JP3494189B2 - 車載部品用振れ止め装置、およびファンシュラウドの成形型 - Google Patents

車載部品用振れ止め装置、およびファンシュラウドの成形型

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JP3494189B2
JP3494189B2 JP14681494A JP14681494A JP3494189B2 JP 3494189 B2 JP3494189 B2 JP 3494189B2 JP 14681494 A JP14681494 A JP 14681494A JP 14681494 A JP14681494 A JP 14681494A JP 3494189 B2 JP3494189 B2 JP 3494189B2
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば車両用エンジ
ン冷却装置のリザーブタンク用振れ止め装置に最適な車
載部品用振れ止め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば図10および図11に
示したような車両用エンジン冷却装置のリザーブタンク
用振れ止め装置(以下リザーブタンク用振れ止め装置と
略す)100が知られている。このリザーブタンク用振
れ止め装置100は、車両用エンジン冷却装置のラジエ
ータ101に付属して設けられる樹脂製のリザーブタン
ク102、およびラジエータ101と冷却ファンとの間
をダクト化する樹脂製のファンシュラウド104等から
構成されている。
【0003】そして、従来より、リザーブタンク102
を車両に固定する方法として、リザーブタンク102の
上端部をラジエータ101にブラケット105等を介し
て固定するようにしている。また、車両走行による車体
から伝達される振動によるリザーブタンク102の振れ
止めを目的として、図12に示したように、樹脂製のフ
ァンシュラウド104にリザーブタンク102の下端面
に対向する平板状のステー部106を形成している。そ
して、このステー部106に、リザーブタンク102の
下端面より突出して設けられたピン部107が嵌め込ま
れる振れ止め穴108を形成している。なお、109は
ステー部106の両端部に形成された補強リブである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のリザ
ーブタンク用振れ止め装置100においては、図7に想
像線で示したように、リザーブタンク102のピン部1
07をファンシュラウド104の振れ止め穴108内に
差し込んでステー部106を貫通した状態で組み付ける
際に、ピン部107の振れ角度θbが大きく、リザーブ
タンク102が大きく傾いた状態でラジエータ101に
組み付けられる可能性が多かった。
【0005】このように、リザーブタンク102が傾い
た状態で組み付けられると、リザーブタンク102に加
わる応力が大きくなり、ピン部107に大きな力が加わ
り、ピン部107の強度が低下したり、ピン部107が
振れ止め穴108の内周と摩耗したりすることによりリ
ザーブタンク102の振れ止め効果が低下してリザーブ
タンク102が大きく振れることにより隣設部品に接触
して互いに損傷する可能性がある。
【0006】また、従来の樹脂製のファンシュラウド1
04を成形する成形型110は、図13および図14に
示したように、リザーブタンク102を振れ止めするた
めの振れ止め穴108をステー部106に設けるため
に、コア型111とスライド型112をX方向、Y方向
に型抜きするようにしていたが、X方向、Y方向の型抜
きのみでは振れ止め穴108がアンダーカットになって
しまう。このため、従来の成形型110においては、コ
ア型111とスライド型112とは別にスライドピン1
13を設け、このスライドピン113をH方向またはJ
方向に動かすようにして、ステー部106に振れ止め穴
108を成形していた。
【0007】したがって、コア型111にステー部成形
用キャビティ114だけでなく、スライドピン移動用穴
部115が必要となり、しかもスライドピン113が必
要となるので、成形型110の型構造が複雑化し、製品
コストが上昇するという問題も生じている。
【0008】この発明の目的は、リザーブタンクや熱交
換器の付属部品等の車載部品が傾いた状態でファンシュ
ラウド等の取付部品に組み付けられることを防止して、
リザーブタンクや熱交換器の付属部品等の車載部品の突
起部の損傷や、車載部品と隣設部品との衝突を防止でき
る車載部品用振れ止め装置を提供することにある。ま
た、この発明の目的は、リザーブタンクや熱交換器の付
属部品等の車載部品をファンシュラウド等の取付部品に
組み付ける際の組付作業性を向上できる車載部品用振れ
止め装置を提供することにある。すなわち、リザーブタ
ンクや熱交換器の付属部品等の車載部品の突起部をファ
ンシュラウド等の取付部品の振れ止め穴内に嵌め合わせ
る際の組付作業性を向上することを目的とする。さら
に、この目的は、樹脂製のファンシュラウドを成形する
型構造を簡略化して製品コストを低減できるファンシュ
ラウドの成形型を提供することにある。すなわち、樹脂
製のファンシュラウドの対向部に振れ止め穴を成形する
型構造を簡略化して製品コストを低減することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、車両に搭載され、一端部に外方に突出する丸棒状ま
たは角棒状の突起部を有する車載部品と、この車載部品
の一端部に対向して設けられた取付部を有し、且つこの
取付部に、前記突起部が嵌め合わされる振れ止め穴を有
する取付部品とを備えた車載部品用振れ止め装置であっ
て、前記取付部品の取付部は、前記振れ止め穴の内周面
に沿った前記振れ止め穴の周囲の一部に、前記振れ止め
穴を前記取付部の板厚方向に延長するように前記取付部
の板厚方向に高低差をつけた段差部を有する技術手段を
採用した。
【0010】請求項2に記載の発明は、車両に搭載さ
れ、送風用ファンにより送られる空気と熱媒体とを熱交
換させる熱交換器と、この熱交換器に付属して設けら
れ、一端部に外方に突出する丸棒状または角棒状の突起
部を有する付属部品と、前記熱交換器と前記送風用ファ
ンとの間をダクト化すると共に、前記付属部品の一端部
に対向して設けられた取付部を有し、且つこの取付部
に、前記突起部が嵌め合わされる振れ止め穴を有する樹
脂製のファンシュラウドとを備えた車載部品用振れ止め
装置であって、前記ファンシュラウドの取付部は、前記
振れ止め穴の内周面に沿った前記振れ止め穴の周囲の一
部に、前記振れ止め穴を前記取付部の板厚方向に延長す
るように前記取付部の板厚方向に高低差をつけた段差部
を有する技術手段を採用した。請求項3に記載の発明
は、請求項2に記載の車載部品用振れ止め装置におい
て、前記熱交換器は、車両用エンジン冷却装置のラジエ
ータであって、前記付属部品は、冷却水中の気水分離を
行うリザーブタンクである技術手段を採用した。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
の車載部品用振れ止め装置のファンシュラウドを成形す
る成形型において、前記成形型は、前記振れ止め穴の板
厚方向の一方側を成形する第1の成形部を有する第1の
型と、成形時に前記第1の型の第1の成形部と重なり合
うように配され、離型時に第1の型の型抜き方向に対し
て逆方向に型抜きされると共に、前記振れ止め穴の板厚
方向の他方側を成形する第2の成形部を有する第2の型
とからなる技術手段を採用した。なお、この発明を樹脂
製のファンシュラウドだけでなく、請求項1に記載の車
載部品用振れ止め装置の取付部品の取付部を成形する成
形型に採用しても良い。
【0012】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、車載部品の一
端部に設けた突起部を、取付部品の取付部に形成された
振れ止め穴に嵌め合わせる際に、振れ止め穴を取付部の
板厚方向に延長する段差部に突起部が案内されることに
より、突起部の振れ角度が小さくなる。また、車載部品
の突起部の振れ角度を従来の技術と同等の条件にした場
合には、振れ止め穴の穴径を大きくすることが可能とな
る。
【0013】請求項2に記載の発明によれば、熱交換器
の付属部品の一端部に設けた突起部を、樹脂製のファン
シュラウドの取付部に形成された振れ止め穴に嵌め合わ
せる際に、振れ止め穴を取付部の板厚方向に延長する段
差部に突起部が案内されることにより、突起部の振れ角
度が小さくなる。また、熱交換器の付属部品の突起部の
振れ角度を従来の技術と同等の条件にした場合には、振
れ止め穴の穴径を大きくすることが可能となる。
【0014】請求項4に記載の発明によれば、第1の型
の第1の成形部によって振れ止め穴の一部を成形し、第
2の型の第2の成形部によって振れ止め穴の残部を成形
することにより、取付部の振れ止め穴がアンダーカット
とならない。このため、取付部を成形した後に、第1の
型と第2の型とを逆方向に型抜きするだけで取付部の成
形と振れ止め穴の成形とが可能となる。
【0015】
【実施例】次に、この発明の車載部品用振れ止め装置
を、自動車用エンジン冷却装置のリザーブタンク用振れ
止め装置に適用した複数の実施例に基づいて説明する。
【0016】〔第1実施例の構成〕図1ないし図7はこ
の発明の第1実施例を示したもので、図1および図2は
リザーブタンク用振れ止め装置を示した図である。この
実施例のリザーブタンク用振れ止め装置1は、本発明の
車載部品用振れ止め装置であって、自動車用エンジン冷
却装置のラジエータ2に付属して設けられたリザーブタ
ンク3と、ラジエータ2と冷却ファン4との間をダクト
化するファンシュラウド5とから構成された付属部品用
振れ止め装置である。
【0017】ラジエータ2は、本発明の熱交換器であっ
て、正面形状が例えば400mm×700mmの方形状に形
成されており、エンジン(図示せず)のウォータジャケ
ット(図示せず)を通過する間に熱を吸収して水温が高
くなった冷却水を、冷却ファン4により送り込まれる冷
却風または自動車の走行風にて冷却する放熱器である。
このラジエータ2は、自動車のエンジンルーム内の、自
動車の走行風を有効に利用可能な場所にボルト等の締結
具(図示せず)を用いて固定されている。
【0018】そして、ラジエータ2は、ウォータジャケ
ットからの冷却水を導入する入口と水を注入する補給口
を持つアッパータンク6と、アッパータンク6からロア
タンク(図示せず)へ冷却水を流す複数のチューブとフ
ィンとからなるコア部7と、このコア部7を補強するた
めのサイドプレート8とを備えている。
【0019】なお、アッパータンク6の補給口には、リ
リーフバルブ(加圧弁)とバキュームバルブ(負圧弁)
が取り付けられている加圧キャップ(図示せず)が嵌め
合わされている。また、アッパータンク6の上端部に
は、リザーブタンク3を2つのブラケット9を介して取
り付けるための2つの取付部10が形成されている。2
つのブラケット9は、ボルト等の締結具11によりアッ
パータンク6の取付部10にそれぞれ締結されている。
【0020】リザーブタンク3は、本発明の車載部品、
付属部品であって、正面形状が例えば100mm×200
mmの方形状に形成されており、常にエンジンの冷却水が
循環し、冷却水回路内の空気を内部にて気水分離させる
ものである。このリザーブタンク3は、例えばPPN等
のポリプロピレン樹脂により一体成形された容器状のタ
ンク本体12と、このタンク本体12の上端部に設けた
ネックフィラ13の開口部を塞ぐキャップ14とから構
成されている。
【0021】タンク本体12は、例えば略直方体形状に
形成されており、内部に冷却水が入った状態で1kg程
度の重量である。そして、タンク本体12の幅方向の両
端側には、上端部より上方に向かって延長された2つの
ステー部15が形成されている。これらのステー部15
は、2つのブラケット9にそれぞれボルト等の締結具1
6を用いて締結されている。
【0022】タンク本体12の下端部からは、上下方向
(タンク本体12の高さ方向)に延びる丸棒状のピン部
(外径:例えばφ10mm、長さ:例えば20mm)17が
突出している。このピン部17は、本発明の突起部であ
って、ラジエータ2の高さ方向と平行な方向(上下方
向)に高さ寸法だけ延びるようにタンク本体12に一体
成形されている。ネックフィラ13には、オーバーフロ
ーパイプ18とラジエータ2とリザーブタンク3とを連
通させるホース19とが取り付けられている。
【0023】冷却ファン4は、本発明の送風用ファンで
あって、本例では油圧モータ(図示せず)により回転駆
動され、図示しない水温センサで検知したエンジンの冷
却水の温度が設定温度(例えば90℃〜100℃)以上
に上昇するとON(回転)、設定温度より低下するとO
FF(停止)する。
【0024】次に、この実施例のファンシュラウド5を
図1ないし図4に基づいて説明する。ファンシュラウド
5は、本発明の取付部品であって、冷却ファン4の性能
を補助し、冷却ファン4の送風量を増加させる部品で、
冷却ファン4の外周を覆う円筒状のシュラウド部21、
このシュラウド部21のラジエータ側端部(自動車の前
方側端部)よりラジエータ2のコア部7の面方向に延長
された略平板状の面方向部22、およびこの面方向部2
2の一部より後方側に突出して設けられたステー部23
等を例えばPPT40等のポリプロピレン樹脂により一
体成形している。
【0025】なお、ステー部23は、図3および図4に
示したように、リザーブタンク3の下端部に対向する対
向壁24、この対向壁24の先端部より図示下方に折り
曲げられた立ち壁25、この立ち壁25の下端部より面
方向部22に連結する所定の傾斜角度を持つ傾斜壁2
6、およびこれらを補強する補強壁(補強リブ)27を
有している。
【0026】そして、対向壁24は、本発明の取付部で
あって、例えば3mm〜5mmの板状で、先端側にリザーブ
タンク3のピン部17が差し込まれる嵌合穴28が形成
されている。嵌合穴28は、本発明の振れ止め穴であっ
て、例えば穴径(内径)φeがφ11mm〜12mmの円形
状の穴で、対向壁24の面方向に対して直交する方向
(対向壁24の板厚方向)に貫通している。また、対向
壁24に形成された円形状の嵌合穴28の周囲の一部、
すなわち、嵌合穴28の内周面の一部(嵌合穴28の対
向壁24の先端部寄りの半円を構成する円弧の内周面)
から対向壁24の先端部(自由端)に至るまでの間に
は、嵌合穴28の板厚方向の深さ寸法を長くする窪み部
29が形成されている。
【0027】窪み部29は、本発明の段差部であって、
例えば3mm〜5mmの板状で、窪み部29の上端面と他部
の対向壁24の上端面との間には、段壁部30の高さ分
(他部の対向壁24の板厚分:例えば3mm〜5mm)だけ
高低差がつけられている。すなわち、窪み部29の表面
は、他部の対向壁24の表面よりも、段壁部30の高さ
分だけ低くなるように段差がつけられている。また、窪
み部29の裏面は、他部の対向壁24の裏面よりも、段
壁部31の高さ分(窪み部29の板厚分:例えば3mm〜
5mm)だけ低くなるように段差がつけられている。
【0028】そして、窪み部29は、嵌合穴28の内周
面の一部より対向壁24の先端部まで連続して形成され
ており、しかも嵌合穴28から対向壁24の先端部に向
かって徐々に幅寸法が大きくなるように形成されてい
る。なお、窪み部29の幅寸法は、最も小さい部位(嵌
合穴28の内周面の一部に沿った部位)でも嵌合穴28
の直径以上の幅寸法を有している。
【0029】次に、この実施例のファンシュラウド5を
一体成形する成形型を図5および図6に基づいて説明す
る。ファンシュラウド5を一体成形する成形型40は、
シュラウド部21の外周側、面方向部22の後面側およ
びステー部23の表面側等を成形し、X方向(図4参
照)に型抜きされる第1の型としてのコア型41と、シ
ュラウド部21の内周側、面方向部22の前面側および
ステー部23の裏面側等を成形し、Y方向(図4参照)
に型抜きされる第2の型としてのスライド型42とから
構成され、コア型41とスライド型42との間のキャビ
ティ40aからの離型時にはイジェクターピン(図示せ
ず)により樹脂成形品(ファンシュラウド5)が押し出
される。
【0030】コア型41のステー部23の対向壁24の
表面側を成形する部分には、図5および図6に示したよ
うに、対向壁24の表面側を成形する上側成形部43、
および窪み部29の表面側と段壁部30を成形する下側
成形部44等が形成されている。なお、上下側成形部4
3、44は、段壁部30の高さ分(対向壁24の板厚
分)だけ高低差がついている。また、下側成形部44の
先端側には、嵌合穴28の上半分を成形する第1成形部
としての円形状の穴成形部45が形成されている。
【0031】スライド型42のステー部23の対向壁2
4の裏面側を成形する部分には、図5および図6に示し
たように、対向壁24の裏面側を成形する上側成形部4
6、および窪み部29の裏面側を成形する下側成形部4
7等が形成されている。なお、上下側成形部46、47
は、段壁部30の高さ分(対向壁24の板厚分)だけ高
低差がついている。また、上側成形部46の先端側に
は、嵌合穴28の下半分を成形する第2成形部としての
円形状の穴成形部48が形成されている。すなわち、コ
ア型41の下側成形部44の穴成形部45とスライド型
42の上側成形部46の穴成形部48とは、ファンシュ
ラウド5の成形時にステー部23に円形状の嵌合穴28
を成形する重なり部分を構成する。
【0032】〔第1実施例の成形方法〕次に、この実施
例のファンシュラウド5のステー部23の成形方法を図
4ないし図6に基づいて簡単に説明する。図5(A)に
示したように、コア型41とスライド型42との間のキ
ャビティ40a内に加熱されて溶融状態の樹脂を充填
し、冷却されると、所定の形状のファンシュラウド5が
成形される。
【0033】とくに、コア型41の上側成形部43およ
び下側成形部44とスライド型42の上側成形部46お
よび下側成形部47との間で、ファンシュラウド5のス
テー部23の対向壁24および窪み部29が成形され、
コア型41の下側成形部44の穴成形部45とスライド
型42の上側成形部46の穴成形部48とで円形状の嵌
合穴28が成形される。
【0034】そして、図5(B)に示したように、コア
型41を油圧装置(図示せず)によりX方向(図4参
照)に動かし、スライド型42をコア型に対して逆方向
のY方向(図4参照)に動かすことにより、ステー部2
3の対向壁24に嵌合穴28を成形し、対向壁24に他
部より凹んだ窪み部29を成形したファンシュラウド5
が取り出される。
【0035】〔第1実施例の組付方法〕次に、この実施
例のリザーブタンク3の組付方法を図1ないし図7に基
づいて簡単に説明する。先ず、冷却ファン4を保持した
ファンシュラウド5をラジエータ2にボルト等の締結具
を用いて固定した後に、図3および図4に示したよう
に、リザーブタンク3のタンク本体12の下端部に一体
成形されたピン部17をファンシュラウド5のステー部
23の対向壁24に形成された嵌合穴28内に挿入す
る。
【0036】このとき、この実施例においては、嵌合穴
28の板厚方向の穴深さを延長するように、対向壁24
の一部に窪み部29が設けられている。このため、リザ
ーブタンク3のピン部17を嵌合穴28内に挿入した際
に、図7に実線で示したように、ピン部17が大きく振
れたとしてもピン部17が嵌合穴28の内周に沿った対
向壁24の下端部分または嵌合穴28の内周面の一部に
沿った窪み部29の下端部分で収まり、リザーブタンク
3が大きく傾いた状態でステー部に組み付けられる恐れ
はない。
【0037】次に、リザーブタンク3のタンク本体12
の上端部に形成された2つのステー部15を2つのブラ
ケット9およびボルト等の締結具11、16を介してラ
ジエータ2のアッパータンク6の取付部10に締結する
ことにより、リザーブタンク3の固定がなされる。
【0038】そして、このようなラジエータ2に、この
ラジエータ2の付属部品としてのリザーブタンク3、冷
却ファン4およびファンシュラウド5を一体的に組み付
けた付属部品付ラジエータ2を自動車のエンジンルーム
内に取り付けることにより、リザーブタンク3の上端部
の自動車の車体への固定と、リザーブタンク3の下端部
の振れ止めとがなされる。
【0039】〔第1実施例の効果〕以上のように、この
実施例のリザーブタンク用振れ止め装置1は、図7に実
線で示したように、リザーブタンク3のピン部17の振
れ角度θaを、従来の技術(従来例)の振れ角度θbよ
り小さくすることができる。
【0040】これにより、リザーブタンク3が大きく傾
いた状態でラジエータ2に組み付けられることを防止で
きるので、自動車の走行による振動またはエンジンの運
転による振動がリザーブタンク3の上端部に伝達された
際に、ピン部17に集中的に応力が加わることを防止で
きる。このため、ピン部17が嵌合穴28の内周との摩
耗や、ピン部17の破損を防止できるので、リザーブタ
ンク3の振れ止め効果の低下を防止することができる。
したがって、リザーブタンク3が大きく振れて隣設部品
に接触する等して隣設部品やリザーブタンク3のタンク
本体12が損傷することを防止することができる。
【0041】また、従来例と実施例との振れ角度が同等
の条件下では、実施例のステー部23の対向壁24に形
成された嵌合穴28の穴径φe(図7参照)を大きくす
ることができるため、リザーブタンク3をファンシュラ
ウド5のステー部23に組み付ける際の組付作業性を向
上することができる。
【0042】また、ファンシュラウド5の成形方法にお
いて、嵌合穴28がコア型41によるX方向(図4参
照)の型抜きとスライド型42によるY方向(図4参
照)の型抜きでアンダーカットにならない。このため、
従来の成形型110では必要であったスライドピン11
3を使用することなく、対向壁24に円形状の嵌合穴2
8を成形することができる。
【0043】したがって、ファンシュラウド5のステー
部23を窪み部29を有する形状に変更することによ
り、成形型40の構造を簡素化できるため、ファンシュ
ラウド5を成形する成形型40の設備投資費が安価とな
るので、ファンシュラウド5の製品コストを低減するこ
とができる。
【0044】〔第2実施例〕図8はこの発明の第2実施
例を示したもので、ファンシュラウドのステー部を示し
た図である。この実施例のファンシュラウド5は、リザ
ーブタンク3の下端部に対向する板状の対向壁51と、
この対向壁51の幅方向の両端部より図示下方に延長さ
れた補強壁52とから、リザーブタンク3の振れ止めを
行うステー部23を構成している。
【0045】なお、対向壁51に形成された円形状の嵌
合穴53の周囲(嵌合穴53の内周面)の一部から対向
壁51の先端部(自由端)に至るまでの間には、嵌合穴
53の板厚方向の深さ寸法を長くすると共に、嵌合穴5
3から対向壁51の先端部に向かって幅寸法が漸増する
段差部としての窪み部54が形成されている。そして、
窪み部54の表面(上端面)は、他部の対向壁51の表
面(上端面)よりも、段壁部55の高さ分(他部の対向
壁の板厚分)だけ低くなるように段差がつけられてい
る。また、窪み部54の裏面(下端面)は、他部の対向
壁51の裏面(下端面)よりも、段壁部56の高さ分
(窪み部54の板厚分)だけ低くなるように段差がつけ
られている。
【0046】〔第3実施例〕図9はこの発明の第3実施
例を示したもので、ファンシュラウドのステー部を示し
た図である。この実施例のファンシュラウド5は、第2
実施例と同様にして、リザーブタンク3の下端部に対向
する板状の対向壁61と、この対向壁61の幅方向の両
端部より図示下方に延長された補強壁62とから、リザ
ーブタンク3の振れ止めを行うステー部23を構成して
いる。
【0047】なお、対向壁61に形成された円形状の嵌
合穴63の周囲(嵌合穴63の内周面)の一部から対向
壁61の先端部(自由端)に至るまでの間には、嵌合穴
63の板厚方向の深さ寸法を長くすると共に、嵌合穴6
3から対向壁61の先端部に向かって幅寸法が漸増する
段差部としての突条部64が形成されている。そして、
突条部64の表面(上端面)は、他部の対向壁61の表
面(上端面)よりも、段壁部65の高さ分(他部の対向
壁の板厚分)だけ高くなるように段差がつけられてい
る。また、突条部64の裏面(下端面)は、他部の対向
壁61の裏面(下端面)よりも、段壁部66の高さ分
(突条部64の板厚分)だけ低くなるように段差がつけ
られている。
【0048】〔変形例〕この実施例では、振れ止め穴と
して円形状の嵌合穴28を設けたが、振れ止め穴として
楕円形状の貫通穴、長円形状の貫通穴、多角形状の貫通
穴を設けても良い。また、振れ止め穴を貫通させる必要
はなく、溝や凹みでも良い。この実施例では、ファンシ
ュラウド(取付部品)5をポリプロピレン樹脂により成
形したが、ファンシュラウド(取付部品)を耐振性、耐
摩耗性、耐久性に優れたその他の樹脂により成形しても
良い。また、ファンシュラウド5等の取付部品を用途に
応じて金属を鋳造することより成形しても良い。
【0049】この実施例では、車載部品、熱交換器の付
属部品としてラジエータ2のリザーブタンク3を用いた
が、熱交換器の付属部品として室外空気と冷媒とを熱交
換させて冷媒を凝縮させるコンデンサ(冷媒凝縮器)の
近傍に設置されるレシーバ(気液分離器)を用いても良
く、また空気と冷媒とを熱交換させて冷媒を蒸発させる
エバポレータ(冷媒蒸発器)の近傍に設置される膨張弁
(減圧手段)を用いても良い。さらに、車載部品として
熱交換器、ダクト、シート等を用いても良く、取付部品
として車載部品の振れ止めが可能な種々の部品を用いて
も良い。
【0050】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、振れ止め穴が
取付部の板厚方向に延びるように振れ止め穴の周囲の一
部に段差部を設けているので、車載部品の突起部を取付
部品の取付部の振れ止め穴に嵌め合わせる際に、車載部
品の突起部の振れ角度が小さくすることができる。これ
により、車載部品が傾いた状態で取付部品に組み付けら
れることがなくなるので、車載部品の突起部が振れ止め
穴の内周に過渡に摺接することにより偏摩耗したり、損
傷したりする等の不具合を回避することができる。そし
て、車載部品の突起部が損傷する等して取付部品の振れ
止め穴から解放されて車載部品が大きく振れることによ
り、車載部品が隣設部品と衝突する等の不具合も回避す
ることができる。また、振れ止め穴の穴径を大きくする
ことができるので、車載部品の突起部を取付部品の取付
部に嵌め合わせる際の組付作業性が向上する。
【0051】請求項2に記載の発明は、振れ止め穴が取
付部の板厚方向に延びるように振れ止め穴の周囲の一部
に段差部を設けているので、熱交換器の付属部品の突起
部をファンシュラウドの取付部の振れ止め穴に嵌め合わ
せる際に、熱交換器の付属部品の突起部の振れ角度が小
さくすることができる。これにより、熱交換器の付属部
品が傾いた状態でファンシュラウドの取付部に組み付け
られることがなくなるので、熱交換器の付属部品の突起
部が振れ止め穴の内周に過渡に摺接することにより偏摩
耗したり、損傷したりする等の不具合を回避することが
できる。そして、熱交換器の付属部品の突起部が損傷す
る等して取付部品の振れ止め穴から解放されて車載部品
が大きく振れることにより、熱交換器の付属部品が隣設
部品と衝突する等の不具合も回避することができる。ま
た、振れ止め穴の穴径を大きくすることができるので、
熱交換器の付属部品の突起部をファンシュラウドの取付
部に嵌め合わせる際の組付作業性が向上する。
【0052】請求項4に記載の発明は、第1の型と第2
の型とを逆方向に型抜きするだけで、ファンシュラウド
の取付部に振れ止め穴を成形できるため、成形型の型構
造を簡素化することができるので、ファンシュラウドの
製品コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例の全体構造を示した部分
正面図である。
【図2】この発明の第1実施例の全体構造を示した側面
図である。
【図3】この発明の第1実施例のファンシュラウドのス
テー部を示した斜視図である。
【図4】この発明の第1実施例のファンシュラウドの成
形型の型抜き方向を示した断面図である。
【図5】この発明の第1実施例のファンシュラウドの成
形工程を示した工程図である。
【図6】この発明の第1実施例のファンシュラウドの成
形型を示した分解図である。
【図7】この発明の第1実施例のピン部と嵌合穴を示し
た拡大図である。
【図8】この発明の第2実施例のファンシュラウドのス
テー部を示した斜視図および断面図である。
【図9】この発明の第3実施例のファンシュラウドのス
テー部を示した斜視図および断面図である。
【図10】従来の技術を示した側面図である。
【図11】従来の技術を示した拡大図である。
【図12】従来の技術の主要部を示した斜視図である。
【図13】従来のファンシュラウドの成形型の型抜き方
向を示した断面図である。
【図14】従来のファンシュラウドの成形工程を示した
工程図である。
【符号の説明】
1 リザーブタンク用振れ止め装置(車載部品用振れ止
め装置、熱交換器の付属部品用振れ止め装置) 2 ラジエータ(熱交換器) 3 リザーブタンク(車載部品、付属部品) 4 冷却ファン(送風用ファン) 5 ファンシュラウド(取付部品) 17 ピン部(突起部) 23 ステー部 24 対向壁(取付部) 28 嵌合穴(振れ止め穴) 29 窪み部(段差部) 40 成形型 41 コア型(第1の型) 42 スライド型(第2の型) 45 穴成形部(第1の成形部) 48 穴成形部(第2の成形部)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両に搭載され、一端部に外方に突出する
    突起部を有する車載部品と、この車載部品の一端部に対
    向して設けられた取付部を有し、且つこの取付部に、前
    記突起部が嵌め合わされる振れ止め穴を有する取付部品
    とを備えた車載部品用振れ止め装置であって、 前記取付部品の取付部は、前記振れ止め穴の内周面に沿
    った前記振れ止め穴の周囲の一部に、前記振れ止め穴を
    前記取付部の板厚方向に延長するように前記取付部の板
    厚方向に高低差をつけた段差部を有することを特徴とす
    る車載部品用振れ止め装置。
  2. 【請求項2】車両に搭載され、送風用ファンにより送ら
    れる空気と熱媒体とを熱交換させる熱交換器と、この熱
    交換器に付属して設けられ、一端部に外方に突出する突
    起部を有する付属部品と、前記熱交換器と前記送風用フ
    ァンとの間をダクト化すると共に、前記付属部品の一端
    部に対向して設けられた取付部を有し、且つこの取付部
    に、前記突起部が嵌め合わされる振れ止め穴を有する樹
    脂製のファンシュラウドとを備えた車載部品用振れ止め
    装置であって、 前記ファンシュラウドの取付部は、前記振れ止め穴の内
    周面に沿った前記振れ止め穴の周囲の一部に、前記振れ
    止め穴を前記取付部の板厚方向に延長するように前記取
    付部の板厚方向に高低差をつけた段差部を有することを
    特徴とする車載部品用振れ止め装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の車載部品用振れ止め装置
    において、 前記熱交換器は、車両用エンジン冷却装置のラジエータ
    であって、 前記付属部品は、冷却水中の気水分離を行うリザーブタ
    ンクであることを特徴とする車載部品用振れ止め装置。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の車載部品用振れ止め装置
    のファンシュラウドを成形する成形型において、 前記成形型は、前記振れ止め穴の板厚方向の一方側を成
    形する第1の成形部を有する第1の型と、成形時に前記
    第1の型の第1の成形部と重なり合うように配され、離
    型時に第1の型の型抜き方向に対して逆方向に型抜きさ
    れると共に、前記振れ止め穴の板厚方向の他方側を成形
    する第2の成形部を有する第2の型とからなることを特
    徴とするファンシュラウドの成形型。
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