JP3493233B2 - 放射源ユニット及びこれを用いる装置 - Google Patents

放射源ユニット及びこれを用いる装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、互いに直交する方向に
偏光し互いに異なる周波数の2個のビーム成分を有する
放射ビームを発生する放射源ユニットであって、コヒー
レントな放射ビームを発生する放射源と、ビームスプリ
ッタと、このビームスプリッタにより形成した2個のサ
ブビーム間に周波数差を発生させる音響光学変調装置
と、この変調装置から出射した2本のサブビームを1本
のビームに結合するビーム結合素子とを具える放射源ユ
ニットに関するものである。さらに、本発明はこのよう
な放射源ユニットを具える干渉計並びに2個の物体の相
対位置を検出する装置に関するものである。さらに、本
発明は、この干渉計及び/又は位置検出装置を具えるマ
スクを基板上に投影する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】1969年に発行された雑誌“フィリッ
プス テクニカル レビュー”第30巻、第160頁〜
第166頁に記載された文献“ディスペレイスメント
メジャメント ウイズ ア レーザ インタフェロメー
タ”には放射源ユニットがいわゆるゼーマンレーザとし
た干渉計型の変位測定装置が記載されている。このレー
ザは例えばHe−Neレーザを有し、このレーザにその
長手方向に沿う磁界を印加している。このレーザは、単
一の直線偏光した光ビームではなく、互いに異なる光周
波数で互いに反対方向に円偏光した2個のモードビーム
を発生させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、ゼーマンレーザ
はその出力に限界があり、レーザビームを2以上のビー
ムに分割して用いようとする用途には大きな欠点となっ
ている。さらに、ゼーマンレーザは比較的高価であり、
しかも光フィードバックによる影響を受け易く、この結
果測定光学系で反射してレーザに戻る放射により放出さ
れるレーザビームの振幅及び周波数が変化するおそれが
あり、測定結果に悪影響を及ぼす不都合が生じていた。
さらに、相互に反対向きの偏光成分間の周波数差が2M
Hzにも達し、ゼーマンレーザは測定距離が短い場合又
は測定周波数が低い場合しか利用できなかった。
【0004】米国特許第5191465号明細書には、
マスクを基板上に結像させるリソグラフィ装置の基板に
対してマスクを整列させるために用いる放射源ユニット
が記載されている。この放射源ユニットはレーザと、ニ
ュートラルビームスプリッタと、ビームスプリッタの出
射側の各光路中に配置した個別の音響光学変調器と、偏
光感知ビーム結合素子とを具えている。2個の変調器の
駆動信号は異なる周波数を有するので、サブビームには
互いに異なる周波数が加えられている。一方のサブビー
ムの光路中にλ/2板が配置され、この結果2本のサブ
ビームは互いに直交する偏光方向を有している。この米
国特許明細書に記載されている放射源ユニットでは、ビ
ームスプリッタ及びビーム結合素子は共に半透過性反射
素子とされた2個の別の反射器が設けられているので、
この放射源ユニットは整列誤差の影響を受け易くしかも
安定性は満足し得るものではない。
【0005】従って、本発明の目的は、冒頭部で述べた
型式の放射源ユニットにおいて、比較的高いパワーの光
出力を発生でき、構成素子の位置的な偏移による影響を
受けずしかも広い範囲に亘る周波数差を調整できる放射
源ユニットを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段並びに作用】本発明による
放射源ユニットは、前記ビームスプリッタを、相互に直
交する偏光方向を有する2個の直線偏光したサブビーム
を形成する偏光感知ビームスプリッタとし、このビーム
スプリッタ及び前記ビーム結合素子を透過型の素子と
し、これらビームスプリッタとビーム結合素子とを結ぶ
接続線が前記変調装置の中心を通るように構成したこと
を特徴とする。
【0007】本発明による放射源ユニットは対称的に設
計されるので、構造を小型化することがてきる。さら
に、この放射源ユニットは最適な範囲で使用され、この
ユニットの放射効率は主として変調器の透過効率で規定
される。放射ビームを分割し並びにサブビームを結合す
るのに反射素子を用いていないので、構成素子の整列性
について厳格な要求が課せられない利点がある。接続線
は、ビーム分離及びビーム結合をそれぞれ行うビームス
プリッタ素子及びビーム結合素子の中心を結ぶラインを
意味するものと理解すべきである。放射源はコヒーレン
ト又は一部がコヒーレントな放射を放出する素子とする
ことができる。コヒーレンス性の必要な程度は放射源ユ
ニットの使用目的に応じて定められる。
【0008】本発明による放射源ユニットの第1実施例
は、前記音響光学変調装置が各サブビーム毎に個別の音
響光学変調器を有し、一方の変調器の駆動信号が他方の
変調器の駆動信号の周波数とは異なる周波数を有するこ
とを特徴とする。
【0009】放射源ユニットから出射するビームのビー
ム成分の周波数差は駆動信号の周波数差により決定され
る。この結果、周波数差の大きさ及び範囲の選択におい
て高い自由度が得られる。
【0010】本発明による放射源ユニットの好適実施例
は、前記音響光学変調装置を1個の音響光学変調器で構
成し、前記サブビームの主光線が個別の光路に沿って前
記変調器を通過するように構成したことを特徴とする。
【0011】この実施例の利点は、特に放射源をダイオ
ードレーザとした場合、構成部品の数が一層少なく構造
を小型化することができる。この放射源ユニットから出
射するビーム成分の周波数差は光変調器の駆動信号すな
わち音響信号の周波数の2倍に等しい。
【0012】相互に直交する偏光成分間の周波数差が一
層小さいビームを発生させるのに好適な放射源ユニット
の実施例は、前記音響光学変調装置とビームスプリッタ
との間に第2の音響光学変調器を配置し、第2の音響光
学変調器の駆動信号が前記第1の音響光学変調器の駆動
信号の周波数とは異なる周波数を有することを特徴とす
る。
【0013】第2の変調器は第1の変調器によって導入
された周波数差を部分的に補償し、出射するビーム成分
の周波数差は変調器の駆動信号間の周波数差の2倍にな
る。得られる周波数差が一層小さくなることにより放射
源ユニットの使用範囲が一層拡大され、例えばリソグラ
フィ装置における整列装置にも用いることができる。
【0014】本発明による放射源ユニットは従来の放射
源ユニットの構成素子を結合することができる。このよ
うな放射源ユニットの第1実施例は、放射源をゼーマン
レーザとしたことを特徴とする。上述した刊行物“フィ
リップス テクニカル レビュー”に記載された文献で
説明されている装置のような既知の干渉計においては、
ゼーマンレーザ自身が本発明で用いた放射源ユニットを
構成している。ゼーマンレーザからの出射ビームのビー
ム成分間の周波数差は比較的小さく、例えば300KH
z〜1.5MHzの範囲であり、この周波数差はある測
定装置に対しては小さ過ぎるものである。この理由は、
この程度の小さい周波数差では、使用されるシステムの
時間分解能及び測定周波数が不適切になってしまうから
である。この小さい周波数は、本発明による放射源ユニ
ットのビームスプリッタ、音響光学変調器及びビーム結
合素子を結合することにより一層増大させることができ
る。
【0015】既知の放射源の素子が結合された放射源ユ
ニットの第2実施例は、放射源を、異なる周波数を有
し、互いに直交する偏光方向に直線偏光した2本のビー
ムを放出する波長安定したレーザとしたことを特徴とす
る。
【0016】このようなレーザは例えば1991年に発
行された刊行物“テクニシェス メーゼン(Technisches
Messen)の第58巻、第253頁に記載されている測定
装置に用いられている。しかしながら、このレーザは高
い波長安定化された利点を奏しているが、2個のモード
ビーム間の周波数差が約640MHzと大きく、このた
め検出器信号の処理回路を実現するのが困難であり且つ
高価であり、しかもレーザを具える測定装置の分解能を
補間技術を用いて改善するのが困難であり、且つ高価に
なる欠点がある。欧州特許出願第1949141号明細
書に記載されているように、この欠点は、2モードレー
ザビームの光路中に以下の順序で、1種類のモード光だ
けを透過する偏光子と、単一モードビームを互いに異な
る方向に回折され例えば互いに20MHzの周波数差を
有する2本のサブビームに分割する音響光学変調器と、
2本のサブビームを互いに集束させる複屈折性材料の光
学楔と、これら2本のサブビームを透過させ光学楔によ
って形成された別の2本のサブビームを遮光する絞りと
を配置することにより除去することができる。しかしな
がら、欧州特許出願第1949141号明細書に記載さ
れた放射源ユニットでは、レーザから発生した放射エネ
ルギーの1/4のエネルギーしか絞りを通過することか
できない。この周波数差は以下の順序で、ビームスプリ
ッタ、音響光学変調器及びビーム結合素子を640MH
zの周波数差を有する安定化されたレーザビーム中に配
置することにより相当減少させることができる。音響光
学変調器の駆動信号が例えば310MHzの場合、レー
ザビーム成分間の周波数差は620MHzに減少し出射
ビーム成分間の周波数差は20MHzになる。変調器の
駆動信号を適切に選択することにより、この周波数差は
任意の値に設定することができ、これにより放射源ユニ
ットの用途範囲を拡大することができる。
【0017】ビームスプリッタ及びビーム結合素子は請
求項7から11までに規定するように種々の方法で構成
することができる。一般的に、ビームスプリッタ及びビ
ーム結合素子は同一の型式のものとされるので、構成素
子が広い位置公差及び方位公差を有する対称構造のユニ
ットが得られる。
【0018】本発明による放射源ユニットの極めて小型
で安定した実施例は、ビームスプリッタ、音響光学素子
及びビーム結合素子を対称性3素子ウォルストンプリズ
ムとして一体化され、この3素子ウォルストンプリズム
の外側に位置する2個の素子がそれぞれビームスプリッ
タ及びビーム結合素子を構成し、内側の素子が音響トラ
ンスジューサが設けられて音響光学変調器を構成するこ
とを特徴とする
【0019】この実施例によれば、音響光学変調器の材
料例えばTeO2 を複屈折性単軸結晶体となるので、こ
の材料を用いてウォルストンプリズムを形成することが
できる極めて有益な効果が達成される。この材料を用い
て外側に位置する2個の素子が同一の形状及び音響軸に
対する同一の向きを有すると共に、内側の素子が外側の
素子の光学軸と直交する光学軸を有し且つ音響トランス
ジューサが形成されている場合、単に放射源を加えるだ
けで放射源ユニットを形成することができる装置が得ら
れる。この場合、放射源はダイオードレーザとすること
が好ましい。
【0020】放射源の選択は放射ビームについて必要と
されるコヒーレンス長により決定される。上述したデバ
イスは音響ウォルストンプリズムとも称され、このデバ
イスはプリズム素子として構成されるので、このデバイ
スはビーム整形素子としての機能も達成することができ
る。放射源がダイオードレーザの場合、上記デバイスを
ビーム整形素子として用いることができる。この理由
は、ダイオードレーザはファーフィールド断面が楕円形
のビームを発生するからである。このビーム整形素子を
用いて楕円形断面のビームをダイオードレーザを用いる
装置で必要な円形断面のビームに整形することができ
る。尚、プリズムをビーム整形素子として用いることは
米国特許第4904068号明細書から既知である。
【0021】上述した放射源ユニットの実施例は比較的
小さい周波数差の2個のビーム成分を発生させるのに好
適な放射源ユニットに変形することができる。この変形
例の実施例は、第1の対称性3素子ウォルストンプリズ
ムの外側に同様な第2の対称性3素子ウォルストンプリ
ズムを配置し、第1の対称性3素子ウォルストンプリズ
ムの音響光学変調器の駆動信号が、第2の対称性3素子
ウォルストンプリズムの音響光学変調器の駆動信号の周
波数とは異なる周波数を有することを特徴とする。
【0022】本例においても、出射するビーム成分の周
波数差は第1の3素子ウォルストンプリズムの変調器の
駆動信号と第2の3素子ウォルストンプリズムの変調器
の駆動信号の周波数差により決定される。
【0023】上記実施例のさらに一体化された実施例
は、放射性3素子ウォルストンプリズムの内側に位置す
る素子に第2の音響トランスジューサを設け、動作中前
記2個の音響トランスジューサに互いに異なる周波数の
駆動信号を供給することを特徴とする。
【0024】本発明は、放射源ユニットと、放射源ユニ
ットから出射したビームを測定ビームと基準ビームとに
分離するビームスプリッタと、測定ビームが伝搬する測
定光路と、基準ビームが伝搬する基準光路と、測定光路
及び基準光路をそれぞれ通過した測定ビームと基準ビー
ムとを結合することによって形成されたビームの光路中
に配置した放射感知検出器とを具える干渉計にも関す
る。この干渉計は放射源ユニットを上述した種々の放射
源ユニットとしたことを特徴とする。
【0025】さらに、本発明は、マークが形成されてい
る第1の物体が同じくマークが形成されている第2の物
体に対する位置を検出する位置検出装置であって、同一
の偏光方向を有するビーム成分が前記第1の物体のマー
ク及び第2の物体のマーク上に干渉パターンを形成する
2本のビームを発生する照明装置と、第1の物体のマー
ク及び第2の物体のマークからの放射をそれぞれ第1の
電気信号及び第2の電気信号に変換する第1及び第2の
放射感知検出器とを具え、これら電気信号間の位相差が
前記第1の物体と第2の物体との間の相互間位置を表わ
す位置検出装置にも関する。この装置は、照明装置が上
述した放射源ユニットを含むことを特徴とする。
【0026】最後に、本発明は、化学線放射ビームを発
生する照明装置と、マスクホルダと、投影レンズ系と、
基板ホルダと、マスクを基板に対して整列させるアライ
ンメント装置とを具えるマスクを基板上に投影する装置
にも関する。この装置は、アラインメント装置が上述し
た位置検出装置を含み、第1の物体をマスクとし、第2
の物体を基板としたことを特徴とする。
【0027】化学線放射ビームは、基板上に堆積したフ
ォトレジスト中で化学変化をおこさせるビームである。
【0028】フォトリソグラフィ投影装置も基板ホルダ
の位置及び変位を検出する干渉計装置を有することがで
きる。このような本発明による装置は、干渉計装置が上
述した放射源ユニットを含むことを特徴とする。さら
に、この装置は本発明によるアラインメント装置を具え
ることもできる。
【0029】
【実施例】図1に示す放射源ユニットは放射ビーム2を
発生する放射源1を具える。放射源ユニットの使用に応
じてビームのコヒーレンス長を長くし又は短くする必要
があるため、放射源1はHe−Neレーザ又は半導体ダ
イオードレーザのようなレーザとする。ウォルストンプ
リズムの形態のビームスプリッタ4をビーム2の光路中
に配置する。一般的な形態としてこのプリズムは同一の
複屈折性単軸材料から成る2個のプリズム素子5及び6
を具え、この複屈折性単軸材料として例えば異常光線に
対する屈折率n0 =1.5443及び異常光線に対する
屈折率ne =1.5534を有する水晶を用いる。プリ
ズム素子の光学軸7及び8は互いに直交する。ウォルス
トンプリズムは、偏光方向が光学軸7及び8に対して4
5゜の角度をなすビーム2を偏光方向11及び12が互
いに直交する2本のサブビーム9及び10に分割する。
【0030】サブビーム9の光路中に音響光学変調器1
3を配置する。この変調器13は、例えば波長633n
mのHe−Neレーザを用いた場合常光線に対する屈折
率n 0 =2.2585及び異常光線に対する屈折率ne
=2.4112を有するTeO2 のような単軸複屈折性
材料のブロック14を具える。この変調器の光学軸を符号
15で示す。このブロック14には音響トランスジュー
サ16を設け、このトランスジューサに駆動信号S
1 (f1 )を供給する。この駆動信号は、ブロック14
を光学軸15の方向に伝搬する音波に変換される。この
音波はブロック中において高屈折率及び低屈折率を交互
に占める3次パターン領域を形成し、このパターンは3
次元回折格子として作用する。この回折格子はブラック
格子として知られ、変調器を通過するビームを複数の回
折次数のサブビームに回折する。本例で必要とされるよ
うに、ある回折次数の光例えば1次回折光の量をできる
だけ多くするため、以下のブラック条件に適合させる必
要がある。
【数1】 ここで、θd は入射ビームの主光線が格子17の格子線
となす角度とし、λは入射ビームの波長とし、Λは音響
波の波長とする。音響波の波長は音響波の伝搬速度Vs
及び音響波の周波数fs で表わすことができる。 Λ=Vs /fs 従って、ブラック条件は次式で表わされる。
【数2】 光波は回折作用だけでなく音響波の結果としてのドップ
ラ周波数偏移も受ける。そして、音響波が光波に近づく
と、光波の周波数は音響波の周波数だけ増大し、次式が
成立する。 fdiff=finc +fs ここで、fdiffは変調器から出射する回折した光波の周
波数であり、finc は入射した光波の周波数である。音
響波が光波から遠ざかると、光波の周波数は音響波の周
波数だけ減少し、次式が成立する。 fdiff=finc −fs 変調器の材料は、この変調器を広い波長域に亘って使用
できるように選択する。例えば、TiO2 変調器は40
0nmかさ1200nmの波長域で使用することができ
る。
【0031】サブビームの光路中に音響光学変調器18
を配置する。この変調器18は変調器4と同一であり、
従って光学軸20を有する単軸複屈折性材料のブロック
19とこのブロックに設ける音響トランスジューサ21
を具える。トランスジューサは駆動信号S2 (f2 )を
受け取り、ブロック19中にブラック格子22を形成す
る。サブビーム10は偏向されると共に周波数f2 の偏
移を受ける。
【0032】これら変調器を通過した後、サブビーム9
及び10はプリズム44と同一の第2のウォルストンプ
リズム23に入射する。このプリズム25は、サブビー
ムを同一線上に一致するように偏向する。サブビームの
変調器への入射及び変調器の駆動方法は、一方のサブビ
ーム例えばビーム9の光周波数がf1 だけ増大し、他方
のサブビームすなわちビーム10の光周波数がf2 だけ
減少するように設定する。従って、ウォルストンプリズ
ムから出射するビーム30は光周波数差Δf=f1 −f
2 を有する2個の光成分を含み、これらの光成分は直線
偏光した光波であり、互いに直交する偏光方向を有して
いる。
【0033】周波数差Δfは、駆動信号S1 及びS2
周波数を適切に選択することにより広い範囲に亘る値と
なるように設定することができる。さらに、音響光学変
調器は広い波長範囲に対して適合するように設計するこ
とができる。
【0034】図2は放射源ユニットの変形例を示す。本
例では、ウォルストンプリズムがサブビームを比較的小
さい角度に偏向する例について説明する。ウォルストン
プリズム4から出射するサブビーム9と10とのなす分
離角βが極めて小さいので、これらサブビームは同一の
音響光学変調器40により制御することができる。この
変調器40は光学軸42及び音響トランスジューサ43
を有する。変調器40はサブビーム9及び10を互いに
反対の角度に偏向する。一方のサブビーム例えばサブビ
ーム9の光周波数は変調器40のブロック41にブラッ
ク格子を形成する駆動信号S(f2 )だけ増大し、他方
のサブビームの光周波数はfs だけ減少する。ウォルス
トンプリズム25は変調器40から出射するサブビーム
を出射ビーム30に結合する。この出射ビームの相互に
直交する偏光成分は周波数差2f s を有する。
【0035】図2に示すように、プリズム4、変調器4
0及びプリズム25は変調器40を中心にして対称的に
配置する。従って、プリズム4の中心と変調器40の中
心との間の距離はプリズム4の中心とプリズム25の中
心との間の距離Lの半分に設定する。
【0036】図2の放射源の場合、分離角βはブラック
角θd の半分に等しい。既知のように、角度βは次式で
表わすことができる。 sin β =2Δn tan(γ) ここで、Δnは常光線に対する屈折率と異常光線に対す
る屈折率との差であり、γはいわゆるウォルストン角で
ある。従って、ウォルストン角γは次式で表われる。
【数3】 以下の要件が満たされると β=1/2θd ここで、β及びθd は微小角であるため次式が成立す
る。
【数4】 ウォルストンプリズムが水晶で構成され変調器が約80
MHzの音響波で駆動されるTeO2 で構成される場
合、ウォルストン角γは約30゜となる。この程度の角
度の場合、2個の素子5及び6又は26及び27だけを
有するプリズムが適当である。1次のアプローチにおい
て、ウォルストンプリズム4から出射するビーム間の分
離角βはプリズム4の方位又は位置に依存しないので、
この放射源ユニットはその部材の正確な整列性を必要と
せず極めて安定している。入射ビーム2及び出射ビーム
30の主光線は放射源ユニットの光軸と一致する。この
放射源ユニットの効率、すなわち放射源から発生する放
射に対する割合として表わされる効率は変調器40の効
率に等しく例えば80%である。
【0037】図3はウォルストンプリズムをビームスプ
リッタ及びビーム結合素子として用いる放射源ユニット
の好適な実施例を示す。本例では、TeO2 のような音
響光学変調器に用いる材料が複屈折性であるためこれら
の材料を用いてウォルストンプリズムを構成できるとい
う事項を利用する。さらに、図1及び図2に示す2個の
素子を有するウォルストンプリズムを用いる代わりに、
対称的な3個のプリズムを有するウォルストンプリズム
を用いる。この図3に示すプリズムは2個の素子のプリ
ズムよりも傾きや変位について影響を受けない性質があ
る。このプリズム50は中央プリズム素子52と2個の
外側プリズム素子51及び53とを具え、全てのプリズ
ム素子を同一の複屈折性の単軸材料で構成し、2個の外
側プリズム素子は中央のプリズム素子の光学軸55と直
交する同一の光学軸54を有している。ビーム分離及び
ビーム結合はプリズム素子51と52との間の界面58
及びプリズム素子52と53との間の界面59において
それぞれ発生する。
【0038】本例では、音響トランスジューサ57を中
央のプリズム素子52に配置し、この音響トランスジュ
ーサに駆動信号s(f)を供給し、この駆動信号により
光学軸55の方向に伝搬する音響波を発生させる。これ
により、中央のプリズム素子52にブラッグ格子60が
形成され、サブビーム9及び10が互いに反対向きの角
度で偏向される。プリズム素子51から出射したサブビ
ームが中央のプリズム素子52を通過する際の方向が相
違するため、中央のプリズム素子は音響光学変調器とし
て機能し、一方のサブビームの光周波数は音響周波数f
s だけ増大し、他方のサブビームの光周波数はfs だけ
減少する。プリズム50(以下、「音響ウォルストンプ
リズム」と称する)から出射する光成分間の周波数差は
2fs に等しい。このウォルストン角γは同様に(4)
式で表わされる。TeO2 から成る変調器の場合、ウォ
ルストン角γは約2゜である。この音響ウォルストンプ
リズムの長さは例えば1cmとする。
【0039】図4に示すように、音響ウォルストンプリ
ズム50にダイオードレーザ61の形態の放射源が結合
される場合、特に小型の放射源ユニットが得られる。さ
らに、コリメータレンズ62をダイオードレーザ61と
音響ウォルストンプリズム50との間に配置することも
できる。図4に示す放射源ユニットは、例えば全長が5
cmで直径が2.5cmである。このダイオードレーザ
の放射のコヒーレント長は例えば5cmであるので、こ
の放射源ユニットは例えばプロファルメータに用いるの
に極めて好適である。ダイオードレーザはファーフィー
ルドにおいて断面が楕円形の放射ビームを発生する。多
くの用途において断面が円形のビームが必要とされてい
る。既知のように、ビームを相互に直交する2個の方向
に拡大又は縮小させるプリズム系を用いて断面断面のビ
ームを円形断面のビームに整形することができる。図3
及び図4の音響ウォルストンプリズムは、ビーム整形機
能を達成する利点も有している。
【0040】図5は、互いに直交する偏光成分が音響周
波数のほぼ2倍以下の周波数差を奏する出射ビーム30
を発生させることができる実施例を示す。この放射源ユ
ニットは、第2の音響光学変調器70が図2の第2のウ
ォルストンプリズム25の位置に配置されている点及び
この変調器70から出射するサブビーム9及び10が第
2のウォルストンプリズムによって結合される点におい
て図2に示すユニットと相違する。変調器70は変調器
40と同一であり、変調器70の構成素子71,72,
73及び74は変調器40の素子41,42,43及び
44にそれぞれ対応する。これら変調器40及び70は
信号S(fs1) 及びS(fs2) でそれぞれ駆動され、周
波数fs1とfs2との間の差はこれら各周波数よりも大幅
に小さく、第2の変調器70は変調器40から出射する
サブビーム9′及び10′の周波数差を部分的に補償す
る。変調器70から出射するサブビーム9″と10″と
の間の周波数差は次式で与えられる Δf=2(fs1−fs2
【0041】図5に示す放射源ユニットは対称構造をし
ている。ウォルストンプリズム4の中心とウォルストン
プリズム25の中心との間の距離Lは4個の等しい部分
L/4に分割する。ウォルストン角γは同様に(4)式
で表わされる。出射ビームの成分間の周波数差は、周波
数fs1及びfs2を適切に選択することによりウォルスト
ンプリズム4及び25を調整することなく0から10M
Hzの範囲のいかなる値にも調整することができる。こ
の放射源ユニットの効率は変調器40の効率と変調器7
0の効率との積に等しく、例えば60%である。標準の
部材を用いる場合、Lは例えば15cmである。
【0042】異なる周波数で駆動される2個の変調器を
タンデムに配置して出射ビーム成分が各駆動周波数より
も大幅に小さい周波数差を有する出射ビームを得ようと
する概念は音響がウォルストンプリズムを用いて実現す
ることができる。この実施例を図6に示す。この実施例
は、同一の構成で音響ウォルストンプリズム50′と同
一の方法で動作する第2の音響ウォルストンプリズムを
用いる点において図4に示す実施例と相違する。第2の
プリズム50′は、第1のプリズム50を駆動する信号
S(fs1)の周波数fs1とは異なる周波数fs2の信号S
(fs2)により駆動する。図5に基づいて説明したのと
同一の方法で、出射ビーム成分が周波数差Δf=2(f
s1−fs2)を有する出射ビーム30が得られる。
【0043】図6に示す原理に基づく放射源ユニットは
図7に示すように一体化することができる。音響ウォル
ストンプリズム50及び50′の変調素子52及び5
2′は単一の変調素子83で置換され、ビームスプリッ
タ素子53及び53′は単一の結合素子85によって置
き換えられ、この結果1個の単一の音響ウォルストンプ
リズム80が得られる。2個の音響ウォルストンプリズ
ム87及び88をこのプリズムの中央素子部分に配置し
駆動信号S(fs1)及びS(fs2)をそれぞれ供給す
る。この結果、2個の音響波が光学軸84の方向に伝搬
して2個のブラッグ格子60,60′が形成され、これ
らブラッグ格子によりサブビーム9及び10が互いに反
対の角度でそれぞれ偏向される。中央の素子83は、サ
ブビーム9及び10の主光線が第1のブラッグ格子を通
過した後格子60と60′との間の中間位置で互いに交
差するように構成する。第1のブラッグ格子60により
サブビーム9と10との間に2fs1の周波数差が導入さ
れ、第2のブラッグ格子60′によりこの周波数差が部
分的に補償されるので、音響ウォルストンプリズム80
から出射するビームの相互に直交する方向に偏光した成
分間の周波数差は2(f s1−fs2)に等しくなる。
【0044】干渉計の放射源として波長安定化したHe
−Neレーザを用いて極めて安定な測定装置を得ること
が既知である。このレーザは、相互に直交する偏光方向
を有し例えば640MHzの周波数差を生ずる2個のモ
ードの光ビームを放出するので、検出器信号を発生させ
る電子回路を実現するのが困難であり、且つ高価であ
り、しかもレーザを含む測定装置の分解能を補間技術を
用いて改善するも困難である。これらの問題を解消する
ため、欧州特許出願第1949141号明細書に記載さ
れているように、一方のモードの光ビームだけを用いる
と共に光ビームを音響光学変調器、複屈折楔及び絞りを
順次通過させて周波数差が例えば20MHzの2個の成
分を有するビームを得ることができる。この場合、出射
ビームは最初のレーザエネルギーの20%のエネルギー
しか含まれていない。
【0045】本発明の別の概念によれば、波長安定化さ
れたレーザの成分の周波数差をほとんど放射損失が生ず
ることなく相当減少させることができる。この目的を実
現する実施例を図8に示す。波長安定化したレーザ90
から周波数差が例えば640MHzの2個の相互に直交
する方向に偏光したビーム成分を放出する。ウォルスト
ンプリズム4によりビーム91を2本のサブビーム92
及び93に分離する。これらレーザビームは互いに直交
する偏光方向を有し音響光学変調器40を互いに異なる
方向に伝搬する。この変調器は、周波数が例えば310
MHzの信号S(fs )により駆動する。この結果、一
方のサブビームの光周波数は310MHzだけ減少し、
他方のサブビームの周波数は310MHz増大し、変調
器を出射するサブビーム間の周波数差すなわち出射ビー
ム30のビーム成分間の周波数差は20MHzとなる。
この周波数差は、音響周波数fs を適切に選択すること
により任意の値に調整することができるので、波長安定
化されたレーザを有する放射源ユニットを一層広い用途
に対して用いることができる。
【0046】同様に、干渉計装置に用いられる例えば5
00KHzの比較的小さい周波数差を有する2本のビー
ム成分を発生するゼーマンレーザの使用範囲を拡大する
ことができる。この放射源ユニットは図8に示す実施例
の波長安定化されたレーザ90をゼーマンレーザで置き
換えることにより得ることができる。
【0047】図1,2,3,4,5又は6に示す実施例
に用いる放射源は波長安定化されたレーザ又はゼーマン
レーザとすることもできる。
【0048】図8に示す実施例は図9に示すように簡単
化することができる。音響光学変調器94は波長安定化
レーザ90からのビーム91の主光線に対して傾斜する
ように配置し、この結果入射ビームの主光線に対する光
学軸95の角度Δは90゜から偏移する。さらに、変調
器の入射面96はビーム91の主光線に対して90゜か
ら偏移した角度θに設定する。欧州特許出願第1949
40号明細書に記載されている方法と同様に、この入射
角96はビームスプリッタとして作用するので、個別の
ビームスプリッタが不要になる。変調器の出射面97は
入射面96と平行に延在し、この出射面97から相互に
直交する偏光成分が互いに平行に出射し出射ビーム30
を形成する。従って、独立したビーム結合素子も不要に
なる。図8に基づく説明と同様に、波長安定化されたレ
ーザ90のビーム成分間の例えば640MHzの大きな
周波数差は例えば20MHzの極めて小さな周波数差に
変換されることになる。本例及び他の実施例の場合、出
射ビーム成分間の選択した周波数差は検出器信号処理回
路間で最適な状態に設定され、この結果信号処理回路の
構造が一層簡単になり製造コストも一層安価になり、し
かも放射源ユニットが組み込まれているシステムにおい
て最大の測定速度が得られる。
【0049】欧州特許出願第194940号明細書に記
載された波長安定化レーザに比べて、図9に示す放射源
ユニットは音響トランスジューサ43が出射面97上に
配置されていないので、出射面全体を出射ビーム30に
利用できる利点がある。さらに、欧州特許出願第194
940号明細書に記載された装置はレーザ光源が出射し
た2個の偏光成分のうち一方の偏光成分しか利用してい
ないが、図9に示す放射源ユニットはレーザビーム91
の両方の偏光成分を利用している。
【0050】本発明による放射源ユニットの全ての実施
例は音響光学変調器を用いているが、ビームスプリッタ
及びビーム結合素子として種々の型式の素子を用いるこ
とができ、放射源ユニット用のビームスプリッタ及びビ
ーム結合素子は常に同一の型式ものとする。これらの素
子は以下の素子で構成することができる。 ・複屈折性のプレート及び楔 ・ノマールスキー(Nomarski), ギラード(Girard)又はフ
ランコン(Francon) によるウォルストンプリズムのよう
な種々の型式のウォルストンプリズム ・フレネルプリズム、コイスタプリズム及びロッション
プリズム ・偏光感知分離プリズム ・位相格子のような回折格子
【0051】図10は回折格子100をビームスプリッ
タとして用いる放射源ユニットの実施例を示す。この回
折格子は、入射する放射が主に+1次及び−1次の方向
に回折されるように構成する。一方の1次サブビーム例
えばサブビーム102の光路中にλ/2板104を配置
し、このλ/2板によりこのサブビームの偏光方向を9
0゜回転させ、サブビーム102及び103の偏光方向
を相互に直交させる。サブビーム102は、音響光学変
調器13及び18を図1に示す装置と同様に通過する。
これらの変調器から出射したサブビームは、同様に主と
して1次の回折方向に回折するように構成した第2の回
折格子101に入射し、結合されて出射ビーム30を形
成する。この出射ビームの各成分間の周波数差は同様に
変調器駆動信号S(f1 )とS(f2 )との間の周波数
差により決定される。サブビーム102と103とがな
す角度は回折格子100の格子周期により決定される。
この格子周期を十分に大きくなるように選択することに
よりサブビーム間の角度は、図2に示し実施例のよう
に、1個の音響光学変調器だけが必要になるように小さ
くすることができる。尚、2個の音響光学変調器は図5
に示す態様と同様にタンデムに配置することができる。
【0052】図11は複屈折性の楔をビームスプリッタ
として用いる放射源ユニットの実施例を示す。この楔に
より放射源ユニット1からのビーム2は偏光方向が相互
に直交する2本のサブビーム112及び113に分離す
る。分離角β′は小さいので、2本のサブビームは1個
の音響光学変調器40を通過することができる。変調器
から出射したサブビームは、これらサブビームを結合す
る第2の複屈折性楔115を通過する。分離角β′が大
きい場合、個別の変調器をサブビーム112及び113
の光路中にそれぞれ配置することができる。さらに、図
5に示す装置と同様に2個の変調器をタンデムに配置す
ることもできる。
【0053】図12はコイスタプリズム120をビーム
スプリッタとして用いる放射源ユニットの実施例を示
す。プリズムに面121を経て入射したビーム2は界面
122(本例では、偏光感知面とする)で2本のサブビ
ーム9及び10に分離され、本例ではこれらサブビーム
は互いに平行に平行な偏光方向を有する。サブビーム9
及び10はプリズム面121及び123で全反射し面1
24を経てプリズムから出射する。サブビームが個別の
変調器13及び16を通過し所定の周波数差Δf=f1
−f2 を得た後、これらサブビームは面134を介して
第2のコイスタプリズムに入射する。このプリズムにお
いて、サブビーム面131及び133で全反射し、その
後一方のビームは偏光感知面132で反射し他方のサブ
ビームは透過し、これらサブビームは1本の出射ビーム
30に結合させる。
【0054】コイスタプリズムがサブビーム9及び10
をそれぞれの方向に適切に偏向すれば、図9に示す態様
と同様に1個の音響光学変調器だけが必要になる。この
場合、図5に示すように2個の変調器をタンデムに配置
することができる。
【0055】図13に示すように、ビームスプリッタを
ウォルストンプリズムの代わりにロッションプリズムと
することができる。このロッションプリズム140は互
いに直交する光学軸を有する2個のプリズム素子を有
し、一方のサブビーム例えばサブビーム9だけを偏向す
る点においてウォルストンプリズムと相違する。サブビ
ームは1個の共通の音響光学素子40、又は分離角γが
大きい場合には2個の個別の変調器を通過するので、サ
ブビームには所定の周波数差が発生する。変調器から出
射したビームは第2のロッションプリズム145により
結合される。出射ビームの成分間に一層小さな周波数差
を発生させる必要がある場合、2個の音響光学変調器を
タンデムに配置することができる。
【0056】本発明による放射源ユニットの全ての実施
例において、測定装置中でビーム30をガイドする光フ
ァイバをビーム30の出射面、例えばビーム結合素子の
出射面又は音響ウォルストンプリズムの出射面に配置す
ることができる。
【0057】図示の実施例では離間した光学素子を用い
ている。しかし、放射源ユニットをいわゆるプレナー型
の集積化光学装置として形成することもでき、ビームス
プリッ、音響光学変調器及びビーム結合素子を基板上に
放射ガイドとして形成する。この場合、基板はダイオー
ドレーザを支持することもできる。
【0058】上述したように、本発明による放射源ユニ
ットは例えば物体の線形変位量を測定する干渉計に好適
に用いることができる。この干渉性を図14に示す。こ
の干渉計の構成及び動作は1969年に発行されたフィ
リップス テクニカル レビューのNo.6,7、第1
60頁〜第165頁に記載されている文献“ディスプレ
イスメント メジャメント ウイズ ア レーザ イン
タフェロメータ(Displacement Measurement with a las
er interferometer)に記載されている。この既知の干渉
計は放射源ユニットとしてゼーマンレーザを用いている
が、新しい干渉計では以後の図面に基づいて説明する構
成の放射源ユニットを用いることができる。図14に示
すように、放射源ユニット150から出射したビームb
は異なる周波数fa 及びfb を有する2個の互いに直交
する偏光成分を有し、このビームbをニュートラルビー
ムスプリッタ151により測定ビームbm と基準ビーム
r とに分割する。測定ビームbm は反射器152によ
りビームスプリッタ151の方向に反射する。反射器1
52は物体に連続されZ方向に移動することができる。
基準ビームbr は基準反射器153によりビームスプリ
ッタに向かって反射する。この基準ビームはビームスプ
リッタと基準反射器との間に配置したλ/4以下154
を2回通過するので、ビームbr の偏光方向は90゜回
転する。ビームスプリッタ151は測定ビームと基準ビ
ームとを結合し2個の成分を有する1本のビームを形成
する。図14のfa(z)とfb の第1の組は紙面と直交す
る偏光方向を有し、fa とfb(z)の第2の組は紙面に平
行な偏光方向を有している。第1及び第2の組の成分は
偏光感知比155により互いに分離され第1の測定検出
器156及び第2の測定検出器157にそれぞれ入射す
る。上記文献の図5に基づいて説明されているように、
第1の検出器156は次式に比例する信号S156を発生
する。
【数5】 第2の検出器は次式に比例する信号S157 を発生する。
【数6】 ここで、ΔZは測定反射器152の変位量である。変位
量Δzを決定することは信号S156 と信号S157 の位相
を比較することにより可能である。
【0059】変形例として、ニュートラビームスプリッ
タ151を偏光感知ビームスプリッタで置き換えること
ができる。この場合、上記文献の図4に基づいて説明さ
れているように、1個の測定検出器だけが必要になる。
この検出器からの信号を基準信号と比較する。基準信号
は、例えば放射源ユニット150と偏光感知ビームスプ
リッタとの間に配置したニュートラルビームスプリッタ
とニュートラルビームスプリッタによって得られる放射
ビームの成分の光路中に配置した検出器とによって得ら
れる。干渉計に関する構成及び動作の別の詳細な説明に
ついては上記文献を参考にする。
【0060】本発明による放射源ユニットは基板上にマ
スクパターンを繰り返し結像させる装置において2つの
用途に用いることができる。この装置は米国特許第51
00237号明細書に記載されており、図15にその構
成を示す。この装置の主要な構成要素は結像すべきマス
クパターンCを配置する投影カラムと基板をマスクパタ
ーンCに対して位置決めする可撓性基板テーブルWTと
を有する。
【0061】投影カラムは照明装置と協働し、この照明
装置は例えばレーザLA、ビームエキスパンダEx 、積
分装置と称する素子IN及びコンデンサレンズCOを具
え、素子INは投影ビームPB中での放射分布を形成す
る。投影ビームPBはマスクMA中に存在するマスクパ
ターンCを照明し、このマスクはマスクテーブルMT上
に配置する。
【0062】マスクパターンCを通過したビームPBは
投影カラム中に配置され線図的に示す投影レンズ系PL
を通過する。投影レンズ系はパターンCの増を基板W上
に結像する。投影レンズ系は例えばM=1/5の倍率、
N.A.=0.48の開口数及び22mmの回折限界視
野を有している。
【0063】基板Wは例えば空気支持を行う基板テーブ
ルWT上に配置する。投影レンズ系PL及び基板テーブ
ルWTはハウジングHP内に配置する。ハウジングHO
は、その下側端部を例えば花崗岩のベースプペレートB
Pによりその上側端部をマスクテーブルMTにより閉成
する。
【0064】投影レンズ系に対する基板の位置及び変位
を決定するため、この装置は図13にIFとして線図的
に示す干渉計装置を具える。この干渉計装置は本発明に
よる放射源ユニット150を具え図14に基づいて説明
したように構成することができる。
【0065】この装置は、基板上のアラインメントマー
クによりマスク中のマスクパターンに対して基板を整列
させるアラインメント装置も具える。
【0066】図15に示すように、マスクMAは2個の
アラインメントマークM1 及びM2を有する。これらの
マークは回折格子で構成するのが好ましいが、四角形又
は細片のような周囲から光学的に識別される他のマーク
を用いることもできる。アラインメントマークは2次元
マークとすることが好ましく、互いに直交する図1のX
及びY方向に延在する。例えば半導体基板のような基板
上にパターンCを多数回並んで投影する。この基板は複
数のアラインメントマークを有し、これらマークは2次
元回折格子とするのが好ましく、マークP1 及びP2
図15に示す。マークP1 及びP2 は基板Wのパターン
Cが結像される領域の外部に形成する。好ましくは、マ
ークP1 及びP2 は位相格子の形態としマークM1 及び
2 は振幅格子の形態とする。
【0067】図16は2個の同一の基板位相格子の一方
の実施例を拡大して示す。この回折格子は4個のサブ格
子P1a,P1b,P1c及びP1dを有し、2個のサブ格子P
1a及びP1dをX方向のアラインメントに用い2個のサブ
格子P1a及びP1cをY方向のアラインメントに用いる。
2個のサブ格子P1b及びP1cは例えば16μm の格子周
期を有し、サブ格子P1a及びP1dは例えば17.6μm
の格子周期を有している。各サブ格子は例えば200×
200μm の大きさに形成することができる。これらの
サブ格子及び好適な光学系を用いることにより0.1μ
m 以下のアラインメント精度を達成することができる。
アラインメント装置の整列範囲を増大させるために異な
る格子周期を選択した。
【0068】図17はマスクアラインメントマーク及び
基板アラインメントマークを互いに間接的に整列させる
方法を示し、この整列方法では人為的なアラインメント
マークを第3のマークとして用いる。この第3のマーク
は、マスクアラインメントマークM2 の面内で互いに干
渉する2本のビームba 及びbb によって形成される干
渉パターンIPで構成する。図17の上側の挿入図は反
射型回折格子として構成したマスクアラインメントマー
ク上に重ね合わした干渉パターンIPを示す。この回折
格子は入射ビームを第1の検出器161に向けて種々の
回折次数で反射する。1次の回折サブビームだけを通過
させるフィルタ162を検出器161の前側に配置す
る。検出器161の出力信号は干渉パターンIPに対す
るマークM 2 の位置を表わす。
【0069】マスクMAはマークM2 に隣接して窓16
4を有し、この窓を介して干渉ビームba 及びbb を投
影レンズ系PLに向けて通過させる。図17の下側挿入
図に示すように、投影レンズ系により干渉パターンIP
を基板アラインメントマークM2 上に結像する。反射型
回折格子として構成したマークP2 は入射ビームを複数
の回折格子のビームに反射する。反射した放射は投影レ
イズ系及び半透明プリズム165を経て第2の検出器1
67に入射する。投影レンズ系PLは干渉パターンをマ
ークP2 上に鮮明に結像させるための補正素子168を
含む。すなわち、投影レンズ系が投影ビームの波長につ
いてだけ適切に補正されているからである。1次サブビ
ームを選択するフィルタ166を検出器167とプリズ
ム165との間に配置することができる。
【0070】補正素子168の下側に反射器169を配
置し、この反射器により1次サブビームを図面の右側に
向けて反射させ、破線で示すようにこれらサブビームを
投影レンズホルダの壁部の窓を経て投影レンズから出射
させることもできる。
【0071】ビームba 及びbb を本発明による放射源
ユニット150からの放射で構成すると共にこれらビー
ムの光路中に偏光子170を配置してビームba 及びb
b の偏光方向を同一にすれば、形成される干渉パターン
は時間と共に変化し、これにより干渉パターンがマスク
アラインメントマーク及び基板アラインメントマーク上
を移動する状態がシュミレートされ、周期的に変化する
アラインメント信号が得られる。この場合、検出器16
1及び167の出力信号間の位相差はマークM 2 とP2
とが相互に整列している程度を表わす。
【0072】本発明による放射源ユニットは、上述した
干渉計における線形変位及び測定並びにリソグラフィ投
影装置における整列装置について用いられるだけでな
く、他の種々の用途にも用いることができる。すなわ
ち、例えば以下の用途にも用いることができる。 ・レンズ収差測定のシャーリング干渉計 ・材料又は物体中の温度、圧力、流量、回転、磁界及び
応力測定用の光ファイバ干渉計センサ ・チップ変位測定用の原子走査力顕微鏡(atomic scanni
ng force micriscope) ・輪郭測定装置 ・材料の複屈折性又は屈折率または偏光回転を測定する
装置
【図面の簡単な説明】
【図1】各サブビームの光路中に個別の音響光学変調器
を有する放射源ユニットの実施例を示す線図である。
【図2】両方のサブビームに共用される音響光学変調器
を有する放射源ユニットの実施例を示す線図である。
【図3】ビームスプリッタ、音響光学変調器及びビーム
結合素子を1個のデバイスとして一体化した放射源ユニ
ットの実施例を示す線図である。
【図4】放射源をダイオードレーザとした実施例を示す
線図である。
【図5】2個の音響光学変調器をタンデムに配置した放
射源ユニットを示す線図である。
【図6】2個の音響光学変調器をタンデムに配置した放
射源ユニットを示す線図である。
【図7】タンデムに配置した2個の変調器を1個のデバ
イスに一体化した放射源ユニットの実施例を示す線図で
ある。
【図8】放射源を波長安定化レーザとして実施例を示す
線図である。
【図9】ビームスプリッタ、変調器及びビーム結合素子
が一体化された実施例を示す線図である。
【図10】回折格子の形態のビームスプリッタを有する
放射源ユニットの実施例を示す線図である。
【図11】ビームスプリッタ及びビーム結合素子を光学
楔で構成した放射源ユニットの実施例を示す線図であ
る。
【図12】ビームスプリッタ及びビーム結合素子をコイ
スタプリズムで構成した放射源ユニットの実施例を示す
線図である。
【図13】ビームスプリッタ及びビーム結合素子をロッ
ションプリズムで構成した放射源ユニットの実施例を示
す線図である。
【図14】本発明による放射源ユニットを有する干渉計
を示す線図である。
【図15】本発明による放射源ユニットを有するフット
リソグラフィ投影装置を示す線図である。
【図16】投影装置のアラインメント装置のアラインメ
ントマークを示す線図である。
【図17】アラインメント装置の一例を示す線図であ
る。
【符号の説明】
1 放射源 2 放射ビーム 4 ビームスプリッタ 13 変調器 14 ブロック 15 光学軸 22 ブラッグ格子 25 ビーム結合素子 30 出射ビーム
フロントページの続き (72)発明者 ピエテル ディルクセン オランダ国 5621 ベーアー アインド ーフェン フルーネヴァウツウェッハ 1 (72)発明者 マンフレッド ハウェイン テンネル オランダ国 5621 ベーアー アインド ーフェン フルーネヴァウツウェッハ 1 (72)発明者 ヤン エフェルト ファン デル ウェ ルフ オランダ国 5621 ベーアー アインド ーフェン フルーネヴァウツウェッハ 1 (56)参考文献 特開 平3−139672(JP,A) 特開 平3−2504(JP,A) 特開 昭47−4838(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 9/02 G02F 2/02 G11B 7/135 H01S 5/00

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに直交する方向に偏光し互いに異な
    る周波数の2個のビーム成分を有する放射ビームを発生
    する放射源ユニットであって、コヒーレントな放射ビー
    ムを発生する放射源と、ビームスプリッタと、このビー
    ムスプリッタにより形成した2個のサブビーム間に周波
    数差を発生させる音響光学変調装置と、この変調装置か
    ら出射した2本のサブビームを1本のビームに結合する
    ビーム結合素子とを具える放射源ユニットにおいて、 前記ビームスプリッタを、相互に直交する偏光方向を有
    する2個の直線偏光したサブビームを形成する偏光感知
    ビームスプリッタとし、このビームスプリッタ及び前記
    ビーム結合素子を透過型の素子とし、これらビームスプ
    リッタとビーム結合素子とを結ぶ接続線が前記変調装置
    の中心を通るように構成したことを特徴とする放射源ユ
    ニット。
  2. 【請求項2】 前記音響光学変調装置が各サブビーム毎
    に個別の音響光学変調器を有し、一方の変調器の駆動信
    号が他方の変調器の駆動信号の周波数とは異なる周波数
    を有することを特徴とする請求項1に記載の放射源ユニ
    ット。
  3. 【請求項3】 前記音響光学変調装置を1個の音響光学
    変調器で構成し、前記サブビームの主光線が個別の光路
    に沿って前記変調器を通過するように構成したことを特
    徴とする請求項1に記載の放射源ユニット。
  4. 【請求項4】 前記音響光学変調装置とビームスプリッ
    タとの間に第2の音響光学変調器を配置し、第2の音響
    光学変調器の駆動信号が前記第1の音響光学変調器の駆
    動信号の周波数とは異なる周波数を有することを特徴と
    する請求項3に記載の放射源ユニット。
  5. 【請求項5】 前記放射源をゼーマンレーザとしたこと
    を特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の放射源ユ
    ニット。
  6. 【請求項6】 前記放射源を、異なる周波数を有し、互
    いに直交する偏光方向に直線偏光した2本のビームを放
    出する波長安定化レーザとしたことを特徴とする請求項
    1,2,3又は4記載の放射源ユニット。
  7. 【請求項7】 λを放射の波長とした場合、前記偏光感
    知ビームスプリッタを回折格子と一方のサブビームの光
    路中に配置したλ/2板とで構成し、前記ビーム結合素
    子を回折格子で構成したことを特徴とする請求項1,
    2,3又は4に記載の放射源ユニット。
  8. 【請求項8】 前記ビームスプリッタ及びビーム結合素
    子を複屈折材料の光学楔で構成したことを特徴とする請
    求項1,2,3,4,5又は6に記載の放射源ユニッ
    ト。
  9. 【請求項9】 前記ビームスプリッタ及びビーム結合素
    子をロッションプリズムで構成したことを特徴とする請
    求項1,2,3,4,5又は6に記載の放射源ユニッ
    ト。
  10. 【請求項10】 前記ビームスプリッタ及びビーム結合
    素子をコイスタプリズムで構成したことを特徴とする請
    求項1,2,3,4,5又は6に記載の放射源ユニッ
    ト。
  11. 【請求項11】 前記ビームスプリッタ及びビーム結合
    素子をウォルストンプリズムで構成したことを特徴とす
    る請求項1,2,3,4,5又は6に記載の放射源ユニ
    ット。
  12. 【請求項12】 前記ビームスプリッタ、音響光学素子
    及びビーム結合素子を対称性の3素子ウォルストンプリ
    ズムとして一体化され、この3素子ウォルストンプリズ
    ムの外側に位置する2個のプリズム素子がそれぞれビー
    ムスプリッタ及びビーム結合素子を構成し、内側のプリ
    ズム素子が音響トランスジューサが設けられて音響光学
    変調器を構成することを特徴とする請求項3記載の放射
    源ユニット。
  13. 【請求項13】 前記第1の対称性3素子ウォルストン
    プリズムの外側に同様な第2の対称性3素子ウォルスト
    ンプリズムを配置し、第1の対称性3素子ウォルストン
    プリズムの音響光学変調器の駆動信号が、第2の対称性
    3素子ウォルストンプリズムの音響光学変調器の駆動信
    号の周波数とは異なる周波数を有することを特徴とする
    請求項12記載の放射源ユニット。
  14. 【請求項14】 前記対称性3素子ウォルストンプリズ
    ムの内側に位置する素子に第2の音響トランスジューサ
    を設け、動作中前記2個の音響トランスジューサに互い
    に異なる周波数の駆動信号を供給することを特徴とする
    請求項12記載の放射源ユニット。
  15. 【請求項15】 前記放射源を、互いに異なる周波数を
    有し相互に直交する偏光方向を有する2個の直線偏光し
    たビーム成分を放出する波長安定化されたレーザとし、
    前記ビームスプリッタ及びビーム結合素子を前記音響光
    学変調器の入射面及び出射面によりそれぞれ形成し、こ
    れら入射面及び出射面が互いに平行に延在すると共にレ
    ーザビームの主光線に対して90゜から偏移した角度を
    なし、前記音響光学変調器の光学軸がレーザビームの主
    光線に対して90゜から偏移した角度をなすことを特徴
    とする請求項3記載の放射源ユニット。
  16. 【請求項16】 放射源ユニットと、放射源ユニットか
    ら出射したビームを測定ビームと基準ビームとに分離す
    るビームスプリッタと、測定ビームが伝搬する測定光路
    と、基準ビームが伝搬する基準光路と、測定光路及び基
    準光路をそれぞれ通過した測定ビームと基準ビームとを
    結合することによって形成されたビームの光路中に配置
    した放射感知検出器とを具える干渉計において、 前記放射源ユニットを請求項1から15までのいずれか
    1項に記載の放射源ユニットとしたことを特徴とする干
    渉計。
  17. 【請求項17】 マークが形成されている第1の物体の
    同じくマークが形成されている第2の物体に対する位置
    を検出する位置検出装置であって、同一の偏光方向を有
    するビーム成分が前記第1の物体のマーク及び第2の物
    体のマーク上に干渉パターンを形成する2本のビームを
    発生する照明装置と、第1の物体のマーク及び第2の物
    体のマークからの放射をそれぞれ第1の電気信号及び第
    2の電気信号に変換する第1及び第2の放射感知検出器
    とを具え、これら電気信号間の位相差が前記第1の物体
    と第2の物体との間の相互間位置を表わす位置検出装置
    において、 前記照明装置が、請求項1から15までのいずれか1項
    に記載の放射源ユニットを有することを特徴とする位置
    検出装置。
  18. 【請求項18】 化学線放射ビームを発生する照明装置
    と、マスクホルダと、投影レンズ系と、基板ホルダと、
    マスクを基板に対して整列させるアラインメント装置と
    を具えるマスクを基板上に投影する装置において、 前記アラインメント装置が請求項17に記載の位置検出
    装置を含み、前記第1の物体をマスクとし、第2の物体
    を基板としたことを特徴とするマスクを基板上に投影す
    る装置。
  19. 【請求項19】 化学線放射ビームを発生する照明装置
    と、マスクホルダと、投影レンズ系と、基板ホルダと、
    前記基板ホルダの位置及び変位を検出する干渉計装置と
    を具えるマスクを基板上に投影する装置において、 前記干渉計装置が、請求項1から15のいずれか1項に
    記載の放射源ユニットを少なくとも1個有することを特
    徴とするマスクを基板上に投影する装置。
  20. 【請求項20】 基板ホルダの位置及び変位を検出する
    干渉計装置を有する請求項18に記載の装置において、
    前記干渉計装置が請求項1から15までのいずれか1項
    に記載の放射源ユニットを少なくとも1個含むことを特
    徴とする装置。
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