JP3493094B2 - パターン形成方法、露光装置、及び半導体装置 - Google Patents

パターン形成方法、露光装置、及び半導体装置

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JP3493094B2
JP3493094B2 JP04195796A JP4195796A JP3493094B2 JP 3493094 B2 JP3493094 B2 JP 3493094B2 JP 04195796 A JP04195796 A JP 04195796A JP 4195796 A JP4195796 A JP 4195796A JP 3493094 B2 JP3493094 B2 JP 3493094B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学増幅型ポジレ
ジストを用いたパターン形成方法、露光装置およびそれ
らによって作成した半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置のパターン形成を行うリソグ
ラフィー工程では、化学増幅型ポジレジストが広く用い
られている。この化学増幅型ポジレジストは、露光によ
りレジスト中に発生した酸が、露光後の加熱によってレ
ジスト中を拡散し、レジスト中に含まれる溶解抑止剤を
分解することによって、露光部が現像液に対し、可溶と
なるものである。しかしながら、化学増幅型ポジレジス
トは、露光により発生した酸が大気中の塩基性物質と中
和反応を起こして失活することにより、表面が難溶化す
るという問題があった。
【0003】化学増幅型ポジレジストが用いられる露光
装置には、電子ビーム、X線、紫外線などを光源として
用いたものがある。例えば、電子ビーム描画装置では、
露光は真空中で行われる。この場合、露光作業に時間が
かかるため、1バッチで複数の試料を露光する際には、
バッチ内の各試料の間で露光前後の大気中放置時間およ
び真空中放置時間が異なり、最初と最後の試料では各放
置時間が大きく異なってしまう。露光により発生した酸
は常温においてもレジスト中をわずかずつ拡散するた
め、前記したような場合、1バッチ内の各試料でレジス
ト感度が異なることが懸念される。また、X線露光によ
るパターン形成では、露光を大気中で行うために、試料
が露光前後に大気中に長時間放置されがちであり、表面
の難溶化が起こりやすいといった問題があった。
【0004】これに対し、例えば複数の試料を処理する
場合でも、1枚ごとに、レジスト塗布−露光−露光後加
熱−現像の各工程を引き続いて行うようにすれば、放置
による感度変動の影響は軽減することができる。しかし
ながら、この場合、露光装置ごとにレジスト塗布装置や
現像装置が必要になり、一つのレジスト塗布装置及び現
像装置を異なる幾つかの露光装置で共有することが難し
い。また、露光装置にもレジスト塗布装置及び現像装置
とのインターフェース機構が必要となり、結果的にコス
トが高くなるという問題があった。
【0005】また、上記の従来例以外にも、レジスト表
面に酸性を有する保護膜を形成したり、大気中の塩基性
物質を化学的なフィルターを用いて除去することによっ
て表面難溶化を防止する方法も考えられている。しかし
ながら、このような表面保護膜を用いる方法では、工程
数が増えることや表面保護膜によるダスト増が懸念され
る。さらに、そのようなダスト対策として化学的フィル
ターを用いる場合には、露光装置を覆うようなフィルタ
リング設備やフィルターの交換が必要であり、コストが
さらに増加するという問題があった。
【0006】一方、1枚ごとにレジスト塗布−露光−露
光後加熱−現像の各工程を引き続いて行う場合でも、露
光に必要な時間が長くなると、最初に露光した部位と最
後に露光した部位とで露光前後に放置される時間が異な
るため、それぞれの部位の露光される時点における感度
が変動してしまう。このような感度変動は、複数の基板
を1バッチで処理する場合の感度変動に比べて小さい
が、より精度の高いレジストパターンを形成するために
改良の余地のある点であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情を考
慮してなされたものである。その目的とするところは、
コスト増加の原因となる露光装置の改造や設備、もしく
は工程数増加を招くことのない簡易な方法によって、パ
ターン寸法変動を防止するパターン形成方法、露光装置
及び半導体装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】[発明の概要] <要旨> 本発明のパターン形成方法は、化学増幅型ポジレジスト
を用いるパターン形成方法において、レジストが塗布さ
れた複数の基板を露光するにあたり、下記の(1)〜
(4)の工程を含むこと、を特徴とするものである。 (1)前記レジストが塗布された基板がパターン形成過
程において放置される各雰囲気下での感度変化を求め、 (2)該レジストが塗布された被露光基板の露光前およ
び露光後の大気中放置および/または真空中放置時間を
測定または決定し、 (3)(1)において求められた感度変化と(2)にお
いて測定または決定された各放置時間に基づいて、露光
される各被露光基板の部位に対する最適な露光量を決定
し、 (4)該決定された露光量にて被露光基板を露光する。
【0009】また、本発明の露光装置は、化学増幅型ポ
ジレジストが塗布された基板を露光する露光装置であっ
て、下記の(1)〜(4)を具備すること、を特徴とす
るものである。 (1)前記レジストが塗布された基板がパターン形成過
程において放置される各雰囲気下での感度変化を記憶す
る手段と、 (2)該レジストが塗布された被露光基板の露光前およ
び露光後の大気中放置および/または真空中放置時間を
測定もしくは入力する手段と、 (3)(1)において記憶した感度変化と(2)におい
て測定もしくは入力された各放置時間に基づき、露光さ
れる各被露光基板の部位に対する最適な露光量を決定す
る手段と、 (4)該決定された露光量にて該被露光基板を露光する
手段。
【0010】また、本発明のパターン形成方法は、単一
の化学増幅型ポジレジスト塗布済み露光基板を露光し
て、パターンを形成する方法であって、下記の(1)〜
(4)の工程を含むこと、を特徴とするものである。 (1)露光を行う雰囲気下に放置されたときの、露光前
および露光後のレジストの単位時間当たりの感度変化を
求め、 (2)該露光基板の露光開始から露光終了までの所要時
間を測定または決定し、その所要時間から、当該基板の
各露光位置における露光前後の所要時間を決定し、 (3)決定された露光前および露光後の所要時間に基づ
いて当該基板の各露光位置における最適な露光時間を決
定し、 (4)該決定された露光量にて露光基板の当該露光位置
を露光する。
【0011】さらに、本発明の半導体装置は、上記のパ
ターン形成方法または露光装置により製造されたこと、
を特徴とするものである。
【0012】<効果>本発明によれば、化学増幅型ポジ
レジストを用いるパターン形成方法において、コスト増
加の原因となる露光装置の改造や設備、もしくは工程数
増加を招くことない簡易な方法によって、パターン寸法
精度の劣化を防止することが可能となる。
【0013】[発明の具体的な説明] <化学増感型ポジレジストの放置による感度変動>被露
光物が放置される環境としては、 1)露光前真空中放置、 2)露光後真空中放置、 3)露光前大気中放置、および 4)露光後大気中放置、 がある。このうち、露光前真空中放置は、大気中の塩基
性物質による汚染の心配が無く、感度変化に対する影響
は少ないため、無視できる場合も多い。
【0014】レジストを露光前後に大気中に放置放置し
た場合、図1に示すように、例えばアンモニアのような
大気中の塩基性物質15がレジスト12の表面を汚染し
(図1(b))、レジスト12表面近傍の酸13が失活
する(図1(c))。この失活した酸17のために、露
光後加熱によってもレジスト表面で溶解抑止剤の分解が
起こりにくくなり、レジスト表面に現像時にも溶けない
不溶化層が形成されて、レジストパターン19が露光領
域に対応した形状とはならなくなる(図1(d))。
【0015】レジストを真空中に放置した場合は、大気
中の塩基性物質の影響を受けないため、表面難溶化はほ
とんど起こらない。しかしながら、図2に示すように電
子線11の照射により発生した酸13は常温においても
レジスト12中を僅かずつ拡散する(図2(b))。こ
のため、真空中であっても露光後に長時間放置すると、
溶解抑止剤の分解が露光領域よりも広範囲に及んでしま
い(図2(c))、現像後、高感度化したように見える
(図2(d))。
【0016】<試料間の感度変動の補正>上記問題に対
し、本発明では、図3に示すようなステップにより処理
を行う。まず、ステップ1において、レジストの放置環
境下で、単位時間当たりのレジスト感度変化を測定す
る。このとき、感度変化は測定する環境の塩基性物質濃
度によって左右されるため、測定は実際の露光および放
置を行う場所で行うべきである。各環境下において一定
時間放置したレジスト試料の感度の変化は、例えば図4
のように示される。
【0017】図4の結果から、図5のような、横軸を放
置時間とし、縦軸を基準露光量に対する最適露光量変動
としたデータが得られる。図5のデータより、ここでは
露光前後に大気中放置した場合、および露光後に真空中
放置した場合における単位時間当たりの感度変化が得ら
れる。
【0018】次いで、ステップ2において、1バッチ内
の各試料の放置時間を測定する。試料一つ当たりの露光
時間は、試料上に配置してあるチップ数やレジスト感度
などで計算可能である。例えば、1バッチで20枚のレ
ジストの露光を行う場合、それぞれの試料に対して、レ
ジスト塗布後から露光までの時間と、露光してから露光
後加熱までの時間を測定もしくは入力する。
【0019】そして、ステップ3において、ステップ1
で求めておいた各環境下での感度変化に基づき、1バッ
チ内の各試料について、以下の式に基づき最適露光量を
決定する。 D=D+a×ha+b×hb+c×hc+d×hd (I) ここで、Dは基準露光量であり、a、b、cおよびd
はそれぞれ露光前真空中放置、露光前大気中放置、露光
後真空中放置および露光後大気中放置における単位時間
あたりの感度変化を示し、ha、hb、hcおよびhd
はそれぞれ露光前真空中放置、露光前大気中放置時間、
露光後真空中放置時間および露光後大気中放置時間を示
す。
【0020】例として、露光前に大気中放置を行い、露
光後は真空中に試料を保管する電子ビーム描画装置を考
える。通常用いられるように、1バッチに含まれる試料
はほぼ同時にレジストが塗布され、1バッチすべての試
料の露光が終わってから、すべての試料を同時に露光後
加熱および現像に付すものとする。
【0021】露光の所要時間は1枚1時間であり、1バ
ッチに10枚の試料が含まれる場合を想定すると、全体
で露光に要する時間は10時間となる。この場合、ha
は無視できるほど短く、露光前の大気中放置時間hb
は、0、1、2…9番目の各試料について、0、1、2
…9時間であり、露光後の真空中放置時間hcは、それ
ぞれ9、8、7…1時間となる。この場合、露光後大気
中放置は行わないため、hdは0時間となる。例えば、
が10μC/cm2 であり、bが0.3μC/c
2 ・hrであり、cが−0.2μC/cm2 ・h
rであれば、1時間(すなわち1試料)ごとに露光量を
0.5μC/cm2 ずつ増加させればよい。
【0022】実際のパターン形成では、レジスト塗布の
後、ステップ3で決定された露光量に基づいて露光を行
い、露光後加熱、および現像を行ってパターンを形成さ
せる。上記方法によって、1バッチ内の複数の試料を均
一かつ所望寸法通りに形成することができる。
【0023】<試料間の感度変動を補正する露光装置>
前記したような感度補正を行うためには、露光しようと
する1バッチ内の各試料について、それぞれ大気中およ
び/または真空中での放置時間を求め、最適な露光量を
設定する必要がある。しかしながら、1バッチ内の各ウ
ェハについて、それぞれ露光量を計算して、入力するの
は面倒である。
【0024】試料の描画時間は、レジスト感度とウェハ
あたりのチップ数で、予測を行うことができる。このた
め、予めレジストの単位時間当たりの感度変化を記憶し
ておけば、最適な露光量を自動的に求めることができ
る。また、実際の大気及び真空中の放置時間を測定もし
くは入力することによって、より正確な露光量の設定を
行うことができる。
【0025】<近接効果補正の影響>電子ビーム描画の
場合、高精度なパターンを描画するためには近接効果補
正が行われる。近接効果補正は、パターン密度による後
方散乱電子の量の補償をするためのものである。代表的
な近接効果補正法は、1)照射量補正法、2)ゴースト
法があるが、感度変化防止のための補正露光で近接効果
補正が崩れる心配もある。しかしながら、本発明による
感度変動補正のための補正露光量は基準露光量の数%で
あるために、近接効果補正精度への影響もない。
【0026】<試料内の感度変動の補正>前記した方法
により、従来の方法よりもパターン寸法が均一なレジス
ト基板を得ることができる。しかしながら、より高精度
に均一なレジスト基板が要求されることもある。例え
ば、1枚当たりの描画時間が数時間に及ぶような大規模
なパターン描画を露光する場合や、パターン寸法が0.
1μm程度となった場合には、ウェハ内でも寸法ばらつ
きを極力抑制する場合がある。前記した方法では、試料
間のパターン寸法は均一となるが、上記のような場合に
は各試料内でパターン寸法がばらつくことも考えられ
る。すなわち、前記した方法ではひとつの試料について
露光量が同一であるため、試料内の最初に露光した部分
と、最後に露光した部分では放置時間が異なるために感
度変動が生じて、パターン寸法変動の原因となりうるか
らである。
【0027】しかしながら、これについても下記の放置
時間に対する補正を加えることにより、パターンの寸法
ばらつきを抑えることができる。 D’=D+p×hp+q×hq (II) ここで、Dは(I)式で求めた補正露光量であり、pお
よびqは露光時の雰囲気下における露光前後の放置にお
ける単位時間当たりの感度変動であり、hpおよびhq
は、当該試料の露光所要時間内における、試料内の特定
の部位に対する露光前後の放置時間を示す。このよう
に、各試料の露光面内で露光量を変えることにより、試
料内のばらつきを抑制することが可能となる。
【0028】本発明は、本発明の効果を損なわない範囲
で、レジストパターンを形成させる際に用いられる一般
的な方法と組み合わせることが可能である。例えば、表
面保護膜や雰囲気制御と併用することが可能である。こ
れにより、より正確なパターン寸法制御が可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
【実施例】以下に、図を用いながら、本発明の実施例を
説明する。下記の諸例では、ベース樹脂にポリビニルフ
ェノールを用い、溶解抑制剤としてターシャリーブトキ
シカルボメチル化したポリビニルフェノールを20%導
入したレジストを用いた。また、酸発生剤にはトリフェ
ニルスルフォレートを用いた。
【0030】このレジストをSi基板上に膜厚0.5μ
mでスピンコートし、ホットプレート上で110℃/1
20秒の条件でプリベークした後、露光を行った。露光
後のウェハはホットプレート上で60℃/180秒の条
件で、露光後ベークを行った後、0.27NのTMAH
水溶液で60秒間現像を行った。加速電圧50kVの電
子ビーム描画装置を用いて、この条件で描画した場合に
は、実用感度は10μC/cm2 程度である。
【0031】実施例1 ここでは、露光装置として、加速電圧は50kVで、可
変成形ビーム方式の電子ビーム描画装置を用いた。この
電子ビーム描画装置は、露光前にはローダーキャリアか
らウェハを取り出し、露光後は真空容器の中にウェハを
保持する構造となっている。装置の概略構成図は図6に
示す通りである。
【0032】予め、各工程での感度変化を求めた。ここ
では、露光前の大気中放置時間、露光後の真空中放置時
間、および露光後の大気中放置時間に対する感度変化
は、それぞれ0.1、−0.02および0.2μC/c
2 であった。
【0033】処理する試料としては、1バッチを10枚
とした。レジスト塗布及び露光後加熱は、1バッチの試
料についてほぼ同時に行った。1枚のウェハの露光に要
する時間は、1時間であった。露光後の大気中放置時間
は十分短くすることが可能であって、それによる感度変
化は小さいので無視した。このため、露光前の大気中放
置時間と、露光後の真空中放置時間のみを計算し、バッ
チ内の各ウェハの露光量を計算した。補正照射量は、表
1に示すようになった。ここでは、1試料毎に0.12
μc/cm2 ずつ照射量を増加させた。この補正照射
量を基準照射量10μC/cm2 に適用し、各ウェハ
ごとの照射量を決定した。
【0034】 表1 補正照射量(実施例1) 露光前大気中 露光後真空中 放置による感 放置による感 補正照射量 度変動に対す 度変動に対す 合計 る補正露光量 る補正露光量 1枚目 0 −0.2 −0.20 2枚目 0.1 −0.18 −0.08 3枚目 0.2 −0.16 0.04 4枚目 0.3 −0.14 0.16 5枚目 0.4 −0.12 0.28 6枚目 0.5 −0.10 0.40 7枚目 0.6 −0.08 0.52 8枚目 0.7 −0.06 0.64 9枚目 0.8 −0.04 0.76 10枚目 0.9 −0.02 0.88
【0035】各ウェハごとの照射量は、そのウェハの描
画開始から終了までの丁度中間のチップが最適な照射量
となるように設定した。これにより、各ウェハ内での寸
法ばらつきを許容範囲内に抑制することができる。この
ようにして、1バッチ内の露光量を決定した後、ウェハ
にレジストを塗布して、ローダーキャリアにセットし、
露光を行った。露光後のウェハは真空容器から取り出
し、直ちに露光後加熱を行った。この結果、パターンの
寸法ばらつきを抑えることができた。
【0036】実施例2 実施例1と異なる電子ビーム描画装置を用いて、レジス
トの作成を行った。装置の概略構成図は図7に示す通り
である。ここで用いた装置は、ウェハ10枚を1バッチ
として処理を行う。ここで用いた装置において、試料は
露光前、露光後ともに真空容器に保持されているため、
レジスト形成までに大気中に放置されることはない。し
かしながら、1枚のウェハの描画時間が1時間かかるた
めに、1枚目と10枚目で露光後の真空放置時間が9時
間異なる。
【0037】実施例1と同様に、予備実験により各ウェ
ハに最適な露光量を予め求めておき、各ウェハの照射量
を変えた。処理する試料としては、1バッチを10枚と
した。レジスト塗布及び露光後加熱は、1バッチの試料
すべてについて同時に行った。レジスト塗布から露光装
置の真空容器にセットするまでの時間と、ウェハの取り
出しから露光後加熱までの大気中の放置時間は、十分短
くすることができて、これによる感度変化は無視するこ
とができた。このため、露光後の真空中放置時間のみを
計算し、バッチ内の各ウェハの露光量を計算した。補正
照射量は表2に示すとおりであり、1試料毎に0.02
μC/cm2 ずつ照射量を増加させた。この補正照射
量を基準照射量10μC/cm2 に適用し、各ウェハ
ごとの照射量を決定した。
【0038】
【0039】この場合も、実施例1同様、各ウェハごと
の照射量は、そのウェハの描画開始から終了までの丁度
中間のチップが最適な照射量となるように設定した。こ
れにより、各ウェハ内での寸法ばらつきを許容範囲内に
抑制することができる。このようにして、1バッチ内も
露光量を決定した後、ウェハにレジストを塗布して真空
容器にセットし、露光を行った。露光後のウェハは真空
容器から取り出し、直ちに露光後加熱を行った。これに
より、本発明の方法を用いない場合よりもパターン寸法
のばらつきを抑えることができた。
【0040】実施例3 X線ステッパによりX線露光を行った。ここで用いたX
線ステッパでは、ウェハは露光前と露光後に大気中に放
置される。このため、レジスト作成過程における感度変
化としては、露光前の大気中放置時間および露光後の大
気中放置時間が重要となる。ここでは、露光前の大気中
放置および露光後の大気中放置に対する感度変化はそれ
ぞれ10および−20mJ/cm2 であった。
【0041】処理する試料としては、1バッチを12枚
とした。レジスト塗布および露光後加熱は同時に行っ
た。1枚のウェハの露光に要した時間は30分であっ
た。露光前の大気中放置時間と露光後の大気中放置時間
とを計算し、バッチ内の各ウェハの露光量を計算した。
補正照射量は表3に示すとおりであり、30分毎に1試
料の露光を行うため、1試料毎に5mJ/cm2 ずつ照
射量を減少させた。この補正照射量を基準照射量の10
00mJ/cm2 に適用し、各ウェハごとの照射量を決
定した。
【0042】 表3 補正照射量(実施例3) 露光前大気中 露光後大気中 放置による感 放置による感 補正照射量 度変動に対す 度変動に対す 合計 る補正露光量 る補正露光量 1枚目 0 110 110 2枚目 5 100 105 3枚目 10 90 100 4枚目 15 80 95 5枚目 20 70 90 6枚目 25 60 85 7枚目 30 50 80 8枚目 35 40 75 9枚目 40 30 70 10枚目 45 20 65 11枚目 50 10 60 12枚目 55 0 55
【0043】この場合も、実施例1および実施例2と同
様、各ウェハごとの照射量は、そのウェハの描画開始か
ら終了までの丁度中間のチップが最適な照射量となるよ
うに設定した。これにより、各ウェハ内での寸法ばらつ
きを許容範囲内に抑制することができる。
【0044】このようにして、1バッチ内の露光量を決
定した後、ウェハにレジストを塗布してX線ステッパの
ローダーキャリアにセットし、露光を行った。露光後の
ウェハは直ちに露光後加熱を行った。これにより、本発
明の方法を用いない場合よりもパターン寸法のばらつき
を抑えることができた。
【0045】実施例4 実施例1で用いた電子ビームを使用して、5枚のウェハ
試料を1バッチとして描画を行った。ここで用いたウェ
ハには20mm角のチップが30個配置されている。1
チップの描画に要する時間は約6分であり、したがって
1ウェハあたりの描画時間は180分となる。
【0046】まず、実施例1と同様に各試料の最適露光
量を決定した。各試料の照射量は、その試料の描画開始
から終了までのちょうど中間のチップが最適な照射量に
なるように設定した。次いで、各試料内の補正照射量を
求めた。塗布、露光装置へのセッティング、露光後加
熱、および現像の各処理は試料単位で行われ、また露光
前の真空中放置による感度変動は小さいために無視でき
るので、試料内の感度変動に影響を及ぼすのは露光後の
真空中放置のみである。露光後の真空中放置による1時
間当たりの感度変動は−0.02μC/cm2 である
から、1チップ当たり(すなわち6分)当たりの感度変
化は−0.002μC/cm2 である。求められた各
試料の最適照射量に対して、1試料内の補正照射量を適
用し、各試料内の各チップに対する最適照射量を決定し
た。ここでは、1試料内の最初のチップから最後のチッ
プで0.06μC/cm2 の範囲で照射量が変化して
いることになる。
【0047】露光後の試料は真空容器から取り出して、
すみやかに露光後加熱を行った。この結果、パターンの
寸法ばらつきを極めて小さく抑えることができた。な
お、上記実施例では、電子ビーム描画装置及びX線ステ
ッパを用いたが、本発明は化学増幅型ポジレジストを用
いる他の露光装置でも用いることができる。
【0048】また、上記実施例では、試料としてSiウ
ェハを用いたが、本発明は試料の形状や材質を制限する
ものではなく、例えばレチクルなどにも利用できる。そ
の他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して利
用することができる。
【発明の効果】本発明によれば、化学増幅型ポジレジス
トを用いるパターン形成方法において、簡易な方法によ
って、パターン寸法精度の劣化を防止することが可能と
なることは[発明の概要]の項に前記した通りである。
【図面の簡単な説明】
【図1】露光前後の大気中放置によるパターン寸法変動
を示す模式図。
【図2】露光後の真空中放置によるパターン寸法変動を
示す模式図。
【図3】本発明による方法を示すフローチャート。
【図4】放置時間と感度変化(レジスト断面)の関係を
示す模式図。
【図5】放置時間と基準露光量に対する最適露光量変動
を示す図。
【図6】実施例1および実施例4に使用した電子ビーム
描画装置の概略構成図。
【図7】実施例2に使用した電子ビーム描画装置の概略
構成図。
【符号の説明】
11 電子線 12 レジスト 13 酸 14 基板 15 塩基性物質 16 露光領域 17 失活した酸 18 可溶領域 19 レジストパターン 61 鏡筒 62 描画室 63 試料 64 可動ステージ 65 露光前試料格納用キャリア 66 試料格納用真空容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/30 541P (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 C23F 1/00 102 G03F 7/20 503

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化学増幅型ポジレジストを用いるパターン
    形成方法において、レジストが塗布された複数の基板を
    露光するにあたり、下記の(1)〜(4)の工程を含む
    ことを特徴とする、パターン形成方法。 (1)前記レジストが塗布された基板がパターン形成過
    程において放置される各雰囲気下での感度変化を求め、 (2)該レジストが塗布された被露光基板の露光前およ
    び露光後の大気中放置および/または真空中放置時間を
    測定または決定し、 (3)(1)において求められた感度変化と(2)にお
    いて測定または決定された各放置時間に基づいて、露光
    される各被露光基板の部位に対する最適な露光量を決定
    し、 (4)該決定された露光量にて被露光基板を露光する。
  2. 【請求項2】半導体素子を製造する際に、レジストが塗
    布された複数の基板を露光するにあたり、下記の(1)
    〜(4)の工程を含む、化学増幅型ポジレジストを用い
    るパターン形成方法により製造された半導体素子を具備
    することを特徴とする半導体装置。 (1)前記レジストが塗布された基板がパターン形成過
    程において放置される各雰囲気下での感度変化を求め、 (2)該レジストが塗布された被露光基板の露光前およ
    び露光後の大気中放置および/または真空中放置時間を
    測定または決定し、 (3)(1)において求められた感度変化と(2)にお
    いて測定または決定された各放置時間に基づいて、露光
    される各被露光基板の部位に対する最適な露光量を決定
    し、 (4)該決定された露光量にて被露光基板を露光する。
  3. 【請求項3】化学増幅型ポジレジストが塗布された基板
    を露光する露光装置であって、下記の(1)〜(4)を
    具備することを特徴とする、露光装置。 (1)前記レジストが塗布された基板がパターン形成過
    程において放置される各雰囲気下での感度変化を記憶す
    る手段と、 (2)該レジストが塗布された被露光基板の露光前およ
    び露光後の大気中放置および/または真空中放置時間を
    測定もしくは入力する手段と、 (3)(1)において記憶した感度変化と(2)におい
    て測定もしくは入力された各放置時間に基づき、露光さ
    れる各被露光基板の部位に対する最適な露光量を決定す
    る手段と、 (4)該決定された露光量にて該被露光基板を露光する
    手段。
  4. 【請求項4】半導体素子を製造する際に、下記の(1)
    〜(4)を具備する、化学増幅型ポジレジストが塗布さ
    れた基板を露光する露光装置を用いて作成した半導体素
    子を具備することを特徴とする半導体装置。 (1)前記レジストが塗布された基板がパターン形成過
    程において放置される各雰囲気下での感度変化を記憶す
    る手段と、 (2)該レジストが塗布された被露光基板の露光前およ
    び露光後の大気中放置および/または真空中放置時間を
    測定もしくは入力する手段と、 (3)(1)において記憶した感度変化と(2)におい
    て測定もしくは入力された測定もしくは入力された各放
    置時間に基づき、露光される各被露光基板の部位に対す
    最適な露光量を決定する手段と、 (4)該決定された露光量にて該被露光基板を露光する
    手段。
  5. 【請求項5】単一の化学増幅型ポジレジスト塗布済み露
    光基板を露光して、パターンを形成する方法であって、
    その露光工程が下記の(1)〜(4)の工程を含むこと
    を特徴とする、パターン形成方法。 (1)露光を行う雰囲気下に放置されたときの、露光前
    および露光後のレジストの単位時間当たりの感度変化を
    求め、 (2)該露光基板の露光開始から露光終了までの所要時
    間を測定または決定し、その所要時間から、当該基板の
    各露光位置における露光前後の所要時間を決定し、 (3)決定された露光前および露光後の所要時間に基づ
    いて当該基板の各露光位置における最適な露光時間を決
    定し、 (4)該決定された露光量にて露光基板の当該露光位置
    を露光する。
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