JP3492658B2 - 木材チップを用いた構造物の製造方法並びに木材チップを用いた構造物 - Google Patents

木材チップを用いた構造物の製造方法並びに木材チップを用いた構造物

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株式会社マキタ創建
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木材チップを用い
た構造物の製造方法並びに木材チップを用いた構造物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
この種の木材チップを用いた構造物は、例えば、木廃材
や余った建築用木材などを加工した木材チップと,保形
材としての接着剤を混合し、この混合物を乾燥固化させ
て任意の形状(例えばボード型など)に構成するもの
で、非常に簡単に製造できる上に、これまでは廃棄処分
していた木材の無駄を無くして資源を有効活用できると
いう点から、最近注目されてきている。
【0003】しかしながら、このような従来の木材チッ
プを用いた構造物は、接着剤を用いて構成するものであ
るために、例えば、屋外で使用した場合には雨などによ
って接着剤中の有害な物質が溶け出してしまうことがあ
り、更に処分するに当たって焼却すると人体に悪影響を
及ぼすガスが発生してしまうし、埋め立て処分しても土
中に接着剤が分解されずに残ってしまうなど環境的な問
題を生じてしまう。
【0004】本発明者は、このような問題点に着目し、
これを何とか解決できないかと鋭意研究を重ね、試行錯
誤した結果、接着剤などの環境問題の要因となる物質を
全く使用しない極めて環境に適した構造物を構成できる
画期的な木材チップを用いた構造物の製造方法並びにこ
の木材チップを用いた構造物を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【0006】木材チップAと水と土とを混合し、この混
合物1を型枠2に入れて所定形状にプレス成形すると共
に、このプレス状態を保持したまま混合物1を乾燥さ
せ、乾燥後この混合物1を前記型枠2内より取り出すこ
とを特徴とする木材チップを用いた構造物の製造方法に
係るものである。
【0007】また、前記木材チップAは、前記混合物1
の全体重量の半分以上を占め、この木材チップAを除い
た混合物1の残りの重量部分を前記水と前記土とで成す
ことを特徴とする請求項1記載の木材チップを用いた構
造物の製造方法に係るものである。
【0008】また、前記混合物1を前記型枠2内に入れ
た後、プレス成形によりこの混合物1の体積を数分の1
に圧縮し、このプレス状態を保持したまま混合物1を乾
燥させることを特徴とする請求項1,2のいずれか1項
に記載の木材チップを用いた構造物の製造方法に係るも
のである。
【0009】また、前記型枠2に、この型枠2内でプレ
ス成形した前記混合物1をプレス状態に保持する保持機
構3を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか
1項に記載の木材チップを用いた構造物の製造方法に係
るものである。
【0010】また、木材チップAと水と土とから成り、
この木材チップAと水と土との混合物1を型枠2に入れ
てプレス成形すると共に、このプレス状態を保持したま
ま混合物1を乾燥させることで所定形状に形成したこと
を特徴とする木材チップを用いた構造物に係るものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】好適と考える本発明の実施の形態
(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてそ
の作用効果を示して簡単に説明する。
【0012】木材チップAと水と土とを混合し、この混
合物1を型枠2に入れて所定形状にプレス成形すると共
に、このプレス状態を保持したまま混合物1を乾燥さ
せ、乾燥後この混合物1を前記型枠2内より取り出す
と、所定形状の木材チップを用いた構造物Kが完成す
る。
【0013】このようにして構成した本発明の構造物K
は、土を木材チップAの繋ぎとして成るものであり、木
材チップAと水と土とを混合した混合物1をプレス(圧
縮)し、このプレス状態で乾燥させて土を固化させたた
めに、完成品は強固な保形性(強度)を発揮する。
【0014】従って、この本発明の構造物Kは、保形材
として接着剤などは使用せず、全てが土に還る自然物
(木材チップA・水・土)で成るものであるために、極
めて環境に適した構造となり、しかも接着剤などを使わ
ずして極めて秀れた耐久強度を発揮する実用性に秀れた
ものとなる。
【0015】また、例えば、前記木材チップAは、前記
混合物1の全体重量の半分以上を占め、この木材チップ
Aを除いた混合物1の残りの重量部分を前記水と前記土
とで占めれば、強度が高く、且つ防火効果や断熱効果や
透水性などに秀れた前記構造物Kが出来上がることにな
る。
【0016】また、例えば、前記混合物1を前記型枠2
内に入れた後、プレス成形によりこの混合物1の体積を
数分の1に圧縮し、このプレス状態を保持したまま混合
物1を乾燥させれば、混合物1を極めて強固に圧縮する
ことによって一層強度の高い構造物Kができあがること
になる。
【0017】
【実施例】本発明の具体的な実施例について図面に基づ
いて説明する。
【0018】本実施例の構造体Kは、木材チップAと水
と土とを混合し、この混合物1を型枠2に入れて所定形
状にプレス成形すると共に、このプレス状態を保持した
まま混合物1を乾燥させて製造する。
【0019】以下、更に具体的に説明する。
【0020】本実施例では、木材チップAは、木廃材を
粉砕加工したものを使用して木材資源を有効に利用す
る。また、土は、例えば赤土などの普通の土で良いが、
粘土質の土を使用することで、より一層強度のある構造
物を製造することができる。
【0021】また、本実施例では、前記木材チップA
は、前記混合物1の全体重量の半分以上を占め、この木
材チップAを除いた混合物1の残りの重量部分を前記水
と前記土とで成す構成としている。
【0022】更に詳しく説明すると、木材チップAと水
と土とは、6(木材チップA):2(水):2(土)の
比率で混合している。この混合比率は、出願人が試作実
験を繰り返した結果得られた最適な比率であって、この
混合比率を採用して完成した構造物Kは、極めて秀れた
耐久強度並びに防火・断熱性能などを発揮することが確
認されている。
【0023】図1に示すように、この混合物1を箱型の
型枠2に入れた後、プレス成形によりこの混合物1の体
積を数分の1に圧縮する。
【0024】更に詳しく説明すると、型枠2内に入れた
混合物1の体積が略3分の1〜4分の1位になるまで板
状の圧縮体7によってボード形に圧縮する。この圧縮度
合いも、出願人が試作実験を繰り返した結果得られた最
適な圧縮度合いであって、この圧縮度合いを採用して完
成した構造物Kは、極めて秀れた耐久強度と透水性とを
発揮することが確認されている。
【0025】このプレス状態を保持したまま混合物1を
乾燥させるが、プレス状態の保持について説明すると、
本実施例では、前記型枠2に、この型枠2内でプレス成
形した混合物1をプレス状態に保持する保持機構3を設
けている。
【0026】保持機構3について説明すると、図2に示
すように、箱型の型枠2の対向する一方の側壁部の夫々
に貫通孔4を形成し、この貫通孔4間に棒状の保持体5
を着脱自在に嵌挿し得るように構成している。
【0027】そして、型枠2内で前記混合物1をプレス
成形している際に、前記貫通孔4に保持体5を貫通させ
ると、この保持体5が混合物1を圧縮している前記圧縮
体7に当接して混合物1をプレス状態に保持する構成と
している。
【0028】従って、この保持機構3は簡易に設計実現
可能な構成であり、且つプレス状態の保持・解除も単に
保持体5を貫通孔4に対して抜き差しするだけの簡易操
作で行えるなど秀れた構成となる。
【0029】また、この型枠2の周側壁部と圧縮体7に
は、小さな通水孔6を多数散在形成し、プレス状態の混
合物1から出る水分がこの通水孔6を介して型枠2外部
へと排出されて、プレス状態の混合物1が乾燥し易くな
るように構成している。
【0030】混合物1が乾燥したら前記保持体5による
プレス状態を解除し、型枠2内から取り出すと、構造物
Kが完成する。尚、本実施例では、プレス成形により図
3に示すようなボード形の構造物Kを形成した場合を示
している。
【0031】この構造物Kは、本実施例のように特別ボ
ード形である必要はなく、どのような形状に形成しても
良いが、ボード形にした本実施例では、例えば建築物用
の防火材や断熱材として使用することが可能である。
【0032】また、この本実施例の構造物Kは、土を繋
ぎとして使用するものであるため、透水性も有する。
【0033】また、本実施例の構造体Kは、外観上に木
材チップAや土が見えるために、例えば山道の歩道とし
てこの構造物Kを敷き詰めれば、歩道が自然に馴染んだ
景観を作り出すことができるし、歩道用のブロックなど
を施工する場合と比較して、積み上げたり敷設したりし
て施工することも非常に容易にできる。
【0034】尚、本発明は、本実施例に限られるもので
はなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るもの
である。
【0035】
【発明の効果】本発明は上述のように、木材チップと水
と土とを混合し、この混合物を型枠に入れて所定形状に
プレス成形すると共に、このプレス状態を保持したまま
混合物を乾燥させるから、保形材として接着剤などは使
用せず、全て土に還る自然物を使用するために極めて環
境に適した構造となり、しかも接着剤などを使用しない
構造でありながら、混合物をプレス成形してこのプレス
状態のまま乾燥固化させるために強固に圧縮された本発
明の構造物は極めて秀れた耐久強度を発揮することにな
るなど極めて実用性に秀れた画期的な木材チップを用い
た構造物の製造方法となる。
【0036】また、請求項2記載の発明においては、強
度が高く、且つ防火効果や断熱効果や透水性などに秀れ
た構造物が出来上がることになる一層実用性に秀れた木
材チップを用いた構造物の製造方法となる。
【0037】また、請求項3記載の発明においては、混
合物を極めて強固に圧縮することによって一層強度の高
い構造物ができあがることになる極めて実用性に秀れた
木材チップを用いた構造物の製造方法となる。
【0038】また、請求項4記載の発明においては、型
枠内でプレス成形した前記混合物をプレス状態に保持す
ることが極めて容易に行われる一層実用性に秀れた木材
チップを用いた構造物の製造方法となる。
【0039】また、請求項5記載の発明においては、保
形材として接着剤などは使用せず、全て土に還る自然物
(木材チップ・水・土)を使用するために極めて環境に
適した構造となり、しかも接着剤などを使用しない構造
でありながら、混合物をプレス成形してこのプレス状態
のまま乾燥固化させるために極めて秀れた耐久強度を発
揮することになるなど極めて実用性に秀れた画期的な木
材チップを用いた構造物となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の製造工程を示す説明図である。
【図2】本実施例の保持機構を示す説明図である。
【図3】本実施例の木材チップを用いた構造物の完成状
態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 混合物 2 型枠 3 保持機構 A 木材チップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B27N 1/00 - 9/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材チップと水と土とを混合し、この混
    合物を型枠に入れて所定形状にプレス成形すると共に、
    このプレス状態を保持したまま混合物を乾燥させ、乾燥
    後この混合物を前記型枠内より取り出すことを特徴とす
    る木材チップを用いた構造物の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記木材チップは、前記混合物の全体重
    量の半分以上を占め、この木材チップを除いた混合物の
    残りの重量部分を前記水と前記土とで成すことを特徴と
    する請求項1記載の木材チップを用いた構造物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記混合物を前記型枠内に入れた後、プ
    レス成形によりこの混合物の体積を数分の1に圧縮し、
    このプレス状態を保持したまま混合物を乾燥させること
    を特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の木材
    チップを用いた構造物の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記型枠に、この型枠内でプレス成形し
    た前記混合物をプレス状態に保持する保持機構を設けた
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    木材チップを用いた構造物の製造方法。
  5. 【請求項5】 木材チップと水と土とから成り、この木
    材チップと水と土との混合物を型枠に入れてプレス成形
    すると共に、このプレス状態を保持したまま混合物を乾
    燥させることで所定形状に形成したことを特徴とする木
    材チップを用いた構造物。
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JP5707007B1 (ja) * 2015-01-20 2015-04-22 株式会社アサヒ建設コンサルタント 木質燃料の成型方法

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