JP3495393B2 - 電子冷蔵庫用電子冷却装置、それに用いる半導体の製造方法、ならびにその電子冷却装置を使用した電子冷蔵庫 - Google Patents

電子冷蔵庫用電子冷却装置、それに用いる半導体の製造方法、ならびにその電子冷却装置を使用した電子冷蔵庫

Info

Publication number
JP3495393B2
JP3495393B2 JP24478693A JP24478693A JP3495393B2 JP 3495393 B2 JP3495393 B2 JP 3495393B2 JP 24478693 A JP24478693 A JP 24478693A JP 24478693 A JP24478693 A JP 24478693A JP 3495393 B2 JP3495393 B2 JP 3495393B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat conductor
heat
type semiconductor
semiconductor layer
electronic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24478693A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07106639A (ja
Inventor
日出男 渡辺
一成 酒井
文雄 久野
敦 大澤
弘房 手塚
Original Assignee
株式会社エコ・トゥエンティーワン
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社エコ・トゥエンティーワン filed Critical 株式会社エコ・トゥエンティーワン
Priority to JP24478693A priority Critical patent/JP3495393B2/ja
Priority to CN 94105222 priority patent/CN1034252C/zh
Publication of JPH07106639A publication Critical patent/JPH07106639A/ja
Priority to CN95119063A priority patent/CN1074585C/zh
Application granted granted Critical
Publication of JP3495393B2 publication Critical patent/JP3495393B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子冷却装置に係り、特
に電子冷蔵庫用電子冷却装置、その電子冷却装置に用い
る半導体の製造方法、ならびにその電子冷却装置を用い
た電子冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱電変換素子のうち電気エネルギーを投
入して所定のものを冷却する素子は、ペルチェ素子ある
いは電子冷却素子と称され、例えばコンパクトなクール
ボックスなどに使用されており、フロンなどの冷媒を用
いない冷却技術として注目されている。
【0003】従来の電子冷却素子は、図35に示すよう
に、アルミナなどからなる吸熱側絶縁基板100の上に
吸熱側半田層101を介して吸熱側電極102が形成さ
れ、その吸熱側電極102の上にP型半導体層103と
N型半導体層104とがそれぞれ形成されている。
【0004】このP型半導体層103とN型半導体層1
04とを接続するように放熱側電極105が形成され、
さらにその上に放熱側半田層106を介してアルミナな
どからなる放熱側絶縁基板107が設けられている。
【0005】前記P型半導体層103とN型半導体層1
04は吸熱側絶縁基板100と放熱側絶縁基板107の
間に多数並列に介在されて、電気的には直列に接続され
ている。
【0006】この電子冷却素子に所定方向の電流を流す
ことにより、吸熱側絶縁基板100側で吸熱が起こり、
その周囲が冷却される。
【0007】一方、放熱側絶縁基板107側で放熱が起
こるから、放熱フィンなどにより外部へ放熱することに
より熱移動が起こる仕組みになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】(A)この電子冷却素
子の吸熱量は、従来は次のような式で表わされていた。
【0009】 Qab=nSTc I−(1 /2)I2 R−K・ΔT Q:吸熱量 (w) n:半導体素子数 (個) S:ゼーベック係数 (v/
k) TC :半導体の低温側温度 (k) I:電子冷却素子に流す電流値 (A) R:電子冷却素子の内部抵抗 (Ω) K:電子冷却素子の熱貫流率 (w/
k) しかしながら、これは定性的考察から導出された式であ
り、素子内の温度分布が直線的であるという仮定に立脚
した考え方である。しかも、電子冷却素子のみを捕らえ
ての熱計算であって、電子冷却素子を含むシステム全体
(例えば電子冷蔵庫というシステム)としての性能評価
を可能とするものではなかった。
【0010】(B)また電子冷却素子の性能指数Zと冷
却成績係数の最大値φmax との関係は、次式で与えられ
ていた。
【0011】 φmax =1/TC (TC /2−ΔT/ZTC ) (100) φmax :冷却成績係数の最大値 TC :半導体の低温側温度 (k) Z:半導体の性能指数 Z=S2 σ/k S:ゼーベック係数 σ:電気伝導度 k:熱伝導度 ΔT:半導体の低温側と高温側の温度差 (k) この(100)式に基づき図36に示すように、熱電冷
却とその他冷却方式との成績係数の比較も行われている
〔電気学会技術報告(II部)第43号参照〕。なお、同
図において圧縮式、吸収式ならびにダイレクトドライブ
ヒートポンプ(DDHP)式の成績係数と、それらの凝
縮温度と蒸発温度が電子冷却素子の高低接合部温度と等
価とみなして比較されている。
【0012】しかし同図は電子冷却素子が単体としてと
り得る、即ち無限大の熱交換を前提にした場合の冷却成
績係数の理論値上限を示すにとどまり、電子冷却素子を
含むシステム全体の性能評価を可能とするものではなか
った。
【0013】一方、従来の電子冷却装置は、前述の通り
アルミナなどのセラミック製絶縁基板100,107を
使用しているため、基板自体の熱抵抗が大きい。
【0014】またフィンなどの吸熱側熱導体(図示せ
ず)−吸熱側絶縁基板100,吸熱側絶縁基板100−
吸熱側半田層101,吸熱側半田層101−吸熱側電極
102,吸熱側電極102−P型半導体層103とN型
半導体層104,P型半導体層103とN型半導体層1
04−放熱側電極105,放熱側電極105−放熱側半
田層106,放熱側半田層106−放熱側絶縁基板10
7,放熱側絶縁基板107−フィンなどの放熱側熱導体
(図示せず)などの接触界面の接触熱抵抗や、吸熱側な
らびに放熱側熱導体自体の熱抵抗などが数多く存在する
から、半導体素子内部の温度差は必要以上に大きくな
り、そのために冷却性能、冷却成績係数が大巾に減少し
て、実際には図36の上限理論値の約50%以下であ
る。
【0015】本発明の目的は、このような従来技術の欠
点を解消し、冷却性能、冷却成績係数が大巾に向上でき
る電子冷蔵庫用電子冷却装置、生産性の良好な半導体の
製造方法、ならびに小型、軽量、低騒音のフロンレス電
子冷蔵庫を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の点に鑑
み、電子冷却素子の熱伝導に関してより現実に近い熱電
微分方程式を導出し、この熱電微分方程式に基づき電子
冷却素子の吸熱側電極の外部に配置される内側熱導体
(KCP)と外側熱導体(KC)、及び放熱側電極の外
部に配置される内側熱導体(KHP)と外側熱導体(K
H)をも含めた電子冷却システム全体としての熱バラン
ス分析手法を確立し、当該手法をパソコンレベルで活用
できるシミュレーションプログラムを具現化した。
【0017】そしてそのシミュレーションプログラムと
実験値の検証の過程で、.P型,N型半導体の平均性
能指数Z、.その半導体の平均厚さt、.半導体の
断面積1cm2 当たりの吸熱側における内側熱導体(K
CP)の熱コンダクタンスKCP、.半導体の断面積1
cm2 当たりの吸熱側における外側熱導体(KC)の熱
コンダクタンスKC 、.半導体の断面積1cm2 当た
りの放熱側における内側熱導体(KHP)の熱コンダク
タンスKHP、.半導体の断面積1cm2 当たりの放熱
側における外側熱導体(KH)の熱コンダクタンス
H 、の相関関係に着目し、各パラメーターの数値範囲
を下記のように特定することにより、前記目的を達成し
た。
【0018】すなわち第1の本発明は、多数並設された
P型半導体層ならびにN型半導体層と、それら半導体層
の吸熱側の外側に配置された吸熱側電極を含む内側熱導
体(KCP)と、その内側熱導体(KCP)の外側に配
置された外側熱導体(KC)と、前記半導体層の放熱側
の外側に配置された放熱側電極を含む内側熱導体(KH
P)と、その内側熱導体(KHP)の外側に配置された
外側熱導体(KH)とを備えて、前記吸熱側電極と放熱
側電極によって前記P型半導体層とN型半導体層がそれ
ぞれ電気的に直列に接続された電子冷蔵庫用電子冷却装
置を対象とするものである。
【0019】そして平均厚さtが0.08cm以上のP
型半導体層とN型半導体層を使用し、前記P型半導体と
N型半導体の平均性能指数(Z)を2.7×10-3(/
K)以上、前記半導体層の断面積1cm2 当りの内側熱
導体(KCP)の熱コンダクタンス(KC P )を8〜2
0W/℃cm2 の範囲、前記半導体層の断面積1cm2
当りの外側熱導体(KC)の熱コンダクタンス(KC
を3〜10W/℃cm2 の範囲、前記半導体層の断面積
1cm2 当りの内側熱導体(KHP)の熱コンダクタン
ス(KH P )を8〜20W/℃cm2 の範囲、前記半導
体層の断面積1cm2 当りの外側熱導体(KH)の熱コ
ンダクタンス(KH )を3〜10W/℃cm2 の範囲
に、それぞれ規制することにより、入力電力Pに対する
冷却部の吸熱量JQ の割合(JQ /P)で定義される成
績係数COPが0.6以上であることを特徴とする。
【0020】第2の本発明は、前記第1の本発明と同様
の構成の電子冷蔵庫用電子冷却装置において、平均厚さ
tが0.08cm未満のP型半導体層ならびにN型半導
体層を使用し、前記P型半導体とN型半導体の平均性能
指数(Z)を3.0×10-3(/K)以上、前記半導体
層の断面積1cm2 当りの内側熱導体(KCP)の熱コ
ンダクタンス(KC P )を8〜20W/℃cm2 の範
囲、前記半導体層の断面積1cm2 当りの外側熱導体
(KC)の熱コンダクタンス(KC )を7〜10W/℃
cm2 の範囲、前記半導体層の断面積1cm2 当りの内
側熱導体(KHP)の熱コンダクタンス(KH P )を8
〜20W/℃cm2 の範囲、前記半導体層の断面積1c
2 当りの外側熱導体(KH)の熱コンダクタンス(K
H )を7〜10W/℃cm2 の範囲に、それぞれ規制す
ることにより、入力電力Pに対する冷却部の吸熱量JQ
の割合(JQ /P)で定義される成績係数COPが0.
6以上であることを特徴とするものである。
【0021】第3の本発明は、前記第1、2の本発明に
使用する半導体の製造方法において、その半導体原料粉
末に所定の電圧を印加して粉体粒子間にプラズマ放電を
生起せしめ、粒子表面を活性化することにより粒子表面
に付着している酸化物や吸着ガスを除去しながら焼結す
る、所謂、プラズマ焼結法を用いることを特徴とするも
のである。
【0022】第4の本発明は、前記第1、2の発明に係
る電子冷却装置を用いる電子冷蔵庫用において、内側熱
導体(KCP)と外側熱導体(KC)が庫内に配置さ
れ、前記内側熱導体(KHP)と外側熱導体(KH)が
庫外に配置されて、少なくとも外側熱導体(KH)に対
して強制的に送風するフアンが設けられていることを特
徴とするものである。
【0023】
【作用】前述のように第1ならびに第2の本発明では、
半導体の厚さ別に半導体の平均性能指数(Z)、各熱導
体の熱コンダクタンス(KC P ),(KC ),
(KH P),(KH )を特定の範囲に規制することによ
り、コストパフォーマンスを低くすることなく、成績係
数COPを0.6以上確保することができる。
【0024】このようにCOPを0.6以上確保するこ
とにより、コンプレッサ式電気冷蔵庫に代替えできる電
子冷蔵庫用の電子冷却装置が提供できる。
【0025】また第3の本発明では、平均性能指数
(Z)の高い半導体を生産性よく製造することができ
る。
【0026】さらに第4の本発明では、COPを0.6
以上確保することにより、コンプレッサ式電気冷蔵庫の
代替電子冷蔵庫が得られ、そのために冷蔵庫の小型、軽
量、低騒音が図れるなどの特長を有している。
【0027】
【実施例】従来、電子冷却素子を応用する場合、電子冷
却素子に用いられている半導体の低温側温度TO と高温
側温度TL がある温度になったと仮定して熱計算をして
いたが、実際にはそれぞれの外側に設けられた熱導体と
電子冷却素子の動作条件によりTo 及びTL は結果的に
求まるものであり、前述したように従来の熱計算は不適
切であった。
【0028】そこで、1992年8月小川等により導出
された熱伝導に関する微分方程式(電子情報通信学会
論文誌 C-11 Vol.J75-C-11 No.8 pp.416-424 1992年8
月)を基に、図24に示すように電子冷却素子の両側に
熱導体が接合され、ペルチェ効果を用いて図面に向かっ
て左側から吸熱され右側に電子冷却素子を駆動するため
の電力と吸熱された熱が放出される1次元モデルを考え
た。このとき、電子冷却素子の断面積を単位断面積(1
cm2 )とし、夫々の熱導体も半導体の単位断面積に相
当する熱コンダクタンス(吸熱側をΚC ,放熱側を
H )をとる。
【0029】同図において、x軸方向の夫々の位置の温
度を以下とすると、 χ=−LC では TC χ=O では T0 χ=L では TL χ=LM では TH 定常状態の熱伝導方程式は、 κ(d2 Τ/dχ2 )=J・〔d(α)/dχ〕−J2 /σ−dκ/dχ・ dΤ/dχ (1) 熱流密度J Q (χ)は、 J Q (χ)=αJΤ−κ(dΤ/dχ) (2) ここに κ:熱伝導率(/cm・deg) α:ゼーベック係数(v/deg)(n形で負,p形で
正) σ:導電率(S/cm) J:電流密度(A/cm2 )(n形で負) (1)式で、 αΤ=−(βT+|ΕF /q|) (3) (β=2kB /|q|ΕF :フェルミエネルギー)と
し、κ,σを一定とすると次の線形微分方程式になる。
【0030】 κ(d2 T/dχ2 )=βJ0 dΤ/dχ−J0 2 /σ0 =−J(4) この一般解は、 Τ=κ/β2 σ+J0 χ/βσ−C1 κ/βJ0 +C2 exp(βJ0 χ/κ) (5) C1 ,C2 は積分定数、また(2)式は、 J0 (χ)=−αJ0 Τ−κJ0 /βσ−C2 βJ0 exp(βJ0 χ/κ) (6) パッシブな熱導体部の方程式は、 κ(d2 Τ/dχ2 )=0 (7) J0 (χ)=−κ(dT/dχ) (8) であり、一般解は、 Τ=C3 χ+C4 (9) JQ (χ)=−κC3 (10) 境界条件を代入する。−LC ≦χ≦0ではκ=κC として、 T=(Τ0 −ΤC )χ/LC +Τ0 (11) JQ (0)=κC (ΤC −Τ0 )/LC (12) L≦χ≦LH ではκ=κH として、 Τ={(ΤH −TL )χ−ΤH L+TLH } (13) JQ (L)=κH (ΤL −TH )/(LH −L) (14) 0≦χ≦Lでは、 Τ0 =κ/β2 σ−C1 κ/βJ0 +C2 (15) TL =κ/β2 σ+J0 L/βσ−C1 κ/βJ0 +C2 exp(βJ0 L/κ ) (16) JQ (0)=−(αT0 +κ/βσ+C2 β)×J0 吸熱量 (17) JQ (L)=−J0 {αT0 +κ/βσ+C2 βexp(βJ0 L/κ)} (18)前記 (15),(16)より、 C2 =Β(Τl −Τ0 −J0 L/βσ) C1 =βJQ /κ(κ/β2 σ+C2 −Τ0 ) (19) Β=1/{exp(βJ0 L/κ)−1} いま、 F0 =(−α+Ββ)J0 +κC /LC0 =κCC /LC +J0 (κ/βσ−βJ0 L/σ) FL ={−α−β(1+Β)}J0 −κH /L H −L GLκHH /(LH −L)+J0 {κ/βσ−J0 L(1+Β)/σ} (20) とすると、以下のように電子冷却素子両端の温度が求ま
る。
【0031】 D=F0 L +(βJ0 2 Β(1+Β) Τ0 =(FL 0 +ΒβJ0 L )/D TL ={F0 L −(1+Β)βJ0 0 }/D (21) 入力電力密度Pは、 P=J0 2 L/σ+|α|J0 (TL −Τ0 ) (22) COPは、 COP=JQ (0)/P (23) として必要な諸量が求められる。
【0032】前記(5)式より求めた温度が実際の値と
整合するか確認した。半導体のチップは、3×3mm2
の断面積を有し、高さが10mmのものをπ(パイ)型
に組み、電流密度をJ=44.4A/cm2 として半導
体の側面の温度を赤外線検出方式による非接触式温度計
で測定した。
【0033】使用した半導体の物性などの条件は、下記
の通りである。
【0034】 ゼーベック係数:205μV/Κ 熱伝導率 :0.0115W/cmΚ 電気伝導度 :600S/cm Κ C :0.1W/℃cm2 Κ H :1W/℃cm2 ΤC :4.18℃ ΤH :35℃ この整合結果を図25に示す。図中の実線は前記(5)
式に基づいてシミュレーションした電子冷却素子内の温
度分布、黒丸は実測値であり、本理論は実測値とよく一
致していることが分かる。
【0035】以上は1次元の熱の流れを単純化したモデ
ルであるが、熱導体は実際には、例えばフィンなどの外
側熱導体と、半田層、電極、熱伝導性媒体などの内側熱
導体とに分けた方が実際的であり、そのモデル構成を図
26に示す。これらの図においてΚC , ΚH ΚCP. ΚHP
は次のものを意味する。
【0036】ΚC ΚH :吸熱側ならびに放熱側の両側
に設けられる外側熱導体のそれぞれの熱コンダクタンス
であり、電子冷却素子の半導体の単位断面積あたりのコ
ンダクタンスを言う。例えば、吸熱側でフィン全体とし
てコンダクタンスが5W/℃の場合で、半導体層の総断
面積が2cm2の時は、ΚC は(5/2=)2.5w/
℃cm2 となる。
【0037】ΚC ΚH :吸熱側ならびに放熱側の両側
に設けられる外側熱導体のそれぞれの熱コンダクタンス
であり、電子冷却素子の半導体の単位断面積あたりのコ
ンダクタンスを言う。例えば、吸熱側でフィン全体とし
てコンダクタンスが5W/℃の場合で、半導体層の総断
面積が2cm2の時は、Κ C は(5/2=)2.5
℃cm2 となる。
【0038】この内側熱導体の熱伝導と代表的な厚さを
示せば、次の通りである。
【0039】 熱伝導率 代表的な厚さ 〔W/cm ℃〕 〔cm〕 A 金属半田 0.51 0.0005〜0.002 B 銅電極 4.0 0.03 〜0.05 C セラミック 0.21 0.05 〜0.1 (アルミナ) D 熱伝導性媒体 0.008 0.0005〜0.001 (シリコングリース) 後述する本発明の実施例ではセラミック基板を使用しな
いで、電極と外側熱導体との間にシリコングリースなど
の熱伝導性媒体が介在されているため、ΚCP、ΚHPとも
8〜20w/℃cm2 と高くなる。
【0040】冷却システムで使用される効率は成績係数
(Coefficient of performance:COP)であり、この
COPは前記(23)式に示されているように入力電力
Pに対する冷却部の吸熱量JQ の割合で定義される〔C
OP=JQ /P〕。
【0041】冷媒としてフロンガスを使用したコンプレ
ッサ式で容積が90リットルの通常の家庭用電気冷蔵庫
において、冷蔵庫の周囲温度が30℃の夏場の過激な条
件においては、平均で入力電力は70.5W、吸熱量は
42.3Wであるから、成績係数COPは42.3/7
0.5=0.6となる。なお、冷蔵庫の周囲温度が15
℃の冬場においては平均吸熱量は19.9Wと低く夏場
の半分以下であり、入力電力も少なくてよいから、過激
な条件である夏場のCOP=0.6以上を目標にすれば
よい。
【0042】従ってこの電子冷却装置において成績係数
COPが0.6以上あれば、フロンガス使用のコンプレ
ッサ式電気冷蔵庫の代替冷却システムとして使用するこ
とが可能である。またこの代替冷却システムにより、フ
ロンレスが可能になるとともに、冷蔵庫の小型、軽量、
低騒音などが図れるという特長を有している。
【0043】この成績係数COPを0.6以上に高める
ために本発明者らは種々検討した結果、下記の要素が大
きく影響することを解明した。
【0044】.P型,N型半導体の平均性能指数Z、
.その半導体の平均厚さt、.半導体の断面積1c
2 当たりの吸熱側における内側熱導体の熱コンダクタ
ンスKCP、.半導体の断面積1cm2 当たりの吸熱側
における外側熱導体の熱コンダクタンスKC 、.半導
体の断面積1cm2 当たりの放熱側における内側熱導体
の熱コンダクタンスKHP、.半導体の断面積1cm2
当たりの放熱側における外側熱導体の熱コンダクタンス
H 、これら要素のうちまず、半導体の平均性能指数Z
について説明する。現在量産されている半導体の平均性
能指数Zは2.5×10-3(/K)以下である。現在の
ものよりも高い平均性能指数Zを有する半導体を得る方
法として、プラズマ焼結法、等方等圧圧縮法、ゾーンメ
ルト法などが好適であり、これらの方法で製造すること
により半導体の平均性能指数Zは2.7×10-3(/
K)以上、例えば2.7〜3.5×10-3(/K)とな
り、これらの方法によって製造された半導体が本発明で
使用される。この半導体の具体的な製造例については、
後で詳細に説明する。
【0045】半導体の平均厚さtについては、後述のよ
うにZ、KCP、KC 、KHP、KH の関係から、厚さtが
0.08cm以上、例えば0.08〜0.15cmの薄
いものと、0.08cm未満、例えば0.03〜0.0
8cm未満の極薄いものとに分けられる。前者のものに
おいて厚さtの上限が0.15cmは厳密なものではな
いが、それよりも厚くなるとコスト高になり好ましくな
い。また後者のものにおいて厚さtの下限が0.03c
mは厳密なものではないが、それよりも薄くなると半導
体の製造時あるいは取扱時等にクラックや欠けなどが生
じて好ましくない。
【0046】前記KCPならびにKHPを調整する手段とし
ては、半導体素子と外側熱導体との間に介在される介在
物、例えば前述の半田層、電極、セラミック基板、シリ
コーングリースの如き熱伝導性媒体などの材質や厚みな
どの調整がある。
【0047】前記KC ならびにKH を調整する手段とし
ては、外側熱導体、すなわち給熱あるいは放熱フィンの
材質、形状、伝熱面積、フアンによる送風量、ヒートパ
イプの使用などの調整がある。
【0048】図27は、Z=2.7×10-3(/K),
H =3(W/℃cm2 ),KCP=8(W/℃c
2 ),KHP=8(W/℃cm2 )にした場合のKC
COPとの関係を示す図で、図中の実線はt=0.08
cm、点線はt=0.10cm、一点鎖線はt=0.1
5cmの場合を示す。
【0049】なお、この実験において庫内温度TC は0
℃、庫外温度TN は30℃で、従って庫内外の温度差は
30℃の過酷な条件である。この温度条件は、以下に示
す各試験においても同様である。
【0050】この図から明らかなように、0.6以上の
COPを得るためにはKC は3W/℃cm2 以上必要で
ある。なお、KC を10W/℃cm2 以上に高めてもそ
の効果は殆ど変わらず、かえってコスト高を招くため、
C は3〜10W/℃cm2の範囲、好ましくは5〜1
0W/℃cm2 の範囲である。
【0051】図28は、Z=2.7×10-3(/K),
C =3(W/℃cm2 ),KCP=8(W/℃c
2 ),KHP=8(W/℃cm2 )にした場合のKH
COPとの関係を示す図で、図中の実線はt=0.08
cm、点線はt=0.10cm、一点鎖線はt=0.1
5cmの場合を示す。
【0052】この図から明らかなように、0.6以上の
COPを得るためにはKH は3W/℃cm2 以上必要で
ある。なお、KH を10W/℃cm2 以上に高めてもそ
の効果は殆ど変わらず、かえってコスト高を招くため、
H は3〜10W/℃cm2の範囲、好ましくは5〜1
0W/℃cm2 の範囲である。
【0053】図29は、Z=2.7×10-3(/K),
C =3(W/℃cm2 ),KH =3(W/℃c
2 ),KHP=8(W/℃cm2 )にした場合のKCP
COPとの関係を示す図で、図中の実線はt=0.08
cm、点線はt=0.10cm、一点鎖線はt=0.1
5cmの場合を示す。
【0054】この図から明らかなように、0.6以上の
COPを得るためにはKCPは8W/℃cm2 以上必要で
ある。なお、KCPを20W/℃cm2 以上に高めてもそ
の効果は殆ど変わらず、かえってコスト高を招くため、
CPは8〜20W/℃cm2の範囲、好ましくは10〜
20W/℃cm2 の範囲である。
【0055】図30は、Z=2.7×10-3(/K),
C =3(W/℃cm2 )KH =3(W/℃cm2 ),
CP=8(W/℃cm2 )にした場合のKHPとCOPと
の関係を示す図で、図中の実線はt=0.08cm、点
線はt=0.10cm、一点鎖線はt=0.15cmの
場合を示す。
【0056】この図から明らかなように、0.6以上の
COPを得るためにはKHPは8W/℃cm2 以上必要で
ある。なお、KHPを20W/℃cm2 以上に高めてもそ
の効果は殆ど変わらず、かえってコスト高を招くため、
HPは8〜20W/℃cm2の範囲、好ましくは10〜
20W/℃cm2 の範囲である。
【0057】図31は、Z=3.0×10-3(/K),
H =7(W/℃cm2 ),KCP=8(W/℃c
2 ),KHP=8(W/℃cm2 )にした場合のKC
COPとの関係を示す図で、図中の実線はt=0.03
cm、点線はt=0.05cm、一点鎖線はt=0.0
7cmの場合を示す。
【0058】この図から明らかなように、0.6以上の
COPを得るためにはKC は7W/℃cm2 以上必要で
ある。なお、KC を10W/℃cm2 以上に高めてもそ
の効果は殆ど変わらず、かえってコスト高を招くため、
C は7〜10W/℃cm2の範囲、好ましくは5〜1
0W/℃cm2 の範囲である。
【0059】図32は、Z=2.7×10-3(/K),
C =7(W/℃cm2 ),KCP=8(W/℃c
2 ),KHP=8(W/℃cm2 )にした場合のKH
COPとの関係を示す図で、図中の実線はt=0.03
cm、点線はt=0.05cm、一点鎖線はt=0.0
7cmの場合を示す。
【0060】この図から明らかなように、0.6以上の
COPを得るためにはKH は7W/℃cm2 以上必要で
ある。なお、KH を10W/℃cm2 以上に高めてもそ
の効果は殆ど変わらず、かえってコスト高を招くため、
H〜10W/℃cm2の範囲、好ましくは〜1
0W/℃cm2 の範囲である。
【0061】図33は、Z=3.0×10-3(/K),
C =7(W/℃cm2 ),KH =7(W/℃c
2 ),KHP=8(W/℃cm2 )にした場合のKCP
COPとの関係を示す図で、図中の実線はt=0.03
cm、点線はt=0.05cm、一点鎖線はt=0.0
7cmの場合を示す。
【0062】この図から明らかなように、0.6以上の
COPを得るためにはKCPは8W/℃cm2 以上必要で
ある。なお、KCPを20W/℃cm2 以上に高めてもそ
の効果は殆ど変わらず、かえってコスト高を招くため、
CPは8〜20W/℃cm2の範囲、好ましくは10〜
20W/℃cm2 の範囲である。
【0063】図34は、Z=3.0×10-3(/K),
C =7(W/℃cm2 ),KH =7(W/℃c
2 ),KCP=8(W/℃cm2 )にした場合のKHP
COPとの関係を示す図で、図中の実線はt=0.03
cm、点線はt=0.05cm、一点鎖線はt=0.0
7cmの場合を示す。
【0064】この図から明らかなように、0.6以上の
COPを得るためにはKHPは8W/℃cm2 以上必要で
ある。なお、KHPを20W/℃cm2 以上に高めてもそ
の効果は殆ど変わらず、かえってコスト高を招くため、
HPは8〜20W/℃cm2の範囲、好ましくは10〜
20W/℃cm2 の範囲である。
【0065】これらの図27〜34を総合すると、半導
体素子の厚さtが0.08cm以上の比較的薄いものを
使用する場合(図27〜30参照)と、半導体素子の厚
さtが0.08cm未満の極薄のものを使用する場合
(図31〜34参照)とに分けることができる。
【0066】そしてt=0.08cm以上のものを使用
する場合には、Zを2.7×10-3(/K)以上、KC
ならびにKH を3〜10W/℃cm2 、KCPならびにK
HPを8〜20W/℃cm2 の範囲に規制することによ
り、生産コストが安価でCOPが0.6以上の電子冷却
装置を得ることができる。
【0067】一方、t=0.08cm未満のものを使用
する場合には、Zを3.0×10-3(/K)以上、KC
ならびにKH を7〜10W/℃cm2 、KCPならびにK
HPを8〜20W/℃cm2 の範囲に規制することによ
り、生産コストが安価でCOPが0.6以上の電子冷却
装置を得ることができる。この極薄の半導体素子を使用
する場合、それのZが3.0未満では、KC 、KH 、K
CP、KHPを上げてもCOPを0.6以上にすることは生
産性ならびに生産コストを考慮して難しいことが、他の
実験て明らかになっている。
【0068】前述のKCP、KHPの値を8〜20にW/℃
cm2 に高める手段について本発明者らが種々検討した
結果、従来のようなアルミナ絶縁基板(厚さが通常の
0.635mmではKCP、KHPの値は約3.3W/℃c
2 )は使用しないで、後述のように熱伝導率の高いグ
リースなどを使用し、このグリース層を介して電極と外
側熱導体とを熱的に接続することにより、十分に達成で
きることを見出した。
【0069】一方、KC 、KH の値を3〜10にW/℃
cm2 に高める手段について種々検討した結果、外側熱
導体を銅やアルミニウムなどの熱良導体で構成し、十分
な伝熱面積を備えたフィンに対してファンにより空気を
強制対流したり、熱輸送効率の高いヒートパイプとファ
ンを併用することにより十分に達成できることを見出し
た。
【0070】次に本発明の具体例を図とともに説明す
る。図1は本発明の一実施例に係る電子冷却装置を使用
した電子冷蔵庫の概略断面図、図2はその電子冷却装置
の拡大一部断面図、図3はその電子冷却装置の右側面
図、図4はその電子冷却装置に使用する放熱フィンの説
明図、図5はその電子冷却装置に使用する電子冷却素子
群の拡大断面図、図6はその電子冷却素子群の拡大斜視
図である。
【0071】電子冷蔵庫は図1に示すように、発泡ウレ
タン樹脂などの断熱材からなる箱体1と、同じく断熱材
からなり前記箱体1の側部で開閉するドア部2とを備え
ている。その箱体1の上部背面の一部に、本発明の実施
例に係る電子冷却装置3が装着されている。
【0072】この電子冷却装置3は図2に示すように、
吸熱体4と、放熱フィン6と、吸熱体4と放熱フィン6
の間に介在された電子冷却素子群5と、支持体20と、
フアン19から主に構成されている。
【0073】前記吸熱体4はアルミニウムからなり、箱
体1側との接触面積を広くとるために両側にフランジ部
21が設けられ、中央部に電子冷却素子群5を取り付け
る台形部22が形成されている。放熱フィン6からの対
流、輻射による熱流の戻りを可及的に少なくするため、
吸熱体4は所定の高さHを有し、前記フランジ部21と
後述する放熱フィン6のフランジ部27が離れている。
【0074】図7ならびに図8に示すように、前記フラ
ンジ部21の庫内と対向する側の面とは反対側の面には
フランジ部21の長手方向に沿って多数のV溝状の小溝
23と、その小溝23群の外側にU溝状の接着剤溜め2
4とが形成されている。
【0075】台形部22には、それの長手方向に沿って
3対の座ぐり25と素子取付孔26とが所定の間隔をお
いて形成されている。
【0076】図2に示すように、放熱フィン6側も十分
な放熱面積を確保するためにフランジ部27が両側に設
けられ、そのフランジ部27には多数のV溝状の小溝と
U溝状の接着剤溜とが形成されている(ともに図示せ
ず)。フランジ部27のフアン19側には多数の羽根2
9が立設されて、所定の放熱面積を有している。
【0077】この羽根29は図4(b)に示すように所
定の形状に打ち抜いた一枚の金属板をジグザグ状に折り
曲げたもので、隣との間隔を確実に保持するために同図
(a)に示すようにスペーサ部29Aが一体に形成され
ている。
【0078】前記電子冷却素子群5は図5ならびに図6
に示すように、所定の間隔をおいて配置された吸熱側電
極8と、その上に形成された例えばバルク状あるいは膜
状(厚膜または薄膜)のP形半導体層10ならびにN形
半導体層11と、このP形半導体層10とN形半導体層
11とを接続する放熱側電極12とから構成されてい
る。多数のP形半導体層10とN形半導体層11とが並
列に配置され、電気的には図6に示すように直列に接続
されている。
【0079】このように本実施例では、アルミナセラミ
ック等からなる絶縁基板は使用されておらず、一方の面
に吸熱側電極8が、他方の面に放熱側電極12が露呈し
ている。
【0080】各電子冷却素子群5と吸熱体4との間、な
らびに各電子冷却素子群5と放熱フィン6との間には図
5に示すように、高熱伝導性のシリコーングリース層1
7が形成されている。
【0081】このシリコーングリース層17は、ベース
オイルに対して例えばシリカ、アルミナ、酸化亜鉛など
の無機化合物もしくは銀、銅、アルミニウムなどの金属
微粉末からなるの微細状のフイラー(平均粒径10μm
以下のもの)を50重量%以上添加したものが好適であ
る。このようにフイラーを高い含率で分散、保持したシ
リコーングリース層17の熱伝導率は6.0×10-3
al/cm・sec・℃以上と高く、一般のシリコーン
グリースの3×10-4cal/cm・sec・℃に比較
すると、熱伝導率が1桁以上も高い。またこのシリコー
ングリース層17は、−55〜200℃までの広い温度
範囲にわたって良好な弾性と粘着性を保持している。
【0082】前記吸熱体4ならびに放熱フィン6の少な
くとも前記電子冷却素子群5と対向する面には、アルマ
イトからなる極薄い電気絶縁層18が形成される。
【0083】アルマイトは通常、陽極酸化法などによっ
て形成されるが、図9に示すように電気絶縁層18(ア
ルマイト層)の表面から深部に向けて微孔30が無数に
形成される。このように微孔30が無数に形成されても
電気絶縁層18の絶縁性はほとんど低下することはない
が、微孔30がそのままの状態で残っていると、吸熱体
4(放熱フィン6)と電子冷却素子群5との間に実質的
に空気層が形成されたことになり、そのために熱抵抗が
極端に高くなり、熱伝導性が悪い。
【0084】そのため本実施例では、前記微孔30に例
えば酢酸ニッケルなどの封止剤31を浸透させて熱伝導
性を改善している。この封止剤31によって微孔30の
全体が埋っている方が好ましいが、封止剤31が微孔3
0中にある程度浸透することにより、実質的に空気層が
減少して、熱伝導性の改善効果は認められる。
【0085】図に示すように、電気絶縁層18(アルマ
イト層)の表面に封止剤31の被膜を形成すればシリコ
ーングリース層17とのなじみが良好となり、さらに熱
伝導性が良くなる。
【0086】なお、この電気絶縁層18(アルマイト
層)の厚さは、3〜20μm程度あれば電気絶縁性上十
分である。
【0087】前記吸熱板4ならびに放熱フィン6として
銅を使用する場合、それらと電子冷却素子群5との間に
二酸化ケイ素、アルミナまたは酸化クロムなどの無機化
合物の微粒子を含んだ10〜50μm程度の薄い電気絶
縁層18を形成すればよい。
【0088】図3に示すように本実施例の場合、電子冷
却装置の長手方向に沿って2個の電子冷却素子群5が所
定の間隔をあけて取り付けられている。この電子冷却素
子群5は図11に示すように、吸熱体4と放熱フィン6
との間に介在され、吸熱体4の座ぐり25側から挿入し
た締付けネジ32と皿バネ33とによって挟持されてい
る。本実施例の場合、前記締付けネジ32はガラス繊維
を50重量%含有したポリアミド製のものを、前記皿バ
ネ33はステンレス鋼製のものが使用されている。この
皿バネ33と、前記吸熱体4と電子冷却素子群5との間
ならびに放熱フィン6と電子冷却素子群5との間に介在
されたシリコーングリース層17により、電子冷却素子
群5が吸熱体4と放熱フィン6の間で弾性的に保持され
ている。
【0089】本実施例では図11に示すように、前記締
付けネジ32で締め付けた後、座ぐり25の中空部分に
シリコーングリース層17と同じ高熱伝導性のシリコー
ングリース34が充填されている。
【0090】図2に示すように、吸熱体4と放熱フィン
6との間で挟持された電子冷却素子群5の周囲はシール
剤層35で気液密にシールされている。このシール剤に
は例えばエポキシ系樹脂、ビニル系樹脂、アミド系樹
脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ゴム系などが使
用可能であり、本実施例の場合は中空状のガラス微粒子
を20〜65重量%(好ましくは30〜60重量%)均
一に分散したエポキシ系樹脂が使用される。この中空状
のガラス微粒子は20〜130μmの径を有し、壁厚は
0.5〜2μm、平均粒子比重は0.1〜0.4で、中
空状ガラス微粒子を含有したエポキシ系樹脂は熱伝導率
が1×10-4cal/cm・sec・℃と非常に低い。
【0091】図2に示すように吸熱体4のフランジ部2
1と放熱フィン6のフランジ部27との間には図13に
示すようにハニカム構造をした、例えばはっ水処理した
紙、合成樹脂、セラミック、熱伝導率が低く設計された
金属、高強度ウレタンなどの硬質ゴム、木材などからな
る実質的に殆ど弾性をもたない剛性で熱伝導性の悪い支
持体20が、その周壁37の長手方向がフランジ部21
とフランジ部27の間を向くように介在されている。特
にパラフィン、ワックスあるいはフッ素オイルなどのは
っ水剤ではっ水処理した紙製の支持体20は、非弾性で
十分な剛性を有し、軽量でコストが安いため賞用でき
る。
【0092】そして前記フランジ部21と支持体20と
の間、フランジ部27と支持体20との間は接着剤36
によって一体に連結されている。この接着剤36として
はエポキシ系樹脂、ビニル系樹脂、アミド系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ゴム系などが使用可能であり、本実施
例の場合はエポキシ系樹脂が用いられている。
【0093】前述のようにフランジ部21、27に多数
の小溝を形成しておけば、接着剤36の回り込みが良好
で、接着部に十分な量の接着剤36を保持することがで
き、支持体20とフランジ部21、27との固着が確実
である。
【0094】この支持体20はハニカム構造のため内部
に独立した多数の空間部38を有し、前述のようにフラ
ンジ部21とフランジ部27の間に介在することにより
図2に示すように、その空間部38により多数の独立し
た空気層39が形成されることになる。
【0095】なお、本発明の明細書においてハニカム構
造とは、図13に示すように平面形状が六角形の空間部
38を有するもの以外に、例えば平面形状が三角形、四
角形、五角形などの多角形、あるいは円形や楕円形など
任意な形状の空間部を多数有し、各空間部が周壁によっ
て独立し、その周壁どうしが一体に連結した構造体を意
味している。特にこのハニカム構造により、高い剛性と
多数の独立した空間部38(空気層39)が同時に得ら
れるため賞用できる。
【0096】この支持体20は図3に示すように、電子
冷却素子群5の機械的保護を図るため、電子冷却素子群
5の両側でかつシール剤層35の外側に固着されてい
る。
【0097】次に本発明で使用される半導体の製造方法
について説明する。この製造方法の1つにプラズマ活性
焼結法がある。この方法は、成形したい原料粉末に直接
電圧を印加して粉体粒子間にプラズマ放電を生起せし
め、粒子表面を活性化することにより表面に付着した酸
化物層や吸着ガスを除去し、短時間に低圧力で焼結を行
う方法である。
【0098】図14は、プラズマ焼結装置の概略構成図
である。チャンバ40内において、焼結用治具41に焼
結用粉体42を入れ、粉体42を上部パンチ43と下部
パンチ44で挟み、両側から加圧装置45により所定の
圧力を加える。
【0099】上部パンチ43に接続された上部パンチ電
極46、および下部パンチ44に接続された下部パンチ
電極47に焼結電源48よりパルス電流を流し、粉体4
2の粒子間にプラズマ放電を起こして焼結を行う。
【0100】なお、仮プレスした焼結用粉末42に金属
電極、例えば金属薄板や金属粉末層を重ねて焼結用治具
41に入れ、半導体の焼結と同時に金属電極を一体成形
することも可能である。
【0101】加圧装置45および焼結電源48は、焼結
用粉末42に加える圧力およびパルス電流を制御する制
御装置49に接続されており、またこの制御装置49
は、位置計測装置50、雰囲気制御装置51、水冷却装
置52、温度計測装置53などに接続されている。
【0102】焼結用粉末42として例えば(Bi・S
b)2 (Te・Se)3 を使用した場合の焼結条件とし
ては、減圧のアルゴン雰囲気中で、圧力は250kg/
cm2、焼結温度は250〜400℃が適当である。
【0103】本発明で使用される半導体の他の製造方法
として等方等圧圧縮法がある。この方法は図15に示す
ように半導体の粉末材料80をゴムなどのフレキシブル
な型81内に充填し、これを加圧容器内の加圧媒体82
中に浸漬する。前記加圧容器は円筒体83と下蓋84と
上蓋85とから構成され、内部に例えばポリプロピレン
グリコールと水との混合物からなる加圧媒体82が注入
されており、この加圧媒体82によって前記粉末材料8
0が等方でかつ等圧に圧縮形成される。この加圧媒体8
2を使用する方法は湿式法であるが、粉末材料をフレキ
シブルな型に充填し、その型を直接加圧容器内に装着し
て等方等圧圧縮する乾式法も適用可能である。
【0104】図16は本発明の第2実施例に係る電子冷
却装置の概略構成図、図17はそれに用いるフィンの斜
視図である。
【0105】図16に示されているように電子冷却素子
群5の片面(上面)に、ベース板60の上に無数のピン
フィン61を設けた吸熱側フィン62が接合され、電子
冷却素子群5の他の片面(下面)に、ベース板60の上
に無数のピンフィン61を設けた放熱側フィン63が接
合されている。電子冷却素子群5は前記第1実施例と同
じ構成になっており、電子冷却素子群5とベース板60
の間には前述と同様のシリコングリースが介在されてい
る(図示せず)。
【0106】吸熱側フィン62は吸熱側ダクト64Aに
覆われ、吸熱側フアン65Aによって吸熱側フィン62
の軸方向に沿って空気が強制的に送られるようになって
いる。一方、放熱側フィン63は放熱側ダクト64Bに
覆われ、放熱側フアン65Bによって放熱側フィン62
の周囲空気が強制的に吸引されるようになっている。
【0107】ピンフィン61のピン径は0.3〜0.5
mm,ピッチは0.9〜2.5mm,ピンの高さは5〜
20mmのものが使用可能で、これらの組合せによって
所望の伝熱面積が得られる。
【0108】図18は、本発明の第3実施例に係る電子
冷却装置に用いられるフィンの斜視図である。この例の
場合は、ベース板60上にループ型の細管ヒートパイプ
66が取り付けられ、このヒートパイプ66内に封入さ
れている作動媒体(例えばアルコールなどの易揮発性液
体)の蒸発と凝縮によって迅速に熱の移動がなされる。
このヒートパイプ66を使用したときの熱抵抗値は、冷
却風速が2m/sで、熱入力が50Wの場合、0.8℃
/W以下である。
【0109】図19は、本発明の第4実施例に係る電子
冷却装置に用いられるフィンの斜視図である。この例の
場合は、ベース板60上に円弧状の小片羽根67が所定
のピッチで数列並べてある。
【0110】図18ならびに図19において矢印Xは送
風方向を示している。図19の例では各小片羽根67が
送風方向Xに沿って一列に並んでいるが、各小片羽根6
7を送風方向Xに沿って千鳥状に配置することもでき
る。図20は図19に示すフィンの前面風速と空気側熱
伝達率との関係を示す特性図、図21は同フィンの前面
風速と熱抵抗との関係を示す特性図であり、熱伝達特性
が優れていることが分かる。
【0111】図22ならびに図23は、本発明の第5実
施例に係る電子冷却装置の断面図ならびに側面図であ
る。図22に示すように電子冷却装置3はヒートパイプ
の板状受熱部70にシリコーングリース(図示せず)を
介して取り付けられている。受熱部70にはヒートパイ
プの蒸発側連絡管71aと凝縮側側連絡管71bとが接
続されており、連絡管71a,71bの他端は斜めに配
置されたヒートパイプのフィン付き放熱部72に接続さ
れている。内部にウィックを形成したヒートパイプ中に
は例えばアルコールなどの易揮発性の作動媒体が封入さ
れ、作動媒体の蒸発と凝縮を繰り返すことにより、電子
冷却装置3からの熱を吸収して放散することができる。
【0112】受熱部70ならびに放熱部72などはダク
ト73に覆われ、ダクト73の下部には冷却ブロワ74
が配置され、空気を矢印X方向に送風している。なお、
75は電子冷却装置3の吸熱側に向けて送風する庫内フ
ァンである。
【0113】前記ヒートパイプとしてフレキシブルなも
のを用いれば、電子冷却装置3に加わる衝撃、振動を軽
減することができる。
【0114】
【効果】前述のように第1ならびに第2の本発明では、
半導体の厚さ別に半導体の平均性能指数(Z)、各熱導
体の熱コンダクタンス(KC P ),(KC ),
(KH P),(KH )を特定の範囲に規制することによ
り、コストパフォーマンスを低くすることなく、成績係
数COPを0.6以上確保することができる。
【0115】このようにCOPを0.6以上確保するこ
とにより、コンプレッサ式電気冷蔵庫に代替えできる電
子冷蔵庫用の電子冷却装置が提供できる。
【0116】また第3の本発明では、平均性能指数
(Z)の高い半導体を生産性よく製造することができ
る。
【0117】さらに第4の本発明では、COPを0.6
以上確保することにより、コンプレッサ式電気冷蔵庫の
代替電子冷蔵庫が得られ、そのために冷蔵庫の小型、軽
量、低騒音が図れるなどの特長を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る電子冷却装置を使用
した電子冷蔵庫の概略断面図である。
【図2】その電子冷却装置の拡大一部断面図である。
【図3】その電子冷却装置の右側面図である。
【図4】その電子冷却装置に使用する放熱フィンの説明
図である。
【図5】その電子冷却装置に使用する電子冷却素子群の
拡大断面図である。
【図6】その電子冷却素子群の拡大斜視図である。
【図7】その電子冷却装置に使用する吸熱体の平面図で
ある。
【図8】その電子冷却装置に使用する吸熱体の断面図で
ある。
【図9】アルマイト表面の状態を示す拡大断面図であ
る。
【図10】アルマイト表面の封孔処理の状態を示す拡大
断面図である。
【図11】電子冷却素子群の取り付け構造を示す一部断
面図である。
【図12】皿ばねの拡大断面図である。
【図13】支持体の一部斜視図である。
【図14】プラズマ焼結装置の概略構成図である。
【図15】等方等圧圧縮装置の概略構成図である。
【図16】本発明の第2実施例に係る電子冷却装置の概
略構成図である。
【図17】その電子冷却装置に用いるピンフィンの斜視
図である。
【図18】本発明の第3実施例に係る電子冷却装置に用
いるヒートパイプフィンの斜視図である。
【図19】本発明の第4実施例に係る電子冷却装置に用
いるフィンの斜視図である。
【図20】そのフィンの前面風速と空気側熱伝達率との
関係を示す特性図である。
【図21】そのフィンの前面風速と熱抵抗との関係を示
す特性図である。
【図22】本発明の第5実施例に係る電子冷却装置の断
面図である。
【図23】その電子冷却装置の左側面図である。
【図24】電子冷却装置の単純化モデルの説明図であ
る。
【図25】シュミレーションと実測の温度分布を比較し
て示す特性図である。
【図26】本発明に係る電子冷却装置のモデルの説明図
である。
【図27】KC とCOPとの関係を示す特性図である。
【図28】KH とCOPとの関係を示す特性図である。
【図29】KCPとCOPとの関係を示す特性図である。
【図30】KHPとCOPとの関係を示す特性図である。
【図31】KC とCOPとの関係を示す特性図である。
【図32】KH とCOPとの関係を示す特性図である。
【図33】KCPとCOPとの関係を示す特性図である。
【図34】KHPとCOPとの関係を示す特性図である。
【図35】従来の電子冷却装置の一部拡大断面図であ
る。
【図36】各種冷却装置の温度差と成績係数との関係を
示す特性図である。
【符合の説明】
3 電子冷却装置 4 吸熱体 5 電子冷却素子群 6 放熱フィン 8 吸熱側電極 10 P型半導体層 11 N型半導体層 12 放熱側電極 17 シリコングリース層 18 電気絶縁層 19 ファン 29 羽根 30 微孔 31 封止剤 61 ピンフィン 62 吸熱側フィン 63 放熱側フィン 65 吸熱側フアン 66 ヒートパイプ 67 円弧状小片羽根 70 受熱部 72 放熱部 74 冷却ブロワ 75 庫内フアン KCP 吸熱側の内側熱導体 KC 吸熱側の外側熱導体 KHP 放熱側の内側熱導体 KH 放熱側の外側熱導体 Z 半導体の平均性能指数 t 半導体の平均厚さ KCP 内側熱導体KCPの熱コンダクタンス KC 内側熱導体KCの熱コンダクタンス KHP 内側熱導体KHPの熱コンダクタンス KH 内側熱導体KHの熱コンダクタンス COP 成績係数
フロントページの続き (72)発明者 大澤 敦 神奈川県川崎市川崎区塩浜1丁目7番地 7号 株式会社サーモボニック内 (72)発明者 手塚 弘房 神奈川県川崎市川崎区塩浜1丁目7番地 7号 株式会社サーモボニック内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 35/32 F25B 21/02 F25D 11/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数並設されたP型半導体層ならびにN
    型半導体層と、 それら半導体層の吸熱側の外側に配置された吸熱側電極
    を含む内側熱導体(KCP)と、 その内側熱導体(KCP)の外側に配置された外側熱導
    体(KC)と、 前記半導体層の放熱側の外側に配置された放熱側電極を
    含む内側熱導体(KHP)と、 その内側熱導体(KHP)の外側に配置された外側熱導
    体(KH)とを備えて、前記吸熱側電極と放熱側電極に
    よって前記P型半導体層とN型半導体層がそれぞれ電気
    的に直列に接続された電子冷蔵庫用電子冷却装置におい
    て、 平均厚さtが0.08cm以上のP型半導体層とN型半
    導体層を使用し、 前記P型半導体とN型半導体の平均性能指数(Z)を
    2.7×10-3(/K)以上、 前記半導体層の断面積1cm2 当りの内側熱導体(KC
    P)の熱コンダクタンス(KC P )を8〜20W/℃c
    2 の範囲、 前記半導体層の断面積1cm2 当りの外側熱導体(K
    C)の熱コンダクタンス(KC )を3〜10W/℃cm
    2 の範囲、 前記半導体層の断面積1cm2 当りの内側熱導体(KH
    P)の熱コンダクタンス(KH P )を8〜20W/℃c
    2 の範囲、 前記半導体層の断面積1cm2 当りの外側熱導体(K
    H)の熱コンダクタンス(KH )を3〜10W/℃cm
    2 の範囲に、それぞれ規制することにより、 入力電力Pに対する吸熱量JQ の割合(JQ /P)で定
    義される成績係数COPが0.6以上であることを特徴
    とする電子冷蔵庫用電子冷却装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、前記P型半導体
    層とN型半導体層の平均厚さtが0.08〜0.15c
    mで、 かつ前記P型半導体とN型半導体の平均性能指数(Z)
    が2.7×10-3〜3.5×10-3(/K)の範囲に規
    制されていることを特徴とする電子冷蔵庫用電子冷却装
    置。
  3. 【請求項3】 多数並設されたP型半導体層ならびにN
    型半導体層と、 それら半導体層の吸熱側の外側に配置された吸熱側電極
    を含む内側熱導体(KCP)と、 その内側熱導体(KCP)の外側に配置された外側熱導
    体(KC)と、 前記半導体層の放熱側の外側に配置された放熱側電極を
    含む内側熱導体(KHP)と、 その内側熱導体(KHP)の外側に配置された外側熱導
    体(KH)とを備えて、前記吸熱側電極と放熱側電極に
    よって前記P型半導体層とN型半導体層がそれぞれ電気
    的に直列に接続された電子冷蔵庫用電子冷却装置におい
    て、 平均厚さtが0.08cm未満のP型半導体層とN型半
    導体層を使用し、 前記P型半導体とN型半導体の平均性能指数(Z)を
    3.0×10-3(/K)以上、 前記半導体層の断面積1cm2 当りの内側熱導体(KC
    P)の熱コンダクタンス(KC P )を8〜20W/℃c
    2 の範囲、 前記半導体層の断面積1cm2 当りの外側熱導体(K
    C)の熱コンダクタンス(KC )を7〜10W/℃cm
    2 の範囲、 前記半導体層の断面積1cm2 当りの内側熱導体(KH
    P)の熱コンダクタンス(KH P )を8〜20W/℃c
    2 の範囲、 前記半導体層の断面積1cm2 当りの外側熱導体(K
    H)の熱コンダクタンス(KH )を7〜10W/℃cm
    2 の範囲に、それぞれ規制することにより、 入力電力Pに対する吸熱量JQ の割合(JQ /P)で定
    義される成績係数COPが0.6以上であることを特徴
    とする電子冷蔵庫用電子冷却装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載において、前記P型半導体
    層とN型半導体層の平均厚さtが0.03〜0.08c
    m未満で、 かつ前記P型半導体とN型半導体の平均性能指数(Z)
    が3.0×10-3〜3.5×10-3(/K)の範囲に規
    制されていることを特徴とする電子冷蔵庫用電子冷却装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4記載のいずれかにおい
    て、前記内側熱導体(KCP)ならびに内側熱導体(K
    HP)が、前記半導体層を接続する電極と、その電極の
    前記外側熱導体(KC)ならびに外側熱導体(KH)の
    間に介在されたフィラー含有のシリコングリース層とか
    ら主に構成されていることを特徴とする電子冷蔵庫用電
    子冷却装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載において、前記外側熱導体
    (KC)ならびに外側熱導体(KH)のシリコングリー
    ス層と対向する面に薄い電気絶縁層が形成されているこ
    とを特徴とする電子冷蔵庫用電子冷却装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載において、前記外側熱導体
    (KC)ならびに外側熱導体(KH)がフィンを有し、
    そのフィンに対して強制的に送風するフアンが設けられ
    ていることを特徴とする電子冷蔵庫用電子冷却装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載において、前記フィンがヒ
    ートパイプフィンであることを特徴とする電子冷蔵庫用
    電子冷却装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載において、前記外側熱導体
    (KH)がヒートパイプで構成され、そのヒートパイプ
    の放熱部に対して強制的に送風するフアンが設けられて
    いることを特徴とする電子冷蔵庫用電子冷却装置。
  10. 【請求項10】 請求項1または請求項3記載の電子冷
    蔵庫用電子冷却装置に用いる半導体の製造方法におい
    て、 その半導体原料粉末に所定の電圧を印加して粉体粒子間
    にプラズマ放電を生起せしめ、粒子表面を活性化するこ
    とにより粒子表面に付着している酸化物や吸着ガスを除
    去しながら焼結することを特徴とする電子冷却装置用半
    導体の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1または請求項3記載の電子冷
    却装置を用いる電子冷蔵庫において、 前記内側熱導体(KCP)と外側熱導体(KC)が庫内
    に配置され、 前記内側熱導体(KHP)と外側熱導体(KH)が庫外
    に配置されて、 少なくとも外側熱導体(KH)に対して強制的に送風す
    るフアンが設けられていることを特徴とする電子冷蔵
    庫。
JP24478693A 1993-05-06 1993-09-30 電子冷蔵庫用電子冷却装置、それに用いる半導体の製造方法、ならびにその電子冷却装置を使用した電子冷蔵庫 Expired - Fee Related JP3495393B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24478693A JP3495393B2 (ja) 1993-09-30 1993-09-30 電子冷蔵庫用電子冷却装置、それに用いる半導体の製造方法、ならびにその電子冷却装置を使用した電子冷蔵庫
CN 94105222 CN1034252C (zh) 1993-05-06 1994-05-06 热电式冷却装置、其所用半导体制备方法及热电式冷冻机
CN95119063A CN1074585C (zh) 1993-05-06 1995-12-05 热电式冷却装置所用半导体的制备方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24478693A JP3495393B2 (ja) 1993-09-30 1993-09-30 電子冷蔵庫用電子冷却装置、それに用いる半導体の製造方法、ならびにその電子冷却装置を使用した電子冷蔵庫

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07106639A JPH07106639A (ja) 1995-04-21
JP3495393B2 true JP3495393B2 (ja) 2004-02-09

Family

ID=17123908

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24478693A Expired - Fee Related JP3495393B2 (ja) 1993-05-06 1993-09-30 電子冷蔵庫用電子冷却装置、それに用いる半導体の製造方法、ならびにその電子冷却装置を使用した電子冷蔵庫

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3495393B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07106639A (ja) 1995-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5409547A (en) Thermoelectric cooling device for thermoelectric refrigerator, process for the fabrication of semiconductor suitable for use in the thermoelectric cooling device, and thermoelectric refrigerator using the thermoelectric cooling device
US5715684A (en) Thermoelectric converter
US6834712B2 (en) Stacked low profile cooling system and method for making same
US5737923A (en) Thermoelectric device with evaporating/condensing heat exchanger
Bar-Cohen et al. Thermal management of on-chip hot spot
EP0455051B1 (en) Thermoelectric semiconductor having a porous structure deaerated into a vacuum and thermoelectric panel
CA2028598A1 (en) Composite semiconductor thermoelectric refrigerating device
CN1253063C (zh) 包括具有流体离解电极的冷却基底的电子组件及相关方法
US20050088823A1 (en) Variable density graphite foam heat sink
WO1995023951A1 (en) Heat-radiating element
US3416597A (en) Heat sink for forced air or convection cooling of semiconductors
CA2620479A1 (en) Heat exchanger for thermoelectric applications
CN113985989A (zh) 一种散热设备
Atta Solar thermoelectric cooling using closed loop heat exchangers with macro channels
JP3495393B2 (ja) 電子冷蔵庫用電子冷却装置、それに用いる半導体の製造方法、ならびにその電子冷却装置を使用した電子冷蔵庫
CN114003111A (zh) 一种用于计算机芯片的散热设备
JP2906369B2 (ja) 熱伝装置
JP2836950B2 (ja) 熱電半導体素子
JP3384066B2 (ja) 沸騰冷却装置
JPH08236819A (ja) 冷熱電子素子
WO2023276940A1 (ja) 熱デバイス冷却用ヒートシンク
JP3228784B2 (ja) 熱電変換装置
JP3890349B2 (ja) 冷却装置
JPH0337245Y2 (ja)
JPH06221738A (ja) 電子冷温蔵庫

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees