均粒子径は、10
μmであった。また、フイルム表面の0.02%(面積
比)が微粒子で覆われていた。塗布後のフイルムの光透
過性は全く問題がなく、凝集微粒子による点状欠陥も認
められなかった。
【0024】[比較例1]セルローストリアセテート
(屈折率:1.487)19重量部を塩化メチレン75
重量部およびメタノール6重量部に溶解してドープを形
成した。ドープ中に、平均粒子径が75μmのガラス微
粒子(屈折率:1.925)0.05重量部を分散させ
た。微粒子を分散したドープを金属ベルト上に流延し
て、乾燥し、厚さ80μmのフイルムを得た。フイルム
中の微粒子が観察され、目視においてもガラス粒子によ
る点状欠陥が認められた。
【0025】[比較例2]セルローストリアセテート
(屈折率:1.487)19重量部を塩化メチレン75
重量部に溶解してドープを形成した。ドープ中に、平均
粒子径が0.5μmの二酸化ケイ素(屈折率:1.45
1)0.02重量部を分散させた。微粒子を分散したド
ープを金属ベルト上に流延して、乾燥し、厚さ80μm
のフイルムを得た。フイルム中には目視において微粒子
の凝集が観察された。凝集した二次粒子を含む塗布後の
微粒子の平均粒子径は、55μmであった。また、フイ
ルム表面の0.01%(面積比)が微粒子で覆われてい
た。
【0026】[実施例6]ポリビニルアルコール偏光膜
(偏光素子)と実施例1で得た透明フイルムとを、それ
ぞれ、ポリビニルアルコール系の接着剤を用いて張り合
せて、偏光板を作成した。得られた偏光板は、傷がな
く、光透過性が高い良好な製品であった。
【0027】[実施例7]実施例2で得た透明フイルム
を用いて実施例4と同様に偏光板を作成した。得られた
偏光板は、傷がなく、異物による点状欠陥も認められ
ず、光透過性の高い良好な製品であった。
【0028】[比較例3]比較例1で得た透明フイルム
を用いて実施例4と同様に偏光板を作成した。得られた
偏光板では、粒子が異物として認められた。
【0029】[比較例4]比較例2で得た透明フイルム
を用いて実施例4と同様に偏光板を作成した。得られた
偏光板では、二次凝集による粗大粒子が、異物として認
められた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/00 C08J 5/18 G02B 5/30

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明プラスチックおよび0.1乃至50
    μmの平均粒子径を有する微粒子からなり、微粒子がプ
    ラスチック中に分散している偏光膜保護フイルムであっ
    て、透明プラスチックの屈折率と微粒子の屈折率との差
    が0.015未満であり、微粒子が透明プラスチックに
    対して0.005乃至0.5重量%であることを特徴と
    する偏光膜保護フイルム。
  2. 【請求項2】 透明プラスチックおよび0.1乃至50
    μmの平均粒子径を有する微粒子からなり、微粒子がプ
    ラスチック表面に付着している偏光膜保護フイルムであ
    って、透明プラスチックの屈折率と微粒子の屈折率との
    差が0.015未満であり、微粒子が透明プラスチック
    表面の面積比で0.001乃至1%であることを特徴と
    する偏光膜保護フイルム。
JP16459695A 1995-06-07 1995-06-07 偏光膜保護フイルム Expired - Lifetime JP3499974B2 (ja)

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