JP3497833B2 - 超音波体伝導聴覚機 - Google Patents

超音波体伝導聴覚機

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JP3497833B2
JP3497833B2 JP2001096581A JP2001096581A JP3497833B2 JP 3497833 B2 JP3497833 B2 JP 3497833B2 JP 2001096581 A JP2001096581 A JP 2001096581A JP 2001096581 A JP2001096581 A JP 2001096581A JP 3497833 B2 JP3497833 B2 JP 3497833B2
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誠司 中川
好章 渡辺
裕司 細井
敏 今泉
義春 岩下
政一 橋本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、聴覚障害を有する
ヒトの聴覚を代替するための聴覚機に関する。さらに詳
しくは、ヒトの皮膚、筋肉または骨を介して、音声また
は音響を超音波信号としてヒトの聴覚代替機能に伝える
ことのできる超音波体伝導聴覚機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、聴覚障害を有するヒトの聴覚
を補助するものとして補聴器が用いられている。前記補
聴器の一例としては、送話器に入力された音声および音
響を増幅し、空気伝導信号という形で外耳道を介して鼓
膜に伝え、最終的に音声または音響を脳の聴覚器官に伝
えるもの(以下、「空気伝導形補聴器」という)があ
る。しかし、前記空気伝導形補聴器は、耳の聴覚器官、
たとえば中耳に極度の障害がある場合、すなわち聾者、
極度の難聴者は使用することができないという問題があ
る。
【0003】かかる問題を解決するために提供された補
聴器の一例としては、頭部に補聴器を装着し、送話器に
入力された音声および音響にもとづき頭部の骨を振動さ
せ、最終的に音声または音響を脳の聴覚器官に伝えるも
の(以下、「頭部装着形補聴器」または「骨伝導補聴
器」という)がある。
【0004】従来の頭部装着形補聴器は、前述のよう
に、頭部の骨を振動させて音声または音響を脳の聴覚器
官に伝えるため、中耳以後の聴覚機能の残存している人
にしか有効でなく、また装着し得る場所が制限されると
いう問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題を
解決し、ヒトの体のさまざまな箇所に装着することが可
能であり、常に音声または音響を良好にヒトの聴覚代替
機能に伝えることができ、聾者や、極度の難聴者に適し
た聴覚機を提供することを目的とする。
【0006】また、音声または音響信号の周波数を逓倍
することにより、特に男性の声の感音特性を改良するこ
とを目的とする。
【0007】また、複数の超音波振動子を近接配置また
はアレー状に配置した超音波伝達器を備えることによ
り、装着位置の移動や感音部の個人差などに左右されず
安定した感音特性を提供することを目的とする。
【0008】また、電話機に応用し、聴覚障害者に電話
による交信を可能とすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の超音波体伝導聴
覚機は、音声または音響が入力されるマイクロホンと、
前記音声または音響信号を所定のレベルまで増幅させる
音声増幅部と、前記音声または音響信号をキャリア信号
を用いて変調し、超音波変調信号を発生させる変調部
と、前記超音波変調信号を増幅する出力増幅部と、該増
幅された超音波変調信号を物理的な振動に変換し、該振
動をヒトの皮膚、筋肉または骨を介して脳の聴覚機能に
伝えるための超音波伝達器とを備えた超音波体伝導聴覚
機であって、前記音声増幅部に、音声または音響信号の
低周波成分を選択的に通過させるローパスフィルタと、
前記低周波成分を周波数逓倍する周波数逓倍器とを備
え、出力信号中に前記周波数逓倍された音声または音響
信号を含ませるように構成し構成し、前記ローパスフィ
ルタの低域カットオフ周波数が600〜1000Hzで
あることを特徴とする。
【0010】また、前記ローパスフィルタに替えて音声
周波数帯域以下の低周波音を遮断するバンドパスフィル
タを備えることを特徴とする。
【0011】また、前記音声増幅部が、ハイパスフィル
タと、前記バンドパスフィルタの出力信号のピーク値を
一定時間保持するピークホールド回路と、前記ピークホ
ールド回路の出力信号がないときは前記ハイパスフィル
タの出力信号を出力し、ピークホールド回路の出力信号
があるときは前記周波数逓倍器の出力信号を出力するマ
ルチプレクサを備えたことを特徴とする。
【0012】また、前記周波数逓倍器が、デジタル式関
数演算器を備えたものであることを特徴とする。
【0013】あるいは、前記周波数逓倍器が、アナログ
式関数演算回路を備えたものであることを特徴とする。
【0014】 前記超音波伝達器の少なくとも1つが、
互いに代替可能な位置に近接して配置された複数の超音
波振動子を備えているのが好ましい
【0015】また、前記超音波伝達器の超音波振動子
が、多数を広い範囲に並べたアレー状に配置されている
ことを特徴とする。
【0016】 前記音声増幅部が電話機に内蔵または接
続され、 前記超音波伝達器を受話器に装備し、前記音
声増幅部、変調部および出力増幅部を受話器または電話
機本体に装備するのが好ましい
【0017】さらに、前記音声増幅部、変調部および出
力増幅部の少なくとも一部をASICまたはDSPなど
のカスタムICで構成したことを特徴とする。
【0018】また、前記超音波体伝導聴覚機に給電する
電池と、該電池を充電する充電部と、該充電部に給電す
るソーラーエレメントとを備えることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】実施の形態1 本発明の聴覚機は、音声または音響が入力されるマイク
ロホンと、前記音声または音響信号を所定のレベルまで
増幅させる音声および音声増幅部と、前記音声または音
響信号をキャリア信号を用いて変調して超音波変調信号
を発生させる変調部と、前記超音波変調信号を増幅する
出力増幅部と、増幅された出力信号を超音波振動に変換
し、該振動をヒトの皮膚、筋肉または骨を介してヒトの
聴覚代替機能に聴覚心理的に伝える超音波伝達器を備え
ており、前記超音波伝達器は近接して配置された複数の
超音波振動子、あるいは多数近接してアレー状に配置さ
れた超音波振動子から構成されている。
【0020】本発明の聴覚機は、骨伝導補聴器のように
音声または音響を音波としてヒトに与えるのではなく、
超音波振動に変換してヒトの体表面にあたえるものであ
る。超音波振動が筋肉などの軟部組織または骨、あるい
はそれらの両方を介して人体に伝達されることにより、
聴覚あるいはそれを代替する感覚機能によって感知され
るものと考えられている。本明細書においては、本発明
の超音波体伝導聴覚機を略して聴覚機と称することもあ
る。また、本発明の聴覚機がヒトに伝達するものは通常
の意味の音とは異なるものであるが、便宜上「音」とい
い、これを感知することを「感音」または「聴く」とい
う。また、聴覚を代替する機能を含めて「聴覚」という
ことがある。
【0021】つぎに、図面を参照しながら本発明の聴覚
機の一実施の形態について説明する。
【0022】図1は本発明の聴覚機の一実施の形態を示
すブロック図である。図1において、1はマイクロホ
ン、2は音声または音響信号を増幅する音声増幅部、3
はキャリア信号発生部、4は変調部、5は出力増幅部、
6は超音波伝達器であり、本図では二つの超音波振動子
6aから構成されている。さらに、7は較正信号発生
部、8は較正信号と音声信号を切替える較正信号切替ス
イッチ、9は信号の有無またはそのレベルに応じてキャ
リア信号の伝達を制御するON/OFF制御部、10は
キャリア信号を伝達/遮断するICスイッチ、11は電
池、12は各回路要素に電源を供給するDC/DCコン
バータ、13は電源スイッチ、14は出力調整部、15
は主要回路部、16は主要回路部ケース、17は変調度
調整部である。
【0023】また、図2は図1に示される超音波振動子
6aを示す斜視説明図である。さらに、図3は図1に示
される主要回路部を示す斜視説明図である。図2および
図3において図1と同一の部分については同じ符号を用
いている。
【0024】マイクロホン1および超音波伝達器6はそ
れぞれ主要回路部ケース16とコードで接続されてい
る。主要回路部ケース16は小型化され、使用者のポケ
ットなどに収納して使用される。較正信号切替スイッチ
8、電源スイッチ13、出力調整部14、変調度調整部
17は、使用者が容易に操作できるようにツマミ類を主
要回路部ケース16の外面に設けている。マイクロホン
1は使用者の着衣などにピン止めして使用される。超音
波振動子ケース19aに収納された超音波振動子6a
は、使用者の身体の感度のよい部位に押圧して使用さ
れ、ヘッドホンのようなスプリング式装着具やベルト状
の装着具を用いて装着するか、または吸盤18aを用い
て装着してもよい。
【0025】つぎに、本発明の聴覚機の動作について述
べる。
【0026】まずはじめに、マイクロホン1に入力され
た音声または音響は電気信号に変換され音声または音響
信号となり、音声増幅部2で所定のレベル(のちの信号
処理が可能となるレベル)に増幅される。同時に、変調
部4にはキャリア信号発生部3から超音波周波数のキャ
リア信号が入力されている。変調部4において、音声ま
たは音響信号は、超音波周波数のキャリア信号によって
変調され超音波変調信号となる。
【0027】変調部4から出力された超音波変調信号
は、出力増幅部5を介して、超音波伝達器6に入力され
る。超音波伝達器6を構成する超音波振動子6aがそれ
ぞれ、超音波変調信号の周波数および振幅に対応して振
動する。振動している超音波振動子6aをヒトの皮膚に
接触させることにより、マイクロホン1に入力された音
声または音響を超音波振動に変換して筋肉または骨を介
して脳の聴覚機能に聴覚心理的に伝えることができる。
【0028】前記音声増幅部2から出力される音声また
は音響信号の増幅度は、付属の可変抵抗によって変える
ことができる。また、前記出力増幅部5での超音波変調
信号の増幅度は付属の可変抵抗によって変えることがで
きる。
【0029】キャリア信号の周波数は10〜200kH
z程度が感音上有効であるが、感音感度の点から27〜
40kHz程度であることがさらに望ましい。キャリア
信号の周波数はキャリア信号発生部3に付属している可
変抵抗で調節することができ、超音波振動子6aの共振
周波数またはその近傍の周波数に合わせられる。超音波
変調信号の振幅は音声または音響信号の振幅によって変
化し、超音波変調信号の波形は音声または音響信号の波
形の変化にしたがって変化する。
【0030】変調部4の変調度は、音源の種類によって
聴覚心理的に最適値が異なるので、変調度調整用の可変
抵抗の一部を主要回路部ケース16の外面に設け、変調
度調整部17としてケース外部からの調整を可能にして
いる。
【0031】変調部4の出力信号は出力増幅部5で増幅
される。出力増幅部5が駆動する超音波振動子6aは通
常のIC回路より高い電圧(たとえば100V)を必要
とするが、この電圧は、電池11の電圧をDC/DCコ
ンバータ12で昇圧して出力増幅部5に供給し、出力増
幅部5の高電圧動作によって得ている。この高電圧は、
DC/DCコンバータによらず出力増幅部5に内蔵した
昇圧トランスによって得てもよい。出力増幅部5の出力
の大きさを使用者が容易に調節できるように、主要回路
部ケース16の外部から調節できる出力調整部14が用
意されている。
【0032】つぎに、振動伝達部である超音波伝達器6
の装着方法に関し、図4〜11を用いて説明する。
【0033】図4は超音波伝達器6を構成する超音波振
動子6aのうちの一つについて、そのケース19aの実
施の形態を示す。図4(a)はケース19a内に収納し
た超音波振動子6aを後方からバネ20aで押出す構造
としたものであり、ケース全体を使用者の身体に押しつ
けたとき、とくに超音波振動子6aが確実に押しつけら
れるようにしたものである。
【0034】図4(b)は、ケース19a中で超音波振
動子6aが自由に回転できるように半球状のアダプタ2
1aを設けたものであり、ケース19aを使用者の身体
に押しつけたとき、超音波振動子6aが、自然に使用者
の装着部表面に沿うようにしたものである。
【0035】図4(c)は、図4(a)、(b)をさら
に具体化したものであり、半球状のケース19aの内面
に沿ってスライドでき、かつ任意の位置で固定するため
のスライド固定ネジ24aを有し、バネ20aの押圧力
を任意の方向からかけられるようにしている。
【0036】図5は、超音波伝達器6を使用者の頭部に
装着するための、ヘッドホン型のスプリング式装着具を
示しており、図6は図5のスプリング式装着具を装着し
た状態を示している。本発明の聴覚機は身体のさまざま
な部位に装着して感音することが可能であるが、通常は
耳の後部から首筋の近傍が感度がよい場合が多い。その
部位に超音波伝達器6の超音波振動子6aを装着して押
圧するために、左右から挟む力と前方に向かう力がかけ
られるとともに、その部位を調整できることが望まし
い。そこで、図5に示すスプリング式装着具22におい
て、本体22aは適度な弾性を有し、左右から挟む押圧
力を加えることができるとともに、頭部ささえ22bに
より使用者の頭頂部を支えるような形状とされている。
【0037】本発明において、超音波伝達器6は互いに
代替可能な位置に近接して配置された複数の超音波振動
子6aから構成され、図5の例では耳の後部に一つ目の
超音波振動子6aが配置され、さらにその下方近傍の首
筋に二つ目の超音波振動子6aが配置され、超音波伝達
器6を構成している。したがって、超音波振動子6aの
装着位置の調節が不充分であったり、装着後にずれたり
した場合でも互いに代替しあって、全体としての超音波
振動の伝達にはほとんど変化がなく、安定して良好な感
音を得ることが可能である。
【0038】図7は、超音波伝達器6を使用者の頸部に
装着するための、ベルト式装着具を示しており、図8は
図7のベルト式装着具を装着したときの状態を示してい
る。ベルト式装着具23の本体は、革や布製の帯にバッ
クルを取り付けて構成してもよいし、樹脂などによる弾
性を有するCの字状のリングとして構成してもよい。バ
ックルによる締め付け、あるいはリングの弾性によっ
て、押圧力を超音波振動子6aに与えることができる。
【0039】図7および図8の例では、超音波伝達器6
は左右2個づつの超音波振動子6aからなり、使用者の
左右の首筋にそれぞれ近接して配置されている。したが
って、超音波振動子6aの装着位置の調節が不充分であ
ったり、装着後にずれたりした場合でも互いに代替しあ
って、全体としての超音波振動の伝達にはほとんど変化
がなく、安定して良好な感音を得ることが可能である。
【0040】また、超音波伝達器6は、図9、10に示
すように超音波振動子6aを多数を稠密に並べて広い範
囲をカバーするアレー状に配置したものとしてもよい。
このようなアレー状配置の超音波伝達器によれば、使用
中の位置のずれに対して安定した感音が得られるだけで
なく、感音が敏感な位置の個人差などを考慮せずに、誰
に装着しても安定に敏感な感音が可能となる。
【0041】これら超音波振動子6aは図11(a)に
示すように、出力増幅部5に対して直列に接続されても
よいし、図11(b)に示すように並列に接続されても
よい。また、図11(c)に示すように、直列接続と並
列接続とを組み合わせてもよい。
【0042】実施の形態2 電池11はニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電
池、リチウム二次電池などのくり返し充電の可能なもの
とし、主要回路部ケース16内に収納するか、または外
部に付属させる。
【0043】さらに、電池11を主要回路部ケース16
内に収納した状態で充電が行なえるように構成するとよ
い。そのような充電回路の例を図12に示す。
【0044】図12(a)は商用のAC電源により電池
11を充電する構成を示している。トランス(またはA
C/DCコンバータ)27および充電部28からなる充
電器29が、AC電源25に接続される。充電器29の
出力は主要回路部15に供給され、電池11を充電す
る。充電器29と主要回路部15との接続はプラグをジ
ャックに挿入するコンセント式としてもよいし、充電器
29を充電スタンドとして形成し、主要回路部15を充
電スタンド上に静置することにより両者が電気的に接続
され充電が行なわれるようにしてもよい。充電は聴覚機
の不使用時、たとえば夜間の睡眠時などに行なえばよ
く、電気料金に深夜料金が適用されるためランニングコ
ストを低減することができる。
【0045】図12(b)は主要回路部15内に充電部
28を備え、外部に設けたソーラーエレメント26によ
り電池11を充電する構成を示している。ソーラーエレ
メント26は主要回路部ケース16の表面やスプリング
式装着具22の表面、ベルト式装着具23の表面に取り
付けるようにするとよい。ソーラーエレメント26を脱
着可能にしておけば、使用の状況に応じてソーラーエレ
メント26を外して軽量化をはかったり、ソーラーエレ
メント26を増やして長時間の連続使用を可能にしたり
することができる。本実施の形態によれば、ソーラーエ
レメント26によって電池11を充電するため、ランニ
ングコストの低減をはかることができる。
【0046】ソーラーエレメント26のみでは充電電力
量が不足する場合には、すでに述べたAC電源による充
電を併用すればよい。
【0047】実施の形態3 本発明の聴覚機を電話機の受話器に応用し、超音波体伝
導電話機とすることが可能である。実施の形態を図13
により説明する。図13において、2は電話機に内蔵ま
たは接続され、受話器の受話信号を増幅する音声増幅
部、3はキャリア信号発生部、4は変調部、5は出力増
幅部、6は超音波伝達器であり、本図では二つの超音波
振動子6aから構成されている。さらに、7は較正信号
発生部、8は較正信号と音声信号を切替える較正信号切
替スイッチ、9は信号の有無またはそのレベルに応じて
キャリア信号の伝達を制御するON/OFF制御部、1
0はON/OFF制御部9の制御によってキャリア信号
を伝達/遮断するICスイッチ、14は出力調整部、1
7は変調度調整部である。
【0048】前記各構成要素の配置方法としては、すべ
ての構成要素を受話器側に装備する方法と、超音波伝達
器6のみを受話器側に装備し、他の回路構成要素(主要
回路部15)を電話機本体側に装備する方法をとること
ができる。
【0049】この形態の電話機を使用するには、超音波
伝達器6の装備された受話器を通常の電話機の通話時と
同様に手で保持し、超音波伝達器6を耳ではなく超音波
の感音部に押圧して使用する。また、超音波伝達器6
を、スプリング式装着具22やベルト式装着具23を用
いて装着してもよく、あるいは吸盤18aを用いて装着
してもよい。
【0050】また、すでに述べたように、超音波伝達器
6は、近接して配置した複数の超音波振動子6aから構
成してもよく、あるいは多数の超音波振動子6aを稠密
に広い範囲にアレー状に配置して構成してもよい。
【0051】また、実施の形態1、2の音声増幅部2へ
の入力信号として電話機の受話信号を入力するための端
子を聴覚機および電話機双方に設けて接続可能とし、聴
覚機を電話用に流用することもできる。この場合、送話
器としては電話機の送話部をそのまま利用する。さら
に、ここで不要となった聴覚機のマイクロホンを、電話
機の送話部の替りに使用できるように、電話機にマイク
ロホンの出力信号を入力するための端子を設けてもよ
い。
【0052】音声または音響が電気信号に変換され音声
または音響信号となって、電話回線上を送信されてく
る。電話機は送信されてきた音声または音響信号を取り
出し、受話信号として音声増幅部2へと供給する。受話
信号は音声増幅部2で所定のレベル(のちの信号処理が
可能となるレベル)に増幅される。同時に、変調部4に
は超音波周波数のキャリア信号発生部3からキャリア信
号が入力されている。変調部4において、受話信号は、
キャリア信号によって変調され超音波変調信号となる。
【0053】変調部4から出力された超音波変調信号
は、出力増幅部5を介して、超音波伝達器6に入力され
る。超音波伝達器6を構成する超音波振動子6aがそれ
ぞれ、超音波変調信号の周波数および振幅に対応して振
動する。振動している超音波振動子6aをヒトの皮膚に
接触させることにより、受話信号を超音波振動に変換し
て筋肉または骨を介して脳の聴覚機能に聴覚心理的に伝
えることができる。
【0054】電話機の受話器の受話部に本実施の形態の
聴覚機を適用することにより、聾者や、極度の難聴者に
適した電話機を構成することができる。電話機本体や受
話器の送話部は従来の電話機と同一でよく、従来の電話
機の基本構成を変える必要がない。
【0055】実施の形態4 本発明の超音波体伝導聴覚機を用いて音声「ア」と
「イ」とをヒトに伝えたとき、音声「ア」と「イ」との
相違を聴覚心理的に検出できる。ついで、複数の言語音
によって変調された超音波を聴覚野で区別できるかどう
かを確認するためにオドボール実験を行ない、MMF
(mismatch field)を指標として検討した。オドボール
パラダイムとは、同じ刺激(高頻度刺激)を繰り返し与
えているときに、まれに別の刺激(低頻度刺激)を与え
ると、その低頻度刺激に対しては高頻度刺激とは異なっ
た反応を示すことを利用して人間の高次認知機能などを
調べる方法をいう。かかる方法にもとづき、本発明の聴
覚機を用いて前述のような刺激を与えて脳磁図を作成す
ると、低頻度刺激を与えた場合は高頻度刺激に対するの
とは異なった反応波形を示すことがわかる。低頻度刺激
に対する反応から高頻度刺激に対する反応を差し引いた
差分波形において、何も刺激のない状態を差分波形が示
したときから200msec経過した付近にみられるピ
ークをMMFと呼んでいる。たとえば、「ア」および
「イ」がそれぞれ変調されてなる2つの40kHz超音
波刺激を用いた実験の結果、2つの40kHz超音波刺
激のあと何も刺激のない状態で200msec経過した
付近にMMFが認められ、「ア」と「イ」との違いが検
出されていることがわかった。また、変調超音波のMM
Fの電流源が気導音のMMFの電流源の近傍にあったこ
とから、聴覚野で変調超音波が区別されている可能性が
示唆されている。
【0056】実施の形態5 本実施の形態は、音声増幅部2を改良したものである。
本発明の超音波体伝導聴覚機の使用結果によると、男性
の声が女性の声に比べて感知しにくいという問題があっ
た。この原因は、男性の声が女性の声に比べて高周波成
分が少ないことによると考えられる。そのため男性の声
の高周波成分を増加させて感知しやすくしたものであ
る。
【0057】図14は、改良した音声増幅部2の構成を
示すブロック図である。1はマイクロホン、31はハイ
パスフィルタ(HPF)、32はバンドパスフィルタ
(BPF)、33は周波数逓倍器(FML)、34はピ
ークホールド回路(P/H)、35はマルチプレクサ
(MUX)である。音声増幅部2には、この他に増幅器
が含まれるが、図14では省略している。
【0058】ハイパスフィルタ31は、カットオフ周波
数がほぼ600〜800Hz位であり、主として女性の
声の周波数成分を通過させる。バンドパスフィルタ32
は低域のカットオフ周波数が150〜200Hz位、高
域のカットオフ周波数が600〜1000Hz位であ
り、主として男性の声の低周波数成分を選択的に通過さ
せる。単に男性と女性の声を分別するためにはバンドパ
スフィルタ32はローパスフィルタとしてもよいが、声
の感知に不要な低周波の臨場雑音成分を除去する機能を
兼ねさせるためにバンドパスフィルタとしている。
【0059】周波数逓倍器33は、バンドパスフィルタ
32によって分別された男声の低周波成分を2〜5倍程
度に周波数を逓倍し、感知しやすくする。周波数を増加
する方法としては、逓倍器を用いる方法の他に、周波数
混合によるアップコンバージョンもあるが、母音の特徴
を残すためには逓倍器を用いる方が好ましい。母音の特
徴は、人間の声の中の複数の周波数成分間の周波数の比
に依存しているので、周波数の差が保存されるアップコ
ンバージョンよりも、周波数の比が保存される周波数逓
倍の方が好ましい。逓倍の方法は厳密な逓倍である必要
はなく、たとえば音声信号波形の全波整流を利用したも
のなど、高次波を発生する関数演算処理であればよい。
したがって、2乗、3乗などのべき乗演算でもよい。全
波整流などの簡易な関数演算処理では過剰な高次の高調
波が発生するが、聴覚に寄与しない高周波成分はフィル
タリングによって除去することができる。
【0060】非線形処理による高次波の発生を利用しな
い周波数逓倍の方法としては、短かいセグメントの音声
または音響信号を一旦メモリに格納し、2〜数倍の速度
で(繰返し)読み出す方法もある。この方法によれば厳
密な周波数逓倍信号が得られる。
【0061】ピークホールド回路34は、バンドパスフ
ィルタ32の出力信号から男性の声のような低周波信号
のピークを検出して出力信号を発生し、一定時間だけ保
持する。保持時間は10〜100msec程度とする。
低周波信号のピークは通常10msec以下の間隔で繰
り返されるので、ピークホールド回路の出力信号はピー
ク信号が連続して入力される間、継続して出力される。
【0062】マルチプレクサ35は、ピークホールド回
路34の出力信号に応じて、その出力信号がないときは
ハイパスフィルタ31の出力を選択して出力し、出力信
号があるときには周波数逓倍器33の出力を選択して出
力する。周波数逓倍器33の出力が選択される期間が長
すぎると、次の音声入力に対して不適切な信号処理がな
されるおそれがあるので、ピークホールド回路34の保
持時間は100msec以下とする。
【0063】このようにすることによって、男性の声の
ように低周波成分が多く高周波成分が少なくて感知しに
くい音声に対して、低周波成分を高周波成分に変えるこ
とにより感知しやすい音声に変換することができる。ま
た、女性の声であっても、低周波成分が多く高周波成分
が少ない場合は、男性の声と同様に明瞭度を改善するこ
とができる。ハイパスフィルタ31とバンドパスフィル
タ32の境界周波数(本実施の形態では600〜100
0Hz)は必ずしも男性の声と女性の声の周波数分布の
差異の境界に一致させる必要はなく、より高い周波数と
して女性の声の周波数帯域内に設定し、男女両性の声を
共に感知しやすいものとすることもできる。
【0064】全波整流やべき乗演算などの関数演算によ
る周波数逓倍は、アナログ回路で行なうことができる
が、デジタル方式を採用することにより、より容易に小
型の装置で実行することができる。デジタル方式では、
DSPやASICなどのカスタムICを利用することに
より、目的の機能を実行するソフトウェアをROMなど
に書き込むことにより、ワンチップ化された装置で任意
の演算を実行することができ、コストダウンも可能であ
る。
【0065】図15は、周波数逓倍器33をデジタル方
式で構成した例を示すブロック図である。331はアナ
ログデジタル変換器(ADC)、332はシリアルパラ
レル変換器(SPC)、333は周波数逓倍ユニット
(FMU)、334はパラレルシリアル変換器(PS
C)、335はデジタルアナログ変換器(DAC)であ
る。
【0066】アナログデジタル変換器331は、バンド
パスフィルタ32からの低域音声信号をデジタル信号
(データ)に変換する。シリアルパラレル変換器332
はADC331の出力データであるシリアルデータをパ
ラレルデータに変換し、周波数逓倍ユニット333はデ
ジタルパラレル形式の音声データにデジタル演算を行な
い、周波数逓倍を行なう。デジタル演算の内容は、たと
えば絶対値演算による全波整流、多段加算器や乗算セル
による2乗演算、対数ルックアップテーブルを用いた任
意の次数のべき乗演算などとすることができる。パラレ
ルシリアル変換334は周波数逓倍ユニットのパラレル
出力データをシリアルデータに変換し、DAC335は
パラレルシリアル変換器334のデジタル出力データを
アナログ信号に変換してマルチプレクサ35に入力す
る。
【0067】実施の形態6 図16は、実施の形態5における音声増幅部2の他の構
成例を示すブロック図である。本実施の形態ではハイパ
スフィルタ31を省略して全帯域通過とし、バンドパス
フィルタ(BPF)32の出力信号は周波数逓倍器(F
ML)33で周波数逓倍され、加算器37によって前記
の全帯域通過音声の信号に常時加算される。
【0068】本実施の形態では、音声信号の低周波成分
がバンドパスフィルタで選別され、周波数逓倍器33で
周波数逓倍されて全帯域通過信号に常時加算されるの
で、実施の形態5と同様に高周波成分の少ない男性の声
が感知されやすくなる。
【0069】ここで、実施の形態5におけるハイパスフ
ィルタの低域カットオフ周波数は必ずしもバンドパスフ
ィルタ32の高域カットオフ周波数に一致している必要
はなく、本実施の形態のようにハイパスフィルタを省略
して全帯域通過としても音声の明瞭化は可能である。ま
た、周波数逓倍信号を常時、無条件に全帯域通過信号に
加算するので、ピークホールド回路34およびマルチプ
レクサ35が不要となる。
【0070】本実施の形態においても、周波数逓倍機3
3による周波数逓倍は実施の形態5と同様、アナログ、
デジタルのどちらの方式でも実行が可能である。
【0071】しかしながら、本実施の形態においては、
音声の感知に効果の少ない低周波信号が除去されること
なく出力信号中に残されているため、出力信号中に占め
る音声の感知に有効な高周波信号成分の割合が小さくな
り、元の低周波信号と混合されるため音声が不明瞭にな
る場合もある。ただし、音声の感知に効果の少ない低周
波信号も、男性の声と女性の声の区別に役に立つ作用を
もっているので、低周波信号が残されていることにより
自然性が残る利点もある。ハイパスフィルタ31を省略
することの得失は実施の形態5についてもあてはまり、
同様な結果を生じる。
【0072】
【発明の効果】本発明の体伝導聴覚機によれば、音声ま
たは音響が入力されるマイクロホンと、前記音声または
音響信号を所定のレベルまで増幅させる音声増幅部と、
前記音声または音響信号をキャリア信号を用いて変調し
て超音波変調信号を発生させる変調部と、前記超音波変
調信号を増幅する出力増幅部と、該増幅された超音波変
調信号を物理的な振動に変換し、該振動をヒトの皮膚、
筋肉または骨を介してヒトの聴覚代替機能に伝えるため
の超音波伝達器とを備えた聴覚機能に障害のあるヒトの
聴覚機能を代替する超音波体伝導聴覚機であって、前記
音声増幅部に、音声または音響信号の低周波成分を通過
させるフィルタと、前記低周波成分を周波数逓倍する周
波数逓倍器とを備え、出力信号中に周波数逓倍信号を含
ませるように構成したので、女性の声より感知しにくい
男性の声を容易に感知することができる。
【0073】また、前記超音波伝達器が近接してまたは
アレー状に配置された複数の超音波振動子を備えている
ため、超音波振動子の装着位置の自由度が得られるとと
もに、装着後にずれたりした場合でも、安定して良好な
感音を得ることが可能である。
【0074】また本発明の体伝導聴覚機を電話機の受話
部に適用することにより、従来の電話機の基本構成を変
えることなく、聾者や、極度の難聴者に適した電話機を
構成することができる。
【0075】さらに、電池を充電式とし不使用時に充電
を行なうようにし、またソーラーエレメントにより充電
を行なうようにしたため、ランニングコストの低減をは
かることができる。
【0076】また、ASICまたはDSPなどのカスタ
ムICの採用による製造の簡易化による人件費を含む全
体コストの低減と超小型化による携帯の簡易性を増すこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の体伝導聴覚機の一実施の形態を示すブ
ロック図である。
【図2】本発明の体伝導聴覚機の超音波振動子を示す図
である。
【図3】本発明の体伝導聴覚機の主要回路部を示す斜視
説明図である。
【図4】本発明の体伝導聴覚機の超音波振動子の一実施
の形態を示す説明図である。
【図5】本発明の体伝導聴覚機の超音波伝達器の装着方
法の一例を説明する図である。
【図6】図5の体伝導聴覚機を装着した状態を示す図で
ある。
【図7】本発明の体伝導聴覚機の超音波伝達器の装着方
法の他の例を説明する図である。
【図8】図7の体伝導聴覚機を装着した状態を示す図で
ある。
【図9】本発明の体伝導聴覚機の超音波伝達器の装着方
法の別の例を説明する図である。
【図10】図9の体伝導聴覚機を装着した状態を示す図
である。
【図11】本発明の超音波振動子の接続を示す図であ
る。
【図12】本発明の体伝導聴覚機の電池の充電方法を説
明する図である。
【図13】本発明の体伝導聴覚機の別の実施の形態を示
すブロック図である。
【図14】本発明による体伝導聴覚機の改良した音声増
幅部の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明による周波数逓倍器の構成の一例を示
すブロック図である。
【図16】本発明による体伝導聴覚機の改良した音声増
幅部の別の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 マイクロホン 2 音声増幅部 3 キャリア信号発生部 4 変調部 5 出力増幅部 6 超音波伝達器 6a 超音波振動子 7 較正信号発生部 8 較正信号切換スイッチ 9 ON/OFF制御部 10 ICスイッチ 11 電池 12 DC/DCコンバータ 13 電源スイッチ 14 出力調整部 15 主要回路部 16 主要回路ケース 17 変調調整部 18a 吸盤 19a 超音波振動子ケース 20a バネ 21a 半球状アダプタ 22 スプリング式装着具 23 ベルト式装着具 24a スライド固定ネジ 25 AC電源 26 ソーラーエレメント 27 トランス(またはAC/DCコンバータ) 28 充電部 29 充電器 30a リード線 31 ハイパスフィルタ(HPF) 32 バンドパスフィルタ(BPF) 33 周波数逓倍器(FML) 34 ピークホールド回路(P/H) 35 マルチプレクサ(MUX) 37 加算器 331 アナログデジタル変換器(ADC) 332 シリアルパラレル変換器(SPC) 333 周波数逓倍ユニット(FMU) 334 パラレルシリアル変換器(PSC) 335 デジタルアナログ変換器(DAC)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04M 1/05 H04M 1/05 C H04R 3/00 330 H04R 3/00 330 17/00 332 17/00 332Z (73)特許権者 501128335 今泉 敏 千葉県千葉市緑区有吉町181おゆみ野4 −12−30 (73)特許権者 592198655 協和電子工業株式会社 大阪府大阪市西淀川区福町3丁目1番48 号 (73)特許権者 500216639 外池 光雄 兵庫県尼崎市若王寺3丁目11番46号 工 業技術院 電子技術総合研究所大阪ライ フエレクトロニクス研究センター内 (73)特許権者 500216640 中川 誠司 兵庫県尼崎市若王寺3丁目11番46号 工 業技術院 電子技術総合研究所大阪ライ フエレクトロニクス研究センター内 (72)発明者 外池 光雄 大阪府池田市緑丘1丁目8番31号 経済 産業省産業技術総合研究所 電子技術総 合研究所大阪ライフエレクトロニクス研 究センター内 (72)発明者 中川 誠司 大阪府池田市緑丘1丁目8番31号 経済 産業省産業技術総合研究所 電子技術総 合研究所大阪ライフエレクトロニクス研 究センター内 (72)発明者 渡辺 好章 京都府相楽郡木津町木津川台1丁目15番 地4 (72)発明者 細井 裕司 大阪府堺市出島海岸通2丁2番9号 (72)発明者 今泉 敏 千葉県千葉市緑区有吉町181おゆみ野4 −12−30 (72)発明者 岩下 義春 大阪府大阪市西淀川区福町3丁目1番48 号 協和電子工業株式会社内 (72)発明者 橋本 政一 大阪府大阪市西淀川区福町3丁目1番48 号 協和電子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−316597(JP,A) 特開 平10−285697(JP,A) 特表 平9−511367(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 25/00 A61F 11/04 H04M 1/00 H04M 1/05 H04R 3/00 330 H04R 17/00 332

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音声または音響が入力されるマイクロホ
    ンと、 前記音声または音響信号を所定のレベルまで増幅させる
    音声増幅部と、 前記音声または音響信号をキャリア信号を用いて変調
    し、超音波変調信号を発生させる変調部と、 前記超音波変調信号を増幅する出力増幅部と、 該増幅された超音波変調信号を物理的な振動に変換し、
    該振動をヒトの皮膚、筋肉または骨を介して脳の聴覚機
    能に伝えるための超音波伝達器とを備えた超音波体伝導
    聴覚機であって、 前記音声増幅部に、音声または音響信号の低周波成分を
    選択的に通過させるローパスフィルタと、前記低周波成
    分を周波数逓倍する周波数逓倍器とを備え、出力信号中
    に前記周波数逓倍された音声または音響信号を含ませる
    ように構成し、 前記ローパスフィルタの低域カットオフ周波数が600
    〜1000Hzである 超音波体伝導聴覚機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超音波体伝導聴覚機であ
    って、前記ローパスフィルタに替えて低域カットオフ周
    波数が150〜200Hzであり、高域カットオフ周波
    数が600〜1000Hzであるバンドパスフィルタを
    備えた超音波体伝導聴覚機。
  3. 【請求項3】 前記音声増幅部が、 ハイパスフィルタと、 前記バンドパスフィルタの出力信号のピーク値を一定時
    間保持するピークホールド回路と、 前記ピークホールド回路の出力信号がないときは前記ハ
    イパスフィルタの出力信号を出力し、ピークホールド回
    路の出力信号があるときは前記周波数逓倍器の出力信号
    を出力するマルチプレクサを備えた請求項1または2記
    載の超音波体伝導聴覚機。
  4. 【請求項4】 前記周波数逓倍器が、デジタル式関数演
    算器を備えたものである請求項1または2記載の超音波
    体伝導聴覚機。
  5. 【請求項5】 前記周波数逓倍器が、アナログ式関数演
    算回路を備えたものである請求項1または2記載の超音
    波体伝導聴覚機。
  6. 【請求項6】 前記超音波伝達器の少なくとも1つが、
    互いに代替可能な位置に近接して配置された複数の超音
    波振動子を備えた請求項1または2記載の超音波体伝導
    聴覚機。
  7. 【請求項7】 前記超音波伝達器の超音波振動子が、多
    数を広い範囲に並べたアレー状に配置されている請求項
    6記載の超音波体伝導聴覚機。
  8. 【請求項8】 前記音声増幅部が電話機に内蔵または接
    続され、 前記超音波伝達器を受話器に装備し、前記音
    声増幅部、変調部および出力増幅部を受話器または電話
    機本体に装備した請求項1または2記載の超音波体伝導
    聴覚機。
  9. 【請求項9】 前記音声増幅部に、電話機の受話信号を
    入力するための入力端子を備え、電話機と接続して使用
    可能とした請求項記載の超音波体伝導聴覚機。
  10. 【請求項10】 前記超音波伝達器の少なくとも1つ
    が、互いに代替可能な位置に近接して配置された複数の
    超音波振動子を備えた請求項8または9記載の超音波体
    伝導聴覚機。
  11. 【請求項11】 前記超音波伝達器の超音波振動子が、
    多数を広い範囲に並べたアレー状に配置されている請求
    項8または9記載の超音波体伝導聴覚機。
  12. 【請求項12】 前記超音波体伝導聴覚機に給電する電
    池と、該電池を充電する充電部と、該充電部に給電する
    ソーラーエレメントとを備えた請求項1、2、3、4、
    5、6、7、8、9、10または11記載の超音波体伝
    導聴覚機。
  13. 【請求項13】 前記音声増幅部、変調部、出力増幅部
    および充電部の少なくとも一部をASICまたはDSP
    などのカスタムICで構成した請求項1、2、3、4、
    5、6、7、8、9、10、11または12記載の超音
    波体伝導聴覚機。
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