JP3494887B2 - 同期電動機の回転子 - Google Patents

同期電動機の回転子

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、エアコン
等のファンモータ等に使用する同期電動機の騒音軽減構
造を備えた回転子の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エアコンとか洗濯機等の家庭電化
製品に使用される電動機は、振動,騒音の少ないことは
もとより、最近では制御性に優れた電動機が要求されて
いる。このため、例えば、図7に概略的に示す同期電動
機の一種であるブラシレスDCモータ1が一般に使用さ
れるようになってきた。
【0003】前記ブラシレスDCモータ1は例えば、図
7に示すように、コイル2を巻回した固定子鉄心3と、
永久磁石4を外周に装着した回転子5とを備え、回転子
5に軸着した回転子軸6の所定位置に軸受7,7aを取
付け、この後、固定子鉄心3をケース8に挿着し、回転
子5を固定子鉄心3の鉄心挿入孔3aに挿入して回転子
軸6の一方の軸受7aをケース8の軸受筐9に嵌合す
る。
【0004】つづいて、ケース7の開口部側からカバー
10を被着し、回転子軸6の他方の軸受7をカバー10
の軸受筐9aに嵌合することにより、ブラシレスDCモ
ータ1は構成されている。そして、固定子鉄心3のコイ
ル2に通電を行うと、固定子鉄心3に回転磁界が発生
し、回転子5の永久磁石4との間に吸引・反発力が生じ
て回転子5は回転する。
【0005】前記ブラシレスDCモータ1においては、
一般に回転子5の振動減衰性に乏しく、前記固定子鉄心
3に生ずる回転磁界によって回転子5が回転する際に生
ずる振動が、回転子軸6を伝播して例えば、回転子軸6
に止着した回転ファン11に伝達され、回転ファン11
が振動することによって、騒音を発生させるという問題
があった。
【0006】前記の騒音問題を解決するには、例えば、
図8で示すように、けい素鋼板を円形に打ち抜きこれを
所定枚数積層して軸着した回転子5のローターヨーク5
a両側の積層端面から回転子5内にゴム等からなる弾性
部材5c,5cを例えば、射出成形手段にて前記回転子
5を2分割した状態で圧入成形し、これら弾性部材5
c,5cを配置したロータヨーク5aの両側に断面皿状
の押当板5d,5d1 を当接し、更に、前記押当板5
d,5d1 の一方からロータヨーク5a及び他方の押当
板を貫通してかしめ鋲12を挿通し、このかしめ鋲12
の両端部を更に押当板5d,5d1 の外側から圧潰する
ことにより、前記弾性部材5c,5cをロータヨーク5
aに取付け、回転子5から回転子軸6へ伝達される振動
を抑制し、ブラシレスDCモータ1から発生する騒音の
低減を図っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記弾性部材
を使用した場合、ある程度振動の発生を抑制して騒音を
低減することは可能だが、一方では回転子が有する回転
方向の固有振動数にブラシレスDCモータ等電動機自体
の振動周波数が一致すると共振し、弾性部材の有無にか
かわらず大きな振動が発生するという問題があった。
【0008】又、弾性部材を回転子のロータヨークに取
付けることは、回転子の組立て工数が増加するととも
に、回転子の構造が複雑化し、回転子の製造コストを上
昇させて電動機の製造原価を高くするという問題も生
じ、しかも、弾性部材がゴムである場合、その耐熱性等
にも憂慮すべき問題を有していた。
【0009】本発明は、前記の種々の問題点に鑑み、回
転子の構造を複雑化することなく騒音低減を図り、か
つ、製造工程の簡素化とコストダウンを実現させた同期
電動機の回転子を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
回転子軸と、回転子軸の外周に配設される円筒のプラス
チックマグネットロータと、前記回転子軸とプラスチッ
クマグネットロータとを連結支持するリブ部材とからな
り、前記リブ部材は、中心位置に回転子軸を挿着する貫
通孔を、外周位置にはプラスチックマグネットロータを
嵌着する凹溝を、更に、前記貫通孔と凹溝とを橋絡支持
する複数の補強用のリブとを、射出成形手段により合成
樹脂、あるいは、プラスチックマグネットを射出成形し
て一体的に成形加工して形成し、このリブ部材を、電動
機の極対数の整数倍及び相数の整数倍と一致させない数
量具備させるようにしたことを特徴とする。
【0011】 請求項2記載の発明は、前記貫通孔と凹
溝とを橋絡支持する補強用のリブは、前記貫通孔と凹溝
とを橋絡支持する隔壁の両側に、対称あるいは非対称の
位置で同数配置して形成したことを特徴とする。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】本発明は、前記のように回転子軸とプラス
チックマグネットロータとの間に、回転子の極対数の整
数倍及び相数の整数倍と一致させない数のリブを、合成
樹脂、あるいは、プラスチックマグネットロータと同質
材料からなるプラスチックマグネットにて射出成形手段
により射出成形して同期電動機の回転子を形成するよう
にしたので、回転子は前記リブの数を極対数及び相数と
のそれぞれの整数倍と一致させない数量で形成すること
により、回転子の持つ回転方向の固有振動数と電動機の
振動周波数とが一致するのを極力低減することが可能と
なり、この結果、回転子の回転中に振動作用は生ずるも
のの、共振の度合を極力抑制することができ、共振作用
によって発生する騒音を大幅に低減することができる。
【0016】即ち、回転子軸とプラスチックマグネット
ロータとを連結支持するリブの部分の剛性が強く、一
方、リブとリブとの間は当然ながらリブが存在しないの
で剛性は弱くなっている。そして、回転子が回転する
と、リブが存在する部位と存在しない部位とでは振動の
度合が異なり、かつ、リブの数量を、前記電動機の極対
数及び相数のそれぞれの整数倍と一致しない数量で形成
することにより、回転子の持つ固有振動数と電動機の振
動周波数とにずれが生じて一致し難く、これによって、
前記固有振動数と振動周波数とが共振するタイミングが
ずれることにより、回転子の回転中に生ずる騒音が低減
すると考えられる。この結果、回転子の回転中に共振現
象は生じるものの、この共振現象は前記電動機の極対数
等の整数倍とリブの数量の相違とにより大幅に減縮さ
れ、回転子の回転によって発生する騒音を大幅に低減す
ることを可能とした。この騒音の低減は本件発明者等が
実験結果によっても確認することができた。
【0017】又、回転子軸とプラスチックマグネットロ
ータとを機械的に連結支持するリブは、合成樹脂、ある
いは、プラスチックマグネットロータと同質の材料から
なるプラスチックマグネットを射出成形手段により射出
成形して形成するようにしたので、回転子軸とプラスチ
ックマグネットロータとを強固に連結支持することがで
きるとともに、回転子自体を簡易に、かつ、軽量で安価
に製造できる利点も備えており、利便である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
ないし図3によって説明する。図1において、21は回
転子軸を示し、この回転子軸21には、例えば、合成樹
脂製のリブ部材22を介してプラスチックマグネットロ
ータ23を嵌着することにより、本発明の回転子24を
形成するものである。
【0019】次に、前記回転子24を製造する場合につ
いて説明する。本発明において、回転子軸21のプラス
チックマグネットロータ23と対応する位置には、図示
しない滑り止め用のローレット等が刻設されている。
又、プラスチックマグネットロータ23は、回転子24
の外径寸法に合せて所定の肉厚を有して円筒状に形成さ
れている。
【0020】このプラスチックマグネットロータ(以
下、プラマグロータという)23は、例えば、ポリアミ
ド樹脂等熱可塑性のプラスチックと、フェライト等の磁
性粉とを混練して設けたプラスチックマグネット(以
下、プラマグという)を、プラマグロータ23の図示し
ない成形金型に射出成形手段により射出成形することに
よって形成する。なお、前記プラマグロータ23は事前
に射出成形により製造されている。
【0021】回転子軸21とプラマグロータ23とを連
結支持するリブ部材22は、その中心部に回転子軸21
を挿着する貫通孔25を、外周部にはプラマグロータ2
3を嵌着する凹溝26を、更に、前記貫通孔25の外側
縁と凹溝26の外側縁とをリブ部材22の長手方向の中
心位置で橋絡支持する隔壁27を、それぞれ具備して一
体的に形成されている。そして、前記隔壁27の両側に
は、該隔壁27を挟んで補強用のリブ28が貫通孔25
側の外側縁と凹溝26側の外側縁とを橋絡支持した状態
で、図2に示すように、周方向に等間隔を保って所定数
前記隔壁27と一体的に成形加工されている。
【0022】前記リブ部材22を形成する場合は、例え
ば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂等から
なる合成樹脂を射出成形手段により射出して形成するも
のであるが、その場合は、最初に、回転子軸21とプラ
マグロータ23を図示しない金型に挿入してプラマグロ
ータ23を、金型内において回転子軸21と同芯位置に
配置して固定する。つづいて、前記図示しない金型内に
合成樹脂を射出成形手段(図示せず)にて射出成形する
ことにより、図1で示すように、回転子軸21とプラマ
グロータ23との間に前記回転子軸21を貫通孔25に
挿着し、かつ、プラマグロータ23を凹溝26に嵌着し
た状態で、リブ部材22を成形加工する。
【0023】この結果、回転子軸21とプラマグロータ
23は、前記リブ部材22を形成することにより該リブ
部材22を介して強固に、かつ、一体的に連結支持する
ことができる。このあと、必要に応じてプラマグロータ
23を図示しない着磁装置にセットし、使用する同期電
動機の極数に対応する極数、例えば、8極であれば8個
の磁極(4極対数)、4極であれば4個の磁極(2極対
数)を着磁することにより回転子24を形成する。な
お、前記着磁作業はプラマグロータ23をリブ部材22
に嵌着する前、即ち、プラマグロータ23を成形加工し
て形成した時点で着磁するようにしてもよい。
【0024】次に、リブ部材22に隔壁27を挟んでそ
の両側に隔壁27と一体的に配置され、かつ、前記貫通
孔25の外側縁と凹溝26の外側縁とを橋絡支持するよ
うに形成した補強用のリブ28は、図2,3で示すよう
に、回転子24の軸方向側の端部にU字状の切欠を設け
て、リブ部材22の周方向に所要数等間隔を保って配設
されている。
【0025】そして、本発明においては、3相,8極用
の同期電動機の回転子24として使用する例で説明する
ため、前記リブ28は図1,2で示すように、リブ部材
22の隔壁27を挟んでその両側にそれぞれ5ケ形成し
た場合を示す。なお、前記リブ28の剛性は、リブ28
の幅寸法と長さ寸法(貫通孔25の外側縁と凹溝26の
外側縁との間の寸法)とにより任意に設定することがで
きる。
【0026】次に、本発明において、回転子軸21とプ
ラマグロータ23との間に形成したリブ部材22と、こ
のリブ部材22の周方向に所要数(本例では5ケ)のリ
ブ28を配設した回転子24を使用することにより、同
期電動機の運転中における騒音を低減することができる
ことについて説明する。
【0027】一般に電動機の運転中に発生する騒音は、
回転子の持つ回転方向の固有振動数と、電動機の振動周
波数とが一致することにより共振現象が生じ、これによ
り回転子の回転中に大きな振動を発生させ、この振動が
不快な騒音の原因となっていた。
【0028】そして、一般に電動機の振動周波数は、次
の3つの要素から成る。 (1)極対数の整数倍 np (2)相数の整数倍 mφ (3)回転子の1秒間当りの回転数 N/60 但し、Nは1分間当りの回転数 前記により振動周波数は、np×mφ×N/60によっ
て算出することが知られている。
【0029】ここで、本発明者等は図9に示す比較表で
明らかなように、3相8極の同期電動機において、回転
子24のリブ部材22にリブ28を、例えば、3ケ,4
ケ,5ケ(本実施例)形成したものを同期電動機に個々
に組込み、更に、これらをエアコン等の実機に個別に組
込んで騒音の測定を行うことにした。
【0030】騒音の測定は、リブ28の数を3ケ,4
ケ,5ケ有する回転子を組込んだ同期電動機を、騒音テ
ストを行う図示しない実機(エアコン等)に個々に取付
けた後、図4で示すように、実機に組込んだ同期電動機
30に近接して集音マイク31を設置し、集音マイク3
1にて集音した音を、集音マイク31に接続した騒音計
32により測定し、前記測定したデータを更に周波数分
析器33に送出して、騒音計32により測定した騒音の
周波数分析を行うことによって、リブ28の数が異なる
回転子24を備えた同期電動機30の騒音をそれぞれ個
別に測定した。
【0031】最初に、電動機の相数とリブ28の数(3
ケ)とを一致させた回転子を有する同期電動機を備えた
実機の騒音を測定したところ、周波数分析により分析し
た所定の周波数域で急に突出した状態で発生するピーク
音(騒音)と、平均的な音が発生する音量との差異が約
17dBあることが判った。又、極対数とリブ28の数
(4ケ)とが一致する回転子を備えた同期電動機を用い
て実機により騒音の測定を行ったが、この場合も、前記
ピーク音とその周囲の平均的な音とによる音量の差が約
11dBあり、この場合も所定の周波数域ではピーク音
(人間にとって不快な騒音と感じる音)が発生している
ことが判った。
【0032】一方、図9に示す比較表で分るように、リ
ブ28の数を電動機の相数,極対数と異なる5ケ有する
回転子を備えた同期電動機を用いて、実機による騒音テ
ストを行ったところ、ピーク音とその周辺における平均
的な音との音量差は4dBであることが判明した。な
お、前記リブ28の数が異なる各同期電動機を用いて実
機の騒音テストを行った際に発生する騒音は、すべてが
同期電動機から発生するものとは限らないが、騒音の根
源が同期電動機であることには変りない。
【0033】前記のように、回転子24に用いるリブの
数を変更することによって、同期電動機から発生する騒
音の値が異なることは、リブ28の数と同期電動機30
の相数、あるいは、極対数の整数倍と一致させた場合
は、リブ部材22における剛性の強いところと、弱いと
ころが一致するからである。これは、回転子24を回転
させた場合、前記リブ28が存在するところは剛性が強
いので振動は生じにくいが、リブ28が存在しないとこ
ろでは剛性が弱くなっているため振動が生じやすい。
【0034】即ち、回転子24において、リブ部材22
における剛性の強・弱部分(リブ28の数)が、同期電
動機の相数,極対数の整数倍と一致させた場合、リブ部
材22の強弱部分が存在することによって生ずる振動数
と、回転子24の持つ回転方向の固有振動数とが一致し
やすくなって共振現象が生じ、この共振現象に伴う振動
が回転子軸21を介して回転ファンに伝達されて振動
し、不快な騒音を発する要因となる。
【0035】一方、前記リブ28の数を同期電動機の相
数,極対数の整数倍と一致させないようにすると、リブ
部材22における強・弱部分が、回転子の持つ固有振動
数と一致しなくなる。即ち、リブ部材22の強・弱部分
(リブ28の数)が電動機の相数や極対数の整数倍と同
数でないため、回転子24の回転中に生ずる固有振動数
と、リブ部材22の強・弱部分の存在によって生ずる振
動数とに差異が生じ、これにより、共振する位置(共振
点)が順次ずれてしまい、逆に、前記共振点がずれるこ
とにより、回転子24の回転によって振動現象は生ずる
ものの、共振度合が減少するため、所定の周波数域にお
けるピーク音(騒音)の発生が低下し、このピーク音
と、ピーク音が発生する周波数付近の音量との差異が縮
少することによって、回転子24の回転中に生ずる騒音
が低下し、この結果、不快な騒音が発生する要因が少な
くなり、騒音が低下するものと考えられる。
【0036】以上説明した内容は、すべて、エアコン等
の実機を用いて騒音測定を行った結果判明したもので、
本発明においては、リブ部材22に形成されるリブ28
の数量を電動機の相数,極対数の整数倍と一致させない
ようにすることによって、回転子24の回転中に生ずる
共振現象を容易に抑制することを可能としたものであ
る。
【0037】次に、図5は本発明の第2実施例を示すも
ので、この場合は、リブ部材22に形成するリブ28a
をリブ部材22の1方向にのみ形成した実施例であり、
この場合でも、リブ28aの数量を電動機の相数や極対
数の整数倍と一致させないように形成することにより、
容易に共振現象を抑制して騒音発生の低減化をはかるこ
とができた。
【0038】更に、図6は本発明の第3実施例を示すも
ので、この場合は、リブ部材22をプラマグロータ23
と同種の材料であるプラマグで形成したもので、リブ2
8bの数量は前記第1実施例で説明した場合と同数形成
することによって、前記同様回転子24の回転中に生ず
る共振現象を低減できることが騒音測定の結果により確
認することができた。
【0039】本発明は、前記のように3相8極の同期電
動機30において、回転子24にリブ28を5ケ形成し
た実施例により、共振現象が低減することについて説明
したが、本発明者等はリブ28の数量が前記5ケに限ら
ず、更に7,10,11ケ形成した場合でも、リブ28
を5ケ形成した場合と同様の結果が得られることが騒音
測定によって確認することができた。又、3相4極の同
期電動機において、回転子に設けるリブの数量を、相数
及び極対数の整数倍と異なる5,7,11で形成した場
合でも共振現象を低減させることが可能であることも騒
音測定によって確認することができた。
【0040】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、同期電
動機に使用する回転子において、この回転子の回転子軸
とプラマグロータとを連結支持するリブ部材に形成した
リブの数量を、同期電動機の相数、あるいは、極対数の
整数倍と一致させない数で形成することにより、回転子
の回転中に生ずる回転子の固有振動数と電動機の振動周
波数とが一致して共振するのを効果的に抑制し、共振現
象が発生するのを極力低減するようにしたので、防振性
に優れた回転子を提供することが可能となった。
【0041】 又、前記回転子軸とプログラマロータと
を連結支持するリブ部材は、合成樹脂、あるいは、プロ
グラマロータと同質材料であるプラマグを用いて、射出
成形手段によりほぼ1動作で形成することができるの
で、小形・軽量に、かつ、経済的に製造できるという利
点も備えている。しかも、前記リブ部材は、回転子軸の
貫通孔とプラマグロータを嵌着する凹溝とを橋絡支持す
る障壁の両側に、対称、あるいは、非対称の位置で配置
されているので、回転子の回転中に生ずる共振現象を良
好に抑制して騒音発生の低減を図ることを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転子を縦断して示す側面図である。
【図2】本発明回転子の正面図である。
【図3】本発明回転子の要部を拡大して示す断面図であ
る。
【図4】騒音テストの概略状況を説明する説明図であ
る。
【図5】本発明回転子の第2実施例を示す縦断側面図で
ある。
【図6】本発明回転子の第3実施例を示す縦断側面図で
ある。
【図7】同期電動機の縦断正面図である。
【図8】従来の回転子を示す縦断側面図である。
【図9】電動機の相数と極対数との関係によって騒音の
大・小を説明するための説明図である。
【符号の説明】
12 回転子軸 22 リブ部材 23 プラスチックマグネットロータ 24 回転子 25 貫通孔 26 凹溝 27 隔壁 28 リブ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子軸と、回転子軸の外周に配設され
    る円筒のプラスチックマグネットロータと、前記回転子
    軸とプラスチックマグネットロータとを連結支持するリ
    ブ部材とからなり、前記リブ部材は、中心位置に回転子
    軸を挿着する貫通孔を、外周位置にはプラスチックマグ
    ネットロータを嵌着する凹溝を、更に、前記貫通孔と凹
    溝とを橋絡支持する複数の補強用のリブとを、射出成形
    手段により合成樹脂、あるいは、プラスチックマグネッ
    トを射出成形して一体的に成形加工して形成し、このリ
    ブ部材を、電動機の極対数の整数倍及び相数の整数倍と
    一致させない数量具備させるようにしたことを特徴とす
    る同期電動機の回転子。
  2. 【請求項2】 前記貫通孔と凹溝とを橋絡支持する補強
    用のリブは、前記貫通孔と凹溝とを橋絡支持する隔壁の
    両側に、対称あるいは非対称の位置で同数配置して形成
    したことを特徴とする請求項1記載の同期電動機の回転
    子。
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