JP3495302B2 - デジタル放送の音楽番組と連携するカラオケ装置 - Google Patents

デジタル放送の音楽番組と連携するカラオケ装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、デジタル放送で
受信した音楽番組をカラオケ伴奏音楽の演奏の合間など
に流す機能を備えたカラオケ装置に関し、前記音楽番組
に関連するカラオケ楽曲を利用者に提示して選曲予約さ
せる機能に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平11−161286号公報
に開示されているように、デジタル放送で受信した音楽
番組をカラオケ伴奏音楽の演奏の合間などに余興番組と
して流す機能を備えたカラオケ装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記公報で
は、この装置の利用者が前記音楽番組で流れた曲をカラ
オケで歌ってみたいと思うことが多いことに着目し、流
れている音楽番組に対応するカラオケ楽曲のタイトル名
などをディスプレイに表示してこの中から利用者に選曲
予約させるようにした仕組みが開示されている。
【0004】しかしながら、このカラオケ装置では、デ
ジタル放送の放送信号中にあらかじめ楽曲IDを多重し
て含ませ、カラオケ装置側でこの楽曲IDを取得して該
当するカラオケ楽曲を検索する仕組みであるため、その
実施に際してはデジタル放送の運営者と協力して音楽番
組にカラオケ楽曲の楽曲IDを多重する仕組みを用意し
なければならず多大な手間とコストが必要になる。
【0005】またこのように楽曲IDで検索する仕組み
では、音楽番組の曲と同じ曲がカラオケ装置に用意され
ていなければ選曲予約機能は作動しない。ところが現実
には流れた曲そのものでなくても「その曲を歌っている
歌手の別の曲を歌ってみたい」、「この曲のタイトルと
似たタイトルの曲でいいから歌ってみたい」などと思う
利用者は以外に多く、このような場合にも利用者にわざ
わざ目次本を開かせることなくその音楽番組で流れた曲
に何らかの関連があるカラオケ楽曲を簡単に選曲予約さ
せることができれば、利用者の歌唱意欲はより一層掻き
たてられ、カラオケの興業上も好ましい。
【0006】本発明はかかる観点に基づいてなされたも
のであって、音楽番組で流れた曲からの選曲予約機能を
少ない手間とコストで実施でき、さらに音楽番組で流れ
た曲と同じ曲がカラオケ装置になくてもその曲に何らか
の関連のあるカラオケ楽曲を利用者が容易に選曲予約す
ることができる機能を備えたカラオケ装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成すべく創
作された本発明に係るカラオケ装置は、つぎの事項A〜
Jにより特定されるものである。 A.記憶手段(5)と、利用者インタフェース(19)
と、デジタル放送受信装置(25)と、メインコンピュー
タ(3)を備え、予約されたカラオケ楽曲の伴奏音楽デ
ータ、歌詞映像データの再生処理を行うカラオケ装置で
ある。 B.記憶手段(5)は、伴奏音楽データと、歌詞映像デ
ータと、楽曲属性データをカラオケ楽曲毎に記憶する。 C.楽曲属性データは、テキスト形式のタイトル名や歌
手名などである。 D.デジタル放送受信装置(25)は、音楽番組と、それ
に多重されたテキスト形式の番組関連データを受信す
る。 E.メインコンピュータは、曲間処理と、予約処理を可
能とする。 F.曲間処理は、伴奏音楽データの演奏の合間にデジタ
ル放送受信装置(25)が受信する音楽番組をスピーカ
(13)やディスプレイ(7)に出力する。 G.予約処理は、第1処理〜第3処理を行う。 H.第1処理は、デジタル放送受信装置(25)が受信す
る番組関連データを取得し、当該番組関連データから抽
出した文字列を検索キーとして楽曲属性データを検索、
抽出する。 I.第2処理は、抽出された楽曲属性データのタイトル
名や歌手名などをディスプレイ(7)に一覧表示する。 J.第3処理は、利用者の操作に応じて利用者インタフ
ェース(19)により一覧表示された中から指定される楽
曲属性データに対応するカラオケ楽曲の予約を行う。
【0008】 上記の事項により特定されるカラオケ装
置において、第1処理は検索キーとしてタイトル名およ
び歌手名を抽出する構成としたり、また、第1処理はタ
イトル名および歌手名を検索キーとした楽曲属性データ
の抽出ができなかった場合、タイトル名、歌手名の一方
で楽曲属性データを検索する構成とすることができる。
【0009】
【0010】
【発明の実施の形態】===カラオケ装置=== 図1に本発明の一実施例によるカラオケ装置の概略構成
を示す。このカラオケ装置は、CPU・メモリなどから
なるメインコンピュータ3を中心として構成され、ハー
ドディスク5、表示制御装置6、ディスプレイ7、ミキ
シングアンプ8、マイクロホン12、スピーカ13、リ
モコン装置14・操作パネル15・リモコン受信部17
・操作制御部18からなる利用者インタフェース19、
・DVD(Digital Video Disk)装置23・デジタル放
送(例えばCSデジタル衛星放送)の受信装置IRD2
5(Integrated Receiver Decorder)、IRD25に接
続されるパラボラアンテナ27などを備える。ハードデ
ィスク5にはMIDI形式で記述されたカラオケの伴奏
音楽データ29、歌詞映像データ31およびテキストデ
ータ形式で記述された楽曲名や歌手名などの楽曲属性デ
ータ33がそれぞれ楽曲ID別に整理されて格納されて
いる。
【0011】利用者インタフェース19により利用者が
リクエストしたいカラオケ楽曲の楽曲IDを入力する
(選曲予約を行う)と、メインコンピュータ3はその楽
曲IDをメモリ上の予約テーブルに登録する。メインコ
ンピュータ3は、予約テーブルに登録されている各楽曲
IDに対応する伴奏音楽データ29を読み出し、これに
基づいて再生した伴奏音楽をマイクロホン12に入力さ
れた歌唱音声にミキシングアンプ8によりミキシングし
てスピーカ13に出力する。一方、DVD装置23から
出力される背景映像に演奏中のカラオケ楽曲の楽曲ID
に対応する歌詞映像データ31に基づく歌詞映像を表示
制御装置6によりスーパインポーズし、その映像をディ
スプレイ7に出力する。
【0012】===デジタル放送=== このカラオケ装置はカラオケ伴奏の合間などにCSデジ
タル放送の音楽番組を余興番組として流す機能を備えて
いる。CSデジタル放送の受信再生はIRD25によっ
て行われ、IRD25はメインコンピュータ3からの動
作指示に応答して受信再生処理を開始する。なおIRD
25の基本的な仕組みは前述した特開平11−1612
86号公報に記載のものと同様である。
【0013】図2はCSデジタル放送の放送局から送ら
れてくる放送信号のデータストリーム41の構成であ
る。データストリーム41はTS(Transport Stream)
パケット43と呼ばれる所定のデータ長のパケットによ
り区切られており、各パケットはパケットヘッダ部45
とペイロード47と呼ばれるデータ格納部により構成さ
れる。このうちパケットヘッダ部45にはパケットの同
期符号や識別符号が記入され、ペイロード47aにはM
PEG2形式で圧縮符号化された音楽番組の映像信号や
音声信号が多重化されたデータの実体が格納される。ま
たこれと別のペイロード47bには放送中の音楽番組の
タイトル名・歌手名・作曲者名などの情報がテキストデ
ータ形式で記述された番組関連データ51が多重されて
いる。なお、番組関連データ51は、前述した従来例に
おける楽曲IDのようにカラオケ装置での利用のために
特別に多重される情報ではなく、一般的なCSデジタル
放送の利用時において番組の途中にディスプレイに表示
するなどCSデジタル放送の付加サービスの提供や、C
Sデジタル放送の運用管理に利用することなどを目的と
して多重されるデータである。
【0014】IRD25はパラボラアンテナ27から入
力される放送信号に多重されているデータを番組毎のビ
ットストリーム41に分離し、各番組のビットストリー
ム41から音声データや映像データ、番組関連データ5
1を抽出する。また必要な場合にはスクランブル解除処
理も行う。IRD25は分離したMPEG2形式の音声
データや映像データをデコードして音声信号や映像信号
に復号する。復号された音声信号はミキシングアンプ8
に、また映像信号は表示制御装置6に出力され、スピー
カ13およびディスプレイ7により音楽番組が出力され
る。
【0015】===楽曲検索機能と選曲予約=== IRD25はCSデジタル放送の音楽番組の再生出力を
開始するとこの音楽番組の放送信号に多重されている番
組関連データ51を分離してこれをメインコンピュータ
3に転送する。メインコンピュータ3は番組関連データ
51を受け取るとこれに含まれるテキストデータ形式の
<タイトル名>および<歌手名>の文字列を抽出し、こ
れらをそれぞれ第1および第2検索キーとしてこれら双
方の文字列を含む楽曲属性データ33をハードディスク
5から検索する。ここで番組関連データ51は前述した
ように、本来、音楽番組を流している途中にディスプレ
イに表示するためのデータであり、通常はこのように検
索キーとして利用されることなどは想定されていない。
従って、番組関連データ51には音楽番組の<タイトル
名>や<歌手名>などの文字列が例えばカンマ区切りや
スペース区切などの所定の表記規則に従って番組関連デ
ータ51中に整然と記述されている場合もあるし、規則
性の無い一連の文字列、例えば「マフィーの新曲『冬の
旅人』は奥井民雄氏の作曲で井上用水氏の作詞によるも
のです。この曲は12月11日発売の新しいアルバム
『木枯らしに吹かれて』にも収録されています。」中に
<タイトル名>「冬の旅人」や<歌手名>「マフィー」
が含まれている、といった場合もある。
【0016】ここで前者の場合、すなわちカンマ区切り
やスペース区切りなどの所定の表記規則に従って記述さ
れている場合には、カンマやスペースの位置から<タイ
トル名>や<歌手名>を抽出する。一方、後者の場合
は、例えば文字列中から様々な長さで文字列を切り出
し、これらをカラオケ装置のハードディスク5にある楽
曲属性データ33中の<タイトル名>や<歌手名>と逐
一比較していくことで<タイトル名>や<歌手名>を抽
出する。またいわゆる形態素解析と呼ばれる手法、特開
平8−95982号公報や特開平11−120183号
公報に記載されている手法などを用いることでより正確
かつ迅速に一連の文字列中から<タイトル名>や<歌手
名>を抽出することができる。メインコンピュータ3に
は前述した前者もしくは後者、もしくは双方の処理を行
うソフトウエアが稼働している。
【0017】メインコンピュータ3は、抽出した<タイ
トル名>および<歌手名>を含んだ楽曲属性データ33
を検索すると、検索された楽曲属性データ33に対応す
るカラオケ楽曲の<タイトル名>や<歌手名>をディス
プレイ7に表示して利用者に選曲予約操作を促す。メイ
ンコンピュータ3は、利用者が利用者インタフェース1
9により選曲予約操作を行うと、選曲予約されたカラオ
ケ楽曲の演奏を前述した通常のカラオケ演奏の場合と同
じようにして開始する。
【0018】一方、前記検索の結果、該当の<タイトル
名>および<歌手名>に対応する楽曲属性データ33が
存在しなかった場合、メインコンピュータ3は<歌手名
>のみを検索キーとして再検索を行い、検索された楽曲
属性データ33に対応するカラオケ楽曲の<タイトル名
>および<歌手名>をディスプレイ7に表示する。また
該当するカラオケ楽曲が複数検索された場合にはこれら
を一覧形式にまとめてディスプレイ7に表示する。
【0019】ここでカラオケ装置はディスプレイ7に例
えば「お聞きの歌手『モーニング狼』の曲はつぎのもの
が用意されています。矢印キーでお好みの曲を選択し、
リクエストボタンを押してください」といったガイダン
スを表示して利用者の選曲予約操作を待機する。利用者
が選曲予約を行うと、選曲予約されたカラオケ楽曲の演
奏を前述した通常のカラオケ演奏の場合と同じようにし
て開始する。ここで複数のカラオケ楽曲を予約すること
も可能であり、その場合には予約されたカラオケ楽曲を
順に演奏していく。
【0020】===その他=== 以上の実施例では該当の楽曲IDが存在しなかった場合
に<歌手名>を検索キーとして再検索するようにした
が、<タイトル名>だけを検索キーとして再検索する構
成でもよい。また<タイトル名>や<歌手名>だけでな
く、<作曲者名>や<作詞者名>(前述の例では「奥井
民雄」や「井上用水」)などの文字列を番組関連データ
51から抽出しこれを検索キーとして用いればバラエテ
ィに富んだ検索結果を利用者に提示することができ、こ
れにより利用者を刺激してカラオケの利用促進を図るこ
とができる。また利用者インタフェース19により利用
者が検索キーを自由に選択できるようにするといった構
成も考えられる。
【0021】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のカラオ
ケ装置にあっては、音楽番組で流れている曲に関連する
カラオケ楽曲の選曲予約機能を提供するにあたり、デジ
タル放送で送られてくる放送電波に通常、映像番組デー
タなどとともに多重されているテキストデータ形式で表
記された番組関連データ中から抽出した文字列を検索キ
ーとしてカラオケ装置に記憶されている楽曲属性データ
を検索して対応するカラオケ楽曲を検索する構成とした
ため、従来のようにデジタル放送の運営者と協力するな
どして音楽番組にカラオケ楽曲の楽曲IDを多重する仕
組みを用意する必要はなく、音楽番組で流れている曲に
関連するカラオケ楽曲の選曲予約機能を少ない手間とコ
ストで容易に実施することができる。
【0022】また、音楽番組で流れた曲と全く同じ曲が
カラオケ装置に用意されていない場合であっても、その
曲に関連するカラオケ楽曲を利用者が容易に選曲予約す
ることができるようにしたため、これにより利用者の歌
唱意欲がより一層掻きたてられ、その結果カラオケの利
用促進も図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるカラオケ装置の概略
構成を示す図である。
【図2】この発明の一実施例によるCSデジタル放送の
放送局から送られてくる放送信号のデータストリームの
構成を示す図である。
【符号の説明】
3 メインコンピュータ 5 ハードディスク 7 ディスプレイ 25 IRD 29 伴奏音楽データ 31 歌詞映像データ 33 楽曲属性データ 51 番組関連データ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 15/04 302 H04H 1/00 G11B 27/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記憶手段(5)と、利用者インタフェー
    ス(19)と、デジタル放送受信装置(25)と、メインコ
    ンピュータ(3)を備え、予約されたカラオケ楽曲の伴
    奏音楽データ、歌詞映像データの再生処理を行うカラオ
    ケ装置であって、 記憶手段(5)は、伴奏音楽データと、歌詞映像データ
    と、楽曲属性データをカラオケ楽曲毎に記憶し、 楽曲属性データは、テキスト形式のタイトル名や歌手名
    などであり、 デジタル放送受信装置(25)は、音楽番組と、それに多
    重されたテキスト形式の番組関連データを受信し、 メインコンピュータは、曲間処理と、予約処理を可能と
    し、 曲間処理は、伴奏音楽データの演奏の合間にデジタル放
    送受信装置(25)が受信する音楽番組をスピーカ(13)
    やディスプレイ(7)に出力し、 予約処理は、第1処理〜第3処理を行い、 第1処理は、デジタル放送受信装置(25)が受信する番
    組関連データを取得し、当該番組関連データから抽出し
    た文字列を検索キーとして楽曲属性データを検索、抽出
    し、 第2処理は、抽出された楽曲属性データのタイトル名や
    歌手名などをディスプレイ(7)に一覧表示し、 第3処理は、利用者の操作に応じて利用者インタフェー
    ス(19)により一覧表示された中から指定される楽曲属
    性データに対応するカラオケ楽曲の予約を行うカラオケ
    装置。
  2. 【請求項2】 第1処理は、検索キーとしてタイトル名
    および歌手名を抽出する請求項1に記載のカラオケ装
    置。
  3. 【請求項3】 第1処理は、タイトル名および歌手名を
    検索キーとした楽曲属性データの抽出ができなかった場
    合、タイトル名、歌手名の一方で楽曲属性データを検索
    する請求項2に記載のカラオケ装置。
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