JP3492639B2 - 符号化復号化通信方法及び符号化復号化通信装置 - Google Patents
符号化復号化通信方法及び符号化復号化通信装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、符号化対象の伝送
帯域の可変を通信速度に対応させて音声符号化復号化に
よる通信を行う、符号化復号化通信方法及び符号化復号
化通信装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、低通信速度の通信チャンネル(時
分割多重などにおける論理通信回線)を用いた音声通信
の伝送方式(例えば、移動体通信における狭伝送帯域の
通信チャネル伝送)として、狭伝送帯域(N)−CDM
AやPDC/TDMAによる9600bpsの通信速度
が実施されている。これに対し、比較的広い伝送帯域に
よる伝送として、固定網電話網(ISDNなど)のよう
なサンプリング周波数8KHzコーディック/PCM符
号化方式のデータ量による通信、例えば、64Kbps
の通信速度による通信がある。 【0003】このPDC伝送方式では、種々のコード化
方式によって、通話音声特性を改善するため、肉声に近
い周波数に対応する伝送帯域を選択的に抽出するなどの
音声処理が行われている。この伝送方式において、例え
ば、音楽のように広い周波数帯域での音楽データ伝送で
は、音質劣化が生じ易い。すなわち、通信端末と通信ノ
ード(例えば、携帯端末とセル基地局)間の伝送路の伝
送帯域が狭く、広い伝送帯域による通信が出来ない。 【0004】これを改善して高速データ通信を実現する
ための方法として、複数の通信チャンネル(論理通信回
線)を同時に使用し、見かけ上の通信速度を拡大してデ
ジタルデータをパケット単位に分割する伝送方式があ
る。 【0005】図8は、従来の音声情報通信における周波
数拡散分布と通信チャンネル数による伝送帯域幅の関係
を説明するための図である。この例は従来の通信速度を
拡大してデジタルデータをパケット単位に分割するCD
MA伝送方式における音声情報の周波数拡散分布と通信
チャンネル数による収容伝送帯域幅の関係を示してい
る。図8の関係を示す伝送方式では、伝送帯域が拡大さ
れて、通信速度を大きく出来るようになり、より高品位
の音声通信が可能になることを意味している。 【0006】なお、図8の関係を示す伝送方式では、呼
設定時に通信網において、通信速度を拡大してデジタル
データをパケット単位に分割する特別な伝送処理が必要
である。すなわち、通信端末と通信ノード間の通信チャ
ンネル確保が発信側と着信側の通信端末の個別動作で実
行される。換言すれば、発信側通信端末と着信側通信端
末と通信ノードとの間で確保した通信チャンネル数が必
ず一致するという保証がないものである。 【0007】このために、エンド・エンド間の最大通信
速度(スループット)に整合するように符号化復号化の
サンプリングレートや処理パターンを決定する必要があ
る。この場合、相手側通信端末が確保している最大通信
速度が判明しないまま、自通信端末での情報にのみ基づ
いて符号化すると、所定の通信速度が得られないため、
正常な復号化が出来ない。 【0008】このような高品位の音声通信伝送に関する
従来例として、例えば、特開2000−132196号
「デジタル携帯電話及びデータ通信方法」が知られてい
る。この従来例では、個々のユーザの音声特性に適合し
た音源コードブックを用いて音声信号の符号化及び複号
化処理を行い、一般固定公衆電話通話と同等の明瞭性が
得られる音声通話ができる技術を開示している。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】これら従来例では、音
楽のような広い伝送帯域の通信において、通信端末と通
信ノード間の伝送帯域が狭い場合、その音質劣化が生じ
易い欠点がある。 【0010】また、前記した、通信速度を拡大してデジ
タルデータをパケット単位に分割する伝送方式では、呼
設定時に通信網での通信端末と通信ノード間の通信チャ
ンネル確保が発信側通信端末と着信側通信端末とで個別
に処理されているため、所要の通信チャンネル数を確保
することが出来ない場合があり、その高品位音声通信の
確実性に欠けるという欠点がある。 【0011】本発明は、このような従来の技術における
課題を解決するものであり、複数の通信チャンネルを使
用して高速データ通信を実施し、その複数通信チャンネ
ルの確保数が判明しないときにも、複数の通信チャンネ
ルの確保結果に応じた高品質の音声通信が可能になる、
符号化復号化通信方法及び符号化復号化通信装置の提供
を目的とする。 【0012】また、本発明は、通信ノードにおける処理
や構成を変更することなく、呼設定中において、確保の
必要な通信チャンネル数が通信ノード及び着信側装置で
判明しないでも良くなり、その高品位の音声通信の確実
性が高くなる、符号化復号化通信方法及び符号化復号化
通信装置の提供を目的とする。 【0013】 【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明の符号化復号化通信方法は、複数の通信チャ
ンネルを使用して高速通信を行う符号化復号化通信方法
であって、発信側通信端末と着信側通信端末とが通信網
における通信路確保処理によって呼設定を行う通信路確
保の段階と、この通信路確保の段階によって通信チャン
ネルが通信状態に移行した後に、発信側通信端末と着信
側通信端末とが通信網を通じて、直接確認メッセージを
送受信して確保した通信チャンネル数を確認する直接ネ
ゴシエーション処理、又は、通信網からの、最大通信速
度を越えたときのエラー報告結果から通信チャンネルの
確保数を判定する間接ネゴシエーション処理の一方を実
行し、発信側通信端末と着信側通信端末とが個々に確保
した通信チャンネル数を確認する通信速度確認の段階
と、この通信速度確認の段階における通信チャンネル数
確認に基づいて、符号化パターンを決定する符号化パタ
ーン決定の段階と、この符号化パターン決定の結果にも
とづいて符号化及び復号化の通信処理を実行して音声通
信を行うための音声通信の段階とを有している。 【0014】 【0015】本発明の方法は、前記直接ネゴシエーショ
ンが、(1)自側通信端末の通信チャンネルの確保数を
通知するメッセージを編集する処理、(2)受信した相
手側通信端末の通信チャンネル確保数を読み出す処理、
(3)自側通信端末と相手側通信端末の情報を比較して
エンド・エンド間の最大通信速度を決定する処理を実行
している。 【0016】本発明の方法は、前記間接ネゴシエーショ
ンを、送信側通信端末が、送信した試験データ信号の送
信データ量と受信したエラー量から通信速度を判定し、
かつ、受信側通信端末が、受信した受信データ量を測定
して通信速度を判定している。 【0017】本発明の方法は、前記間接ネゴシエーショ
ンが、(1)通信チャンネル速度測定用試験データ信号
を生成する処理、(2)通信制御によって受信した送信
エラー情報を判定する処理、(3)送信データ量とエラ
ー情報からエンド・エンド間の最大通信速度を決定する
処理を実行している。 【0018】本発明の方法は、前記間接ネゴシエーショ
ンを、送信側通信端末において、送信した試験データ信
号を通信網に送信した後に、この送信データ量と、送信
側通信端末が通信網から受信したエラー量から通信速度
を判定している。 【0019】本発明の方法は、前記間接ネゴシエーショ
ンが、(1)通信チャンネル速度測定用試験データ信号
を生成する処理、(2)通信制御によって受信し、か
つ、通知する送信エラー情報を判定する処理、(3)折
り返し開始と終了指示との固定パターンを編集する処
理、(4)送信データ量とエラー情報からエンド・エン
ド間の最大通信速度を決定する処理を実行している。 【0020】 【0021】本発明の方法は、前記直接ネゴシエーショ
ン処理及び間接ネゴシエーション処理における自動判定
結果による通信チャンネル数によって、発信側通信端末
と着信側通信端末とのそれぞれが、予め記憶している速
度対応符号化パターンに基づいて符号化パターンを決定
している。 【0022】 【0023】 本発明の符号化復号化通信装置は、複数
の通信チャンネルを使用して相手側装置と高速通信を行
うものであり、通信網における通信路確保処理を通じて
呼設定を行う通信路確保手段と、この通信路確保手段に
よって、通信チャンネルが通信状態に移行した後に、自
装置と相手側装置とが通信網を通じて直接確認メッセー
ジを送受信し、確認し合って確保した通信チャンネル数
を確認する直接ネゴシエーション処理、又は、通信網か
らの、最大通信速度を越えた際のエラー報告結果から通
信チャンネルの確保数を判定する間接ネゴシエーション
処理の一方を実行し、相手側装置と自装置が個々に確保
した通信チャンネル数を確認するための通信速度確認手
段と、この通信速度確認手段における通信チャンネル数
の確認に基づいて符号化パターンを決定する符号化パタ
ーン決定手段と、この符号化パターン決定手段の決定結
果にもとづいて符号化及び復号化の通信処理を実行して
音声通信を行うための音声通信処理手段とを備える構成
である。 【0024】 【0025】 【0026】本発明の装置は、前記間接ネゴシエーショ
ンを、自装置が、送信した試験データ信号の送信データ
量と受信したエラー量から通信速度を判定し、相手側装
置が、受信した受信データ量を測定して通信速度を判定
する第1の間接ネゴシエーション処理、又は、自装置
が、試験データ信号を通信網に送信した後に、この送信
データ量と、通信網から受信したエラー量とから通信速
度を判定する第2の間接ネゴシエーション処理を行う構
成としてある。 【0027】本発明の装置は、前記符号化パターン決定
手段が、通信速度確認手段における直接ネゴシエーショ
ン処理又は間接ネゴシエーション処理での自動判定結果
による通信チャンネル数によって、当該装置に設けた通
信対応符号化パターン記憶部で記憶している速度対応符
号化パターンに基づいて符号化パターンを決定する構成
としてある。 【0028】 【0029】 【0030】本発明の装置は、前記音声符号化復号化装
置に、さらに、単一通信チャンネル専用の音声符号化複
号化を処理する単一通信チャンネル専用音声符号化複号
化手段を設け、前記音声符号化復号化装置と前記単一通
信チャンネル専用音声符号化複号化手段とを当該装置に
設けた通信制御部で選択し、この選択した単一通信チャ
ンネルによる通信と、複数の通信チャンネルを使用して
通信データ容量を確保する通信との一方を実行する構成
としてある。 【0031】このような本発明では、複数の通信チャン
ネルを使用して高速データ通信を実施し、その複数通信
チャンネルの確保数が判明しないときにも、複数の通信
チャンネルの確保結果に応じた高品質の音声通信が可能
になるものである。 【0032】また、本発明は、通信ノードの処理や構成
を変更することなく、呼設定中において、確保の必要な
通信チャンネル数が通信ノード及び着信側装置で判明し
ないでも良くなり、その高品位の音声通信の確実性が得
られるようになる。 【0033】 【発明の実施の形態】次に、本発明の符号化復号化通信
方法及び符号化復号化通信装置の実施形態を図面参照の
上で詳細に説明する。図1は本発明の実施形態における
符号化復号化通信装置(以下、通信端末と表記する)の
構成を示すブロック図である。図1において、この通信
端末は、本発明に対応する動作を行う、通信速度に対応
して符号化対象の伝送帯域を可変する音声符号化復号化
装置101を有している。 【0034】この音声符号化復号化装置101は、符号
化パターン情報に基づいて符号化復号化を処理する符号
化パターン決定手段としての符号化復号化処理部102
とともに、複数の符号化方式や符号化伝送帯域情報など
の動作パターンを決定するためのデータを予め記憶して
いる符号化パターン決定手段としての速度対応符号化パ
ターン記憶部103、及び、この後で詳細に説明する直
接ネゴシエーション又は間接ネゴシエーション(1)
(2)を処理する通信速度確認手段としての通信速度ネ
ゴシエーション処理部104を有している。 【0035】さらに、図1に示す通信端末は、通信状態
への移行通知と自通信端末での発信及び着信などの処理
を制御する通信制御部105とともに、この通信制御部
105と通信網109との通信チャンネル(論理通信回
線)における接続処理を行う通信路確保手段としての通
信チャンネル入出力部106を有している。この通信チ
ャンネル入出力部106は、例えば、携帯電話機におけ
る無線送受信系及び変復調系である。 【0036】さらに、図1に示す通信端末は、データパ
ケット生成再生の処理を行うデータパケット生成再生処
理部107とともに、オーディオ信号の入出力を行う音
声通信処理手段としての音声データ入出力部108を有
している。音声データ入出力部108は、例えば、携帯
電話機におけるマイクロホンやスピーカや増幅回路など
の音声処理系である。 【0037】また、図1に示す通信端末は、デジタル通
信網(ISDNなど)の通信網109とともに、従来か
ら用いられている単一通信チャンネル(例えば、N−C
DMA方式における一つの通信チャンネル)ごとの音声
符号化複号化を処理する単一通信チャンネル専用音声符
号化複号化装置110、及びシリアルデータ通信端子な
どのデータ通信入出力部111を有している。 【0038】なお、前記した音声符号化復号化装置10
1、通信制御部105及びデータパケット生成再生処理
部107は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(D
SP)のハードウェアや、マイクロコンピュータ(MP
U)のハードウェア及びソフトウェアで実現されるもの
である。 【0039】次に、この実施形態の動作について説明す
る。図2は図1に示す音声符号化復号化装置の呼設定処
理のシーケンス図であり、図3は確保する通信チャンネ
ル数を直接確認する処理(適宜、直接ネゴシエーション
処理と表記する)のシーケンス図である。また、図4は
試験データ信号によって間接的に確保する通信チャンネ
ル数を確認する処理(適宜、間接ネゴシエーション処理
と表記する)のシーケンス図であり、図5は試験データ
信号による他の間接ネゴシエーション処理のシーケンス
図である。さらに、図6は通信チャンネルの確保数が送
受信側通信端末で同一でない場合を説明するためのブロ
ック図である。 【0040】この実施形態では、複数の通信チャンネル
を使用して、所定の通信データ容量を確保する通信シス
テムを前提としている。この場合、発信側通信端末と着
信側通信端末が独立して通信チャンネルを確保するため
発信側通信端末と着信側通信端末とが同数の通信チャン
ネルを確保できるものではない。このため、確保する通
信チャンネル数は、発信側通信端末と着信側との通信端
末の設定に基づいて、通信端末側から指定を行い、この
指定に基づいて通信網が所定の通信チャンネルを確保す
る。そして、この確保結果を通信端末に返送する通信処
理によって通信チャンネル数を決定する。換言すれば、
この実施形態では、通信網側で確保数を固定的に決定し
ないようにするとともに、通信状態に使用する通信チャ
ンネル数が変化しないことを前提としている。 【0041】まず、図1における要部の動作について説
明する。図1中の音声符号化復号化装置101の符号化
復号化処理部102は、速度対応符号化パターン記憶部
103からの符号化パターン情報に基づいて符号化復号
化を行う。また、符号化復号化処理部102は、音声デ
ータ入出力部108からのアナログ音声情報を符号化し
てデジタルデータとしてデータパケット生成再生処理部
107へ出力する。 【0042】さらに、符号化復号化処理部102は、デ
ータパケット生成再生処理部107からのデジタルデー
タを復号化し、アナログ音声情報として音声データ入出
力部108へ出力する処理とともに、通信速度ネゴシエ
ーション処理部104が決定した通信チャンネル数の情
報を速度対応符号化パターン記憶部103に送出(通
知)する。 【0043】速度対応符号化パターン記憶部103は、
符号化復号化処理部102での動作パターンを決定する
ために、確保する通信チャンネルの数に対応した複数種
の符号化方式や符号化帯域情報を保持している。 【0044】図2に示す符号化パターンを決定する通信
処理S2では、通信速度ネゴシエーション処理部104
において決定した通信チャンネル数の情報に基づいて、
前記の動作パターンを決定するデータ中から最適なもの
を選択し、その動作パターンを符号化復号化処理部10
2に設定する。 【0045】通信速度ネゴシエーション処理部104
は、通信制御部105から通信状態への移行通知と自通
信端末での発信又は着信の情報を受け取って、通信状態
の通信網109を通じて直接確認メッセージを送受信し
て確認し合う直接ネゴシエーションを実行する。 【0046】また、通信速度ネゴシエーション処理部1
04は、図4又は図5の間接ネゴシエーション(1)又
は(2)を実行する。この間接ネゴシエーション処理
(1)(2)は、最大通信速度を越えるとエラーパケッ
ト報告が通信網から上がる(転送される)ことを利用
し、その結果から通信チャンネルの確保数を判定するも
のである。 【0047】図4に示す間接ネゴシエーション(1)で
は、通信端末の一方(送信側通信端末又は着信側通信端
末)から試験データ信号を送信し、この送信を受信した
送信側通信端末では送信データ量と受信したエラーパケ
ット復号化のから通信速度を判定し、通信端末の他方
(送信側通信端末又は着信側通信端末)では受信したデ
ータ量を測定して通信速度を判定する。 【0048】図5に示す間接ネゴシエーション(2)で
は、送信側通信端末の判定処理が間接ネゴシエーション
(1)と同様であるが、この他に受信側通信端末では測
定を行わず、送信側通信端末の確認が終了した後に送受
信が入れ替わって同様の確認を行っている。 【0049】次に、図1に示す通信端末の概略全体動作
について説明する。図1に示す通信端末は、発信側又は
着信側として動作する。発信側通信端末と着信側通信端
末との間で通信速度確認のための信号又は試験データ信
号を送受信し、かつ、音声符号化復号化装置101にお
ける符号化復号化処理部102によって音声データをデ
ジタルパケットデータとして処理する。 【0050】図1中の符号化復号化処理部102では、
確保した通信路の通信速度、換言すれば、確保した通信
チャンネル数を、そのデータ内容又は試験データ信号の
最大通信速度から自動判定する処理とともに、判定結果
に基づいた、この実施形態の要点である最適符号化パタ
ーンを選択して符号化及び復号化する処理を行う。 【0051】このように、この実施形態では通信チャン
ネルごとのボコーダ装置(音声符号化復号化(ボイスコ
ーディック)装置)によってデジタルデータを処理し、
かつ、このデジタルデータ処理の前段に実施形態におけ
る音声符号化復号化装置101を設けて音声情報をデジ
タル化している。また、受信側では逆の順序でデジタル
情報を音声情報に復号化する。なお、従来の音声通信で
は音声情報をデジタル化する処理を通信チャンネルごと
のボコーダ装置で行っていたものである。 【0052】なお、図1に示す単一通信チャンネル専用
音声符号化複号化装置110は、従来と同様に単一通信
チャンネル専用としての音声符号化複号化を処理するも
のであり、単一通信チャンネル専用音声符号化複号化装
置110と、この実施形態に対応した処理を行う音声符
号化復号化装置101との選択切り替えを通信制御部1
05の制御で行うことも可能である。すなわち、従来の
単一通信チャンネルによる通信と、この実施形態に対応
する複数の通信チャンネルを使用して通信データ容量を
確保する通信を選択的に行うことができる。なお、単一
通信チャンネル専用音声符号化複号化装置110の動作
は既知であり、ここでの詳細な説明は省略する。 【0053】次に、図1に示す構成の動作を詳細に説明
する。図2における通信路確保の段階としての通信路確
保フェーズS11は、既知の呼接続処理である。すなわ
ち、発信側通信端末から通信網109に呼設定要求を行
い、通信網109の通信路確保のシーケンス処理によっ
て着信側通信端末に対する呼設定受付を設定する。着信
側通信端末が通信網109に呼設定を応答する。通信網
109が通信路確保のシーケンス処理によって通信路の
接続を行い、発信側通信端末に対して呼設定完了を通知
する。 【0054】この通信路確保フェーズS11では、図6
に示す発信側通信端末131と通信ノード133との間
において複数の通信チャンネルを使用して通信データ容
量を確保する。また、着信側通信端末132と通信ノー
ド134との間において、複数の通信チャンネルを使用
して通信データ容量を確保する。図6の例では発信側通
信端末が4本の通信チャンネルを確保し、着信側通信端
末が5本の通信チャンネルを確保しており、エンド・エ
ンド間では4本分の通信チャンネルによる最大通信速度
(スループット)となることを示している。 【0055】なお、この実施形態では、前記したように
通信網側が通信チャンネルの確保数を固定的に決定しな
いようにするとともに、通信状態において、使用する通
信チャンネル数が変化しないことを前提としている。 【0056】通信網109の通信速度は、複数確保する
通信チャンネルの本数に比例する。したがって、図2に
おける通信路確保フェーズS11によって、通信チャン
ネルが通信状態に移行した後に、通信速度確認の段階と
しての通信処理S1を実行する。この通信処理S1は、
通信速度確認の段階及び符号化パターン決定の段階にと
しての通信速度確認・符号化パターン決定フェーズS1
2において、図6に示す発信側通信端末131の、図1
における通信速度ネゴシエーション処理部104が、着
信側通信端末132側の通信速度ネゴシエーション処理
部104に対し、双方で確保した通信チャンネル数を確
認する。すなわち、この実施形態の要点である通信チャ
ンネル確保数の自動判定を実施する。さらに、符号化パ
ターンを決定する符号化パターン決定の段階としての通
信処理S2を実行する。 【0057】この発信側通信端末と着信側通信端末双方
の通信チャンネル確保数を判定する理由は、図6の例に
おいて、発信側通信端末と着信側通信端末で確保された
通信チャンネル数が異なる場合に、エンド・エンドで
は、確保した通信チャンネル数の少ない方での最大通信
速度が利用できるためである。 【0058】この確保した通信チャンネル数を確認する
通信処理S1では、図3に示す発信側通信端末131と
着信側通信端末132との通信速度ネゴシエーション処
理部104が通信状態の通信網109を通じて直接確認
メッセージを送受信して確認し合う直接ネゴシエーショ
ン処理がある。 【0059】この図3に示す直接ネゴシエーションでは
次の処理を行う。 (1)自側通信端末の通信チャンネルの確保数を通知す
るメッセージを編集する処理、(2)受信した相手側通
信端末の通信チャンネル確保数を読み出す処理、(3)
自側通信端末と相手側通信端末の情報を比較してエンド
・エンド間の最大通信速度を決定する処理。 【0060】さらに、通信処理S1には、図4及び図5
に示すように、いずれも最大通信速度を越えるとエラー
パケット報告が通信網から上がる(転送される)ことを
利用し、そのエラー結果から通信チャンネルの確保数を
判定する間接ネゴシエーション(1)(2)による確認
処理がある。 【0061】間接ネゴシエーション(1)では、試験デ
ータ信号を送信側通信端末が送信し、この送信側通信端
末では送信したデータ量と受信したエラーパケット報告
のエラー結果から通信速度を判定し、受信側通信端末で
は受信したデータ量を測定して通信速度を判定するもの
であり、次の処理を実行する。 【0062】図4に示す間接ネゴシエーション(1) (1)通信チャンネル速度測定用の試験データ信号を生
成する処理、(2)試験データ信号を通信制御部105
が受信し、かつ、通知する送信エラー情報を判定する処
理、(3)送信データ量とエラー情報とからエンド・エ
ンド間の最大通信速度を決定する処理。 【0063】図5に示す間接ネゴシエーション(2)で
は、送信側通信端末の判定処理が間接ネゴシエーション
(1)と同様であるが、この他に受信側通信端末では測
定を行わず、送信側通信端末の確認が終了した後に送受
信が入れ替わって同様の確認を行うものであり、次の処
理を実行する。 【0064】図5に示す間接ネゴシエーション(2) (1)通信チャンネル速度測定用の試験データ信号を生
成する処理、(2)通信制御部105での受信、かつ、
通知する送信エラー情報を判定する処理、(3)折り返
し開始と終了指示(折り返しタイマでのカウント値によ
る)との固定パターンを編集する処理、(4)これらを
受信した場合の送信データ量とエラー情報からエンド・
エンド間の最大通信速度を決定する処理。 【0065】これらの直接ネゴシエーション及び間接ネ
ゴシエーション(1)(2)では、各メッセージや固定
パターン、試験データ信号は全パケット情報としてエン
ド・エンド間で送受信する必要があるため、これらがデ
ータパケット生成再生処理部107を通じて、その処理
が行われる。 【0066】これらの直接ネゴシエーション、間接ネゴ
シエーション(1)(2)における自動判定結果による
通信チャンネル数に基づいて、発信側通信端末131と
着信側通信端末132の図1における速度対応符号化パ
ターン記憶部103が、符号化パターンを決定する通信
処理S2を行って対応符号化パターンを取り出す。 【0067】図2中の通信フェーズS13では、図1に
おける符号化復号化処理部102が、符号化パターンを
決定する通信処理S2の結果に基づいて、この実施形態
の要点である、通信速度を対応させるための符号化復号
化通信処理S3を行ってパケットデータによる音声通信
を行う。 【0068】通信フェーズS13における通信速度に対
応する符号化復号化通信処理S3では、速度対応符号化
パターン記憶部103が符号化復号化処理部102に設
定した符号化パターン情報に基づいて、音声データ入出
力部108からの入力情報を符号化してデータパケット
生成再生処理部107に出力し、また、逆にデータパケ
ット生成再生処理部107からの情報を復号化して音声
入出力処理部108に出力する。 【0069】次に、この実施形態の具体例について説明
する。図7はPPP(Point to Point)プロトコルによる
前記した4本の通信チャンネル(論理通信回線)におけ
るパケットの分解組み立てを説明するためのブロック図
である。図7を参照すると、送信時において、音声デー
タ入出力部108からのアナログ音声信号は、符号化復
号化処理部102で符号化処理した連続デジタルデータ
Sa及びデータ通信入出力部111からの連続デジタル
データSaが、データパケット生成再生処理部107で
連続パケットデータSb(例えば、PPPプロトコルに
よる連続パケットデータpkd−A,pkd−B、pk
d−C,pkd−D)に生成される。 【0070】この連続パケットデータSbが通信チャン
ネル入出力部106を通じて、4通信チャンネルのパケ
ットデータSc(ここでは、図における通信チャンネル
の上からのパケットデータpkd−B,pkd−A、p
kd−D,pkd−C)に分配されて交換設備から通信
網109(例えば、インターネット網)に送信される。 【0071】また、受信時は、送信時と逆の処理を行
う。すなわち、交換設備や通信網109からの4通信チ
ャンネルに分配されたパケットデータSc(通信チャン
ネルの図における上からパケットデータpkd−B,p
kd−A、pkd−D,pkd−Cに分配)が、通信チ
ャンネル入出力部106を通じて連続パケットデータS
dに生成される。この連続パケットデータSdがデータ
パケット生成再生処理部107で連続デジタルデータS
eに生成されて音声データ入出力部108及びデータ通
信入出力部111に出力される。連続デジタルデータS
eは符号化復号化処理部102で複号化され、このアナ
ログ信号が音声データ入出力部108のスピーカに出力
される。 【0072】なお、通信チャンネル入出力部106及び
データパケット生成再生処理部107の処理は、通信制
御部105からの制御信号で実行される。 【0073】さらに、この実施形態を狭伝送帯域(N)
−CDMA方式の移動体通信システムに適用した場合の
具体例について説明する。N−CDMA方式の場合、通
信端末と通信ノード(この場合はセル基地局に相当)間
をTIA標準IS95シリーズ仕様の通信シーケンスで
実行する。この実施形態のように高速データ通信を実施
する場合は、IS95B規定に基づいた通信シーケンス
を実行する。これは通常、通信チャンネルでの通信端末
及び通信ノードにおけるボコーダ装置の通信能力が伝送
速度9600bps又は14400bpsのように比較
的低い場合に、この伝送速度を複数同時に使用して見か
けの通信速度を拡大するものである。IS95Bの規定
によれば、最大8通信チャンネルまで同時使用可能であ
る。 【0074】例えば、固定電話網と同様の音質及び伝送
帯域を確保したい場合、パケット通信のヘッダ情報を除
いて、有効データのみで通信速度64kbpsを確保で
きれば良いことになる。IS95B規定に基づいた通信
シーケンスでは最大の伝送速度が14400bps×8
通信チャンネル=115.2kbpsになる。すなわ
ち、この実施形態を適用した実施が可能である。 【0075】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の符号化復号化通信方法及び符号化復号化通信装置によ
れば、複数の通信チャンネルを使用して高速データ通信
を実施する際に、その複数通信チャンネルの確保数が判
明しないときにも、複数の通信チャンネルの確保結果に
対応した高品質の音声通信が可能になるという効果を奏
する。 【0076】また、本発明によれば、通信ノードの処理
や構成を変更することなく、呼設定中において、確保の
必要な通信チャンネル数が通信ノード及び着信側通信端
末で判明しないでも良くなり、高品位による音声通信の
確実性が得られるという効果を奏する。
帯域の可変を通信速度に対応させて音声符号化復号化に
よる通信を行う、符号化復号化通信方法及び符号化復号
化通信装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、低通信速度の通信チャンネル(時
分割多重などにおける論理通信回線)を用いた音声通信
の伝送方式(例えば、移動体通信における狭伝送帯域の
通信チャネル伝送)として、狭伝送帯域(N)−CDM
AやPDC/TDMAによる9600bpsの通信速度
が実施されている。これに対し、比較的広い伝送帯域に
よる伝送として、固定網電話網(ISDNなど)のよう
なサンプリング周波数8KHzコーディック/PCM符
号化方式のデータ量による通信、例えば、64Kbps
の通信速度による通信がある。 【0003】このPDC伝送方式では、種々のコード化
方式によって、通話音声特性を改善するため、肉声に近
い周波数に対応する伝送帯域を選択的に抽出するなどの
音声処理が行われている。この伝送方式において、例え
ば、音楽のように広い周波数帯域での音楽データ伝送で
は、音質劣化が生じ易い。すなわち、通信端末と通信ノ
ード(例えば、携帯端末とセル基地局)間の伝送路の伝
送帯域が狭く、広い伝送帯域による通信が出来ない。 【0004】これを改善して高速データ通信を実現する
ための方法として、複数の通信チャンネル(論理通信回
線)を同時に使用し、見かけ上の通信速度を拡大してデ
ジタルデータをパケット単位に分割する伝送方式があ
る。 【0005】図8は、従来の音声情報通信における周波
数拡散分布と通信チャンネル数による伝送帯域幅の関係
を説明するための図である。この例は従来の通信速度を
拡大してデジタルデータをパケット単位に分割するCD
MA伝送方式における音声情報の周波数拡散分布と通信
チャンネル数による収容伝送帯域幅の関係を示してい
る。図8の関係を示す伝送方式では、伝送帯域が拡大さ
れて、通信速度を大きく出来るようになり、より高品位
の音声通信が可能になることを意味している。 【0006】なお、図8の関係を示す伝送方式では、呼
設定時に通信網において、通信速度を拡大してデジタル
データをパケット単位に分割する特別な伝送処理が必要
である。すなわち、通信端末と通信ノード間の通信チャ
ンネル確保が発信側と着信側の通信端末の個別動作で実
行される。換言すれば、発信側通信端末と着信側通信端
末と通信ノードとの間で確保した通信チャンネル数が必
ず一致するという保証がないものである。 【0007】このために、エンド・エンド間の最大通信
速度(スループット)に整合するように符号化復号化の
サンプリングレートや処理パターンを決定する必要があ
る。この場合、相手側通信端末が確保している最大通信
速度が判明しないまま、自通信端末での情報にのみ基づ
いて符号化すると、所定の通信速度が得られないため、
正常な復号化が出来ない。 【0008】このような高品位の音声通信伝送に関する
従来例として、例えば、特開2000−132196号
「デジタル携帯電話及びデータ通信方法」が知られてい
る。この従来例では、個々のユーザの音声特性に適合し
た音源コードブックを用いて音声信号の符号化及び複号
化処理を行い、一般固定公衆電話通話と同等の明瞭性が
得られる音声通話ができる技術を開示している。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】これら従来例では、音
楽のような広い伝送帯域の通信において、通信端末と通
信ノード間の伝送帯域が狭い場合、その音質劣化が生じ
易い欠点がある。 【0010】また、前記した、通信速度を拡大してデジ
タルデータをパケット単位に分割する伝送方式では、呼
設定時に通信網での通信端末と通信ノード間の通信チャ
ンネル確保が発信側通信端末と着信側通信端末とで個別
に処理されているため、所要の通信チャンネル数を確保
することが出来ない場合があり、その高品位音声通信の
確実性に欠けるという欠点がある。 【0011】本発明は、このような従来の技術における
課題を解決するものであり、複数の通信チャンネルを使
用して高速データ通信を実施し、その複数通信チャンネ
ルの確保数が判明しないときにも、複数の通信チャンネ
ルの確保結果に応じた高品質の音声通信が可能になる、
符号化復号化通信方法及び符号化復号化通信装置の提供
を目的とする。 【0012】また、本発明は、通信ノードにおける処理
や構成を変更することなく、呼設定中において、確保の
必要な通信チャンネル数が通信ノード及び着信側装置で
判明しないでも良くなり、その高品位の音声通信の確実
性が高くなる、符号化復号化通信方法及び符号化復号化
通信装置の提供を目的とする。 【0013】 【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明の符号化復号化通信方法は、複数の通信チャ
ンネルを使用して高速通信を行う符号化復号化通信方法
であって、発信側通信端末と着信側通信端末とが通信網
における通信路確保処理によって呼設定を行う通信路確
保の段階と、この通信路確保の段階によって通信チャン
ネルが通信状態に移行した後に、発信側通信端末と着信
側通信端末とが通信網を通じて、直接確認メッセージを
送受信して確保した通信チャンネル数を確認する直接ネ
ゴシエーション処理、又は、通信網からの、最大通信速
度を越えたときのエラー報告結果から通信チャンネルの
確保数を判定する間接ネゴシエーション処理の一方を実
行し、発信側通信端末と着信側通信端末とが個々に確保
した通信チャンネル数を確認する通信速度確認の段階
と、この通信速度確認の段階における通信チャンネル数
確認に基づいて、符号化パターンを決定する符号化パタ
ーン決定の段階と、この符号化パターン決定の結果にも
とづいて符号化及び復号化の通信処理を実行して音声通
信を行うための音声通信の段階とを有している。 【0014】 【0015】本発明の方法は、前記直接ネゴシエーショ
ンが、(1)自側通信端末の通信チャンネルの確保数を
通知するメッセージを編集する処理、(2)受信した相
手側通信端末の通信チャンネル確保数を読み出す処理、
(3)自側通信端末と相手側通信端末の情報を比較して
エンド・エンド間の最大通信速度を決定する処理を実行
している。 【0016】本発明の方法は、前記間接ネゴシエーショ
ンを、送信側通信端末が、送信した試験データ信号の送
信データ量と受信したエラー量から通信速度を判定し、
かつ、受信側通信端末が、受信した受信データ量を測定
して通信速度を判定している。 【0017】本発明の方法は、前記間接ネゴシエーショ
ンが、(1)通信チャンネル速度測定用試験データ信号
を生成する処理、(2)通信制御によって受信した送信
エラー情報を判定する処理、(3)送信データ量とエラ
ー情報からエンド・エンド間の最大通信速度を決定する
処理を実行している。 【0018】本発明の方法は、前記間接ネゴシエーショ
ンを、送信側通信端末において、送信した試験データ信
号を通信網に送信した後に、この送信データ量と、送信
側通信端末が通信網から受信したエラー量から通信速度
を判定している。 【0019】本発明の方法は、前記間接ネゴシエーショ
ンが、(1)通信チャンネル速度測定用試験データ信号
を生成する処理、(2)通信制御によって受信し、か
つ、通知する送信エラー情報を判定する処理、(3)折
り返し開始と終了指示との固定パターンを編集する処
理、(4)送信データ量とエラー情報からエンド・エン
ド間の最大通信速度を決定する処理を実行している。 【0020】 【0021】本発明の方法は、前記直接ネゴシエーショ
ン処理及び間接ネゴシエーション処理における自動判定
結果による通信チャンネル数によって、発信側通信端末
と着信側通信端末とのそれぞれが、予め記憶している速
度対応符号化パターンに基づいて符号化パターンを決定
している。 【0022】 【0023】 本発明の符号化復号化通信装置は、複数
の通信チャンネルを使用して相手側装置と高速通信を行
うものであり、通信網における通信路確保処理を通じて
呼設定を行う通信路確保手段と、この通信路確保手段に
よって、通信チャンネルが通信状態に移行した後に、自
装置と相手側装置とが通信網を通じて直接確認メッセー
ジを送受信し、確認し合って確保した通信チャンネル数
を確認する直接ネゴシエーション処理、又は、通信網か
らの、最大通信速度を越えた際のエラー報告結果から通
信チャンネルの確保数を判定する間接ネゴシエーション
処理の一方を実行し、相手側装置と自装置が個々に確保
した通信チャンネル数を確認するための通信速度確認手
段と、この通信速度確認手段における通信チャンネル数
の確認に基づいて符号化パターンを決定する符号化パタ
ーン決定手段と、この符号化パターン決定手段の決定結
果にもとづいて符号化及び復号化の通信処理を実行して
音声通信を行うための音声通信処理手段とを備える構成
である。 【0024】 【0025】 【0026】本発明の装置は、前記間接ネゴシエーショ
ンを、自装置が、送信した試験データ信号の送信データ
量と受信したエラー量から通信速度を判定し、相手側装
置が、受信した受信データ量を測定して通信速度を判定
する第1の間接ネゴシエーション処理、又は、自装置
が、試験データ信号を通信網に送信した後に、この送信
データ量と、通信網から受信したエラー量とから通信速
度を判定する第2の間接ネゴシエーション処理を行う構
成としてある。 【0027】本発明の装置は、前記符号化パターン決定
手段が、通信速度確認手段における直接ネゴシエーショ
ン処理又は間接ネゴシエーション処理での自動判定結果
による通信チャンネル数によって、当該装置に設けた通
信対応符号化パターン記憶部で記憶している速度対応符
号化パターンに基づいて符号化パターンを決定する構成
としてある。 【0028】 【0029】 【0030】本発明の装置は、前記音声符号化復号化装
置に、さらに、単一通信チャンネル専用の音声符号化複
号化を処理する単一通信チャンネル専用音声符号化複号
化手段を設け、前記音声符号化復号化装置と前記単一通
信チャンネル専用音声符号化複号化手段とを当該装置に
設けた通信制御部で選択し、この選択した単一通信チャ
ンネルによる通信と、複数の通信チャンネルを使用して
通信データ容量を確保する通信との一方を実行する構成
としてある。 【0031】このような本発明では、複数の通信チャン
ネルを使用して高速データ通信を実施し、その複数通信
チャンネルの確保数が判明しないときにも、複数の通信
チャンネルの確保結果に応じた高品質の音声通信が可能
になるものである。 【0032】また、本発明は、通信ノードの処理や構成
を変更することなく、呼設定中において、確保の必要な
通信チャンネル数が通信ノード及び着信側装置で判明し
ないでも良くなり、その高品位の音声通信の確実性が得
られるようになる。 【0033】 【発明の実施の形態】次に、本発明の符号化復号化通信
方法及び符号化復号化通信装置の実施形態を図面参照の
上で詳細に説明する。図1は本発明の実施形態における
符号化復号化通信装置(以下、通信端末と表記する)の
構成を示すブロック図である。図1において、この通信
端末は、本発明に対応する動作を行う、通信速度に対応
して符号化対象の伝送帯域を可変する音声符号化復号化
装置101を有している。 【0034】この音声符号化復号化装置101は、符号
化パターン情報に基づいて符号化復号化を処理する符号
化パターン決定手段としての符号化復号化処理部102
とともに、複数の符号化方式や符号化伝送帯域情報など
の動作パターンを決定するためのデータを予め記憶して
いる符号化パターン決定手段としての速度対応符号化パ
ターン記憶部103、及び、この後で詳細に説明する直
接ネゴシエーション又は間接ネゴシエーション(1)
(2)を処理する通信速度確認手段としての通信速度ネ
ゴシエーション処理部104を有している。 【0035】さらに、図1に示す通信端末は、通信状態
への移行通知と自通信端末での発信及び着信などの処理
を制御する通信制御部105とともに、この通信制御部
105と通信網109との通信チャンネル(論理通信回
線)における接続処理を行う通信路確保手段としての通
信チャンネル入出力部106を有している。この通信チ
ャンネル入出力部106は、例えば、携帯電話機におけ
る無線送受信系及び変復調系である。 【0036】さらに、図1に示す通信端末は、データパ
ケット生成再生の処理を行うデータパケット生成再生処
理部107とともに、オーディオ信号の入出力を行う音
声通信処理手段としての音声データ入出力部108を有
している。音声データ入出力部108は、例えば、携帯
電話機におけるマイクロホンやスピーカや増幅回路など
の音声処理系である。 【0037】また、図1に示す通信端末は、デジタル通
信網(ISDNなど)の通信網109とともに、従来か
ら用いられている単一通信チャンネル(例えば、N−C
DMA方式における一つの通信チャンネル)ごとの音声
符号化複号化を処理する単一通信チャンネル専用音声符
号化複号化装置110、及びシリアルデータ通信端子な
どのデータ通信入出力部111を有している。 【0038】なお、前記した音声符号化復号化装置10
1、通信制御部105及びデータパケット生成再生処理
部107は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(D
SP)のハードウェアや、マイクロコンピュータ(MP
U)のハードウェア及びソフトウェアで実現されるもの
である。 【0039】次に、この実施形態の動作について説明す
る。図2は図1に示す音声符号化復号化装置の呼設定処
理のシーケンス図であり、図3は確保する通信チャンネ
ル数を直接確認する処理(適宜、直接ネゴシエーション
処理と表記する)のシーケンス図である。また、図4は
試験データ信号によって間接的に確保する通信チャンネ
ル数を確認する処理(適宜、間接ネゴシエーション処理
と表記する)のシーケンス図であり、図5は試験データ
信号による他の間接ネゴシエーション処理のシーケンス
図である。さらに、図6は通信チャンネルの確保数が送
受信側通信端末で同一でない場合を説明するためのブロ
ック図である。 【0040】この実施形態では、複数の通信チャンネル
を使用して、所定の通信データ容量を確保する通信シス
テムを前提としている。この場合、発信側通信端末と着
信側通信端末が独立して通信チャンネルを確保するため
発信側通信端末と着信側通信端末とが同数の通信チャン
ネルを確保できるものではない。このため、確保する通
信チャンネル数は、発信側通信端末と着信側との通信端
末の設定に基づいて、通信端末側から指定を行い、この
指定に基づいて通信網が所定の通信チャンネルを確保す
る。そして、この確保結果を通信端末に返送する通信処
理によって通信チャンネル数を決定する。換言すれば、
この実施形態では、通信網側で確保数を固定的に決定し
ないようにするとともに、通信状態に使用する通信チャ
ンネル数が変化しないことを前提としている。 【0041】まず、図1における要部の動作について説
明する。図1中の音声符号化復号化装置101の符号化
復号化処理部102は、速度対応符号化パターン記憶部
103からの符号化パターン情報に基づいて符号化復号
化を行う。また、符号化復号化処理部102は、音声デ
ータ入出力部108からのアナログ音声情報を符号化し
てデジタルデータとしてデータパケット生成再生処理部
107へ出力する。 【0042】さらに、符号化復号化処理部102は、デ
ータパケット生成再生処理部107からのデジタルデー
タを復号化し、アナログ音声情報として音声データ入出
力部108へ出力する処理とともに、通信速度ネゴシエ
ーション処理部104が決定した通信チャンネル数の情
報を速度対応符号化パターン記憶部103に送出(通
知)する。 【0043】速度対応符号化パターン記憶部103は、
符号化復号化処理部102での動作パターンを決定する
ために、確保する通信チャンネルの数に対応した複数種
の符号化方式や符号化帯域情報を保持している。 【0044】図2に示す符号化パターンを決定する通信
処理S2では、通信速度ネゴシエーション処理部104
において決定した通信チャンネル数の情報に基づいて、
前記の動作パターンを決定するデータ中から最適なもの
を選択し、その動作パターンを符号化復号化処理部10
2に設定する。 【0045】通信速度ネゴシエーション処理部104
は、通信制御部105から通信状態への移行通知と自通
信端末での発信又は着信の情報を受け取って、通信状態
の通信網109を通じて直接確認メッセージを送受信し
て確認し合う直接ネゴシエーションを実行する。 【0046】また、通信速度ネゴシエーション処理部1
04は、図4又は図5の間接ネゴシエーション(1)又
は(2)を実行する。この間接ネゴシエーション処理
(1)(2)は、最大通信速度を越えるとエラーパケッ
ト報告が通信網から上がる(転送される)ことを利用
し、その結果から通信チャンネルの確保数を判定するも
のである。 【0047】図4に示す間接ネゴシエーション(1)で
は、通信端末の一方(送信側通信端末又は着信側通信端
末)から試験データ信号を送信し、この送信を受信した
送信側通信端末では送信データ量と受信したエラーパケ
ット復号化のから通信速度を判定し、通信端末の他方
(送信側通信端末又は着信側通信端末)では受信したデ
ータ量を測定して通信速度を判定する。 【0048】図5に示す間接ネゴシエーション(2)で
は、送信側通信端末の判定処理が間接ネゴシエーション
(1)と同様であるが、この他に受信側通信端末では測
定を行わず、送信側通信端末の確認が終了した後に送受
信が入れ替わって同様の確認を行っている。 【0049】次に、図1に示す通信端末の概略全体動作
について説明する。図1に示す通信端末は、発信側又は
着信側として動作する。発信側通信端末と着信側通信端
末との間で通信速度確認のための信号又は試験データ信
号を送受信し、かつ、音声符号化復号化装置101にお
ける符号化復号化処理部102によって音声データをデ
ジタルパケットデータとして処理する。 【0050】図1中の符号化復号化処理部102では、
確保した通信路の通信速度、換言すれば、確保した通信
チャンネル数を、そのデータ内容又は試験データ信号の
最大通信速度から自動判定する処理とともに、判定結果
に基づいた、この実施形態の要点である最適符号化パタ
ーンを選択して符号化及び復号化する処理を行う。 【0051】このように、この実施形態では通信チャン
ネルごとのボコーダ装置(音声符号化復号化(ボイスコ
ーディック)装置)によってデジタルデータを処理し、
かつ、このデジタルデータ処理の前段に実施形態におけ
る音声符号化復号化装置101を設けて音声情報をデジ
タル化している。また、受信側では逆の順序でデジタル
情報を音声情報に復号化する。なお、従来の音声通信で
は音声情報をデジタル化する処理を通信チャンネルごと
のボコーダ装置で行っていたものである。 【0052】なお、図1に示す単一通信チャンネル専用
音声符号化複号化装置110は、従来と同様に単一通信
チャンネル専用としての音声符号化複号化を処理するも
のであり、単一通信チャンネル専用音声符号化複号化装
置110と、この実施形態に対応した処理を行う音声符
号化復号化装置101との選択切り替えを通信制御部1
05の制御で行うことも可能である。すなわち、従来の
単一通信チャンネルによる通信と、この実施形態に対応
する複数の通信チャンネルを使用して通信データ容量を
確保する通信を選択的に行うことができる。なお、単一
通信チャンネル専用音声符号化複号化装置110の動作
は既知であり、ここでの詳細な説明は省略する。 【0053】次に、図1に示す構成の動作を詳細に説明
する。図2における通信路確保の段階としての通信路確
保フェーズS11は、既知の呼接続処理である。すなわ
ち、発信側通信端末から通信網109に呼設定要求を行
い、通信網109の通信路確保のシーケンス処理によっ
て着信側通信端末に対する呼設定受付を設定する。着信
側通信端末が通信網109に呼設定を応答する。通信網
109が通信路確保のシーケンス処理によって通信路の
接続を行い、発信側通信端末に対して呼設定完了を通知
する。 【0054】この通信路確保フェーズS11では、図6
に示す発信側通信端末131と通信ノード133との間
において複数の通信チャンネルを使用して通信データ容
量を確保する。また、着信側通信端末132と通信ノー
ド134との間において、複数の通信チャンネルを使用
して通信データ容量を確保する。図6の例では発信側通
信端末が4本の通信チャンネルを確保し、着信側通信端
末が5本の通信チャンネルを確保しており、エンド・エ
ンド間では4本分の通信チャンネルによる最大通信速度
(スループット)となることを示している。 【0055】なお、この実施形態では、前記したように
通信網側が通信チャンネルの確保数を固定的に決定しな
いようにするとともに、通信状態において、使用する通
信チャンネル数が変化しないことを前提としている。 【0056】通信網109の通信速度は、複数確保する
通信チャンネルの本数に比例する。したがって、図2に
おける通信路確保フェーズS11によって、通信チャン
ネルが通信状態に移行した後に、通信速度確認の段階と
しての通信処理S1を実行する。この通信処理S1は、
通信速度確認の段階及び符号化パターン決定の段階にと
しての通信速度確認・符号化パターン決定フェーズS1
2において、図6に示す発信側通信端末131の、図1
における通信速度ネゴシエーション処理部104が、着
信側通信端末132側の通信速度ネゴシエーション処理
部104に対し、双方で確保した通信チャンネル数を確
認する。すなわち、この実施形態の要点である通信チャ
ンネル確保数の自動判定を実施する。さらに、符号化パ
ターンを決定する符号化パターン決定の段階としての通
信処理S2を実行する。 【0057】この発信側通信端末と着信側通信端末双方
の通信チャンネル確保数を判定する理由は、図6の例に
おいて、発信側通信端末と着信側通信端末で確保された
通信チャンネル数が異なる場合に、エンド・エンドで
は、確保した通信チャンネル数の少ない方での最大通信
速度が利用できるためである。 【0058】この確保した通信チャンネル数を確認する
通信処理S1では、図3に示す発信側通信端末131と
着信側通信端末132との通信速度ネゴシエーション処
理部104が通信状態の通信網109を通じて直接確認
メッセージを送受信して確認し合う直接ネゴシエーショ
ン処理がある。 【0059】この図3に示す直接ネゴシエーションでは
次の処理を行う。 (1)自側通信端末の通信チャンネルの確保数を通知す
るメッセージを編集する処理、(2)受信した相手側通
信端末の通信チャンネル確保数を読み出す処理、(3)
自側通信端末と相手側通信端末の情報を比較してエンド
・エンド間の最大通信速度を決定する処理。 【0060】さらに、通信処理S1には、図4及び図5
に示すように、いずれも最大通信速度を越えるとエラー
パケット報告が通信網から上がる(転送される)ことを
利用し、そのエラー結果から通信チャンネルの確保数を
判定する間接ネゴシエーション(1)(2)による確認
処理がある。 【0061】間接ネゴシエーション(1)では、試験デ
ータ信号を送信側通信端末が送信し、この送信側通信端
末では送信したデータ量と受信したエラーパケット報告
のエラー結果から通信速度を判定し、受信側通信端末で
は受信したデータ量を測定して通信速度を判定するもの
であり、次の処理を実行する。 【0062】図4に示す間接ネゴシエーション(1) (1)通信チャンネル速度測定用の試験データ信号を生
成する処理、(2)試験データ信号を通信制御部105
が受信し、かつ、通知する送信エラー情報を判定する処
理、(3)送信データ量とエラー情報とからエンド・エ
ンド間の最大通信速度を決定する処理。 【0063】図5に示す間接ネゴシエーション(2)で
は、送信側通信端末の判定処理が間接ネゴシエーション
(1)と同様であるが、この他に受信側通信端末では測
定を行わず、送信側通信端末の確認が終了した後に送受
信が入れ替わって同様の確認を行うものであり、次の処
理を実行する。 【0064】図5に示す間接ネゴシエーション(2) (1)通信チャンネル速度測定用の試験データ信号を生
成する処理、(2)通信制御部105での受信、かつ、
通知する送信エラー情報を判定する処理、(3)折り返
し開始と終了指示(折り返しタイマでのカウント値によ
る)との固定パターンを編集する処理、(4)これらを
受信した場合の送信データ量とエラー情報からエンド・
エンド間の最大通信速度を決定する処理。 【0065】これらの直接ネゴシエーション及び間接ネ
ゴシエーション(1)(2)では、各メッセージや固定
パターン、試験データ信号は全パケット情報としてエン
ド・エンド間で送受信する必要があるため、これらがデ
ータパケット生成再生処理部107を通じて、その処理
が行われる。 【0066】これらの直接ネゴシエーション、間接ネゴ
シエーション(1)(2)における自動判定結果による
通信チャンネル数に基づいて、発信側通信端末131と
着信側通信端末132の図1における速度対応符号化パ
ターン記憶部103が、符号化パターンを決定する通信
処理S2を行って対応符号化パターンを取り出す。 【0067】図2中の通信フェーズS13では、図1に
おける符号化復号化処理部102が、符号化パターンを
決定する通信処理S2の結果に基づいて、この実施形態
の要点である、通信速度を対応させるための符号化復号
化通信処理S3を行ってパケットデータによる音声通信
を行う。 【0068】通信フェーズS13における通信速度に対
応する符号化復号化通信処理S3では、速度対応符号化
パターン記憶部103が符号化復号化処理部102に設
定した符号化パターン情報に基づいて、音声データ入出
力部108からの入力情報を符号化してデータパケット
生成再生処理部107に出力し、また、逆にデータパケ
ット生成再生処理部107からの情報を復号化して音声
入出力処理部108に出力する。 【0069】次に、この実施形態の具体例について説明
する。図7はPPP(Point to Point)プロトコルによる
前記した4本の通信チャンネル(論理通信回線)におけ
るパケットの分解組み立てを説明するためのブロック図
である。図7を参照すると、送信時において、音声デー
タ入出力部108からのアナログ音声信号は、符号化復
号化処理部102で符号化処理した連続デジタルデータ
Sa及びデータ通信入出力部111からの連続デジタル
データSaが、データパケット生成再生処理部107で
連続パケットデータSb(例えば、PPPプロトコルに
よる連続パケットデータpkd−A,pkd−B、pk
d−C,pkd−D)に生成される。 【0070】この連続パケットデータSbが通信チャン
ネル入出力部106を通じて、4通信チャンネルのパケ
ットデータSc(ここでは、図における通信チャンネル
の上からのパケットデータpkd−B,pkd−A、p
kd−D,pkd−C)に分配されて交換設備から通信
網109(例えば、インターネット網)に送信される。 【0071】また、受信時は、送信時と逆の処理を行
う。すなわち、交換設備や通信網109からの4通信チ
ャンネルに分配されたパケットデータSc(通信チャン
ネルの図における上からパケットデータpkd−B,p
kd−A、pkd−D,pkd−Cに分配)が、通信チ
ャンネル入出力部106を通じて連続パケットデータS
dに生成される。この連続パケットデータSdがデータ
パケット生成再生処理部107で連続デジタルデータS
eに生成されて音声データ入出力部108及びデータ通
信入出力部111に出力される。連続デジタルデータS
eは符号化復号化処理部102で複号化され、このアナ
ログ信号が音声データ入出力部108のスピーカに出力
される。 【0072】なお、通信チャンネル入出力部106及び
データパケット生成再生処理部107の処理は、通信制
御部105からの制御信号で実行される。 【0073】さらに、この実施形態を狭伝送帯域(N)
−CDMA方式の移動体通信システムに適用した場合の
具体例について説明する。N−CDMA方式の場合、通
信端末と通信ノード(この場合はセル基地局に相当)間
をTIA標準IS95シリーズ仕様の通信シーケンスで
実行する。この実施形態のように高速データ通信を実施
する場合は、IS95B規定に基づいた通信シーケンス
を実行する。これは通常、通信チャンネルでの通信端末
及び通信ノードにおけるボコーダ装置の通信能力が伝送
速度9600bps又は14400bpsのように比較
的低い場合に、この伝送速度を複数同時に使用して見か
けの通信速度を拡大するものである。IS95Bの規定
によれば、最大8通信チャンネルまで同時使用可能であ
る。 【0074】例えば、固定電話網と同様の音質及び伝送
帯域を確保したい場合、パケット通信のヘッダ情報を除
いて、有効データのみで通信速度64kbpsを確保で
きれば良いことになる。IS95B規定に基づいた通信
シーケンスでは最大の伝送速度が14400bps×8
通信チャンネル=115.2kbpsになる。すなわ
ち、この実施形態を適用した実施が可能である。 【0075】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の符号化復号化通信方法及び符号化復号化通信装置によ
れば、複数の通信チャンネルを使用して高速データ通信
を実施する際に、その複数通信チャンネルの確保数が判
明しないときにも、複数の通信チャンネルの確保結果に
対応した高品質の音声通信が可能になるという効果を奏
する。 【0076】また、本発明によれば、通信ノードの処理
や構成を変更することなく、呼設定中において、確保の
必要な通信チャンネル数が通信ノード及び着信側通信端
末で判明しないでも良くなり、高品位による音声通信の
確実性が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における通信端末の構成を示
すブロック図である。 【図2】図1に示す音声符号化復号化装置の呼設定処理
を説明するためのシーケンス図である。 【図3】実施形態にあって直接ネゴシエーション処理の
シーケンス図である。 【図4】実施形態にあって間接ネゴシエーション処理の
シーケンス図である。 【図5】実施形態にあって他の間接ネゴシエーション処
理を説明するためのシーケンス図である。 【図6】実施形態にあって通信チャンネル確保数が送受
信側通信端末で同一でない場合を説明するためのブロッ
ク図である。 【図7】実施形態にあってPPPプロトコルによるパケ
ットの分解組み立て処理例を説明するためのブロック図
である。 【図8】従来例にあって音声情報の周波数拡散分布と通
信チャンネル数による伝送帯域幅の関係を説明するため
の図である。 【符号の説明】 101 音声符号化復号化装置 102 符号化復号化処理部 103 速度対応符号化パターン記憶部 104 通信速度ネゴシエーション処理部 105 通信制御部 106 通信チャンネル入出力部 107 データパケット生成再生処理部 109 通信網 110 単一通信チャンネル専用音声符号化複号化装置 111 データ通信入出力部 S1 通信チャンネル数確認の通信処理 S2 符号化パターン決定の通信処理 S3 通信速度対応の符号化復号化通信処理 S11 通信路確保フェーズ S12 通信速度確認・符号化パターン決定フェーズ S13 通信フェーズ
すブロック図である。 【図2】図1に示す音声符号化復号化装置の呼設定処理
を説明するためのシーケンス図である。 【図3】実施形態にあって直接ネゴシエーション処理の
シーケンス図である。 【図4】実施形態にあって間接ネゴシエーション処理の
シーケンス図である。 【図5】実施形態にあって他の間接ネゴシエーション処
理を説明するためのシーケンス図である。 【図6】実施形態にあって通信チャンネル確保数が送受
信側通信端末で同一でない場合を説明するためのブロッ
ク図である。 【図7】実施形態にあってPPPプロトコルによるパケ
ットの分解組み立て処理例を説明するためのブロック図
である。 【図8】従来例にあって音声情報の周波数拡散分布と通
信チャンネル数による伝送帯域幅の関係を説明するため
の図である。 【符号の説明】 101 音声符号化復号化装置 102 符号化復号化処理部 103 速度対応符号化パターン記憶部 104 通信速度ネゴシエーション処理部 105 通信制御部 106 通信チャンネル入出力部 107 データパケット生成再生処理部 109 通信網 110 単一通信チャンネル専用音声符号化複号化装置 111 データ通信入出力部 S1 通信チャンネル数確認の通信処理 S2 符号化パターン決定の通信処理 S3 通信速度対応の符号化復号化通信処理 S11 通信路確保フェーズ S12 通信速度確認・符号化パターン決定フェーズ S13 通信フェーズ
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 複数の通信チャンネルを使用して高速通
信を行う符号化復号化通信方法であって、 発信側通信端末と着信側通信端末とが通信網における通
信路確保処理によって呼設定を行う通信路確保の段階
と、 この通信路確保の段階によって通信チャンネルが通信状
態に移行した後に、発信側通信端末と着信側通信端末と
が通信網を通じて、直接確認メッセージを送受信して確
保した通信チャンネル数を確認する直接ネゴシエーショ
ン処理、又は、通信網からの、最大通信速度を越えたと
きのエラー報告結果から通信チャンネルの確保数を判定
する間接ネゴシエーション処理の一方を実行し、発信側
通信端末と着信側通信端末とが個々に確保した通信チャ
ンネル数を確認する通信速度確認の段階と、 この通信速度確認の段階における通信チャンネル数確認
に基づいて、符号化パターンを決定する符号化パターン
決定の段階と、 この符号化パターン決定の結果にもとづいて符号化及び
復号化の通信処理を実行して音声通信を行うための音声
通信の段階と、 を有することを特徴とする符号化復号化通信方法。 【請求項2】 前記請求項1記載の直接ネゴシエーショ
ンが、 (1)自側通信端末の通信チャンネルの確保数を通知す
るメッセージを編集する処理、 (2)受信した相手側通信端末の通信チャンネル確保数
を読み出す処理 (3)自側通信端末と相手側通信端末の情報を比較して
エンド・エンド間の最大通信速度を決定する処理、 を実行することを特徴とする符号化復号化通信方法。 【請求項3】 前記請求項1記載の間接ネゴシエーショ
ンは、 送信側通信端末が、送信した試験データ信号の送信デー
タ量と受信したエラー量から通信速度を判定し、かつ、
受信側通信端末が、受信した受信データ量を測定して通
信速度を判定することを特徴とする符号化復号化通信方
法。 【請求項4】 前記請求項1記載の間接ネゴシエーショ
ンが、 (1)通信チャンネル速度測定用試験データ信号を生成
する処理、 (2)通信制御によって受信した送信エラー情報を判定
する処理、 (3)送信データ量とエラー情報からエンド・エンド間
の最大通信速度を決定する処理、 を実行することを特徴とする符号化復号化通信方法。 【請求項5】 前記請求項1記載の間接ネゴシエーショ
ンは、 送信側通信端末において、送信した試験データ信号を通
信網に送信した後に、この送信データ量と、送信側通信
端末が通信網から受信したエラー量から通信速度を判定
することを特徴とする符号化復号化通信方法。 【請求項6】 前記請求項1記載の間接ネゴシエーショ
ンが、 (1)通信チャンネル速度測定用試験データ信号を生成
する処理、 (2)通信制御によって受信し、かつ、通知する送信エ
ラー情報を判定する処理、 (3)折り返し開始と終了指示との固定パターンを編集
する処理、 (4)送信データ量とエラー情報からエンド・エンド間
の最大通信速度を決定する処理、 を実行することを特徴とする符号化復号化通信方法。 【請求項7】 前記請求項1記載の直接ネゴシエーショ
ン処理及び間接ネゴシエーション処理における自動判定
結果による通信チャンネル数によって、 発信側通信端末と着信側通信端末とのそれぞれが、予め
記憶している速度対応符号化パターンに基づいて符号化
パターンを決定することを特徴とする符号化復号化通信
方法。 【請求項8】 複数の通信チャンネルを使用して相手側
装置と高速通信を行うための符号化復号化通信装置にお
いて、 通信網における通信路確保処理を通じて呼設定を行う通
信路確保手段と、 この通信路確保手段によって、通信チャンネルが通信状
態に移行した後に、自装置と相手側装置とが通信網を通
じて直接確認メッセージを送受信し、確認し合って確保
した通信 チャンネル数を確認する直接ネゴシエーション
処理、又は、通信網からの、最大通信速度を越えたとき
のエラー報告結果から通信チャンネルの確保数を判定す
る間接ネゴシエーション処理の一方を実行し、相手側装
置と自装置が個々に確保した通信チャンネル数を確認す
るための通信速度確認手段と、 この通信速度確認手段における通信チャンネル数の確認
に基づいて符号化パターンを決定する符号化パターン決
定手段と、 この符号化パターン決定手段の決定結果である符号化パ
ターンにもとづいて符号化及び復号化の通信処理を実行
して音声通信を行うための音声通信手段と、 を備えることを特徴とする符号化復号化通信装置。 【請求項9】 前記請求項8記載の間接ネゴシエーショ
ンは、 自装置が、送信した試験データ信号の送信データ量と受
信したエラー量から通信速度を判定し、相手側装置が、
受信した受信データ量を測定して通信速度を判定する第
1の間接ネゴシエーション処理、又は、 自装置が、試験データ信号を通信網に送信した後に、こ
の送信データ量と、通信網から受信したエラー量とから
通信速度を判定する第2の間接ネゴシエーション処理で
あることを特徴とする符号化復号化通信装置。 【請求項10】 前記請求項8記載の符号化パターン決
定手段が、 通信速度確認手段における直接ネゴシエーション処理又
は間接ネゴシエーション処理での自動判定結果による通
信チャンネル数によって、 当該装置に設けた通信対応符号化パターン記憶部で記憶
している速度対応符号化パターンに基づいて符号化パタ
ーンを決定することを特徴とする符号化復号化通信装
置。 【請求項11】 前記請求項8記載の音声符号化復号化
装置に、 さらに、単一通信チャンネル専用の音声符号化複号化を
処理する単一通信チャンネル専用音声符号化複号化手段
を設け、 前記音声符号化復号化装置と前記単一通信チャンネル専
用音声符号化複号化手段とを当該音声符号化復号化装置
に設けた通信制御部で選択し、 この選択した単一通信チャンネルによる通信と、複数の
通信チャンネルを使用して通信データ容量を確保する通
信との一方を実行することを特徴とする符号化復号化通
信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001052557A JP3492639B2 (ja) | 2001-02-27 | 2001-02-27 | 符号化復号化通信方法及び符号化復号化通信装置 |
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---|---|---|---|
JP2001052557A JP3492639B2 (ja) | 2001-02-27 | 2001-02-27 | 符号化復号化通信方法及び符号化復号化通信装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002261862A JP2002261862A (ja) | 2002-09-13 |
JP3492639B2 true JP3492639B2 (ja) | 2004-02-03 |
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CN112311802B (zh) * | 2020-11-05 | 2023-10-27 | 维沃移动通信有限公司 | 信息传输方法和信息传输装置 |
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