JP3499129B2 - 粉体塗料の調色方法と、それを実施するための調色システム - Google Patents
粉体塗料の調色方法と、それを実施するための調色システムInfo
- Publication number
- JP3499129B2 JP3499129B2 JP08421698A JP8421698A JP3499129B2 JP 3499129 B2 JP3499129 B2 JP 3499129B2 JP 08421698 A JP08421698 A JP 08421698A JP 8421698 A JP8421698 A JP 8421698A JP 3499129 B2 JP3499129 B2 JP 3499129B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- color
- powder
- powder coating
- dry blending
- toning
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Spectrometry And Color Measurement (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数色の粉体塗料
を配合して調色する調色方法と、それを実施するための
調色システムとに関するものである。
を配合して調色する調色方法と、それを実施するための
調色システムとに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、溶剤を用いずに空気を媒体として
塗装するため安全性が高く、かつ環境に及ぼす影響の少
ない粉体塗料が、家庭電化製品などの分野で普及しつつ
ある。粉体塗料は一般に、粉体のもとになる結着樹脂中
に、着色剤やその他の添加剤などを配合し、溶融混練し
たのち粉砕、分級して製造される。
塗装するため安全性が高く、かつ環境に及ぼす影響の少
ない粉体塗料が、家庭電化製品などの分野で普及しつつ
ある。粉体塗料は一般に、粉体のもとになる結着樹脂中
に、着色剤やその他の添加剤などを配合し、溶融混練し
たのち粉砕、分級して製造される。
【0003】そして、たとえば摩擦やコロナ放電などに
よって一定の極性に帯電させた粉体塗料を、接地させた
被塗物の表面に静電付着させたのち加熱溶融させたり、
あるいは気流中に浮遊、流動させた粉体塗料中に、予熱
された被塗物を挿入して、当該被塗物の表面に、上記予
熱を利用して粉体塗料を溶融、流展させたりすること
で、被塗物の表面に連続した塗膜が形成される。
よって一定の極性に帯電させた粉体塗料を、接地させた
被塗物の表面に静電付着させたのち加熱溶融させたり、
あるいは気流中に浮遊、流動させた粉体塗料中に、予熱
された被塗物を挿入して、当該被塗物の表面に、上記予
熱を利用して粉体塗料を溶融、流展させたりすること
で、被塗物の表面に連続した塗膜が形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが粉体塗料は、
上に述べた家庭電化製品のような、同じ色の塗料を大量
に消費するいわゆる大ロットの塗装分野では広く普及し
つつあるものの、多色の塗料が少量ずつ必要な小ロット
の塗装分野や、あるいは調色後に色目の微妙な調整が要
求される塗装分野などではその普及率が低く、従来の溶
剤系の塗料に及ばないのが現状である。
上に述べた家庭電化製品のような、同じ色の塗料を大量
に消費するいわゆる大ロットの塗装分野では広く普及し
つつあるものの、多色の塗料が少量ずつ必要な小ロット
の塗装分野や、あるいは調色後に色目の微妙な調整が要
求される塗装分野などではその普及率が低く、従来の溶
剤系の塗料に及ばないのが現状である。
【0005】この原因の一つとして、従来の粉体塗料の
製造方法が小ロットの生産に適さず、また従来の溶剤系
の塗料のように色目を簡単に調整できないことがあげら
れる。すなわち従来の粉体塗料は、粉体のもとになる結
着樹脂中に、目的とする色目にあわせて調色された着色
剤を添加することによって、あらかじめ所定の色目に調
色された状態で製造される。
製造方法が小ロットの生産に適さず、また従来の溶剤系
の塗料のように色目を簡単に調整できないことがあげら
れる。すなわち従来の粉体塗料は、粉体のもとになる結
着樹脂中に、目的とする色目にあわせて調色された着色
剤を添加することによって、あらかじめ所定の色目に調
色された状態で製造される。
【0006】このため従来の粉体塗料は、同じ色目の塗
料が大量に必要な大ロットの塗装には適しているもの
の、所定の色目の塗料がごく少量、必要な小ロットの塗
装には、調色の、いわば小回りがきかないために適して
おらず、また色目を簡単に調整することもできないので
ある。そこでかかる問題を解決し、小ロットの塗装や色
目の微調整などに簡単に対応できるようにするために、
たとえばシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー
(Y)の、いわゆる色の3原色などにあらかじめ調色さ
れた複数色の粉体塗料、とくに各色に着色された透光性
の粉体塗料を、目的とする色目にあわせて調合し、回転
翼式のミキサーなどの混合装置を用いてドライブレンド
して、各色の混色により、所定の色目を有する粉体塗料
を調色することが検討されている。
料が大量に必要な大ロットの塗装には適しているもの
の、所定の色目の塗料がごく少量、必要な小ロットの塗
装には、調色の、いわば小回りがきかないために適して
おらず、また色目を簡単に調整することもできないので
ある。そこでかかる問題を解決し、小ロットの塗装や色
目の微調整などに簡単に対応できるようにするために、
たとえばシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー
(Y)の、いわゆる色の3原色などにあらかじめ調色さ
れた複数色の粉体塗料、とくに各色に着色された透光性
の粉体塗料を、目的とする色目にあわせて調合し、回転
翼式のミキサーなどの混合装置を用いてドライブレンド
して、各色の混色により、所定の色目を有する粉体塗料
を調色することが検討されている。
【0007】しかし、上記の調色方法を実際に行ってみ
ると、調色後の粉体塗料を用いて形成された塗膜に、色
の偏析、まだら感、濃淡などの不良が生じやすいという
問題があった。本発明の目的は、複数色の粉体塗料をド
ライブレンドしているにもかかわらず、色の偏析、まだ
ら感、濃淡などの不良のない、ほぼ均一な色目を有する
塗膜を形成することのできる、新規な粉体塗料の調色方
法と、それを実施するための調色システムとを提供する
ことにある。
ると、調色後の粉体塗料を用いて形成された塗膜に、色
の偏析、まだら感、濃淡などの不良が生じやすいという
問題があった。本発明の目的は、複数色の粉体塗料をド
ライブレンドしているにもかかわらず、色の偏析、まだ
ら感、濃淡などの不良のない、ほぼ均一な色目を有する
塗膜を形成することのできる、新規な粉体塗料の調色方
法と、それを実施するための調色システムとを提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、発明者らはまず、塗膜に上記のような各種の不良が
発生する原因について検討した。その結果、目的とする
色目にあわせて複数色の粉体塗料を調合したのち、混合
装置を用いてドライブレンドする際に、従来は、その混
合の度合いを作業者が目視にて確認して作業していたた
め、調色する粉体塗料の色目の組み合わせ(たとえばよ
く似た色同士の組み合わせなど)や、あるいは作業者の
個人差などによって、粉体塗料が十分にドライブレンド
されない状態や、あるいは逆にドライブレンドされすぎ
た状態が生じて、前述した色の偏析、まだら感、濃淡な
どの各種の不良が発生することが明らかとなった。
に、発明者らはまず、塗膜に上記のような各種の不良が
発生する原因について検討した。その結果、目的とする
色目にあわせて複数色の粉体塗料を調合したのち、混合
装置を用いてドライブレンドする際に、従来は、その混
合の度合いを作業者が目視にて確認して作業していたた
め、調色する粉体塗料の色目の組み合わせ(たとえばよ
く似た色同士の組み合わせなど)や、あるいは作業者の
個人差などによって、粉体塗料が十分にドライブレンド
されない状態や、あるいは逆にドライブレンドされすぎ
た状態が生じて、前述した色の偏析、まだら感、濃淡な
どの各種の不良が発生することが明らかとなった。
【0009】つまりドライブレンドが不十分である場合
には、各色ごとの粉体塗料の凝集物が十分に解砕されな
いために、かかる凝集物によって、またドライブレンド
が過剰である場合には、かえって粉体塗料の凝集が発生
するために、このいずれの場合においても、塗膜の粒状
性が目に見える程度に大きくなって、色の偏析、まだら
感、濃淡などの不良が発生するのである。
には、各色ごとの粉体塗料の凝集物が十分に解砕されな
いために、かかる凝集物によって、またドライブレンド
が過剰である場合には、かえって粉体塗料の凝集が発生
するために、このいずれの場合においても、塗膜の粒状
性が目に見える程度に大きくなって、色の偏析、まだら
感、濃淡などの不良が発生するのである。
【0010】そこでかかる問題を解決して、粉体塗料の
ドライブレンドの状態を、調色する粉体塗料の色目の組
み合わせや作業者の個人差などによって影響されないよ
うに定量化すべく検討した結果、ドライブレンド途中の
粉体塗料を一定時間ごとにサンプリングし、粉体状態で
の色相を、色彩色差計などの測色装置を用いて測色し
て、最新の測色値と前回の測色値との色差ΔΕ* を求め
ればよいことが判った。
ドライブレンドの状態を、調色する粉体塗料の色目の組
み合わせや作業者の個人差などによって影響されないよ
うに定量化すべく検討した結果、ドライブレンド途中の
粉体塗料を一定時間ごとにサンプリングし、粉体状態で
の色相を、色彩色差計などの測色装置を用いて測色し
て、最新の測色値と前回の測色値との色差ΔΕ* を求め
ればよいことが判った。
【0011】すなわちドライブレンドの初期段階では、
粉体塗料の凝集物が解砕されて色相が大きく変化するた
めに、色差ΔΕ* は高い値を示すが、凝集物の解砕が進
行すると、それに伴って色相の変化が徐々に小さくなる
ために、色差ΔΕ* も徐々に低下する。そして、ドライ
ブレンドが過不足なく十分に行われた状態になると色相
がほとんど変化しなくなるために、色差ΔΕ* は一定値
以下のほぼ安定した値を示す。しかし、この状態でさら
にドライブレンドを続けると、逆に粉体塗料の凝集が進
行して色相に再び変化が生じるために、色差ΔΕ* は再
び上昇の傾向を示すのである。
粉体塗料の凝集物が解砕されて色相が大きく変化するた
めに、色差ΔΕ* は高い値を示すが、凝集物の解砕が進
行すると、それに伴って色相の変化が徐々に小さくなる
ために、色差ΔΕ* も徐々に低下する。そして、ドライ
ブレンドが過不足なく十分に行われた状態になると色相
がほとんど変化しなくなるために、色差ΔΕ* は一定値
以下のほぼ安定した値を示す。しかし、この状態でさら
にドライブレンドを続けると、逆に粉体塗料の凝集が進
行して色相に再び変化が生じるために、色差ΔΕ* は再
び上昇の傾向を示すのである。
【0012】 そこで発明者らはつぎに、上記の、ドラ
イブレンドが過不足なく十分に行われた状態を示し、塗
膜化した際に色の偏析、まだら感、濃淡などの不良が発
生しない粉体塗料が得られる、色差ΔΕ*の範囲につい
てさらに検討した結果、本発明を完成するに至った。す
なわち本発明の粉体塗料の調色方法は、本発明の粉体塗
料の調色方法は、あらかじめ、粉体塗料のサンプルを、
実際に使用するのと同じ混合装置を用いてドライブレン
ドしつつ、その途中のサンプルの、粉体状態での色相
を、測色装置を用いて一定時間ごとに測色し、最新の測
色値とその前回の測色値との色差ΔΕ*が0.8以下と
なるのに要したドライブレンドの時間を求めて、その結
果をもとに、実際の粉体塗料の、ドライブレンドの時間
を設定することを特徴とするものである。
イブレンドが過不足なく十分に行われた状態を示し、塗
膜化した際に色の偏析、まだら感、濃淡などの不良が発
生しない粉体塗料が得られる、色差ΔΕ*の範囲につい
てさらに検討した結果、本発明を完成するに至った。す
なわち本発明の粉体塗料の調色方法は、本発明の粉体塗
料の調色方法は、あらかじめ、粉体塗料のサンプルを、
実際に使用するのと同じ混合装置を用いてドライブレン
ドしつつ、その途中のサンプルの、粉体状態での色相
を、測色装置を用いて一定時間ごとに測色し、最新の測
色値とその前回の測色値との色差ΔΕ*が0.8以下と
なるのに要したドライブレンドの時間を求めて、その結
果をもとに、実際の粉体塗料の、ドライブレンドの時間
を設定することを特徴とするものである。
【0013】 また本発明の他の粉体塗料の調色方法
は、ドライブレンド途中の粉体塗料を一定時間ごとにサ
ンプリングし、測色装置を用いて粉体状態での色相を測
色し、最新の測色値とその前回の測色値との色差ΔΕ*
が0.8以下となった時点でドライブレンドを終了する
ことを特徴とするものである。また、上記本発明の調色
方法を実施するための、本発明の粉体塗料の調色システ
ムは、 (i) 複数色の粉体塗料をドライブレンドする混合装置
と、 (ii) あらかじめ求めておいた、粉体塗料のサンプルを
同じ混合装置を用いてドライブレンドしつつ、その途中
のサンプルの、粉体状態での色相を、測色装置を用いて
一定時間ごとに測色して、最新の測色値とその前回の測
色値との色差ΔΕ*が0.8以下となるのに要したドラ
イブレンドの時間をもとに、実際の粉体塗料の、ドライ
ブレンドの時間を設定し、その設定に基づいて上記混合
装置を制御する制御装置とを備えるか、または (a) 複数色の粉体塗料をドライブレンドする混合装置
と、 (b) ドライブレンド途中の粉体塗料を一定時間ごとに
サンプリングして、粉体状態での色相を測色する測色装
置と、 (c) 上記測色装置による最新の測色値とその前回の測
色値との色差ΔΕ*が0.8以下となった時点でドライ
ブレンドを終了するように、上記混合装置を制御する制
御装置とを備えることを特徴とするものである。
は、ドライブレンド途中の粉体塗料を一定時間ごとにサ
ンプリングし、測色装置を用いて粉体状態での色相を測
色し、最新の測色値とその前回の測色値との色差ΔΕ*
が0.8以下となった時点でドライブレンドを終了する
ことを特徴とするものである。また、上記本発明の調色
方法を実施するための、本発明の粉体塗料の調色システ
ムは、 (i) 複数色の粉体塗料をドライブレンドする混合装置
と、 (ii) あらかじめ求めておいた、粉体塗料のサンプルを
同じ混合装置を用いてドライブレンドしつつ、その途中
のサンプルの、粉体状態での色相を、測色装置を用いて
一定時間ごとに測色して、最新の測色値とその前回の測
色値との色差ΔΕ*が0.8以下となるのに要したドラ
イブレンドの時間をもとに、実際の粉体塗料の、ドライ
ブレンドの時間を設定し、その設定に基づいて上記混合
装置を制御する制御装置とを備えるか、または (a) 複数色の粉体塗料をドライブレンドする混合装置
と、 (b) ドライブレンド途中の粉体塗料を一定時間ごとに
サンプリングして、粉体状態での色相を測色する測色装
置と、 (c) 上記測色装置による最新の測色値とその前回の測
色値との色差ΔΕ*が0.8以下となった時点でドライ
ブレンドを終了するように、上記混合装置を制御する制
御装置とを備えることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を説明する。まず
本発明の第1の調色方法と、その実施のための調色シス
テムについて説明する。かかる第1の調色方法を実施す
るための調色システムは、たとえば図2に示すように、
複数色の粉体塗料やそのサンプルをドライブレンドする
ための混合装置1と、かかる混合装置1におけるドライ
ブレンドの時間や速度などの条件を制御するための制御
装置2と、上記制御装置2に入力する、混合装置1にて
粉体塗料をドライブレンドする際の時間を決定すべく、
サンプルの、ドライブレンド途中における粉体状態での
色相を測色するための測色装置3とで構成される。なお
図において符号4は、所定量の粉体塗料を計量して、上
記混合装置1に供給するための計量装置である。また上
記のシステムにおいて使用される混合装置1としては、
たとえば回転翼式のミキサーなどがあげられ、測色装置
3としては、たとえば色彩色差計などがあげられる。
本発明の第1の調色方法と、その実施のための調色シス
テムについて説明する。かかる第1の調色方法を実施す
るための調色システムは、たとえば図2に示すように、
複数色の粉体塗料やそのサンプルをドライブレンドする
ための混合装置1と、かかる混合装置1におけるドライ
ブレンドの時間や速度などの条件を制御するための制御
装置2と、上記制御装置2に入力する、混合装置1にて
粉体塗料をドライブレンドする際の時間を決定すべく、
サンプルの、ドライブレンド途中における粉体状態での
色相を測色するための測色装置3とで構成される。なお
図において符号4は、所定量の粉体塗料を計量して、上
記混合装置1に供給するための計量装置である。また上
記のシステムにおいて使用される混合装置1としては、
たとえば回転翼式のミキサーなどがあげられ、測色装置
3としては、たとえば色彩色差計などがあげられる。
【0015】かかるシステムを用いた本発明の第1の調
色方法においては、まず複数色の粉体塗料のサンプルの
所定量ずつを、それぞれ計量装置4を用いて計量し、混
合装置1に供給して、図1に示すように、ドライブレン
ド(サンプルブレンド)を開始する〔ステップS1〕。
つぎに、ドライブレンド途中のサンプルを一部、混合装
置1からサンプリングして、その粉体状態での色相を、
測色装置3を用いて、たとえば2〜5秒ごとなどの一定
時間ごとに測色する〔ステップS2〕。
色方法においては、まず複数色の粉体塗料のサンプルの
所定量ずつを、それぞれ計量装置4を用いて計量し、混
合装置1に供給して、図1に示すように、ドライブレン
ド(サンプルブレンド)を開始する〔ステップS1〕。
つぎに、ドライブレンド途中のサンプルを一部、混合装
置1からサンプリングして、その粉体状態での色相を、
測色装置3を用いて、たとえば2〜5秒ごとなどの一定
時間ごとに測色する〔ステップS2〕。
【0016】そしてこの操作を、最新の測色値とその前
回の測色値との色差ΔΕ* が0.8以下となるまで繰り
返し行い〔ステップS3→S2〕、色差ΔΕ* が0.8
以下となった時点でサンプルブレンドを終了して〔ステ
ップS4〕、それまでに要したサンプルブレンドの時間
を計測する〔ステップS5〕。つぎに上記の結果をもと
に、実際の粉体塗料の、上記混合装置1を用いたドライ
ブレンドの時間を設定し、それを、ドライブレンドの速
度などの他の条件とともに制御装置2に入力するととも
に、ドライブレンドする複数色の粉体塗料をそれぞれ所
定量ずつ、計量装置4を用いて計量して混合装置1に供
給する。
回の測色値との色差ΔΕ* が0.8以下となるまで繰り
返し行い〔ステップS3→S2〕、色差ΔΕ* が0.8
以下となった時点でサンプルブレンドを終了して〔ステ
ップS4〕、それまでに要したサンプルブレンドの時間
を計測する〔ステップS5〕。つぎに上記の結果をもと
に、実際の粉体塗料の、上記混合装置1を用いたドライ
ブレンドの時間を設定し、それを、ドライブレンドの速
度などの他の条件とともに制御装置2に入力するととも
に、ドライブレンドする複数色の粉体塗料をそれぞれ所
定量ずつ、計量装置4を用いて計量して混合装置1に供
給する。
【0017】そして、制御装置2からの制御信号にもと
づいて混合装置1を運転すると、ドライブレンドが過不
足なく十分に行われた、塗膜化した際に色の偏析、まだ
ら感、濃淡などの不良を生じない、調色された粉体塗料
が得られる。上記の調色方法において使用するサンプル
の粉体塗料としては、実際に、その混合装置を用いてド
ライブレンドして調色する粉体塗料と同じ組成を有する
ものが使用される。とくに同じ粉体塗料が好ましい。た
だしサンプルの色の組み合わせは、実際にドライブレン
ドする粉体塗料の色の組み合わせと同じであってもなく
てもよい。
づいて混合装置1を運転すると、ドライブレンドが過不
足なく十分に行われた、塗膜化した際に色の偏析、まだ
ら感、濃淡などの不良を生じない、調色された粉体塗料
が得られる。上記の調色方法において使用するサンプル
の粉体塗料としては、実際に、その混合装置を用いてド
ライブレンドして調色する粉体塗料と同じ組成を有する
ものが使用される。とくに同じ粉体塗料が好ましい。た
だしサンプルの色の組み合わせは、実際にドライブレン
ドする粉体塗料の色の組み合わせと同じであってもなく
てもよい。
【0018】また、たとえば同じ混合装置1を、複数種
の粉体塗料の調色に使用する場合は、あらかじめ各粉体
塗料ごとに、サンプルのデータを取っておけばよい。ま
た同種の粉体塗料でもロットが変わった際などには、そ
の都度、サンプルデータを取るのが好ましい。また混合
装置1における、ドライブレンドの時間以外の他の条
件、たとえばドライブレンドの速度などは、粉体塗料の
ドライブレンド時と、サンプルのドライブレンド時とで
一致させておくのが好ましく、その場合には、サンプル
をドライブレンドして得られた、色差ΔΕ* が0.8以
下となるのに要したドライブレンドの時間のデータをそ
のまま、本番の粉体塗料のドライブレンドの時間として
適用できる。
の粉体塗料の調色に使用する場合は、あらかじめ各粉体
塗料ごとに、サンプルのデータを取っておけばよい。ま
た同種の粉体塗料でもロットが変わった際などには、そ
の都度、サンプルデータを取るのが好ましい。また混合
装置1における、ドライブレンドの時間以外の他の条
件、たとえばドライブレンドの速度などは、粉体塗料の
ドライブレンド時と、サンプルのドライブレンド時とで
一致させておくのが好ましく、その場合には、サンプル
をドライブレンドして得られた、色差ΔΕ* が0.8以
下となるのに要したドライブレンドの時間のデータをそ
のまま、本番の粉体塗料のドライブレンドの時間として
適用できる。
【0019】ただし、ドライブレンドの時間と他の条件
との関係式が明らかである場合には、粉体塗料のドライ
ブレンド時と、サンプルのドライブレンド時とで、他の
条件を必ずしも一致させなくてもよく、サンプルをドラ
イブレンドして得られた、色差ΔΕ* が0.8以下とな
るのに要したドライブレンドの時間のデータを、上記の
関係式に基づいて換算して、本番の粉体塗料のドライブ
レンドの時間に適用すればよい。
との関係式が明らかである場合には、粉体塗料のドライ
ブレンド時と、サンプルのドライブレンド時とで、他の
条件を必ずしも一致させなくてもよく、サンプルをドラ
イブレンドして得られた、色差ΔΕ* が0.8以下とな
るのに要したドライブレンドの時間のデータを、上記の
関係式に基づいて換算して、本番の粉体塗料のドライブ
レンドの時間に適用すればよい。
【0020】かかる本発明の第1の調色方法によれば、
一度サンプルデータを取って、それを、たとえば電子情
報などの形で制御装置2内に、あるいは図示しない外部
記憶装置内などに記録しておけば、同種の粉体塗料を調
色する際にその都度、サンプルデータを取る必要がない
という利点がある。つぎに本発明の第2の調色方法につ
いて説明する。
一度サンプルデータを取って、それを、たとえば電子情
報などの形で制御装置2内に、あるいは図示しない外部
記憶装置内などに記録しておけば、同種の粉体塗料を調
色する際にその都度、サンプルデータを取る必要がない
という利点がある。つぎに本発明の第2の調色方法につ
いて説明する。
【0021】かかる第2の調色方法を実施するための調
色システムは、先の第1の調色方法を実施するためのシ
ステムと基本的に同様である。すなわち図4にみるよう
に本発明の調色システムは、混合装置1と、制御装置2
と、測色装置3と、そして計量装置4とで構成される。
ただし本発明では、測色装置3で測色したデータを逐
次、制御装置2に入力して、当該制御装置2内に設けた
演算部(図示せず)において前記ΔΕ* を演算すべく、
図中に一点鎖線の矢印で示すように、制御装置2と測色
装置3とが接続される。
色システムは、先の第1の調色方法を実施するためのシ
ステムと基本的に同様である。すなわち図4にみるよう
に本発明の調色システムは、混合装置1と、制御装置2
と、測色装置3と、そして計量装置4とで構成される。
ただし本発明では、測色装置3で測色したデータを逐
次、制御装置2に入力して、当該制御装置2内に設けた
演算部(図示せず)において前記ΔΕ* を演算すべく、
図中に一点鎖線の矢印で示すように、制御装置2と測色
装置3とが接続される。
【0022】かかるシステムを用いた本発明の第2の調
色方法においては、まず複数色の粉体塗料の所定量ずつ
を、それぞれ計量装置4を用いて計量し、混合装置1に
供給して、図3に示すように、ドライブレンドを開始す
る〔ステップS11〕。つぎに、ドライブレンド途中の
粉体塗料を一部、混合装置1からサンプリングして、そ
の粉体状態での色相を、測色装置3を用いて、たとえば
2〜5秒ごとなどの一定時間ごとに測色する〔ステップ
S12〕。
色方法においては、まず複数色の粉体塗料の所定量ずつ
を、それぞれ計量装置4を用いて計量し、混合装置1に
供給して、図3に示すように、ドライブレンドを開始す
る〔ステップS11〕。つぎに、ドライブレンド途中の
粉体塗料を一部、混合装置1からサンプリングして、そ
の粉体状態での色相を、測色装置3を用いて、たとえば
2〜5秒ごとなどの一定時間ごとに測色する〔ステップ
S12〕。
【0023】そうすると、前述したように測色データが
逐次、制御装置2に入力され、当該制御装置2内の演算
部で、最新の測色値とその前回の測色値との色差ΔΕ*
が演算される。そしてこの操作が、混合装置1によるド
ライブレンドを継続しつつ、上記色差ΔΕ* が0.8以
下となるまで自動的に繰り返された後〔ステップS13
→S12〕、色差ΔΕ* が0.8以下となった時点で、
制御装置2からの制御信号によって混合装置1が自動停
止してドライブレンドが終了する〔ステップS14〕。
逐次、制御装置2に入力され、当該制御装置2内の演算
部で、最新の測色値とその前回の測色値との色差ΔΕ*
が演算される。そしてこの操作が、混合装置1によるド
ライブレンドを継続しつつ、上記色差ΔΕ* が0.8以
下となるまで自動的に繰り返された後〔ステップS13
→S12〕、色差ΔΕ* が0.8以下となった時点で、
制御装置2からの制御信号によって混合装置1が自動停
止してドライブレンドが終了する〔ステップS14〕。
【0024】かかる本発明の第2の調色方法によれば、
あらかじめサンプルデータを取る必要がなく、本番のド
ライブレンドにおいて、その最適な混合状態を自動的に
導き出すことができるという利点がある。以上で説明し
た本発明の第1および第2の粉体塗料の調色方法と、そ
れを実施するための調色システムは、いずれも独立の方
法およびシステムとして存在させてもよいが、たとえば
図5に示すように、調色の目標とする色の測色から複数
色の粉体塗料の調合、調色までを自動的に行う、粉体塗
料の自動調色システム中に組み込んでもよい。
あらかじめサンプルデータを取る必要がなく、本番のド
ライブレンドにおいて、その最適な混合状態を自動的に
導き出すことができるという利点がある。以上で説明し
た本発明の第1および第2の粉体塗料の調色方法と、そ
れを実施するための調色システムは、いずれも独立の方
法およびシステムとして存在させてもよいが、たとえば
図5に示すように、調色の目標とする色の測色から複数
色の粉体塗料の調合、調色までを自動的に行う、粉体塗
料の自動調色システム中に組み込んでもよい。
【0025】かかる自動調色システムにおいてはまず、
目標とする色の色見本などを、前述した色彩色差計など
の測色装置を用いて測色して、波長−反射率曲線を作成
する〔ステップS1〜S2〕。つぎにこの波長−反射率
曲線のデータから、クベルカ−ムンク(Kubelka
−Munk)の法則に基づいて、一定間隔ごと(たとえ
ば20nmごと)の波長における、光の吸収係数Kと散
乱係数Sとの比であるK/S値を算出する〔ステップS
3〕。
目標とする色の色見本などを、前述した色彩色差計など
の測色装置を用いて測色して、波長−反射率曲線を作成
する〔ステップS1〜S2〕。つぎにこの波長−反射率
曲線のデータから、クベルカ−ムンク(Kubelka
−Munk)の法則に基づいて、一定間隔ごと(たとえ
ば20nmごと)の波長における、光の吸収係数Kと散
乱係数Sとの比であるK/S値を算出する〔ステップS
3〕。
【0026】つぎにこのK/S値と、図6に示すよう
に、あらかじめ、使用する複数色の粉体塗料の個々につ
いて、たとえば色濃度を変化させるなどして測色した複
数の基礎データ1〜nのK/S値〔(K/S)1 〜(K
/S)n 〕から算出した計算反射率とを用いてアイソメ
リックマッチを行って、分光反射率曲線を一致させ〔ス
テップSa4〕、ついでこのアイソメリックマッチの結
果と、上記計算反射率から算出した3刺激値とを用いて
BR>メタメリックマッチを行って3刺激値を一致させる
ことで、各色の粉体塗料の配合比を算出する〔ステップ
Sa5〕。
に、あらかじめ、使用する複数色の粉体塗料の個々につ
いて、たとえば色濃度を変化させるなどして測色した複
数の基礎データ1〜nのK/S値〔(K/S)1 〜(K
/S)n 〕から算出した計算反射率とを用いてアイソメ
リックマッチを行って、分光反射率曲線を一致させ〔ス
テップSa4〕、ついでこのアイソメリックマッチの結
果と、上記計算反射率から算出した3刺激値とを用いて
BR>メタメリックマッチを行って3刺激値を一致させる
ことで、各色の粉体塗料の配合比を算出する〔ステップ
Sa5〕。
【0027】つぎにこの算出結果をもとに、各色の粉体
塗料を、前記計量装置4を用いて計量し〔ステップSa
6〕、混合装置1に供給して、先に説明した本発明の第
1の、または第2の調色方法によって各色の粉体塗料を
ドライブレンドする〔ステップSa7〕。つぎに、前記
のように色差ΔΕ* が0.8以下となるまで、ドライブ
レンドが過不足なく十分に行われた段階でドライブレン
ドを終了して、調色された粉体塗料を得、この粉体塗料
を、実際の塗装と同条件で試験塗装した後〔ステップS
a8〕、塗膜の色目を、最初に測色した、目標とする色
の色見本などと比較して、色目のずれの有無を判定する
〔ステップSa9〕。この判定には、色彩色差計などの
測色装置を用いる。
塗料を、前記計量装置4を用いて計量し〔ステップSa
6〕、混合装置1に供給して、先に説明した本発明の第
1の、または第2の調色方法によって各色の粉体塗料を
ドライブレンドする〔ステップSa7〕。つぎに、前記
のように色差ΔΕ* が0.8以下となるまで、ドライブ
レンドが過不足なく十分に行われた段階でドライブレン
ドを終了して、調色された粉体塗料を得、この粉体塗料
を、実際の塗装と同条件で試験塗装した後〔ステップS
a8〕、塗膜の色目を、最初に測色した、目標とする色
の色見本などと比較して、色目のずれの有無を判定する
〔ステップSa9〕。この判定には、色彩色差計などの
測色装置を用いる。
【0028】もしこの判定において色目にずれが見られ
た場合には、上記測色装置による測色データをもとに、
各色の粉体塗料の配合比を補正計算し〔ステップSa1
0〕、その結果に基づいて再びステップSa6〜Sa9
を繰り返す。そして、ステップSa9の判定において、
塗膜の色目と、最初に測色した、目標とする色の色見本
などとの色目のずれがなくなった時点で、粉体塗料の調
色が完了する。
た場合には、上記測色装置による測色データをもとに、
各色の粉体塗料の配合比を補正計算し〔ステップSa1
0〕、その結果に基づいて再びステップSa6〜Sa9
を繰り返す。そして、ステップSa9の判定において、
塗膜の色目と、最初に測色した、目標とする色の色見本
などとの色目のずれがなくなった時点で、粉体塗料の調
色が完了する。
【0029】以上で説明した本発明の調色方法は、たと
えばシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の
3色や、とくにオレンジ系の色を再現するために、マゼ
ンタ(M)に代えてレッド(R)を加えたシアン
(C)、レッド(R)、イエロー(Y)の3色、あるい
はかかる3色にさらに無色透明(クリア、T)を加え
た、C、M、Y、TまたはC、R、Y、Tの4色、ある
いはかかる4色にさらに、色の階調をより一層、細かく
再現し、かつ塗膜における粒状感をなくするために、ラ
イトシアン(LC)およびライトマゼンタ(LM)の2
色、またはライトシアン(LC)およびライトレッド
(LR)の2色を加えた、C、LC、M、LM、Y、T
またはC、LC、R、LR、Y、Tの6色などにあらか
じめ調色された複数色の、透光性の粉体塗料を用いる粉
体塗装方法を実施する際の調色に、とくに好適に採用さ
れる。
えばシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の
3色や、とくにオレンジ系の色を再現するために、マゼ
ンタ(M)に代えてレッド(R)を加えたシアン
(C)、レッド(R)、イエロー(Y)の3色、あるい
はかかる3色にさらに無色透明(クリア、T)を加え
た、C、M、Y、TまたはC、R、Y、Tの4色、ある
いはかかる4色にさらに、色の階調をより一層、細かく
再現し、かつ塗膜における粒状感をなくするために、ラ
イトシアン(LC)およびライトマゼンタ(LM)の2
色、またはライトシアン(LC)およびライトレッド
(LR)の2色を加えた、C、LC、M、LM、Y、T
またはC、LC、R、LR、Y、Tの6色などにあらか
じめ調色された複数色の、透光性の粉体塗料を用いる粉
体塗装方法を実施する際の調色に、とくに好適に採用さ
れる。
【0030】本発明の調色方法に使用される、上記複数
色の粉体塗料を構成する各成分としては、これに限定さ
れないがたとえば下記の材料があげられる。 (結着樹脂)結着樹脂としては、粉体塗料に用いられる
従来公知の種々の樹脂の中から、粉体塗料に透光性を付
与すべく、透光性にすぐれ、かつ被塗物への塗着時ある
いは塗着後の加熱によって溶融して連続した塗膜を形成
しうる種々の樹脂が、いずれも使用可能である。
色の粉体塗料を構成する各成分としては、これに限定さ
れないがたとえば下記の材料があげられる。 (結着樹脂)結着樹脂としては、粉体塗料に用いられる
従来公知の種々の樹脂の中から、粉体塗料に透光性を付
与すべく、透光性にすぐれ、かつ被塗物への塗着時ある
いは塗着後の加熱によって溶融して連続した塗膜を形成
しうる種々の樹脂が、いずれも使用可能である。
【0031】かかる結着樹脂としては、これに限定され
ないがたとえば、ポリスチレン、クロロポリスチレン、
ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン
共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−
ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、
スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸
共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(ス
チレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重
合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレ
ン−アクリル酸フェニル共重合体など)、スチレン−メ
タクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸
メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合
体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン
−メタクリル酸フェニル共重合体など)、スチレン−α
−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル−アクリル酸エステル共重合体などのスチレ
ン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単独重
合体または共重合体)、アクリル酸、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチ
ルなどのアクリル系樹脂〔(メタ)アクリル酸およびそ
のエステルを主体とする単独重合体または共重合体〕、
ポリ塩化ビニル、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリ
プロピレン、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポ
リビニルブチラール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂など
があげられ、これらが単独で、または2種以上混合して
用いられる。
ないがたとえば、ポリスチレン、クロロポリスチレン、
ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン
共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−
ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、
スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸
共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(ス
チレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重
合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレ
ン−アクリル酸フェニル共重合体など)、スチレン−メ
タクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸
メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合
体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン
−メタクリル酸フェニル共重合体など)、スチレン−α
−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル−アクリル酸エステル共重合体などのスチレ
ン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単独重
合体または共重合体)、アクリル酸、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチ
ルなどのアクリル系樹脂〔(メタ)アクリル酸およびそ
のエステルを主体とする単独重合体または共重合体〕、
ポリ塩化ビニル、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリ
プロピレン、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポ
リビニルブチラール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂など
があげられ、これらが単独で、または2種以上混合して
用いられる。
【0032】上記のなかでもとくに好適な結着樹脂とし
ては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂およびポリエス
テル樹脂があげられ、このうちでもとくに(i) 一般式
(1) :
ては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂およびポリエス
テル樹脂があげられ、このうちでもとくに(i) 一般式
(1) :
【0033】
【化1】
【0034】〔式中、R1 およびR2 は同一または異な
る低級アルキレン基を示す。xおよびyは同一または異
なって0または1以上の整数を表し、かつx+yは1〜
7である。〕で表されるジオール成分と、(ii) ジカル
ボン酸、その酸無水物または低級アルキルエステルと、
(iii) 3価以上の多価カルボン酸、その酸無水物もしく
は低級アルキルエステル、または3価以上の多価アルコ
ールとを共重縮合してなり、かつその酸価(AV)に対
する水酸基価(OHV)の割合OHV/AVの値が1.
2以上であるポリエステル樹脂が、好適な結着樹脂とし
てあげられる。
る低級アルキレン基を示す。xおよびyは同一または異
なって0または1以上の整数を表し、かつx+yは1〜
7である。〕で表されるジオール成分と、(ii) ジカル
ボン酸、その酸無水物または低級アルキルエステルと、
(iii) 3価以上の多価カルボン酸、その酸無水物もしく
は低級アルキルエステル、または3価以上の多価アルコ
ールとを共重縮合してなり、かつその酸価(AV)に対
する水酸基価(OHV)の割合OHV/AVの値が1.
2以上であるポリエステル樹脂が、好適な結着樹脂とし
てあげられる。
【0035】なお上記のポリエステル樹脂において、一
般式(1) 中のR1 およびR2 に相当する低級アルキレン
基としては、たとえばメチレン、エチレン、トリメチレ
ン、プロピレン、テトラメチレン、エチルエチレン、ペ
ンタメチレン、ヘキサメチレンなどの炭素数1〜6のア
ルキレン基があげられる。一般式(1) 中のx+yは、前
記のように1〜7であり、好ましくは3〜5である。x
+yが7を超えた場合には、ジオール成分の分子量が大
きくなりすぎて、塗膜の透光性が低下するといった問題
を生じる。
般式(1) 中のR1 およびR2 に相当する低級アルキレン
基としては、たとえばメチレン、エチレン、トリメチレ
ン、プロピレン、テトラメチレン、エチルエチレン、ペ
ンタメチレン、ヘキサメチレンなどの炭素数1〜6のア
ルキレン基があげられる。一般式(1) 中のx+yは、前
記のように1〜7であり、好ましくは3〜5である。x
+yが7を超えた場合には、ジオール成分の分子量が大
きくなりすぎて、塗膜の透光性が低下するといった問題
を生じる。
【0036】一般式(1) で表されるジオール成分として
は、たとえばポリオキシプロピレン(2.2)−2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキ
シプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
ポリオキシプロピレン(2)−ポリオキシエチレン
(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、ポリオキシプロピレン(6.0)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどがあげられ
る。
は、たとえばポリオキシプロピレン(2.2)−2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキ
シプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
ポリオキシプロピレン(2)−ポリオキシエチレン
(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、ポリオキシプロピレン(6.0)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどがあげられ
る。
【0037】ジカルボン酸としては、たとえばシュウ
酸、マロン酸、コハク酸、イタコン酸、グルタコン酸、
アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メ
サコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、シクロヘキサン
ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸
などがあげられる。これらのジカルボン酸は、酸無水物
や低級アルキルとのエステルであってもよい。低級アル
キルとしては、たとえばメチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、s−ブ
チル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルなどの
炭素数1〜6のアルキル基があげられる。
酸、マロン酸、コハク酸、イタコン酸、グルタコン酸、
アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メ
サコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、シクロヘキサン
ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸
などがあげられる。これらのジカルボン酸は、酸無水物
や低級アルキルとのエステルであってもよい。低級アル
キルとしては、たとえばメチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、s−ブ
チル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルなどの
炭素数1〜6のアルキル基があげられる。
【0038】3価以上の多価カルボン酸、その酸無水物
もしくは低級アルキルエステル、および3価以上の多価
アルコールは、ポリエステル樹脂の酸価および水酸基価
を調整することと、ポリエステル樹脂を分岐状にするこ
とを目的として配合される。3価以上の多価カルボン
酸、その酸無水物もしくは低級アルキルエステルとして
は、たとえばトリメリト酸、2,5,7−ナフタレント
リカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン
酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,3−ジカ
ルボキシル−2−メチル−2−メトキシカルボニルプロ
パン、テトラ(メトキシカルボニル)メタン、1,2,
7,8−オクタンテトラカルボン酸などがあげられる。
もしくは低級アルキルエステル、および3価以上の多価
アルコールは、ポリエステル樹脂の酸価および水酸基価
を調整することと、ポリエステル樹脂を分岐状にするこ
とを目的として配合される。3価以上の多価カルボン
酸、その酸無水物もしくは低級アルキルエステルとして
は、たとえばトリメリト酸、2,5,7−ナフタレント
リカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン
酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,3−ジカ
ルボキシル−2−メチル−2−メトキシカルボニルプロ
パン、テトラ(メトキシカルボニル)メタン、1,2,
7,8−オクタンテトラカルボン酸などがあげられる。
【0039】3価以上の多価アルコールとしては、たと
えばグリセリン、2−メチル−1,2,3−プロパント
リオール、1,2,4−ブタントリオール、2−メチル
−1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタ
トリオール、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリ
トール、トリペンタエリトリトール、ヘキシトール、ソ
ルビトール、1,4−ソルビタン、1,2,4−ベンゼ
ントリオールなどがあげられる。
えばグリセリン、2−メチル−1,2,3−プロパント
リオール、1,2,4−ブタントリオール、2−メチル
−1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタ
トリオール、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリ
トール、トリペンタエリトリトール、ヘキシトール、ソ
ルビトール、1,4−ソルビタン、1,2,4−ベンゼ
ントリオールなどがあげられる。
【0040】ポリエステル樹脂は、上記の各成分を、た
とえば不活性ガス雰囲気下、180〜250℃の温度で
共重縮合して合成される。ポリエステル樹脂の酸価(A
V)に対する水酸基価(OHV)の割合OHV/AVの
値は1.2以上であり、好ましくは1.2〜50、より
好ましくは2〜40である。OHV/AVの値が1.2
未満では、樹脂の透光性が低下したり、樹脂の最低溶融
温度が高くなって、加熱溶融により連続した塗膜を形成
するのが容易でなくなったり、あるいは粉体塗料の流動
性が低下したりするといった問題を生じる。
とえば不活性ガス雰囲気下、180〜250℃の温度で
共重縮合して合成される。ポリエステル樹脂の酸価(A
V)に対する水酸基価(OHV)の割合OHV/AVの
値は1.2以上であり、好ましくは1.2〜50、より
好ましくは2〜40である。OHV/AVの値が1.2
未満では、樹脂の透光性が低下したり、樹脂の最低溶融
温度が高くなって、加熱溶融により連続した塗膜を形成
するのが容易でなくなったり、あるいは粉体塗料の流動
性が低下したりするといった問題を生じる。
【0041】なお酸価(AV)は、たとえばポリエステ
ル樹脂をベンゼン−エタノール混合溶媒に溶かし、水酸
化カリウムで滴定してその中和量から算出される。また
水酸基価(OHV)は、たとえばピリジン−無水酢酸混
合溶媒(3.1:1)を用いてポリエステル樹脂中の遊
離酸をアセチル化した後、樹脂に結合した酢酸を水酸化
カリウムで滴定して滴定してその中和量から算出され
る。
ル樹脂をベンゼン−エタノール混合溶媒に溶かし、水酸
化カリウムで滴定してその中和量から算出される。また
水酸基価(OHV)は、たとえばピリジン−無水酢酸混
合溶媒(3.1:1)を用いてポリエステル樹脂中の遊
離酸をアセチル化した後、樹脂に結合した酢酸を水酸化
カリウムで滴定して滴定してその中和量から算出され
る。
【0042】上記のポリエステル樹脂は単独で使用でき
る他、前述した従来公知の種々の樹脂をブレンドしても
よい。他の樹脂をブレンドする場合、その配合量は、上
記ポリエステル樹脂に対して1〜30重量%程度が好ま
しい。 (着色剤)シアン(C)系の着色剤としては、とくにフ
タロシアニン系顔料が好適に使用される。かかるフタロ
シアニン系顔料の具体例としては、たとえば一般式(2)
:
る他、前述した従来公知の種々の樹脂をブレンドしても
よい。他の樹脂をブレンドする場合、その配合量は、上
記ポリエステル樹脂に対して1〜30重量%程度が好ま
しい。 (着色剤)シアン(C)系の着色剤としては、とくにフ
タロシアニン系顔料が好適に使用される。かかるフタロ
シアニン系顔料の具体例としては、たとえば一般式(2)
:
【0043】
【化2】
【0044】〔式中、X1 、X2 、X3 およびX4 は同
一または異なって水素原子、基(2a)または基(2b):
一または異なって水素原子、基(2a)または基(2b):
【0045】
【化3】
【0046】を示す。R3 およびR4 は炭素数1〜5の
アルキレン基である。〕で表される銅フタロシアニン系
顔料、たとえばカラーインデックスによる分類のうち
C.I.ピグメントブルー15(15:1〜15:4、
X1 、X2 、X3 およびX4 がいずれも水素原子である
化合物)やその誘導体、あるいは式(3) :
アルキレン基である。〕で表される銅フタロシアニン系
顔料、たとえばカラーインデックスによる分類のうち
C.I.ピグメントブルー15(15:1〜15:4、
X1 、X2 、X3 およびX4 がいずれも水素原子である
化合物)やその誘導体、あるいは式(3) :
【0047】
【化4】
【0048】で表される無金属フタロシアニン系顔料
(C.I.ピグメントブルー16)などがあげられる。
また、上記C.I.ピグメントブルー15の誘導体とし
ては、その部分塩素化物や、あるいは銅フタロシアニン
のスルホン酸のバリウム塩(C.I.ピグメントブルー
17)などがあげられる。また、上記以外の他のシアン
系の着色剤としては、たとえば紺青(プルシアンブル
ー)、コバルトブルーなどの無機顔料、C.I.ピグメ
ントブルー18、C.I.ピグメントブルー16などの
有機顔料、C.I.バットブルー6、C.I.ソルベン
トブルー70などの染料などがあげられる。
(C.I.ピグメントブルー16)などがあげられる。
また、上記C.I.ピグメントブルー15の誘導体とし
ては、その部分塩素化物や、あるいは銅フタロシアニン
のスルホン酸のバリウム塩(C.I.ピグメントブルー
17)などがあげられる。また、上記以外の他のシアン
系の着色剤としては、たとえば紺青(プルシアンブル
ー)、コバルトブルーなどの無機顔料、C.I.ピグメ
ントブルー18、C.I.ピグメントブルー16などの
有機顔料、C.I.バットブルー6、C.I.ソルベン
トブルー70などの染料などがあげられる。
【0049】シアン系の着色剤の配合量は、シアン
(C)の粉体塗料の場合、鮮明な色味がられ、しかも粉
体塗料の透光性が低下しないことを考慮すると、結着樹
脂100重量部に対して1〜20重量部程度、とくに2
〜8重量部程度であるのが好ましい。またライトシアン
(LC)の粉体塗料の場合、前述した色の階調の向上や
粒状感をなくすることなどを考慮すると、組み合わせる
シアンの粉体塗料の色濃度などにもよるが、結着樹脂1
00重量部に対して0.1〜2.5重量部程度、とくに
0.5〜2.0重量部程度であるのが好ましい。
(C)の粉体塗料の場合、鮮明な色味がられ、しかも粉
体塗料の透光性が低下しないことを考慮すると、結着樹
脂100重量部に対して1〜20重量部程度、とくに2
〜8重量部程度であるのが好ましい。またライトシアン
(LC)の粉体塗料の場合、前述した色の階調の向上や
粒状感をなくすることなどを考慮すると、組み合わせる
シアンの粉体塗料の色濃度などにもよるが、結着樹脂1
00重量部に対して0.1〜2.5重量部程度、とくに
0.5〜2.0重量部程度であるのが好ましい。
【0050】マゼンタ(M)系の着色剤としては、たと
えばキナクリドン系顔料が使用される。かかるキナクリ
ドン系顔料の具体例としては、たとえば一般式(4) :
えばキナクリドン系顔料が使用される。かかるキナクリ
ドン系顔料の具体例としては、たとえば一般式(4) :
【0051】
【化5】
【0052】〔式中、Q1 およびQ2 は同一または異な
って水素原子、アルキル基またはアルコキシ基を示す。
ただしQ1 、Q2 は同時に水素原子でない。〕で表され
るキナクリドン系顔料、たとえばC.I.ピグメントレ
ッド122〔Q 1 およびQ2 がともにメチル基である化
合物〕などがあげられる。また、上記以外の他のマゼン
タ系の着色剤としては、たとえばベンガラ、カドミウム
レッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、マンガン紫、赤口
黄鉛、モリブデンオレンジなどの無機顔料、C.I.ピ
グメントレッド3、C.I.ピグメントレッド38、
C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメン
トレッド49:1、C.I.ピグメントレッド49:
2、C.I.ピグメントレッド50、C.I.ピグメン
トレッド57、C.I.ピグメントレッド60、C.
I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド
90、パーマネントレッドFNG、C.I.ピグメンバ
イオレット3、C.I.ピグメンバイオレット25、
C.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオ
レンジ13、C.I.ピグメントオレンジ16などの有
機顔料、スピロンレッド、インダンスレンブリリアント
オレンジRK、インダンスレンブリリアントオレンジG
Kなどの染料などがあげられる。
って水素原子、アルキル基またはアルコキシ基を示す。
ただしQ1 、Q2 は同時に水素原子でない。〕で表され
るキナクリドン系顔料、たとえばC.I.ピグメントレ
ッド122〔Q 1 およびQ2 がともにメチル基である化
合物〕などがあげられる。また、上記以外の他のマゼン
タ系の着色剤としては、たとえばベンガラ、カドミウム
レッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、マンガン紫、赤口
黄鉛、モリブデンオレンジなどの無機顔料、C.I.ピ
グメントレッド3、C.I.ピグメントレッド38、
C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメン
トレッド49:1、C.I.ピグメントレッド49:
2、C.I.ピグメントレッド50、C.I.ピグメン
トレッド57、C.I.ピグメントレッド60、C.
I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド
90、パーマネントレッドFNG、C.I.ピグメンバ
イオレット3、C.I.ピグメンバイオレット25、
C.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオ
レンジ13、C.I.ピグメントオレンジ16などの有
機顔料、スピロンレッド、インダンスレンブリリアント
オレンジRK、インダンスレンブリリアントオレンジG
Kなどの染料などがあげられる。
【0053】マゼンタ系の着色剤の配合量は、マゼンタ
(M)の粉体塗料の場合、鮮明な色味が得られ、しかも
粉体塗料の透光性が低下しないことを考慮すると、結着
樹脂100重量部に対して1〜20重量部程度、とくに
2〜8重量部程度であるのが好ましい。またライトマゼ
ンタ(LM)の粉体塗料の場合、前述した色の階調の向
上や粒状感をなくすることなどを考慮すると、組み合わ
せるマゼンタの粉体塗料の色濃度などにもよるが、結着
樹脂100重量部に対して0.1〜2.5重量部程度、
とくに0.5〜2.0重量部程度であるのが好ましい。
(M)の粉体塗料の場合、鮮明な色味が得られ、しかも
粉体塗料の透光性が低下しないことを考慮すると、結着
樹脂100重量部に対して1〜20重量部程度、とくに
2〜8重量部程度であるのが好ましい。またライトマゼ
ンタ(LM)の粉体塗料の場合、前述した色の階調の向
上や粒状感をなくすることなどを考慮すると、組み合わ
せるマゼンタの粉体塗料の色濃度などにもよるが、結着
樹脂100重量部に対して0.1〜2.5重量部程度、
とくに0.5〜2.0重量部程度であるのが好ましい。
【0054】イエロー(Y)系の着色剤としては、たと
えば縮合アゾ系顔料、イソインドリン系顔料、あるいは
ベンズイミダゾロン系顔料などがあげられる。このうち
縮合アゾ系顔料としては、一般式(5) :
えば縮合アゾ系顔料、イソインドリン系顔料、あるいは
ベンズイミダゾロン系顔料などがあげられる。このうち
縮合アゾ系顔料としては、一般式(5) :
【0055】
【化6】
【0056】〔式中、R5 およびR6 は同一または異な
ってアルキル基またはハロゲン原子を示し、R7 および
R8 は同一または異なって基(5a)または(5b):
ってアルキル基またはハロゲン原子を示し、R7 および
R8 は同一または異なって基(5a)または(5b):
【0057】
【化7】
【0058】を示す。〕で表される化合物、たとえば
C.I.ピグメントイエロー93〔R5 がメチル基、R
6 が塩素原子、R7 およびR8 がともに基(5a)である化
合物〕、C.I.ピグメントイエロー94〔R5 および
R6 がともに塩素原子、R7 およびR8 がともに基(5b)
である化合物〕、およびC.I.ピグメントイエロー9
5〔R5 およびR6 がともにメチル基、R7 およびR8
がともに基(5b)である化合物〕などがあげられる。
C.I.ピグメントイエロー93〔R5 がメチル基、R
6 が塩素原子、R7 およびR8 がともに基(5a)である化
合物〕、C.I.ピグメントイエロー94〔R5 および
R6 がともに塩素原子、R7 およびR8 がともに基(5b)
である化合物〕、およびC.I.ピグメントイエロー9
5〔R5 およびR6 がともにメチル基、R7 およびR8
がともに基(5b)である化合物〕などがあげられる。
【0059】またイソインドリン系顔料としては、たと
えば一般式(6) :
えば一般式(6) :
【0060】
【化8】
【0061】〔式中、Arは基(6a)または(6b):
【0062】
【化9】
【0063】を示す。〕で表される化合物、たとえば
C.I.ピグメントイエロー109〔Arが基(6a)であ
る化合物〕、C.I.ピグメントイエロー110〔Ar
が基(6b)である化合物〕などがあげられる。さらにベン
ズイミダゾロン系顔料としては、式(7) :
C.I.ピグメントイエロー109〔Arが基(6a)であ
る化合物〕、C.I.ピグメントイエロー110〔Ar
が基(6b)である化合物〕などがあげられる。さらにベン
ズイミダゾロン系顔料としては、式(7) :
【0064】
【化10】
【0065】で表される化合物(C.I.ピグメントイ
エロー154)などがあげられる。また、上記以外の他
のイエロー系の着色剤としては、たとえば黄色酸化鉄、
黄土、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、アンチモン
イエローなどの無機顔料、C.I.ピグメントイエロー
1、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメン
トイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、
C.I.ピグメントイエロー16、C.I.ピグメント
イエロー17、C.I.ピグメントイエロー55、C.
I.ピグメントイエロー65、C.I.ピグメントイエ
ロー73、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.
ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー
97、C.I.ピグメントイエロー98、C.I.ピグ
メントイエロー115、C.I.ピグメントイエロー1
30、C.I.ピグメントイエロー133、C.I.ピ
グメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー
169などの有機顔料、C.I.ソルベントイエロー1
6、C.I.ソルベントイエロー33、C.I.ソルベ
ントイエロー56、C.I.ソルベントイエロー60、
C.I.ソルベントイエロー61、C.I.ソルベント
イエロー162、C.I.アシッドイエロー1、C.
I.アシッドイエロー23などの染料などがあげられ
る。
エロー154)などがあげられる。また、上記以外の他
のイエロー系の着色剤としては、たとえば黄色酸化鉄、
黄土、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、アンチモン
イエローなどの無機顔料、C.I.ピグメントイエロー
1、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメン
トイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、
C.I.ピグメントイエロー16、C.I.ピグメント
イエロー17、C.I.ピグメントイエロー55、C.
I.ピグメントイエロー65、C.I.ピグメントイエ
ロー73、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.
ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー
97、C.I.ピグメントイエロー98、C.I.ピグ
メントイエロー115、C.I.ピグメントイエロー1
30、C.I.ピグメントイエロー133、C.I.ピ
グメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー
169などの有機顔料、C.I.ソルベントイエロー1
6、C.I.ソルベントイエロー33、C.I.ソルベ
ントイエロー56、C.I.ソルベントイエロー60、
C.I.ソルベントイエロー61、C.I.ソルベント
イエロー162、C.I.アシッドイエロー1、C.
I.アシッドイエロー23などの染料などがあげられ
る。
【0066】イエロー系の着色剤の配合量は、やはり鮮
明な色味が得られ、しかも粉体塗料の透光性が低下しな
いことを考慮すると、結着樹脂100重量部に対して1
〜20重量部程度、とくに1.5〜8重量部程度である
のが好ましい。レッド(R)系の着色剤としては、たと
えばナフトトール系顔料が使用される。かかるナフトト
ール系顔料の具体例としては、たとえば一般式(8) :
明な色味が得られ、しかも粉体塗料の透光性が低下しな
いことを考慮すると、結着樹脂100重量部に対して1
〜20重量部程度、とくに1.5〜8重量部程度である
のが好ましい。レッド(R)系の着色剤としては、たと
えばナフトトール系顔料が使用される。かかるナフトト
ール系顔料の具体例としては、たとえば一般式(8) :
【0067】
【化11】
【0068】で表される化合物(C.I.ピグメントレ
ッド170)などがあげられる。また、上記以外の他の
レッド系の着色剤としては、たとえばC.I.ピグメン
トレッド5、C.I.ピグメントレッド146、C.
I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッ
ド178、C.I.ピグメントレッド202、C.I.
ピグメントレッド238、C.I.ピグメントレッド2
51、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグ
メントレッド255、C.I.ピグメントレッド264
などの有機顔料などがあげられる。
ッド170)などがあげられる。また、上記以外の他の
レッド系の着色剤としては、たとえばC.I.ピグメン
トレッド5、C.I.ピグメントレッド146、C.
I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッ
ド178、C.I.ピグメントレッド202、C.I.
ピグメントレッド238、C.I.ピグメントレッド2
51、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグ
メントレッド255、C.I.ピグメントレッド264
などの有機顔料などがあげられる。
【0069】レッド系の着色剤の配合量は、レッド
(R)の粉体塗料の場合、鮮明な色味が得られ、しかも
粉体塗料の透光性が低下しないことを考慮すると、結着
樹脂100重量部に対して1〜20重量部程度、とくに
2〜8重量部程度であるのが好ましい。またライトレッ
ド(LR)の粉体塗料の場合、前述した色の階調の向上
や粒状感をなくすることなどを考慮すると、組み合わせ
るレッドの粉体塗料の色濃度などにもよるが、結着樹脂
100重量部に対して0.1〜2.5重量部程度、とく
に0.5〜2.0重量部程度であるのが好ましい。
(R)の粉体塗料の場合、鮮明な色味が得られ、しかも
粉体塗料の透光性が低下しないことを考慮すると、結着
樹脂100重量部に対して1〜20重量部程度、とくに
2〜8重量部程度であるのが好ましい。またライトレッ
ド(LR)の粉体塗料の場合、前述した色の階調の向上
や粒状感をなくすることなどを考慮すると、組み合わせ
るレッドの粉体塗料の色濃度などにもよるが、結着樹脂
100重量部に対して0.1〜2.5重量部程度、とく
に0.5〜2.0重量部程度であるのが好ましい。
【0070】クリア(T)系の粉体塗料は、上記の着色
剤を添加せずに製造される。 (他の添加剤)粉体塗料には、上記の各成分に加えてさ
らに、電荷制御剤、硬化剤、平滑剤(流展剤)等の、従
来公知の種々の添加剤を配合してもよい。このうち電荷
制御剤は、粉体塗料を、たとえば前述した静電付着によ
る塗布法、たとえばスプレーガンを用いた静電塗着法
や、静電流動浸漬法などに使用する際に、その帯電量を
向上し、かつ温度や湿度などの環境条件の変化に関係な
く安定させるとともに、各色の粉体塗料ごとに帯電特性
を一致させて、各色の粉体塗料の配合比のばらつきによ
って、調色した粉体塗料の全体としての帯電特性に変動
が生じないようにするためのもので、粉体塗料の帯電極
性にあわせて正電荷制御剤と負電荷制御剤のうちのいず
れか一方が使用される。
剤を添加せずに製造される。 (他の添加剤)粉体塗料には、上記の各成分に加えてさ
らに、電荷制御剤、硬化剤、平滑剤(流展剤)等の、従
来公知の種々の添加剤を配合してもよい。このうち電荷
制御剤は、粉体塗料を、たとえば前述した静電付着によ
る塗布法、たとえばスプレーガンを用いた静電塗着法
や、静電流動浸漬法などに使用する際に、その帯電量を
向上し、かつ温度や湿度などの環境条件の変化に関係な
く安定させるとともに、各色の粉体塗料ごとに帯電特性
を一致させて、各色の粉体塗料の配合比のばらつきによ
って、調色した粉体塗料の全体としての帯電特性に変動
が生じないようにするためのもので、粉体塗料の帯電極
性にあわせて正電荷制御剤と負電荷制御剤のうちのいず
れか一方が使用される。
【0071】上記のうち正電荷制御剤としては、たとえ
ばニグロシン系の電子供与性染料、ナフテン酸または高
級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アン
モニウム塩、アルキルアミド、キレート、顔料、ふっ素
処理活性剤などがあげられる。また負電荷制御用の電荷
制御剤としては、たとえば電子受容性の有機錯体、塩素
化パラフィン、塩素化ポリエステル、酸基過剰のポリエ
ステル、銅フタロシアニンのスルホニルアミン、芳香族
オキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸などがあげら
れる。
ばニグロシン系の電子供与性染料、ナフテン酸または高
級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アン
モニウム塩、アルキルアミド、キレート、顔料、ふっ素
処理活性剤などがあげられる。また負電荷制御用の電荷
制御剤としては、たとえば電子受容性の有機錯体、塩素
化パラフィン、塩素化ポリエステル、酸基過剰のポリエ
ステル、銅フタロシアニンのスルホニルアミン、芳香族
オキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸などがあげら
れる。
【0072】ただし透光性の粉体塗料においては、その
色味にできるだけ影響を及ぼさないために、(a) それ自
体が無色または淡色で、かつ(b) 粉体塗料を白濁させな
いように結着樹脂との相溶性にすぐれるか、あるいは結
着樹脂と相溶はしないが分散性にすぐれた電荷制御剤が
好適に使用される。
色味にできるだけ影響を及ぼさないために、(a) それ自
体が無色または淡色で、かつ(b) 粉体塗料を白濁させな
いように結着樹脂との相溶性にすぐれるか、あるいは結
着樹脂と相溶はしないが分散性にすぐれた電荷制御剤が
好適に使用される。
【0073】かかる条件を満たす正電荷制御剤として
は、上記のうち第4級アンモニウム塩があげられ、負電
荷制御剤としては、芳香族オキシカルボン酸、芳香族ダ
イカルボン酸などがあげられる。上記のうち正電荷制御
剤である第4級アンモニウム塩としては種々の化合物が
あげられるが、とくに一般式(9) :
は、上記のうち第4級アンモニウム塩があげられ、負電
荷制御剤としては、芳香族オキシカルボン酸、芳香族ダ
イカルボン酸などがあげられる。上記のうち正電荷制御
剤である第4級アンモニウム塩としては種々の化合物が
あげられるが、とくに一般式(9) :
【0074】
【化12】
【0075】〔式中、Ra 、Rb 、Rc およびRd は、
同一または異なって低級アルキル基、長鎖アルキル基、
長鎖アルケニル基またはベンジル基を示し、A- はアニ
オンを示す。ただしRa 〜Rd は、少なくとも1個が長
鎖アルキル基または長鎖アルケニル基であり、2個が低
級アルキル基またはベンジル基である。〕で表される化
合物が好適に使用される。
同一または異なって低級アルキル基、長鎖アルキル基、
長鎖アルケニル基またはベンジル基を示し、A- はアニ
オンを示す。ただしRa 〜Rd は、少なくとも1個が長
鎖アルキル基または長鎖アルケニル基であり、2個が低
級アルキル基またはベンジル基である。〕で表される化
合物が好適に使用される。
【0076】上記一般式(9) においてRa 〜Rd に相当
する長鎖アルキル基としては、たとえば、オクチル基、
デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル
基、オクタデシル基、エイコシル基、ドコシル基、オレ
イル基、リノリル基、ヘキサデセシル基などがあげられ
る。また、長鎖アルケニル基としては、たとえば、上記
長鎖アルキル基の分子中に1または2以上の二重結合を
導入した基があげられる。
する長鎖アルキル基としては、たとえば、オクチル基、
デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル
基、オクタデシル基、エイコシル基、ドコシル基、オレ
イル基、リノリル基、ヘキサデセシル基などがあげられ
る。また、長鎖アルケニル基としては、たとえば、上記
長鎖アルキル基の分子中に1または2以上の二重結合を
導入した基があげられる。
【0077】A- で表されるアニオンとしては、たとえ
ば、モリブデン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン
酸、クロム・モリブデン酸、ブロム・モリブデン酸、タ
ングステン酸、リンタングステン酸、ケイタングステン
酸、クロム・タングステン酸、ブロム・タングステン
酸、リンタングステン・モリブデン酸、ケイタングステ
ン・モリブデン酸などのモリブデン原子やタングステン
原子を含有する無機酸から誘導されるアニオン、塩素イ
オン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硝酸イオン、硫酸イ
オン、過塩素酸イオン、安息香酸イオン、テトラフェニ
ルホウ素イオン、ヘキサフルオロリンイオン、ナフトー
ルスルホン酸イオンなどがあげられる。
ば、モリブデン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン
酸、クロム・モリブデン酸、ブロム・モリブデン酸、タ
ングステン酸、リンタングステン酸、ケイタングステン
酸、クロム・タングステン酸、ブロム・タングステン
酸、リンタングステン・モリブデン酸、ケイタングステ
ン・モリブデン酸などのモリブデン原子やタングステン
原子を含有する無機酸から誘導されるアニオン、塩素イ
オン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硝酸イオン、硫酸イ
オン、過塩素酸イオン、安息香酸イオン、テトラフェニ
ルホウ素イオン、ヘキサフルオロリンイオン、ナフトー
ルスルホン酸イオンなどがあげられる。
【0078】上記一般式(9) で表される第4級アンモニ
ウム塩の具体例としては、たとえば(C16H33)2 N+
(CH3 )2 ・1/4 Mo8 O26 4- 、(C16H33)2
N+(CH3 )2 ・1/6 Mo7 O24 6- 、(C
16H33)2 N+ (CH3 )2 ・1/2WO4 2- などがあ
げられ、これらを1種または2種以上混合して使用する
ことができる。
ウム塩の具体例としては、たとえば(C16H33)2 N+
(CH3 )2 ・1/4 Mo8 O26 4- 、(C16H33)2
N+(CH3 )2 ・1/6 Mo7 O24 6- 、(C
16H33)2 N+ (CH3 )2 ・1/2WO4 2- などがあ
げられ、これらを1種または2種以上混合して使用する
ことができる。
【0079】電荷制御剤の配合量は、結着樹脂100重
量部に対して1〜10重量部であるのが好ましく、1〜
5重量部であるのがさらに好ましい。電荷制御剤の配合
量が上記の範囲未満では、その添加効果が不十分になる
おそれがあり、逆に上記の範囲を超えた場合には、透光
性が低下したり色味が変化したりするおそれがある。硬
化剤は、粉体塗料を加熱溶融させて塗膜を形成した際
に、当該塗膜中で結着樹脂を架橋することによって塗膜
を硬化させるためのものであって、かかる硬化剤として
は、たとえばブロックイソシアネート、エポキシ樹脂、
アミノ樹脂、アジリジン化合物、多価カルボン酸などが
あげられる。
量部に対して1〜10重量部であるのが好ましく、1〜
5重量部であるのがさらに好ましい。電荷制御剤の配合
量が上記の範囲未満では、その添加効果が不十分になる
おそれがあり、逆に上記の範囲を超えた場合には、透光
性が低下したり色味が変化したりするおそれがある。硬
化剤は、粉体塗料を加熱溶融させて塗膜を形成した際
に、当該塗膜中で結着樹脂を架橋することによって塗膜
を硬化させるためのものであって、かかる硬化剤として
は、たとえばブロックイソシアネート、エポキシ樹脂、
アミノ樹脂、アジリジン化合物、多価カルボン酸などが
あげられる。
【0080】硬化剤は、硬化反応に寄与する官能基の当
量に応じて、好適な配合量の範囲が設定される。硬化剤
の配合量が好適な範囲より少ない場合は、その添加効果
が不十分になるおそれがあり、逆に好適な範囲を超えた
場合には、透光性が低下したり色味が変化したりするお
それがある。平滑剤は、粉体塗料を加熱溶融させた際の
流動性を向上して、塗膜をより平滑にするためのもの
で、かかる平滑剤としては、たとえばBASF社製の商
品名「アクロナール4F」、東芝シリコーン社製の商品
名「YF−3919」、モンサント社製の商品名「モダ
フロー2000」などがあげられる。
量に応じて、好適な配合量の範囲が設定される。硬化剤
の配合量が好適な範囲より少ない場合は、その添加効果
が不十分になるおそれがあり、逆に好適な範囲を超えた
場合には、透光性が低下したり色味が変化したりするお
それがある。平滑剤は、粉体塗料を加熱溶融させた際の
流動性を向上して、塗膜をより平滑にするためのもの
で、かかる平滑剤としては、たとえばBASF社製の商
品名「アクロナール4F」、東芝シリコーン社製の商品
名「YF−3919」、モンサント社製の商品名「モダ
フロー2000」などがあげられる。
【0081】平滑剤の配合量は、結着樹脂100重量部
に対して0.1〜2重量部であるのが好ましく、0.5
〜1重量部であるのがさらに好ましい。平滑剤の配合量
が上記の範囲未満では、その添加効果が不十分になるお
それがあり、逆に上記の範囲を超えた場合には、透光性
が低下したり色味が変化したりするおそれがある。上記
以外にも粉体塗料には、たとえば硬化剤による硬化反応
を補助するための硬化促進剤や、消泡剤、あるいは塗膜
の耐蝕性を高めるためのエポキシ樹脂などの、さらに他
の添加剤を配合してもよい。
に対して0.1〜2重量部であるのが好ましく、0.5
〜1重量部であるのがさらに好ましい。平滑剤の配合量
が上記の範囲未満では、その添加効果が不十分になるお
それがあり、逆に上記の範囲を超えた場合には、透光性
が低下したり色味が変化したりするおそれがある。上記
以外にも粉体塗料には、たとえば硬化剤による硬化反応
を補助するための硬化促進剤や、消泡剤、あるいは塗膜
の耐蝕性を高めるためのエポキシ樹脂などの、さらに他
の添加剤を配合してもよい。
【0082】(粉体塗料の製造方法)粉体塗料は、上記
の各成分を乾式ブレンダー、ヘンシェルミキサー、ボー
ルミル等を用いて予備混合した混合物を、たとえばジェ
ットミル、バンバリーミキサー、ロール、1軸または2
軸の押出混練機等を用いて溶融混練したのち、えられた
混練物を冷却して粉砕し、さらに必要に応じて分級する
ことにより製造される。
の各成分を乾式ブレンダー、ヘンシェルミキサー、ボー
ルミル等を用いて予備混合した混合物を、たとえばジェ
ットミル、バンバリーミキサー、ロール、1軸または2
軸の押出混練機等を用いて溶融混練したのち、えられた
混練物を冷却して粉砕し、さらに必要に応じて分級する
ことにより製造される。
【0083】またこの他に、重合法、マイクロカプセル
重合法、スプレードライ法等を用いて製造することもで
きる。粉体塗料の粒径は従来と同程度でよいが、2色以
上を混合した際の色味の均一性を考慮すると、粒径が小
さいほど好ましく、とくにその平均粒径が30μm以下
であるのが好ましい。
重合法、スプレードライ法等を用いて製造することもで
きる。粉体塗料の粒径は従来と同程度でよいが、2色以
上を混合した際の色味の均一性を考慮すると、粒径が小
さいほど好ましく、とくにその平均粒径が30μm以下
であるのが好ましい。
【0084】また、帯電性や塗膜の形成しやすさ、凝集
のしにくさなどを考慮すると、粉体塗料の平均粒径は、
上記範囲内でもとくに1μm以上であるのが好ましい。
さらに上記各特性のバランスを考慮すると、粉体塗料の
平均粒径は、上記範囲内でもとくに5〜20μmである
のがとくに好ましい。粉体塗料には、その流動性や帯電
特性などを向上するとともに、前述したように、各色の
粉体塗料ごとに帯電特性を一致させるために、各種の外
添剤を添加してもよい。
のしにくさなどを考慮すると、粉体塗料の平均粒径は、
上記範囲内でもとくに1μm以上であるのが好ましい。
さらに上記各特性のバランスを考慮すると、粉体塗料の
平均粒径は、上記範囲内でもとくに5〜20μmである
のがとくに好ましい。粉体塗料には、その流動性や帯電
特性などを向上するとともに、前述したように、各色の
粉体塗料ごとに帯電特性を一致させるために、各種の外
添剤を添加してもよい。
【0085】上記外添剤としては、酸化アルミニウム、
酸化けい素、酸化チタニウム、酸化亜鉛などの金属酸化
物の微粉末や、あるいはふっ素樹脂微粒子などの、たと
えば粒径1.0μm以下程度の、従来公知の種々の外添
剤を使用でき、とくに疎水性または親水性のシリカ微粒
子を含むシリカ系表面処理剤、たとえば超微粒子状無水
シリカやコロイダルシリカなどが好適に使用される。
酸化けい素、酸化チタニウム、酸化亜鉛などの金属酸化
物の微粉末や、あるいはふっ素樹脂微粒子などの、たと
えば粒径1.0μm以下程度の、従来公知の種々の外添
剤を使用でき、とくに疎水性または親水性のシリカ微粒
子を含むシリカ系表面処理剤、たとえば超微粒子状無水
シリカやコロイダルシリカなどが好適に使用される。
【0086】外添剤の添加量はとくに限定されず、従来
と同程度でよい。具体的には、粉体塗料100重量部に
対して、外添剤を、総量で0.1〜3.0重量部程度、
添加するのが好ましいが、場合によっては、外添剤の添
加量は、この範囲を外れてもよい。
と同程度でよい。具体的には、粉体塗料100重量部に
対して、外添剤を、総量で0.1〜3.0重量部程度、
添加するのが好ましいが、場合によっては、外添剤の添
加量は、この範囲を外れてもよい。
【0087】
・顔料
C.I.ピグメントブルー15:3
3.0
〔大日本インキ(株)製の商品名Ket Blue104〕
・硬化剤
ヒュルス社製の商品名ベスタゴンB1530
15
・硬化促進剤
三共有機合成(株)製の商品名StannOMF
0.3
・平滑剤
楠本化成(株)製の商品名ディスパロンPL525
1.0
・消泡剤
みどり化学(株)製の商品名ベンゾイン
0.5
・エポキシ樹脂 2.0
〔東都化成(株)製の商品名エポトートYD−014〕
製造したシアン系透光性粉体塗料はつぎに、当該粉体塗
料100重量部に対して0.4重量部の、負帯電用の表
面処理剤としての微粉末シリカ〔日本アエロジル(株)
製の商品名R972〕を、回転翼式のミキサー〔WAR
ING(ワリング)社製の商品名COMMERCIAL
BLENDER HGB−SS〕を用いてかく拌混合
して、調色に供した。 〈マゼンタ(M)系透光性粉体塗料〉顔料として、C.
I.ピグメントブルー15:3に代えて、同量(3.0
重量部)のC.I.ピグメントレッド122〔大日本イ
ンキ(株)製の商品名KetRed309〕を使用した
こと以外はシアン系透光性粉体塗料と同様にして、体積
中心粒径13μmの、マゼンタ系透光性粉体塗料を製造
し、当該粉体塗料100重量部に対して0.4重量部の
微粉末シリカ〔前出のR972〕を、これも前出の回転
翼式のミキサーを用いてかく拌混合して、調色に供し
た。 〈イエロー(Y)系透光性粉体塗料〉顔料として、C.
I.ピグメントブルー15:3に代えて、同量(3.0
重量部)のC.I.ピグメントイエロー154〔チバガ
イギー社製の商品名Symuler Fast Yel
low4192〕を使用したこと以外はシアン系透光性
粉体塗料と同様にして、体積中心粒径13μmの、イエ
ロー系透光性粉体塗料を製造し、当該粉体塗料100重
量部に対して0.4重量部の微粉末シリカ〔前出のR9
72〕を、これも前出の回転翼式のミキサーを用いてか
く拌混合して、調色に供した。 〈レッド(R)系透光性粉体塗料〉顔料として、C.
I.ピグメントブルー15:3に代えて、同量(3.0
重量部)のC.I.ピグメントレッド170〔山陽色素
(株)製の商品名Brilliant Carmine
7009〕を使用したこと以外はシアン系透光性粉体塗
料と同様にして、体積中心粒径13μmの、レッド系透
光性粉体塗料を製造し、当該粉体塗料100重量部に対
して0.4重量部の微粉末シリカ〔前出のR972〕
を、これも前出の回転翼式のミキサーを用いてかく拌混
合して、調色に供した。 〈クリア(T)系透光性粉体塗料〉顔料を配合しなかっ
たこと以外はシアン系透光性粉体塗料と同様にして、体
積中心粒径13μmの、クリア系透光性粉体塗料を製造
し、当該粉体塗料100重量部に対して0.4重量部の
微粉末シリカ〔前出のR972〕を、これも前出の回転
翼式のミキサーを用いてかく拌混合して、調色に供し
た。
料100重量部に対して0.4重量部の、負帯電用の表
面処理剤としての微粉末シリカ〔日本アエロジル(株)
製の商品名R972〕を、回転翼式のミキサー〔WAR
ING(ワリング)社製の商品名COMMERCIAL
BLENDER HGB−SS〕を用いてかく拌混合
して、調色に供した。 〈マゼンタ(M)系透光性粉体塗料〉顔料として、C.
I.ピグメントブルー15:3に代えて、同量(3.0
重量部)のC.I.ピグメントレッド122〔大日本イ
ンキ(株)製の商品名KetRed309〕を使用した
こと以外はシアン系透光性粉体塗料と同様にして、体積
中心粒径13μmの、マゼンタ系透光性粉体塗料を製造
し、当該粉体塗料100重量部に対して0.4重量部の
微粉末シリカ〔前出のR972〕を、これも前出の回転
翼式のミキサーを用いてかく拌混合して、調色に供し
た。 〈イエロー(Y)系透光性粉体塗料〉顔料として、C.
I.ピグメントブルー15:3に代えて、同量(3.0
重量部)のC.I.ピグメントイエロー154〔チバガ
イギー社製の商品名Symuler Fast Yel
low4192〕を使用したこと以外はシアン系透光性
粉体塗料と同様にして、体積中心粒径13μmの、イエ
ロー系透光性粉体塗料を製造し、当該粉体塗料100重
量部に対して0.4重量部の微粉末シリカ〔前出のR9
72〕を、これも前出の回転翼式のミキサーを用いてか
く拌混合して、調色に供した。 〈レッド(R)系透光性粉体塗料〉顔料として、C.
I.ピグメントブルー15:3に代えて、同量(3.0
重量部)のC.I.ピグメントレッド170〔山陽色素
(株)製の商品名Brilliant Carmine
7009〕を使用したこと以外はシアン系透光性粉体塗
料と同様にして、体積中心粒径13μmの、レッド系透
光性粉体塗料を製造し、当該粉体塗料100重量部に対
して0.4重量部の微粉末シリカ〔前出のR972〕
を、これも前出の回転翼式のミキサーを用いてかく拌混
合して、調色に供した。 〈クリア(T)系透光性粉体塗料〉顔料を配合しなかっ
たこと以外はシアン系透光性粉体塗料と同様にして、体
積中心粒径13μmの、クリア系透光性粉体塗料を製造
し、当該粉体塗料100重量部に対して0.4重量部の
微粉末シリカ〔前出のR972〕を、これも前出の回転
翼式のミキサーを用いてかく拌混合して、調色に供し
た。
【0088】《粉体塗料の調色》上記で調製した各色の
粉体塗料のうちC、M、YおよびTの4色の透光性粉体
塗料を下記配合例1、2の2種の配合比(重量部)で配
合し、ドライブレンド用の混合装置としての、前出の回
転翼式のミキサーに投入してドライブレンドを開始し
た。
粉体塗料のうちC、M、YおよびTの4色の透光性粉体
塗料を下記配合例1、2の2種の配合比(重量部)で配
合し、ドライブレンド用の混合装置としての、前出の回
転翼式のミキサーに投入してドライブレンドを開始し
た。
【0089】
【表1】
【0090】つぎに、ドライブレンド開始1秒、3秒
後、6秒後および10秒後と、10秒後からあとは5秒
間隔で60秒後まで、それぞれドライブレンド途中の粉
体塗料をサンプリングして、その粉体状態での色相を、
測色装置としての色彩色差計〔日本電色(株)製のSE
−2000〕を用いて測色した。そして最新の測色値と
その前回の測色値との色差ΔΕ* を求め、その推移を記
録した。結果を図7に示す。なお図7において配合例1
は−■−■−で、また配合例2は−○−○−(配合例
2)で表した。
後、6秒後および10秒後と、10秒後からあとは5秒
間隔で60秒後まで、それぞれドライブレンド途中の粉
体塗料をサンプリングして、その粉体状態での色相を、
測色装置としての色彩色差計〔日本電色(株)製のSE
−2000〕を用いて測色した。そして最新の測色値と
その前回の測色値との色差ΔΕ* を求め、その推移を記
録した。結果を図7に示す。なお図7において配合例1
は−■−■−で、また配合例2は−○−○−(配合例
2)で表した。
【0091】図より、配合例1、2ともにドライブレン
ド開始後25秒で、色差ΔΕ* が0.8(図中一点鎖線
で示す)以下となることが確認された。 《塗膜の形成》上記配合例1、2の粉体塗料を、色差Δ
Ε* が0.8以下になる前の、ドライブレンド開始から
10秒後の時点と、色差ΔΕ* が0.8以下になった、
ドライブレンド開始から25秒後の時点でそれぞれサン
プリングしたものを、下記表2に示すように粉体塗料A
〜Dとした。
ド開始後25秒で、色差ΔΕ* が0.8(図中一点鎖線
で示す)以下となることが確認された。 《塗膜の形成》上記配合例1、2の粉体塗料を、色差Δ
Ε* が0.8以下になる前の、ドライブレンド開始から
10秒後の時点と、色差ΔΕ* が0.8以下になった、
ドライブレンド開始から25秒後の時点でそれぞれサン
プリングしたものを、下記表2に示すように粉体塗料A
〜Dとした。
【0092】
【表2】
【0093】そして、被塗物としてのSPCC鋼板の片
面に先に、下記Iの条件で白色の粉体塗料を静電付着さ
せた上に、上記各粉体塗料A〜Dをそれぞれ、下記IIの
条件で静電付着させ、ついで180℃で20分間、焼き
付けて、厚み約30μmの白色下地層と、粉体塗料A〜
Dからなる、厚み約30μmの着色上塗層の2層構造を
有する塗膜のサンプルを作製した。 〈条件I(白色下地層の塗装)〉 ・粉体供給:定量供給機〔三田工業(株)製の試作
機〕、回転数=380r.p.m.、スクレーパー角度
=目盛り1 ・被塗物搬送速度:50mm/秒 ・塗装機:バーカライジング社製、INF圧力=3kg
/cm2 G、旋回圧力=3kg/cm2 G、搬送圧力=
3kg/cm2 G ・ガン:摩擦帯電ガン、ノズル=扇形 ・ブース吸引風速:0.59m/秒 ・塗装距離:300mm ・塗布量:0.7g 〈条件II(着色上塗層の塗装)〉 ・粉体供給:同上 ・被塗物搬送速度:同上 ・塗装機:同上 ・ガン:コロナ帯電ガン、印加電圧=60kV ・ブース吸引風速:同上 ・塗装距離:同上 ・塗布量:0.5g なお、白色下地層用の白色の粉体塗料としては、下記の
ものを使用した。 〈白色粉体塗料〉顔料として、C.I.ピグメントブル
ー15:3に代えて、同量の酸化チタン〔石原テクノ
(株)製の商品名CR−90〕を使用し、かつ粉砕後に
分級しなかったこと以外はシアン系透光性粉体塗料(I)
と同様にして、体積中心粒径17μmの、白色粉体塗料
を製造した。なお白色粉体塗料は、表面処理を施さず
に、下地用に供した。
面に先に、下記Iの条件で白色の粉体塗料を静電付着さ
せた上に、上記各粉体塗料A〜Dをそれぞれ、下記IIの
条件で静電付着させ、ついで180℃で20分間、焼き
付けて、厚み約30μmの白色下地層と、粉体塗料A〜
Dからなる、厚み約30μmの着色上塗層の2層構造を
有する塗膜のサンプルを作製した。 〈条件I(白色下地層の塗装)〉 ・粉体供給:定量供給機〔三田工業(株)製の試作
機〕、回転数=380r.p.m.、スクレーパー角度
=目盛り1 ・被塗物搬送速度:50mm/秒 ・塗装機:バーカライジング社製、INF圧力=3kg
/cm2 G、旋回圧力=3kg/cm2 G、搬送圧力=
3kg/cm2 G ・ガン:摩擦帯電ガン、ノズル=扇形 ・ブース吸引風速:0.59m/秒 ・塗装距離:300mm ・塗布量:0.7g 〈条件II(着色上塗層の塗装)〉 ・粉体供給:同上 ・被塗物搬送速度:同上 ・塗装機:同上 ・ガン:コロナ帯電ガン、印加電圧=60kV ・ブース吸引風速:同上 ・塗装距離:同上 ・塗布量:0.5g なお、白色下地層用の白色の粉体塗料としては、下記の
ものを使用した。 〈白色粉体塗料〉顔料として、C.I.ピグメントブル
ー15:3に代えて、同量の酸化チタン〔石原テクノ
(株)製の商品名CR−90〕を使用し、かつ粉砕後に
分級しなかったこと以外はシアン系透光性粉体塗料(I)
と同様にして、体積中心粒径17μmの、白色粉体塗料
を製造した。なお白色粉体塗料は、表面処理を施さず
に、下地用に供した。
【0094】《塗膜の評価》上記各サンプルの塗膜を目
視にて観察して、色の偏析、まだら感、濃淡などの不良
の有無を観察した。判定方法としては、塗膜を20cm
の位置から観察しても色の偏析、まだら感、濃淡などが
見えないものを良好(○)、塗膜を40cmの位置から
観察して上記の不良がはっきり見て取れるものを不良
(×)、両者の中間、すなわち上記の不良が、塗膜を4
0cmの位置から観察したのでは見えないが、20cm
の位置から観察すると見えるものはやや不良(△)とし
た。
視にて観察して、色の偏析、まだら感、濃淡などの不良
の有無を観察した。判定方法としては、塗膜を20cm
の位置から観察しても色の偏析、まだら感、濃淡などが
見えないものを良好(○)、塗膜を40cmの位置から
観察して上記の不良がはっきり見て取れるものを不良
(×)、両者の中間、すなわち上記の不良が、塗膜を4
0cmの位置から観察したのでは見えないが、20cm
の位置から観察すると見えるものはやや不良(△)とし
た。
【0095】結果を表3に示す。
【0096】
【表3】
【0097】表より、上塗りに粉体塗料AおよびCを用
いた塗膜はいずれも、色の偏析、まだら感、濃淡などの
不良が観察されたが、上塗りに粉体塗料BおよびDを用
いた塗膜にはこれらの不良は見られず、ほぼ均一な色目
を有することが判った。そしてこのことから、粉体塗料
を調色する際には、色差ΔΕ* が0.8以下となるま
で、粉体塗料をドライブレンドすればよいことが確認さ
れた。
いた塗膜はいずれも、色の偏析、まだら感、濃淡などの
不良が観察されたが、上塗りに粉体塗料BおよびDを用
いた塗膜にはこれらの不良は見られず、ほぼ均一な色目
を有することが判った。そしてこのことから、粉体塗料
を調色する際には、色差ΔΕ* が0.8以下となるま
で、粉体塗料をドライブレンドすればよいことが確認さ
れた。
【0098】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
複数色の粉体塗料をドライブレンドしているにもかかわ
らず、色の偏析、まだら感、濃淡などの不良のない、ほ
ぼ均一な色目を有する塗膜を形成することのできる、新
規な粉体塗料の調色方法と、それを実施するために好適
な調色システムとを提供できるという特有の作用効果を
奏する。
複数色の粉体塗料をドライブレンドしているにもかかわ
らず、色の偏析、まだら感、濃淡などの不良のない、ほ
ぼ均一な色目を有する塗膜を形成することのできる、新
規な粉体塗料の調色方法と、それを実施するために好適
な調色システムとを提供できるという特有の作用効果を
奏する。
【図1】本発明の第1の調色方法のうち、粉体塗料のサ
ンプルの色差ΔΕ* から、粉体塗料のドライブレンドの
時間を求める工程の一例を示す流れ図である。
ンプルの色差ΔΕ* から、粉体塗料のドライブレンドの
時間を求める工程の一例を示す流れ図である。
【図2】本発明の第1の調色方法を実施するための、本
発明の調色システムの一例を示すブロック図である。
発明の調色システムの一例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2の調色方法の一例を示す流れ図で
ある。
ある。
【図4】本発明の第2の調色方法を実施するための、本
発明の調色システムの一例を示すブロック図である。
発明の調色システムの一例を示すブロック図である。
【図5】調色の目標とする色の測色から調色までを自動
的に行う、粉体塗料の自動調色システムの一例を示す流
れ図である。
的に行う、粉体塗料の自動調色システムの一例を示す流
れ図である。
【図6】上記自動調色システムのうち、あらかじめ、使
用する複数色の粉体塗料の個々について測色した複数の
基礎データから、計算反射率および3刺激値を算出する
工程を示す流れ図である。
用する複数色の粉体塗料の個々について測色した複数の
基礎データから、計算反射率および3刺激値を算出する
工程を示す流れ図である。
【図7】配合例1、2の粉体塗料をドライブレンドした
際の、ドライブレンド時間の経過に伴う、色差ΔΕ* の
推移を示すグラフである。
際の、ドライブレンド時間の経過に伴う、色差ΔΕ* の
推移を示すグラフである。
1 混合装置
2 制御装置
3 測色装置
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平7−188586(JP,A)
特開 平10−72557(JP,A)
特開 平5−26730(JP,A)
特開 昭61−272619(JP,A)
特開 平6−279716(JP,A)
特表 平4−504431(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C09D 7/14
C09D 5/03
G01J 3/46
Claims (4)
- 【請求項1】複数色の粉体塗料を所定の比率で配合し、
混合装置を用いてドライブレンドして調色する調色方法
であって、あらかじめ、粉体塗料のサンプルを同じ混合
装置を用いてドライブレンドしつつ、その途中のサンプ
ルの、粉体状態での色相を、測色装置を用いて一定時間
ごとに測色し、最新の測色値とその前回の測色値との色
差ΔΕ*が0.8以下となるのに要したドライブレンド
の時間を求めて、その結果をもとに、実際の粉体塗料
の、ドライブレンドの時間を設定することを特徴とする
粉体塗料の調色方法。 - 【請求項2】複数色の粉体塗料を所定の比率で配合し、
混合装置を用いてドライブレンドして調色する調色方法
であって、ドライブレンド途中の粉体塗料を一定時間ご
とにサンプリングし、測色装置を用いて粉体状態での色
相を測色し、最新の測色値とその前回の測色値との色差
ΔΕ*が0.8以下となった時点でドライブレンドを終
了することを特徴とする粉体塗料の調色方法。 - 【請求項3】請求項1記載の粉体塗料の調色方法を実施
するためのシステムであって、 (i) 複数色の粉体塗料をドライブレンドする混合装置
と、 (ii) あらかじめ求めておいた、粉体塗料のサンプルを
同じ混合装置を用いてドライブレンドしつつ、その途中
のサンプルの、粉体状態での色相を、測色装置を用いて
一定時間ごとに測色して、最新の測色値とその前回の測
色値との色差ΔΕ*が0.8以下となるのに要したドラ
イブレンドの時間をもとに、実際の粉体塗料の、ドライ
ブレンドの時間を設定し、その設定に基づいて上記混合
装置を制御する制御装置とを備えることを特徴とする粉
体塗料の調色システム。 - 【請求項4】請求項2記載の粉体塗料の調色方法を実施
するためのシステムであって、 (a) 複数色の粉体塗料をドライブレンドする混合装置
と、 (b) ドライブレンド途中の粉体塗料を一定時間ごとに
サンプリングして、粉体状態での色相を測色する測色装
置と、 (c) 上記測色装置による最新の測色値とその前回の測
色値との色差ΔΕ*が0.8以下となった時点でドライ
ブレンドを終了するように、上記混合装置を制御する制
御装置とを備えることを特徴とする粉体塗料の調色シス
テム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08421698A JP3499129B2 (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 粉体塗料の調色方法と、それを実施するための調色システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08421698A JP3499129B2 (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 粉体塗料の調色方法と、それを実施するための調色システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11279464A JPH11279464A (ja) | 1999-10-12 |
JP3499129B2 true JP3499129B2 (ja) | 2004-02-23 |
Family
ID=13824294
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08421698A Expired - Fee Related JP3499129B2 (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 粉体塗料の調色方法と、それを実施するための調色システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3499129B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2113537A1 (en) | 2008-04-28 | 2009-11-04 | Dupont Powder Coatings France S.A.S. | Powder coating composition |
US8034853B2 (en) | 2009-04-28 | 2011-10-11 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Powder coating composition |
KR102124518B1 (ko) * | 2018-07-10 | 2020-06-18 | 주식회사 미래화학 | 폐분체도료 재생장치 |
-
1998
- 1998-03-30 JP JP08421698A patent/JP3499129B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11279464A (ja) | 1999-10-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3267925B2 (ja) | 粉体塗料の調色方法 | |
US5556727A (en) | Color toner, method and apparatus for use | |
US6013402A (en) | Color toner and image forming method | |
US5370962A (en) | Toner compositions with blend compatibility additives | |
JP3499129B2 (ja) | 粉体塗料の調色方法と、それを実施するための調色システム | |
JP3308490B2 (ja) | 粉体塗料の調色方法と、それを実施するための調色システム | |
JPH11290765A (ja) | 粉体塗料の塗装方法 | |
JP3295034B2 (ja) | 粉体塗料の調色方法 | |
GB2081921A (en) | Electrostatic image toner | |
JPH09166889A (ja) | カラートナーの組合せ | |
JP3571210B2 (ja) | 粉体塗料の調色方法 | |
US5736291A (en) | Process for the preparation of colored toner and developer compositions | |
JPH10292133A (ja) | 透光性イエロー粉体塗料 | |
JP6188137B2 (ja) | 染色性の改善方法 | |
JPH11293152A (ja) | 塗装塗膜 | |
US6051354A (en) | Coated carrier | |
JP3641134B2 (ja) | 画像形成方法 | |
JPH10292129A (ja) | 透光性粉体塗料 | |
JP3780202B2 (ja) | フルカラー用トナー及びその製造方法 | |
JPH10216620A (ja) | 塗装塗膜の製造方法および塗装塗膜 | |
JPH10219141A (ja) | 調色された塗装塗膜の製造方法および塗装塗膜 | |
JP2008031286A (ja) | 粉体塗料の調色方法およびフルカラー用粉体塗料 | |
EP0856567A2 (en) | A transparent powder paint and a method of forming a coated film toned by using the above powder paint | |
JPH10292134A (ja) | 粉体塗料 | |
JP2000275911A (ja) | 負帯電性カラートナー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071205 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081205 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |