JP3498133B2 - ホルムアルデヒド類の捕集方法と捕収装置。 - Google Patents

ホルムアルデヒド類の捕集方法と捕収装置。

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JP3498133B2
JP3498133B2 JP11289698A JP11289698A JP3498133B2 JP 3498133 B2 JP3498133 B2 JP 3498133B2 JP 11289698 A JP11289698 A JP 11289698A JP 11289698 A JP11289698 A JP 11289698A JP 3498133 B2 JP3498133 B2 JP 3498133B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、ホルムアルデヒド類
の捕集方法および捕収装置に関し、詳しくは植物体から
抽出される揮発性香気成分の複合体である精油成分によ
るホルムアルデヒド類の捕集方法および捕収装置に関す
るものである。
【0002】
【発明の背景】家屋の建造あるいは建造物の内装に使用
される建材、家具類には、今日では接着剤が繁用されて
おり、性能、コスト、利便性の見地から特に木質材に多
用されるものとして、ユリア樹脂接着剤、メラミン・ユ
リア共縮合樹脂接着剤、フェノ−ル樹脂接着剤等が知ら
れている。しかしながら、これらの接着剤は原料のうち
にホルムアルデヒドを使用しホルムアルデヒド系接着剤
とも称されていて、ホルムアルデヒドの気中放散が発生
する。例えば、前記ユリア樹脂接着剤の場合、接着剤の
硬化はホルムアルデヒドの付加反応によるメチロ−ル基
の生成、縮合反応によるメチレン結合およびジメチレン
エ−テル結合の生成により進行する。そして、ホルムア
ルデヒドの放散はこのような硬化過程のみならず、硬化
した接着剤からも発生する。すなわち、メチロ−ル基の
分解およびジメチレンエ−テル結合からメチレン結合へ
の縮合反応の進行によっても脱ホルムアルデヒド反応が
起こる。このようにして、硬化したユリア樹脂接着剤か
らも長期間にわたりホルムアルデヒドが放散されること
になる。このような現象は、ホルムアルデヒドの放散が
極めて少ないフェノ−ル樹脂を除いて他の接着剤でも同
様である。
【0003】さらに、木材自体にもホルムアルデヒドが
含まれていて、気中に放散されていることは周知であ
る。したがって、種々の建造物において、各種家具類が
設置され、かついわゆる建材が使用されている室内空間
中には多量のホルムアルデヒドが放散されることにな
る。ホルムアルデヒドの吸引は、めまい、吐き気等を引
き起こし、さらには長期間の吸引はアレルギ−障害の原
因となっている。このため、空気清浄器による室内空気
の濾過や室内空気を一定時間上昇させてホルムアルデヒ
ドの放散を促進して室外へ流出させる、いわゆるベ−ク
アウト等の手段による対策がなされているが、前者の場
合は除去効率が芳しくなく、後者は一時的な対策にとど
まっている。また、抜本的な対策としてホルムアルデヒ
ド類の発生しない接着剤の開発もなされているが、接着
剤としての基本的性能、コスト、利便性の面で従来のホ
ルムアルデヒド系接着剤を凌駕するものは実現されてお
らず、依然としてホルムアルデヒド系接着剤が多用され
ているのが実情である。
【0004】
【発明の概要】本願発明は、植物体から得られる揮発性
香気成分の複合体により構成した捕集体にホルムアルデ
ヒド類を捕集させることにより上記従来の問題点の解消
を図ろうとするものである。上記において、前記揮発性
香気成分の複合体は水蒸気蒸留法により植物体から留出
させた精油成分で構成することがある。さらに、上記に
おいて、前記植物体にはヒノキ葉、スギ葉、モミ葉ある
いはトドマツ葉を選択することがある。
【0005】本願発明は、また、植物体から抽出した物
質、特に水蒸気蒸留法により樹木葉から留出させた精油
成分を利用して気中のホルムアルデヒド類を捕集する装
置を提供して上記従来の課題を解決しようとするもので
ある。
【0006】精油は、周知のように植物の花、つぼみ、
果実、葉、枝、幹、樹皮、根などに含まれる揮発性香気
成分の複合体、すなわち多くの化合物の複合体であり蒸
留可能な油状物質である。極めて多くの植物種のうち、
クスノキ科植物、ヤシ科植物あるいはレモングラス等、
極く少数のものが商業的な油の生産のために用いられ香
料、香味料として使用され、成分中のある種のものは他
の化合物に変換するために精油から分離されることがあ
る。本願発明者は、各種植物の精油におけるさらなる用
途を求めて実験を重ねた結果、精油成分に新たなる性能
を見出して本願発明をなすにいたったものである。
【0007】
【発明の実施の形態】ホルムアルデヒド類の捕集方法に
おけるある実施形態では、ヒノキまたはスギ葉を原材と
して、水蒸気蒸留法により精油を生成し、この精油によ
り構成する捕集体をホルムアルデヒド類の放散した気中
にセットして精油成分に接触したホルムアルデヒド類を
捕集する。また、他の実施形態として、精油をシクロデ
キストリンその他の化合物と反応させて包接化合物を形
成して、これにより捕集体を構成し、ホルムアルデヒド
系接着剤に混入してホルムアルデヒド類を捕集する実施
形態が可能である。なお、精油に反応させる物質はシク
ロデキストリンに限らず、分子が包接格子を具備しゲス
トとしての精油成分を包接できるものであれば、沸石
族、方ソ−ダ石族、柱石族等のようなアルミノケイ酸塩
系の天然鉱物、人造鉱物でもよい。さらにまた、前記捕
集体を空気清浄器のフィルタ−部に付加してホルムアル
デヒド類を捕集することも可能である。同様に、前記捕
集体を空調機の空気吹き出し部または空気吸入部に設定
し、ホルムアルデヒド類が混和放散した空気を捕集体に
接触させることにより室内に放散したホルムアルデヒド
類を捕集することもできる。
【0008】一方、ホルムアルデヒド類の捕収装置は、
ホルムアルデヒド類を保持する空気を精油中で洗浄する
部材と、空気中のオゾン処理をなす手段と、2次的にホ
ルムアルデヒド類を空気中より捕集する手段と、空気の
吸引ポンプで構成されている。
【0009】
【発明の実施例】本願発明を、その1実施例に基づいて
図1を援用しつつさらに詳細に説明する。図1は、当該
実施例において用いた実験装置の概略構成図である。図
において、1はガラス製デシケ−タ−、2は濾紙を浸漬
したホルマリン溶液の入ったシャ−レ、3は空気中の不
純物を除去するための吸着剤(この実施例ではテナック
スTA(商標)を使用)であり、チュ−ブ8aを介して前
記ガラス製デシケ−タ−1の口部1aに連結されてい
る。
【0010】4はホルムアルデヒド類の捕集体としての
精油成分4aを収納するガラス製インピンジャ−でその
一端はチュ−ブ8bを介して前記ガラス製デシケ−タ−
1の口部1aに連結され、他端はチュ−ブ8cを介して
高純度ヨウ化カリウムが充填されたオゾンスクラバ−5
の一端に連結されている。そして、このオゾンスクラバ
−5の他端はシリカゲル粒を充填した採取管6、チュ−
ブ8dを介してポンプ7に連結されている。 前記実験
装置において、ガラス製デシケ−タ−1を除くことによ
り、ホルムアルデヒド類の捕収装置として作用させるこ
とができる。すなわち、前記ガラス製インピンジャ−4
は、樹木葉から抽出した揮発性香気成分の複合体を収容
する容器を構成し、チュ−ブ8bは、一端が大気中に開
放され他端は前記複合体中に浸漬されホルムアルデヒド
類を含む空気を前記複合体中に放出する第1チューブを
構成し、前記チュ−ブ8cは前記複合体を通過した空気
を容器外に移送する第2チューブを構成し、オゾンスク
ラバ−5は前記第2チューブとしてのチュ−ブ8cと連
結され高純度ヨウ化カリウムが充填されたオゾンスクラ
バ−を構成し、採取管6は、2,4-ジニトロフェニルヒド
ラジンを付着させたシリカゲル粒を充填した採取管を構
成し、この採取管にはポンプ7が連結される。ポンプ7
が作動すると、チュ−ブ8bからホルムアルデヒド類を
含む空気がインピンジャ−4の精油成分4a中に放出さ
れ、これによりホルムアルデヒド類が捕集され、次いで
空気はオゾンスクラバ−5に移送されて気中におけるオ
ゾンの存在に備えてオゾンの除去がなされる。 オゾン
除去の後、空気は採取管6に至り、2,4-ジニトロフェニ
ルヒドラジンを付着させたシリカゲル粒を通過すること
でホルムアルデヒド類の補完的な捕集がなされてポンプ
7から放出される。
【0011】次に上述の構成になる実験装置を用いてな
した試験例を説明する。なお、該試験例における仕様は
次のとおりである。 (1)シャ−レ2におけるホルマリン溶
液..........0.02mL (2)吸着剤(テナックスTA:商標)
..........50mg (3)ガラス製インピンジャ−における精油
........5mL (4)オゾンスクラバ−5における高純度ヨウ化カリウ
ム...1.5g (5)採取管6におけるシリカゲル粒....2,4 -ジ
ニトロフェニルヒドラジン 1mgを含浸させた粒径150−2
00 μm のもの350mg
【0012】試験例1 この試験例1で用いた精油成分は、スギ葉300g(気
乾状態)に対して蒸留水1000mL を加えて熱し、8
時間蒸留を行って得たものである。まず、シャ−レ2の
濾紙にホルマリン溶液0.02mLを滴下し、密閉下に25。
Cで10分間放置してホルムアルデヒドを発生させデシ
ケ−タ1の気中に放散した。次いで、ポンプ7を40分
間動作させ、空気を該実験装置の始端(吸着剤3(テナ
ックスTA:商標)から終端(採取管6)まで連続して通
過させた。すなわち、ポンプ7の吸引動作により吸着剤
3(テナックスTA:商標)を通過して不純物を除去され
た空気はチュ−ブ8aを経由してデシケ−タ−1内に至
り、さらに気中に放散されたホルムアルデヒドとともに
チュ−ブ8bを経て陰圧状態にあるインピンジャ−4に
到達する。このインピンジャ−4に到達した空気はさら
に吸引されて精油成分4aを通過する。このとき、通過
空気中のホルムアルデヒドは精油成分4aにより捕集さ
れる。インピンジャ−4内の精油成分4aを通過した空
気はオゾンスクラバ−5においてオゾンを除去された
後、採取管6を通過しポンプ7を経て大気中に放出され
る。精油成分の通過時に捕集されなかった残余の気中ホ
ルムアルデヒドは採取管6中の前記シリカゲルを通過す
る際に、各シリカゲル粒に付着した2,4-ジニトロフェニ
ルヒドラジンと反応して捕集される(化1参照)。次い
で、ポンプ7による空気吸引終了後、採取管6に密栓を
して、その上部からHPLC用アセトニトリル5mLを
入れた液体シリンジを接続し、1mL/min.程度の流速でア
セトニトリルをカ−トリッジ内に穏やかに通してホルム
アルデヒド類のヒドラゾン誘導体を全量、フラスコに溶
出させた(化1参照)。
【化1】
【0013】溶出液は、HCLPにより次のように分析
した。すなわち、予め標品にて作成した検量線から溶液
中のホルムアルデヒド類の濃度を求め、以下の数1によ
り前記実験装置におけるインピンジャ−4通過後、すな
わち精油成分4aによりホルムアルデヒド類を捕集され
た後の空気中のホルムアルデヒド類の濃度を算出し、こ
の算出値をもとに以下の数2に基づき、精油成分4a
(スギ葉精油)のホルムアルデヒド類の捕集能を確認す
るとともに、その捕集率を求めた。スギ葉精油の捕集率
は、図2に示すように91.4%であった。 なお、ブ
ランク濃度はインピンジャ−4に何も入れていない時の
濃度である。数式1(空気中のホルムアルデヒド類の濃
度算出式) C( μg/m3) = X/Y 但し上記式において、 C: 摂氏20度におけるホルムアルデヒド類の濃度(
μg/m3) X=[(As−At) × E× 1000] Y= [v × V × 293/(273+t)×P/101.3 ] E: アセトニトリル溶液量 As: インピンジャ−4に捕集体(精油成分)を充填
した場合に採取管6において採取したホルムアルデヒド
類のヒドラゾン誘導体のアセトニトリル溶液中の測定対
象成分(ホルムアルデヒド類)の検量線により求めた質
量(ng) At: インピンジャ−4をブランクとした場合に採取管
6において採取したホルムアルデヒド類のヒドラゾン誘
導体のアセトニトリル溶液中の測定対象
成分の検量線により求めた質量(ng) E : アセトニトリル溶液量(mL) v : HPLCへの注入量( μL) V : ガスメ−タで測定した試料捕集量(L) t : 試料捕集時の平均気温(摂氏) P : 試料捕集時の平均大気圧(kPa) 数式2 捕集率(%)= G/H × 100 但し、上記式で、 G= ブランク濃度 - インピンジャ- の捕集体( 精油
成分等) 通過後の濃度( μg/m3) H= ブランク濃度( μg/m3)
【0014】試験例2: 前記試験例1と同様の設定条件下に木材ヒノキの精油成
分のホルムアルデヒド類の捕集率を求めた。捕集率は、
図2に示すように49.8%であった。 試験例3: 前記試験例1と同様の設定条件下にモミ葉の精油成分の
ホルムアルデヒド類の捕集率を求めた。捕集率は、図2
に示すように79.9%であった。 試験例4: 前記試験例1と同様の設定条件下にトドマツ葉の精油成
分のホルムアルデヒド類の捕集率を求めた。捕集率は、
図2に示すように70.9%であった。 試験例5: 前記試験例1と同様の設定条件下にヒノキ葉の精油成分
のホルムアルデヒド類の捕集率を求めた。捕集率は、図
2に示すように65.0%であった。 試験例6: 前記試験例1と同様の設定条件下にユ−カリ葉の精油成
分のホルムアルデヒド類の捕集率を求めた。捕集率は、
図2に示すように46.3%であった。 試験例7: 前記試験例1と同様の設定条件下に木材ヒバの精油成分
のホルムアルデヒド類の捕集率を求めた。捕集率は、図
2に示すように45.9%であった。 試験例8: 前記試験例1と同様の設定条件下に木材タイワンヒノキ
の精油成分のホルムアルデヒド類の捕集率を求めた。捕
集率は、図2に示すように38.5%であった。 試験例9: 前記試験例1と同様の設定条件下に木材ヤクスギの精油
成分のホルムアルデヒド類の捕集率を求めた。捕集率
は、図2に示すように39.7%であった。 試験例10: 前記試験例1と同様の設定条件下に精油成分の代表的な
構成成分であるα−ピネン単独のホルムアルデヒド類の
捕集率を求めた。捕集率は、図2に示すように48.9
%であった。 試験例11: さらに、前記試験例1と同様の設定条件下に精油成分の
代表的な構成成分である1,8−シネオ−ル単独のホル
ムアルデヒド類の捕集率を求めた。捕集率は、図2に示
すように48.9%であった。 試験例12: 他方、上記各精油成分のホルムアルデヒド類の捕集率と
比較するために、前記試験例1と同様の設定条件下にノ
ルマルヘキサンおよびベンゼンについてのホルムアルデ
ヒド類の捕集率を求めた。捕集率は、図2に示すように
それぞれ21%および54.8%であった。
【0015】以上の各試験例から、植物体の精油成分が
ホルムアルデヒド類の捕集能を有していて、特に葉類の
精油成分の捕集率は、ノルマルヘキサン、ベンゼン等の
溶媒や精油成分を構成するα−ピネンあるいは1,8−
シネオ−ル単独の場合に比較して極めて高率であること
が判明する。
【0016】
【発明の効果】本願発明は、以上述べた構成・作用によ
り室内空間等に放散されたホルムアルデヒド類を効率よ
く捕集できる一方、精油の有する香気により室内空間を
快適に維持できるという効果を有する。また、ホルムア
ルデヒド類の捕集能はこれまで有効な用途を見出し難か
ったモミ葉、スギ葉、トドマツ葉、ヒノキ葉等の精油に
おいて顕著であるから、森林資源の有効な利用に資する
ところ大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の1実施例に係る装置の概要構成図で
ある。
【図2】本願発明に係るホルムアルデヒド類の捕集体と
ベンゼン等の溶媒のホルムアルデヒド類の捕集率を示し
たグラフである。
【符号の説明】
1......デシケ−タ− 2......シャ−レ 3......吸着剤 4......インピンジャ− 4a.....ホルムアルデヒド捕集体 6......採取管 7......ポンプ 8a,8b,8c,8d....チュ−ブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C07B 63/02 C11B 9/00 Z C11B 9/00 B01D 53/34 120D (56)参考文献 特開 平9−70427(JP,A) 特開 平7−124469(JP,A) 特開 昭60−7848(JP,A) 特開 平8−131758(JP,A) 特開 平5−146496(JP,A) 特開 平5−161819(JP,A) 特開 平3−143526(JP,A) 実開 昭62−114621(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61L 9/01 B01D 53/34 - 53/83

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の工程からなるホルムアルデヒド類の
    捕集方法。 (a)ホルムアルデヒド類を含む空気を第1の容器内に
    吸引し、この容器内の樹木葉から抽出した揮発性香気成
    分の複合体に接触させてホルムアルデヒド類を捕集する
    工程、 (b)前工程を経た空気からオゾンを除去する工程、 (c)オゾン除去処理後の空気を2,4ジニトロフェニル
    ヒドラジン(2,4Dinitrophenylhydrazine)をコーテイン
    グしたシリカゲルに接触させて、さらに気中のホルムア
    ルデヒド類を捕集する工程。
  2. 【請求項2】 請求項1において、樹木葉はスギ葉、ヒ
    ノキ葉、モミ葉、トドマツ葉のうちのいずれかであるこ
    とを特徴とするホルムアルデヒド類の捕集方法。
  3. 【請求項3】 樹木葉から抽出した揮発性香気成分の複
    合体とシリカゲルとによりホルムアルデヒド類を捕集さ
    せてなるホルムアルデヒド類の捕集方法であって、前記
    樹木葉から抽出した揮発性香気成分の複合体は、測定装
    置によるホルムアルデヒド類の捕集率が60%以上であ
    り、 前記測定装置は、ガラス製デシケ−タ−と、このデシケ
    ータに連結され空気中の不純物を除去するための吸着剤
    を充填保持した吸入管と、前記デシケータに囲繞される
    ホルムアルデヒド類発生源と、チューブにより前記デシ
    ケータに連結されホルムアルデヒド類の捕集体としての
    揮発性香気成分の複合体を収納するガラス製インピンジ
    ャ−と、このガラス製インピンジャ−とチューブを介し
    て連結される高純度ヨウ化カリウムが充填されたオゾン
    スクラバ−と、このオゾンスクラバ−に連結され2,4-ジ
    ニトロフェニルヒドラジンを付着させたシリカゲル粒を
    充填した採取管と、チューブを介して前記採取管に連結
    されるポンプとからなり、 捕集率は、以下の数式1により算定した空気中のホルム
    アルデヒド類の濃度を基に以下の数式2により算出した
    ことを特徴とするホルムアルデヒド類の捕集方法。
    前記数式1は、 C( μg/m3) = X/Y であり、 但し上記式において、 C: 摂氏20度におけるホルムアルデヒド類の濃度(
    μg/m3) X=[(As−At) × E× 1000] Y= [v × V × 293/(273+t)×P/101.3 ] As: インピンジャ−4に捕集体(精油成分)を充填し
    た場合に採取管6において採取したホルムアルデヒド類
    のヒドラゾン誘導体のアセトニトリル溶液中の測定対象
    成分の検量線により求めた質量(ng) At: インピンジャ−4をブランクとした場合に採取管
    6において採取したホルムアルデヒド類のヒドラゾン誘
    導体のアセトニトリル溶液中の測定対象成分の検量線に
    より求めた質量(ng) v : HPLCへの注入量( μL) V : ガスメ−タで測定した試料捕集量(L) t : 試料捕集時の平均気温(摂氏) P : 試料捕集時の平均大気圧(kPa) 前記数式2は、 捕集率(%)= G/H × 100 但し、上記式で、 G= ブランク濃度 - インピンジャ- の捕集体( 精油
    成分等) 通過後の濃度( μg/m3) H= ブランク濃度( μg/m3)
  4. 【請求項4】 請求項3において、樹木葉はスギ葉とな
    し、ホルムアルデヒド類の捕集率が90%以上であるこ
    とを特徴とするホルムアルデヒド類の捕集方法。
  5. 【請求項5】 請求項3において、樹木葉はモミ葉とな
    し、ホルムアルデヒド類の捕集率が75%以上であるこ
    とを特徴とするホルムアルデヒド類の捕集方法。
  6. 【請求項6】 請求項3において、樹木葉はトドマツ葉
    となし、ホルムアルデヒド類の捕集率が70%以上であ
    ることを特徴とするホルムアルデヒド類の捕集方法。
  7. 【請求項7】 樹木葉から抽出した揮発性香気成分の複
    合体を収容する容器と、一端は大気中に開放され他端は
    前記複合体中に浸漬されホルムアルデヒド類を含む空気
    を前記複合体中に放出する第1チューブと、前記複合体
    を通過した空気を容器外に移送する第2チューブと、前
    記第2チューブと連結され高純度ヨウ化カリウムが充填
    されたオゾンスクラバ−と、このオゾンスクラバ−に連
    結されて2,4-ジニトロフェニルヒドラジンを付着させた
    シリカゲル粒を充填した採取管と、採取管に連結される
    ポンプとを、具えてなるホルムアルデヒド類の捕収装
    置。
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WO2010098440A1 (ja) 2009-02-26 2010-09-02 日本かおり研究所株式会社 高モノテルペン成分含有精油、その製造方法および当該精油を用いた環境汚染物質浄化方法

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