JP3494053B2 - 菌体の分離装置および方法 - Google Patents

菌体の分離装置および方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発酵液から菌体を分
離して有価物を得るための菌体の分離装置および分離方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】発酵は菌体の培養により有価物を得るも
のであるが、発酵の終了後有価物を得るためには発酵液
から菌体を分離する必要がある。このような菌体の分離
方法として、例えばアルコール発酵のように培地に多量
の固形物を含む場合は、そのままフィルタプレス等によ
り濾過することにより容易に菌体を分離することができ
る。
【0003】ところが液体培地を用いる発酵により蛋白
や抗生物質等を生産する場合には、菌体は分散状態とな
って懸濁し、他の固形分が少ないため濾布等が目詰まり
し、濾過による分離は困難である。このためケイソウ土
を濾過助剤として用いるケイソウ土濾過による分離が行
われている。しかしこれにより得られるケイソウ土を含
む脱水ケーキは焼却のような一般的な処理が困難であ
る。
【0004】菌体分離の他の方法として膜分離による方
法がある(例えば特表平6−500730号)。この方
法は限外濾過膜のような透過膜を用い膜分離を行い、有
価物を透過させ、菌体を濃縮液側に分離する方法であ
る。しかしこの方法で分離される菌体は濃縮された懸濁
液の状態であり、そのままでは焼却できず、生物処理に
よる減量化も困難である。
【0005】一方、汚泥の脱水装置として、多数の回転
円板を回転軸に並列状態で間隔を保って保持する回転体
が複数個、それぞれの回転円板の先端部が隣接する回転
体の回転円板の間隙に挿入されるように交接する回転体
列を複数列、出口側が狭くなる汚泥流路を形成するよう
に処理室に配置し、汚泥流路に導入した汚泥を出口側に
移動させるように回転円板を回転させて脱水する回転円
板式脱水機が提案されている(例えば特公昭57−19
691号、特開平10−15599号)。しかしこのよ
うな脱水装置は分散状の菌体を含む低濃度の発酵液の分
離には適さず、効率的に菌体と有価物の分離を行うこと
はできない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、発酵
液から効率的に有価物と菌体を分離し、処理の容易な脱
水ケーキとして菌体を分離することが可能な菌体の分離
装置および方法を提案することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は次の菌体の分離
装置および方法である。 (1) 分散状の菌体を含む発酵液を受け入れる発酵液
調整槽と、発酵液を透過膜を通して膜分離し、有価物を
透過液測に透過させるとともに、菌体を濃縮液側に濃縮
して分離する膜分離装置と、濃縮が進行した段階で該発
酵液調整槽に水を供給するための加水路と、膜分離装置
の濃縮液を凝集剤により凝集処理する凝集装置と、多数
の回転円板を回転軸に並列状態で間隔を保って保持する
回転体が複数個、それぞれの回転円板の先端部が隣接す
る回転体の回転円板の間隙に挿入されるように交接する
回転体列を複数列、出口側が狭くなる菌体流路を形成す
るように配置し、菌体流路に凝集処理した膜分離装置の
濃縮液を導入して出口側に移動させるように回転円板を
回転させて脱水する回転円板式脱水装置とを備えた菌体
の分離装置。 (2) 分散状の菌体を含む発酵液を膜分離装置におい
て膜分離して有価物を透過液側に透過させるとともに、
菌体を濃縮液側に濃縮する膜分離工程と、濃縮が進行し
た段階で水を供給して菌体に付着した有価物を水側に移
行させてさらに膜を透過させる加水処理工程と、加水処
理工程後の濃縮液を凝集剤により凝集処理する凝集工程
と、多数の回転円板を回転軸に並列状態で間隔を保って
保持する回転体が複数個、それぞれの回転円板の先端部
が隣接する回転体の回転円板の間隙に挿入されるように
交接する回転体列を複数列、出口側が狭くなる菌体流路
を形成するように配置した回転円板式脱水装置の菌体流
路に凝集装置からの濃縮液を導入して出口側に移動させ
るように回転円板を回転させて脱水する脱水工程とを含
む菌体の分離方法。
【0008】 本発明において処理の対象となる発酵液
微生物を培養して発酵を行い有価物を生成させる発
酵工程における分散状の菌体を含む発酵液であり、固体
培地を用いる場合、液体培地を用いる場合のいずれも対
象となり得るが特に液体培地を用いて発酵を行い、分
散状の菌体を含む発酵液から菌体と有価物を分離する場
合に適している。このような発酵としては蛋白質、抗生
物質などを得るための発酵があげられる。
【0009】このような発酵液を膜分離するための膜分
離装置としては、分離対象となる有価物を透過させ、菌
体を透過させない程度の孔径の透過膜を有する膜分離装
置を用いる。透過膜としては分離する有価物と菌体の大
きさに応じて、これらを分離可能な孔径を有するMF
膜、UF膜などを用いることかできる。透過膜の材質と
してはポリオレフィン膜、ポリスルホン膜、ポリテトラ
フルオロエチレン膜、セラミックス膜などが使用でき
る。また膜モジュール形式も中空糸、スパイラル、チュ
ーブラ、プレート&フレーム型等のモジュールが使用で
きる。これらの選択は目的有価物の分子量や発酵液の性
状などを考慮して行われる。
【0010】 膜分離装置はこのような透過膜を用いて
膜分離を行う装置であり、上記の透過膜モジュールを有
する膜分離装置と、発酵槽から発酵液を順次受け入れる
発酵液調整槽と、調整槽から分離槽に発酵液を循環させ
る循環ポンプと、透過液を受け入れる透過液槽と、濃縮
液に水を加えるための加水路とを基本構成とし、これに
透過膜を逆洗するための逆洗水路を設け、膜分離ユニッ
トを形成するのが好ましい。
【0011】 膜分離装置による膜分離は、発酵液調整
槽から発酵液を循環ポンプで加圧して膜分離装置に供給
し、透過膜を通して有価物を透過液側に透過させ、菌体
を濃縮液側に残留させて濃縮し、両者を分離する。濃
が進行した段階で加水路から水を調整槽に供給して、菌
体に付着した有価物を水側に移行させてさらに膜を透過
させる。このようにして濃縮液中の有価物が分離された
段階で濃縮液(菌体)を脱水装置に送る。上記の膜分離
の操作は連続式、バッチ式、半バッチ式のいずれにより
行ってもよい。
【0012】脱水装置は、多数の回転円板を回転軸に並
列状態で間隔を保って保持する回転体が複数個、それぞ
れの回転円板の先端部が隣接する回転体の回転円板の間
隙に挿入されるように交接する回転体列を複数列、出口
側が狭くなる菌体流路を形成するように処理室に配置
し、菌体流路に導入した菌体を出口側に移動させるよう
に回転円板を回転させて脱水する回転円板式脱水装置で
あり、従来より汚泥脱水に用いられているものがそのま
ま使用できる。このような脱水装置としては、回転円板
に濾液取出孔を設け、各円板間に流入する水分を軸方向
に導いて処理室外に排出するようにしてもよい。
【0013】 このような脱水装置には、膜分離装置の
濃縮液に脱水剤を添加して菌体をフロック化する凝集装
置を設ける。凝集装置としては脱水剤を添加して攪拌し
フロックを形成させる第1の反応槽、さらに凝集助剤を
添加して攪拌し、フロックを生長させる第2の反応槽を
有するものが好ましい。脱水剤としてはポリ鉄、塩化鉄
等の無機凝集剤と水酸化ナトリウム等のpH調整剤など
があげられ、凝集助剤としては両性ポリマー等の高分子
凝集剤があげられる。またカチオンポリマーで菌体を調
質した後アオンポリマーでフロック化するものでもよ
い。
【0014】脱水装置は前記回転円板式脱水装置を含む
ものであり、このような脱水装置に付随して、膜分離装
置から濃縮液を受け入れる濃縮液受槽、濃縮液の凝集を
行う凝集装置および脱水ケーキを受け入れる脱水ケーキ
受槽を設け、脱水ユニットを形成するのが好ましい。
【0015】 脱水装置による濃縮液の脱水は、まず膜
分離装置から濃縮液を濃縮液受槽に導入し、その濃縮液
を一部ずつ凝集装置に導入し、凝集剤を添加して凝集を
行う。凝集は濃縮液凝集剤、pH調整剤を添加して攪
拌し、さらに凝集助剤を添加して攪拌し、フロックを生
長させて回転円板式の脱水装置に導入して脱水を行う。
【0016】脱水装置では菌体流路にフロック化した濃
縮液を導入し、菌体流路の菌体(濃縮液)が入口側から
出口側に進行するように対向する回転体列の回転円板を
逆方向に回転させて脱水する。回転円板の回転により、
出口側が狭くなる菌体流路を菌体フロックが進行するこ
とになり、これによりフロックは圧縮され、菌体フロッ
ク中の水分は回転円板の間隙を通って流出し、菌体は濃
縮されて脱水ケーキとなって排出される。このとき回転
円板間に流入する水分は回転体列の外側に導いて処理室
外に排出する。
【0017】上記の脱水装置では濾布を用いないので濾
布の目詰まりはない。回転円板は常に回転しているた
め、目詰まりしても直ちに剥離し、目詰まりは防止され
る。またケイソウ土のような濾過助剤を用いないので脱
水菌体は焼却、コンポスト等の一般的な処理を行うこと
が容易である。
【0018】このような脱水装置に発酵液を直接導入し
て脱水を行っても、菌体が回転円板間に流入して有価物
と菌体の分離を行うことができないが、本発明では膜分
離装置により有価物と菌体の分離を行うため、有価物と
菌体の分離は容易に行われる。そして濃縮液は菌体が高
濃度となっているため回転円板式脱水装置により効率よ
く脱水を行うことができる。この場合凝集によりフロッ
クを形成することにより、回転円板間への菌体の流入を
防止して脱水をさらに効率化することができる。
【0019】発酵液を凝集処理してフロックを形成して
菌体を分離しようとすると、凝集剤の添加により有価物
が汚染され、有価物の回収が困難となるが、本発明では
膜分離により予め有価物を回収しておくため、凝集剤を
添加しても有価物を汚染することはなく、菌体の分離は
容易に行うことができる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、分散状の菌体を含む
酵液を膜分離し、濃縮液を加水処理してさらに膜分離
し、その濃縮液を凝集剤により凝集処理し、回転円板式
脱水装置で脱水するようにしたので、発酵液から効率的
に有価物を汚染することなく回収し、菌体に付着した有
価物も回収して菌体を分離し、回転円板間への菌体の流
入を防止して分離菌体を効率良く脱水し、処理の容易な
脱水ケーキとして菌体を分離することが可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。図1は実施形態の菌体の分離装置を示
すフロー図、図2は脱水装置の縦断面図、図3はそのA
−A断面図である。
【0022】図1において、1は膜分離ユニット、2は
脱水ユニットである。膜分離ユニット1は膜分離装置3
と、発酵液調整槽4、ポンプ5を有する。膜分離装置3
は透過膜3aにより濃縮液室3bと透過液室3cに区画
されている。発酵液調整槽4の上部には発酵液路6、加
水路7、循環路8が連絡し、下部から給液路9がポンプ
5を介して膜分離装置3の濃縮液室3bの一端部に連絡
している。膜分離装置3では、濃縮液室3bの他端部か
ら循環路8が発酵液調整槽4に連絡し、透過液室3cか
ら透過液路10が系外へ連絡している。
【0023】脱水ユニット2は濃縮液受槽11、凝集装
置12、回転円板式脱水装置13を有する。膜分離ユニ
ット1の給液路9から分岐する濃縮液路14が濃縮液受
槽11の上部に連絡し、濃縮液受槽11の下部から移送
路15がポンプ16を介して凝集装置12に連絡してい
る。凝集装置には第1反応槽17、第2反応槽18が設
けられ、それぞれ攪拌機19、20を有する。第1反応
槽17には薬注路21、22が連絡し、第2反応槽18
には薬注路23が連絡している。
【0024】 脱水装置13は図2、3に示すように、
多数の回転円板25を回転軸26に並列状態で間隙27
を保って保持する回転体28が複数個、それぞれの回転
円板25の先端部が隣接する回転体28の回転円板25
の間隙27に挿入されるように交接する回転体列29、
30を複数列、入口31側より出口32側が狭くなる菌
体流路33を形成するように処理槽34配置し、菌体
流路33に導入した菌体を出口32側に移動させるよう
に回転円板25を回転させて脱水するように構成されて
いる。
【0025】出口32には脱水ケーキ取出路35が連絡
しており、錘り36で支持されたシャッタ37が出口3
2を閉じるように取付けられている。また出口32から
末端の回転体28に向けてくし歯状のガイド38、39
が伸び、先端が回転軸26と接するようになっている。
回転軸26はウォームギヤ40により菌体を出口32側
に移動させる方向に回転させるようにされている。処理
槽34の底部には排水路41が設けられており、底壁3
4a、34bはそれぞれ入口31側および出口32側か
ら排水路41に向って傾斜して形成されている。下側の
回転体列30はこのように底面に沿って全面に設けられ
ているが、上側の回転体列29は出口32側の後半部に
設けられている。
【0026】上記の装置による菌体の分離は以下のよう
にして行われる。まず発酵槽(図示せず)から発酵液路
6を通して発酵液を膜分離ユニット1の発酵液調整槽4
に導入する。そして発酵液調整槽4から発酵液をポンプ
5で加圧して膜分離装置3の濃縮液室3bに供給し、透
過膜3aを通して有価物を透過液室3cに透過させ、菌
体を濃縮液室3b側に残留させて濃縮し、両者を分離す
る。濃縮液は循環路8から発酵液調整槽4に循環し、こ
の操作を繰り返す。有価物を含む透過液は透過液路10
から取出す。濃縮が進行した段階で加水路7から水を調
整槽4に水を供給して、菌体に付着した有価物を水側に
移行させて膜分離装置3に供給し、さらに透過膜を透過
させる。このようにして濃縮液中の有価物が分離された
段階で給液路9の流路を濃縮液路14に切換えて濃縮液
(菌体)を脱水ユニット2の濃縮液受槽11に送る。上
記の膜分離の操作は連続式、バッチ式、半バッチ式のい
ずれにより行ってもよい。
【0027】脱水ユニット2では、濃縮液受槽11の濃
縮液を移送路15からポンプ16により凝集装置12に
送り、凝集処理を行う。凝集装置12では、第1反応槽
17において薬注路21から凝集剤を注入し、薬注路2
2からpH調整剤を注入し、攪拌機19で攪拌して凝集
反応を行う。続いて第2反応槽18において薬注路23
からポリマー等の凝集助剤を注入して攪拌機20で攪拌
し、フロックを生長させる。こうしてフロックを生長さ
せた濃縮液を回転円板式脱水装置13に供給して脱水す
る。
【0028】回転円板式脱水装置13では、フロック化
した濃縮液(汚泥)を入口31から菌体流路33に導入
し、回転円板25(回転体28)を回転させて脱水を行
う。この場合回転円板25の回転方向は、菌体が入口3
1から出口32の方向に進行するように、図2において
上側の回転体列29では反時計方向に回転し、下側の回
転体列30では時計方向に回転する。このような回転は
ウォームギヤ40により回転軸を逆方向に回転すること
により行われる。
【0029】回転円板25の回転により出口32側が狭
くなる菌体流路33を菌体フロックが進行することにな
り、これにより菌体フロックは圧縮され、菌体フロック
中の水分は回転円板25の間隙27を通って流出し、菌
体は濃縮されて脱水ケーキとなって出口32から脱水ケ
ーキ取出路35に排出される。このとき回転円板25お
よび回転軸26にくし歯状のガイド38、39が接する
ため、圧縮された脱水ケーキはシャッタ37を通して整
然と排出される。また錘り36により支持されたシャッ
タ37が設けられているため、菌体流路33は所定圧力
に保たれ、脱水率を高くすることができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。各
例中、%は重量%である。
【0031】実施例1 図1の装置を用いて、発酵液の菌体分離を行った。膜分
離ユニット1には、UF中空糸(分画分子量10万)を
備えた膜面積100m2の膜分離装置3を採用した。発
酵液(100m3、乾燥菌体濃度3%、目的有価物:分
子量約200の抗生物質)を2m3ずつ膜分離装置3に
送液した。膜分離装置3において、菌体の分離と目的有
価物の透過液側への回収を行った。このとき発酵液は濃
縮した後、加水処理を行い、目的有価物を所定回収率に
なるまで透過液側に回収した。処理後の菌体を含む濃縮
液1m3を脱水ユニット2に送った。脱水ユニット2で
は、第1反応槽17において菌体含有液の菌体乾燥重量
あたり2%になるように、プレスエイド101(栗田工
業(株)製、商標)を添加して菌体調質を行い、第2反
応槽18において菌体乾燥重量の0.5%のプレスエイ
ド201(栗田工業(株)製、商標)を添加して菌体を
フロック化した。フロック化した菌体は回転円板式脱水
装置13(栗田工業製)により圧搾脱水した。膜分離ユ
ニットでは、発酵液2m3ずつを受け入れ、膜分離処理
を50回繰り返して、発酵液全量100m3を膜分離処
理した。この間脱水装置が連続して動き、膜分離ユニッ
トから排出された濃縮液を脱水ケーキ化した。脱水ケー
キは15 liter(含水率80%)得られた。
【0032】実施例2 図1の装置を用いて、発酵液の菌体分離を行った。膜分
離ユニット1には、MF中空糸(孔径0.2μm)を備
えた膜面積60m2の膜分離装置3を採用した。発酵液
(60m3、乾燥菌体濃度2%、目的有価物:分子量約
1万の酵素)を2m3ずつ膜分離装置3に送液した。膜
分離装置3において、菌体の分離と目的有価物の透過液
側への回収を行った。このとき発酵液は濃縮した後加水
処理を行い、目的有価物を所定回収率になるまで透過液
側に回収した。処理後の菌体を含む濃縮液1m3を脱水
ユニット2に送った。脱水ユニット2では、第1反応槽
17において菌体含有液の菌体乾燥重量あたり5%にな
るように、ポリ鉄およびpH調整剤を添加して菌体調質
を行い、第2反応槽18において菌体乾燥重量の0.2
%のクリフューチャーPF601(栗田工業(株)製、
商標)を添加して菌体をフロック化した。フロック化し
た菌体は回転円板式脱水装置13(商品名クイックロー
ダー、栗田工業製)により圧搾脱水した。膜分離ユニッ
トでは、発酵液2m3ずつを受け入れ、膜分離処理を3
0回繰り返して、発酵液全量60m3を膜分離処理し、
この間脱水装置が連続して動き、膜分離ユニットから排
出された菌体を脱水ケーキ化した。脱水ケーキは5 lit
er(含水率75%)得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の菌体の分離装置のフロー図である。
【図2】脱水装置の縦断面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【符号の説明】
1 膜分離ユニット 2 脱水ユニット 3 膜分離装置 3a 透過膜 3b 濃縮液室 3c 透過液室 4 発酵液調整槽 5、16 ポンプ 6 発酵液路 7 加水路 8 循環路 9 給液路 10 透過液路 11 濃縮液受槽 12 凝集装置 13 回転円板式脱水装置 14 濃縮液路 15 移送路 17 第1反応槽 18 第2反応槽 19、20 攪拌機 21、22、23 薬注路 25 回転円板 26 回転軸 27 間隙 28 回転体 29、30 回転体列 31 入口 32 出口 33 菌体流路 34 処理槽 35 脱水ケーキ取出路 36 錘り 37 シャッタ 38、39 ガイド 40 ウォームギヤ 41 排水路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12M 1/00 - 3/10 C12N 1/00 - 1/38 B01D 33/00 B01D 61/00 - 61/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分散状の菌体を含む発酵液を受け入れる
    発酵液調整槽と、 発酵液を透過膜を通して膜分離し、有価物を透過液測に
    透過させるとともに、菌体を濃縮液側に濃縮して分離す
    る膜分離装置と、濃縮が進行した段階で該発酵液調整槽に水を供給するた
    めの加水路と、 膜分離装置の濃縮液を凝集剤により凝集処理する凝集装
    置と、 多数の回転円板を回転軸に並列状態で間隔を保って保持
    する回転体が複数個、それぞれの回転円板の先端部が隣
    接する回転体の回転円板の間隙に挿入されるように交接
    する回転体列を複数列、出口側が狭くなる菌体流路を形
    成するように配置し、菌体流路に凝集処理した膜分離装
    置の濃縮液を導入して出口側に移動させるように回転円
    板を回転させて脱水する回転円板式脱水装置とを備えた
    菌体の分離装置。
  2. 【請求項2】 分散状の菌体を含む発酵液を膜分離装置
    において膜分離して有価物を透過液側に透過させるとと
    もに、菌体を濃縮液側に濃縮する膜分離工程と、濃縮が進行した段階で水を供給して菌体に付着した有価
    物を水側に移行させてさらに膜を透過させる加水処理工
    程と、 加水処理工程後の濃縮液を凝集剤により凝集処理する凝
    集工程と、 多数の回転円板を回転軸に並列状態で間隔を保って保持
    する回転体が複数個、それぞれの回転円板の先端部が隣
    接する回転体の回転円板の間隙に挿入されるように交接
    する回転体列を複数列、出口側が狭くなる菌体流路を形
    成するように配置した回転円板式脱水装置の菌体流路に
    凝集装置からの濃縮液を導入して出口側に移動させるよ
    うに回転円板を回転させて脱水する脱水工程とを含む菌
    体の分離方法。
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