JP3499815B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP3499815B2
JP3499815B2 JP2000279849A JP2000279849A JP3499815B2 JP 3499815 B2 JP3499815 B2 JP 3499815B2 JP 2000279849 A JP2000279849 A JP 2000279849A JP 2000279849 A JP2000279849 A JP 2000279849A JP 3499815 B2 JP3499815 B2 JP 3499815B2
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猛晴 山元
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピットまたは案内
溝からなるトラックを有し回転している円盤状の情報担
体(以下光ディスクと呼ぶ)において、トラックの偏芯
に精度よく光ビームを追従させるトラッキング制御機能
を有する光ディスク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の光ディスク装置では、信号を再生
する場合、比較的弱い一定の光量の光ビームを光ディス
ク上に照射し、光ディスクによって強弱に変調された反
射光を検出して行う。また、信号の記録は記録する信号
に応じて光ビ−ムの光量を強弱に変調して光ディスク上
の記録材料膜に情報を書き込む(例えば特開昭52−8
0802号公報)。
【0003】再生専用の光ディスクは、ピットによる情
報があらかじめスパイラル状に記録されている。また、
記録及び再生可能である光ディスクは、スパイラル状の
凹凸構造のトラックを有する基材表面に、光学的に記
録、再生可能な材料膜を蒸着等の手法で形成して作製さ
れる。光ディスクに情報を記録する、または記録された
情報を再生するために、光ビームが記録材料膜上で常に
所定の収束状態となるように光ディスクの面の法線方向
(以下フォーカス方向と呼ぶ)に制御するフォーカス制御
及び光ビームが常に所定のトラック上に位置するように
光ディスクの半径方向(以下トラッキング方向と呼ぶ)に
制御するトラッキング制御が必要となる。
【0004】従来の光ディスクの検索動作について図1
6を参照して説明する。光ヘッド10には半導体レーザ
11、カップリングレンズ12、偏光ビームスプリッタ
13、1/4波長板14、フォーカスアクチュエータ1
6、トラッキングアクチュエータ17、検出レンズ1
8、円筒レンズ19、光検出器20が取り付けられてい
る。半導体レーザ11より発生した光ビームはカップリ
ングレンズ12で平行光にされ、偏光ビームスプリッタ
13及び1/4波長板14を通過し、集光レンズ15で
円盤状の光ディスク1上に集光される。
【0005】そこで反射した光ビームは集光レンズ1
5、1/4波長板14を再び通過して偏光ビームスプリ
ッタ13で反射されて、検出レンズ18及び円筒レンズ
19を通り、4つに分割された光検出器20に照射され
る。集光レンズ15は弾性体で支持されており、フォー
カスアクチュエータ16に電流を流すと電磁気力により
フォーカス方向に移動し、トラッキングアクチュエータ
17に電流を流すとトラッキング方向に移動する。光検
出器20は検出された光量信号をフォーカスエラー生成
器30(以下FE生成器30と呼ぶ)、トラッキングエ
ラー生成器40(以下TE生成器40と呼ぶ)へ送る。
【0006】FE生成器30は光検出器20からの光量
信号を用いて、光ビームの光ディスク1の情報面上での
収束状態を示すエラー信号(以下FE信号と呼ぶ)を演
算し、フォーカス用フィルタ31(以下Fcフィルタ3
1と呼ぶ)を介してフォーカスアクチュエータ16に送
る。フォーカスアクチュエータ16は光ビームが光ディ
スク1の記録面上に所定の状態で収束するように、集光
レンズ15をフォーカス方向に制御する。この制御がフ
ォーカス制御である。
【0007】TE生成器40は、光検出器20からの光
量信号を用いて、光ディスク1上の光ビームとトラック
との位置関係を示すエラー信号(以下TE信号)を演算
し、トラッキング用フィルタ41(以下Tkフィルタ4
1と呼ぶ)及び加算器42を介してトラッキングアクチ
ュエータ17に送る。トラッキングアクチュエータ17
は光ビームがトラックを追従するように、集光レンズ1
5をトラッキング方向に制御する。この制御がトラッキ
ング制御である。
【0008】Tkフィルタ41からの駆動信号は偏芯メ
モリ60へ送られる。モータ50は光ディスク1を回転
させ、1回転あたり1000個のエンコーダパルスを回
転位相出力器51へ送る。回転位相出力器51はモータ
50からのエンコーダパルスの立ち上がりエッジをカウ
ントし、また1回転に相当する1000パルスカウント
するとカウント値を0にクリアして得られた回転位相情
報を偏芯メモリ60へ送る。偏芯補正指令器62は偏芯
メモリ60へ指令信号を送る。
【0009】偏芯メモリ60は偏芯補正指令器62から
の指令信号がハイレベルである場合にはTkフィルタ4
1からの信号を回転位相出力器51からの回転位相情報
に対応するアドレスに格納し、ローパスフィルタ61に
は0を送り続ける。また偏芯メモリ60は偏芯補正指令
器62からの指令信号がローレベルである場合には回転
位相出力器51からの回転位相情報に基づいたアドレス
に格納してある値をローパスフィルタ61を介して加算
器42へ送る。加算器42はTkフィルタ41からの信
号とローパスフィルタ61からの信号を加算してトラッ
キングアクチュエータ17へ送る。
【0010】図17を用いて動作を説明する。図17a
に回転位相出力器51からの回転位相情報を示し、図1
7bに偏芯補正指令器62からの指令信号を示し、図1
7cにローパスフィルタ61からの信号を示す。図17
においてt0以前は偏芯補正が働いていない状態を示
し、t0からt1は偏芯補正学習を行う状態を示し、t
1以降は偏芯補正が働いている状態を示す。偏芯メモリ
60はt0からt1の間、Tkフィルタ41からの信号
を図17aに示す回転位相情報に基づいたアドレスへ格
納する。
【0011】t1の時点で偏芯メモリ60に光ディスク
1回転分の偏芯補正駆動が格納し終わる。t1以降、偏
芯メモリ60は格納された偏芯補正駆動を出力し、それ
をローパスフィルタ61を通すことにより、図17cに
示すような駆動波形を得ることができる。通常のトラッ
キング制御に加え、図17cに示す偏芯に追従するため
の駆動波形をさらに印加するため、トラッキングアクチ
ュエータ17は精度よくトラックの偏芯に追従する。
【0012】偏芯補正駆動を生成するための測定はトラ
ッキング制御状態におけるTkフィルタ41からの信号
だけでなく、トラッキング非制御状態におけるTE生成
器40を使用することもできる(特開平3−27203
0)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】偏芯は回転中心ずれや
トラックうねりなどによって発生するが、偏芯の大半は
回転中心ずれによるものである。この回転中心ずれ成分
は光ディスク回転周波数成分のみを持つ。
【0014】トラッキング制御をしている場合では、偏
芯補正によって、この主成分を補正することで精度よく
トラックに追従することができる。信号波形を偏芯メモ
リ60に記録する際に、記録結果はノイズなどの影響を
受ける。図18aの左図のように、一般的に光ディスク
回転周波数成分以外の成分も含まれており、そのため偏
芯メモリ60の記録結果は図18a右図のように目的と
する正弦波に対して誤差を持つ。このような誤差を除去
するために、2回転以上にわたって偏芯メモリ60に記
録して平均化する手法があるが、測定時間が長くなると
いう問題点がある。
【0015】また、主としてトラッキング制御をしてい
ない場合は、トラッキングアクチュエータ17の伝達特
性のため、偏芯補正駆動によるトラッキング方向の変異
は所定のゲインと所定の位相遅れを有する。そのため、
偏芯を補正するための駆動によって発生する集光レンズ
15のトラッキング方向の変異は偏芯に対して誤差を持
つ。この補正誤差を抑制するために、レンズ15のトラ
ッキング方向の絶対位置を検出するセンサを用いて、偏
芯補正駆動からレンズ15のトラッキング方向の変異を
測定して、偏芯補正駆動を修正する手法がある(特開平
2ー141809)が、センサを用いることから、部品
点数が多くなること及びコストがかかることという問題
点がある。
【0016】また、回転位相出力器51からの回転位相
情報は回転開始時を基準として生成する。消費電力削減
のため長時間アクセスしない場合に光ディスク装置が一
旦スリープ状態になると、その間モータ50及び回転位
相出力器51に対する電力も切られ、回転位相出力器5
1から出力される回転移送情報の基準が変化する。スリ
ープ状態前に調整された偏芯補正駆動は、スリープ状態
後に回転位相出力器51からの回転位相情報の基準が変
化すると、位相が変化するため使用できず再調整する必
要があるという問題点がある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転している
ディスク状の情報担体に向け光ビームを収束照射する収
束手段と、光ビームを所望のトラックに照射するため前
記収束手段を移動する移動手段と、前記情報担体上の光
ビームとトラックとの位置ずれを検出するトラッキング
エラー検出手段と、前記トラッキングエラー検出手段か
らのトラッキングエラー信号に基づいて、前記移動手段
を駆動し情報担体上に照射された光ビームが情報担体上
のトラックに追従するように制御するための駆動信号を
出力するトラッキング制御手段と、前記情報担体の回転
周波数を計測する回転周波数計測手段と、前記測定回転
周波数を有する正弦波を発生する正弦波発生手段と、前
記トラッキング制御手段からの駆動信号と前記測定回転
周波数とに基づいて、前記情報担体の偏芯に対応する正
弦波のゲインと位相を計測する偏芯計測手段と、前記正
弦波発生手段から発生される正弦波のゲインと位相と
を、前記偏芯計測手段で得られた前記ゲインと位相に整
形する波形整形手段と、前記波形整形手段で整形された
正弦波と、前記トラッキング制御手段からの駆動信号と
を加算し、その加算された信号に基づいて、前記移動手
段を駆動する偏芯補正手段と、前記波形整形手段からの
正弦波駆動の影響で前記移動手段が動く正弦波軌跡の振
幅と位相を計測する偏芯補正駆動評価手段と、前記偏芯
補正駆動評価手段からの出力に基づいて前記偏芯計測手
段からのゲインと位相を修正する偏芯計測修正手段と、
を備えたことを特徴とする光ディスク装置である。
【0018】 また、本発明は、回転しているディスク
状の情報担体に向け光ビームを収束照射する収束手段
と、光ビームを所望のトラックに照射するため前記収束
手段を移動する移動手段と、前記情報担体上の光ビーム
とトラックとの位置ずれを検出するトラッキングエラー
検出手段と、前記トラッキングエラー検出手段からのト
ラッキングエラー信号に基づいて、前記移動手段を駆動
し情報担体上に照射された光ビームが情報担体上のトラ
ックに追従するように制御するための駆動信号を出力す
るトラッキング制御手段と、前記情報担体の回転周波数
を計測する回転周波数計測手段と、前記測定回転周波数
を有する正弦波を発生する正弦波発生手段と、前記トラ
ッキングエラーからのトラッキングエラー信号と前記測
定回転周波数とに基づいて、前記情報担体の偏芯に対応
する正弦波のゲインと位相を計測する偏芯計測手段と、
前記正弦波発生手段から発生される正弦波のゲインと位
相とを、前記偏芯計測手段で得られた前記ゲインと位相
に整形する波形整形手段と、前記波形整形手段で整形さ
れた正弦波と、前記トラッキング制御手段からの駆動信
号とを加算し、その加算された信号に基づいて、前記移
動手段を駆動する偏芯補正手段と、前記波形整形手段か
らの正弦波駆動の影響で前記移動手段が動く正弦波軌跡
の振幅と位相を計測する偏芯補正駆動評価手段と、前記
偏芯補正駆動評価手段からの出力に基づいて偏芯計測手
段からのゲインと位相を修正する偏芯計測修正手段と、
を備えたことを特徴とする光ディスク装置である。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図1から図15を用いて説明する。
【0023】(実施の形態1)本実施の形態1である光
ディスク装置のブロック図を図1に示す。図1において
図16の構成要素と同じものには同一の番号を付して説
明を省略する。回転位相出力器51からの回転位相情報
は正弦波発生器64へ送られる。正弦波発生器64は回
転位相出力器51からの回転位相情報に基づいて光ディ
スク回転周波数と同じ周波数の正弦波を位相補正器65
及びゲイン補正器66を介して加算器42へ送り、また
同じ信号を周波数検波器63へ送る。偏芯補正指令器6
2は指令信号を周波数検波器63へ送る。
【0024】周波数検波器63は偏芯補正指令器62か
らの指令信号がハイレベルである場合は、正弦波発生器
64からの正弦波の周波数に基づいて、Tkフィルタ4
1からの駆動信号を検波して大きさと位相を求め、その
間位相補正器65及びゲイン補正器66に0を送る。ま
た周波数検波器63は偏芯補正指令器62からの指令信
号がローレベルである場合は、求められたゲイン情報及
び位相情報をそれぞれゲイン補正器66及び位相補正器
65へ送る。また、周波数検波器63のゲイン情報及び
位相情報の初期値は0である。
【0025】位相補正器65は周波数検波器63からの
位相情報に基づいて、正弦波発生器64からの正弦波の
位相を変化させる。ゲイン補正器66は周波数検波器6
3からのゲイン情報に基づいて、位相補正器65からの
正弦波のゲインを変化させる。加算器42はゲイン補正
器66からの信号とTkフィルタ41からの信号を加算
し、トラッキングアクチュエータ17へ送る。
【0026】正弦波発生器64の動作を図2を用いて説
明する。図2aに回転位相出力器51からの信号を示
し、図2bに正弦波発生器64からの信号を示す。正弦
波発生器64は回転位相出力器51からの信号の周期と
同じ周期を持ち、所定のゲイン及び位相を持つ正弦波を
生成し出力する。生成された正弦波波形は光ディスク回
転周波数と同じ周波数を持ち、偏芯補正駆動信号生成の
ベースとなる。
【0027】偏芯の主成分は光ディスク回転周波数であ
るため、Tkフィルタ41からの駆動信号にも同周波数
成分があり、その大きさと方向を正弦波発生器64から
送られる同周波数の正弦波を用いて周波数検波器63で
検波する。周波数検波器63の詳細を図3に示す。図3
中の波形入力はTkフィルタ41を示し、指令入力は偏
芯補正指令器62を示し、ゲイン出力はゲイン補正器6
6を示し、位相出力は位相補正器65を示す。正弦波発
生器64からの信号は乗算器81及び位相遅延器80へ
送られる。位相遅延器80は正弦波発生器64からの信
号の位相をπ/2遅延して乗算器82へ送る。Tkフィ
ルタ41からの信号は乗算器81及び乗算器82へ送ら
れる。
【0028】偏芯補正指令器62からの指令信号は積分
器83及び積分器84へ送られる。乗算器81は正弦波
発生器64からの信号とTkフィルタ41からの信号を
乗算し、結果を積分器83へ送る。乗算器82は位相遅
延器80からの信号とTkフィルタ41からの信号を乗
算し、結果を積分器84へ送る。積分器83は偏芯補正
指令器62からの指令信号がハイレベルであるとき、乗
算器81からの信号を積分し、結果を座標変換器85へ
送る。
【0029】積分器84は偏芯補正指令器62からの指
令信号がハイレベルであるとき、乗算器82からの信号
を積分し、結果を座標変換器85へ送る。積分器83及
び積分器84は偏芯補正指令器62からの指令信号がロ
ーレベルであるとき、積分値を保持して座標変換器85
へ送る。また、積分器83及び積分器84は偏芯補正指
令器62からの指令信号の立ち上がりエッジを検出する
と、積分値を0にクリアする。座標変換器85は積分器
83及び積分器84からの積分値を直交座標表現とみな
して、極座標へ変換してゲイン情報をゲイン補正器66
へ送り、位相情報を位相補正器65へ送る。
【0030】偏芯補正指令器62は偏芯補正学習を行う
ために、通常ローレベルである指令信号を光ディスク1
回転の時間だけハイレベルにする。積分器83及び積分
器84は偏芯補正学習開始時に積分値を0にクリアし
て、光ディスク1回転分つまり偏芯1周期分の乗算結果
を積分する。所定の周波数を有し互いにπ/2の位相差
を持つ2つの正弦波を用いて、目的の波形と乗算し積分
する手法は直交ヘテロダイン検波と呼ばれる。これによ
り、目的の波形の所定の周波数成分におけるゲインの実
数成分及び虚数成分を得る。
【0031】正弦波発生器64からの信号のゲイン及び
位相を基準とすると、正弦波発生器64からの信号を用
いた演算結果である積分器83の積分値は、Tkフィル
タ41からの信号における光ディスク回転周波数成分の
大きさの実数成分を示し、位相遅延器80からの信号を
用いた演算結果である積分器84の積分値は、Tkフィ
ルタ41からの信号における光ディスク回転周波数成分
の大きさの虚数成分を示す。Tkフィルタ41からの信
号における光ディスク回転周波数成分の大きさの実数成
分と虚数成分を座標変換器85で変換することでTkフ
ィルタ41からの信号における光ディスク回転周波数成
分の大きさと位相が得られる。
【0032】正弦波発生器64からの信号は、求められ
た偏芯補正駆動の位相情報に応じて位相補正器65で位
相補正され、求められた偏芯補正駆動のゲイン情報に応
じてゲイン補正器66でゲイン補正される。こうして、
偏芯の大きさと位相に応じた正弦波状の偏芯補正駆動が
得られる。この偏芯補正駆動には光ディスク回転周波数
成分のみが存在し、ノイズなどの影響が除去されている
ため、精度のよい偏芯補正を行うことができる。
【0033】(実施の形態2)本実施の形態2である光
ディスク装置のブロック図を図4に示す。図4において
図16の構成要素と同じものには同一の番号を付して説
明を省略する。回転位相出力器51からの回転位相情報
は正弦波発生器64及び特性発生器70へ送られる。正
弦波発生器64は回転位相出力器51からの回転位相情
報に基づいて回転周波数と同じ周波数の正弦波を位相補
正器65及びゲイン補正器66を介してトラッキングア
クチュエータ17へ送り、また同じ信号を周波数検波器
63へ送る。偏芯補正指令器62は指令信号を周波数検
波器63へ送る。
【0034】トラッキング非制御状態である場合、TE
生成器40からのトラッキングエラー信号はトラック1
本に対して1周期の波形となる。トラッキングエラー信
号はトラッククロス生成器43で2値化されてトラック
位置検出器71へ送られる。トラック位置検出器71は
トラッククロス生成器43からのトラッククロス信号の
立ち上がりエッジを計数し、光ディスクのトラック間隔
を乗ずることでトラック位置を生成して周波数検波器6
3へ送る。
【0035】周波数検波器63は偏芯補正指令器62か
らの指令信号がハイレベルである場合は、正弦波発生器
64からの正弦波の周波数に基づいて、トラック位置検
出器71からのトラック位置信号を検波してゲインと位
相を求め、その間加算器68及び乗算器67に0を送
る。また周波数検波器63は偏芯補正指令器62からの
指令信号がローレベルである場合は、求められたゲイン
情報及び位相情報をそれぞれ乗算器67及び加算器68
へ送る。また、周波数検波器63のゲイン情報及び位相
情報の初期値は0である。
【0036】特性発生器70は、トラッキングアクチュ
エータ17の逆伝達特性のゲイン情報及び位相情報を有
し、回転位相出力器51からの回転位置情報から回転周
波数を検出し求められた周波数に応じたゲイン情報及び
位相情報をそれぞれ乗算器67及び加算器68へ送る。
【0037】トラッキングアクチュエータ17の逆伝達
特性はトラッキング位置信号に対してどのような駆動信
号が得られるかを示すため、計測したトラッキング位置
信号を補正するためのゲイン情報及び位相情報を求める
ことになる。
【0038】乗算器67は周波数検波器63及び特性発
生器70からのゲイン情報を乗算してゲイン補正器66
へ送る。加算器68は周波数検波器63及び特性発生器
70からの位相情報を加算して位相補正器65へ送る。
【0039】位相補正器65は加算器68からの位相情
報に基づいて、正弦波発生器からの正弦波の位相を変化
させる。ゲイン補正器66は乗算器67からのゲイン情
報に基づいて、位相補正器65からの正弦波のゲインを
変化させ、トラッキングアクチュエータ17へ送る。
【0040】正弦波発生器64の動作を図2を用いて説
明する。図2aに回転位相出力器51からの信号を示
し、図2bに正弦波発生器64からの信号を示す。正弦
波発生器64は回転位相出力器51からの信号の周期と
同じ周期を持ち、所定のゲイン及び位相を持つ正弦波を
生成し出力する。生成された正弦波波形は光ディスク回
転周波数と同じ周波数を持ち、偏芯補正駆動信号生成の
ベースとなる。
【0041】偏芯の主成分は光ディスク回転周波数であ
るため、トラック位置検出器71からのトラック位置信
号にも同周波数成分があり、その大きさと方向を正弦波
発生器64から送られる同周波数の正弦波を用いて周波
数検波器63で検波する。周波数検波器63の詳細を図
3に示す。図3中の波形入力はトラック位置検出器71
を示し、指令入力は偏芯補正指令器62を示し、ゲイン
出力は乗算器67を示し、位相出力は加算器68を示
す。
【0042】正弦波発生器64からの信号は乗算器81
及び位相遅延器80へ送られる。位相遅延器80は正弦
波発生器64からの信号の位相をπ/2遅延して乗算器
82へ送る。トラック位置検出器71からのトラック位
置信号は乗算器81及び乗算器82へ送られる。偏芯補
正指令器62からの指令信号は積分器83及び積分器8
4へ送られる。乗算器81は正弦波発生器64からの信
号とトラック位置検出器71からのトラック位置信号を
乗算し、結果を積分器83へ送る。乗算器82は位相遅
延器80からの信号とトラック位置検出器71からのト
ラック位置信号を乗算し、結果を積分器84へ送る。
【0043】積分器83は偏芯補正指令器62からの指
令信号がハイレベルであるとき、乗算器81からの信号
を積分し、結果を座標変換器85へ送る。積分器84は
偏芯補正指令器62からの指令信号がハイレベルである
とき、乗算器82からの信号を積分し、結果を座標変換
器85へ送る。積分器83及び積分器84は偏芯補正指
令器62からの指令信号がローレベルであるとき、積分
値を保持して座標変換器85へ送る。
【0044】また、積分器83及び積分器84は偏芯補
正指令器62からの指令信号の立ち上がりエッジを検出
すると、積分値を0にクリアする。座標変換器85は積
分器83及び積分器84からの積分値を直交座標表現と
みなして、極座標へ変換してゲイン情報を乗算器67へ
送り、位相情報を加算器68へ送る。
【0045】偏芯補正指令器62は偏芯補正学習を行う
ために、通常ローレベルである指令信号を光ディスク1
回転の時間だけハイレベルにする。積分器83及び積分
器84は偏芯補正学習開始時に積分値を0にクリアし
て、光ディスク1回転分つまり偏芯1周期分の乗算結果
を積分する。所定の周波数を有し互いにπ/2の位相差
を持つ2つの正弦波を用いて、目的の波形と乗算し積分
する手法は直交ヘテロダイン検波と呼ばれる。これによ
り、目的の波形の所定の周波数成分におけるゲインの実
数成分及び虚数成分を得る。
【0046】正弦波発生器64からの信号のゲイン及び
位相を基準とすると、正弦波発生器64からの信号を用
いた演算結果である積分器83の積分値は、トラック位
置検出器71からのトラック位置信号における光ディス
ク回転周波数成分の大きさの実数成分を示し、位相遅延
器80からの信号を用いた演算結果である積分器84の
積分値は、トラック位置検出器71からのトラック位置
信号における光ディスク回転周波数成分の大きさの虚数
成分を示す。
【0047】トラック位置検出器71からのトラック位
置信号における光ディスク回転周波数成分の大きさの実
数成分と虚数成分を座標変換器85で変換することでト
ラック位置検出器71からのトラック位置信号における
光ディスク回転周波数成分の大きさと位相が得られる。
【0048】特性発生器70が、光ディスク回転周波数
におけるトラッキングアクチュエータ17の逆伝達特性
のゲイン情報及び位相情報を生成する。
【0049】周波数検波器63からのトラッキング位置
信号に基づくゲイン情報は特性発生器70からのゲイン
情報と乗算器67で乗算して偏芯補正駆動のゲイン情報
となる。周波数検波器63からのトラッキング位置信号
に基づく位相情報は特性発生器70からの位相情報と加
算器68で加算して偏芯補正駆動の位相情報となる。
【0050】正弦波発生器64からの信号は、求められ
た偏芯補正駆動の位相情報に応じて位相補正器65で位
相補正され、求められた偏芯補正駆動のゲイン情報に応
じてゲイン補正器66でゲイン補正される。こうして、
偏芯の大きさと位相に応じた正弦波状の偏芯補正駆動が
得られる。この偏芯補正駆動には光ディスク回転周波数
成分のみが存在し、ノイズなどの影響が除去されている
ため、精度のよい偏芯補正を行うことができる。
【0051】(実施の形態3)本実施の形態3である光
ディスク装置のブロック図を図5に示す。図5において
図16の構成要素と同じものには同一の番号を付して説
明を省略する。回転位相出力器51からの回転位相情報
は正弦波発生器64へ送られる。正弦波発生器64は回
転位相出力器51からの回転位相情報に基づいて回転周
波数と同じ周波数の正弦波を位相補正器65及びゲイン
補正器66を介して加算器42へ送り、また同じ信号を
周波数検波器63及び周波数検出器69へ送る。
【0052】偏芯補正指令器72は別々の指令信号をそ
れぞれ周波数検波器63及び周波数検波器69へ送る。
周波数検波器63は偏芯補正指令器72からの指令信号
がハイレベルである場合は、正弦波発生器64からの正
弦波の周波数に基づいて、Tkフィルタ41からの駆動
信号を検波してゲインと位相を求め、その間加算器68
及び乗算器67に0を送る。
【0053】また周波数検波器63は偏芯補正指令器7
2からの指令信号がローレベルである場合は、求められ
たゲイン情報及び位相情報をそれぞれ乗算器67及び加
算器68へ送る。また、周波数検波器63のゲイン情報
及び位相情報の初期値は0である。
【0054】周波数検波器69は偏芯補正指令器72か
らの指令信号がハイレベルである場合は、正弦波発生器
64からの正弦波の周波数に基づいて、Tkフィルタ4
1からの駆動信号を検波してゲインと位相を求め、その
間加算器68に0を送り、乗算器67に1を送る。また
周波数検波器69は偏芯補正指令器72からの指令信号
がローレベルである場合は、求められたゲイン情報及び
位相情報をそれぞれ乗算器67及び加算器68へ送る。
また、周波数検波器69のゲイン情報の初期値は1であ
り、位相情報の初期値は0である。
【0055】乗算器67は周波数検波器63及び周波数
検波器69からのゲイン情報を乗算してゲイン補正器6
6へ送る。加算器68は周波数検波器63及び周波数検
波器69からの位相情報を加算して位相補正器65へ送
る。位相補正器65は加算器68からの位相情報に基づ
いて、正弦波発生器64からの正弦波の位相を変化させ
る。ゲイン補正器66は乗算器67からのゲイン情報に
基づいて、位相補正器65からの正弦波のゲインを変化
させる。加算器42はゲイン補正器66からの信号とT
kフィルタ41からの信号を加算し、トラッキングアク
チュエータ17へ送る。
【0056】正弦波発生器64の動作を図2を用いて説
明する。図2aに回転位相出力器51からの信号を示
し、図2bに正弦波発生器64からの信号を示す。正弦
波発生器64は回転位相出力器51からの信号の周期と
同じ周期を持ち、所定のゲイン及び位相を持つ正弦波を
生成し出力する。生成された正弦波波形は光ディスク回
転周波数と同じ周波数を持ち、偏芯補正駆動信号生成の
ベースとなる。
【0057】偏芯の主成分は光ディスク回転周波数であ
るため、Tkフィルタ41からの駆動信号にも同周波数
成分があり、その大きさと方向を正弦波発生器64から
送られる同周波数の正弦波を用いて周波数検波器63で
検波する。周波数検波器63の詳細を図3に示す。図3
中の波形入力はTkフィルタ41を示し、指令入力は偏
芯補正指令器72を示し、ゲイン出力は乗算器67を示
し、位相出力は加算器68を示す。正弦波発生器64か
らの信号は乗算器81及び位相遅延器80へ送られる。
【0058】位相遅延器80は正弦波発生器64からの
信号の位相をπ/2遅延して乗算器82へ送る。Tkフ
ィルタ41からの信号は乗算器81及び乗算器82へ送
られる。偏芯補正指令器62からの指令信号は積分器8
3及び積分器84へ送られる。乗算器81は正弦波発生
器64からの信号とTkフィルタ41からの信号を乗算
し、結果を積分器83へ送る。乗算器82は位相遅延器
80からの信号とTkフィルタ41からの信号を乗算
し、結果を積分器84へ送る。
【0059】積分器83は偏芯補正指令器62からの指
令信号がハイレベルであるとき、乗算器81からの信号
を積分し、結果を座標変換器85へ送る。積分器84は
偏芯補正指令器62からの指令信号がハイレベルである
とき、乗算器82からの信号を積分し、結果を座標変換
器85へ送る。積分器83及び積分器84は偏芯補正指
令器62からの指令信号がローレベルであるとき、積分
値を保持して座標変換器85へ送る。
【0060】また、積分器83及び積分器84は偏芯補
正指令器62からの指令信号の立ち上がりエッジを検出
すると、積分値を0にクリアする。座標変換器85は積
分器83及び積分器84からの積分値を直交座標表現と
みなして、極座標へ変換してゲイン情報を乗算器67へ
送り、位相情報を加算器68へ送る。周波数検波器69
は周波数検波器63と同様の構成である。
【0061】精度の良い偏芯補正を行うために本実施の
形態においては、偏芯補正学習を2段階で行う。
【0062】偏芯補正指令器72は第1段階偏芯補正学
習を行うために、通常ローレベルである周波数検波器6
3に対する指令信号を光ディスク1回転の時間だけハイ
レベルにする。積分器83及び積分器84は偏芯補正学
習開始時に積分値を0にクリアして、光ディスク1回転
分つまり偏芯1周期分の乗算結果を積分する。所定の周
波数を有し互いにπ/2の位相差を持つ2つの正弦波を
用いて、目的の波形と乗算し積分する手法は直交ヘテロ
ダイン検波と呼ばれる。これにより、目的の波形の所定
の周波数成分におけるゲインの実数成分及び虚数成分を
得る。
【0063】正弦波発生器64からの信号のゲイン及び
位相を基準とすると、正弦波発生器64からの信号を用
いた演算結果である積分器83の積分値は、Tkフィル
タ41からの信号における光ディスク回転周波数成分の
大きさの実数成分を示し、位相遅延器80からの信号を
用いた演算結果である積分器84の積分値は、Tkフィ
ルタ41からの信号における光ディスク回転周波数成分
の大きさの虚数成分を示す。
【0064】Tkフィルタ41からの信号における光デ
ィスク回転周波数成分の大きさの実数成分と虚数成分を
座標変換器85で変換することでTkフィルタ41から
の信号における光ディスク回転周波数成分の大きさと位
相が得られる。
【0065】周波数検波器63からのゲイン情報と周波
数検波器69からの初期値1を乗算器67が乗算して第
1段階偏芯補正駆動のゲイン情報を生成する。周波数検
波器63からの位相情報と周波数検波器69からの初期
値0を加算器68が加算して第1段階偏芯補正駆動の位
相情報を生成する。正弦波発生器64からの信号は、求
められた第1段階偏芯補正駆動の位相情報に応じて位相
補正器65で位相補正され、求められた第1段階偏芯補
正駆動のゲイン情報に応じてゲイン補正器66でゲイン
補正される。こうして、偏芯の大きさと位相に応じた正
弦波状の第1段階偏芯補正駆動が得られる。
【0066】求められた第1段階偏芯補正駆動を印加し
た状態において、偏芯補正指令器72は第2段階偏芯補
正学習を行うために、通常ローレベルである周波数検波
器69に対する指令信号を光ディスク1回転の時間だけ
ハイレベルにする。第1段階時の周波数検波器63と同
様に、周波数検波器69はTkフィルタ41からの駆動
信号における残留偏芯の光ディスク回転周波数成分のゲ
イン情報及び位相情報を得る。
【0067】周波数検波器63からのゲイン情報と周波
数検波器69からのゲイン情報を乗算器67が乗算して
第2段階偏芯補正駆動のゲイン情報となる。周波数検波
器64からの位相情報と周波数検波器69からの位相情
報を加算器68が加算して第2段階偏芯補正駆動の位相
情報となる。
【0068】正弦波発生器64からの信号は、求められ
た第2段階偏芯補正駆動の位相情報に応じて位相補正器
65で位相補正され、求められた第2段階偏芯補正駆動
のゲイン情報に応じてゲイン補正器66でゲイン補正さ
れる。こうして、偏芯の大きさと位相に応じた正弦波状
の第2段階偏芯補正駆動が得られる。この第2段階偏芯
補正駆動は第1段階偏芯補正駆動印加状態の残差を補正
しているので、第1段階偏芯補正駆動より精度がよい。
【0069】本実施の形態においては偏芯補正学習回数
は2回としたが、複数回数の実施も可能である。
【0070】(実施の形態4)本実施の形態4である光
ディスク装置のブロック図を図6に示す。図6において
図16の構成要素と同じものには同一の番号を付して説
明を省略する。回転位相出力器51からの回転位相情報
は正弦波発生器64及び特性発生器70へ送られる。正
弦波発生器64は回転位相出力器51からの回転位相情
報に基づいて回転周波数と同じ周波数の正弦波を位相補
正器65及びゲイン補正器66を介してトラッキングア
クチュエータ17へ送り、また同じ信号を周波数検波器
63及び周波数検出器69へ送る。偏芯補正指令器72
は別々の指令信号をそれぞれ周波数検波器63及び周波
数検波器69へ送る。
【0071】トラッキング非制御状態である場合、TE
生成器40からのトラッキングエラー信号はトラック1
本に対して1周期の波形となる。トラッキングエラー信
号はトラッククロス生成器43で2値化されてトラック
位置検出器71へ送られる。トラック位置検出器71は
トラッククロス生成器43からのトラッククロス信号の
立ち上がりエッジを計数し、光ディスクのトラック間隔
を乗ずることでトラック位置を生成して周波数検波器6
3及び周波数検波器69へ送る。
【0072】周波数検波器63は偏芯補正指令器72か
らの指令信号がハイレベルである場合は、正弦波発生器
64からの正弦波の周波数に基づいて、トラック位置検
出器71からのトラック位置信号を検波してゲインと位
相を求め、その間加算器68及び乗算器67に0を送
る。また周波数検波器63は偏芯補正指令器72からの
指令信号がローレベルである場合は、求められたゲイン
情報及び位相情報をそれぞれ乗算器67及び加算器68
へ送る。また、周波数検波器63のゲイン情報及び位相
情報の初期値は0である。
【0073】周波数検波器69は偏芯補正指令器72か
らの指令信号がハイレベルである場合は、正弦波発生器
64からの正弦波の周波数に基づいて、トラック位置検
出器71からのトラック位置信号を検波してゲインと位
相を求め、その間加算器68に0を送り、乗算器67に
1を送る。また周波数検波器69は偏芯補正指令器72
からの指令信号がローレベルである場合は、求められた
ゲイン情報及び位相情報をそれぞれ乗算器67及び加算
器68へ送る。また、周波数検波器69のゲイン情報の
初期値は1であり、位相情報の初期値は0である。
【0074】特性発生器70は、トラッキングアクチュ
エータ17の逆伝達特性のゲイン情報及び位相情報を有
し、回転位相出力器51からの回転位置情報から回転周
波数を検出し求められた周波数に応じたゲイン情報及び
位相情報をそれぞれ乗算器67及び加算器68へ送る。
トラッキングアクチュエータ17の逆伝達特性はトラッ
キング位置信号に対してどのような駆動信号が得られる
かを示すため、計測したトラッキング位置信号を補正す
るためのゲイン情報及び位相情報を求めることになる。
【0075】乗算器67は周波数検波器63及び周波数
検波器69及び特性発生器70からのゲイン情報を乗算
してゲイン補正器66へ送る。加算器68は周波数検波
器63及び周波数検波器69及び特性発生器70からの
位相情報を加算して位相補正器65へ送る。位相補正器
65は加算器68からの位相情報に基づいて、正弦波発
生器64からの正弦波の位相を変化させる。ゲイン補正
器66は乗算器67からのゲイン情報に基づいて、位相
補正器65からの正弦波のゲインを変化させる。
【0076】正弦波発生器64の動作を図2を用いて説
明する。図2aに回転位相出力器51からの信号を示
し、図2bに正弦波発生器64からの信号を示す。正弦
波発生器64は回転位相出力器51からの信号の周期と
同じ周期を持ち、所定のゲイン及び位相を持つ正弦波を
生成し出力する。生成された正弦波波形は光ディスク回
転周波数と同じ周波数を持ち、偏芯補正駆動信号生成の
ベースとなる。
【0077】トラッキング非制御状態である場合、TE
生成器40からのトラッキングエラー信号はトラック1
本に対して1周期の波形となる。トラッククロス生成器
43によって2値化された信号の立ち上がりエッジはト
ラック1本に対して1回存在する。トラッキング位置検
出器71はトラッククロス生成器43からの信号の立ち
上がりエッジを計数し、ディスクのトラック間隔を乗ず
ることでトラック位置を得る。
【0078】偏芯の主成分は光ディスク回転周波数であ
るため、トラック位置検出器71からのトラック位置信
号にも同周波数成分があり、その大きさと方向を正弦波
発生器64から送られる同周波数の正弦波を用いて周波
数検波器63で検波する。周波数検波器63の詳細を図
3に示す。図3中の波形入力はトラック位置検出器71
を示し、指令入力は偏芯補正指令器62を示し、ゲイン
出力は乗算器67を示し、位相出力は加算器68を示
す。
【0079】正弦波発生器64からの信号は乗算器81
及び位相遅延器80へ送られる。位相遅延器80は正弦
波発生器64からの信号の位相をπ/2遅延して乗算器
82へ送る。トラック位置検出器71からのトラック位
置信号は乗算器81及び乗算器82へ送られる。偏芯補
正指令器62からの指令信号は積分器83及び積分器8
4へ送られる。乗算器81は正弦波発生器64からの信
号とトラック位置検出器71からのトラック位置信号を
乗算し、結果を積分器83へ送る。乗算器82は位相遅
延器80からの信号とトラック位置検出器71からのト
ラック位置信号を乗算し、結果を積分器84へ送る。
【0080】積分器83は偏芯補正指令器62からの指
令信号がハイレベルであるとき、乗算器81からの信号
を積分し、結果を座標変換器85へ送る。積分器84は
偏芯補正指令器62からの指令信号がハイレベルである
とき、乗算器82からの信号を積分し、結果を座標変換
器85へ送る。積分器83及び積分器84は偏芯補正指
令器62からの指令信号がローレベルであるとき、積分
値を保持して座標変換器85へ送る。
【0081】また、積分器83及び積分器84は偏芯補
正指令器62からの指令信号の立ち上がりエッジを検出
すると、積分値を0にクリアする。座標変換器85は積
分器83及び積分器84からの積分値を直交座標表現と
みなして、極座標へ変換してゲイン情報を乗算器67へ
送り、位相情報を加算器68へ送る。周波数検波器69
は周波数検波器63と同様の構成である。
【0082】精度の良い偏芯補正を行うために本実施の
形態においては、偏芯補正学習を2段階で行う。
【0083】偏芯補正指令器72は第1段階偏芯補正学
習を行うために、通常ローレベルである周波数検波器6
3に対する指令信号を光ディスク1回転の時間だけハイ
レベルにする。積分器83及び積分器84は偏芯補正学
習開始時に積分値を0にクリアして、光ディスク1回転
分つまり偏芯1周期分の乗算結果を積分する。所定の周
波数を有し互いにπ/2の位相差を持つ2つの正弦波を
用いて、目的の波形と乗算し積分する手法は直交ヘテロ
ダイン検波と呼ばれる。これにより、目的の波形の所定
の周波数成分におけるゲインの実数成分及び虚数成分を
得る。
【0084】正弦波発生器64からの信号のゲイン及び
位相を基準とすると、正弦波発生器64からの信号を用
いた演算結果である積分器83の積分値は、トラック位
置検出器71からのトラック位置信号における光ディス
ク回転周波数成分の大きさの実数成分を示し、位相遅延
器80からの信号を用いた演算結果である積分器84の
積分値は、トラック位置検出器71からのトラック位置
信号における光ディスク回転周波数成分の大きさの虚数
成分を示す。
【0085】トラック位置検出器71からのトラック位
置信号における光ディスク回転周波数成分の大きさの実
数成分と虚数成分を座標変換器85で変換することでト
ラック位置検出器71からのトラック位置信号における
光ディスク回転周波数成分の大きさと位相が得られる。
【0086】特性発生器70が、光ディスク回転周波数
におけるトラッキングアクチュエータ17の逆伝達特性
のゲイン情報及び位相情報を生成する。
【0087】周波数検波器63からのゲイン情報と特性
発生器70からのゲイン情報と周波数検波器69からの
初期値1を乗算器67が乗算して第1段階偏芯補正駆動
のゲイン情報を生成する。周波数検波器63からの位相
情報と特性発生器70からの位相情報と周波数検波器6
9からの初期値0を加算器68が加算して第1段階偏芯
補正駆動の位相情報を生成する。正弦波発生器64から
の信号は、求められた第1段階偏芯補正駆動の位相情報
に応じて位相補正器65で位相補正され、求められた第
1段階偏芯補正駆動のゲイン情報に応じてゲイン補正器
66でゲイン補正される。こうして、偏芯の大きさと位
相に応じた正弦波状の第1段階偏芯補正駆動が得られ
る。
【0088】求められた第1段階偏芯補正駆動を印加し
た状態において、偏芯補正指令器72は第2段階偏芯補
正学習を行うために、通常ローレベルである周波数検波
器69に対する指令信号を光ディスク1回転の時間だけ
ハイレベルにする。正弦波発生器64からの信号のゲイ
ン及び位相を基準として、周波数検波器69はトラック
位置検出器71からのトラック位置信号における残留偏
芯の光ディスク回転周波数成分のゲイン情報及び位相情
報を得る。
【0089】周波数検波器63からのゲイン情報と特性
発生器70からのゲイン情報と周波数検波器69からの
ゲイン情報を乗算器67が乗算して第2段階偏芯補正駆
動のゲイン情報となる。周波数検波器64からの位相情
報と特性発生器70からの位相情報と周波数検波器69
からの位相情報を加算器68が加算して第2段階偏芯補
正駆動の位相情報となる。
【0090】正弦波発生器64からの信号は、求められ
た第2段階偏芯補正駆動の位相情報に応じて位相補正器
65で位相補正され、求められた第2段階偏芯補正駆動
のゲイン情報に応じてゲイン補正器66でゲイン補正さ
れる。こうして、偏芯の大きさと位相に応じた正弦波状
の第2段階偏芯補正駆動が得られる。この第2段階偏芯
補正駆動は第1段階偏芯補正駆動印加状態の残差を補正
しているので、第1段階偏芯補正駆動より精度がよい。
【0091】本実施の形態においては偏芯補正学習回数
は2回としたが、複数回数の実施も可能である。
【0092】(実施の形態5)本実施の形態5である光
ディスク装置のブロック図を図7に示す。図7において
図16の構成要素と同じものには同一の番号を付して説
明を省略する。回転位相出力器51からの回転位相情報
は正弦波発生器64へ送られる。正弦波発生器64は回
転位相出力器51からの回転位相情報に基づいて回転周
波数と同じ周波数の正弦波を位相補正器65及びゲイン
補正器66を介して加算器42へ送り、また同じ信号を
周波数検波器63及び周波数検出器69へ送る。偏芯補
正指令器72は別々の指令信号をそれぞれ周波数検波器
63及び周波数検波器69へ送る。
【0093】また、偏芯補正指令器72は周波数検波器
69へ送る信号を同時にベクトル演算器73へ送る。
【0094】周波数検波器63は偏芯補正指令器72か
らの指令信号がハイレベルである場合は、正弦波発生器
64からの正弦波の周波数に基づいて、Tkフィルタ4
1からの駆動信号を検波してゲインと位相を求め、その
間ベクトル演算器73へゲイン情報及び位相情報として
0を送る。また周波数検波器63は偏芯補正指令器72
からの指令信号がローレベルである場合は、求められた
ゲイン情報及び位相情報をベクトル演算器73へ送る。
【0095】また、周波数検波器63のゲイン情報及び
位相情報の初期値は0である。周波数検波器69は偏芯
補正指令器72からの指令信号がハイレベルである場合
は、正弦波発生器64からの正弦波の周波数に基づい
て、Tkフィルタ41からの駆動信号を検波してゲイン
と位相を求め、その間ベクトル演算器73へゲイン情報
及び位相情報として0を送る。また周波数検波器69は
偏芯補正指令器72からの指令信号がローレベルである
場合は、求められたゲイン情報及び位相情報をベクトル
演算器73へ送る。
【0096】また、周波数検波器69のゲイン情報及び
位相情報の初期値は0である。ベクトル演算器73は偏
芯補正指令器72からの指令信号に従って、周波数検波
器63からのゲイン情報及び位相情報及び周波数検波器
69からのゲイン情報及び位相情報から演算したゲイン
情報及び位相情報をそれぞれゲイン補正器66及び位相
補正器65へ送る。位相補正器65はベクトル演算器7
3からの位相情報に基づいて、正弦波発生器からの正弦
波の位相を変化させる。
【0097】ゲイン補正器66はベクトル演算器73か
らのゲイン情報に基づいて、位相補正器65からの正弦
波のゲインを変化させる。加算器42はゲイン補正器6
6からの信号とTkフィルタ41からの信号を加算し、
トラッキングアクチュエータ17へ送る。
【0098】正弦波発生器64の動作を図2を用いて説
明する。図2aに回転位相出力器51からの信号を示
し、図2bに正弦波発生器64からの信号を示す。正弦
波発生器64は回転位相出力器51からの信号の周期と
同じ周期を持ち、所定のゲイン及び位相を持つ正弦波を
生成し出力する。生成された正弦波波形は光ディスク回
転周波数と同じ周波数を持ち、偏芯補正駆動信号生成の
ベースとなる。
【0099】偏芯の主成分は光ディスク回転周波数であ
るため、Tkフィルタ41からの駆動信号にも同周波数
成分があり、その大きさと方向を正弦波発生器64から
送られる同周波数の正弦波を用いて周波数検波器63で
検波する。周波数検波器63の詳細を図3に示す。図3
中の波形入力はTkフィルタ41を示し、指令入力は偏
芯補正指令器72を示し、ゲイン出力及び位相出力はベ
クトル演算器73を示す。
【0100】正弦波発生器64からの信号は乗算器81
及び位相遅延器80へ送られる。位相遅延器80は正弦
波発生器64からの信号の位相をπ/2遅延して乗算器
82へ送る。Tkフィルタ41からの信号は乗算器81
及び乗算器82へ送られる。偏芯補正指令器62からの
指令信号は積分器83及び積分器84へ送られる。乗算
器81は正弦波発生器64からの信号とTkフィルタ4
1からの信号を乗算し、結果を積分器83へ送る。乗算
器82は位相遅延器80からの信号とTkフィルタ41
からの信号を乗算し、結果を積分器84へ送る。
【0101】積分器83は偏芯補正指令器62からの指
令信号がハイレベルであるとき、乗算器81からの信号
を積分し、結果を座標変換器85へ送る。積分器84は
偏芯補正指令器62からの指令信号がハイレベルである
とき、乗算器82からの信号を積分し、結果を座標変換
器85へ送る。
【0102】積分器83及び積分器84は偏芯補正指令
器62からの指令信号がローレベルであるとき、積分値
を保持して座標変換器85へ送る。また、積分器83及
び積分器84は偏芯補正指令器62からの指令信号の立
ち上がりエッジを検出すると、積分値を0にクリアす
る。座標変換器85は積分器83及び積分器84からの
積分値を直交座標表現とみなして、極座標へ変換してゲ
イン情報及び位相情報をベクトル演算器73へ送る。周
波数検波器69は周波数検波器63と同様の構成であ
る。
【0103】ベクトル演算器73の詳細を図8に示す。
図8中のゲイン出力はゲイン補正器66を示し、位相出
力は位相補正器65を示す。周波数検波器63はゲイン
情報をベクトル減算器90及びゲイン演算器91へ送
る。周波数検波器63は位相情報をベクトル減算器90
及び位相演算器92へ送る。周波数検波器69はゲイン
情報及び位相情報をベクトル減算器90へ送る。偏芯補
正指令器72は指令信号をベクトル減算器90へ送る。
【0104】ベクトル減算器90は偏芯補正指令器72
からの指令信号の立ち下がりエッジを検出するまでは、
周波数検波器63からのゲイン情報及び位相情報をそれ
ぞれゲイン演算器91及び位相演算器92へ送る。ベク
トル減算器90は偏芯補正指令器72からの指令信号の
立ち下がりエッジを検出してからは、周波数検波器63
からのゲイン情報及び位相情報から成るベクトルから、
周波数検波器69からのゲイン情報及び位相情報から成
るベクトルを減算して、結果ベクトルのゲイン情報及び
位相情報をそれぞれゲイン演算器91及び位相演算器9
2へ送る。
【0105】ゲイン演算器91は周波数検波器63から
のゲイン情報の2乗をベクトル演算器90からのゲイン
情報で割り、ゲイン補正器66へ送る。位相演算器92
は周波数検波器63からの位相情報の2倍からベクトル
減算器90からの位相情報を減算して位相補正器65へ
送る。偏芯補正指令器72からの立ち下がりエッジを検
出するまでは周波数検波器63とベクトル演算器90は
同じゲイン情報及び位相情報を出力するため、ゲイン演
算器91からのゲイン情報及び位相演算器92からの位
相情報はそれぞれ周波数検波器63からのゲイン情報及
び位相情報と同じとなる。
【0106】精度の良い偏芯補正を行うために本実施の
形態においては、偏芯補正学習を2段階で行う。
【0107】偏芯補正指令器72は第1段階偏芯補正学
習を行うために、通常ローレベルである周波数検波器6
3及びベクトル演算器73に対する指令信号を光ディス
ク1回転の時間だけハイレベルにする。積分器83及び
積分器84は偏芯補正学習開始時に積分値を0にクリア
して、光ディスク1回転分つまり偏芯1周期分の乗算結
果を積分する。所定の周波数を有し互いにπ/2の位相
差を持つ2つの正弦波を用いて、目的の波形と乗算し積
分する手法は直交ヘテロダイン検波と呼ばれる。これに
より、目的の波形の所定の周波数成分におけるゲインの
実数成分及び虚数成分を得る。
【0108】正弦波発生器64からの信号のゲイン及び
位相を基準とすると、正弦波発生器64からの信号を用
いた演算結果である積分器83の積分値は、Tkフィル
タ41からの信号における光ディスク回転周波数成分の
大きさの実数成分を示し、位相遅延器80からの信号を
用いた演算結果である積分器84の積分値は、Tkフィ
ルタ41からの信号における光ディスク回転周波数成分
の大きさの虚数成分を示す。Tkフィルタ41からの信
号における光ディスク回転周波数成分の大きさの実数成
分と虚数成分を座標変換器85で変換することでTkフ
ィルタ41からの信号における光ディスク回転周波数成
分の大きさと位相が得られる。
【0109】周波数検波器69からのゲイン情報及び位
相情報は0であるので、ベクトル演算器73からのゲイ
ン情報及び位相情報は周波数検波器63からのゲイン情
報及び位相情報とそれぞれ同じになる。
【0110】ベクトル演算器73からのゲイン情報はそ
のまま第1段階偏芯補正駆動のゲイン情報となる。ベク
トル演算器73からの位相情報はそのまま第1段階偏芯
補正駆動の位相情報となる。
【0111】正弦波発生器64からの信号は、求められ
た第1段階偏芯補正駆動の位相情報に応じて位相補正器
65で位相補正され、求められた第1段階偏芯補正駆動
のゲイン情報に応じてゲイン補正器66でゲイン補正さ
れる。こうして、偏芯の大きさと位相に応じた正弦波状
の第1段階偏芯補正駆動が得られる。
【0112】求められた第1段階偏芯補正駆動を印加し
た状態において、偏芯補正指令器72は第2段階偏芯補
正学習を行うために、通常ローレベルである周波数検波
器69に対する指令信号を光ディスク1回転の時間だけ
ハイレベルにする。正弦波発生器64からの信号のゲイ
ン及び位相を基準として、周波数検波器69はTkフィ
ルタ41からの駆動信号における光ディスク回転周波数
成分の大きさと位相を求める。第1段階偏芯補正駆動を
印加した状態における、残留偏芯の大きさと位相を求め
た段階で、偏芯補正指令器72からベクトル演算器73
への指令信号は立ち下がるため、これ以降はベクトル演
算器73においてベクトル演算による補正が行われる。
【0113】第2段階偏芯補正学習において周波数検波
器69において計測されたゲイン情報及び位相情報は、
第1段階偏芯補正駆動を印加した状態における残留偏芯
を示している。従って第1段階偏芯補正学習によって完
全に偏芯補正されるならば第2段階偏芯補正学習のゲイ
ン情報は0となる。ベクトル減算器90の結果であるゲ
イン情報及び位相情報は第1段階偏芯補正駆動による偏
芯の変化を示す。
【0114】補正する目標は第1段階で求めた周波数検
波器63からのゲイン情報及び位相情報であるので、ベ
クトル減算器90の結果がそれに一致するようにゲイン
情報及び位相情報の補正量をゲイン演算器91及び位相
演算器92によってそれぞれ演算する。
【0115】ゲイン演算器91に演算によって、周波数
検波器63からのゲイン情報に対するベクトル減算器9
0からのゲイン情報のゲイン誤差を補正することができ
る。位相演算器92に演算によって、周波数検波器63
からの位相情報に対するベクトル減算器90からの位相
情報の位相誤差を補正することができる。ベクトル演算
器73からの補正されたゲイン情報及び位相情報を用い
ることで第2段階偏芯補正駆動を生成する。
【0116】正弦波発生器64からの信号は、求められ
た第2段階偏芯補正駆動の位相情報に応じて位相補正器
65で位相補正され、求められた第2段階偏芯補正駆動
のゲイン情報に応じてゲイン補正器66でゲイン補正さ
れる。こうして周波数検波器63からのゲイン情報及び
位相情報が示す変異に第2段階偏芯補正駆動による変異
を近づけることができる。
【0117】(実施の形態6)本実施の形態6である光
ディスク装置のブロック図を図9に示す。図9において
図16の構成要素と同じものには同一の番号を付して説
明を省略する。回転位相出力器51からの回転位相情報
は正弦波発生器64及び特性発生器70へ送られる。正
弦波発生器64は回転位相出力器51からの回転位相情
報に基づいて回転周波数と同じ周波数の正弦波を位相補
正器65及びゲイン補正器66を介してトラッキングア
クチュエータ17へ送り、また同じ信号を周波数検波器
63及び周波数検出器69へ送る。偏芯補正指令器72
は別々の指令信号をそれぞれ周波数検波器63及び周波
数検波器69へ送る。
【0118】また、偏芯補正指令器72は周波数検波器
69へ送る信号を同時にベクトル演算器73へ送る。
【0119】トラッキング非制御状態である場合、TE
生成器40からのトラッキングエラー信号はトラック1
本に対して1周期の波形となる。トラッキングエラー信
号はトラッククロス生成器43で2値化されてトラック
位置検出器71へ送られる。トラック位置検出器71は
トラッククロス生成器43からのトラッククロス信号の
立ち上がりエッジを計数し、光ディスクのトラック間隔
を乗ずることでトラック位置を生成して周波数検波器6
3及び周波数検波器69へ送る。
【0120】周波数検波器63は偏芯補正指令器72か
らの指令信号がハイレベルである場合は、正弦波発生器
64からの正弦波の周波数に基づいて、トラック位置検
出器71からのトラック位置信号を検波してゲインと位
相を求め、その間ベクトル演算器73へゲイン情報及び
位相情報として0を送る。また周波数検波器63は偏芯
補正指令器72からの指令信号がローレベルである場合
は、求められたゲイン情報及び位相情報をベクトル演算
器73へ送る。
【0121】また、周波数検波器63のゲイン情報及び
位相情報の初期値は0である。周波数検波器69は偏芯
補正指令器72からの指令信号がハイレベルである場合
は、正弦波発生器64からの正弦波の周波数に基づい
て、トラック位置検出器71からのトラック位置信号を
検波してゲインと位相を求め、その間ベクトル演算器7
3へゲイン情報及び位相情報として0を送る。また周波
数検波器69は偏芯補正指令器72からの指令信号がロ
ーレベルである場合は、求められたゲイン情報及び位相
情報をベクトル演算器73へ送る。
【0122】また、周波数検波器69のゲイン情報及び
位相情報の初期値は0である。ベクトル演算器73は偏
芯補正指令器72からの指令信号に従って、周波数検波
器63からのゲイン情報及び位相情報及び周波数検波器
69からのゲイン情報及び位相情報から演算したゲイン
情報及び位相情報をそれぞれ乗算器67及び加算器68
へ送る。
【0123】特性発生器70は、トラッキングアクチュ
エータ17の逆伝達特性のゲイン情報及び位相情報を有
し、回転位相出力器51からの回転位置情報から回転周
波数を検出し求められた周波数に応じたゲイン情報及び
位相情報をそれぞれ乗算器67及び加算器68へ送る。
トラッキングアクチュエータ17の逆伝達特性はトラッ
キング位置信号に対してどのような駆動信号が得られる
かを示すため、計測したトラッキング位置信号を補正す
るためのゲイン情報及び位相情報を求めることになる。
【0124】乗算器67はベクトル演算器73及び特性
発生器70からのゲイン情報を乗算してゲイン補正器6
6へ送る。加算器68はベクトル演算器73及び特性発
生器70からの位相情報を加算して位相補正器65へ送
る。位相補正器65は加算器68からの位相情報に基づ
いて、正弦波発生器からの正弦波の位相を変化させる。
ゲイン補正器66は乗算器67からのゲイン情報に基づ
いて、位相補正器65からの正弦波のゲインを変化させ
る。
【0125】正弦波発生器64の動作を図2を用いて説
明する。図2aに回転位相出力器51からの信号を示
し、図2bに正弦波発生器64からの信号を示す。正弦
波発生器64は回転位相出力器51からの信号の周期と
同じ周期を持ち、所定のゲイン及び位相を持つ正弦波を
生成し出力する。生成された正弦波波形は光ディスク回
転周波数と同じ周波数を持ち、偏芯補正駆動信号生成の
ベースとなる。
【0126】トラッキング非制御状態である場合、TE
生成器40からのトラッキングエラー信号はトラック1
本に対して1周期の波形となる。トラッククロス生成器
43によって2値化された信号の立ち上がりエッジはト
ラック1本に対して1回存在する。トラッキング位置検
出器71はトラッククロス生成器43からの信号の立ち
上がりエッジを計数し、ディスクのトラック間隔を乗ず
ることでトラック位置を得る。
【0127】偏芯の主成分は光ディスク回転周波数であ
るため、トラック位置検出器71からのトラック位置信
号にも同周波数成分があり、その大きさと方向を正弦波
発生器64から送られる同周波数の正弦波を用いて周波
数検波器63で検波する。周波数検波器63の詳細を図
3に示す。図3中の波形入力はトラック位置検出器71
を示し、指令入力は偏芯補正指令器72を示し、ゲイン
出力及び位相出力はベクトル演算器73を示す。正弦波
発生器64からの信号は乗算器81及び位相遅延器80
へ送られる。位相遅延器80は正弦波発生器64からの
信号の位相をπ/2遅延して乗算器82へ送る。
【0128】トラック位置検出器71からのトラック位
置信号は乗算器81及び乗算器82へ送られる。偏芯補
正指令器62からの指令信号は積分器83及び積分器8
4へ送られる。乗算器81は正弦波発生器64からの信
号とトラック位置検出器71からのトラック位置信号を
乗算し、結果を積分器83へ送る。乗算器82は位相遅
延器80からの信号とトラック位置検出器71からのト
ラック位置信号を乗算し、結果を積分器84へ送る。積
分器83は偏芯補正指令器62からの指令信号がハイレ
ベルであるとき、乗算器81からの信号を積分し、結果
を座標変換器85へ送る。
【0129】積分器84は偏芯補正指令器62からの指
令信号がハイレベルであるとき、乗算器82からの信号
を積分し、結果を座標変換器85へ送る。積分器83及
び積分器84は偏芯補正指令器62からの指令信号がロ
ーレベルであるとき、積分値を保持して座標変換器85
へ送る。また、積分器83及び積分器84は偏芯補正指
令器62からの指令信号の立ち上がりエッジを検出する
と、積分値を0にクリアする。座標変換器85は積分器
83及び積分器84からの積分値を直交座標表現とみな
して、極座標へ変換してゲイン情報及び位相情報をベク
トル演算器73へ送る。周波数検波器69は周波数検波
器63と同様の構成である。
【0130】ベクトル演算器73の詳細を図8に示す。
図8中のゲイン出力は乗算器67を示し、位相出力は加
算器68を示す。周波数検波器63はゲイン情報をベク
トル減算器90及びゲイン演算器91へ送る。周波数検
波器63は位相情報をベクトル減算器90及び位相演算
器92へ送る。周波数検波器69はゲイン情報及び位相
情報をベクトル減算器90へ送る。偏芯補正指令器72
は指令信号をベクトル減算器90へ送る。
【0131】ベクトル減算器90は偏芯補正指令器72
からの指令信号の立ち下がりエッジを検出するまでは、
周波数検波器63からのゲイン情報及び位相情報をそれ
ぞれゲイン演算器91及び位相演算器92へ送る。ベク
トル減算器90は偏芯補正指令器72からの指令信号の
立ち下がりエッジを検出してからは、周波数検波器63
からのゲイン情報及び位相情報から成るベクトルから、
周波数検波器69からのゲイン情報及び位相情報から成
るベクトルを減算して、結果ベクトルのゲイン情報及び
位相情報をそれぞれゲイン演算器91及び位相演算器9
2へ送る。
【0132】ゲイン演算器91は周波数検波器63から
のゲイン情報の2乗をベクトル演算器90からのゲイン
情報で割り、乗算器67へ送る。位相演算器92は周波
数検波器63からの位相情報の2倍からベクトル減算器
90からの位相情報を減算して加算器68へ送る。偏芯
補正指令器72からの立ち下がりエッジを検出するまで
は周波数検波器63とベクトル演算器90は同じゲイン
情報及び位相情報を出力するため、ゲイン演算器91か
らのゲイン情報及び位相演算器92からの位相情報はそ
れぞれ周波数検波器63からのゲイン情報及び位相情報
と同じとなる。
【0133】精度の良い偏芯補正を行うために本実施の
形態においては、偏芯補正学習を2段階で行う。
【0134】偏芯補正指令器72は第1段階偏芯補正学
習を行うために、通常ローレベルである周波数検波器6
3及びベクトル演算器73に対する指令信号を光ディス
ク1回転の時間だけハイレベルにする。積分器83及び
積分器84は偏芯補正学習開始時に積分値を0にクリア
して、光ディスク1回転分つまり偏芯1周期分の乗算結
果を積分する。所定の周波数を有し互いにπ/2の位相
差を持つ2つの正弦波を用いて、目的の波形と乗算し積
分する手法は直交ヘテロダイン検波と呼ばれる。これに
より、目的の波形の所定の周波数成分におけるゲインの
実数成分及び虚数成分を得る。
【0135】正弦波発生器64からの信号のゲイン及び
位相を基準とすると、正弦波発生器64からの信号を用
いた演算結果である積分器83の積分値は、トラック位
置検出器71からのトラック位置信号における光ディス
ク回転周波数成分の大きさの実数成分を示し、位相遅延
器80からの信号を用いた演算結果である積分器84の
積分値は、トラック位置検出器71からのトラック位置
信号における光ディスク回転周波数成分の大きさの虚数
成分を示す。トラック位置検出器71からのトラック位
置信号における光ディスク回転周波数成分の大きさの実
数成分と虚数成分を座標変換器85で変換することでト
ラック位置検出器71からのトラック位置信号における
光ディスク回転周波数成分の大きさと位相が得られる。
【0136】周波数検波器69からのゲイン情報及び位
相情報は0であるので、ベクトル演算器73からのゲイ
ン情報及び位相情報は周波数検波器63からのゲイン情
報及び位相情報とそれぞれ同じになる。
【0137】特性発生器70が、光ディスク回転周波数
におけるトラッキングアクチュエータ17の逆伝達特性
のゲイン情報及び位相情報を生成する。
【0138】ベクトル演算器73からのゲイン情報は特
性発生器70からのゲイン情報と乗算器67で乗算して
第1段階偏芯補正駆動のゲイン情報となる。ベクトル演
算器73からの位相情報は特性発生器70からの位相情
報と加算器68で加算して第1段階偏芯補正駆動の位相
情報となる。正弦波発生器64からの信号は、求められ
た第1段階偏芯補正駆動の位相情報に応じて位相補正器
65で位相補正され、求められた第1段階偏芯補正駆動
のゲイン情報に応じてゲイン補正器66でゲイン補正さ
れる。こうして、偏芯の大きさと位相に応じた正弦波状
の第1段階偏芯補正駆動が得られる。
【0139】求められた第1段階偏芯補正駆動を印加し
た状態において、偏芯補正指令器72は第2段階偏芯補
正学習を行うために、通常ローレベルである周波数検波
器69に対する指令信号を光ディスク1回転の時間だけ
ハイレベルにする。正弦波発生器64からの信号のゲイ
ン及び位相を基準として、周波数検波器69はトラック
位置検出器71からのトラック位置信号における光ディ
スク回転周波数成分の大きさと位相を求める。
【0140】第1段階偏芯補正駆動を印加した状態にお
ける、残留偏芯の大きさと位相を求めた段階で、偏芯補
正指令器72からベクトル演算器73への指令信号は立
ち下がるため、これ以降はベクトル演算器73において
ベクトル演算による補正が行われる。
【0141】第2段階偏芯補正学習において周波数検波
器69において計測されたゲイン情報及び位相情報は、
第1段階偏芯補正駆動を印加した状態における残留偏芯
を示している。従って第1段階偏芯補正学習によって完
全に偏芯補正されるならば第2段階偏芯補正学習のゲイ
ン情報は0となる。ベクトル減算器90の結果であるゲ
イン情報及び位相情報は第1段階偏芯補正駆動による偏
芯の変化を示す。補正する目標は第1段階で求めた周波
数検波器63からのゲイン情報及び位相情報であるの
で、ベクトル減算器90の結果がそれに一致するように
ゲイン情報及び位相情報の補正量をゲイン演算器91及
び位相演算器92によってそれぞれ演算する。
【0142】ゲイン演算器91に演算によって、周波数
検波器63からのゲイン情報に対するベクトル減算器9
0からのゲイン情報のゲイン誤差を補正することができ
る。位相演算器92に演算によって、周波数検波器63
からの位相情報に対するベクトル減算器90からの位相
情報の位相誤差を補正することができる。ベクトル演算
器73からの補正されたゲイン情報及び位相情報を用い
ることで第2段階偏芯補正駆動を生成する。
【0143】正弦波発生器64からの信号は、求められ
た第2段階偏芯補正駆動の位相情報に応じて位相補正器
65で位相補正され、求められた第2段階偏芯補正駆動
のゲイン情報に応じてゲイン補正器66でゲイン補正さ
れる。こうして周波数検波器63からのゲイン情報及び
位相情報が示す変異に第2段階偏芯補正駆動による変異
を近づけることができる。
【0144】(実施の形態7)本実施の形態7である光
ディスク装置のブロック図を図10に示す。図10にお
いて図16の構成要素と同じものには同一の番号を付し
て説明を省略する。光検出器20からの信号はアドレス
検出器100に送られる。アドレス検出器100は光ビ
ームが走査する現在のアドレスを検出してアドレス比較
器102へ送る。基準アドレス保持器101は基準とす
る回転位相における内周から外周までのアドレスをすべ
て記憶しており、そのアドレス情報をアドレス比較器1
02へ送る。アドレス比較器102はアドレス検出器1
00からのアドレス情報が、基準アドレス保持器101
内のいづれかのアドレスと一致する場合に所定幅のパル
ス信号を回転位相出力器51へ送る。回転位相出力器5
1はアドレス比較器102からの信号の立ち上がりエッ
ジを検出すると、偏芯メモリ60へ送る回転位相情報の
基準をその時点での回転位相に変更する。
【0145】光ディスク1を再生する状態において、ア
ドレス検出器100は常に現在のアドレス情報を得るこ
とができる。1回転にアドレスが10個あり、10n+
1(nは自然数)の位置を回転位相基準の目標とする。
基準アドレス保持器101は10n+1(nは自然数)
のアドレス情報を保持している。図11aに光ディスク
1上のアドレス配置を示す。光ビームはアドレス順に右
方向に走査する。各周回において10n+1(nは自然
数)を満たすアドレスに到達すると、アドレス比較器1
02から図11bに示すようなパルス信号が発生する。
回転位相出力器51は1回転に1回発生するアドレス比
較器102からのパルス信号に従い、回転位相情報の基
準を変更するため、常に同じ回転位相位置が基準にな
る。偏芯補正動作している状態からスリープ状態にな
り、回転位相出力器51が出力する回転位相情報の基準
がずれたとしても、再起動時にこのように補正されるた
め,偏芯補正動作の位相ずれを抑制することができる。
【0146】(実施の形態8)本実施の形態8である光
ディスク装置のブロック図を図12に示す。図12にお
いて図16の構成要素と同じものには同一の番号を付し
て説明を省略する。TE生成器40からの信号はLG極
性検出器103へ送られる。LG極性検出器103はア
ドレス出現毎にアドレス配置パターンを検出し、LG極
性保持器104及びLG極性比較器105へ送る。LG
極性保持器104はLG極性検出器103からのアドレ
ス配置パターンを保持して、1つ前のアドレスにおける
アドレス配置パターンをLG極性比較器105へ送る。
【0147】LG極性比較器105はLG極性検出器1
03からのアドレス配置パターンと、LG極性保持器1
04からのアドレス配置パターンを比較して異なる場合
に所定幅のパルス信号を回転位相出力器51へ送る。回
転位相出力器51はアドレス比較器102からの信号の
立ち上がりエッジを検出すると、偏芯メモリ60へ送る
回転位相情報の基準をその時点での回転位相に変更す
る。
【0148】光ディスク1のトラックは案内溝によって
構成されており、案内溝には凹部(以下Land部と呼
ぶ)及び凸部(以下Groove部と呼ぶ)がある。1
回転毎にLand部とGroove部がトラックにそっ
て存在し、その切替点は同じ回転位相上に存在する。L
and部においてアドレス情報はトラックに対してアド
レス前半部は外周側にシフトし、アドレス後半部は内周
側にシフトしたチドリ状に存在する。Groove部に
おいてアドレス情報はトラックに対してアドレス前半部
は内周側にシフトし、アドレス後半部は外周側にシフト
したチドリ状に存在する。このシフトパターンがアドレ
ス配置パターンである。
【0149】アドレス配置パターンを検出すれば、La
nd部であるかGroove部であるかを判定すること
ができ、Land部からGroove部への切替点及び
Groove部からLand部への切替点を検出でき
る。図13aに光ビームが走査する位置がLand部で
あるかGroove部であるかを示す。また、図13b
にTE生成器40からのトラッキングエラー信号を示
す。Land部においてはアドレスが外周内周の順にト
ラック方向シフトしているため、トラッキングエラー信
号が図13bの左部に示すように上下の順に乱れとして
発生する。Groove部においてはアドレスが内周外
周の順にトラック方向シフトしているため、トラッキン
グエラー信号が図13bの右部に示すように下上の順に
乱れとして発生する。
【0150】LG極性検出器103はこのトラッキング
エラー信号の乱れのパターンからアドレス配置パターン
をを検出する。図13においてLand部からGroo
ve部へ切り替わる時、トラッキングエラー信号から検
出できるアドレス配置パターンも変化する。現在のアド
レス配置パターンと1つ前のアドレスにおけるアドレス
配置パターンが異なるため、LG極性比較器105は図
13cに示すようなパルス信号を回転位相出力器51へ
送る。回転位相出力器51は1回転に1回発生するLa
nd部からGroove部あるいはGroove部から
Land部への切替点で発生するLG極性比較器105
からのパルス信号に従い、回転位相情報の基準を変更す
るため、常に同じ回転位相位置が基準になる。
【0151】偏芯補正動作している状態からスリープ状
態になり、回転位相出力器51が出力する回転位相情報
の基準がずれたとしても、再起動時にこのように補正さ
れるため,偏芯補正動作の位相ずれを抑制することがで
きる。
【0152】(実施の形態9)本実施の形態9である光
ディスク装置のブロック図を図14に示す。図14にお
いて図16の構成要素と同じものには同一の番号を付し
て説明を省略する。回転位相出力器51からの回転位相
情報は微分最大検出器106及び回転基準指定器107
へ送られる。微分最大検出器106は回転位相出力器5
1からの回転位相情報の微分が最大になる回転位相位置
を検出して回転基準指定器107へ送る。
【0153】回転基準指定器107は回転位相出力器5
1からの回転位相情報と微分最大検出器106からの回
転位相位置が一致すると所定幅のパルスを回転位相出力
器51へ送る。回転位相出力器51はアドレス比較器1
02からの信号の立ち上がりエッジを検出すると、偏芯
メモリ60へ送る回転位相情報の基準をその時点での回
転位相に変更する。
【0154】図15aに回転位相出力器51からの回転
位相情報を示し、図15bに回転基準指定器107から
の信号を示す。回転位相出力器51はモータ50からの
エンコーダパルスの立ち上がりエッジをカウントしてい
る。モータ50が一定回転数で回転している場合であっ
ても、エンコーダ出力間隔にはばらつきがあるため、図
15aに示すように回転位相情報の増加傾きは一定にな
らない。
【0155】微分最大検出器106は回転位相出力器5
1からの回転位相情報の微分を演算することで回転位相
情報の増加傾きを計測する。また、微分最大検出器10
6は回転位相出力器51からの回転位相情報がクリアさ
れてから次に回転位相情報がクリアされるまでの間の最
大値を検出する。微分最大検出器106は微分が最大に
なる点、図15中t0で示した点の回転位相情報を回転
基準指定器107へ送る。
【0156】回転基準指定器107は微分最大検出器1
06からの回転位相情報と回転位相出力器51からの回
転位相情報が一致すると図15中t1の点で示すよう
に、回転位相情報のカウント値をクリアして、t1を基
準として以下の回転位相情報を生成する。t1以降、回
転位相情報の基準と回転位相情報の微分が最大になる回
転位相が一致するため、回転位相情報の基準は変化しな
い。
【0157】回転位相出力器51からの回転位相情報は
常に同じ回転位相情報の微分が最大になる点が基準にな
る。偏芯補正動作している状態からスリープ状態にな
り、回転位相出力器51が出力する回転位相情報の基準
がずれたとしても、再起動時にこのように補正されるた
め,偏芯補正動作の位相ずれを抑制することができる。
【0158】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、トラッ
キング駆動が光ディスク回転周波数以外の成分を多く含
むような波形であったとしても短時間で正確に偏芯の方
向と大きさを検出でき、精度のよい補正を行うことがで
きる。
【0159】また偏芯補正残差をセンサを付加すること
なく検出でき、より精度の良い補正を行うことができ
る。
【0160】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1における回転位相出力器
からの回転位相情報(図a)、正弦波発生器からの正弦
波信号(図b)の関係図
【図3】本発明の実施の形態1における周波数検波器の
詳細ブロック図
【図4】本発明の実施の形態2の構成を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態3の構成を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態4の構成を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態5の構成を示すブロック図
【図8】本発明の実施の形態5におけるベクトル演算器
の詳細ブロック図
【図9】本発明の実施の形態6の構成を示すブロック図
【図10】本発明の実施の形態7の構成を示すブロック
【図11】本発明の実施の形態7におけるアドレス検出
器からのアドレス情報(図a)、アドレス比較器からの
パルス信号(図b)の関係図
【図12】本発明の実施の形態8の構成を示すブロック
【図13】本発明の実施の形態8における光ビームの照
射する案内溝極性(図a)、TE生成器からのトラッキ
ングエラー信号(図b)、LG極性比較器からのパルス
信号(図c)の関係図
【図14】本発明の実施の形態9の構成を示すブロック
【図15】本発明の実施の形態9における回転位相出力
器からの回転位相情報(図a)、回転基準指定器からの
パルス信号(図b)の関係図
【図16】従来の装置の構成を示すブロック図
【図17】従来例における回転位相出力器からの回転位
相情報(図a)、偏芯補正指令器からの指令信号(図
b)、ローパスフィルタからの検索管理器から偏芯補正
駆動信号(図c)の関係図
【図18】従来例(図a)、本発明の実施の形態1(図
b)における、トラッキング駆動信号と生成された偏芯
補正駆動の関係図
【符号の説明】
1 光ディスク 10 光ヘッド 11 レーザ 12 カップリングレンズ 13 偏光ビームスプリッタ 14 1/4波長板 15 集光レンズ 16 フォーカスアクチュエータ 17 トラッキングアクチュエータ 18 検出レンズ 19 円筒レンズ 20 光検出器 30 FE生成器 31 Fcフィルタ 40 TE生成器 41 Tkフィルタ 42 加算器 43 トラッククロス生成器 50 モータ 51 回転位相出力器 60 偏芯メモリ 61 ローパスフィルタ 62 偏芯補正指令器 63 周波数検波器 64 正弦波発生器 65 位相補正器 66 ゲイン補正器 67 乗算器 68 加算器 69 周波数検波器 70 特性発生器 71 トラック位置検出器 72 偏芯補正指令器 73 ベクトル演算器 80 位相遅延器 81 乗算器 82 乗算器 83 積分器 84 積分器 85 座標変換器 90 ベクトル減算器 91 ゲイン演算器 92 位相演算器 100 アドレス検出器 101 基準アドレス保持器 102 アドレス比較器 103 LG極性検出器 104 LG極性保持器 105 LG極性比較器 106 微分最大検出器 107 回転基準指定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡邊 克也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−300437(JP,A) 特開 昭62−26644(JP,A) 特開 平1−220138(JP,A) 特開 平2−226525(JP,A) 特開 平11−86309(JP,A) 特開 平10−312547(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/095

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転しているディスク状の情報担体に向
    け光ビームを収束照射する収束手段と、 光ビームを所望のトラックに照射するため前記収束手段
    を移動する移動手段と、 前記情報担体上の光ビームとトラックとの位置ずれを検
    出するトラッキングエラー検出手段と、 前記トラッキングエラー検出手段からのトラッキングエ
    ラー信号に基づいて、前記移動手段を駆動し情報担体上
    に照射された光ビームが情報担体上のトラックに追従す
    るように制御するための駆動信号を出力するトラッキン
    グ制御手段と、 前記情報担体の回転周波数を計測する回転周波数計測手
    段と、 前記測定回転周波数を有する正弦波を発生する正弦波発
    生手段と、 前記トラッキング制御手段からの駆動信号と前記測定回
    転周波数とに基づいて、前記情報担体の偏芯に対応する
    正弦波のゲインと位相を計測する偏芯計測手段と、 前記正弦波発生手段から発生される正弦波のゲインと位
    相とを、前記偏芯計測手段で得られた前記ゲインと位相
    に整形する波形整形手段と、 前記波形整形手段で整形された正弦波と、前記トラッキ
    ング制御手段からの駆動信号とを加算し、その加算され
    た信号に基づいて、前記移動手段を駆動する偏芯補正手
    段と、前記波形整形手段からの正弦波駆動の影響で前記
    移動手段が動く正弦波軌跡の振幅と位相を計測する偏芯
    補正駆動評価手段と、 前記偏芯補正駆動評価手段からの出力に基づいて前記偏
    芯計測手段からのゲインと位相を修正する偏芯計測修正
    手段と、 を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 回転しているディスク状の情報担体に向
    け光ビームを収束照射する収束手段と、 光ビームを所望のトラックに照射するため前記収束手段
    を移動する移動手段と、 前記情報担体上の光ビームとトラックとの位置ずれを検
    出するトラッキングエラー検出手段と、 前記トラッキングエラー検出手段からのトラッキングエ
    ラー信号に基づいて、前記移動手段を駆動し情報担体上
    に照射された光ビームが情報担体上のトラックに追従す
    るように制御するための駆動信号を出力するトラッキン
    グ制御手段と、 前記情報担体の回転周波数を計測する回転周波数計測手
    段と、 前記測定回転周波数を有する正弦波を発生する正弦波発
    生手段と、 前記トラッキングエラーからのトラッキングエラー信号
    と前記測定回転周波数とに基づいて、前記情報担体の偏
    芯に対応する正弦波のゲインと位相を計測する偏芯計測
    手段と、 前記正弦波発生手段から発生される正弦波のゲインと位
    相とを、前記偏芯計測手段で得られた前記ゲインと位相
    に整形する波形整形手段と、 前記波形整形手段で整形された正弦波と、前記トラッキ
    ング制御手段からの駆動信号とを加算し、その加算され
    た信号に基づいて、前記移動手段を駆動する偏芯補正手
    段と、 前記波形整形手段からの正弦波駆動の影響で前記移動手
    段が動く正弦波軌跡の振幅と位相を計測する偏芯補正駆
    動評価手段と、 前記偏芯補正駆動評価手段からの出力に基づいて偏芯計
    測手段からのゲインと位相を修正する偏芯計測修正手段
    と、 を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
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