JP3491052B2 - 交互のローブ状のミキサ/エゼクタ構想サプレッサ - Google Patents

交互のローブ状のミキサ/エゼクタ構想サプレッサ

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JP3491052B2 JP35063998A JP35063998A JP3491052B2 JP 3491052 B2 JP3491052 B2 JP 3491052B2 JP 35063998 A JP35063998 A JP 35063998A JP 35063998 A JP35063998 A JP 35063998A JP 3491052 B2 JP3491052 B2 JP 3491052B2
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    • F02K1/386Introducing air inside the jet mixing devices in the jet pipe, e.g. for mixing primary and secondary flow
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T50/00Aeronautics or air transport
    • Y02T50/60Efficient propulsion technologies, e.g. for aircraft

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はジェット機に関す
る。より詳しくは、本発明は航空機のガスタービンエン
ジンに取り付けられた消音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ジェット騒音は、近代的なガスタービン
の後部から発する排気ガスによって発生される。これら
の排気ガスは通常2つの源から成る混合気、すなわちタ
ービンのコア流内の燃料の燃焼の結果として生じる高熱
のガスと、ファンバイパスダクトから放出されるより低
温の空気である。低いバイパス比のジェットエンジンで
は、ガスはエンジンノズルから出る前に通常混合し、こ
こで高速度の煙を形成する。煙が勢いよく流れる時、煙
はより遅い周囲空気に突進するか、またはそれを切り裂
く。
【0003】切り裂きによって騒音が発生される一方、
全体的な騒音レベルの主要要因は高熱コア流の速度であ
ることが認識されている。ジェット騒音はコア速度の7
乗の係数である。例えば、コア速度を半分に減らすこと
ができるならば、騒音は従来のレベルの1/128に低
減されるであろう。
【0004】コア流の速度を下げ、したがって飛行機に
よって引き起こされる騒音またはデシベルレベルを下げ
るために、過去に複数の方法が利用されてきた。例え
ば、ウォルターM.プレセツ,Jr等への米国特許第
4,835,961号は、ガスタービンの出口に装着さ
れたエゼクタを開示している。周囲空気は、環状のギャ
ップを通して随伴によってエゼクタ内に引き込まれる。
混合ローブのリングは、下流側の空気と、エゼクタ内の
タービンの排気ガス煙とを混合する。これによって、速
度低下とジェット騒音レベルの低下がもたらされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のエゼクタに関わ
る問題は、それらエゼクタの性能が理想的な予測に達し
ないということである。主な要因はジェット混合であ
る。ジェットは通常約5°の拡散角度で混合する。完全
な混合を達成するためには、10より大きな長さ対直径
比(「L/D」)を有する長い混合ダクトが必要であ
る。これらの長いダクトは、大きな摩擦損失と低いエゼ
クタ性能とをもたらす。同時に長いダクトは大幅な重量
増加と低いクルーズ性能とをもたらす。
【0006】出願人は従来のエゼクタに関する基準デー
タを集めた。それらのデータによれば、短いエゼクタダ
クトでは実質的に混合が行われず、ポンピングの結果が
低いことが示されている。合理的な流動混合には長いダ
クト長さが必要とされる。長いダクトは大きな壁部摩擦
損失と、やはり低いポンピング性能をもたらす。エゼク
タ性能を改良するためには、大きな損失なしに混合速度
を増す手段が必要とされる。
【0007】厳しい新連邦騒音規制(すなわち「ステー
ジ3」)によって、古い航空機の大部分は郊外の空港へ
の着陸が間もなく禁止されるであろう。これらの古い航
空機は通常低いバイパス比ターボファンエンジンによっ
て動力供給される。このようなエンジンは著しく高い噴
射速度を有し、ジェット騒音がかなり高い。しかし、そ
れらの騒音レベルは「ステージ2」として知られるより
寛大な規制によって支配されてきた。
【0008】このような古いエンジンが新しい騒音規準
を満たすためには、従来のエゼクタを長くしなければな
らない。これによってエンジンの総重量が増加し、また
古い航空機の中には飛行不可能になるものもあろう。
【0009】新しいジェットエンジンは高いバイパス比
を有する。このことは、これらの新しいジェットエンジ
ンがはるかに大きなファン流を有し、また全体としてよ
り大きなエンジン総流量を有することを意味する。コア
システム内の燃料の燃焼を通して得られるエネルギの大
部分は、ファンを駆動しまたより多くの流れをポンプ供
給するために使用される。推力は質量流量の増加と噴射
速度の低下とによって得られる。これによって、ジェッ
ト騒音レベルの著しい低減が得られる。
【0010】したがって本発明の第1の目的は、新しい
ステージ3騒音規制を満たすために、短いエゼクタシュ
ラウド内の古いエンジンの騒音レベルを減少する改良ミ
キサ/エゼクタシステムを提供することである。
【0011】本発明の他の目的は、周囲空気とエンジン
排気ガスとを急速に混合するために特別に設計される静
翼またはローブをミキサ/エゼクタシステムに設けるこ
とであり、これによって所望の混合を得るのに必要な長
さが短縮される。
【0012】他の目的は、米国特許出願第08/72
9,571号(米国特許第5,761,900号)に見
られる混合ローブの2つのリングの複合効果よりも速い
混合を行うような混合ローブの単一リングを、改良ミキ
サ/エゼクタシステムに設けることである。
【0013】さらなる目的は、エンジンの有効推力を増
すような上述の目的に見合ったミキサ/エゼクタサプレ
ッサを提供することである。
【0014】上記および他の目的は、添付図と関連した
次の説明を読む時、より明白になるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】ガスタービンの騒音レベ
ルを大幅に減らすために、相互に異なった形態のローブ
が交互に配列されたミキサ/エゼクタ構想(別名「AL
MEC」)のサプレッサを開示する。好適な実施例で
は、ALMECサプレッサは:エンジン排気管即ちテー
ルパイプに取り付けた湾曲した静翼またはローブの混合
リングと;下流側に延在する混合リング上に装着された
エゼクタシュラウド;周囲空気のシュラウド内への吸
い込みを可能にする、混合リングとエゼクタシュラウド
との間の周辺に配置された複数のギャップとを含む。
【0016】好適な混合リングは、効率的かつ急速に
(大部分超音速状態で)エンジン排気流と、エゼクタ二
次空気(すなわち周囲空気)とを混合するように設計さ
れた10枚のローブを有する。混合ローブの5つは浅
く、その輪郭は、1996年10月11日出願の米国特
許出願第08/729,571号(米国特許第5,76
1,900号)の「2段階ミキサエゼクタサプレッサ」
(別名「TSMEC」)に開示された1次混合ローブの
輪郭と著しく類似している。他の5枚のローブははるか
に長く、またエンジンの高熱コア流に深く貫通するよう
に設計されている。浅いローブと深いローブとはノズル
の外周に交互に位置する。
【0017】ALMECは若干の航空機用途に関し従来
のTSMECバージョンに較べて性能の改良を提供して
いる。その交互のローブは大きな流動損失を起こすこと
なくコア流(ジェット騒音の主な原因)の深い貫通を可
能にする。これらのローブは排気ジェットの拡散速度を
増加し、その速度を消散させ、また排気ジェットのコア
長さを大幅に短くする。したがって騒音レベルは低減さ
れ、静的状態および離陸状態におけるステージIII条
件を満たす。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明は、ジェット機からの騒音
を抑制するための、相互に異なった形態のローブが交互
に配列されたミキサ/エゼクタ構想に関する。かかる構
想に基づくサプレッサは「ALMEC」と称されてい
【0019】ALMECサプレッサは、1996年10
月11日出願の米国特許出願第08/729,571号
(米国特許第5,761,900号)の「2段階ミキサ
エゼクタサプレッサ」に開示された2段階ミキサ/エゼ
クタ構想(「TSMEC」)に較べて改良部分を有す
る。この以前の出願の多くの構造的特徴と説明がこの改
良に加えられている。前記米国特許出願第08/72
9,571号の明細書の記載は本明細書に引用するが
同時に読者による相互参照を容易にするために部分的に
以下に説明する。
【0020】本出願の図1−9は出願番号08/72
9,571の図1−9に重複する。それらの図は好適な
TSMECサプレッサを示している。本出願の図10−
15は好適なALMECサプレッサを示している。以下
にTSMECを説明した後、出願人はALMECを説明
し、ALMECを改良「次世代」とせしめる差を指摘す
る。
【0021】従来のTSMECサプレッサ
【0022】詳細な図1−9では、TSMECサプレッ
サは概して参照番号10によって表される。
【0023】TSMECの発明は現在のすべてのガスタ
ービンで機能するするように設計されているが、図示し
た実施例10はSPEY511−8ターボジェットエン
ジン12に取り付けて示されている。SPEY511−
8は:バイパスダクト14と;エンジン燃料が燃焼され
る中央のコア流16とを含む。バイパス空気は燃焼の前
にコンプレッサから流出される。流れはバイパスダクト
14と中央コア部16とから流出してわずかに混合し、
排気流を形成する。次に排気流はターボファン12の後
部から出る。そこで、排気流はTSMEC10を通過す
る。
【0024】好適な実施例では、TSMEC10は、タ
ーボファン12の後部に取り付けたエンジン後部排気管
とローブ状のノズル18との組立体と;エンジンノズル
18の出口端部にまたがって当該エンジンノズルに取り
付けられた管状エゼクタシュラウド20と;エンジンノ
ズル18とシュラウド20の中の第1と第2のローブミ
キサ段22、24と;エゼクタシュラウド20に先行す
るアーチ状のギャップ(例えば26a)のリング26
と;第1のエゼクタ段22の内部で終わる、同一の集中
/拡散静止ノズルまたは混合ローブ(例えば30a)の
1次リング30とを備え、この1次リングは、第2のエ
ゼクタ段24内部の集中/拡散ミキサローブ(例えば3
2a)の補足第2リング32に随伴周囲空気を超音速で
導く。
【0025】TSMEC排気ガスサプレッサ10は従来
のステージIIサプレッサと同じ長さかまたはより短く
設計された。サプレッサは、環状フランジ34(図2参
照)の溶接のような適切な手段によってターボファン1
2の後部に取り付けることができる。シュラウド20
は、構造的な安定性のために従来のステージIIのシュ
ラウド上に設けられた標準の支持リング36を含む。
【0026】支持リング36のすぐ下流側に1次ノズル
リング30がある。このノズルリングは溶接のような適
切な手段によってシュラウドの内壁に取り付けられる。
【0027】(単純化のために)全体は図示しないが、
1次ノズルリング30は10枚の斜面をつけた集中/拡
散(「CD」)ローブから構成される。1つの代表的な
1次ローブが図4、5および図6A−6Hの30aに示
されている。二次流れサイド(すなわち冷却ファン空気
を運ぶノズルの中心線に向かうローブサイド)上の各1
次ローブの角度(すなわち水平方向に関して)は、15
°と45°の間にあるべきである。これによって、ノズ
ル中心線近くの高熱の一次流れ(すなわち排気ガスコア
流)の中への冷却二次流れ(すなわちファン空気)の貫
通が保証される。一次流れサイド(すなわち高熱のコア
流16を運ぶシュラウドに向かうローブサイド)上のロ
ーブ角度は5°と15°の間にあるべきである。これら
のより小さい角度によって流動拡散による推力損失が最
小になる。これらの形状案内線は、従来の円形ノズルの
案内線と比較して余分の表面積がほとんどないように保
証する。ローブ状のノズル出口面は5°と20°の間の
角度でカットバックすべきである。このカットバックに
よって、局所的に超音速でシュラウド圧力に膨張する流
れのために空力的なCDローブ状のノズルが得られる。
この膨張の大部分は、流れがローブを出る時に発生す
る。このようにして、高速度で膨張したコア流は急速に
ファン空気と混合し、1次ノズルリング外側の過膨張を
低減する。
【0028】エゼクタシュラウド20は、新しいエゼク
タ性能の結果非常に短くなっている。エゼクタシュラウ
ドは1/4から1の間の長さ対直径比(すなわちL/
D)を有すべきであり、また理想の80%近くのポンピ
ング速度で操作すべきである。またシュラウド後縁は1
0個のローブ状の強制ミキサの後縁、すなわち上述の第
2のミキサローブリング(32)と面一である。これら
の2次ローブは同一であり、1つの代表的なローブが図
7、8および図9A−9Fの32aに示されている。こ
れらの役割は、シュラウドから流出する流れの前に、コ
ア流とファン流を予め混合した流れと、(26aのよう
なアーチ状のギャップを通して吸い込まれた)周囲の随
伴空気とを超音速の速度で急速に混合することである。
【0029】図2と図3に最も良く示されているよう
に、第2のローブリング32は1次ノズル30の中心線
から径方向外側に配置される。第2のリングはこの位置
に:下方リングまたは脚部リング38と;上方リング4
0と;周囲空気を吸い込むためのギャップ(例えば2
6)を規定する一連の離間した支柱42とによって支持
される。
【0030】上に挙げた情報から、当業者は、超音速の
2段階ミキサシステムを形成すべく、1次と2次のロー
ブ状ノズル(例えば30a、32a)が同様の方法で設
計されたことを認識すべきである。2つのローブリング
30、32は、周囲空気とエンジン排気ガスとを急速に
混合する際に互いに補完し合うように特別に設計され
た。1次リング30は、両方:高温かつ高速の空気をシ
ュラウド壁部に向かって外側に、また低温かつ低速の空
気をシュラウド中心線に向かって導きつつ、そのローブ
内で流れを混合する。この現象は類似のローブの最近の
模型テスト上で測定された。ローブ(例えば30a、3
2a)は、シュラウド壁部近くの高速流動と、周囲空気
とを急速に混合するように設計される。これらの同一の
ローブは排気ガスジェットの混合を増加し、コアの周囲
にドーナツ状の外部ジャケットを形成して乱流の発生を
少なくし、また排気ガスジェットのコア長さを大幅に小
さくする。
【0031】エンジンノズル18とシュラウド20の両
方は音響ライニングを有する板金部分48、50から始
まる。図2、図4、図7に最も良く示されているよう
に、ローブリング30、32は板金から別々に造ること
ができ、また部分48、50に取り付けることができ
る。
【0032】要するに、TSMECサプレッサシステム
10は周囲空気を引き込み、周囲空気とエンジンガスと
を急速に混合し、排気ガスジェット拡散速度を増加し、
また排気ガスジェット騒音を劇的に減らす。
【0033】新しいALMECサプレッサ
【0034】TSMECサプレッサ10によるエンジン
試験によって、SPEY511のTSMEC設計の所望
の音響的および性能上の効果が実証された。しかし、同
一のエンジン試験時に行われた別のノズルローブ形態で
は、(1次ローブリング30上の)深く貫通する交互の
ローブは、元のTSMECサプレッサ10よりも大幅に
ジェット騒音を減少できることが実証された。したがっ
て、TSMECサプレッサ設計は深く貫通する交互のノ
ズルローブを含むように修正された。上記のTSMEC
実施例に設けられた2次ローブリング32も取り除かれ
た。さらにエゼクタシュラウド20は、より深い追加ノ
ズルによって発生される高周波騒音を吸収する音響ライ
ニングのためにより大きなスペースを割り当てるために
延長された。この結果得られたALMECサプレッサは
さらに設計かつ分析され、図10−15に示す好適な実
施例100に至った。
【0035】同様の要素を図1−9および図10−15
に示した。この場合、参照番号は図10−15で同じよ
うに繰り返されるが、数字100が先頭に付けられる。
例えば、図2に示した放出部18(すなわちSPEY5
11のガスタービンの排気管)は、図10では118と
いう番号がついている。同様にALMECエゼクタシュ
ラウドは、その長さはそのTSMEC相手部材20より
も長いが、120という番号がついている。
【0036】詳細に示した図10−15では、好適なA
LMECサプレッサ100は2つの主要な構成要素また
は段階:エンジン排気管118に取り付けられた交互の
静翼またはローブの混合リング130(例えば130
a、130b)と;シュラウド120とローブリング1
30との間の(周辺に配置された)アーチ状のギャップ
を有するローブリング130の頂部に装着されたエゼク
タシュラウド120とを有する。これらのTSMEC相
手部材(すなわち1次ノズルリング30のローブ)のよ
うに、ALMECローブ(例えば130a、130b)
は、エゼクタシュラウド120内で、排気流と随伴周囲
空気とを大部分超音速で混合するよう特別に設計され
る。
【0037】図10−13に最も良く示されているよう
に、混合リング130(別名「エンジンノズル」)は1
0枚の湾曲したローブを有することが好ましい。5枚の
ローブ(例えば130a)は浅く、また実質的にローブ
状の(例えば30a)TSMECリング30(図4、5
および図6A−6H参照)と同一であるように設計され
る。ALMECの他の5つのローブ(例えば130b)
ははるかに長く;また高熱のエンジンコア流の中に深く
貫通するように設計される。両方のローブ(例えば13
0a、130b)は広範囲の混合渦流を発生するように
設計される。浅くまた深いローブはノズル130の外周
周囲に交互に配置される(図11と図12参照)。
【0038】試験データでは、交互のローブ(例えば1
30a、130b)が流動チャネリングによる大きな流
動損失をもたらすことなくジェットコアの深い貫通を可
能にすることが示されている。また交互のローブは、混
合を強めるように相互作用する独立した軸方向の渦度パ
ターンを引き起こす。
【0039】図10と図11では、エゼクタシュラウド
120は10個の離間したパイロンまたは支柱(例えば
142)によってエンジンノズルローブ(例えば130
a、130b)に取り付けられる。10個の独立したパ
イロンは、ちょうどTSMEC内のような周囲空気を吸
い込むために使用されるギャップ(例えば126a)に
架かる。
【0040】エゼクタシュラウド120の内面は、図1
0に示したように音響ライニング152によって加工さ
れる。これは、小さなチャネル内へのノズル出口面を交
互のミキサローブが破壊するからである。これらの小さ
なチャネル、特により深いローブ(例えば130b)に
よって発生される小さなチャネルは高周波ジェット騒音
を発生させることになる。シュラウドの音響ライニング
152はその高周波騒音を吸収するよう設計される。
【0041】同様に、排気ガスが流れる排気管118
と、外部カバーまたは整形部156との間に音響ライニ
ング154がある。同じくこれも若干の騒音を吸収す
る。
【0042】エゼクタシュラウド120は約1の長さ対
直径比を有する。これによって、大きな壁部摩擦損失な
くまた重量を増すことなく、優れた混合が得られる。
【0043】ノズル出口面積に対するシュラウド面積の
比率は約1である。この面積比率によって、静的状態お
よび離陸状態におけるステージ3の騒音要件を満たすの
に十分な二次流れポンピングが得られるが、ギャップの
リング126の近くのエゼクタ二次流れに関連したクル
ーズ抗力損失を最小にする。
【0044】シュラウドインレット158は、シュラウ
ド二次流れ入口からノズルローブ出口面(160におけ
る)への連続加速流が得られるように設計される。2次
インレットダクト面積はローブ出口面で最小である。こ
れによって、二次流れの絞りがローブ出口面でまたはロ
ーブ出口面の後に生じるように保証される。ノズル出口
面に関して2次インレット入口(すなわちギャップリン
グ126のリード「縁部」)の軸方向位置は、急激なロ
ーブラインに二次流れが従うように保証すべく設計され
る。これによって最小の抗力損失で最適混合が得られ
る。
【0045】図14および図15A−Nは共にALME
Cの浅くまたより深いローブ(例えば130a、130
b)の隣接対の輪郭を示している。図14は、図13に
示したローブのサンプル対に沿った種々の軸方向位置A
−Nのチャートである。A−Fは2インチ間隔毎に生
じ、他方G−Nは1インチ間隔で生じる。図15A−N
はサンプル対のローブ輪郭の面を示している。
【0046】換言すれば、ローブ断面は排気システムの
中心線に沿った種々の軸方向位置で示されている。断面
は、1対の深いローブ面(130b)と浅いローブ面
(130a)に収容された1つの繰り返す複合ローブ形
状部の詳細な展開を示している。図12はローブ状ノズ
ル130全体の常用モデルを示し;また図13、14お
よび図15A−Nを説明する際に役立つ。
【0047】図14および図15A−Nは、代表的な浅
いローブ130aと深く貫通するローブ(例えば130
b)の輪郭の独立した展開を示している。浅いローブ輪
郭は、上に規定したようにTSMEC実施例のローブ
(例えば30a)の輪郭に類似している。ALMEC
の深く貫通するローブは、浅いTSMECローブより急
激な転向角を有することが理解される。これらの転向角
が大きくなると混合がより速くなる。またこれらのより
深いローブは高熱のジェットコア内にさらに深く貫通す
る。ノズルリング130の交互のローブ(例えば130
a、130b)によって最小流動障害と最低損失が保証
される。
【0048】直円柱の排気管または円形ナセルセクショ
ン118からノズル130の外部ローブ面への移行は、
空力的整形部156を利用することによって達成される
(図2参照)。この整形部は円形ナセル面からローブ面
の開始点までの滑らかな流動加速を保証するために、連
続して湾曲するように設計される。さらに整形部156
によって、ローブ開始点における馬蹄形渦流形成に関連
した損失が最小にされる。
【0049】ALMECの浅いローブ(例えば130
a)は、それらの浅いローブの輪郭と、より深いローブ
(例えば130b)のより急激な輪郭との間の移行を滑
らかにするのに必要なある程度の混合のため、当該TS
MEC相手部材(例えば30a)とは異なる。また、浅
いローブの出口面はTSMECローブの斜面をつけた出
口面とは異なる。
【0050】上述した如く、本発明のサプレッサにおい
ては、交互に配設されている浅いローブ130aと深い
ローブ130bとが独特な三次元形状にせしめられてお
り、これによって亜音速で排出されるエンジン排気ガス
を超音速に加速して低温周囲空気と混合することができ
る。この点について更に説明すると、図10を参照する
ことによって理解されるとおり、ノズル130の横断面
積は、ローブ130a及び130bの存在に起因して、
軸線方向に対して垂直である出口面160に向かって漸
次減少せしめられており、ノズル130の最小面積は出
口面160に存在する。従って、ノズル130を流動す
る排気ガスは漸次加速されて出口面160に到る。一
方、浅いローブ130a及び深いローブ130bは、排
気ガスを下流に向かって半径方向内側に導く(即ち収束
せしめる)内部即ち内側ローブ面と、排気ガスを下流に
向かって半径方向外方に導く(即ち拡散せしめる)外部
即ち外側ローブ面を有し、従って排気ガスの一部はロー
ブ130a又は130bの内側ローブ面に案内されて下
流に向かって半径方向内側に収束して流動し、そして更
にローブ130a又は130bの外側ローブ面に案内さ
れて下流に向かって半径方向外側に拡散して流動し、超
音速に加速されて出口面160、特にその周縁部に到
る。かくして、周縁部において低温周囲空気と超音速で
混合される。
【0051】所望ならば、浅いローブ130a及び深い
ロ−ブ130bの後端縁を軸線方向に垂直にせしめるこ
とに代えて、カットバックする、即ち図2に図示するロ
ーブ30aの後端縁の如く下流に向かって半径方向外方
に傾斜して延びる形態にせしめることもできる。かくす
ると、ノズル130の最小面積は出口面160よりも幾
分上流側に存在することになり、周縁部のみならず周縁
部と中心部との間においても排気ガスは収束された後に
拡散され超音速に加速され得る。
【0052】本発明の精神から逸脱することなしに、明
白な構造的修正を説明してきたALMEC実施例に行う
ことができることが、当業者によって容易に理解される
べきである。例えば、さらなる騒音抑制が所望であるな
らば、追加の「超音速」ローブリングを細長いエゼクタ
の中に加えることができる。したがって本発明の範囲を
確認するためには、上述の説明よりもむしろ添付請求項
を参考とすべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】以前の出願番号08/729,571に開示さ
れた2段階ミキサ/エゼクタ構想「TSMEC」の側面
図である。
【図2】図1に示されたTSMECの拡大図である。
【図3】図2のライン3−3に沿って見た後部端部平面
図である。
【図4】TSMECの第1段階の1次固定子リングの代
表的なローブである。
【図5】ライン5−5に沿って見た図4のローブの端部
平面図である。
【図6】図4のローブの種々の断面図である。
【図7】TSMECの第2段階の2次固定子リングのロ
ーブの1つを示している。
【図8】ライン8−8に沿って見た図7のローブの端部
平面図である。
【図9】図7のローブの種々の断面図である。
【図10】交互のローブ状のミキサ/エゼクタ構想
(「ALMEC」)を利用した新しく改良したミキサ/
エゼクタシステム(図1−9のTSMECサプレッサと
比較)の側面図である。
【図11】図10のライン10−10に沿って見た後部
平面図である。
【図12】交互の浅くまた深いローブを収容したALM
ECサプレッサのローブ状ノズルの後部斜視図である。
【図13】図12の1対の隣接した浅くまた深いローブ
を示している。
【図14】図13に示した浅くまた深いローブ対に沿っ
て見た種々の断面または面のチャートである。
【図15】図14に参照した面に沿って見た図13のロ
ーブ対の輪郭を示している。
【符号の説明】
10: TSMEC排気ガスサプレッサ 12: ターボファン 14: バイパスダクト14 16: 中央コア部 18: エンジンノズル 20: 管状エゼクタシュラウド 22、24: 第1と第2のローブミキサ段 26: リング 26a: アーチ状のギャップ 30: 1次ノズルリング 30a: 混合ローブ 32: 補足第2リング 32a: 集中/拡散ミキサローブ 34: 環状フランジ 36: 支持リング 38: 下方リングまたは脚部リング 40: 上方リング40 42: 支柱 48: 板金部分 100: ALMECサプレッサ 118: エンジン排気管 120: ALMECエゼクタシュラウド 126: ギャップのリング 126a: ギャップ 130: ローブの混合リング 130a: 浅いローブ 130b: 深いローブ 142: パイロンまたは支柱 152: 音響ライニング 156: 整形部 158: シュラウドインレット 160: ノズルローブ出口面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウオルター エム プレズ ジュニア アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 01095 ウイルブラハム グローブ ス トリート 40 (72)発明者 ゲーリー レイノルズ アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 01085 ウエストフィールド リンドバ ーグ ブルバード 65 (56)参考文献 特開 平7−166959(JP,A) 特開 昭62−276300(JP,A) 特開 平9−105355(JP,A) 特開 昭64−69761(JP,A) 特開 昭57−83648(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02K 1/36 F02K 1/46 - 1/48

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジェット騒音を発生し得るエンジン排気
    ガスを有するガスタービンにおける、ジェット騒音を低
    減する多段ミキサ/エゼクタサプレッサにして: a.該タービンの排気端に取り付けられたテールパイプ
    を有する第1段と; b.該第1段の放出端の下流に取り付けられた管状エゼ
    クタシュラウドを有し、該シュラウドが該第1段の該放
    出端にまたがり、該シュラウドと該第1段の該放出端と
    の間に複数個のアーチ状ギャップが形成されている第2
    段と; c.該エンジン排気ガスを該ギャップを通して吸引され
    る低温周囲空気と超音速流で混合して、該排気ガスの拡
    散率を増大せしめ、該排気ガスの速度を散逸せしめ、排
    気ジェットのコア長さを低減せしめ、これによって該排
    気ガスが該シュラウドを出る前に騒音レベルを減少せし
    めるための超音速混合手段であって: (i)該テールパイプに取り付けられた前縁と該シュラ
    ウドの内部に延在する部分を有し、該第1段の一部を構
    成する複数個の湾曲ローブの固定リングを具備し、 (ii)該固定リングは相互に異なった形態の2種類の
    ローブを交互に配設して構成されており、 (iii)該固定リングの該ローブの一方は、該排気ガ
    スの中心線に関して、該ローブの他方よりも該排気ガス
    中に深く延在している、ところの超音速混合手段と; を備えていることを特徴とするサプレッサ。
  2. 【請求項2】 該ローブの幾つかは該排気ガスの中心線
    に垂直である後縁を有する、請求項1記載のサプレッ
    サ。
  3. 【請求項3】 該ローブの全てが該排気ガスの中心線に
    垂直である後縁を有する、請求項1記載のサプレッサ。
  4. 【請求項4】 該ローブの全ての後縁は共通平面内に位
    置する、請求項3記載のサプレッサ。
  5. 【請求項5】 ジェット騒音を発生し得るエンジン排気
    ガスを有するガスタービンにおける、ジェット騒音を低
    減する多段ミキサ/エゼクタサプレッサにして: a.該タービンの排気端に取り付けられたテールパイプ
    を有する第1段と; b.該第1段の放出端の下流に取り付けられた管状エゼ
    クタシュラウドを有し、該シュラウドが該第1段の該放
    出端にまたがり、該シュラウドと該第1段の該放出端と
    の間に複数個のアーチ状ギャップが形成されている第2
    段と; c.該エンジン排気ガスを該ギャップを通して吸引され
    る低温周囲空気と超音速流で混合して、該排気ガスの拡
    散率を増大せしめ、該排気ガスの速度を散逸せしめ、排
    気ジェットのコア長さを低減せしめ、これによって該排
    気ガスが該シュラウドを出る前に騒音レベルを減少せし
    めるための超音速混合手段であって: (i)該テールパイプに取り付けられた前縁と該シュラ
    ウドの内部に延在する部分を有し、該第1段の一部を構
    成する複数個の湾曲ローブの固定リングを具備し、 (ii)該固定リングは形態が異なった複数個のローブ
    から構成されており、 (iii)該固定リングの該ローブの幾つかは、該排気
    ガスの中心線に関して、他のローブよりも該排気ガス中
    に深く延在している、ところの超音速混合手段と; を備えていることを特徴とするサプレッサ。
  6. 【請求項6】 該ローブの幾つかは該排気ガスの中心線
    に垂直である後縁を有する、請求項5記載のサプレッ
    サ。
  7. 【請求項7】 該ローブの全てが該排気ガスの中心線に
    垂直である後縁を有する、請求項5記載のサプレッサ。
  8. 【請求項8】 該ローブの全ての後縁は共通平面内に位
    置する、請求項7記載のサプレッサ。
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