JPH07169070A - 光学的情報記録再生装置 - Google Patents

光学的情報記録再生装置

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JPH07169070A
JPH07169070A JP5314660A JP31466093A JPH07169070A JP H07169070 A JPH07169070 A JP H07169070A JP 5314660 A JP5314660 A JP 5314660A JP 31466093 A JP31466093 A JP 31466093A JP H07169070 A JPH07169070 A JP H07169070A
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JP
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signal
crosstalk
error signal
multiplier
correction
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JP5314660A
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Hisatoshi Baba
久年 馬場
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Canon Inc
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    • GPHYSICS
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    • G11B7/09Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B7/0908Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following for focusing only
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/08Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers
    • G11B7/09Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B7/0945Methods for initialising servos, start-up sequences

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フォーカス誤差信号のクロストークをキャン
セルすることにより、光ヘッドのシーク時のフォーカス
サーボを安定化し、トラッキング制御時もフォーカスサ
ーボを高精度で制御できるようにする。 【構成】 光ヘッド3の光ビームが光ディスク1のトラ
ックを横断するときのトラッキング誤差信号及び和信号
に基づいてフォーカス誤差信号のクロストークと位相及
び振幅が整合する補正信号を生成する乗算器34〜36
および調整器38と、この補正信号をフォーカスサーボ
ループに印加する補正加算点32を設け、フォーカスサ
ーボループに補正信号を印加することによって、クロス
トークをキャンセルする。また、トラッキング誤差信号
とクロストークを対応させてデータテーブルを作成し、
これを参照してクロストークをキャンセルする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスクなどの光学
的情報記録媒体に情報を記録、あるいは再生する光学的
情報記録再生装置に関し、特に記録媒体に照射される光
ビームのフォーカスを制御するフォーカス制御装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図25は従来例の光ディスク装置のフォ
ーカスサーボループを示したブロック図である。図中1
00はフィードバック点であり、光スポットの目標位置
となるディスク面位置が正極性で入力され、またフォー
カスアクチュエータ107の位置、即ち光スポットの焦
点位置が負極性で入力される。フィードバック点100
ではディスク面位置とアクチュエータ107の位置との
誤差が算出され、これがフォーカス誤差信号として出力
される。こうしたフォーカス誤差信号を生成する場合、
実際には光ディスク面で反射された光ビームを光センサ
で検出して光学的にフォーカス誤差信号が検出される。
【0003】フォーカス誤差信号はA/Dコンバータ1
01でデジタル信号に変換され、DSP(デジタルシグ
ナルプロセッサ)102に出力される。DSP102は
位相補償部103、デジタルゲイン部104を持ってお
り、フォーカス誤差信号は位相補償部103で位相補償
され、またデジタルゲイン部104でゲインを調整する
ことによって、サーボループが安定化される。DSP1
02で処理された信号はD/Aコンバータ105でアナ
ログ信号に変換された後、ドライバ106に出力され
る。そして、ドライバ106によりフォーカスアクチュ
エータ107が駆動され、フォーカスアクチュエータ1
07では磁気回路とボイスコイルの電磁気力により対物
レンズをフォーカス方向に変位させることで、光スポッ
トがディスク面に焦点を結ぶようにフォーカス制御が行
われる。こうしてフォーカスサーボループによりフォー
カスを制御することで、光ディスクが回転し、振動して
いても光スポットはディスク面に合焦状態が保持され
る。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】ところで、光ディ
スクに情報を記録あるいは再生する場合、情報トラック
から光スポットから逸脱しないようにトラッキング制御
が行われる。そのため、光ディスクにはトラッキングを
制御する際に光スポットを案内するための案内溝や情報
列が配置されている。ここで、光ディスク装置において
は、ディスク面の情報にランダムにアクセスする機能を
有し、所望の情報トラックにアクセスするには光ヘッド
をトラック横断方向に移動させるという、いわゆるシー
ク動作が行われる。しかしながら、フォーカス誤差信号
は前述のようにディスク面からの反射光をもとに生成さ
れるために、シークによって光スポットが情報トラック
を横断するときに、トラッキングのための案内溝による
クロストークがフォーカス誤差信号に混入してしまう。
また、通常のトラッキング制御時にもわずかなトラッキ
ング誤差があると、フォーカス誤差信号に案内溝による
クロストークが混入し、フォーカス制御に悪影響を与え
てしまう。以下、この問題を図26を参照して詳細に説
明する。
【0005】図26(a)はフォーカス誤差信号、図2
6(b)は図25のD/Aコンバータ106の出力信号
である。フォーカス誤差信号にクロストークが混入する
と、図26(b)のようにD/Aコンバータ106の出
力が飽和し、正常なフォーカス制御を行うことができ
ず、デフォーカスが生じる。また、D/Aコンバータ1
06の出力が飽和すると、フォーカスアクチュエータ1
07の駆動信号に著しいノイズが重畳するために、消費
電力の増大、装置温度の上昇、フォーカスアクチュエー
タ107が耳障りな騒音を発生するといった問題が生
じ、最悪の場合にはフォーカス外れが生じたりする。こ
のように従来においては、光スポットがトラックを横断
する場合は、案内溝によるクロストークに起因してフォ
ーカスサーボループが不安定となり、最悪の場合には、
フォーカスが外れて再度フォーカスサーボを引き込まな
ければならないといった問題があった。また、通常のト
ラッキング制御時においても、前述のようにわずかなト
ラッキング誤差があると、クロストークの影響によって
フォーカスサーボにデフォーカスが生じ、フォーカスサ
ーボの精度を低下させるという問題があった。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たもので、その目的はフォーカス誤差に含まれるクロス
トークをキャンセルすることにより、光ヘッドのシーク
時のフォーカスサーボを安定化すると共に、トラッキン
グ制御時にもフォーカスサーボの精度の低下を防ぎ、フ
ォーカスを高精度で制御できるようにした光学的情報記
録再生装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、複数の
情報トラックを有する光学的情報記録媒体に光ビームを
照射する光ヘッドと、この光ヘッドから照射された前記
記録媒体からの反射光または透過光を検出するための複
数に分割された光センサと、この光センサの検出信号を
もとにフォーカス誤差信号、トラッキング誤差信号及び
前記光センサの検出信号の総和の和信号を生成するため
の手段とを有する光学的情報記録再生装置におて、前記
光ヘッドの光ビームが前記記録媒体の情報トラックを横
断するときの前記トラッキング誤差信号及び和信号に基
づいて前記フォーカス誤差信号に含まれるクロストーク
と位相及び振幅が整合する補正信号を生成するための補
正信号生成手段と、この補正信号をフォーカスサーボル
ープに印加するための補正信号印加手段とからなるクロ
ストーク補正手段を有し、該フォーカスサーボループに
前記補正信号を印加することによって、フォーカス誤差
信号に含まれるクロストークをキャンセルすることを特
徴とする光学的情報記録再生装置によって達成される。
【0008】また、本発明の目的は、複数の情報トラッ
クを有する光学的情報記録媒体に光ビームを照射する光
ヘッドと、この光ヘッドから照射された前記記録媒体か
らの反射光または透過光を検出するための複数に分割さ
れた光センサと、この光センサの検出信号をもとにフォ
ーカス誤差信号、トラッキング誤差信号及び前記光セン
サの検出信号の総和の和信号を生成するための手段とを
有する光学的情報記録再生装置において、前記光ヘッド
の光ビームが前記記録媒体の情報トラックを横断したと
きの前記和信号を2値化するための2値化手段と、この
2値化手段の2値化信号のハイレベルとローレベルに対
応して前記トラッキング誤差信号及びフォーカス誤差信
号のクロストークを所定のサンプリング周期で取り込む
と共に、前記2値化手段の2値化信号に応じクロストー
クの振幅をトラッキング誤差信号の振幅に対応させて記
憶手段にデータテーブルを作成するための手段と、前記
記憶手段のデータテーブルを参照してクロストークの補
正値を決定するための手段と、この補正信号をフォーカ
スサーボループに印加するための補正信号印加手段とか
らなるクロストーク補正手段を有し、該クロストーク補
正手段は、装置の動作時に、前記2値化手段の出力とト
ラッキング誤差信号の振幅を検出し、この2値化手段の
出力とトラッキング誤差信号の振幅に対応する前記デー
タテーブル上のクロトーク値をフォーカスサーボループ
に印加することによって、フォーカス誤差信号に含まれ
るクロストークをキャンセルすることを特徴とする光学
的情報記録再生装置によって達成される。
【0009】更に、本発明の目的は、複数の情報トラッ
クを有する光学的情報記録媒体に光ビームを照射する光
ヘッドと、この光ヘッドから照射された前記記録媒体か
らの反射光または透過光を検出するための複数に分割さ
れた光センサと、この光センサの検出信号をもとにフォ
ーカス誤差信号、トラッキング誤差信号を生成するため
の手段とを有する光学的情報記録再生装置において、フ
ォーカスサーボとトラッキングサーボをオンした状態
で、該トラッキングサーボループに前記光ヘッドの光ビ
ームが1トラックの範囲内で振れるように駆動信号を印
加するための手段と、この駆動信号の印加時に前記トラ
ッキング誤差信号及びフォーカス誤差信号を所定のサン
プリング周期で取り込むと共に、トラッキング誤差信号
の振幅にクロストークの振幅を対応させて記憶手段にデ
ータテーブルを作成するための手段と、前記記憶手段の
データテーブルを参照してクロストーク補正を決定する
ための手段と、この補正信号をフォーカスサーボループ
に印加するための補正信号印加手段とからなるクロスト
ーク補正手段を有し、該クロストーク補正手段は、装置
の動作時に、トラッキング誤差信号の振幅を検出し、こ
のトラッキング誤差信号の振幅に対応する前記データテ
ーブル上のクロストーク値をフォーカスサーボループに
印加することによって、フォーカス誤差信号に含まれる
クロストークをキャンセルすることを特徴とする光学的
情報記録再生装置によって達成される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。まず、本発明による光学的情報記録
再生装置の全体的な構成を図1に基づいて説明する。図
1において、1は情報記録媒体であるところの光ディス
クであり、モータ2の駆動によって例えば3600rp
mの一定速度で回転させられる。光ディスク1上には周
状に複数の情報トラックが設けられている。情報トラッ
クとしてはコンパクトディスクのようにピットの連続で
あってもよいし、案内溝と称される連続溝によるトラッ
クであってもよく、何らかの光学的に検出可能なトラッ
クであればよい。3は光ヘッドであり、図示しないガイ
ドレールに沿って光ディスク1の半径方向に移動でき、
ディスク上の任意のトラックにアクセスできるように構
成されている。光ヘッド3の半径方向への移動はシーク
動作と呼ばれており、このシーク動作によって所望のト
ラックにアクセスして情報を記録したり、記録情報の再
生が行われる。
【0011】光ヘッド3には、光源である半導体レーザ
4、コリメータレンズ5、ハーフミラー6、対物レンズ
7、センサレンズ8、光センサ9、レンズ位置センサ1
0などの光学素子が設けられている。また、図1では図
示していないが、対物レンズ7をフォーカス方向に駆動
して光ビームの焦点を制御するためのフォーカスアクチ
ュエータや、対物レンズ7をトラッキング方向に駆動し
て光ビームのトラッキングを制御するためのトラッキン
グアクチュエータが設けられている。レンズ位置センサ
10は、対物レンズ7のトラッキング方向の位置を検出
するセンサであり、一対の発光素子と受光素子からなっ
ている。発光素子の光は対物レンズ7の鏡筒側面に貼着
された反射板に投光され、その反射光が受光素子で受光
される構成である。従って、対物レンズ7がトラッキン
グ方向に移動すると、それに応じて受光素子の受光量が
変化するので、受光素子の受光量によって対物レンズ7
のトラッキング方向の位置を検出することができる。
【0012】半導体レーザ4から射出された光ビーム
は、コリメータレンズ5で平行化された後、ハーフミラ
ー6を透過して対物レンズ7へ入射する。そして、ハー
フミラー6を透過した光ビームは対物レンズ7で集光さ
れ、微小光スポットとして光ディスク1上に照射され
る。光ディスク1に照射された光ビームはディスク面で
反射され、その反射光は再び対物レンズ7を通って平行
光に戻される。また、対物レンズ7で平行光となった光
ビームはハーフミラー6で反射され、更にセンサレンズ
8を介して光センサ9へ入射する。
【0013】ここで、光センサ9は検出面が複数の検出
片に分割された多分割光センサであり、各々入射光量に
応じた電気信号を出力する。多分割光センサの各検出片
の検出信号は次段の誤差信号生成部で複数の検出片の検
出信号を組み合わせることによって光ディスク1に照射
された光スポットのフォーカス誤差状態、トラッキング
誤差状態の検出が行われる。また、各検出片の総和をと
って和信号が生成される。光スポットのフォーカス誤差
信号の検出方法としては、現在までに多くの方法が提案
され、例えば非点収差法、ナイフエッジ法、ビームサイ
ズ法、フーコー法、臨界角法などが知られている。ま
た、トラッキング誤差信号の検出方法についても、プッ
シュプル法、ヘテロダイン法、3ビーム法などが知られ
ている。従って、本実施例ではフォーカシング誤差信号
及びトラッキング誤差信号の検出法としては、以上に挙
げたいずれの方法でも採用しうるものである。なお、図
1では光ディスク1からの反射光を光センサ9で検出す
るとしたが、透過光を検出して各誤差信号などを検出す
ることも可能である。
【0014】図2は本発明による光学的情報記録再生装
置のフォーカス制御回路の第1実施例を示したブロック
図である。図2において、9は図1で説明した多分割の
光センサ、10は対物レンズ7のトラッキング方向の位
置を検出するためのレンズ位置センサである。光センサ
9の各検出片の検出信号は誤差信号生成部31に送ら
れ、ここで光スポットの焦点位置とディスク面との誤差
を示すフォーカス誤差信号、光スポットと情報トラック
との位置誤差を示すトラッキング誤差信号、及び光セン
サ9の各検出信号の総和である和信号がそれぞれ検出さ
れる。フォーカス誤差信号及びトラッキング誤差信号の
検出方法としては、前述のようにいくつかの方法が知ら
れており、いずれの方法であってもよいのであるが、こ
れらは周知のことであるので、詳しい説明は省略する。
【0015】32はフォーカスサーボループにクロスト
ークの補正信号を印加するための補正加算点である。即
ち、補正加算点32では後述する乗算器36から出力さ
れるクロストークの補正信号がフォーカスサーボループ
に印加され、フォーカス誤差信号に含まれるクロストー
クが除去される。33はフォーカス誤差信号の位相補償
を行い、フォーカスサーボループを安定化するための位
相補償器、39はフォーカスアクチュエータ40を駆動
するためのドライバである。以上の光センサ9からフォ
ーカスアクチュエータ40に至るまでの各構成要素によ
ってフォーカスサーボループが構成されている。そし
て、フォーカスサーボループではフォーカス誤差信号を
もとにフォーカスアクチュエータ40を駆動し、対物レ
ンズ7をフォーカス方向に制御することで、フォーカス
制御が行われる。
【0016】34〜36はそれぞれ乗算器、42は乗算
器34と35の出力を加算するための加算器、37は補
正加算点32の出力を取り込むためのフィルタ、38は
フィルタ37で補正加算点32の出力を監視しながら各
乗算器34〜36の乗数k1〜k3を調整することによ
り、クロストークと位相、振幅が整合した補正信号を生
成するための調整器である。誤差信号生成部31のトラ
ッキング誤差信号は乗算器34で乗数k1が、和信号は
乗算器35で乗数k2がそれぞれ乗算され、この乗算さ
れた信号が加算器42で加算される。そして、この加算
された信号が乗算器36で乗数k3が乗算され、クロス
トークの補正信号として補正加算点32に出力される。
調整器38ではこのように補正加算点32の出力を監視
しながら乗算器34〜36の乗数k1〜k2が調整さ
れ、クロストークの補正信号が生成される。また、調整
器38にはレンズ位置センサ10から対物レンズ7のレ
ンズ位置信号が入力されており、調整器38では対物レ
ンズ7の位置に応じても乗算器34〜36の乗数k1〜
k3が調整される。
【0017】次に、上記実施例の具体的な動作について
説明する。まず、装置が起動された場合、あるいは光デ
ィスク1が装置にセットされた場合、調整器38では各
乗算器34〜36の乗数が調整され、この調整によって
クロストークと位相、振幅の整合した補正信号が生成さ
れる。乗数の調整に際しては、まず調整器38では各乗
算器36の乗数k3が標準的な値に設定される。標準的
な値は、乗数k3の平均的な値であり、装置の光学系の
設計値をもとに決めておいてもよいし、実際に複数の装
置の乗数k3を測定してその平均値を標準値として決め
てもよい。次いで、乗算器35,35の乗数k1,k2
が同様に標準的な値に設定される。乗数の設定が終了す
ると、モータ2を駆動して光ディスク1が所定の回転速
度(例えば、3600rpm)で回転され、また半導体
レーザ4を点灯してフォーカスサーボの引き込みが行わ
れる。なお、トラッキングサーボはオフのままである。
フォーカスサーボの引き込み動作については、ここでは
特に重要ではないので詳しい説明は省略する。フォーカ
スサーボを引き込んだ場合、光ディスク1やモータ2に
は偏心があるので、光ヘッド3から照射された光ビーム
はトラックを横断する方向に移動する。
【0018】図3はこのときの各部の信号を示した図で
ある。図3(a)はトラッキング誤差信号、図3(b)
は和信号、図3(c)はフォーカス誤差信号に現われた
クロストークである。和信号は本来DC分を含んでいる
が、ここでは説明を簡単にするためにDC分をカットし
た後の波形を示している。また、トラッキング誤差信号
は光ビームがトラックを横断した場合、図3(a)のよ
うに正弦波状に変化しこのときのトラッキング誤差信号
の一周期は1本のトラックに対応する。図3(b)の和
信号はトラッキング誤差信号に対して90度の位相差が
あり、それも横断方向に応じて位相が進んだり、遅れた
りする。図3では最初に偏心によって光ビームが一方向
に横断しているときは、和信号はトラッキング誤差信号
に対して位相が90度進んでいるが、途中で移動方向が
逆方向になると、和信号はトラッキング誤差信号に対し
て位相が90度遅れるようになる。このようにトラッキ
ング誤差信号と和信号は各々トラックに対して周期的に
変化し、しかも2つの信号には位相差が90度あるの
で、トラッキング誤差信号と和信号によって、光ビーム
のトラック1ピッチ内の位置を知ることができる。
【0019】一方、図3(c)に示したフォーカス誤差
信号のクロストークは光学系の収差などにより、やはり
トラックとの位置に応じて発生する。但し、トラッキン
グ誤差信号や和信号との位相関係は一定しておらず、装
置やディスクによって異なるし、対物レンズ7のトラッ
キング方向の位置によっても変化する。なお、図3では
偏心により光ビームが5〜6トラックを横断して明らか
なトラック横断信号が得られているが、偏心量が小さい
場合は、光ビームが1トラック以上横断せずに完全なト
ラック横断信号が得られないことがある。この場合に
は、トラッキングアクチュエータによって強制的に光ビ
ームをトラック横断方向に振ってやれば、完全なトラッ
ク横断信号を得ることができる。また、光ヘッド3をト
ラック横断方向に移動させてもよい。
【0020】こうして乗算器34〜36の乗数k1〜k
3を標準値に設定した後、フォーカスサーボを引き込む
と、光ディスク1の偏心によって光ビームがトラック横
断方向に移動し、これに伴なってトラッキング誤差信
号、和信号、フォーカス誤差信号のクロストークは図3
のように変化する。このとき、フォーカスサーボループ
のフォーカス誤差信号は補正加算点32の出力からフィ
ルタ37を通して調整器38で監視されており、調整器
38では得られたフォーカス誤差信号をもとに乗算器3
4〜36の乗数k1〜k3の調整が行われる。調整器3
8としては、マイクロコンピュータを用いるのが望まし
く、フィルタ37の出力をモニタするときはA/Dコン
バータなどでデジタル化して取り込めばよい。
【0021】乗数の調整は次のようにして行われる。ま
ず、乗算器34の乗数k1と乗算器35の乗数k2は、
正弦波と余弦波に相当するトラッキング誤差信号と和信
号にかかる係数を意味しているので、トラッキング誤差
信号と和信号の振幅が等しければ、 (k1×k1)+(k2×k2)=一定 …(1) の関係が成り立つ。従って、乗算器34と35の出力の
加算後の乗算器36の入力信号の振幅は変わらず、位相
のみが異なる信号となる。調整器38ではこの関係を利
用してフォーカス誤差信号のクロストークの位相を検出
する処理が行われる。まず、乗算器34,35の出力は
加算器42で加算され、乗算器36へ出力されるのであ
るが、(1)式の関係を保ったまま乗算器34,35の
乗数k1,k2を変化させると、乗算器36の出力は振
幅が一定で、位相のみが変化する信号となる。そして、
この信号が補正加算点32へ出力され、フォーカス誤差
信号に印加される。ここで、乗算器34,35の乗数k
1,k2を変化させた場合、補正加算点32の出力振幅
が最小となったときが乗算器36の出力とフォーカス誤
差信号のクロストークとの位相が一致したときであるの
で、調整器38ではフィルタ37を介して補正加算点3
2の出力振幅を監視してその振幅が最小点となる乗数k
1,k2を検索する処理が行われる。
【0022】具体的には、調整器38では乗数k1,k
2を細かいステップで変化させて、このときの補正加算
点32の出力振幅を測定し、出力振幅が最小となったと
きの乗数k1,k2が最適乗数値として検出される。も
ちろん、乗数k1,k2が決定すると、以後は乗数器3
4,35の乗数k1,k2はその値に固定される。乗数
k1,k2を変化させる場合は、予め乗数k1,k2の
組み合わせがプログラムされており(例えば、100
組)、調整器38では予め決められた組み合わせで乗数
k1,k2を変化させることで、補正加算点32の出力
振幅が最小となるときの乗数k1,k2を検索する処理
が行われる。また、最初は乗数k1,k2を例えば10
組み程度の組み合わせで粗いステップで変化させて、お
およそ補正加算点32の出力振幅が最小となる乗数k
1,k2を検出し、その後乗数k1,k2を細かいステ
ップで変化させて出力振幅が正確に最小点となる乗数k
1,k2を検出してもよい。この方法では、最初に粗い
ステップでだいたいの乗数k1とk2を検出するので、
検索時間を短縮することができる。
【0023】ここで、前述のように乗数k1,k2を設
定する場合は、乗数k1,k2の関係は(1)式から、 √(k2×k2)=√〔(一定)−(k1×k1)〕 …(2) であるので、乗数k1とk2は(2)式から求められ
る。即ち、(1)式の平方根をとることで、乗数k1,
k2は一意に定まるので、これをもとに予め乗数k1,
k2の組み合わせがプログラムされており、それに従っ
て乗数k1,k2は同時に切り換えられる。また、乗数
k1,k2を設定するために、正弦関数、余弦関数を用
いることもできる。即ち、変数αとして、k1=sin
(α),k2=cos(α)のαを変化させれば、乗数
k1,k2の関係は(1)式の関係を保つことができ
る。もちろん、k1=β×sin(α)のように、βの
ような係数をかけて適切な数値に変換することも可能で
ある。
【0024】更に、乗数の調整方法としては、例えば乗
数k1を増加させたときに補正加算点32の振幅が増加
したら、最小点となる乗数k1はそれより小さい値であ
るので、今度は乗数k1を減少させ、この減少により振
幅が減少すれば、乗数k1を更に減少させて最終的に補
正加算点32の振幅が最小となる乗数k1を検出する方
法もある。もちろん、この場合も乗数k2は(2)式の
関係を満足するように乗数k1と同時に変化させればよ
い。
【0025】乗算k1,k2の調整が終了すると、調整
器38では乗算器36の乗数k3を調整する処理が行わ
れる。乗数k3を調整する場合は、既に乗数k1,k2
の調整によって乗算器36の出力信号とフォーカス誤差
信号のクロストークとの位相は整合しているので、乗数
k3を増減して補正加算点32の出力振幅が最小点とな
る乗数k3が検索される。即ち、乗算器36の出力信号
はクロストークと位相が一致した状態で補正加算点32
へ出力されるので、乗数k3を変化させて補正加算点3
2の出力振幅が最小になったときがフォーカス誤差信号
のクロストークが最もキャンセルされたときである。従
って、補正加算点32の出力振幅が最小になったときの
乗数k3が調整すべき乗数として検出される。
【0026】乗数k3を調整する場合は、調整器38で
は乗数k1,k2の調整と同様に乗数k3を細かいステ
ップで変化させて補正加算点32の出力振幅を測定し、
補正加算点32の出力振幅が最小となるときの乗数k3
を検出してそれに調整する処理が行われる。このとき
も、例えば100通りの乗数k3がプログラムされてお
り、調整器38ではそれに従って乗数k3を順次変化さ
せ、その都度補正加算点32の出力振幅を測定すること
で、乗数k3の検索が行われる。また、最初は粗いステ
ップの例えば10通りの乗数k3を設定しておおよそ補
正加算点32の出力振幅が最小点となるような乗数k3
を検出し、その後今度は乗数k3を細かいステップで変
化させて乗数k3を微調整してもよい。
【0027】更に、乗数k3を増加させたときに補正加
算点32の出力振幅が増加したら、求める乗数k3はそ
れより小さい値であるので、今度は乗数k3を減少さ
せ、この減少により補正加算点32の出力振幅が減少す
れば、更に乗数k3を減少させていって最終的に補正加
算点32の出力振幅が最小となる乗数k3を検出すると
いう方法であってもよい。即ち、補正加算点32の出力
振幅を監視し、その変化の具合に応じて乗数k3を変え
ることにより、補正加算点32の出力振幅が最小となる
乗数k3を検出してもよい。
【0028】補正加算点32の出力振幅が最小となる乗
数k3が検出されると、調整器38では乗算器36の乗
数k3をその値に固定して乗数k3の調整が終了する。
こうして乗算器34,35,36の乗数k1,k2,k
3の調整が全て終了し、クロストークと位相及び振幅の
整合した補正信号が生成される。そして、通常の装置の
動作時には、補正信号が補正加算点32によりフォーカ
スサーボループに印加され、フォーカス誤差信号から補
正信号を減算することでクロストークがキャンセルされ
る。
【0029】本実施例では、トラッキング誤差信号と和
信号の振幅が等しく、(1)式の関係であれば、それら
を加算した信号は振幅が変わらず、位相のみが変化する
ことを利用して、トラッキング誤差信号及び和信号に乗
算器34,35でそれぞれ乗数k1,k2を乗算し、乗
数k1,k2を変化させて補正加算点32の出力振幅が
最小となる乗数k1,k2に調整することにより、乗算
器36から補正加算点32に出力されるクロストーク補
正信号の位相をフォーカシング誤差信号に含まれるクロ
ストークと整合させることができる。また、乗数k1,
k2の調整の後に、乗算器36の乗数k3を変化させて
補正加算点32の出力振幅が最小となる乗数k3に調整
することにより、クロストーク補正信号の振幅をフォー
カス誤差信号のクロストークの振幅と整合させることが
できる。
【0030】従って、補正加算点32に乗算器36から
フォーカス誤差信号のクロストークと位相及び振幅の一
致した補正信号が印加されるので、光ビームがトラック
を横断するときにフォーカス誤差信号に含まれるクロス
トークを有効にキャンセルすることができる。よって、
フォーカス誤差信号のクロストークを除去できるのでシ
ーク動作中にフォーカス外れが生じたり、あるいはフォ
ーカスアクチュエータの駆動信号にノイズが重畳して消
費電力が増大したり、装置温度が上昇したり、更にはフ
ォーカスアクチュエータが耳障りな騒音を発生するとい
うようなことがなく、安定したシーク制御を行うことが
できる。また、シーク動作時に限らず、トラッキング制
御時においてもトラッキング誤差によって発生するクロ
ストークをキャンセルできるので、対物レンズ7の可動
範囲全域に渡って精度よくクロストークを補正でき、フ
ォーカスサーボを高精度で制御することができる。
【0031】なお、フォーカス誤差信号のクロストーク
を更に正確にキャンセルするためには、前述のような方
法で乗数k1〜k3を一度調整した後、もう一度調整し
直すのが望ましい。即ち、1回目の乗数の調整で実際の
クロストーク量に見合った乗数値に近づいて粗調整がな
されているので、2回目の調整をすれば、更に精度よく
クロストークをキャンセルすることができる。また、3
回目、4回目というように乗数の調整を繰り返し行うこ
とにより、更にクロストークの補正精度を高めることが
できる。また、乗数k1,k2を調整する場合は、前述
のように乗数k1とk2が所定の関係を保って変化させ
るとしたが、乗数k1を一定値として乗数k2を変化さ
せて補正加算点32の出力振幅が最小となる乗数k2に
調整し、その後乗数k1を変化させて補正加算点32の
出力振幅が最小となる乗数k1に調整するという方法で
あってもよい。乗数k1とk2の調整順序は逆であって
もよい。
【0032】ここで、以上の実施例では、前述のように
和信号のDC分をカットして示したが、DC分をカット
するには、例えば図4に示すように抵抗器Rとコンデン
サCによるハイパスフィルタを設ける方法がある。ま
た、図5に示すように和信号の正負のピーク値を上側ピ
ーク検出器70と下側ピーク検出器71で検出して加算
器72で加算し、得られた加算値を1/2割算器73で
割算して平均値を算出し更にこの平均値を減算器74で
和信号から差し引くことによってもDC分をカットする
ことができる。もちろん、この和信号のDC分をカット
する場合は、A/Dコンバータなどを用いてデジタル処
理によっても実現できることは言うまでもない。
【0033】こうしたDCカット部をフォーカス制御回
路内に組み込む場合は、図6に示すように誤差信号生成
部31の和信号出力端子と乗算器35の間にDCカット
部41として設けるようにすれば、簡単な構成で和信号
のDC分をカットできるので有利である。但し、これ以
外にも例えば乗算器35の出力側であってもk2倍の補
正を施こせば和信号のDC分をカットできるし、乗算器
36の出力側であってもk2×k3倍の補正を施こすこ
とによって、DC分をカットすることが可能である。原
理的に、フォーカスサーボループ内のどこでもDC分を
カットすることができる。
【0034】また、光ディスク1上には既に情報ピット
によってデータが記録されていることがあり、通常記録
データは数MHzから数10MHzの信号となってい
る。こうした場合、光ビームがデータの記録されたトラ
ックを横断すると、図7に示すように和信号に記録デー
タの高周波成分が含まれることになるが、記録データ成
分を含む和信号のエンベロープを抽出すれば、和信号と
ほぼ同等の信号を得ることができる。また、近年におい
ては、パーシャルROMディスクと呼ばれる、ピットに
よる記録領域とユーザが記録可能な記録領域とが混在す
る光ディスクが出廻っている。ピットによる記録領域は
書き換えが不可能なことからROM部と呼ばれている。
【0035】こうしたパーシャルROMディスクで和信
号を生成する場合は、例えばROM部の記録データの有
無を検出してROM部であるか、記録可能領域であるか
を判断し、ROM部であれば前述のように和信号のエン
ベロープを抽出し、記録可能領域であれば直接和信号と
して取り込むというように、記録領域に応じて切換制御
すればよい。更に、ディスクから得られた再生信号を増
幅するアンプが広帯域のものを使用した装置では、前述
のように切換制御は必要ではなく、常時和信号のエンベ
ロープを抽出すればよい。なお、図2の実施例では、フ
ィルタ37を介してフォーカス誤差信号を検出したが、
必ずしもフィルタ37は必要ではなく、図8のようにフ
ィルタ37は削除してもよい。
【0036】次に、図1に示した対物レンズ7の位置に
応じて乗数k1〜k3を調整する実施例について説明す
る。即ち、フォーカス誤差信号のクロストークは対物レ
ンズ7のトラッキング位置によって変化するので、対物
レンズ7の位置に応じて各乗数を調整することで、更に
正確にクロストークをキャンセルしようというものであ
る。対物レンズ7の位置を動かす場合は、調整器38か
らトラッキングサーボループのトラッキングアクチュエ
ータのドライバ(図示せず)に指令信号が出力される。
このとき、調整器38ではレンズ位置センサ10の出力
を監視し、対物レンズ7が中立位置及びそれを中心に左
右に所定量づつ移動するように指令信号が出力される。
こうして対物レンズ7はトラッキング方向の所望の位置
へ制御され、調整器38ではそれぞれの位置で乗算器3
4〜36の乗数k1〜k3が求められる。即ち、調整器
38では対物レンズ7のトラッキング方向の位置をパラ
メータとした乗数k1〜k3のデータテーブルが作成さ
れ、内部メモリや外付けのメモリに格納される。もちろ
ん、乗数k1〜k3は図2で説明したような方法で求め
られる。
【0037】図9はそのデータテーブルの一例を示した
図である。レンズ位置はL−0が中立位置であり、これ
を中心として左右に10μmづつ移動させて左右の10
μmごとの各位置での乗数k1〜k3がテーブル化され
ている。例えば、中立位置L−0では、k1は1.1、
k2は0.8、k3は0.3であり、その他の位置でも
同様に対物レンズ7の位置に応じた乗数k1〜k3がテ
ーブル化されている。次に、こうしたデータテーブルを
用いてフォーカス誤差信号のクロストークを除去する場
合は、調整器38ではレンズ位置センサ10の出力信号
を監視してデータテーブルのどの位置の乗数を使用する
かが決められる。例えば、レンズ位置センサ10により
対物レンズ7が図9のデータテーブルのL−9に位置し
ていると検出されると、調整器38ではメモリからその
位置の乗数k1〜k3が読み出され、乗算器34〜36
の各乗数k1〜k3が対物レンズ7の位置に応じた値に
調整される。こうして調整器38では光ヘッドがシーク
するときは、レンズ位置センサ10の出力信号により対
物レンズ7の位置を認識し、乗数k1〜k3をその位置
に応じた値に調整することによって、フォーカス誤差信
号のクロストークの補正が行われる。
【0038】このように本実施例では、予め対物レンズ
7の位置をパラメータとして乗数k1〜k3をテーブル
化し、乗数k1〜k3を対物レンズ7の位置に応じて調
整することにより、光ヘッド3のシーク動作中に対物レ
ンズ7の位置が変化してもその都度乗数k1〜k3をそ
の位置に応じた値に調整できるので、フォーカス誤差信
号のクロストークを対物レンズ7のトラッキング方向の
位置によらず正確にキャンセルでき、フォーカス誤差信
号を高精度で補正することができる。特に、トラッキン
グアクチュエータにより対物レンズ7を駆動してトラッ
クジャンプを行う場合は、必らず対物レンズ7の位置が
変化するので、対物レンズ7の移動に伴なって各乗数を
調整することにより、クロストークを効果的に補正する
ことができる。
【0039】また、光ヘッド3のシーク時ではなく、通
常の情報記録再生時のトラッキングサーボが働いている
場合にも、図9のデータテーブルを用いて乗数k1〜k
3を調整してもよい。即ち、トラッキングサーボにより
光ビームがトラックに追従して走査しているときであっ
ても、追従誤差による光ビームのトラックからのずれは
避けがたいので、対物レンズ7の位置に応じて乗数k1
〜k3を調整するようにすれば、対物レンズ7の可動範
囲全域に渡って精度の高いクロストーク補正が可能とな
り、高精度のフォーカス制御を実現することができる。
【0040】ここで、前述のように対物レンズ7の位置
に応じて乗数k1〜k3を求める場合は、対物レンズ7
を微小距離づつ移動させる必要があるが、このときは単
に対物レンズ7に駆動力を与えるだけでなく、レンズ位
置センサ10の出力をトラッキングアクチュエータにフ
ィードバックすれば、対物レンズ7を高精度でトラッキ
ング方向に移動させることが可能である。図10はこの
ときのフィードバックループを示したブロック線図であ
る。図10において、53は目標値50からレンズ位置
センサ10の出力を減算するための加算点、51は制御
ループを安定化するための位相補償器、52は対物レン
ズ7を駆動するためのトラッキングアクチュエータであ
る。ここで、レンズ位置センサ10は対物レンズ7のト
ラッキング方向の位置を検出するので、トラッキングア
クチュエータ52と接続されていると考えてよい。
【0041】従って、レンズ位置センサ10の出力を加
算点53に出力し、レンズ位置を目標値50にフィード
バックすることで、対物レンズ7の位置制御ループを構
成することができる。こうした制御ループでは、対物レ
ンズ7が目標位置に位置するように制御が働くので、対
物レンズ10を目標位置に正確に固定することができ
る。よって、対物レンズ7の位置に応じて乗数k1〜k
3を求める場合は、図10の位置制御ループにレンズ位
置の目標値を入力し、この目標値を10μm、20μm
というように変化させて、その都度乗数k1〜k3を求
めるようにすれば容易に図9のようなデータテーブルを
作成することができる。しかも、正確に対物レンズ7を
所望の位置に固定できるので、対物レンズ7の位置に応
じた正確な乗数k1〜k3を得ることができ、フォーカ
ス誤差信号を精度よく補正することが可能となる。
【0042】次に、フォーカスサーボループがオンして
いる場合、実際にはサーボループの特性によってフォー
カス誤差信号のクロストークの観測が難しいことがあ
る。即ち、フォーカスサーボループにより光ビームの合
焦点がクロストークを含んだフォーカス誤差信号に追従
してしまい、クロストークが観測できないことがある。
通常、フォーカスサーボループは低周波でゲインが大き
く、高周波ではゲインは小さいので、特に低周波では完
全にクロストークに合焦点が追従してしまう。そのた
め、クロストークの観測ができず、乗数k1〜k3の調
整が困難になることがある。
【0043】そこで、こうした問題はトラックの横断周
波数を高めることで解決することができる。つまり、光
ビームをフォーカスサーボループのゲインの小さい高周
波帯域でトラックを横断させて、サーボループが応答し
ない帯域で乗数を調整しようというものである。通常、
フォーカスサーボループの帯域は1〜5kHz程度に設
定されるので、これ以上のトラック横断周波数が得られ
るようにすればよい。なお、多くの場合、光ディスク1
の偏心によるトラック横断周波数は5〜10kHzであ
るので、通常は光ディスク1の偏心だけで乗数の調整は
可能である。しかし、偏心量によってはトラック横断周
波数が低くなることがあるので、こうした場合は、トラ
ック横断周波数を高める工夫が必要である。
【0044】トラック横断周波数を高めるためには、例
えば図10に示した対物レンズ7の位置制御ループを利
用する方法がある。即ち、図10の位置制御ループで
は、目標値を変化させると対物レンズ7は目標値に追従
して変位するので、目標値を所望の周波数で変化させて
やれば、必要とするトラック横断周波数を得ることがで
きる。但し、対物レンズ7を大きく振ってトラック横断
周波数を高めることは、前述のように対物レンズ7の位
置をパラメータとして各乗数を調整することと矛盾があ
るので、小さい対物レンズ7の変位でトラック横断周波
数を高めることが望ましい。例えば、±10μmの範囲
で最高周波数10kHzのトラック横断周波数を得るた
めには、250Hzで対物レンズ7を振ってやればよ
い。つまり、目標値として±10μm、250Hzの正
弦波を加えてやればよい。但し、このときの目標値はト
ラックピッチを1.6μmとしたときのものである。
【0045】また、対物レンズ7を正弦波状に振った場
合、その振幅の最大、最小点付近で停止状態となり、ト
ラック横断周波数は低いものとなる。一方、対物レンズ
7を正弦波状に振った場合、その振った範囲の中心(正
弦波が0となる点)でトラック横断周波数は最も高くな
る。そこで、この特性を利用して正弦波の最大点から0
までの時間、及び0から最小点になるまでの時間の比較
的トラック横断周波数の高い時間域でクロストークを検
出するとよい。この場合、例えば±30μm、80Hz
の信号で対物レンズ7を駆動したとすると、振幅値が±
10μmのタイミングでクロストークを測定すればよ
い。更に、光ディスク1の偏心を測定し、得られた偏心
に応じて適切な目標値を設定するようにすれば、安定し
たトラック横断周波数を得ることができる。また、トラ
ック横断周波数を高めるためには、トラックジャンプを
利用する方法もあるし、光ヘッド3自身を駆動する方法
もある。
【0046】次に、図2のフィルタ37について説明す
る。フォーカスサーボループでは低周波帯域においてク
ロストークの観測は難しく、それを解決するためにはト
ラック横断周波数を高めるのがよいと説明したが、それ
を補う特性のフィルタ37を設けるのも一つの方法であ
る。図11は図2にしたフォーカスサーボループにおけ
るトラック横断によるクロストークに対するフォーカス
誤差信号の周波数特性を示した図である。図11(a)
はゲイン、図11(b)は位相の周波数特性であり、こ
こではフォーカスサーボ帯域が約2kHzのときの周波
数特性を示してある。図11から明らかなように2kH
z以下で周波数成分が小さくなっていることがわかる。
【0047】そこで、この周波数特性を補償するために
は、図2のフィルタ37にそれを補うような特性を持た
せればよい。例えば、図12のような特性をフィルタ3
7に与えると、フォーカスサーボ帯域内のクロストーク
でも観測が可能で、乗数の調整を支障なく行うことがで
きる。図12(a)はゲイン、図12(b)は位相の周
波数特性であり、約2kHzまでが2次の積分で、2k
Hz以上がフラットな特性のフィルタである。
【0048】図13は図12に示した特性のフィルタ3
7を設けたときのクロストークに対するフィルタ37の
出力の周波数特性を示した図である。図13(a)はゲ
インで、図13(b)は位相の周波数特性であり、60
Hzから10kHz程度までおおむね平坦な特性が得ら
れている。従って、図12の特性のフィルタ37を設け
ることにより、図11の周波数特性を有効に補うことが
できるので、広範囲の周波数に渡ってクロストークの観
測が可能となり、フォーカスサーボループの周波数特性
に関係なく、乗数の調整を行うことができる。
【0049】図14はフィルタ37の他の例の特性を示
した図である。図14(a)はゲイン、図14(b)は
位相の周波数特性であり、ここでは100Hzに2次の
極をもつローパスフィルタを示してある。次に、図15
は図14の特性のフィルタ37を設けたときのクロスト
ークに対するフィルタ37の出力の周波数特性を示した
図である。図15(a)はゲイン、図15(b)は位相
の周波数特性であり、10Hzから2kHzに渡って比
較的平坦な特性が得られている。従って、図14のよう
な特性のフィルタ37であっても、同様にクロストーク
の観測に効果的であることがわかる。なお、フィルタ3
7の特性として図12や図14の特性を示したが、フィ
ルタの次数や精度を増すようにすれば、更に平坦な特性
を得ることができる。また、クロストークの観測精度が
あまり必要でない場合は、より簡単な例えば1次のロー
パスフィルタを設けてもよい。
【0050】次に、フォーカス誤差信号のクロストーク
は1枚の光ディスクであっても位置によって多少のばら
つきがある。このばらつきが大きい場合は、クロストー
クの補正に誤差が生じ、特にパーシャルROMディスク
の場合は、ROM部と記録可能領域でクロストーク特性
が大きく異なるので、クロストークの補正に大きな誤差
を生じることがある。そこで、このような場合には、光
ディスクの複数の半径位置で前述のようなクロストーク
補正用の乗数k1〜k3を求めてメモリにテーブル化し
ておくとよい。もちろん、対物レンズ7の位置に応じた
テーブルも合わせ持つとよい。光ディスクの複数の半径
位置としては、例えばディスクの内周と外周の2点でも
よいし、内周、中周、外周の3点であってもよく、ある
いは半径を8等分して各位置で乗数k1〜k3を求めて
もよい。
【0051】従って、光ヘッドがシークする場合は、逐
次光ヘッドの位置を検出して乗数k1〜k3をその位置
に応じた値に調整することにより、光ディスクの位置に
よるクロストークのばらつきを補正でき、光ディスクの
全面に渡って精度よくクロストークを補正することがで
きる。なお、複数の半径位置の間、即ちクロストーク補
正用の乗数を求めた位置以外の半径位置ではその位置に
最も近い位置の乗数を用いてもよいし、あるいは各乗数
を直線近似や2次近似などで補間すれば、更に正確にク
ロストークを補正することができる。また、パーシャル
ROMディスクの場合は、ROM部と記録可能領域でク
ロストーク特性が異なるので、ROM部と記録可能領域
で乗数k1〜k3を求めてテーブル化しておけば、領域
によらず正確にクロストークを補正することができる。
【0052】図16は本発明の第2実施例を示したブロ
ック図である。この実施例は図2の第1実施例に示した
乗算器35を削除して構成を簡単化した例である。乗算
器35を削除した以外は図2の実施例と同じである。こ
こで、図2の実施例では、トラッキング誤差信号の振幅
をt、和信号の振幅をwとすると、乗算器35の出力x
は、 x=(k1・t+k2・w)・k3 =k1・k3・t+k2・k3・w …(3) となるのであるが、本実施例では乗算器35の乗数k2
を定数として構成を簡単化したものである。即ち、和信
号の振幅wに対しては乗算器36の乗数k3によって調
整が可能であるので、乗算器36で和信号の振幅の調整
を兼用しようというものである。
【0053】次に、この実施例の具体的な調整方法につ
いて説明する。まず、調整器38では乗算器34の乗数
k1を変化させて乗算器36から出力される補正信号の
位相を変化させる。このとき、調整器38ではフィルタ
37を介して補正加算点32の出力振幅を監視しながら
補正加算点32の出力振幅が最小となるときの乗算器3
4の乗数k1を検索する。即ち、補正加算点32の出力
振幅が最小になったときがフォーカス誤差信号のクロス
トークと補正信号の位相が一致したときであるので、調
整器38では補正加算点32の出力振幅が最小となると
きの乗算器34の乗数k1を検出する。
【0054】乗数k1を変化させる方法としては、図2
の実施例と同様に、例えば100個の乗数k1をプログ
ラムしておいて順次乗数k1を変えていく方法がある。
そして、補正加算点32の出力振幅が最小となる乗数k
1を検出してその値に調整すればよい。また、図2で説
明したように最初は乗数k1を粗いステップで変化させ
て、おおよそ補正加算点32の出力振幅が最小となる乗
数k1を検出し、その後乗数k1を細かいステップで変
化させて正確に最小点となる乗数k1を検出してもよ
い。更に、乗数k1を増加させたときに補正加算点32
の振幅が増加したら、最小点となる乗数k1はそれより
も小さい値であるので、乗数k1を減少させ、この減少
により出力振幅が減少すれば、乗数k1を更に減少させ
て最終的に補正加算点32の出力振幅が最小となるとき
の乗数k1を検出すればよい。
【0055】こうして乗数k1の調整が終了し、補正信
号とクロストークの位相が整合した状態となる。次い
で、乗数k3の調整が行われる。乗数k3を調整する場
合は、調整器38では乗数k3を変化させて補正加算点
32の出力振幅が最小となる乗数k3が検索される。そ
して、補正加算点32の出力振幅が最小となる乗数k3
を検出すると、その値に乗数k3を設定してクロストー
クの補正が行われる。乗数k3を変化させる方法として
は、乗数k1の調整と同様に例えば100個の乗数k3
をプログラムしておいて順次乗数k3を変えていく方法
や、最初は乗数k3を粗いステップで変化させ、その後
細かいステップで変化させる方法がある。また、前述の
ように補正加算点32の出力振幅の増減に応じて乗数k
3を変化させる方法であってもよい。以上で乗数k1,
k3の調整が終了し、光ビームのトラック横断時のフォ
ーカス誤差信号に含まれるクロストークを有効にキャン
セルすることができる。
【0056】次に、図16の実施例では、乗算器35を
削除した例を示したが、乗算器35はそのままで、乗算
器34を削除することも可能である。このときは、全く
同様に乗数k2を変化させて補正加算点32の出力振幅
が最小となる乗数k2を検出してその値に調整すればよ
い。また、図17に示すように乗算器34,35はその
ままで、乗算器36を削除することもできる。この図1
7の実施例は、乗数k1とk2を調整した後、乗数k
1,k2を同じ比率で変化させれば、乗数k3の調整機
能と等価になるので、乗算器36の乗数k3による調整
機能を乗算器34と35で兼用するという例である。従
って、図17では乗数k1,k2の調整の後、乗数k
1,k2を同じ比率で変化させて補正加算点32の出力
振幅が再度最小となるときの乗数k1,k2に調整すれ
ばよい。
【0057】このように乗算器34,35あるいは乗算
器36を削除することにより、ハードウェアの構成を簡
単化することができ、またソフトウェアで構成する場合
には処理を簡単化することができる。なお、以上の第2
実施例においても、乗数k1〜k3を複数回繰り返し調
整することにより、クロストークの補正精度を更に高め
ることができる。また、対物レンズ7の位置に応じてデ
ータテーブルを作成してもよいし、光ディスクの半径位
置に応じてデータテーブルを作成してもよく、更にパー
シャルROMディスクの場合は、ROM部と記録可能領
域に応じてデータテーブルを作成してもよい。このよう
に対物レンズ7の位置、光ディスクの半径位置、あるい
はROM領域と記録可能領域などに応じて各乗数を調整
することにより、更にクロストークの補正精度を高める
ことができる。
【0058】図18は本発明の第3実施例を示したブロ
ック図である。この実施例では、誤差信号生成部31の
フォーカス誤差信号はフィルタ43を介して調整器38
に出力され、トラッキング誤差信号及び和信号もそれぞ
れフィルタ44,45を介して調整器38へ出力されて
いる。フィルタ43〜45としては基本的には必要では
なく、各信号を直接調整器38に出力してもよいし、単
なるローパスフィルタのようなものを用いてもよい。調
整器38では、光ヘッドの光ビームがトラックを横断す
るときの各誤差信号及び和信号が検出され、それに基づ
いて乗算器34〜36の各乗数k1〜k3の調整が行わ
れる。もちろん、乗数の調整は装置の起動時や光ディス
ク1の交換時などに行われる。なお、この実施例におい
ても、光ビームがトラックを横断する場合に、トラック
横断周波数が低いときは、前述のように対物レンズ9の
位置制御ループを利用してトラック横断周波数を高める
のが望ましい。
【0059】乗算器34〜36の各乗数k1〜k3の調
整に際しては、まず調整器38では乗算器36の乗数k
3が0に調整され、補正加算点32に補正信号を加えな
いように初期設定が行われる。この状態で、調整器38
ではトラック横断時のフォーカス誤差信号とトラッキン
グ誤差信号及び和信号が各フィルタを介して検出され
る。このとき、調整器38では光ビームがトラック1ピ
ッチ分を横断したときの各信号の信号波形を検出して内
部のメモリに格納される。信号のデータの確度を上げる
ためには、複数ピッチ分のデータの平均値を用いればよ
い。次いで、調整器38では記憶されたデータをもと
に、フォーカス誤差信号に含まれるトラック横断時のク
ロストークとトラッキング誤差信号及び和信号の関係か
ら乗算器34〜36の各乗数を算出する処理が行われ
る。即ち、 クロストーク=k3・(k1・トラッキング誤差信号+k2・和信号) …(4) の関係式から乗数k1〜k3が算出される。
【0060】ここで、乗数k1〜k3を求める方法は多
数あるが、その一例を説明する。まず、調整器38では
フォーカス誤差信号のクロストークの位相が検出され
る。この位相の基準点はメモリ上に展開されているトラ
ック1ピッチ分のデータの開始点であってもよいが、こ
こでは簡単のためトラッキング誤差信号を基準とする。
このとき、クロストークの位相が15度であったとす
る。また、和信号の位相がトラッキング誤差信号からだ
いたい90度ずれることは前述した通りである。ここ
で、先に検出されたトラッキング誤差信号の振幅が
1 、和信号の振幅がa2であり、トラック横断方向の
変数をxとすると、 トラッキング誤差信号=a1 ・sin(x) …(5) 和信号=a2 ・cos(x) …(6) の関係が成り立つ。そこで、(5),(6)式に乗数k
1,k2を乗じて補正信号がクロストークの位相と同位
相の正弦波となるように乗数k1,k2の比が求められ
る。即ち、 tan(クロストークの位相;15度)=(k1・a1 )/(k2・a2 ) …(7) であるので、これから乗数k1,k2の比は、 k1/k2=tan(15度)×(a2 /a1 ) …(8) となる。そこで、乗数k1を例えば1とすると、乗数k
2を確定することができる。
【0061】次に、クロストークの振幅に基づいて乗数
k3が算出される。ここで、クロストークの振幅をCと
すると、乗算器36の入力振幅は乗数k1,k2より、 入力振幅=〔(k1・a1 2 +(k2・a2 2 1/2 …(9) であるので、これから乗数k3は、 k3=C/〔(k1・a1 2 +(k2・a2 2 1/2 …(10) で求めることができる。以上で乗数k1〜k3の算出が
終了し、調整器38では乗算器34〜36の乗数k1〜
k3をそれぞれ得られた値に調整して全ての調整処理を
終了する。
【0062】本実施例では、前記実施例と全く同様にフ
ォーカス誤差信号に含まれるクロストークを効果的にキ
ャンセルでき、シーク時のフォーカスサーボループを安
定化でき、またトラッキング制御時のフォーカスサーボ
を高精度で制御することができる。また、本実施例では
フォーカス誤差信号、トラッキング誤差信号及び和信号
を検出し、それをもとに乗数k1〜k3を算出して解析
的に調整するので、第1,第2実施例に比べて調整時間
を短縮することができる。
【0063】なお、本実施例においても、対物レンズ7
の位置や光ディスク1の位置に応じて各乗数を算出し、
メモリにテーブル化しておくのがよい。また、パーシャ
ルROMディスクの場合は、ROM部と記録可能領域で
各乗数を算出してテーブル化するのが望ましい。
【0064】次に、図18の実施例では、乗算器34〜
36の3つの乗算器を設けたが、本実施例においても図
16や図17で説明したように乗算器34〜36のうち
1つを削除することが可能である。ここでは、一例とし
て乗算器36を削除した例を説明する。このように乗算
器36を削除した場合、乗数k3を0にできないので乗
算器34,35の乗数k1,k2を0にして補正信号が
0に設定される。この状態で、同様に光ビームがトラッ
クを横断するときのトラッキング誤差信号及び和信号が
それぞれ調整器38で検出され、各信号のトラック1ピ
ッチ分のデータがメモリに格納される。ここで、クロス
トークの振幅をCとすると、 C=〔(k1・a1 2 +(k2・a2 2 1/2 …(11) の関係が成り立つ。そこで、この(11)式と上記
(8)式から乗数k1,k2が算出され、乗数k1,k
2は得られた値に調整される。
【0065】また、図18に示したフィルタ43〜45
については、フォーカスサーボループの特性やトラック
横断時の振幅特性に応じた周波数特性のものを用いれ
ば、各信号の検出精度を高めることができる。特に、フ
ォーカス誤差信号を取り込むフィルタ43については、
フィルタ37と同様に図12,図14の特性のものを用
いると、トラック横断時に広い周波数帯域で信号を検出
することが可能である。なお、乗算器の1つを削除した
場合であっても、対物レンズ7の位置や光ディスク1の
位置、あるいはパーシャルROMディスクの場合は、R
OM部と記録可能領域に応じて各乗数をテーブル化して
もよいことは言うまでもない。
【0066】図19は本発明の第4実施例を示したブロ
ック図である。図19において、46は誤差信号生成部
31で生成された和信号を2値化するためのコンパレー
タである。コンパレータ46のスレッショールドレベル
は和信号の振幅の中間値に設定され、トラック横断時に
は和信号の2値化信号が調整器38へ出力される。和信
号の2値化信号は、トラックの溝に当たる部分とそうで
ない部分で1と0に変化する信号となる。また、フォー
カス誤差信号及びトラッキング誤差信号はそれぞれフィ
ルタ43,44を介して調整器38へ出力される。調整
器38では、装置の起動時や光ディスク1の交換時に和
信号の2値化信号とトラッキング誤差信号にクロストー
クを対応させてデータテーブルが作成され、通常の動作
時にはそれを参照してクロストークの補正が行われる。
従って、本実施例では、乗数を算出してクロストークを
補正する構成ではないので、乗算器34〜35は使用さ
れていない。その他の構成は図2と同じである。
【0067】次に、図19の第4実施例の具体的な動作
を図20に基づいて説明する。図20(a)は光ビーム
がトラックを横断したときのトラッキング誤差信号、図
20(b)は和信号である。図20(b)にはコンパレ
ータ46の和信号の2値化信号も示してある。この2値
化信号はローレベルとハイレベルに変化し、通常のロジ
ック回路であればローレベルは0V、ハイレベルは5V
である。トラッキング誤差信号と和信号はおおよそ90
度の位相差があり、トラッキング誤差信号は2値化信号
がローレベルのときは図20(a)の如くa10〜a17
ように一意に定まる信号となる。また、トラッキング誤
差信号は2値化信号がハイレベルのときは、a21〜a27
のように同じく一意に定まる信号となる。図20(c)
はフォーカス誤差信号のクロストークである。もちろ
ん、この実施例においても、光ビームのトラック横断周
波数を高めるようにすることは先の実施例と同じであ
る。
【0068】ここで、光ビームがトラックを横断すると
きは各信号は図20のように変化するのであるが、調整
器38ではトラック横断時のこれらの信号が取り込ま
れ、それに基づいてクロストーク補正用のデータテーブ
ルが作成される。トラッキング誤差信号及びフォーカス
誤差信号のクロストークを取り込む場合は、各々調整器
38内のD/Aコンバータでデジタル化して取り込まれ
る。また、クロストーク補正用のデータテーブルを作成
する場合、調整器38では和信号の2値化信号がローレ
ベルのときと、ハイレベルのときで各々データテーブル
が作成され、かつそれぞれトラッキング誤差信号レベル
にクロストークレベルを対応させて各データテーブルが
作成される。
【0069】具体的には、和信号の2値化信号がローレ
ベルの場合、まず図20(a)のようにトラッキング誤
差信号のa10のときにクロストークレベルは図20
(c)のようにc10であるので、トラッキング誤差信号
レベルa10にクロストークレベルc10を対応させてメモ
リに格納される。メモリとしては、調整器38の内部メ
モリであってもよいし、外付けのメモリであってもよ
い。同様に、調整器38ではトラッキング誤差信号レベ
ルa11にクロストークレベルc11、a12にc12、a13
13というようにトラッキング誤差信号レベルにそれぞ
れクロストークレベルを対応させてデータテーブルが作
成される。
【0070】一方、2値化信号がハイレベルの場合は、
まずトラッキング誤差信号a20にクロストークレベルc
20が対応するので、a20にc20を対応させてメモリに格
納される。同様に、トラッキング誤差信号a21にクロス
トークc21、a22にc22、a 23にc23というようにトラ
ッキング誤差信号レベルにそれぞれクロストークレベル
を対応させてデータテーブルが作成される。以上でデー
タテーブルの作成が終了する。なお、図20では2値化
信号がローレベル及びハイレベルのときに、各々トラッ
キング誤差信号とクロストークのサンプリングポイント
は8ポイントであるので、8ポイントづつのデータテー
ブルが作成されることになるが、ポイント数は必要なク
ロストークの補正精度、あるいはメモリ容量の制約など
によって任意に設定すればよい。また、実際の運用に際
しては、トラッキング誤差信号のレベルを均等に分割し
た形で、例えば振幅レベルが1Vであれば、0.1Vご
とのデータテーブルとするのがよい。
【0071】次に、以上のように作成されたデータテー
ブルを用いてフォーカス誤差信号に含まれるクロストー
クを補正する動作を説明する。通常の動作時において
は、調整器38はトラッキング誤差信号、コンパレータ
46から出力される和信号の2値化信号を監視してお
り、例えば2値化信号がローレベルで、トラッキング誤
差信号レベルがa16であれば、データテーブルを参照し
てそれに対応したクロストークレベルc16が読み出され
る。次いで、調整器38からc16のレベルデータが補正
信号として補正加算点32へ出力され、フォーカス誤差
信号から補正信号が減算される。これにより、そのとき
フォーカス誤差信号はc16のクロストークを含んでいる
ので、フォーカス誤差信号から補正信号を減算すること
でクロストークを含まない純粋なフォーカス誤差信号に
補正される。
【0072】もちろん、調整器38から補正信号を補正
加算点32へ出力するときは、調整器38内のD/Aコ
ンバータでアナログ信号に変換される。また、2値化信
号がローレベルで、トラッキング誤差信号がa17であれ
ば、データテーブルからそれに対応したクロストークレ
ベルc17を読み出して補正加算点32へ出力される。こ
うして調整器38ではデータテーブルを参照し、トラッ
キング誤差信号レベルに対応したクロストークレベルを
補正信号として出力することで、フォーカス誤差信号の
クロストークをキャンセルする処理が行われる。
【0073】本実施例では、トラッキング誤差信号、和
信号の2値化信号とクロストークを対応させてデータテ
ーブルを作成し、装置の動作時にはこれを参照してクロ
ストークを補正することにより、第1〜第3実施例と同
様にフォーカス誤差信号に含まれるクロストークを有効
にキャンセルでき、シーク時のフォーカスサーボを安定
化したり、トラッキング制御時のフォーカスサーボを高
精度化することができる。また、本実施例では、乗算器
などのように補正信号を生成するための構成要素が不要
であるので、構成を簡単化することができる。更に、ト
ラッキング誤差信号、2値化信号及びフォーカス誤差信
号を直接検出してデータテーブルを作成し、動作時には
それを参照してクロストークを補正するので、乗数を算
出するような複雑な処理が不要であり、簡単にクロスト
ークを補正することができる。特に、ソフトウェアで処
理する場合は、プロセッサの負荷を非常に軽減すること
ができる。
【0074】なお、本実施例においても、対物レンズの
位置、光ディスク1の半径位置、あるいはパーシャルR
OMディスクの場合のROM部と記録可能領域に応じて
データテーブルを作成すれば、更に精度よくクロストー
クを補正できることは言うまでもない。また、フィルタ
43及び44についても、図18で説明したようにフォ
ーカスサーボループの特性に応じた周波数特性のものを
用いるのがよく、特にフォーカス誤差信号を取り込むフ
ィルタ43としては、図12,図14の特性のものを用
いるのが望ましい。
【0075】図21は本発明の第5実施例を示したブロ
ック図である。先の実施例ではトラッキングサーボルー
プをオフした状態で乗数を調整したり、データテーブル
を作成したりしたが、この実施例ではトラッキングサー
ボをオンした状態でクロストーク補正用のデータテーブ
ルを作成するものである。図中の50はトラッキングサ
ーボループを安定化するための位相補償器、51はドラ
イバ、52はトラッキングアクチュエータ、53は調整
器38からの信号をトラッキングサーボループに加算す
るための駆動加算点である。以上の各構成要素によって
トラッキングサーボループが構成されている。なお、こ
の実施例ではデータテーブルを作成するのに和信号の2
値化信号は使用しないので、コンパレータ46は設けら
れていない。その他の構成は図19と同じである。
【0076】次に、本実施例の動作について説明する。
まず、装置が起動された場合、あるいは光ディスクが交
換された場合、同様にクロストーク補正用のデータテー
ブルが作成される。データテーブルを作成する場合は、
フォーカスサーボをオンし、その後トラッキングサーボ
がオンされる。この点が先の実施例と異なる。こうして
2つのサーボループをオンした状態で、調整器38から
駆動加算点53にトラッキングアクチュエータ52を駆
動するための駆動信号が出力され、対物レンズ7が1つ
のトラックの範囲内で振れるようにトラッキングアクチ
ュエータ52が駆動される。即ち、光ビームがトラック
を横断するのではなく、光ビームが1つのトラックの範
囲内でトラックの中央を中心として左右に振れるように
対物レンズ7が駆動され、調整器38ではこのときのト
ラッキング誤差信号とフォーカス誤差信号を検出してク
ロストーク補正用のデータテーブルが作成される。駆動
加算点53に出力する駆動信号としては、フォーカスサ
ーボループの帯域に応じて例えばその帯域の周波数の正
弦波、あるいは帯域周波数の2倍の正弦波の駆動信号を
用いるのがよい。
【0077】図22(a)は以上のように対物レンズ7
を1つのトラックの範囲内で振ったときに得られたトラ
ッキング誤差信号、図22(b)はフォーカス誤差信号
のクロストークである。調整器38では、図19の実施
例と同様にトラッキング誤差信号とクロストークのレベ
ルを所定のサンプリング周期で検出し、両方を対応させ
てメモリに格納することでデータテーブルが作成され
る。例えば、図22(a)のトラッキング誤差信号がa
30のときは図22(b)のクロストークレベルはc30
あるので、a30にc30を対応させてメモリに格納され
る。同様に、調整器38ではトラッキング誤差信号a31
にはクロストークc31、a36にはc36というようにトラ
ッキング誤差信号レベルにクロストークレベルを対応さ
せてメモリに格納され、所定数のデータを格納してデー
タテーブルが作成される。
【0078】なお、トラッキング誤差信号及びクロスト
ークレベルを検出する場合は、調整器38内のA/Dコ
ンバータでデジタル化されて調整器38に取り込まれ
る。また、図22ではトラッキング誤差信号とクロスト
ークのサンプリングポイント数は8ポイントであるが、
このときもクロストークの補正精度やメモリ容量の制約
などに応じて任意に設定すればよい。更に、データテー
ブルの作成に際しては、トラッキング誤差信号のレベル
を均等に分割した形で、例えばその振れ幅が0.5Vで
あれば、0.05Vごとのテーブルとするのがよい。
【0079】次に、データテーブルを用いてクロストー
クを補正する場合は、図19の実施例と同様に、調整器
38ではトラッキング誤差信号が検出され、それに対応
したデータテーブル上のクロストークレベルを補正加算
点32へ出力することで、クロストークの補正が行われ
る。例えば、図22(a)に示すようにトラッキング誤
差信号レベルがa31であれば、それに対応するクロスト
ークレベルc31が読み出され、そのレベルデータが補正
信号として補正加算点32に出力される。これにより、
フォーカス誤差信号からクロストーク成分に相当する補
正信号が減算され、クロストークを含まない純粋なフォ
ーカス誤差信号が生成される。もちろん調整器38から
補正加算点32に補正信号を出力する場合は、調整器3
8内のD/Aコンバータでアナログ信号に変換される。
こうして調整器38では、データテーブルを参照し、ト
ラッキング誤差信号レベルに対応したクロストークレベ
ルを補正信号として出力することで、クロストークの補
正が行われる。
【0080】本実施例では、フォーカスサーボ、トラッ
キングサーボをオンした状態で、1トラックの範囲内で
対物レンズ7を駆動し、このとき得られたトラッキング
誤差信号とフォーカス誤差信号を検出してデータテーブ
ルを作成することにより、トラッキングサーボをオフし
たときに比べてトラッキング誤差の生じる範囲が狭く補
正データのきざみ幅を小さくできるので、クロストーク
の補正精度を更に高めることができる。従って、第1〜
第4実施例に比べて更にクロストークを精度よく補正で
き、より高精度なフォーカス制御を行うことができる。
【0081】また、実際に情報の記録再生を行うときは
トラッキングサーボループはオンした状態であるので、
通常の動作時はシーク中に比べてより高いサーボ性能が
要求されるのであるが、本実施例ではこのように高精度
のサーボが必要な場合に、最も高精度でクロストークの
補正を行うことができる。更に、本実施例においても乗
数を算出する必要がないので、ハードウェアを簡単化で
き、またソフトウェアで処理するときはプロセッサの負
担を軽減することができる。更に、本実施例では、コン
パレータ46が不要であるので、図19の実施例に比べ
て更に構成を簡単化することができる。
【0082】なお、本実施例においても、対物レンズ7
の位置、光ディスク1の半径位置、あるいはパーシャル
ROMディスクの場合のROM部と記録可能領域に応じ
てデータテーブルを作成することが望ましい。また、本
実施例は前述のようにクロストークの補正精度が高いの
で、トラッキングサーボループがオンした状態では本実
施例のクロストーク補正を採用し、それ以外のシーク中
は第1〜第4実施例のクロストーク補正を採用して、要
求される補正精度に応じて使い分けるようにしてもよ
い。
【0083】図23は本発明の第6実施例を示したブロ
ック図である。この実施例は、図18の実施例を全てデ
ジタル的に処理するようにした例である。誤差信号生成
部31で生成されたフォーカス誤差信号、トラッキング
誤差信号及び和信号は、それぞれA/Dコンバータ60
でデジタル化されてCPU62に取り込まれる。CPU
62では、トラッキングサーボループの補正加算点3
2、位相補償器33の機能が全てデジタル的に処理さ
れ、フォーカスサーボ、トラッキングサーボもデジタル
信号処理によって制御される。位相補償器33の出力は
D/Aコンバータ61でアナログ信号に変換してドライ
バ39へ出力される。また、CPU62では乗算器34
〜36、フィルタ37、43〜44の機能もデジタル的
に処理され、図18で説明したように得られた各誤差信
号及び和信号をもとに演算処理を行うことによって乗数
k1〜k3が算出され、クロストークの補正が行われ
る。
【0084】図24は本発明の第7実施例を示したブロ
ック図である。この実施例も同様に図21の実施例をデ
ジタル的に処理する例である。この実施例においても、
CPU62によってフォーカスサーボ、トラッキングサ
ーボがデジタル的に制御される。また、CPU62では
図21で説明したように、クロストーク補正用のデータ
テーブルが作成され、かつ通常の動作時にはデータテー
ブルを参照してクロストークの補正が行われる。なお、
図23,図24のA/Dコンバータ60、D/Aコンバ
ータ61はCPU62に内蔵されたものでもよいし、外
付けのものであってもよい。
【0085】このようにフォーカスサーボやトラッキン
グサーボ、あるいは乗数の演算やデータテーブルの作成
などをデジタル化することにより、各乗算器や位相補償
器などのハードウェアを大幅に簡単化することができ
る。また、ここでは図18と図21の実施例をデジタル
化した例を示したが、その他の実施例も同様にデジタル
化することが可能である。なお、このようにデジタル化
した場合には、例えば前述のようにトラッキングのオン
時とオフ時でクロストークの補正方式を切り換えるよう
なときは、容易に切り換えを行うことができる。また、
前述のように和信号を2値化する場合は、A/Dコンバ
ータ60で変換されたデジタル値をCPU62内のスレ
ッショールドと比較することで、簡単にデジタル的に2
値化を行うことができる。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、次の効果
がある。 (1)トラッキング誤差信号と和信号をもとにクロスト
ークの補正信号を生成してフォーカスサーボループに印
加することにより、フォーカス誤差信号に含まれるクロ
ストークを有効にキャンセルでき、光ヘッドのシーク時
のフォーカスサーボを安定化することができる。また、
トラッキング時にはフォーカスサーボを高精度で制御す
ることができる。 (2)和信号の2値化信号に応じクロストークの振幅を
トラッキング誤差信号の振幅に対応させてデータテーブ
ルを作成し、このデータテーブルを参照してクロストー
クの補正値をフォーカスサーボループに印加することに
より、同様にフォーカス誤差信号のクロストークをキャ
ンセルでき、光ヘッドのシーク時のフォーカスサーボを
安定化できると共に、トラッキング時のフォーカスサー
ボを高精度化することができる。 (3)しかも、この場合は、和信号の2値化信号、フォ
ーカス誤差信号及びトラッキング誤差信号から直接デー
タテーブルを作成するので、演算処理が不要であり、構
成を簡単化することができる。また、ソフトウェアで処
理する場合は、プロセッサの負担を軽減することができ
る。 (4)光ビームを1トラックの範囲内で振った状態でト
ラッキング誤差信号とクロストークを取り込み、クロス
トークの振幅をトラッキング誤差信号の振幅に対応させ
てデータテーブルを作成し、このデータテーブルを参照
してクロストークの補正値をフォーカスサーボループに
印加することにより、トラッキング制御時にフォーカス
誤差信号に含まれるクロストークを正確にキャンセルで
き、クロストークを高精度で補正することができる。ま
た、演算処理などが不要であるので構成を簡単化できる
と共に、ソフトウェアで処理するときはプロセッサの負
担を軽減することができる。 (5)対物レンズのトラッキング方向の位置に応じてク
ロストークの補正値を求めてテーブル化することによ
り、対物レンズの位置に応じて、より高精度でクロスト
ークを補正することができる。 (6)記録媒体の位置に応じてクロストークの補正値を
求めてテーブル化することにより、記録媒体の位置に応
じて、より高精度でクロストークを補正することができ
る。 (7)記録媒体がパーシャルROM記録媒体である場
合、ROM領域と記録可能領域でクロストークの補正値
を求めてテーブル化することにより、記録媒体の領域に
応じて、より高精度でクロストークを補正することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学的情報記録再生装置の全体構成を
示した構成図である。
【図2】本発明による光学的情報記録再生装置のフォー
カス制御装置の第1実施例を示したブロック図である。
【図3】図2の実施例の誤差信号生成部で生成されるト
ラッキング誤差信号、和信号、及びフォーカス誤差信号
のクロストークを示した信号波形図である。
【図4】和信号のDC分をカットするDCカット部の例
を示した回路図である。
【図5】DCカット部の他の例を示したブロック図であ
る。
【図6】和信号のDCカット部の配置位置の一例を示し
たブロック図である。
【図7】光ビームのトラック横断時にトラックにデータ
が記録されていたときの和信号とそれに重畳する高周波
のデータ成分を示した信号波形図である。
【図8】図2の実施例のフィルタ37を削除した例を示
したブロック図である。
【図9】対物レンズの位置をパラメータとした乗数k1
〜k3のデータテーブルの例を示した図である。
【図10】対物レンズ7を所望の位置に固定するための
位置制御ループを示したブロック図である。
【図11】図2のフォーカスサーボループのクロストー
クに対するフォーカス誤差信号の周波数特性を示した図
である。
【図12】フォーカスサーボループの周波数特性を補償
するためのフィルタ37の特性の例を示した図である。
【図13】図12の特性のフィルタ37を設けたときの
クロストークに対するフィルタ37の出力の周波数特性
を示した図である。
【図14】フィルタ37の他の特性の例を示した図であ
る。
【図15】図14の特性のフィルタ37を設けたときの
クロストークに対するフィルタ37の出力の周波数特性
を示した図である。
【図16】本発明の第2実施例を示したブロック図であ
る。
【図17】図16の実施例の乗算器36を削除した例を
示したブロック図である。
【図18】本発明の第3実施例を示したブロック図であ
る。
【図19】本発明の第4実施例を示したブロック図であ
る。
【図20】図19の実施例でテーブルの作成のために検
出されるトラッキング誤差信号、和信号とその2値化信
号、及びフォーカス誤差信号のクロストークを示した信
号波形図である。
【図21】本発明の第5実施例を示したブロック図であ
る。
【図22】図21の実施例でテーブル作成のために検出
されるトラッキング誤差信号とフォーカス誤差信号のク
ロストークを示した信号波形図である。
【図23】本発明の第6実施例を示したブロック図であ
る。
【図24】本発明の第7実施例を示したブロック図であ
る。
【図25】従来の光ディスク装置のフォーカスサーボル
ープを示したブロック図である。
【図26】図25のサーボループのフォーカス誤差信号
とD/Aコンバータの出力を示した信号波形図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 モータ 3 光ヘッド 4 半導体レーザ 7 対物レンズ 9 光センサ 10 レンズ位置センサ 31 誤差信号生成部 32 補正加算点 33,50 位相補償器 34〜36 乗算器 37,43〜45 フィルタ 38 調整器 39,51 ドライバ 40 フォーカスアクチュエータ 41 DCカット部 42 加算器 46 コンパレータ 52 トラッキングアクチュエータ 53 駆動加算点 60 A/Dコンバータ 61 D/Aコンバータ 62 CPU

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の情報トラックを有する光学的情報
    記録媒体に光ビームを照射する光ヘッドと、この光ヘッ
    ドから照射された前記記録媒体からの反射光または透過
    光を検出するための複数に分割された光センサと、この
    光センサの検出信号をもとにフォーカス誤差信号、トラ
    ッキング誤差信号及び前記光センサの検出信号の総和の
    和信号を生成するための手段とを有する光学的情報記録
    再生装置において、前記光ヘッドの光ビームが前記記録
    媒体の情報トラックを横断するときの前記トラッキング
    誤差信号及び和信号に基づいて前記フォーカス誤差信号
    に含まれるクロストークと位相及び振幅が整合する補正
    信号を生成するための補正信号生成手段と、この補正信
    号をフォーカスサーボループに印加するための補正信号
    印加手段とからなるクロストーク補正手段を有し、該フ
    ォーカスサーボループに前記補正信号を印加することに
    よって、フォーカス誤差信号に含まれるクロストークを
    キャンセルすることを特徴とする光学的情報記録再生装
    置。
  2. 【請求項2】 前記補正信号生成手段は、前記トラッキ
    ング誤差信号と和信号をそれぞれ乗算するための第1,
    第2の乗算器と、この第1,第2の乗算器の出力を加算
    するための加算器と、この加算器の出力を乗算してクロ
    ストークの補正信号を出力する第3の乗算器と、前記第
    1,第2及び第3の乗算器の乗数を調整するための調整
    器とからなり、該調整器は前記補正信号印加手段の出力
    振幅を監視しながら前記第1,第2の乗算器の乗数を可
    変し、前記出力振幅が最小となるように該第1,第2の
    乗算器の乗数を調整することによって、前記補正信号の
    位相をフォーカス誤差信号のクロストークの位相に整合
    させると共に、前記第3の乗算器の乗数を可変し、前記
    出力振幅が最小となるように該第3の乗算器の乗数を調
    整することによって、前記補正信号の振幅をクロストー
    クの振幅に整合させることを特徴とする請求項1の光学
    的情報記録再生装置。
  3. 【請求項3】 前記補正信号生成手段は、前記トラッキ
    ング誤差信号と和信号のいずれか一方を乗算するための
    第1の乗算器と、このいずれか一方が乗算されたトラッ
    キング誤差信号と和信号を加算するための加算器と、こ
    の加算器の出力を乗算してクロストークの補正信号を出
    力する第2の加算器と、前記第1,第2の乗算器の乗数
    を調整するための調整器とからなり、該調整器は前記補
    正信号印加手段の出力振幅を監視しながら前記第1の乗
    算器の乗数を可変し、前記出力振幅が最小となるように
    該第1の乗算器の乗数を調整することによって、前記補
    正信号の位相をフォーカス誤差信号のクロストークの位
    相に整合させると共に、前記第2の乗算器の乗数を可変
    し、前記出力振幅が最小となるように該第2の乗算器の
    乗数を調整することによって、前記補正信号の振幅をク
    ロストークの振幅に整合させることを特徴とする請求項
    1の光学的情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】 前記補正信号生成手段は、前記トラッキ
    ング誤差信号及び和信号をそれぞれ乗算するための第1
    及び第2の乗算器と、この第1,第2の乗算器の出力を
    加算してクロストークの補正信号を出力する加算器と、
    前記第1,第2の乗算器の乗数を調整するための調整器
    とからなり、該調整器は前記補正信号印加手段の出力振
    幅を監視しながら前記第1及び第2の乗算器の乗数を可
    変し、前記出力振幅が最小となるように該第1及び第2
    の乗算器の乗数を調整することによって、前記補正信号
    の位相をフォーカス誤差信号のクロストークの位相に整
    合させると共に、前記第1及び第2の乗算器の乗数を同
    じ比率で可変し、前記出力振幅が最小となるように該第
    1及び第2の乗算器の乗数を調整することによって、前
    記補正信号の振幅をクロストークの振幅に整合させるこ
    とを特徴とする請求項1の光学的情報記録再生装置。
  5. 【請求項5】 前記補正信号印加手段の出力と調整器の
    間に、フォーカスサーボループのクロストークに対する
    低域の周波数特性を補償するためのフィルタが設けられ
    ていることを特徴とする請求項2,3及び4の光学的情
    報記録再生装置。
  6. 【請求項6】 前記補正信号生成手段は、前記補正信号
    印加手段の出力からフォーカス誤差信号のクロストーク
    を検出するための手段と、前記トラッキング誤差信号及
    び和信号の波形をそれぞれ記憶するための記憶手段と、
    前記トラッキング誤差信号及び和信号をそれぞれ乗算す
    るための第1,第2の乗算器と、この第1,第2の加算
    器の出力を加算するための加算器と、この加算器の出力
    を乗算してクロストークの補正信号を出力する第3の乗
    算器、前記クロストーク及びトラッキング誤差信号と和
    信号をもとに前記第1,第2及び第3の乗算器の乗数を
    算出するための調整器とからなり、該調整器は前記第3
    の乗算器の乗数を0にした状態で、前記光ヘッドの光ビ
    ームが少なくとも情報トラック1ピッチを横断したとき
    のトラッキング誤差信号波形と和信号波形を各々前記記
    憶手段に格納すると共に、このトラッキング誤差信号と
    前記検出手段で検出されたクロストークとの位相差を検
    出し、得られた位相差と前記記憶手段に格納されたトラ
    ッキング誤差信号と和信号の振幅から前記補正信号の位
    相がクロストークの位相に整合するように前記第1,第
    2の乗算器の乗数を算出し、得られた乗数値、クロスト
    ークの振幅及びトラッキング誤差信号と和信号の振幅か
    ら補正信号の振幅がクロストークの振幅に整合するよう
    に前記第3の乗算器の乗数を算出してそれぞれの乗算器
    の乗数値を得られた値に調整することを特徴とする請求
    項1の光学的情報記録再生装置。
  7. 【請求項7】 前記補正信号生成手段は、前記補正信号
    印加手段の出力からフォーカス誤差信号を検出するため
    の手段と、トラッキング誤差信号波形及び和信号波形を
    記憶するための記憶手段と、前記トラッキング誤差信号
    及び和信号をそれぞれ乗算するための第1,第2の乗算
    器と、この第1,第2の乗算器の出力を加算してクロス
    トークの補正信号を出力する加算器と、前記クロストー
    ク及びトラッキング誤差信号と和信号をもとに前記第
    1,第2の乗算器の乗数を算出するための調整器とから
    なり、該調整器は前記第1,第2の乗算器の乗数を0に
    した状態で、前記光ヘッドの光ビームが少なくとも情報
    トラック1ピッチを横断したときのトラッキング誤差信
    号波形と和信号波形を各々前記記憶手段に格納すると共
    に、このトラッキング誤差信号と前記検出手段で検出さ
    れたクロストークとの位相差を検出し、得られた位相差
    と前記記憶手段に記憶されたトラッキング誤差信号と和
    信号の振幅及びクロストークの振幅から前記補正信号の
    位相と振幅がクロストークの位相と振幅に整合するよう
    に前記第1,第2の乗算器の乗数を算出してそれぞれの
    乗算器の乗数値を得られた値に調整することを特徴とす
    る請求項1の光学的情報記録再生装置。
  8. 【請求項8】 前記補正信号印加手段の出力と検出手段
    の間に、フォーカスサーボループのクロストークに対す
    る低域の周波数特性を補償するためのフィルタが設けら
    れている特徴とする請求項6及び7の光学的情報記録再
    生装置。
  9. 【請求項9】 前記クロストーク補正手段は、前記光ヘ
    ッド内の光ビームを集光する対物レンズのトラッキング
    方向の位置に応じて前記補正信号生成手段の補正信号値
    を記憶手段にテーブル化し、該テーブルを参照して対物
    レンズの位置に応じて補正信号値を調整することによっ
    て、フォーカス誤差信号のクロストークを対物レンズの
    位置に応じて補正することを特徴とする請求項1の光学
    的情報記録再生装置。
  10. 【請求項10】 前記クロストーク補正手段は、前記記
    録媒体の位置に応じて前記補正信号生成手段の補正信号
    値を記憶手段にテーブル化し、該テーブルを参照して記
    録媒体の位置に応じて補正信号値を調整することによっ
    て、フォーカス誤差信号のクロストークを記録媒体の位
    置に応じて補正することを特徴とする請求項1の光学的
    情報記録再生装置。
  11. 【請求項11】 前記クロストーク補正手段は、前記記
    録媒体がパーシャルROM記録媒体である場合に、該記
    録媒体のROM領域と記録可能領域に応じて前記補正信
    号生成手段の補正信号値を記憶手段にテーブル化し、該
    テーブルを参照して記録媒体のROM領域と記録可能領
    域に応じて補正信号値を調整することによって、フォー
    カス誤差信号のクロストークを記録媒体の領域に応じて
    補正することを特徴とする請求項1の光学的情報記録再
    生装置。
  12. 【請求項12】 複数の情報トラックを有する光学的情
    報記録媒体に光ビームを照射する光ヘッドと、この光ヘ
    ッドから照射された前記記録媒体からの反射光、または
    透過光を検出するための複数に分割された光センサと、
    この光センサの検出信号をもとにフォーカス誤差信号、
    トラッキング誤差信号及び前記光センサの検出信号の総
    和の和信号を生成するための手段とを有する光学的情報
    記録再生装置において、前記光ヘッドの光ビームが前記
    記録媒体の情報トラックを横断したときの前記和信号を
    2値化するための2値化手段と、この2値化手段の2値
    化信号のハイレベルとローレベルに対応して前記トラッ
    キング誤差信号及びフォーカス誤差信号のクロストーク
    を所定のサンプリング周期で取り込むと共に、前記2値
    化手段の2値化信号に応じクロストークの振幅をトラッ
    キング誤差信号の振幅に対応させて記憶手段にデータテ
    ーブルを作成するための手段と、前記記憶手段のデータ
    テーブルを参照してクロストークの補正信号を決定する
    ための手段と、この補正信号をフォーカスサーボループ
    に印加するための補正信号印加手段とからなるクロスト
    ーク補正手段を有し、該クロストーク補正手段は、装置
    の動作時に、前記2値化手段の出力とトラッキング誤差
    信号の振幅を検出し、この2値化手段の出力とトラッキ
    ング誤差信号の振幅に対応する前記データテーブル上の
    クロストーク値をフォーカスサーボループに印加するこ
    とによって、フォーカス誤差信号に含まれるクロストー
    クをキャンセルすることを特徴とする光学的情報記録再
    生装置。
  13. 【請求項13】 複数の情報トラックを有する光学的情
    報記録媒体に光ビームを照射する光ヘッドと、この光ヘ
    ッドから照射された前記記録媒体からの反射光または透
    過光を検出するための複数に分割された光センサと、こ
    の光センサの検出信号をもとにフォーカス誤差信号、ト
    ラッキング誤差信号を生成するための手段とを有する光
    学的情報記録再生装置において、フォーカスサーボとト
    ラッキングサーボをオンした状態で、該トラッキングサ
    ーボループに前記光ヘッドの光ビームが1トラックの範
    囲内で振れるように駆動信号を印加するための手段と、
    この駆動信号の印加時に前記トラッキング誤差信号及び
    フォーカス誤差信号を所定のサンプリング周期で取り込
    むと共に、トラッキング誤差信号の振幅にクロストーク
    の振幅を対応させて記憶手段にデータテーブルを作成す
    るための手段と、前記記憶手段のデータテーブルを参照
    してクロストークの補正信号を決定するための手段と、
    この補正信号をフォーカスサーボループに印加するため
    の補正信号印加手段とからなるクロストーク補正手段を
    有し、該クロストーク補正手段は、装置の動作時に、ト
    ラッキング誤差信号の振幅を検出し、このトラッキング
    誤差信号の振幅に対応する前記データテーブル上のクロ
    ストーク値をフォーカスサーボループに印加することに
    よって、フォーカス誤差信号に含まれるクロストークを
    キャンセルすることを特徴とする光学的情報記録再生装
    置。
  14. 【請求項14】 前記データテーブル作成手段と、補正
    信号印加手段の出力の間に、フォーカスサーボループの
    クロストークに対する低域の周波数特性を補償するため
    のフィルタが設けられていることを特徴とする請求項1
    2及び13の光学的情報記録再生装置。
  15. 【請求項15】 前記クロストーク補正手段は、前記光
    ヘッド内の光ビームを集光する対物レンズのトラッキン
    グ方向の位置に応じたクロストークレベルを記憶手段に
    テーブル化し、該テーブルを参照して対物レンズの位置
    に応じた補正信号をフォーカスサーボループに印加する
    ことによって、フォーカス誤差信号のクロストークを対
    物レンズの位置に応じて補正することを特徴とする請求
    項12及び13の光学的情報記録再生装置。
  16. 【請求項16】 前記クロストーク補正手段は、前記記
    録媒体の位置に応じたクロストークレベルを記憶手段に
    テーブル化し、該テーブルを参照して対物レンズの位置
    に応じた補正信号をフォーカスサーボループに印加する
    ことによってフォーカス誤差信号のクロストークを記録
    媒体の位置に応じて補正することを特徴とする請求項1
    2及び13の光学的情報記録再生装置。
  17. 【請求項17】 前記クロストーク補正手段は、前記記
    録媒体がパーシャルROM記録媒体である場合に、該記
    録媒体のROM領域と記録可能領域に応じたクロストー
    クレベルを記憶手段にテーブル化し、該テーブルを参照
    して記録媒体のROM領域と記録可能領域に応じた補正
    信号をフォーカスサーボループに印加することによっ
    て、フォーカス誤差信号のクロストークをパーシャルR
    OM記録媒体の領域に応じて補正することを特徴とする
    請求項12及び13の光学的情報記録再生装置。
  18. 【請求項18】 前記クロストーク補正手段は、対物レ
    ンズの位置に応じたテーブルを作成するときは、前記対
    物レンズのトラッキング方向の位置を検出するためのレ
    ンズ位置センサの出力をトラッキングサーボループの入
    力にフィードバックして対物レンズのトラッキング方向
    の位置を制御する位置制御ループに、対物レンズの目標
    位置を与えて該対物レンズのトラッキング方向の位置を
    制御することにより、対物レンズの位置をトラッキング
    方向の所望の位置に固定することを特徴とする請求項9
    及び15の光学的情報記録再生装置。
  19. 【請求項19】 前記クロストーク補正手段は、各乗算
    器の乗数値の調整時またはクロストークの補正用データ
    テーブルの作成時は、前記対物レンズのトラッキング方
    向の位置を検出するためのレンズ位置センサの出力をト
    ラッキングサーボループの入力にフィードバックして対
    物レンズのトラッキング方向の位置を制御する位置制御
    ループに、所定の信号を入力することにより前記光ヘッ
    ドの光ビームが所望のトラック横断周波数でトラックを
    横断するように制御することを特徴とする請求項1及び
    12の光学的情報記録再生装置。
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