JP3490173B2 - 高周波信号処理方法および高周波信号処理装置並びに磁気共鳴撮影装置 - Google Patents

高周波信号処理方法および高周波信号処理装置並びに磁気共鳴撮影装置

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JP3490173B2
JP3490173B2 JP04842995A JP4842995A JP3490173B2 JP 3490173 B2 JP3490173 B2 JP 3490173B2 JP 04842995 A JP04842995 A JP 04842995A JP 4842995 A JP4842995 A JP 4842995A JP 3490173 B2 JP3490173 B2 JP 3490173B2
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coils
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英二 吉留
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ジーイー横河メディカルシステム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波信号処理方法お
よび高周波信号処理装置並びに磁気共鳴撮影装置に関す
る。さらに詳しくは、本発明は、コイル面を含む所定の
一面上に並ぶ複数のコイルを用い、これら複数のコイル
に高周波信号をそれぞれ供給するときの信号供給の態様
に従って電磁波送信の指向性を定める高周波信号処理方
法および高周波信号処理装置であり、また、上記複数の
コイルが受信した信号にそれぞれ起源を持つ複数の信号
の加算の態様に従って電磁波受信の指向性を定める高周
波信号処理方法および高周波信号処理装置であり、さら
には、上記複数のコイルが受信した磁気共鳴信号にそれ
ぞれ起源を持つ複数の信号の同相加算と逆相加算によっ
てそれぞれ得られた信号に基づいてそれぞれ複素画像を
再構成し、それらの複素画像から表示用の画像を作成す
る磁気共鳴撮影装置である。
【0002】
【従来の技術】複数の受信コイルを用いる磁気共鳴撮影
装置の従来例として、米国特許明細書第4,825,162号に
記載されたものがある。この従来例は、図17に示すよ
うに、正方形のループ(loop)をなす2つの単位コイル10
-1と10-2を、部分的に重ね合わせて配置することによ
り、各単位コイルの出力端子10-1a,10-1bおよび10-2a,1
0-2bから相互干渉の無い受信信号を得るようにし、それ
ら2つの受信信号に基づいて、被検体の画像を再構成す
るものである。
【0003】重ね合わせは、ループの1辺の長さをSと
したとき、両単位コイルの中心10-1c,10-2c 間の距離L
が0.9Sとなるように定められる。このように重ね合
わせることにより、各ループにおいて、隣のコイルから
の鎖交磁束の積算値がループが重なり合うところとそう
でないところで互いに打ち消し合うので、相互干渉が除
かれる。
【0004】なお、図17では2つの単位コイル10-1お
よび10-2が、縦方向に位置をずらして描かれているが、
これは図面上両コイルを識別し易くするためであり、実
際には縦方向のずれはない。また、重ね合わせ部におい
て両コイルの間が電気的に絶縁されていることは勿論で
ある。
【0005】コイルループ上の矢印は、コイル面に垂直
な方向の磁気共鳴信号を受信した時の、ある瞬時の電流
方向を示す。このコイルは、コイル面に垂直な方向に最
大の感度を有し、コイル面に平行な方向には感度を有し
ない。すなわち、コイルループの縦の辺の方向をy、横
の辺の方向をx、コイル面に垂直な方向をzとすると、
z方向に最大の感度を有し、x方向およびy方向には感
度を有しないという受信の指向性を持つ。
【0006】単位コイル10-1および10-2は、高周波電流
を供給すれば、被検体に電磁波を照射する送信コイルと
なる。その場合の送信の指向性は、受信感度と同様にz
方向で最大となり、x方向およびy方向では最小にな
る。
【0007】なお、各単位コイル10-1,10-2は、実際は
図18に示すような同調回路になっている。すなわち、
キャパシタCa,CbおよびCcがコイルループに直列に接続
された、LC同調回路である。そして、受信出力信号は
キャパシタCbの両端から導かれる。
【0008】各単位コイルの受信信号が相互干渉の無い
信号となることを利用して、図19のように、多数の単
位コイル10-1,10-2,10-3,10-4,...を一列に並べて受信
コイルのアレイ(array)を形成し、各単位コイルの受信
信号から、アレイの全長にわたる被検体の例えば脊柱像
や四肢像が再構成される。
【0009】このような受信コイルのアレイは、フェイ
ズドアレイ(phased array)と呼ばれる。フェイズドアレ
イは、図20のように、2次元のアレイとし、その受信
信号からアレイの全面にわたる被検体の画像を再構成す
るようにすることも行われる。
【0010】他の形式の受信コイルを用いた従来例とし
ては、特開昭63-102750号公報に記載されたものがあ
る。それは図21に示すように、8の字形のループをな
すコイル11を用いたものである。このコイル11は、コイ
ル面に平行でかつ8の字ループの中央経路111,112に垂
直な方向の磁気共鳴信号を受信した時、ある瞬時に矢印
のように電流が流れる。このコイルは、コイルループの
縦の辺の方向をy、横の辺の方向をx、コイル面に垂直
な方向をzとしたとき、x方向に最大の感度を有し、y
方向およびz方向には感度を有しないという受信の指向
性を持つ。
【0011】コイル11に高周波電流を供給すれば、被検
体に電磁波を照射する送信コイルとなる。その場合の送
信の指向性は、受信感度と同様にx方向で最大となり、
y方向およびz 方向では最小になる。このコイルも、実
際はLC同調回路で構成されるのはいうまでもない。
【0012】磁気共鳴信号は、静磁場方向と垂直な方向
に生じるから、その方向にこれらコイルの受信指向性の
方向を合わせることにより、最も効率の良い受信が行え
る。従って、静磁場空間内では、図17のコイルは、そ
のz方向を磁気共鳴信号の方向に合わせるためコイル面
が静磁場に平行になるように設置し、図21のコイル
は、そのx方向を磁気共鳴信号の方向に合わせるためコ
イル面が静磁場に垂直になるように設置する必要があ
り、これを逆にすると、信号を受信することができな
い。
【0013】このような感度特性に基づき、図22に示
すように、図17の形式の受信コイルR10は、被検体
Oの体軸と平行な静磁場(水平磁場)B0を生じる磁場
発生装置Mの磁場空間内で用いられ、図21の形式の受
信コイルR11は、図23に示すように、被検体Oの体
軸と直交する静磁場(垂直磁場)B0を生じる磁場発生
装置Mの磁場空間内で用いられる。各コイルR10およ
びR11を送信コイルとして用いるときも同様である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】これら従来例における
コイルは、静磁場空間内でそれぞれ所定の幾何学的設置
条件を満足しなければならず、さもないと適正な信号送
信または受信が行えないという問題点がある。
【0015】特に、コイル利用の特殊な形態として、コ
イルを小型化して内視鏡の挿入体のような可撓性のケー
ブルの先端に組み込み、体腔に挿入して使用するように
したものにおいては、コイルの体腔内での向きが体腔の
幾何学的構造に左右され、しかもそれを直接視認するこ
とができないから、磁場空間内で所定の幾何学的条件を
満足するように設置することは極めて困難である。
【0016】このため、送信または受信の指向性が合っ
ていないときは、関心部位がコイルの直前にあっても、
満足な信号が得られないことになる。また、部位によっ
ては、適正な向きで受信コイルを対腔内に挿入すること
が著しく困難な部位もあり、そのような部位については
満足な信号を得ることは不可能となる。
【0017】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は、コイル面を含む所定の一面
上に並ぶ複数のコイルについて、静磁場空間での幾何学
的状態を変えずに送信または受信の指向性を定めること
ができる高周波信号処理方法および高周波信号処理装置
を実現することである。
【0018】本発明の他の目的は、コイル面を含む所定
の一面上に並ぶ複数のコイルについて、コイル面に垂直
な方向とコイルの並びの方向とを含む面内の全方向に受
信の指向性を有する磁気共鳴撮影装置を実現することで
ある。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決する第
1の手段は、コイル面を含む所定の一面上に並ぶ複数の
送信コイルを用い、前記複数の送信コイルに複数の高周
波信号をそれぞれ供給するときの信号供給の態様に従っ
て電磁波送信の指向性を定めることを特徴とする高周波
信号処理方法である。
【0020】前記の課題を解決する第2の手段は、コイ
ル面を含む所定の一面上に並ぶ複数の送信コイルと、前
記複数の送信コイルに複数の高周波信号をそれぞれ供給
するときの信号供給の態様に従って電磁波送信の指向性
を定める指向性決定手段とを具備することを特徴とする
高周波信号処理装置である。
【0021】前記の課題を解決する第3の手段は、コイ
ル面を含む所定の一面上に並ぶ複数の受信コイルを用
い、前記複数の受信コイルが受信した信号にそれぞれ起
源を持つ複数の信号の加算の態様に従って電磁波受信の
指向性を定めることを特徴とする高周波信号処理方法で
ある。
【0022】前記の課題を解決する第4の手段は、コイ
ル面を含む所定の一面上に並ぶ複数の受信コイルと、前
記複数の受信コイルが受信した信号にそれぞれ起源を持
つ複数の信号の加算の態様に従って電磁波受信の指向性
を定める指向性決定手段とを具備することを特徴とする
高周波信号処理装置である。
【0023】前記の課題を解決する第5の手段は、コイ
ル面を含む所定の一面上に並ぶ複数の受信コイルと、前
記複数の受信コイルが受信した信号にそれぞれ起源を持
つ複数の信号の逆相加算を行なって電磁波受信の指向性
を定める指向性決定手段とを具備することを特徴とする
高周波信号処理装置である。
【0024】前記の課題を解決する第6の手段は、コイ
ル面を含む所定の一面上に並ぶ複数の受信コイルと、前
記複数の受信コイルが受信した信号にそれぞれ起源を持
つ複数の信号の同相加算を行なう同相加算手段と、前記
複数の受信コイルが受信した信号にそれぞれ起源を持つ
複数の信号の逆相加算を行なう逆相加算手段と、前記同
相加算手段の出力信号と前記逆相加算手段の出力信号と
を重み付け加算して電磁波受信の指向性を定める指向性
決定手段とを具備することを特徴とする高周波信号処理
装置である。
【0025】前記の課題を解決する第7の手段は、コイ
ル面を含む所定の一面上に並ぶ複数の受信コイルと、前
記複数の受信コイルが受信した被検体の磁気共鳴信号に
それぞれ起源を持つ複数の信号の同相加算を行なう同相
加算手段と、前記複数の受信コイルが受信した磁気共鳴
信号にそれぞれ起源を持つ複数の信号の逆相加算を行な
う逆相加算手段と、前記同相加算手段の出力信号に基づ
いて被検体の複素画像を再構成する第1の複素画像再構
成手段と、前記逆相加算手段の出力信号に基づいて被検
体の複素画像を再構成する第2の複素画像再構成手段
と、前記第1の複素画像再構成手段によって得られた画
像データに基づく画像と前記第2の複素画像再構成手段
によって得られた画像データに基づく画像とを用いて表
示用の画像を作成する表示用画像作成手段とを具備する
ことを特徴とする磁気共鳴撮影装置である。
【0026】
【作用】前記の課題を解決する第1の手段では、複数の
送信コイルに複数の高周波信号をそれぞれ供給するとき
の信号供給の態様に従って電磁波送信の指向性を定め
る。
【0027】前記の課題を解決する第2の手段では、指
向性決定手段により、複数の送信コイルに複数の高周波
信号をそれぞれ供給するときの信号供給の態様に従って
電磁波送信の指向性を定める。
【0028】前記の課題を解決する第3の手段では、複
数の受信コイルが受信した信号にそれぞれ起源を持つ複
数の信号の加算の態様に従って電磁波受信の指向性を定
める。
【0029】前記の課題を解決する第4の手段では、指
向性決定手段により、複数の受信コイルが受信した信号
にそれぞれ起源を持つ複数の信号の加算の態様に従って
電磁波受信の指向性を定める。
【0030】前記の課題を解決する第5の手段では、指
向性決定手段により、複数の受信コイルが受信した信号
にそれぞれ起源を持つ複数の信号の逆相加算を行なって
電磁波受信の指向性を定める前記の課題を解決する第6
の手段では、同相加算手段により、複数の受信コイルが
受信した信号にそれぞれ起源を持つ複数の信号の同相加
算を行ない、逆相加算手段により、複数の受信コイルが
受信した信号にそれぞれ起源を持つ複数の信号の逆相加
算を行ない、指向性決定手段により、同相加算手段の出
力信号と逆相加算手段の出力信号とを重み付け加算して
電磁波受信の指向性を定める。
【0031】前記の課題を解決する第7の手段では、同
相加算手段により、複数の受信コイルが受信した被検体
の磁気共鳴信号にそれぞれ起源を持つ複数の信号の同相
加算を行ない、逆相加算手段により、複数の受信コイル
が受信した磁気共鳴信号にそれぞれ起源を持つ複数の信
号の逆相加算を行ない、第1の複素画像再構成手段によ
り、同相加算手段の出力信号に基づいて被検体の複素画
像を再構成し、第2の複素画像再構成手段により、逆相
加算手段の出力信号に基づいて被検体の複素画像を再構
成し、表示用画像作成手段によって、第1の複素画像再
構成手段によって得られた画像データに基づく画像と第
2の複素画像再構成手段によって得られた画像データに
基づく画像とを用いて表示用の画像を作成する。
【0032】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1および図2は、本発明実施例の装置の
原理的構成図、図3は本発明実施例の装置を使用する磁
気共鳴撮影装置のブロック図である。なお、本発明実施
例の方法は、本発明実施例の装置の動作によって示され
る。
【0033】まず、図3によって磁気共鳴撮影装置につ
いて説明する。図3において、Mは静磁場発生装置、G
は勾配コイル、Bは送信コイル、Rは受信コイル、GR
は勾配駆動装置、TRは送信装置、RVは受信装置、A
Dはアナログ・ディジタル変換装置、COMはコンピュ
ータ(computer)、DISは表示装置、CNTは制御装置
である。
【0034】静磁場発生装置Mは、内部に静磁場空間を
形成してそこに被検体Oを収容するものである。勾配コ
イルGは、勾配駆動装置GRに駆動されて静磁場空間内
に勾配磁場を発生するものである。送信コイルBは、送
信装置TRに駆動されて被検体Oにスピン(spin)を励起
する電磁波を送信するものである。受信コイルRは、磁
気共鳴により被検体O内に発生する電磁波を受信して受
信装置RVに入力するものである。
【0035】受信装置RVは、受信信号を高周波増幅
し、中間周波数に変換し、検波し、アナログ・ディジタ
ル変換装置ADに入力するものである。アナログ・ディ
ジタル変換装置ADは、入力信号をディジタル信号に変
換してコンピュータCOMに入力するものである。
【0036】コンピュータCOMは、入力信号に基づい
て被検体Oの画像を再構成し、表示装置DISに表示す
るものである。制御装置CNTは、コンピュータCOM
の管理下で勾配駆動装置GR、送信装置TR、受信装置
RVおよびアナログ・ディジタル変換装置ADの動作を
制御するものである。
【0037】このような磁気共鳴撮影装置において、受
信コイルRと受信装置RVからなる部分、または送信コ
イルBと送信装置TRからなる部分に図1および図2の
装置が適用される。
【0038】図1および図2において、200 は受信コイ
ル、201,202は単位コイル、301,302は選択スイッチ、20
a,20bは端子である。なお、選択スイッチ301,302は、指
向性選択手段30の一例を構成する。また、指向性選択手
段30は本発明における指向性決定手段の一実施例であ
る。
【0039】単位コイル201と202は、前記図17に示し
た従来例における受信コイルと同様に、両単位コイル間
に相互干渉が生じないように、所定の比率で重ね合わさ
れて受信コイル200 を構成している。ここで、コイルル
ープの縦の辺の方向をy、横の辺の方向をx、コイル面
に垂直な方向をzとする。
【0040】なお、図1および図2においては、2つの
単位コイル201および202が、縦方向に位置をずらして描
かれているが、これは両コイルを図面上で識別し易くす
るためであり、実際には縦方向のずれはない。また、重
ね合わせ部において両コイルの間が電気的に絶縁されて
いることは勿論である。また、各単位コイルは、実際は
前記図18のようなLC同調回路によって構成されてい
る。以下の各実施例においても同様である。
【0041】単位コイル201の一方の端子が、本実施例
の装置の端子20aとなる。単位コイル201の他方の端子
は、選択スイッチ301を通じて、単位コイル202の2つの
端子のいずれか一方に接続される。単位コイル202の2
つの端子のいずれか他方は、選択スイッチ302を通じて
本実施例の装置の端子20bに接続される。
【0042】選択スイッチ301と302は連動して動作し、
接点A側では、図1のように単位コイル201と202の端子
を同極性の直列に接続し、接点B側では、図2のように
逆極性の直列に接続する。このため、端子20a,20bから
得られる信号は、図1の接続では、両単位コイルの受信
信号を同相加算したものとなり、図2の接続では、両単
位コイルの受信信号を逆相加算したものとなる。
【0043】両単位コイルの間の相互干渉を無くしたの
で、選択スイッチ301と302によって信号の加算を同相、
逆相に切り換えても、その都度両コイルの同調を取り直
す必要が無いという利点が生じる。
【0044】このように構成された装置の動作を次に説
明する。図1の同相加算の接続状態では、磁気共鳴信号
を受信したことにより、2つの単位コイルに、矢印のよ
うに同極性の電流が流れるとき、両コイルの受信信号の
和がこの装置の出力信号となる。両単位コイルに同極性
の電流が流れるのは、コイル面に垂直な方向すなわちz
方向の磁気共鳴信号を受信したときである。従って、図
1の接続のコイルは、コイル面に垂直な方向に最大の感
度を有し、それと垂直なx方向およびy方向には感度を
有しないという受信の指向性を持つことになる。
【0045】なお、受信と送信は可逆的であるから、端
子20a,20b に高周波信号を加えて単位コイル201,202 か
ら電磁波を送信する場合は、本実施例の装置はz方向に
指向性を有する送信装置となる。
【0046】図2の逆相加算の接続状態では、2つの単
位コイルに矢印のような互いに逆極性に電流が流れて、
受信コイル200 の中央経路211 と212 に流れる電流の方
向が同じになるとき、両単位コイルの受信信号の和がこ
の装置の出力信号として得られる。受信コイルの中央経
路211 と212 に流れる電流の方向が同じになるのは、磁
気共鳴信号が、前記図21の場合と同様に、x方向すな
わち単位コイル201,202 の並びの方向に与えられたとき
である。従って、図2の接続のコイルは、x方向に最大
の感度を有し、それと垂直なy方向およびz方向には感
度を有しないという指向性を持つことになる。
【0047】なお、受信と送信は可逆的であるから、端
子20a,20b に高周波信号を加えて単位コイル201,202 か
ら電磁波を送信する場合は、本実施例の装置はx方向に
指向性を有する送信装置となる。
【0048】このように、選択スイッチ301,302によ
り、2つの単位コイルにおけるループ内の電流極性の相
互関係を切り換えることにより、送信または受信の指向
性を、互いに直角な2方向に切り換えることができる。
すなわち、本実施例装置は、z方向すなわちコイル面に
垂直な方向と、x方向すなわち単位コイルの並びの方向
のいずれにも指向性を合わせることができる受信装置ま
たは送信装置となる。
【0049】従って、信号受信時には、先ず指向性を一
方に設定した状態で磁気共鳴信号を受信してみて、所望
の感度が得られないときは他方に切り換えて、より感度
の良い状態で受信するようにすることができる。
【0050】感度の良し悪しの判定には、例えば、スピ
ンのワープ(warp)量が0の時の受信信号の強度を用いる
のが簡便で好ましい。また、スピンのワープ量が0の時
の受信信号のプロファイル(profile)を用いるのが、受
信信号の品質が反映される点で好ましい。さらには、受
信信号から再構成した被検体画像のSNR(signal-to-n
oise ratio)等を利用するのが、最終的に重要な画像品
質が反映される点で好ましい。
【0051】このように指向性の切り換えができる機能
は、特に、体腔に挿入して使用され、いったん挿入した
後はコイルの幾何学的設置状態が容易に変えられない受
信コイルにおいては、極めて便利な機能となる。この機
能を利用すれば、体腔挿入時はコイルの向きに無頓着に
挿入し、受信時に適切な指向性を選ぶようにすることも
できる。
【0052】その場合、コイル面に垂直な方向が比較的
感度が良いので、先ずこちらで受信してみるのが推奨さ
れる。しかし、経験等により、予め体腔内での受信コイ
ルの姿勢が分かっているときは、初めから適切な指向性
で受信し、無駄な計測を避けるのが、能率を上げる点で
好ましい。
【0053】勿論、体腔挿入用の受信コイルに限らず、
体外に設置して使用する受信コイルの場合でも、同一の
形状および外観の受信コイルについて、互いに直角な2
方向のどちらにでも指向性を合わせることができるのは
極めて便利な機能となる。すなわち、この機能を利用す
れば、例えば、同一の受信コイルを、前記図22のよう
に水平磁場空間で使用することも、また図23のように
垂直磁場空間で使用することも、どちらでも可能になる
からである。
【0054】2つの単位コイルの受信信号の極性を切り
換えた加算は、単位コイルの出力信号について直接行う
他に、同一の結果が得られるいくつかの方法がある。磁
気共鳴撮影装置においては、磁気共鳴信号の受信信号
は、高周波増幅され、中間周波数に周波数変換され、検
波され、アナログ・デイジタル変換され、最後に画像再
構成にかけられるが、これら信号処理のいずれの段階に
おいても、2つの単位コイルに起源を持つ信号の同相加
算および逆相加算を行うことができる。次にそれらにつ
いて例示する。
【0055】図4は、本発明の他の実施例の装置の構成
を示すブロック図である。この実施例は、単位コイル20
1と202の受信信号を高周波増幅するプリアンプの出力信
号について、同相あるいは逆相に加算するようにしたも
のである。
【0056】図4において、201,202は単位コイル、61,
62はプリアンプ、30は指向性選択手段、50は選択制御装
置、70は周波数変換装置、80はアナログ・デイジタル変
換装置、90は画像再構成装置である。図3の磁気共鳴撮
影装置に対応させれば、単位コイル201,202は受信コイ
ルRに含まれ、プリアンプ61,62、指向性選択手段30お
よび周波数変換装置70は受信装置RVに含まれ、選択制
御装置50は制御装置CNTに含まれ、アナログ・デイジ
タル変換装置80はアナログ・デイジタル変換装置ADに
含まれ、画像再構成装置90はコンピュータCOMに含ま
れる。
【0057】指向性選択手段30において、301,302は選
択スイッチ、303は同相加算装置、304は逆相加算装置で
ある。同相加算装置303は本発明における同相加算手段
の一実施例である。逆相加算装置304は本発明における
逆相加算手段の一実施例である。
【0058】単位コイル201の受信信号は、プリアンプ6
1で高周増幅され、選択スイッチ301を通じて同相加算装
置303または逆相加算装置304に入力される。単位コイル
202の受信信号は、プリアンプ62で高周増幅され、選択
スイッチ302を通じて同相加算装置303または逆相加算装
置304に入力される。選択スイッチ301,302は、選択制御
装置50によって連動して切り換えられる。
【0059】なお、同相加算装置303は、2つの入力信
号の和を求めるもの、すなわち足し算装置であり、ま
た、逆相加算装置304は、2つの入力信号の差を求める
もの、すなわち引き算装置である。
【0060】選択スイッチ301,302がA側に切り換えられ
ているとき、高周波増幅された単位コイル201,202の受
信信号は、同相加算装置303に入力され、同相加算され
て出力される。この状態では、図4の装置は、コイル面
に垂直な方向に指向性を有する受信装置となる。
【0061】選択スイッチ301,302をB側に切り換える
と、高周波増幅された単位コイル201,202の受信信号
は、逆相加算装置304に入力され、そこで逆相加算され
て出力端子305から出力される。この状態では、図4の
装置は、単位コイルの並びの方向に指向性を有する受信
装置となる。
【0062】指向性切り換え手段30から出力される受信
信号は、周波数変換装置70で中間周波数に変換され、不
図示の検波装置で検波され、アナログ・デイジタル変換
装置80でデイジタル信号に変換され、画像再構成装置90
で画像に再構成される。
【0063】この実施例のように、高周波増幅後の受信
信号について指向性選択手段30で処理することは、信号
加算をSNR良く行える点で好ましい。本発明の他の実
施例を、図5に示す。図5の装置は、プリアンプ61,62
の出力信号をそれぞれ周波数変換する周波数変換装置7
1,72の出力信号について、指向性選択手段30により同相
または逆相の加算を行うようにしたものである。この実
施例は、受信信号の周波数が周波数変換装置71,72によ
り中間周波数に低減されるため、指向性選択手段30に対
する高速動作要求が緩和される点で好ましい。
【0064】本発明のさらに他の実施例を、図6に示
す。この実施例は、周波数変換装置71,72の出力信号を
それぞれデイジタル信号に変換するアナログ・デイジタ
ル変換装置81,82の出力信号について、指向性選択手段3
0により同相または逆相の加算を行うようにしたもので
ある。この実施例は、指向性選択手段30がデイジタル処
理手段で構成でき、アナログ処理手段に比べて精度の向
上が容易になる点で好ましい。
【0065】本発明のさらに他の実施例を、図7に示
す。この実施例は、それぞれデイジタル信号に変換され
た受信信号に基づき、複素画像再構成装置81,92により
被検体の複素画像をそれぞれ再構成し、それら複素画像
の画像データについて、指向性選択手段30により同相ま
たは逆相の加算を行うようにしたものである。
【0066】複素画像再構成装置81は、本発明における
第1の複素画像再構成手段の一実施例である。複素画像
再構成装置92は、本発明における第2の複素画像再構成
手段の一実施例である。
【0067】単位コイル201,202 による信号受信から複
素画像の再構成まで、信号の処理は全て線形演算である
ため、同相または逆相の加算はこれら信号処理のどの段
階で行なっても受信の指向性に関しては同じ結果が得ら
れるので、上記のように、単位コイルの受信信号に基づ
いてそれぞれ再構成された複素画像データについての同
相加算または逆相加算によっても受信の指向性を選択す
ることができるのである。
【0068】図7において、指向性選択手段30は、ハー
ドウェア(hardware)で構成しても良いが、コンピュータ
プログラムにより、磁気共鳴撮影装置の画像処理装置の
機能の一部として構成することもできる。コンピュータ
プログラムで構成することは、機能の融通性を高める点
で好ましい。
【0069】現実的にも、複素画像再構成装置91,92、
指向性選択手段30および選択制御装置50は、画像処理用
コンピュータのプログラムによって構成される。指向性
選択手段30で処理する信号は、上記のように、単位コイ
ルの受信信号から複素画像データまでどれでも利用でき
る。そこで、これらの信号およびデータを本発明におい
ては受信コイルが受信した信号に起源を持つ信号と呼
ぶ。
【0070】なお、指向性選択手段30は、入力信号がア
ナログ信号の場合は、図8のような回路で構成すること
ができる。図8において、306は加算回路、307は極性反
転回路である。この装置においては、加算回路306に、
2つの入力信号のうち一方の入力信号1が直接入力さ
れ、他方の入力信号2が、選択スイッチ301の切り換え
により、正極性または逆極性で入力されるようになって
いる。これによって、選択スイッチ301がA側に切り換え
られているときは、2つの入力信号の同相加算が行わ
れ、B側に切り換えると逆相加算が行われる。この装置
は、指向性選択手段30が、簡単な電気回路で構成できる
点で好ましく、図4および図5の実施例における指向性
切換手段30として用いることができる。
【0071】以上は、指向性をコイル面と垂直な方向ま
たは単位コイルの並びの方向のいずれか一方に合わせる
例であるが、指向性選択手段30を図9のように構成する
ことにより、両方向に指向性を有する装置を得ることが
できる。
【0072】図9の指向性選択手段30は、入力信号1と
入力信号2について、同相加算装置303で加算した出力
信号1と逆相加算装置304で加算した出力信号2とを並
行して得るようにしたものである。これによって、出力
信号1は、指向性がコイル面に垂直な方向にある状態で
受信した信号となり、出力信号2は、指向性が単位コイ
ルの並びの方向にある状態で受信した信号となる。すな
わち、両方向に指向性を有するものとなる。
【0073】このため、磁気共鳴信号がコイル面に垂直
な方向と単位コイルの並びの方向との中間の方向に生じ
たとき、それぞれの方向の信号成分が出力信号1および
出力信号2として得られる。したがって、図9の感度選
択手段30の2つの出力信号をさらに加算すると、指向性
がコイル面に垂直な方向と単位コイルの並びの方向との
中間の方向にある状態で受信した信号を得ることができ
る。中間方向の角度は、加算する2つの出力信号の重み
係数を調節することによって自由に変えることができ
る。
【0074】なお、その際、コイル面に垂直な方向と単
位コイルの並びの方向では受信の感度が異なるので、重
み係数にはこの感度の相違の補償分も加味するのが好ま
しい。
【0075】このような指向性選択手段30は、プリアン
プ61,62、周波数変換装置71,72、アナログ・デイジタル
変換装置81,82、または複素画像再構成装置91,92のいず
れの出力段に設置しても良い。
【0076】また、図9の指向性選択手段30をアナログ
・デイジタル変換装置81,82の出力段に設置し、図10
に示すように 出力信号1および出力信号2についてそ
れぞれ複素画像再構成装置91および92でそれぞれ複素画
像再構成を行うようにすると、それぞれの複素画像は、
コイル面に垂直な方向の受信信号成分による複素画像と
単位コイルの並びの方向の受信信号成分による複素画像
になる。
【0077】したがって、これら両複素画像を、表示画
像作成装置100 により、画像データの絶対値について加
算するかまたは両画像データの2乗の和の平方根を求め
れば、コイル面に垂直な方向と単位コイルの並びの方向
を含む面内の全方向に指向性を有する状態で受信した信
号による画像が得られる。すなわち、図10の装置はコ
イル面に垂直な方向と単位コイルの並びの方向を含む面
内の全方向に受信の指向性を有する磁気共鳴撮影装置と
なる。なお、ここで表示画像作成装置100 は、本発明に
おける表示用画像作成手段の一実施例である。
【0078】2つの単位コイルの受信信号の逆相加算に
よって形成される指向性は、前述のように、単位コイル
の並びの方向に一致する。従って、単位コイルの並べ方
によって指向性を規定することができる。次にそれを例
示する。
【0079】図11は、単位コイル201と202を横に並べ
た例であり、横方向に指向性を持つ。 図12は、単位
コイル201と202を縦に並べた例であり、縦方向に指向性
を持つ。
【0080】さらに、図11と図12を組み合わせ、図
13のように、3つの単位コイル201,202および203を縦
と横に並べると、逆相加算の組み合わせを、単位コイル
201と202にするか、単位コイル201と203にするかによっ
て、指向性を縦横に切り換えることができる。
【0081】さらには、図14のように、4つの単位コ
イル201,202,203および204を田の字形に並べることもで
きる。この場合、各コイル毎に、高周波増幅、周波数変
換、アナログ・デイジタル変換を行う電気回路を設け
て、隣合う任意の2つの単位コイルについて同相加算、
残りの2つの単位コイルについて逆相加算を行うと、コ
イル面に垂直な方向の指向性と平行な方向の指向性が同
時に得られる。コイル面に平行な方向での縦横は、逆相
加算に利用する2つのコイルの並びで決めることができ
る。
【0082】さらに、同相加算によって得られた信号
と、逆相加算によって得られた信号とを加算すると、そ
れら2つの指向性のベクトル合成によって決まる方向に
総合指向性を有する受信装置が実現できる。合成の指向
性は、加算時の両信号の重み付けに応じて変えることが
できる。このような複雑な指向性操作を行うときは、前
記図7の構成に則り、かつ、コンピュータプログラムを
利用するのが適当である。
【0083】図13の受信コイルからの発展として、図
15のように、単位コイルのループ形状を円形とし、か
つ、中心を結ぶ線が正三角形をなすような配置すると、
逆相加算を行う2つの単位コイルの組み合わせに応じ
て、コイル面に平行な指向性を、60度ずつ違う方向に
切り換えることができる。
【0084】なお、上記図11ないし図15において、
すべての単位コイルの受信信号を同相加算すれば、コイ
ル面に垂直な指向性が得られるのはいうまでもない。受
信コイルは、前記の図19および図20のフェイズドア
レイの例にならって、1次元あるいは2次元のアレイと
することができる。そして、それらのアレイ12いて、
互いに隣合う単位コイルの受信信号を逆相加算すること
により、単位コイルの並びの方向の磁気共鳴信号に基づ
き、アレイの全長あるいは全面にわたる被検体の画像を
再構成することができる。
【0085】体腔挿入型の受信装置としての本発明実施
例を図16に示す。同図において、Lは挿入体、Cはコ
イル設置箇所である。挿入体Lは、例えば、内視鏡の挿
入体等であって、円形断面の可撓性のケーブルである。
コイル設置箇所Cは、挿入体Lの先端部の被覆の下に、
ほぼ半円周にわたって設けられる。挿入体Lの内部に
は、内視鏡の光学系やその他の機構が設けられる。
【0086】コイル設置箇所Cには、図11ないし図1
5に示す受信コイルが設置される。そして、それらのコ
イルは、挿入体Lの内部を通る同軸ケーブル(不図示)
によって、高周波増幅用のプリアンプ(不図示)に接続
される。SNRの良い受信信号を得るためには、プリア
ンプは、極力コイルの近くに設置することが必要であ
り、例えば、内視鏡の場合は、挿入体Lの根元の操作部
(不図示)に設置するのが好ましい。
【0087】なお、上記の実施例において、単位コイル
のループの形状として例示した四角形および円形は、形
状が単純で設計し易いという点で好ましいが、ループの
形状は、これらに限らず、他の多角形、楕円形または卵
形等、受信コイルの用途に合わせて適宜の形状にしてよ
い。
【0088】また、各単位コイルは相互干渉をある程度
許容できるなら、必ずしも重ね合わせる必要はなく、コ
イル面を含む所定の一面上に隣合わせて並べるようにし
ても良い。
【0089】また、コイル面に垂直な方向に指向性を持
たせるときは、必ずしも同相加算を必要とせず、単位コ
イルを個々に用いるようにしても良い。
【0090】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は、
コイル面を含む所定の一面上に並ぶ複数の送信コイルを
用い、前記複数の送信コイルに複数の高周波信号をそれ
ぞれ供給するときの信号供給の態様に従って電磁波送信
の指向性を定めるようにしたので、コイル面を含む所定
の一面上に並ぶ複数のコイルについて、静磁場空間での
幾何学的状態を変えずに送信の指向性を定めることがで
きる高周波信号処理方法および高周波信号処理装置を実
現することができるという効果が得られる。
【0091】また、コイル面を含む所定の一面上に並ぶ
複数の受信コイルを用い、前記複数の受信コイルが受信
した信号にそれぞれ起源を持つ複数の信号の加算の態様
に従って電磁波受信の指向性を定めるようにしたので、
コイル面を含む所定の一面上に並ぶ複数のコイルについ
て、静磁場空間での幾何学的状態を変えずに受信の指向
性を定めることができる高周波信号処理方法および高周
波信号処理装置を実現することができるという効果が得
られる。
【0092】また、コイル面を含む所定の一面上に並ぶ
複数の受信コイルを用い、同相加算手段により複数の受
信コイルが受信した被検体の磁気共鳴信号にそれぞれ起
源を持つ複数の信号の同相加算を行ない、逆相加算手段
により複数の受信コイルが受信した磁気共鳴信号にそれ
ぞれ起源を持つ複数の信号の逆相加算を行ない、第1の
複素画像再構成手段により同相加算手段の出力信号に基
づいて被検体の複素画像を再構成し、第2の複素画像再
構成手段により逆相加算手段の出力信号に基づいて被検
体の複素画像を再構成し、表示用画像作成手段によっ
て、第1の複素画像再構成手段によって得られた画像デ
ータに基づく画像と第2の複素画像再構成手段によって
得られた画像データに基づく画像とを用いて表示用の画
像を作成するようにしたので、コイル面を含む所定の一
面上に並ぶ複数のコイルについて、コイル面に垂直な方
向とコイルの並びの方向とを含む面内の全方向に受信の
指向性を有する磁気共鳴撮影装置を実現することができ
るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の装置の原理的構成図である。
【図2】本発明実施例の装置の原理的構成図である。
【図3】本発明の他の実施例の装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図4】本発明の他の実施例の装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図5】本発明の他の実施例の装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図6】本発明の他の実施例の装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図7】本発明の他の実施例の装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図8】本発明実施例の装置における感度選択手段の具
体例を示すブロック図である。
【図9】本発明実施例の装置における感度選択手段の他
の例を示すブロック図である。
【図10】本発明の他の実施例の装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図11】本発明実施例の装置におけるコイル配置図で
ある。
【図12】本発明実施例の装置におけるコイル配置図で
ある。
【図13】本発明実施例の装置におけるコイル配置図で
ある。
【図14】本発明実施例の装置におけるコイル配置図で
ある。
【図15】本発明実施例の装置におけるコイル配置図で
ある。
【図16】本発明の他の実施例の装置の一部分の外観図
である。
【図17】従来例の構成図である。
【図18】従来例の構成図である。
【図19】従来例の構成図である。
【図20】従来例の構成図である。
【図21】従来例の構成図である。
【図22】受信コイルの使用状態の説明図である。
【図23】受信コイルの使用状態の説明図である。
【符号の説明】
200 受信コイル 201、202、203、204 単位コイル 20a、20b 出力端子 30 指向性選択手段 301、302 選択スイッチ 303 同相加算装置 304 逆相加算装置 306 加算回路 307 極性反転回路 50 選択制御装置 61、62 プリアンプ 70、71、72 周波数変換装置 80、81、82 アナログ・デイジタル変換装置 90 画像再構成装置 91、92 複素画像再構成装置 L 挿入体 C コイル設置個所

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイル面を含む所定の一面上に並ぶ複数
    の送信コイルを用い、前記複数の送信コイルに複数の高
    周波信号をそれぞれ供給するときの信号供給の態様に従
    って電磁波送信の指向性を定めることを特徴とする高周
    波信号処理方法。
  2. 【請求項2】 コイル面を含む所定の一面上に並ぶ複数
    の送信コイルと、前記複数の送信コイルに複数の高周波
    信号をそれぞれ供給するときの信号供給の態様に従って
    電磁波送信の指向性を定める指向性決定手段とを具備す
    ることを特徴とする高周波信号処理装置。
  3. 【請求項3】 コイル面を含む所定の一面上に並ぶ複数
    の受信コイルを用い、前記複数の受信コイルが受信した
    信号にそれぞれ起源を持つ複数の信号の加算の態様に従
    って電磁波受信の指向性を定めることを特徴とする高周
    波信号処理方法。
  4. 【請求項4】 コイル面を含む所定の一面上に並ぶ複数
    の受信コイルと、前記複数の受信コイルが受信した信号
    にそれぞれ起源を持つ複数の信号の加算の態様に従って
    電磁波受信の指向性を定める指向性決定手段とを具備す
    ることを特徴とする高周波信号処理装置。
  5. 【請求項5】 コイル面を含む所定の一面上に並ぶ複数
    の受信コイルと、前記複数の受信コイルが受信した信号
    にそれぞれ起源を持つ複数の信号の逆相加算を行なって
    電磁波受信の指向性を定める指向性決定手段とを具備す
    ることを特徴とする高周波信号処理装置。
  6. 【請求項6】 コイル面を含む所定の一面上に並ぶ複数
    の受信コイルと、前記複数の受信コイルが受信した信号
    にそれぞれ起源を持つ複数の信号の同相加算を行なう同
    相加算手段と、前記複数の受信コイルが受信した信号に
    それぞれ起源を持つ複数の信号の逆相加算を行なう逆相
    加算手段と、前記同相加算手段の出力信号と前記逆相加
    算手段の出力信号とを重み付け加算して電磁波受信の指
    向性を定める指向性決定手段とを具備することを特徴と
    する高周波信号処理装置。
  7. 【請求項7】 コイル面を含む所定の一面上に並ぶ複数
    の受信コイルと、前記複数の受信コイルが受信した被検
    体の磁気共鳴信号にそれぞれ起源を持つ複数の信号の同
    相加算を行なう同相加算手段と、前記複数の受信コイル
    が受信した磁気共鳴信号にそれぞれ起源を持つ複数の信
    号の逆相加算を行なう逆相加算手段と、前記同相加算手
    段の出力信号に基づいて被検体の複素画像を再構成する
    第1の複素画像再構成手段と、前記逆相加算手段の出力
    信号に基づいて被検体の複素画像を再構成する第2の複
    素画像再構成手段と、前記第1の複素画像再構成手段に
    よって得られた画像データに基づく画像と前記第2の複
    素画像再構成手段によって得られた画像データに基づく
    画像とを用いて表示用の画像を作成する表示用画像作成
    手段とを具備することを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
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