JP3492481B2 - 可変速揚水発電装置 - Google Patents

可変速揚水発電装置

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JP3492481B2
JP3492481B2 JP27766696A JP27766696A JP3492481B2 JP 3492481 B2 JP3492481 B2 JP 3492481B2 JP 27766696 A JP27766696 A JP 27766696A JP 27766696 A JP27766696 A JP 27766696A JP 3492481 B2 JP3492481 B2 JP 3492481B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、交流励磁形同期
機を用いた可変速揚水発電装置に関し、特にその交流励
磁形同期機の揚水始動に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は従来の可変速揚水発電装置の構成
を示す回路図である。図において、1は交流励磁形同期
機、2は交流励磁形同期機1と接続されたポンプ水車、
3は系統に接続された主変圧器であり、4は主変圧器3
と交流励磁形同期機1の1次側との接続を開閉する遮断
器、5は交流励磁形同期機1の1次側を短絡する短絡用
断路器である。6は交流励磁形同期機1の2次側に可変
周波数電源を供給する電力変換装置、7は励磁変圧器、
8は励磁用遮断器であり、これら電力変換装置6、励磁
変圧器7および励磁用遮断器8は、交流励磁形同期機1
の2次側に可変周波数電源を供給する2次励磁装置を形
成している。
【0003】次に動作について説明する。揚水始動開始
時において、まずはじめに、遮断器4を開放し、次いで
短絡用断路器5を投入して交流励磁形同期機1の1次側
を短絡状態とする。その後、励磁用遮断器8を投入する
ことにより電力変換装置6より可変周波数電源を発生さ
せ、その周波数を徐々に上昇させながら交流励磁形同期
機1の2次側に加えて、交流励磁形同期機1を定格周波
数付近まで昇速させる。交流励磁形同期機1が定格周波
数付近まで昇速すると、電力変換装置6の出力電流を0
まで絞ってから短絡用断路器5を開放する。その後遮断
器4を投入して、交流励磁形同期機1の1次側を主変圧
器3を介して系統に接続することで揚水始動を完了し、
交流励磁形同期機1及びポンプ水車2が定格周波数で回
転する。
【0004】なお、このような従来の可変速揚水発電装
置に関連のある技術に関する記載のある文献としては、
例えば特開平5−44625号公報などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の可変速揚水発電
装置は以上のように構成されており、揚水始動時におい
て、昇速に必要な始動トルクは、交流励磁形同期機1の
2次側に電力変換装置6より可変周波数電源を加えるこ
とによって得ていた。しかしながら、交流励磁形同期機
1の2次開放電圧が高い場合には、電力変換装置6の出
力電圧の2次開放電圧に対する割合が低くなるため、始
動トルクが十分に得られなことがあり、電力変換装置6
の容量を増やしたり、始動装置を別置きする必要が生じ
るなどの課題があった。
【0006】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、電力変換装置の容量を増やした
り、別途始動装置を用意することなく、揚水の自己始動
ができる可変速揚水発電装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る可変速揚水発電装置は、第1のスイッチ手段によっ
て、揚水始動開始時には交流励磁形同期機の2次側を短
絡するとともに、交流励磁形同期機の回転が所定の回転
速度にまで昇速された場合にその短絡の解除を行い、第
2のスイッチ手段によって、2次励磁装置からの可変周
波数電源の供給を、交流励磁形同期機の揚水始動開始時
にはその1次側に、交流励磁形同期機の回転が所定の回
転速度にまで昇速された場合にはその2次側に切り替
、2次励磁装置から交流励磁形同期機の1次側に供給
される可変周波数電源を変圧器によって昇圧もしくは降
圧させるようにしたものである。
【0008】 請求項2記載の発明に係る可変速揚水発電
装置は、第2のスイッチ手段の、揚水始動開始時に2次
励磁装置からの可変周波数電源を交流励磁形同期機の1
次側に供給するための素子として断路器を用いたもので
ある。
【0009】 請求項3記載の発明に係る可変速揚水発電
装置は、その第2のスイッチ手段における断路器を遮断
器で代替したものである。
【0010】 請求項4記載の発明に係る可変速揚水発電
装置は、交流励磁形同期機の2次側を短絡/短絡解除す
るための第1のスイッチ手段に用いる素子、および第2
のスイッチ手段の揚水始動開始時に2次励磁装置からの
可変周波数電源を交流励磁形同期機の1次側に供給する
ための素子として、半導体スイッチ素子を用いたもので
ある。
【0011】 請求項5記載の発明に係る可変速揚水発電
装置は、その半導体スイッチ素子にゲートターンオフサ
イリスタスイッチ(Gate Turn−off Th
yrister Switch、以下GTOという)素
子を用いたものである。
【0012】 請求項6記載の発明に係る可変速揚水発電
装置は、交流励磁形同期機の2次側を、リアクトルを介
して短絡するようにしたものである。
【0013】 請求項7記載の発明に係る可変速揚水発電
装置は、交流励磁形同期機の2次側を、抵抗器を介して
短絡するようにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1. 図1はこの発明の実施の形態1による可変速揚水発電装
置の構成を示す回路図である。図において、1はその1
次側が系統に接続される当該可変速揚水発電装置の交流
励磁形同期機であり、2はこの交流励磁形同期機1と接
続したポンプ水車である。3は交流励磁形同期機1の1
次側と系統との間に配置された主変圧器であり、4’は
この主変圧器3と交流励磁形同期機1の1次側との接続
を開閉する主遮断器である。6は交流励磁形同期機1の
2次側に供給する可変周波数電源を発生させる電力変換
装置であり、7はこの電力変換装置6と主変圧器3との
間に配置された励磁変圧器、8はこの励磁変圧器7と主
変圧器3との接続を開閉する励磁用遮断器である。な
お、これら交流励磁形同期機1、ポンプ水車2、主変圧
器3、主遮断器4’、電力変換装置6、励磁変圧器7お
よび励磁用遮断器8は図7に同一符号を付して示した従
来のそれらと同等のものであり、電力変換装置6、励磁
変圧器7および励磁用遮断器8は、交流励磁形同期機1
の2次側に可変周波数電源を供給する2次励磁装置を形
成している。
【0015】 また、9は揚水始動開始時に交流励磁形同
期機1の2次側を短絡し、当該交流励磁形同期機1の回
転が所定の回転速度にまで昇速度されるとその2次側の
短絡を解除する第1のスイッチ手段としての短絡用遮断
器である。なお、この第1のスイッチ手段としては、こ
の遮断器に代えて断路器又はスイッチ素子を用いること
も可能である。10は電力変換装置6と交流励磁形同期
機1の1次側との間に設置された断路器であり、11は
電力変換装置6と交流励磁形同期機1の2次側との間に
設置された遮断器である。これら断路器10および遮断
器11は、揚水始動開始時に電力変換装置6の出力する
可変周波数電源を交流励磁形同期機1の1次側に供給
し、当該交流励磁形同期機1の回転が定格周波数付近の
所定の回転速度まで昇速されると、電力変換装置6の出
力する可変周波数電源を交流励磁形同期機1の2次側に
切り替えて供給するための第2のスイッチ手段を形成し
ている。
【0016】 次に動作について説明する。揚水始動開始
時において、まずはじめに、主遮断器4’と第2のスイ
ッチ手段を形成している遮断器11を開放し、さらに第
2のスイッチ手段を形成している断路器10と第1のス
イッチ手段である短絡用遮断器9を投入する。これによ
り、交流励磁形同期機1では2次側が短絡状態となり、
1次側が系統から切り離されて電力変換装置6に接続さ
れる。その後、励磁用遮断器8を投入することによって
電力変換装置6より可変周波数電源を発生させ、その周
波数を徐々に上昇させてゆく。この電力変換装置6の出
力する可変周波数電源は断路器10を介して交流励磁形
同期機1の1次側に加えられているため、その周波数の
上昇にしたがって交流励磁形同期機1の回転速度が徐々
に昇速する。交流励磁形同期機1の回転が定格周波数付
近の所定の回転速度まで昇速した後、電力変換装置6の
出力電流を0まで絞り、短絡用遮断器9と断路器10と
を開放する。その後、遮断器11を投入して、電力変換
装置6の出力する可変周波数電源の供給を交流励磁形同
期機1の2次側に切り替える。次に主遮断器4’を投入
して、交流励磁形同期機1の1次側を主変圧器3を介し
て系統に接続することで揚水始動が完了し、交流励磁形
同期機1及びポンプ水車2が定格周波数で回転する。
【0017】 このような揚水始動の方法は、交流励磁形
同期機1の1次電圧と2次開放電圧を比較して、1次電
圧の方が低い場合の可変速揚水発電装置における揚水始
動に適用される。前述のように、交流励磁形同期機1を
停止した状態から定格周波数付近の所定の回転速度まで
昇速するために、電力変換装置6より可変周波数電源を
供給することにより、交流励磁形同期機1はその回転磁
界により誘導電動機のように動作して回転を開始する。
その後、電力変換装置6より出力する可変周波数電源の
周波数を徐々に上げてゆき、交流励磁形同期機1の回転
を定格周波数付近まで昇速させる。この時、交流励磁形
同期機1のトルクT(同期ワット)は次の式(1)によ
って表される。
【0018】
【数1】
【0019】なお、上記式(1)において、r1 は1次
抵抗、r2 は2次抵抗、Xs は1次リアクタンス、Xr
は2次リアクタンス、Nは回転速度、Sはすべり、Xm
は相互リアクタンス、Es は始動電圧であり、σは次の
式(2)にて与えられる。
【0020】
【数2】
【0021】したがって、始動電圧Es として電力変換
装置6の出力を用いた場合、定格電圧に対する割合が高
くなる方がトルクTが大きくなり、交流励磁形同期機1
の回転速度が高くなる。
【0022】 以上のように、この実施の形態1によれ
ば、電力変換装置6の容量を増やさなくとも、必要な交
流励磁形同期機1の始動トルクを得ることができ、また
サイリスタ始動装置等の始動装置を別置きする必要もな
いなどの効果がある。
【0023】 実施の形態2. なお、上記実施の形態1では、断路器10によって電力
変換装置6の出力する可変周波数電源を、そのまま交流
励磁形同期機1の1次側に供給するものについて説明し
たが、可変周波数電源を昇圧もしくは降圧して交流励磁
形同期機1の1次側に供給するようにしてもよい。図2
はそのようなこの発明の実施の形態2による可変速揚水
発電装置の構成を示す回路図であり、相当部分には図1
と同一符号を付してその説明を省略する。図において、
12は第2のスイッチ手段を形成している断路器10と
2次励磁装置を形成している電力変換装置6との間に設
置され、電力変換装置6の出力する可変周波数電源を昇
圧もしくは降圧して交流励磁形同期機1の1次側に供給
するための変圧器である。
【0024】 次に動作について説明する。実施の形態1
の場合と同様に、揚水始動開始時に主遮断器4’と遮断
器11を開放し、さらに断路器10と短絡用遮断器9を
投入した後、励磁用遮断器8を投入して電力変換装置6
より可変周波数電源を発生させ、それを断路器10を介
して交流励磁形同期機1の1次側に加えることによって
交流励磁形同期機1の回転を開始させる。そのとき、こ
の電力変換装置6の発生する可変周波数電源による始動
電圧では交流励磁形同期機1のトルクが不足する場合、
断路器10と電力変換装置6との間に設置した変圧器1
2にてその始動電圧を昇圧することで、この変圧器12
を備えていない実施の形態1の場合よりも高いトルクを
得ることができる。また、始動電圧は十分であっても、
始動電流が小さい場合には、昇速に時間がかかるため、
この断路器10と電力変換装置6との間に設置した変圧
器12にて始動電圧を下げて始動電流を大きくすること
により、適切なトルクと昇速時間を得ることができる。
【0025】 以上のように、この実施の形態2によれ
ば、揚水始動開始時に交流励磁形同期機1の1次側に供
給される始動電圧を変圧器12で昇圧もしくは降圧する
ことによって、電力変換装置6の容量を増やさなくとも
始動トルクを高くすることができ、また、適切な始動ト
ルクと昇速時間が得られる効果がある。
【0026】 実施の形態3. また、上記実施の形態1では、第2のスイッチ手段を、
揚水始動開始時に電力変換装置6の出力する可変周波数
電源を交流励磁形同期機1の1次側に供給する断路器1
0と、当該交流励磁形同期機1の回転が定格周波数付近
の所定の回転速度まで昇速すると、電力変換装置6の出
力する可変周波数電源を交流励磁形同期機1の2次側に
切り替えて供給する遮断器11とで形成した場合につい
て説明したが、その断路器10を遮断器で代替してもよ
い。図3はそのようなこの発明の実施の形態3による可
変速揚水発電装置の構成を示す回路図であり、相当部分
には図1と同一符号を付してその説明を省略する。図に
おいて、13は断路器10に代わって交流励磁形同期機
1の1次側と電力変換装置6との間に設置され、第2の
スイッチ手段を形成する遮断器である。
【0027】 次に動作について説明する。実施の形態1
の場合と同様に、揚水始動開始時に主遮断器4’と遮断
器11を開放し、さらに断路器10に代えて配置された
遮断器13と短絡用遮断器9を投入する。その後、励磁
用遮断器8を投入して電力変換装置6より可変周波数電
源を発生させ、それを遮断器13を介して交流励磁形同
期機1の1次側に加えることによって、交流励磁形同期
機1の回転速度を定格周波数付近まで昇速させる。次
に、投入されていた短絡用遮断器9と遮断器13とを開
放することができる電流以下となるまで、電力変換装置
6の出力する電流を絞ってからその短絡用遮断器9と遮
断器13を開放し、さらに開放されていた遮断器11を
投入した後、主遮断器4’を投入して揚水始動を完了す
る。
【0028】 なお、実施の形態2のように変圧器12を
備えた可変速揚水発電装置に関しても、断路器10を遮
断器13で代替することによって、同じように揚水始動
することができる。
【0029】 以上のように、この実施の形態3によれ
ば、断路器10の代わりに遮断器13を用いているの
で、経済的な負担は増加するものの、電力変換装置6の
出力電流を0に制御する必要がなくなるため始動時間の
短縮が可能となり、また、遮断器13は回路に電流が流
れていても開放することができるため、始動時の事故に
より過大な電流が流れても、遮断器13を開放すること
によって電力変換装置6の保護ができるなどの効果があ
る。
【0030】 実施の形態4. また、上記実施の形態3では、実施の形態1における第
2のスイッチ手段の断路器10を遮断器13で代替した
場合について説明したが、当該断路器10と第1のスイ
ッチ手段としての短絡用遮断器9をGTOスイッチ素子
などの半導体スイッチ素子で代替してもよい。図4はそ
のようなこの発明の実施の形態4による可変速揚水発電
装置の構成を示す回路図であり、相当部分には図1と同
一符号を付してその説明を省略する。図において、14
は短絡用遮断器9に代わって交流励磁形同期機1の2次
側を短絡する、第1のスイッチ手段としての半導体スイ
ッチ素子であり、この実施の形態ではGTOスイッチ素
子が用いられている。また、15は断路器10に代わっ
て交流励磁形同期機1の1次側と電力変換装置6との間
に設置され、第2のスイッチ手段を形成する半導体スイ
ッチ素子であり、これもGTOスイッチ素子が用いられ
ている。
【0031】 次に動作について説明する。実施の形態3
の場合と同様に揚水始動開始時に主遮断器4’と遮断器
11を開放した後、GTOスイッチ素子14とGTOス
イッチ素子15とを投入する。次に励磁用遮断器8を投
入して電力変換装置6より発生させた可変周波数電源
を、GTOスイッチ素子15を介して交流励磁形同期機
1の1次側に加える。これによって交流励磁形同期機1
が回転し、その回転速度が定格周波数付近まで昇速する
と、投入されていたGTOスイッチ素子14とGTOス
イッチ素子15とを開放する。その後、開放されていた
遮断器11を投入し、さらに主遮断器4’を投入して揚
水始動を完了する。
【0032】 なお、上記実施の形態4においては、第1
のスイッチ手段を形成している短絡用遮断器9、および
第2のスイッチ手段を形成している断路器10の代わり
にGTOスイッチ素子などの半導体スイッチ素子を用い
たが、他の遮断器についても半導体スイッチ素子を適用
することができる。また、半導体スイッチ素子としては
GTOスイッチ素子ばかりでなく、サイリスタスイッチ
等の他の半導体スイッチ素子を用いてもよい。
【0033】 以上のように、この実施の形態4によれ
ば、断路器と遮断器の一部または全てを半導体スイッチ
素子にすることで、スイッチの投入、開放時間の短縮を
はかることができる効果があり、また、半導体スイッチ
素子としてGTOスイッチ素子が用いられているため、
このGTOスイッチ素子はそれをオフにする際に、電力
変換装置6の出力電流を一旦0に制御する必要がないの
で、始動時間の短縮がはかれる効果もある。
【0034】 実施の形態5. 図5はこの発明の実施の形態5による可変速揚水発電装
置の構成を示す回路図である。図において、16は揚水
始動開始時に交流励磁形同期機1の2次側を短絡し、当
該交流励磁形同期機1の回転が定格周波数付近まで昇速
すると交流励磁形同期機1の2次側の短絡を解除する、
第1のスイッチ手段としての短絡用遮断器9と直列に接
続されたリアクトルである。なお、その他の部分は実施
の形態1の場合と同等のものであるため、図1の相当部
分と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0035】 次に動作について説明する。ここで、基本
的な動作手順は実施の形態1の場合と同じである。すな
わち、揚水始動開始時に、まず主遮断器4’と遮断器1
1を開放し、さらに断路器10と短絡用遮断器9を投入
する。短絡用遮断器9が投入されると、交流励磁形同期
機1はその2次側がリアクトル16を介して短絡される
ことになる。その結果、このリアクトル16の抵抗成分
によって、実施の形態1で示した(1)式における2次
抵抗r2 を大きくすることができ、交流励磁形同期機1
の1次側に供給される始動電圧が同一であっても交流励
磁形同期機1の始動トルクが増大する。
【0036】 なお、実施の形態2〜実施の形態4の可変
速揚水発電装置についても、短絡用遮断器9、あるいは
GTOスイッチ素子14に直列に、リアクトル16を接
続することによって、同様に交流励磁形同期機1の始動
トルクを大きくすることができる。
【0037】 以上のように、この実施の形態5によれ
ば、交流励磁形同期機1の2次側をリアクトル16を介
して短絡することにより、交流励磁形同期機1の始動ト
ルクを大きくすることができるため、電力変換装置6の
容量を増やすことなく必要な始動トルクが得られる効果
がある。
【0038】 実施の形態6. なお、上記実施の形態5では、短絡用遮断器9にリアク
トル16を接続した場合について説明したが、リアクト
ル16に代えて抵抗器を接続するようにしてもよい。図
6はそのようなこの発明の実施の形態6による可変速揚
水発電装置の構成を示す回路図であり、図において、1
7はリアクトル16の代わりに短絡用遮断器9と直列に
接続された抵抗器である。なお、その他の部分は実施の
形態5の場合と同様であるため、その説明は省略する。
【0039】 次に動作について説明する。ここで、基本
的な動作手順は実施の形態1の場合と同じであり、揚水
始動開始時に、まず主遮断器4’と遮断器11が開放さ
れ、次に断路器10と短絡用遮断器9が投入される。短
絡用遮断器9の投入によって、交流励磁形同期機1の2
次側が抵抗器17を介して短絡される。その結果、この
抵抗器17によって実施の形態5の場合と同様に、
(1)式の2次抵抗r2 を大きくすることができ、交流
励磁形同期機1の1次側に供給される始動電圧が同一で
あっても交流励磁形同期機1の始動トルクが増大する。
【0040】 なお、実施の形態2〜実施の形態4の可変
速揚水発電装置についても、短絡用遮断器9、あるいは
GTOスイッチ素子14に抵抗器17を直列に接続する
ことで、同様に交流励磁形同期機1の始動トルクを大き
くすることができる。
【0041】 以上のように、この実施の形態6によれ
ば、交流励磁形同期機1の2次側を抵抗器17を介して
短絡することにより、交流励磁形同期機1の始動トルク
を大きくすることができるため、電力変換装置6の容量
を増やすことなく、安価な抵抗器17を付加するだけで
必要な始動トルクが得られる効果がある。
【0042】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、揚水始動開始時に交流励磁形同期機の2次側を短
絡して、2次励磁装置からの可変周波数電源を変圧器に
よって昇圧もしくは降圧させて交流励磁形同期機の1次
側に供給し、交流励磁形同期機の回転が所定の回転速度
に達すると交流励磁形同期機の2次側の短絡を解除し
て、その2次側に2次励磁装置からの可変周波数電源を
供給するように構成したので、変圧器によって交流励磁
形同期機の1次側に供給される2次励磁装置からの可変
周波数電源を調整することが可能となり、電力変換装置
の容量を増やすことなく、必要な始動トルクが得られ、
また昇速にかかる時間を短縮でき、経済的に有利な可変
速揚水発電装置が得られる。その結果、例えば、特開平
1−259799号公報に記載された発明のように、交
流励磁形同期機の1次側へ直接、2次励磁装置からの可
変周波数電源を供給する場合は、始動トルクが不足した
り、昇速に時間がかかるような事態が生じる恐れがある
が、この発明によれば、このような事態も未然に防止す
ることができる。
【0043】 請求項2記載の発明によれば、揚水始動開
始時における交流励磁形同期機の1次側への2次励磁装
置からの可変周波数電源の供給を、断路器を用いて行う
ように構成したので、遮断器を用いた場合に比べて経済
的に可変速揚水発電装置を形成できるという効果があ
る。
【0044】 請求項3記載の発明によれば、揚水始動開
始時における交流励磁形同期機の1次側への2次励磁装
置からの可変周波数電源の供給を、断路器の代わりに遮
断器を用いて行うように構成したので、その開放に際し
て電力変換装置の出力電流をいちいち0に制御する必要
がなくなって始動時間を短縮することができ、また、遮
断器は回路に電流が流れていても開放することが可能で
あるため、始動時の事故によって過大な電流が流れた場
合には、その遮断器を開放することによってその過大電
流を遮断することができ、電力変換装置を保護すること
ができるなどの効果がある。
【0045】 請求項4記載の発明によれば、半導体スイ
ッチ素子を用いて、交流励磁形同期機の2次側の短絡/
短絡解除、および揚水始動開始時における2次励磁装置
からの可変周波数電源の交流励磁形同期機の1次側への
供給を行うように構成したので、スイッチの投入および
開放のための時間を短縮することが可能になるという効
果がある。
【0046】 請求項5記載の発明によれば、その半導体
スイッチ素子としてGTOスイッチ素子を用いるように
構成したので、スイッチ素子をオフにするために電力変
換装置の出力電流を一旦0に制御する必要がなくなり、
始動時間を短縮することが可能になるという効果があ
る。
【0047】 請求項6記載の発明によれば、リアクトル
を介して交流励磁形同期機の2次側を短絡するように構
成したので、交流励磁形同期機の始動トルクを大きくす
ることが可能となり、電力変換装置の容量を増やすこと
なく必要な始動トルクが得られるという効果がある。
【0048】 請求項7記載の発明によれば、抵抗器を介
して交流励磁形同期機の2次側を短絡するように構成し
たので、交流励磁形同期機の始動トルクを大きくするこ
とが可能となり、電力変換装置の容量を増やすことなく
必要な始動トルクが得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による可変速揚水発
電装置の構成を示す回路図である。
【図2】 この発明の実施の形態2による可変速揚水発
電装置の構成を示す回路図である。
【図3】 この発明の実施の形態3による可変速揚水発
電装置の構成を示す回路図である。
【図4】 この発明の実施の形態4による可変速揚水発
電装置の構成を示す回路図である。
【図5】 この発明の実施の形態5による可変速揚水発
電装置の構成を示す回路図である。
【図6】 この発明の実施の形態6による可変速揚水発
電装置の構成を示す回路図である。
【図7】 従来の可変速揚水発電装置の構成を示す回路
図である。
【符号の説明】
1 交流励磁形同期機、6 電力変換装置(2次励磁装
置)、7 励磁変圧器(2次励磁装置)、8 励磁用遮
断器(2次励磁装置)、9 短絡用遮断器(第1のスイ
ッチ手段)、10 断路器(第2のスイッチ手段)、1
1,13 遮断器(第2のスイッチ手段)、12 変圧
器、14 GTOスイッチ素子(第1のスイッチ手
段)、15 GTOスイッチ素子(第2のスイッチ手
段)、16 リアクトル、17 抵抗器。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−259799(JP,A) 特開 昭63−206178(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 1/46 H02P 9/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次側が系統に接続される交流励磁形同
    期機と、前記交流励磁形同期機の2次側に可変周波数電
    源を供給する2次励磁装置とを有する可変速揚水発電装
    置において、 揚水始動開始時に前記交流励磁形同期機の2次側を短絡
    し、当該交流励磁形同期機が所定の回転速度に達すると
    記短絡を解除する第1のスイッチ手段と、 揚水始動開始時に前記2次励磁装置の出力する可変周波
    数電源を前記交流励磁形同期機の1次側に供給し、当該
    交流励磁形同期機が所定の回転速度に達すると、前記可
    変周波数電源を前記交流励磁形同期機の2次側に切り替
    えて供給するための第2のスイッチ手段と、 揚水始動開始時に前記第2のスイッチ手段の切り替え
    よって交流励磁形同期機の1次側に供給される、2次励
    磁装置からの可変周波数電源を昇圧もしくは降圧させる
    ための変圧器とを設けたことを特徴とする可変速揚水発
    電装置。
  2. 【請求項2】 第2のスイッチ手段が、揚水始動開始時
    に2次励磁装置の出力する可変周波数電源を交流励磁形
    同期機の1次側に供給するための断路器を有することを
    特徴とする請求項1記載の可変速揚水発電装置。
  3. 【請求項3】 第2のスイッチ手段が、揚水始動開始時
    に2次励磁装置の出力する可変周波数電源を交流励磁形
    同期機の1次側に供給するための遮断器を有することを
    特徴とする請求項1記載の可変速揚水発電装置。
  4. 【請求項4】 第1のスイッチ手段が、揚水始動開始時
    に交流励磁形同期機の2次側を短絡し、当該交流励磁形
    同期機が所定の回転速度に達すると前記交流励磁形同期
    機の2次側の短絡を解除する半導体スイッチ素子で形成
    され、 第2のスイッチ手段が、揚水始動開始時に2次励磁装置
    の出力する可変周波数電源を交流励磁形同期機の1次側
    に供給するための半導体スイッチ素子を有することを特
    徴とする請求項1または請求項3記載の可変速揚水発電
    装置。
  5. 【請求項5】 第1のスイッチ手段、および第2のスイ
    ッチ手段の半導体スイッチ素子として、ゲートターンオ
    フスイッチ素子を用いたことを特徴とする請求項4記載
    の可変速揚水発電装置。
  6. 【請求項6】 第1のスイッチ手段が、揚水始動開始時
    にリアクトルを介して交流励磁形同期機の2次側を短絡
    するものであることを特徴とする請求項1から請求項5
    のうちのいずれか1項記載の可変速揚水発電装置。
  7. 【請求項7】 第1のスイッチ手段が、揚水始動開始時
    に抵抗器を介して交流励磁形同期機の2次側を短絡する
    ものであることを特徴とする請求項1から請求項5のう
    ちのいずれか1項記載の可変速揚水発電装置。
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