JP3495174B2 - インクジェットヘッド及びこれを使用するインクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットヘッド及びこれを使用するインクジェットプリンタ

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JP3495174B2
JP3495174B2 JP3836496A JP3836496A JP3495174B2 JP 3495174 B2 JP3495174 B2 JP 3495174B2 JP 3836496 A JP3836496 A JP 3836496A JP 3836496 A JP3836496 A JP 3836496A JP 3495174 B2 JP3495174 B2 JP 3495174B2
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修司 小池
義明 坂本
知久 三上
雅博 森
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク滴を噴射し
て記録を行うインクジェットヘッドに関する。近年、コ
ンピュータやワードプロセッサの汎用化に伴い、これら
電子機器の出力装置の一つとしてプリンタが数多く使用
されており、このプリンタの一つのインクジェットプリ
ンタが普及してきている。このインクジェットプリンタ
においてもモノクロから廉価なカラー印字のものまで出
現してきている。そして、このようなインクジェットプ
リンタに搭載されるインクジェットヘッドにおける高速
印字、印字品質の向上が要求されている。
【0002】
【従来の技術】図15に、インクジェットプリンタの全
体の概念図を示す。図15に示すインクジェットプリン
タ11は、回転駆動される搬送手段であるプラテンロー
ル12が外面の半周に巻き付けられた記録紙13を用紙
送りするもので、プラテンロール12の軸方向と平行に
2本のステーシャフト14a,14bが固定される。こ
のステーシャフト14a,14bに摺動自在にキャリッ
ジ15が設けられて往復駆動される。このキャリッジ1
5上にインクジェットヘッドユニット16がインク滴を
吐出するノズルを記録紙13側に向かって配置されて構
成される。そして、インク供給手段としてのインク溜ま
り17よりチューブ18を介してインクジェットヘッド
ユニット16にインクが供給されるものである。
【0003】ここで、図16に、従来のインクジェット
ヘッドの部分構成図を示す。図16(A)は図15のイ
ンクジェットヘッドユニットに搭載されるインクジェッ
トヘッドの一部分の断面図、図16(B)は複数のノズ
ル群の部分の断面図、図16(C)は圧電アクチュエー
タの斜視図である。図16(A)〜(C)において、イ
ンクジェットヘッド21は、ノズル板22にストレート
部23a及びテーパ部23bで構成されたノズル孔23
が所定数形成され、ノズル孔23に対応して流路孔24
aが形成された流路板24が設けられる。この流路板2
4に積層状の圧力板25が設けられ、該圧力板25にク
ッション層26を介して加圧板27が設けられる。
【0004】圧力板25は、流路孔24aと連通する圧
力室25aが対応して形成され、該圧力室25aに対応
して加圧板27に、リブ等で弾性変形自在な加圧部27
aが所定数形成されて取り付けられる。なお、各圧力板
25にはインク液を供給するためのインク供給孔25b
が形成されて、インク供給路、パイプを介してインクタ
ンクと連通される。
【0005】そして、各加圧部27aには、図16
(C)に示すようにホルダ28aで保持された対応する
個数のピエゾ素子等の圧電アクチュエータ28が一体化
されて長手方向端面で取り付けられ、各圧電アクチュエ
ータ28は対向面に電極が形成されて、電圧印加に応じ
て伸張、復元するように撓むもので、これによって加圧
部27aを圧力室25a方向に押し上げたり、復元させ
たりする。
【0006】すなわち、圧力室25a内にインク液29
が充填されて加圧部27aを圧電アクチュエータにより
圧力室25a内に押し上げることで内部のインク液29
がノズル23よりインク粒子29aとなって吐出される
ものである。例えば、圧力室25aの長手方向の長さa
を(〜1mm)とし、また圧力室25aの短辺方向の長
さbを(〜0.2mm)とする。これは、圧力アクチュ
エータ28を数十ボルトで変位させて数十〜百ピコリッ
トルのインク粒子29aを飛翔させるためには、圧力室
25aの面積1×0.2mm程度必要であるからであ
る。また、例えば解像度が360dpiとする場合に
は、ノズル孔23が最小ドットピッチで1列に配置され
るものである。
【0007】ところで、上述のようなインクジェットヘ
ッドによって、所定数のノズル群をグループとしてイン
ク液29を例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シ
アン(C)の3色を用いるとカラー印字することができ
る。そこで、図17及び図18に、カラー印字における
ノズル配置の説明図を示す。図17(A)は、インクジ
ェットヘッド21の主走査方向(矢印方向)と垂直方向
に同一色のノズル群を1列で配置し、主走査方向(矢印
方向)に所定の列間隔で各色を配置したもので、例えば
副走査方向に列でYのノズル群23Y 、Mのノズル群2
M 、Cのノズル群23C を、主走査方向に配置したも
のである。
【0008】また、図17(B)は、2つのノズル群を
主走査方向にピッチをずらせて配置したものを一つの色
対応とし、これらを副走査方向に所定ドットずらせて配
置したものであり、Yのノズル群23Y1,23Y2及びC
のノズル群23C1,23C2に対してMのノズル群2
M1,23M2を主走査方向にずらせて配置したものであ
る。この場合、副走査方向においてノズル群23Y2(2
Y1)と23M2(23M1)の間隔及びノズル群23
M2(23M1)と23C2(23C1)の間隔が、例えば4ド
ット分で配置された状態である。
【0009】また、図18(A)〜(D)は上記Y,
M,Cの3色の他にブラック(BK)を加えたもので図
18(A)は、副走査方向に列状態で配置されたノズル
群23 Y ,23M ,23C ,23BKを主走査方向に所定
間隔で配置したものである。図18(B)は、BK対応
のノズル群23BKをそのノズル孔23の個数を副走査方
向で増やすと共に、C対応のノズル群23C との間隔を
大にして配置したものである。
【0010】図18(C)は、BK対応のノズル群23
BKを主走査方向に複数列(図18(C)では4列)で対
応させたグループとして、他の主走査方向に等間隔の列
(副走査方向)で配置されたノズル群23Y ,23M
23C と離隔させて配置させたものである。
【0011】そして、図18(D)は、図18(C)の
ノズル群23BKの列を増やした場合のものである。図1
8(A)〜(D)に示すインクジェットヘッド21は、
モノクロ印字をノズル群23BKに担当させ、カラー印字
をノズル群23Y ,23M ,23C に担当させたもの
で、カラー印字の場合は、上記図17(A),(B)に
と同様に、記録紙の同一印字箇所を各色担当のノズル群
23Y ,23M ,23C でそれぞれインク粒子吐出させ
るものである。
【0012】一方、図19に、従来のインクジェットヘ
ッドにおける圧力室と圧電アクチュエータの位置関係の
説明図を示す。図19(A)に示すように、圧電アクチ
ュエータ28はその長手方向の中心ラインと圧力室25
a(加圧部27a)の長手方向の中心ラインを一致させ
て取り付けて副走査方向で列状態にしたもので、ノズル
23のピッチがドットピッチとなる。すなわち、圧電ア
クチュエータ28は図16(C)に示すように一列に配
置したものを、一ブロックとして圧力室25aに対応さ
せている。
【0013】また、図19(B)は、圧電アクチュエー
タ28を2列を主走査方向で同列の一ブロックとして形
成したものを採用したもので、この場合には圧力室25
aの配置を2列間でピッチをずらせて形成したものであ
る。すなわち、2列の圧力室25aに対応するノズル孔
23の位置をピッチcでずらせて配置すると、同列で形
成された各圧電アクチュエータ28の長手方向の中心ラ
インと各アクチュエータ圧力室25aの長手方向の中心
ラインとをずらせることにより2列の圧力室25aに対
応させて配置させることができるものである。この場
合、対向する列のノズル孔23間のピッチがドットピッ
チとなって、解像度を向上させることができるものであ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カラー印字
において上記図17(A)に示すようなノズル群2
Y,23M ,23C の配置は集積性の良好なバブルジ
ェット方式ではノズル孔をドットピッチ(例えば360
dpiでノズル孔を70.5μm間隔で配置)で1列に
並べることができるが、図16(A)〜(C)に示すよ
うに駆動源として圧電アクチュエータ28を採用する
と、上述のようにミクロンオーダーの変位で所定粒量の
インク粒子を飛翔させるためにはバブルジェット方式に
比べて大きな圧力空面積を必要とし、そのためにノズル
ピッチ(ドットピッチ)を広げて印字に際してドット刻
みの微小紙送りで広いノズル間隔を補う印字を行った後
に、ノズル列長担当の大きな紙送りを必要として精度を
低下させ、印字品質を低下させるという問題がある。
【0015】一方、図17(B)のノズル群配置は色ご
とのノズル群の幅分の紙送りでよいが、圧力室等の構成
から配置面積が大きくなりノズル群の間隔を狭くするこ
とができず、また色ごとのノズル列を共通化することが
できず紙送り量等から印字品質に影響を及ぼすという問
題がある。
【0016】また、図18(A),(B)のノズル群の
構成は、バブルジェット方式で用いられるものであり、
図18(C),(D)のモノクロ印字において、複数の
ノズル列やノズル列長を長くして高速化を図るものであ
るが、階調印字に有利な図16に示すようなアクチュエ
ータ方式は、上述のようにノズル列長相当の紙送りを必
要として精度を低下させ、印字品質を低下させるという
問題がある。また、カラー用とモノクロ用を別々に製造
して組み立てることは歩留りの点で有利であるが、相対
位置調節が必要となってコスト高になるという問題があ
る。
【0017】さらに、図19(A)の構成では、ヘッド
走査方向に平行な圧力室25aを形成すると2列1ブロ
ックの圧電アクチュエータ28群では2列の平行なノズ
ル列に対応して配置することが困難となり、そのため図
19(B)のように構成配置すると圧電アクチュエータ
28と圧力室25aの中心ラインが一致しないことから
圧力伝播が均一にならず、該圧電アクチュエータ28群
の取り付け位置のマージンが小さくなると共に、インク
噴射効率が悪く印字品質を低下させるという問題があ
る。
【0018】そこで、本発明は上記課題に鑑みなされた
もので、高速印字、印字品質の向上を図るインクジェッ
トヘッドを提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1では、インク滴が充填される所定数の圧力
室を所定数形成した圧力板の一方に対応するノズル孔を
所定数形成したノズル板が設けられると共に、他方に該
各圧力室に対応する変形自在な加圧部を所定数形成した
加圧板が設けられ、各該加圧部を対応するアクチュエー
タにより変形させて該ノズル孔よりインク滴を吐出させ
るインクジェットヘッドにおいて、前記アクチュエータ
がその長手方向をヘッド走査方向に平行とし、該ヘッド
走査方向と垂直方向の副走査方向に所定数配置され、前
記圧力室の長手方向の中心線上に前記ノズル孔を位置さ
せる該圧力室を、長手方向で該副走査方向に対して所定
角度で傾斜して形成させて該副走行方向に所定数配置
し、これらを該ヘッド走査方向に該ノズル孔位置を該副
走査方向にずらせて所定列配置させてなることを特徴と
するインクジェットヘッドが構成される。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】請求項2では、請求項1記載のインクジェ
ットヘッドにおいて、前記アクチュエータ及びノズル孔
のそれぞれを前記副走査方向に少なくとも2列で所定数
配置させ、該アクチュエータの列の両外側に該ノズル孔
の列をそれぞれ配置してなる。請求項3では、請求項1記載のインクジェットヘッドに
おいて、前記 アクチュエータ及びノズル孔のそれぞれを
前記副走査方向に少なくとも2列で所定数配置させ、2
列の該ノズル孔を該アクチュエータの列間に配置してな
る。
【0026】請求項4では、請求項1記載のインクジェ
ットヘッドにおいて、前記アクチュエータ及びノズル孔
のそれぞれを前記副走査方向に少なくとも2列で所定数
配置させ、該アクチュエータの列と該ノズル孔の列とを
交互に配置してなる。請求項5では、請求項1〜4の何れか一項記載のインク
ジェットヘッドにおいて、 前記アクチュエータ及びノズ
ル孔のそれぞれを前記副走査方向に少なくとも2列で所
定数配置させ、前記圧力室の角度θを、θ=tan-1(2a
/dcosα)(aは前記アクチュエータの該副走査方
向における中心を結ぶ線とノズル列との水平距離、dは
該ノズル孔の両列端のノズル中心間隔、αはd間隔の線
と該副走査方向との角度)で表わされてなる。
【0027】請求項6では、請求項1〜5の何れか一項
項記載のインクジェットヘッドにおいて、前記各圧力室
にはインク流路からの前記インク液を供給するインク供
給路が所定数形成され、該インク供給路は該インク流路
に対して略直交されて形成されてなる。請求項7では、請求項6記載のインクジェットヘッドに
おいて、 前記インク供給路を前記圧力室に対して複数形
成したときに、該インク供給路の長さを略等しく形成し
てなる。
【0028】請求項8では、請求項1〜7の何れか一項
記載のインクジェットヘッドを備えるインクジェットヘ
ッドユニットと、該インクジェットヘッドにインク液を
供給するインク供給手段と、記録紙を搬送する搬送手段
と、搬送される該記録紙に対して該インクジェットヘッ
ドを搭載して印字方向に移動させて記録させるキャリッ
ジと、を有してインクジェットプリンタが構成される。
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】上述のように、請求項1乃至5の発明で
は、ノズル孔位置を定める圧力室を副走査方向に所定数
配置し、ヘッド走査方向にノズル孔位置がずれるように
所定列配置させる場合の該圧力室の長手方向を副走査方
向に対して所定角度θ傾斜させて形成するもので、適宜
2列のノズル孔列のそれぞれを2列のアクチュエータの
両側若しくは列間に配置し、又はアクチュエータ列とノ
ズル孔列を交互に配置させる。これにより、1つのブロ
ックで集積されてアクチュエータ群を使用して副走査方
向のノズル孔列を所定ドットピッチずらせてヘッド走査
方向に配置することが可能となって、高集積化、部品点
数の削減、低コスト化を図ることができると共に、副走
査方向にノズル孔軌跡を最小ドットピッチで隣接して並
べられることから印字品質の向上を図ることが可能とな
る。
【0033】請求項6又は7の発明では、傾斜して形成
された圧力室に対して所定数のインク供給路をインク流
路に略直交させ、複数のインク供給路の長さと略等しく
形成する。これにより、圧力室への流体抵抗等のインク
流入条件を均一にすることが可能となって印字品質を向
上させることが可能となる。
【0034】請求項8の発明では、請求項1乃至7のイ
ンクジェットヘッドを備えるインクジェットユニットが
キャリッジに搭載されて、搬送される記録紙上を移動さ
せて記録を行わせる。これにより、印字品質の良好な記
録を行わせることが可能となる。
【0035】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の第1実施例の要
部構成部を示す。図1は前述の図15に示したインクジ
ェットプリンタ(11)のインクジェットヘッドユニッ
ト(16)に搭載されるインクジェットヘッド31A
ノズル孔群の配置概念図であり、その構成は図16
(A)と同様のものである。
【0036】図1(A)に示すインクジェットヘッド3
A は、走査方向に対して長手にY(イエロー)のノズ
ル群32Y 、M(マゼンタ)のノズル群32M ,C(シ
アン)のノズル群32C が副走査方向(n+1)md
(nは整数、mは色当りのノズル孔数、dは最小ドット
ピッチ)のピッチ(各ノズル群32Y ,32M ,32C
の間隔はnmd)で配置されたものである。
【0037】各ノズル群32Y ,32M ,32C のそれ
ぞれを例えば16個のノズル孔33で構成したときに、
図1(B)に示すように、ノズル孔33を副走査方向に
4個の列で配置し、走査方向に4列でピッチdずらせて
配置したもので、このピッチdが最小ドットピッチとな
る。従って、図1(C)に示すように、ノズル群32 Y
と32M との位置関係は、各ノズル群32Y ,32M
副走査方向の幅がmd(16d)であり、該ノズル群3
Y ,32M のピッチは2nd(32d,n=1)とな
る。この場合のノズル群32Y ,32M の間隔は同幅の
md(16d)となる。
【0038】例えば、解像度を360dpiに設定した
ときには、上記最小ドットピッチdは70.5μmとな
る。この場合、ノズル数mは8の倍数が望ましい。これ
は、印字を行う印字データの転送を1バイト(8ビッ
ト)で行うからであるが、転送方式が異なれば8の倍数
に限らず適宜設定すればよいものである。
【0039】そこで、図2に、図1の印字動作の説明図
を示す。図2(A)は図1(A)のようなノズル群32
Y ,32M ,32C の配置状態を示しており、図2
(B)〜(F)は記録紙への印字状態を示したもので、
インクジェットヘッド31の副走査方向を記録紙の紙送
り方向としたものである。まず、図2(B)ではノズル
群32Y によりY色でY1 領域に印字(記録紙の全幅)
し、図2(C)に示すように紙送り(md量)した後に
該ノズル群32Y によりY2 領域にY色印字を行う。こ
の場合、図2(B)で行ったY色印字領域Y1 はノズル
群32Y ,32M の間隙領域で放置状態とされ、M色印
刷前に充分乾燥状態とする。
【0040】続いて、図2(D)に示すようにmd量の
紙送りをすることにより、図2(B)でY色印字したY
1 領域にM色のノズル群32M で印字を行って(Y1
1)領域とする。このとき、ノズル群32Y は領域Y
3 にY色印字を行う。また、図2(E)に示すように、
md量の紙送りを行うことによりノズル群32Y でY 4
領域にY色印字を行い、領域Y2 にノズル群32M で印
字を行って(Y2 +M 2 )領域にすると共に、領域
3 ,(Y1 +M1 )を乾燥状態とする。
【0041】そして、図2(F)に示すように、md量
の紙送りを行い、領域Y5 にノズル群32Y でY色印字
を行い、領域Y3 +M3 にノズル群32M でM色印字を
行い、領域Y1 +M1 +C1 にノズル群32C でC色印
字を行って(Y1 +M1 +C 1 )領域とすると共に、領
域Y4 ,Y2 +M2 を乾燥状態とする。すなわち、(Y
1 +M1 +C1 )領域で各色の1走査当りの印字幅(副
走査方向)が等しく紙送り(md)で互いに重なるよう
に印字することにより、カラー印字状態となるもので、
以下これらを繰り返してカラー印字を行うものである。
なお、各色の1走査当りの印字幅(副走査方向)は等し
く、紙送りによって互いに重なるようにしている。
【0042】次に、図3に、第1実施例の他の実施例の
要部構成図を示す。図3(A)に示すインクジェットヘ
ッド31A は、図1(A)に示すノズル群32Y ,32
M ,32C にさらに異なる色のものとして例えばモノク
ロ印字のためのBK(ブラック)色担当のノズル群32
BKを同様のピッチ(n+1)mdで配置したもので、ノ
ズル孔33においても同様の配置としたものである。こ
の場合の各ノズル群32Y ,32M ,32C ,32BK
先頭列の配置が図3(B)に示され、32ドット(32
d)の間隔ピッチで各ノズル群32Y ,32M ,3
C ,32BKの先頭のノズル孔33が配置されたもので
ある。そして、ノズル孔33の全配置が図3(C)に示
されて、インクジェットヘッド31A が構成されたもの
である。
【0043】そこで、図4に、インクジェットヘッドの
全体内部平面図を示す。図4(A)は全体の内部平面図
であり、図4(B)は一部拡大図である。図4(A),
(B)に示すように、上述の各ノズル群32Y ,3
M ,32C ,32BKごとの各ノズル孔33に対応して
圧力室34が形成され、この各圧力室34に対応して位
置される加圧部35a が形成された加圧板35が各ノズ
ル群32Y ,32M ,32 C ,32BKの副走査方向の各
列ごとに配置される。そして、各加圧部35a にピエゾ
素子等の圧電アクチュエータ36が取り付けられる。な
お、一つのノズル孔33に対する圧力室34等の構成
は、前述の図16(A)と同様であり説明を省略する。
【0044】また、各ノズル群32Y ,32M ,3
C ,32BKのそれぞれには、各圧力室34に連通する
インク供給路37Y ,37M ,37C ,37BK及びイン
ク供給口38Y ,38M ,38C ,38BKが形成され、
インク供給口38Y ,38M ,38C ,38BKに対応す
るY,M,C,BK色のインクタンクよりパイプを介し
て各色のインク液が供給されるものである。
【0045】ところで、図4(A),(B)に示すYD
1〜Y8,MD1〜MD8、CD1〜CD8、BK1〜
BK8は、各ノズル群32Y ,32M ,32C ,32BK
の副走査方向の各列の両側に配置されるもので、ダミー
の圧力室34Dが形成される(加圧部は配置されない
が、圧電アクチュエータの製造上から必要はないが圧電
アクチュエータ36は配置される)。これは、各列の両
端の圧力室34(Y1,Y13に相当)が加圧部35a
が変位したときの該圧力室34内への圧力を他の圧力室
35(Y5,Y9に相当)と同一にするためのものであ
る。すなわち、各列の両端の圧力室34側の一方側の壁
の厚さが異なると印加される圧力に差を生じるのを防止
するためのものである。
【0046】なお、図4(A),(B)は図3における
4色の場合についての構成であるが、図1に対応させる
場合に、BK色のノズル群32BKを除いた構成とすれば
よい。上述のようなインクジェットヘッド31A は、前
述の図15に示すインクジェットプリンタ(11)のイ
ンクジェットヘッドユニット(16)に搭載されて記録
紙(13)にカラー印字又はモノクロ印字を行うもので
ある。
【0047】このように、ノズル群32Y ,32M ,3
C ,(32BK)及びノズル孔33の配置構成とするこ
とにより、バブルジェット方式よりインク粒子制御性の
良好な圧電アクチュエータを採用して、比較的小さい単
一の紙送り量でカラー印字を行うことができ、高速印字
においても印字品質を向上させることができる。また、
ヘッドに送る色ごとの印字データが画像データにおける
ラインと対応関係(ノズル数を8の倍数)とすることで
制御を容易にすることができる。さらに、異なる色を重
ねて印字するまでの時間間隔(乾燥時間)を確保するこ
とができ、インク定着時間に対する要求を緩和すること
ができる。また、駆動源の圧電アクチュエータ36をく
し歯状で一体的に形成したものを採用する場合に、ノズ
ル列数の共通化が図られて該圧電アクチュエータ36の
列数を最小とすることができ、部品の種類点数を削減す
ることができるものである。
【0048】次に、図5に、本発明の第2実施例の要部
構成図を示す。図5(A)に示すインクジェットヘッド
31B は、カラー印字用のY色のノズル群32Y 、M色
のノズル群32M 及びC色のノズル群32C が副走査方
向にピッチ(n+1)mdで配置されることは図1と同
様であるが、同一の基板39にヘッド走査方向に、例え
ばブラック(BK1)を担当する単色のノズル群32
BK1 が配置される。
【0049】この単色ノズル群32BK1 は、ノズル孔3
3が副走査方向に所定間隔(4d)で配置された列を、
列方向(副走査方向)でドットピッチdずらせてヘッド
走査方向に4列配置したものである。図5(A)に示す
ように、カラー印字用のノズル群32Y ,32M ,32
C のように色数3(=k)で構成したときに、単色ノズ
ル群32BK1 における副走査方向の1列の幅3(n+
1)md−1(紙送りを互いに重なるように行うことか
ら−1となる)の間に4列で合計3(n+1)m個のノ
ズル孔33が配置される。従って、カラー印字用の各ノ
ズル群32Y ,32M ,32C のそれぞれに形成される
ノズル孔33が各4×4=16個であり、単色ノズル群
32BK1 に形成されるノズル孔33は少なくとも24×
4×96(n=1)個形成されることになる。すなわ
ち、カラー印字用のノズル群32Y ,32M ,32C
ノズル孔33の総数は、単色ノズル群32BK1 のノズル
数33の1/2となる。なお、ドットピッチdは第1実
施例と同様に、360dpi解像度で70.5μmであ
る。
【0050】この場合においても、カラー印字用のノズ
ル群32Y ,32M ,32C のそれぞれのノズル孔33
の個数は、印字データ転送ビットの倍数(例えば8の倍
数)で形成することにより、第1実施例と同様に印字デ
ータが画像データにおけるラインと対応する関係((n
+1)mdラインのずれ)を満たし、制御を行い易くす
ることができるものである。
【0051】また、上述のようにカラー印字用のノズル
群32Y ,32M ,32C とモノクロ印字用の単色ノズ
ル群32BK1 を同一の基板39で形成していることか
ら、図5(B)に示すように単色ノズル群32BK1 によ
る印字が副走査方向で印字ラインBK1(96ドット)
となり、各ノズル群32Y ,32M ,32C による印字
が副走査方向でそれぞれmd間隔で印字ラインY,M,
C(各16ドット)となる。
【0052】そこで、図6に、図5の印字動作の説明図
を示す。図6(A)は図5(B)と同様の各ノズル群3
Y ,32M ,32C ,32BK1 の各印字ラインを示し
ており、図6(B)〜(G)は記録紙への印字状態を示
したもので、ヘッドの副走査方向が記録紙の紙送り方向
である。
【0053】まず、図6(B)ではノズル群32Y より
Y色でY1 領域に印字(記録紙の全幅)し、図6(C)
に示すように紙送り(md量)した後に該ノズル群32
Y により(Y2 領域)にY色印字を行う。この場合、図
6(B)で行ったY色印字領域Y1 はノズル群32Y
32M の間隙領域で放置状態とされ、M色印字前に充分
乾燥状態とする。
【0054】続いて、図6(D)に示すようにmd量の
紙送りをすることにより、図6(B)でY色印字したY
1 領域にM色のノズル群32M で印字を行って(Y1
1)領域とする。このとき、ノズル群32Y は領域Y
3 にY色印字を行う。また、図6(E)に示すように、
md量の紙送りを行うことによりノズル群32Y でY 4
領域にY色印字を行い、領域Y2 にノズル群32M でM
色印字を行って(Y2+M2 )領域にすると共に、領域
3 ,(Y1 +M1 )を乾燥状態とする。
【0055】また、図6(F)に示すように、md量の
紙送りを行い、領域Y5 にノズル群32Y でY色印字を
行い、領域Y3 +M3 にノズル群32M でM色印字を行
い、領域Y1 +M1 +C1 にノズル群32C でC色印字
を行って(Y1 +M1 +C1)領域とすると共に、領域
4 ,Y2 +M2 を乾燥状態とする。すなわち、(Y 1
+M1 +C1 )領域で各色の1走査当りの印字幅(副走
査方向)が等しく紙送り(md)で互いに重なるように
印字することにより、カラー印字状態となる。
【0056】そして、図6(G)に示すように、md量
の紙送りを行い、領域Y6にノズル群32Y でY色印字
を行い、領域Y4 +M4 にノズル群32M でM色印字を
行い、領域Y2 +M2 +C2 にノズル群32C でC色印
字を行うと共に、領域Y5 ,Y3 +M3 ,Y1 +M1
1 を乾燥状態とする。カラー印字の場合には、以下こ
れらを繰り返して行うものである。
【0057】一方、単色(例えばモノクロ)印字の場合
には、図6(B)に示すように、領域BK11に単色ノ
ズル群32BK1 でBK色印字を副走査方向の6md−1
幅(−1は紙送りが互いに重なるようにしているためで
ある)で一度に行うものである。これにより、カラー印
字に加えて単色印字を高速に行うことができるものであ
る。
【0058】次に、図7に、第2実施例の他の実施例の
要部構成図を示す。図7(A)に示すインクジェットヘ
ッド31B は、図5(A)に示すノズル群32Y ,32
M ,32C に、さらに副走査方向に異なる色のものとし
て例えばモノクロ印字のためのBK色を担当するノズル
群32BKを同様のピッチ(n+1)mdで配置したもの
で、ノズル孔33においても同様の個数で同様の配置を
行う。この場合、単色ノズル群32BK1 を構成するノズ
ル孔33は、ノズル群32Y ,32M ,32C,32BK
に対応する幅(副走査方向)4(n+1)md−1とな
って増加され、例えば128個(128ドット)で図5
(A)と同様に配置される。
【0059】そして、図7(B)に示すように、ノズル
群32Y ,32M ,32C ,32BKと単色ノズル群32
BK1 を同一の基板39で形成することから、単色ノズル
群32BK1 による印字が副走査方向で印字ラインBK1
(128ドット)となり、各ノズル群32Y ,32M
32C ,32BK1 による印字が副走査方向でそれぞれm
d間隔で印字ラインY,M,C,BK(16ドット)と
なる。
【0060】そこで、図8に、図7の単色ノズル群に対
応する全体内部平面図を示す。図8(A)は全体内部平
面図、図8(B)は一部拡大図である。図8(A),
(B)に示すように、単色ノズル群32BK1 を構成する
ノズル孔33に対応して圧力室41が形成され、この圧
力室41に対応して位置される加圧部42a が形成され
た加圧板42が副走査方向の各列ごとに配置される。そ
して、各加圧部42a にピエゾ素子等の圧電アクチュエ
ータ46が取り付けられる。圧電アクチュエータ46は
2列で形成したブロック46a を2つ使用し、2ドット
分のずれで取り付けられる。なお、一つの1ノズル孔3
3に対する圧力室34等の構成は、前述の図16(A)
と同様であり、説明を省略する。
【0061】また、各圧力室41に連通するインク供給
路47及びインク供給口48が形成され、インク供給口
48に対応するBK1色のインクタンクよりパイプを介
して各色のインク液が供給されるものである。なお、図
示のD1〜D8は図4と同様のダミーの圧力室に対応す
るノズル孔を示している。
【0062】上述のような単色ノズル32BK1 は、図4
に示すノズル群32Y ,32M ,32C ,32BKと同一
基板39上で配置されるものである。なお、図8
(A),(B)は図7に対応する構成であるが、図5に
対応させる場合にはノズル孔数が96個4列(1列が2
4個)で配置すればよい。
【0063】上記第2実施例の構成によっても、バブル
ジェット方式よりインク粒子制御性の良好な圧電アクチ
ュエータを採用して、比較的小さい単一の紙送り量でカ
ラー印字を行うことができると共に、モノクロ印字にお
いて高速化が図られて印字品質を向上させることができ
る。また、ヘッドに送る色ごとの印字データが画像デー
タにおけるラインと対応関係(ノズル数を8の倍数)と
することで制御を容易にすることができる。さらに、異
なる色を重ねて印字するまでの時間間隔を確保すること
ができ、インク定着時間に対する要求を緩和することが
できる。また、駆動源の圧電アクチュエータ46をくし
歯状で一体的に形成したものを採用する場合に、該圧電
アクチュエータ46の構造をモノクロ印字用とカラー印
字用で共通化することができるものである。
【0064】次に、図9に、本発明の第3実施例の要部
構成図を示す。図9(A)は一部分の内部平面図、図9
(B)は一つのノズル孔に対応する断面図である。図9
(A),(B)に示すインクジェットヘッド31C はノ
ズル板51にノズル孔52が所定数形成され、ノズル孔
52に対応して流路孔53a が形成された流路板53が
設けられる。この流路板53に積層状の圧力板54が設
けられ、該圧力板54にクッション55及びスペーサ層
56を介して加圧板57が設けられる。
【0065】圧力板57は、流路孔53a と連通する圧
力室54a が対応して形成され、該圧力室54a に対応
して加圧板57にリブ等で弾性変形自在な加圧部57a
が所定数形成されて取り付けられる。なお、各圧力板5
4にはインク液を供給するための2つのインク供給路5
b が形成されて、インク流路54C 、パイプを介して
インクタンクと連通される。そして、各加圧部57a
は、ピエゾ素子等の圧電アクチュエータ58が一体化さ
れて長手方向端面で取り付けられる。
【0066】ここで、図10に図9の圧力室の配置の平
面図を示すと共に、図11に図10に使用される圧電ア
クチュエータの斜視図を示す。上記図9に示すインクジ
ェットヘッド31C の構造は図16(A)と略同様であ
るが、圧電アクチュエータ58Aは、図11に示すよう
に一つのブロック59を長手方向略中央に溝を形成して
2列59a,59bとしたものをくし歯状に形成して各
くし歯部分に対向して電極を形成した該くし歯部分であ
り、長手方向の両側の部分が加圧板57に取り付ける際
の保持部60a となる。この2列の圧電アクチュエータ
58群が図10に示すように、加圧板57の加圧部57
a に対応して、ヘッド走査方向と長手方向が平行になる
ように取り付けられる。
【0067】この場合、各圧力室54a は、各圧電アク
チュエータ58の長手方向に対して所定角度に傾斜(こ
れに伴ってノズル孔52の位置がずれる)されて形成さ
れ(後述する)、この圧力室54a に対応して加圧板5
7の加圧部57a も同方向に傾斜されて形成される。ま
た、2列配置のノズル孔52は、2列の圧電アクチュエ
ータ58群の両外側に配置される。なお、インク流路5
C から圧力室54aにインク液を供給するインク供給
路54b へのインク流入を均一にするために該インク供
給路54b はインク流路54C に対して直交されて形成
される。また1つの圧力室54a に複数のインク供給路
54b を形成する場合には、各インク供給路54b の流
体抵抗を均一にするためにインク供給路54b の長さが
各々等しくなるように圧力室54a に形成される。
【0068】上記圧力室54a を傾斜させてノズル孔5
2をずらすことで、例えば2列においてノズル孔52の
配置を副走査方向に2dずらせ、これらを2組用意して
2組間で2Pずらせることにより、各列のノズル孔52
のピッチ間で4つのノズル孔52を副走査方向に配置す
ることができ、ヘッド走査方向に印字したときに、副走
査方向にノズル孔52の軌跡が最小ドットピッチdで隣
接して並べることができるものである。
【0069】このようなノズル孔52の配置を適用した
ものが、上述の第1及び第2実施例の図4及び図8であ
る。例えば、2P=0.141mmとすると図8で12
8個のノズル孔42を配置させることができ、図4に示
す64ノズル孔の4色カラーヘッドを構成することがで
き、基本解像度360dpiに相当するものである。
【0070】そこで、図12に、第3実施例の圧力室配
置の位置関係の説明図を示す。図12において、ノズル
孔52の各列はヘッド走査方向に直交しており、1対の
ノズル列間隔をdsinα、ノズル列上のノズルピッチ
をP、一対のノズル列の列方向ずれをdcosα、圧力
室幅をWc、圧力室長をLc、圧力アクチュエータ幅を
Wp、圧電アクチュエータ長をLp、圧電アクチュエー
タ列中心間隔を(dsinα−2a)、インク供給路長
をLsで表わすと、圧力室54a の長手方向の中心ライ
ンとノズル列との角度θは、θ=tan-1(2a/dcos
α)(d≠0,d≠90°) …(1)で表わされ
る。なお、aは圧電アクチュエータ58の中心の列(副
走査方向)とノズル列との水平距離であり、αは各列間
のノズル孔52の中心を含む直線とノズル列の中心線と
のなす角度である。
【0071】従って、dsinα=3.951mm、P
=0.282mm、dcosα=0.0705mm、W
c=0.2mm、Lc=1.1mm、Wp=0.1m
m、L p =0.8mm、(dsinα−2a)=3.1
mm、Ls=0.15mm、α=89°とすると、θ=
85°(|α−θ|=4°)となる。
【0072】このように、ノズル孔52の2列に対して
列間にインク流路54c (図10)を構成することによ
り、インク流路54c の共通化を図ることができ、ヘッ
ド内のインク流路54c のパターンを簡潔に構成するこ
とができるものである。このことは、圧電アクチュエー
タ58群を1ブロック59に集積させてヘッド走査方向
に直交する2列以上のノズル列を印字のドットピッチに
応じてノズル列方向に位置をずらせて配置できるもの
で、紙送り量を小とすることができると共に、ヘッドの
高集積化、部品点数とコストの低減を図ることができ、
ひいては印字品質を向上させることができるものであ
る。
【0073】続いて、図13及び図14に、第3実施例
の他の実施例の説明図を示す。図13は、ノズル孔52
の配置を副走査方向で2列に配置したものを、対応する
圧電アクチュエータ58の副走査方向の2列の配置の間
にしたもので、インク流路54C は2列の圧電アクチュ
エータ58列の両外側になる。このときの圧力室54 a
は、長手方向と副走査方向との角度θ((1)式)で傾
斜される。この場合、圧電アクチュエータ58の中心線
の間隔は(dsind−2a)となるものである。
【0074】このように構成することによって、上記効
果の他に、ノズル列間隔を小さくすることができ、プリ
ンタに搭載する際のヘッド傾き(ノズル孔面の回転)の
マージンを大きくとることできるものである。また、図
14は、ノズル孔52を副走査方向に配置した列と、圧
電アクチュエータ58を副走査方向に配置した列とを交
互に位置させたもので、圧力室54aの傾斜は各列で逆
となる。この場合、傾斜角は(1)式で求められる角度
θと同様であるが、この際の圧電アクチュエータ58の
中心線の間隔は(dsind+2a)となるものであ
る。
【0075】このように構成することによっても図13
の効果を奏することができるものである。
【0076】
【発明の効果】以上のように請求項1乃至5の発明によ
れば、ノズル孔位置を定める圧力室を副走査方向に所定
数配置し、ヘッド走査方向にノズル孔位置がずれるよう
に所定列配置させる場合の該圧力室の長手方向を副走査
方向に対して所定角度θ傾斜させて形成するもので、適
宜2列のノズル孔列のそれぞれを2列のアクチュエータ
の両側若しくは列間に配置し、又はアクチュエータ列と
ノズル孔列を交互に配置させることにより、1つのブロ
ックで集積されてアクチュエータ群を使用して副走査方
向のノズル孔列を所定ドットピッチずらせてヘッド走査
方向に配置することが可能となって、高集積化、部品点
数の削減、低コスト化を図ることができると共に、副走
査方向にノズル孔軌跡を最小ドットピッチで隣接して並
べられることから印字品質の向上を図ることができる。
【0077】
【0078】
【0079】
【0080】請求項6又は7の発明によれば、傾斜して
形成された圧力室に対して所定数のインク供給路をイン
ク流路に略直交させ、複数のインク供給路の長さと略等
しく形成することにより、圧力室への流体抵抗等のイン
ク流入条件を均一にすることが可能となって印字品質を
向上させることができる。
【0081】請求項8の発明よれば、請求項1乃至7の
インクジェットヘッドを備えるインクジェットユニット
がキャリッジに搭載されて、搬送される記録紙上を移動
させて記録を行わせることにより、印字品質の良好な記
録を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の要部構成図である。
【図2】図1の印字動作の説明図である。
【図3】第1実施例の他の実施例の要部構成図である。
【図4】インクジェットヘッドの全体内部平面図であ
る。
【図5】本発明の第2実施例の要部構成図である。
【図6】図5の印字動作の説明図である。
【図7】第2実施例の他の実施例の要部構成図である。
【図8】図7の単色ノズル群に対応する全体内部平面図
である。
【図9】本発明の第3実施例の要部構成図である。
【図10】図9の圧力室の配置の平面図である。
【図11】図10に使用される圧電アクチュエータの斜
視図である。
【図12】第3実施例の圧力室配置の位置関係の説明図
である。
【図13】第3実施例の他の実施例の説明図(1)であ
る。
【図14】第3実施例の他の実施例の説明図(2)であ
る。
【図15】インクジェットプリンタの全体概念図であ
る。
【図16】従来のインクジェットヘッドの部分構成図で
ある。
【図17】カラー印字におけるノズル配置の説明図
(1)である。
【図18】カラー印字におけるノズル配置の説明図
(2)である。
【図19】従来のインクジェットヘッドにおける圧力室
と圧電アクチュエータの位置関係の説明図である。
【符号の説明】
31A 〜31C インクジェットヘッド 32Y ,32M ,32C ,32BK ノズル群 33,52 ノズル孔 34,41,54a 圧力室 35,42a ,57a 加圧部 37Y ,37M ,37C ,37BK,47 インク供給路 38Y ,38M ,38C ,38BK,48 インク供給口 39 基板 51 ノズル板 53 流路板 54 圧力板 55 クッション層 56 スペーサ層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三上 知久 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 森 雅博 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−276630(JP,A) 特開 平8−25628(JP,A) 特開 平6−171084(JP,A) 特開 平9−39238(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/045

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク滴が充填される所定数の圧力室を
    所定数形成した圧力板の一方に対応するノズル孔を所定
    数形成したノズル板が設けられると共に、他方に該各圧
    力室に対応する変形自在な加圧部を所定数形成した加圧
    板が設けられ、各該加圧部を対応するアクチュエータに
    より変形させて該ノズル孔よりインク滴を吐出させるイ
    ンクジェットヘッドにおいて、 前記アクチュエータがその長手方向をヘッド走査方向に
    平行とし、該ヘッド走査方向と垂直方向の副走査方向に
    所定数配置され、前記圧力室の長手方向の中心線上に前
    記ノズル孔を位置させる該圧力室を、長手方向で該副走
    査方向に対して所定角度で傾斜して形成させて該副走行
    方向に所定数配置し、これらを該ヘッド走査方向に該ノ
    ズル孔位置を該副走査方向にずらせて所定列配置させて
    なることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のインクジェットヘッドに
    おいて、前記アクチュエータ及びノズル孔のそれぞれを
    前記副走査方向に少なくとも2列で所定数配置させ、該
    アクチュエータの列の両外側に該ノズル孔の列をそれぞ
    れ配置してなることを特徴とするインクジェットヘッ
    ド。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のインクジェットヘッドに
    おいて、前記アクチュエータ及びノズル孔のそれぞれを
    前記副走査方向に少なくとも2列で所定数配置させ、2
    列の該ノズル孔を該アクチュエータの列間に配置してな
    ることを特徴とするインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のインクジェットヘッドに
    おいて、前記アクチュエータ及びノズル孔のそれぞれを
    前記副走査方向に少なくとも2列で所定数配置させ、該
    アクチュエータの列と該ノズル孔の列とを交互に配置し
    てなることを特徴とするインクジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか一項記載のインク
    ジェットヘッドにおいて、前記アクチュエータ及びノズ
    ル孔のそれぞれを前記副走査方向に少なくとも2列で所
    定数配置させ、前記圧力室の角度θを、θ=tan -1 (2a
    /dcosα)(aは前記アクチュエータの該副走査方
    向における中心を結ぶ線とノズル列との水平距離、dは
    該ノズル孔の両列端のノズル中心間隔、αはd間隔の線
    と該副 走査方向との角度)で表わされてなることを特徴
    とするインクジェットヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れか一項記載のインク
    ジェットヘッドにおいて、前記各圧力室にはインク流路
    からの前記インク液を供給するインク供給路が所定数形
    成され、該インク供給路は該インク流路に対して略直交
    されて形成されてなることを特徴とするインクジェット
    ヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のインクジェットヘッドに
    おいて、前記インク供給路を前記圧力室に対して複数形
    成したときに、該インク供給路の長さを略等しく形成し
    てなることを特徴とするインクジェットヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れか一項記載のインク
    ジェットヘッドを備えるインクジェットヘッドユニット
    と、 該インクジェットヘッドにインク液を供給するインク供
    給手段と、 記録紙を搬送する搬送手段と、 搬送される該記録紙に対して該インクジェットヘッドを
    搭載して印字方向に移動させて記録させるキャリッジ
    と、 を有することを特徴とするインクジェットプリンタ。
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