JP3489223B2 - ディジタル信号記録装置および再生装置 - Google Patents

ディジタル信号記録装置および再生装置

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JP3489223B2
JP3489223B2 JP27782494A JP27782494A JP3489223B2 JP 3489223 B2 JP3489223 B2 JP 3489223B2 JP 27782494 A JP27782494 A JP 27782494A JP 27782494 A JP27782494 A JP 27782494A JP 3489223 B2 JP3489223 B2 JP 3489223B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル映像信号と
ディジタルオーディオ信号とを、斜めトラックのそれぞ
れ決められたエリアに記録するようなトラックフォーマ
ットを有するディジタルビデオテープレコーダ(以下、
ディジタルVTRと記す。)において、ディジタル映像
信号とディジタルオーディオ信号とがビットストリーム
で入力され、このビットストリームを記録するディジタ
ル信号記録装置および再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図21は従来の一般的な家庭用ディジタ
ルVTRのトラックパターン図である。図において、磁
気テープには斜めトラックが形成されており、一つのト
ラックはディジタル映像信号を記録する映像エリアと、
ディジタルオーディオ信号を記録するオーディオエリア
の二つのエリアに分割されている。
【0003】このような家庭用ディジタルVTRに映像
およびオーディオ信号を記録するには二つの方法があ
る。一つは、アナログ映像信号とオーディオ信号を入力
として、映像やオーディオの高能率符号化器を用いてデ
ータレートを削減して記録する、いわゆるベースバンド
記録方式である。もう一つは、ディジタル伝送されたビ
ットストリームを記録する、いわゆるトランスペアレン
ト記録方式である。
【0004】アメリカ合衆国で審議されているATV
(Advanced Television)信号を記
録するには、後者のトランスペアレント記録方式が適し
ている。その理由は、ATV信号は既にディジタル圧縮
された信号であり、高能率符号化器や復号化器が不要で
あることや、そのまま記録するので画質の劣化がないこ
となどである。一方、短所としては、高速再生や、スチ
ル、スローなどの特殊再生時の画質である。特に、ビッ
トストリームを斜めトラックにそのまま記録しただけで
は、高速再生時はほとんど画像を再生することができな
い。
【0005】上述のようなATV信号を記録するディジ
タルVTRの方式として、1993年10月26日から
28日にカナダ国オタワ市で開催された“Intern
ational Workshop on HDTV’
93”における技術発表に、“A Recording
Method of ATV data on aC
onsumer Digital VCR”がある。以
下、この内容を従来例として述べる。
【0006】家庭用ディジタルVTRのプロトタイプの
基本仕様として、SD(Standard Defin
ition)モード時、ディジタル映像信号の記録レー
トを25Mbpsとして、フィールド周波数が60Hz
の場合、映像の1フレームを10トラックの映像エリア
に記録するものがある。ここで、ATV信号のデータレ
ートを17〜18Mbpsとすると、このSDモードで
ATV信号のトランスペアレント記録が可能になる。
【0007】図22はディジタルVTRの通常再生時と
高速再生時における回転ヘッドのヘッド走査軌跡を示す
図である。図において、隣接したトラックは異なるアジ
マス角度を持つ回転ヘッドにより交互に斜め記録されて
いる。通常再生時は、テープ送り速度が記録時と同じで
あるので、ヘッドは記録トラックに沿って、図22
(a)のようにトレースすることができる。しかし、高
速再生時はテープ速度が異なるため幾つかのトラックを
横切ってトレースし、各同一アジマストラックの断片の
みを再生することができる。図22(b)では5倍速の
早送りの場合を示す。
【0008】MPEG2のビットストリームで(ATV
信号のビットストリームはほぼMPEG2のビットスト
リームに準拠している。)は、イントラ符号化されたブ
ロックのみが他のフレームを参照せずに独立に復号でき
る。もし、MPEG2のビットストリームが順番に各ト
ラックに記録されているとしたら、高速再生時の再生デ
ータは間欠的に再生される再生信号よりイントラ符号化
されたデータを分離しこのイントラ符号化されたデータ
のみで画像を再構成することになる。このとき、スクリ
ーン上では、再生されるエリアは連続ではなく、また、
ブロックの断片がスクリーンに広がることになる。さら
に、ビットストリームは可変長符号化されているので、
スクリーンのすべてが周期的に更新される保証はなく、
ある一部が長い時間更新されないこともある。結果とし
て、高速再生時の画質は十分とは言えず、家庭用ディジ
タルVTRでは受け入れられないことになる。
【0009】図23は高速再生が可能な従来のディジタ
ルVTRのブロック構成図である。ここでは、各トラッ
クの映像エリアを、すべてのATV信号のビットストリ
ームを記録するメインエリアと、高速再生時に画像を構
成する際に用いるビットストリームの重要な部分(HP
データ)を記録する複写エリアとに分ける。高速再生時
は、イントラ符号化ブロックのみが有効であるので、複
写エリアにこれを記録するが、さらにデータを削減する
ために、すべてのイントラ符号化ブロックから低域周波
数成分を抜き出して、HPデータとして記録する。図2
3において、1001はビットストリームの入力端子、
1002はビットストリームの出力端子、1003はH
Pデータの出力端子、1004は可変長復号器、100
5はカウンタ、1006はデータ抜き取り回路、100
7はEOB(End of Block)付加回路であ
る。
【0010】MPEG2のビットストリームは入力端子
1001から入力され、出力端子1002からそのまま
出力されて、メインエリアに順次記録される。一方、入
力端子1001からのビットストリームは可変長復号化
器1004にも入力され、MPEG2のビットストリー
ムのシンタックスが解析され、イントラ画像を検出し、
カウンタ1005にてタイミングを発生し、データ抜き
取り回路1006でイントラ画像のすべてのブロックの
低域周波数成分を抜き出し、さらに、EOB付加回路1
007でEOBを付加して、HPデータを構成し、複写
エリアに記録する。
【0011】図24は従来のディジタルVTRで通常再
生時と高速再生時の概要を示す図である。通常再生時は
メインエリアに記録されているすべてのビットストリー
ムが再生され、ディジタルVTRの外にあるMPEG2
復号器に送られる。HPデータは捨てられる。一方、高
速再生時は、複写エリアのHPデータのみが集められて
復号器に送られ、メインエリアのビットストリームは捨
てられる。
【0012】次に、メインエリアと複写エリアの1トラ
ック上の配置について述べる。図25は一般的な高速再
生時のヘッド走査軌跡図である。テープ速度が整数倍速
で、位相ロック制御されておれば、ヘッドスキャンニン
グは同じアジマストラックに同期する。従って、再生さ
れるデータの位置は固定される。図25において、再生
信号の出力レベルが6dBより大きい部分が再生され
ると仮定すると、一つのヘッドにより網掛けした領域が
再生されることになる。図25では9倍速の例を示して
おり、9倍速ではこの網掛け領域の信号読みだしが保証
される。従って、HPデータをこのエリアに記録すれば
良い。しかし、他の倍速では、信号読みだしは保証され
ず、いくつかのテープ速度で読み出せるようこの領域を
選ぶ必要がある。
【0013】図26は従来の複数の高速再生速度時のオ
ーバラップのエリアを説明する図であり、回転ヘッドが
同一アジマストラックに同期する3つのテープ速度のス
キャン領域の例を示す。各テープ速度でスキャンされる
領域には、いくつかの重複領域がある。これらの領域か
ら複写エリアを選択し、異なるテープ速度でのHPデー
タの読みだしを保証する。図26では、4倍、9倍、1
7倍の早送りの場合を示しているが、これらのスキャン
領域は、2倍、7倍、15倍の早送りの場合と同
じになる。
【0014】いくつかのテープ速度で、全く同じ領域を
回転ヘッドがトレースするのは不可能である。それは、
テープ速度により回転ヘッドが横切るトラック数が異な
るからである。さらに、どの同一アジマストラックから
もトレースできる必要がある。図27に、異なるテープ
速度のヘッド走査軌跡の例を示す。図27では、5倍速
と9倍速の重複領域から領域1、2、3が選択されてい
る。同じHPデータを9トラックに繰り返し記録するこ
とにより、HPデータは5倍速、9倍速どちらでも読み
出せる。
【0015】図28は従来のディジタルVTRにおける
5倍速再生時の2つの回転ヘッド走査軌跡図である。図
からわかるように、テープ速度と同じトラック数に同じ
HPデータを繰り返し記録することにより、HPデータ
は、同一アジマストラックに同期したヘッドにより、読
み出すことができる。したがって、高速再生の最大のテ
ープ速度と同じトラック数に、HPデータの複製を繰り
返すことにより、複製HPデータは、いくつかのテープ
速度で、正方向、逆方向のどちらでも、読み出しを保証
することができる。
【0016】図29は従来のディジタルVTRにおける
トラック配置図であり、メインエリアと複写エリアの例
を示す。家庭用ディジタルVTRでは、各トラックの映
像エリアは135のシンクブロックから構成されてお
り、メインエリアは97シンクブロック、複写エリアは
32シンクブロックとした。この複写エリアは、図26
で示した、4、7、17倍速に対応する重複領域を選ん
でいる。この場合、メインエリアのデータレートは約1
7.46Mbps、複写エリアは17回同じデータが記
録されるので、約338.8kbpsとなる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従来の家庭用ディジタ
ルVTRは以上のように構成されているため、上記複写
エリアに特殊再生用データを何回も重複して記録してい
るために、特殊再生用データの記録レートが著しく低
く、特にスロー再生、あるいは高速再生においては再生
画質が十分に得られないという問題点を有していた。た
とえば、イントラフレームが2枚/秒とすると、ATV
信号のイントラ符号化のみのデータ量は約3Mbps程
度と予測されるが、従来例では約340Kbpsしか記
録することができず再生画質は非常に劣化する。
【0018】また、上記SDモードで定義される(以
降、SD規格と記す。)ディジタルVTRの1トラック
内の映像信号エリア、およびオーディオ信号エリアの誤
り訂正符号の構成を図30に示す。SD規格では映像信
号エリアの誤り訂正符号として記録方向に(85,7
7,9)のリードソロモン符号(以下、C1検査符号と
記す。)を、垂直方向に(149,138,12)のリ
ードソロモン符号(以下、C2検査符号と記す。)を用
いている。また、オーディオ信号エリアの誤り訂正符号
として記録方向に映像信号と同様の(85,77,9)
のリードソロモン符号(C1検査符号)を、垂直方向に
(14,9,6)のリードソロモン符号(以下、C3検
査符号と記す。)を用いている。また、1シンクブロッ
クを図31に示す。図31に示すように90バイトで構
成されており、その内先頭の5バイトはシンクパターン
とID信号が記録されており、また後ろの8バイトには
誤り訂正符号(C1検査符号)が記録される。
【0019】上述のように、ATV信号は動き補償予測
をベースとした圧縮方式を用いてデータ圧縮を行ってい
る。圧縮データは、再生されたデータのみを用いて画像
を復元することができるイントラデータ(フィールド、
あるいはフレーム内符号化)、および参照フィールド
(あるいはフレーム)データと再生データを用いて画像
を復元するインターデータ(フィールド、あるいはフレ
ーム間符号化)で構成されている。従って、再生データ
中に誤りが発生した場合、ATV信号では誤りが複数の
フィールド、あるいはフレームにまで伝搬してしまい視
覚上非常に見苦しい。また、上記SD規格のディジタル
VTRをコンピュータ等のデータ、あるいはプログラム
などを記憶する蓄積メディアとして使用する場合、磁気
テープ上の傷、あるいは磁気テープ上に付着しているゴ
ミ等で発生するドロップアウトなどで再生されなかった
データについて、それを復元(誤り訂正)するためにさ
らに強力な誤り訂正符号を付加することが望まれる。
【0020】また、特殊再生時(高速再生、スロー再
生、スチル再生時など)、回転ヘッドは記録トラックを
斜めに横ぎるため再生信号は各トラックより間欠的に再
生される。よって、特殊再生時には図30(a)に示す
ような誤り訂正ブロック(映像データ)を構成すること
ができない。従って、特殊再生時にはC1検査符号によ
る誤り訂正のみ再生データに施す。
【0021】C1検査符号による誤り訂正のみを施した
場合、シンボルエラーレートが0.01の場合、誤り検
出確率は1.56×10 -3 となり、約8シンクブロック
に1個の誤りが検出される事になる。特に特殊再生時に
は再生出力が安定しないのでシンボルエラーレートが
0.01以上になる場合が多々発生する。記録データは
可変長符号化が施されているため誤りが発生すると以降
の再生データが使用することができなくなり、再生画質
の劣化を招く。また、見逃し誤りも7.00×10 -8
非常に発生頻度が高くなる。
【0022】本発明は、以上のような問題点を解決する
ためになされたもので、特に通常再生時、あるいはスロ
ー再生、スチル再生、高速再生等の特殊再生時に発生す
る誤りを訂正する誤り訂正能力を向上させ再生画質を改
善するディジタル信号記録装置および再生装置を得るこ
とを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
ディジタル信号記録装置は、2種類のアジマスのヘッド
を装架した回転ドラムにより磁気テープ表面に形成した
傾斜トラックに通常の記録信号から高速再生に用いる信
号を取り出し、前記高速再生に用いる信号を前記トラッ
ク上の所定の領域に記録する。また、前記高速再生に用
いる信号を記録する前記トラック上の前記所定の領域に
隣接する領域に誤り訂正検査符号を記録する誤り訂正検
査符号領域を設け、前記誤り訂正検査符号領域に少なく
とも高速再生用の誤り訂正検査符号/通常再生用の誤り
訂正検査符号の2種類の信号のうちのいずれかの信号を
生成し記録するとともに、前記誤り訂正検査符号領域に
記録する信号が前記2種類の信号のうちのいずれかを識
別する信号を生成し上記トラック上に記録するように構
成するものである。
【0024】また、本発明の請求項2に係るディジタル
信号記録装置は、前記2種類の信号のいずれかを識別す
る信号を、上記記録信号中のID信号、あるいはサブコ
ードエリアに付加し、記録するように構成するものであ
る。
【0025】また、本発明の請求項3に係るディジタル
信号記録装置は、前記誤り訂正検査符号領域に記録する
信号が前記高速再生用誤り訂正検査符号の時には、前記
誤り訂正検査符号領域に記録する信号を前記高速再生用
誤り訂正検査符号、および前記予め定められた固定デー
タとし、前記通常再生用誤り訂正検査符号の時には、前
記誤り訂正検査符号領域に記録する信号を前記通常再生
用の誤り訂正検査符号とするように構成するものであ
る。
【0026】また、本発明の請求項4に係るディジタル
信号記録装置は、前記誤り訂正検査符号領域を設ける位
置を、トラック上に前記高速再生に用いるデータを記録
する所定の領域が存在する場合は、前記高速再生に用い
るデータを記録する領域の隣接する領域とし、トラック
上に前記高速再生に用いるデータを記録する所定の領域
が存在しない場合には、前記高速再生に用いるデータを
記録する所定の領域が存在しないトラックと同一アジマ
スを有するトラック上に設けた前記誤り訂正検査符号領
域とトラック上の同一高さの領域とするように構成する
ものである。
【0027】また、本発明の請求項5に係るディジタル
信号再生装置は、2種類のアジマスのヘッドを装架した
回転ドラムにより磁気テープ表面に形成した傾斜トラッ
クに、通常の記録信号から高速再生に用いる信号を取り
して前記高速再生に用いる信号を前記トラック上の所
定の領域に記録し、また前記トラック上の高速再生に用
いる信号を記録する所定の領域に隣接する領域に設けら
れた誤り訂正検査符号領域に少なくとも高速再生用の誤
り訂正検査符号/通常再生用の誤り訂正検査符号の2種
類の信号のうちのいずれかの信号を記録するとともに、
これら信号を識別するための識別信号が記録されている
磁気テープを再生する際、高速再生時に、再生信号より
上記高速再生に用いる信号を分離する第1のデータ分離
手段と、再生信号より上記誤り訂正検査符号を分離する
第2のデータ分離手段と、前記誤り訂正検査符号の識別
信号を分離する識別信号分離手段と、少なくとも上記高
速再生用の誤り訂正検査符号を復号する誤り訂正復号手
段を有し、上記識別信号分離手段の出力が高速再生用誤
り訂正検査符号が記録されているモードであれば高速再
生に用いる信号、および高速再生用の誤り訂正検査符号
を用い、高速再生に用いる信号に誤り訂正復号を施して
高速再生に用いる信号を出力し、通常再生用誤り訂正検
査符号が記録されているモードであれば前記誤り訂正検
査符号記録領域に記録されている誤り訂正検査符号によ
る誤り訂正復号を施さず高速再生信号を出力するように
構成するものである。
【0028】また、本発明の請求項6のディジタル信号
再生装置は、2種類のアジマスのヘッドを装架した回転
ドラムにより磁気テープ表面に形成した傾斜トラック
に、通常の記録信号から高速再生に用いる信号を取り出
して前記高速再生に用いる信号を前記トラック上の所定
の領域に記録し、また前記トラック上の高速再生に用い
る信号を記録する所定の領域に隣接する領域に設けられ
た誤り訂正検査符号領域に少なくとも高速再生用の誤り
訂正検査符号/通常再生用の誤り訂正検査符号の2種類
の信号のうちのいずれかの信号を記録するとともに、こ
れら信号を識別するための識別信号が記録されている磁
気テープを再生する際、通常再生時に、再生信号より上
記誤り訂正検査符号を分離するデータ分離手段と、前記
誤り訂正検査符号の識別信号を分離する識別信号分離手
段と、少なくとも上記通常再生用の誤り訂正検査符号を
復号する誤り訂正復号手段を有し、上記識別信号分離手
段の出力が通常再生用誤り訂正検査符号が記録されてい
るモードであれば再生信号、および通常再生用の誤り訂
正検査符号を用い、通常再生に用いる信号に誤り訂正復
号を施して通常再生信号を出力し、高速再生用誤り訂正
検査符号が記録されているモードであれば前記誤り訂正
検査符号記録領域に記録されている誤り訂正検査符号に
よる誤り訂正復号を施さず再生信号を出力するように制
御するように構成するものである。
【0029】
【作用】本発明の請求項1に係るディジタル信号記録装
置においては、2種類のアジマスのヘッドを装架した回
転ドラムにより磁気テープ表面に形成した傾斜トラック
にディジタル信号を記録する際、上記トラック中に少な
くとも通常の記録信号を記録するエリア、高速再生用の
データを記録するエリア、および誤り訂正検査符号を記
録するエリアを設ける。一方、記録時に入力されたディ
ジタル信号を上記通常の記録信号を記録するエリアに記
録するとともに、入力ディジタル信号より高速再生に用
いる信号を取り出し、前記高速再生に用いる信号を前記
トラック上の上記所定の高速再生用データを記録するエ
リアに記録する。また、上記誤り訂正検査符号を記録す
るエリアを前記高速再生に用いる信号を記録するエリア
に隣接するエリアに設けるとともに、前記誤り訂正検査
符号領域に少なくとも高速再生用の誤り訂正検査符号/
通常再生用の誤り訂正検査符号の2種類の信号のうちの
いずれかの信号を記録する。また、前記誤り訂正検査符
号領域に記録する信号が前記2種類の信号のうちのいず
れかを識別する信号を生成しトラック上の所定の領域に
記録する。
【0030】また、本発明の請求項2に係るディジタル
信号記録装置においては、前記2種類の信号のいずれか
を識別する信号を、上記記録信号中のID信号、あるい
はサブコードエリアに付加し記録する。
【0031】また、本発明の請求項3に係るディジタル
信号記録装置においては、前記誤り訂正検査符号領域に
記録する信号が前記高速再生用誤り訂正検査符号の時に
は、前記誤り訂正検査符号領域に記録する信号は前記高
速再生用誤り訂正検査符号、および前記予め定められた
固定データとする。また、前記通常再生用誤り訂正検査
符号の時には、前記誤り訂正検査符号領域に記録する信
号は前記通常再生用の誤り訂正検査符号とする。
【0032】また、本発明の請求項4に係るディジタル
信号記録装置においては、前記誤り訂正検査符号領域を
設ける位置を、トラック上に前記高速再生に用いるデー
タを記録する所定の領域が存在する場合は、前記高速再
生に用いるデータを記録する領域の隣接する領域に設け
る。一方、トラック上に前記高速再生に用いるデータを
記録する所定の領域が存在しない場合には、前記高速再
生に用いるデータを記録する所定の領域が存在しないト
ラックと同一アジマスを有するトラック上に設けた前記
誤り訂正検査符号領域とトラック上の同一高さに上記誤
り訂正検査符号を記録する領域を設ける。
【0033】また、本発明の請求項5に係るディジタル
信号再生装置においては、2種類のアジマスのヘッドを
装架した回転ドラムにより磁気テープ表面に形成した傾
斜トラックに、通常の記録信号から分離された高速再生
に用いる信号、前記トラック上の所定の領域に記録
とともに、誤り訂正検査符号を前記トラック上の高速
再生に用いる信号を記録する所定の領域に隣接する領域
に設けられた誤り訂正検査符号領域に少なくとも高速再
生用の誤り訂正検査符号/通常再生用の誤り訂正検査符
号の2種類の信号のうちのいずれかの信号記録する。
そして、これら信号を識別するための識別信号が記録さ
れている磁気テープを再生する際、高速再生時に、再生
信号より上記高速再生に用いる信号、および上記誤り訂
正検査符号を分離するとともに、前記誤り訂正検査符号
の種類を上記識別信号を検出して識別する。そして、高
速再生用誤り訂正検査符号が記録されていた場合は、高
速再生に用いる信号、および高速再生用の誤り訂正検査
符号を用い、高速再生に用いる信号に誤り訂正復号を施
して高速再生信号を出力し、それ以外の信号が記録され
ていた場合は上記誤り訂正検査符号の記録されていた誤
り訂正符号による誤り訂正を施さずに上記特殊再生用デ
ータを出力する。
【0034】また、本発明の請求項6に係るディジタル
信号再生装置においては、2種類のアジマスのヘッドを
装架した回転ドラムにより磁気テープ表面に形成した傾
斜トラックに、通常の記録信号から分離された高速再生
に用いる信号、前記トラック上の所定の領域に記録
とともに、誤り訂正検査符号を前記トラック上の高速
再生に用いる信号を記録する所定の領域に隣接する領域
に設けられた誤り訂正検査符号領域に少なくとも高速再
生用の誤り訂正検査符号/通常再生用の誤り訂正検査符
号の2種類の信号のうちいずれかの信号記録する。そ
して、これら信号を識別するための識別信号が記録され
ている磁気テープを再生する際、通常再生時に、再生信
号より上記誤り訂正検査符号記録されている領域を分離
するとともに、前記誤り訂正検査符号の種類を上記識別
信号を検出して識別する。そして、通常再生用誤り訂正
検査符号が記録されていた場合は、再生信号、および通
常再生用の誤り訂正検査符号を用い、再生信号に誤り訂
正復号を施して通常再生信号を出力し、それ以外の信号
が記録されていた場合は上記誤り訂正検査符号の記録さ
れていた誤り訂正符号による誤り訂正を施さずに上記通
常再生信号を出力する。
【0035】
【実施例】実施例1. 図1は本発明の一実施例であるディジタルVTRの記録
系のブロック構成図である。図において、101はトラ
ンスポートパケットの入力端子である。105はトラン
スポートパケット中のトランスポートヘッダを検出する
TPヘッダ解析回路、106は分離されたトランスポー
トパケット中のトランスポートヘッダに修正を加えるT
Pヘッダ修正回路、107はトランスポートパケットを
1ビットのビットストリームに変換するde−Pack
et回路、108はビットストリーム中に含まれるシー
ケンスヘッダやピクチャヘッダ等のヘッダを解析しフレ
ーム、あるいはフィールド内符号化(以降、イントラ符
号化と記す。)データを分離するとともに、検出した各
ヘッダを4倍速データ作成回路113、および16倍
データ作成回路114中のヘッダ付加回路110へ
出力するヘッダ解析回路、109は上記フレーム、ある
いはフィールド内符号化された画像(以下、イントラ画
像と記す。)データのビットストリームから各高速再生
速度(本実施例1では4倍速、および16倍速)におけ
る特殊再生用データを生成し出力する特殊再生用データ
作成回路である。
【0036】110は特殊再生用データ作成回路109
より出力される4倍速用データに、ヘッダ解析回路10
8より出力される各ヘッダの中から必要な情報(シーケ
ンスヘッダ、ピクチャヘッダ等のヘッダ情報、および符
号化モード、量子化テーブル情報など)を付加するヘッ
ダ付加回路、111はヘッダ付加回路110より出力さ
れるデータ用いて特殊再生用データのトランスポートパ
ケットを構成するPacket回路、112は修正した
トランスポートヘッダを付加する修正TPヘッダ付加回
路である。なお、4倍速用データ作成回路113は、T
Pヘッダ修正回路106、ヘッダ付加回路110、Pa
cket回路111、および修正TPヘッダ付加回路1
12により構成されている。
【0037】114は16倍速用データ作成回路であ
る。ここで16倍速用データ作成回路114は4倍速用
データ作成回路113と同様の構成になっているので詳
細なブロック構成図の記載は省略した。
【0038】180はトランスポートパケットの形で入
力される4倍速用の特殊再生データと、16倍速用の
特殊再生データをそれぞれシンクブロックのフォーマ
ットに変換し(図4参照。詳細は後述する。)、これに
特殊再生用の誤り訂正検査符号(以降、C5検査符号、
あるいは単にC5符号と記す。)を付加する特殊再生用
ECC回路、181は入力端子101より入力されるト
ランスポートパケットを図4(b)に示すシンクブロッ
クのフォーマットに変換するとともに、特殊再生用EC
C回路180で誤り訂正符号の付加された上記データと
を合成し、予め定められた順にシンクブロックデータを
並べるデータ合成回路である。
【0039】182はデータ合成回路181からの出力
を一旦保持するメモリ、183は通常再生用の誤り訂正
符号(以下、C4検査符号、あるいは単にC4符号と記
す。)を生成する通常再生用ECC回路である。184
は外部の入力コマンド信号、あるいは予め設定されたモ
ードにより、記録時の誤り訂正符号の記録モードが特殊
再生用ECC記録モードであるか、通常再生用ECC記
録モードであるかを判別し、後述する誤り訂正符号記録
エリアにどちらの誤り訂正符号(特殊再生用誤り訂正符
号、および通常再生用誤り訂正符号)を記録するかを指
し示す制御信号を特殊再生用ECC回路180、データ
合成回路181、通常再生用ECC回路185、および
ディジタル変調回路186へ出力するECC制御回路で
ある。185はメモリ182から出力されるデータにS
D規格に基づく誤り訂正符号(図30参照)を付加する
ECC回路である。186はディジタル変調回路、18
7は記録アンプ、188はドラム、189a、及び18
9bは回転ヘッド、190は磁気テープである。
【0040】図2は本発明の一実施例である特殊再生
データ作成回路109のブロック構成図である。図にお
いて、120はイントラデータのビットストリームを入
力する入力端子、500は入力されたビットストリーム
に可変長復号を施す可変長復号器C、501はカウンタ
C、502は4倍速用のデータを抜き取るデータ抜き取
り回路A、503は16倍速用のデータを抜き取るデー
タ抜き取り回路Bである。127は4倍速用の特殊再生
データにEOB(End Of Block)コード
を付加するEOB付加回路A、128は16倍速用の特
殊再生データにEOBを付加するEOB付加回路Bで
ある。129は4倍速用の特殊再生データを出力する
出力端子、130は16倍速用の特殊再生データを出
力する出力端子である。
【0041】図3(a)〜(b)には上記SDモード時
に用いられる代表的な回転ドラム188上の回転ヘッド
189(a)、および189(b)の配置を示す。以
下、図3(a)に示す回転ヘッド189の配置を1Ch
×2と記す。また、図3(b)に示す回転ヘッド189
の配置を2Ch×1と記す。図4は本発明の一実施例に
よるデータパケットを示し、図4(a)は入力ビットス
トリームに含まれるトランスポートパケット図、図4
(b)は磁気テープ上に記録される記録データパケット
図である。入力端子101より入力されるトランスポー
トパケットには、ディジタル映像信号、ディジタルオー
ディオ信号、さらには映像信号、およびオーディオ信号
に関するディジタルデータが含まれており、それらは図
4(a)に示すトランスポートパケットに区切られて伝
送されてくる。パケットは、4バイトのヘッダ部と18
4バイトのデータ部とから構成されている。
【0042】本実施例1では、入力されたトランスポー
トパケットをSDフォーマットの記録トラックに記録す
るため、2つのトランスポートパケットを図4(b)に
示すように5シンクブロックの記録データブロックに変
換し記録する。図において、H1は第1のヘッダ、H2
は第2のヘッダである。H1には5シンクブロック(1
シンクブロック内のデータエリアは図31に示すように
77バイトのデータで構成されている。)の何番目のシ
ンクかを示す識別データなどが記録される。H2には映
像データかオーディオデータか等の識別データなどが記
録される。なお、本実施例1では、トランスポートパケ
ットの先頭に付加されているトランスポートヘッダの先
頭に付加されているシンクバイトは記録しなくてもよ
い。本実施例1ではトランスポートパケット内の全ての
データを記録するものとして説明を続ける。
【0043】図5は各高速再生速度において、1トラッ
クより収得できるシンクブロック数を示す図である。9
000rpmシステムとは図3(a)、および図3
(b)に示すヘッド配置のシステムを示す。また、図中
の各値は10μm(なお、SD規格におけるトラックピ
ッチは10μmとなっている。)の回転ヘッドを用いて
特殊再生を行った際に各再生速度において1本のトラッ
クより再生できるシンクブロック数を示したものであ
る。なお、計算は1トラック(180度相当)のシンク
ブロック数を186シンクブロックとし、従来例と同様
に再生信号の出力レベルが6dBより大きい部分が得
られるものと仮定して算出した。
【0044】図6は本発明の一実施例である特殊再生用
データエリアの構成を示す図である。なお、詳細は後述
する。図7は本発明の一実施例である特殊再生用データ
エリアに記録するデータの内容を示す図であり、本実施
例1の各特殊再生用データエリア(誤り訂正検査符号の
記録エリアを含む。)に記録する具体的なデータを示
す。なお、詳細は後述する。図8は本発明の一実施例で
ある特殊再生用データエリアの配置を含む4トラック周
期のトラックパターンを示す図であり、詳細については
後述する。図9は図8に示す4トラック周期のデータの
磁気テープ190上での配置を示す図である。
【0045】以下、図5〜図9を用いて本実施例1の記
録フォーマットを説明する。図6において150はBチ
ャンネルのヘッドによる4倍速用の特殊再生用データを
記録するBチャンネル4倍速用データ記録エリア(誤り
訂正検査符号記録エリアを含む。)、151a〜151
eはAチャンネルのヘッドによる16倍速用の特殊再生
用データを記録するAチャンネル16倍速用データ記録
エリア(誤り訂正検査符号記録エリアを含む。)、15
2a、及び152bは誤り訂正検査符号を記録するBチ
ャンネル誤り訂正検査符号記録エリアである。以降、A
チャンネルの回転ヘッド189aで記録されるトラック
をAトラック、Bチャンネルの回転ヘッド189bで記
録されるトラックをBトラックと記す。
【0046】また、図6の各ブロックに付加した番号1
〜19は上記150〜152のエリア内のエリア番号を
示すものである。なお、データ構成の詳細については後
述する。
【0047】図6において、150のデータ記録エリア
は34シンクブロックで構成されている。151aのデ
ータ記録エリアは6シンクブロックで構成されており、
151b〜151eのデータ記録エリアは7シンクブロ
ックで構成されている。152aは5シンクブロックで
構成されるデータ記録エリアであり、152bは4シン
クブロックで構成されるデータ記録エリアである。な
お、各データ記録エリアに割り当てたシンクブロック数
は、図5に示すデータに基づいて決定した。すなわち、
図5により、9000rpmシステムにおいて4倍速再
生時には1トラックより62シンクブロックが収得可能
である。また、16倍速再生時には1トラックより12
シンクブロックが収得可能である。これに基づいて構成
した各特殊再生速度に対応するデータ構成が図6に示す
ものである。
【0048】さらに、図7に図6の各データエリアに記
録するデータ内容の詳細を示す。150に示す34シン
クブロックから成る4倍速再生データのうち、エリア1
に5シンクブロックの誤り訂正検査符号記録エリア1
(ECC1と記す。)を配置し、エリア2に25シンク
ブロックの特殊再生用画像データ記録エリア2(画像2
と記す。)を配置し、エリア3に4シンクブロックの誤
り訂正検査符号記録エリア3(ECC3と記す。)を配
置する。
【0049】また、151aに示す6シンクブロックか
ら成る16倍速再生データのうち、エリア4に特殊再生
用画像データ記録エリア4(画像4と記す。)を配置
し、エリア5に1シンクブロックの誤り訂正検査符号記
録エリア5(ECC5と記す。)を配置する。さらに、
151b〜151eの各7シンクブロックから成る16
倍速再生データのうち、5シンクブロックから成る、エ
リア7、エリア10、エリア13、およびエリア16に
それぞれ順に、特殊再生用画像データ記録エリア7(画
像7と記す。)、特殊再生用画像データ記録エリア10
(画像10と記す。)、特殊再生用画像データ記録エリ
ア13(画像13と記す。)、特殊再生用画像データ記
録エリア16(画像16と記す。)を配置し、各1シン
クブロックから成る、エリア6、エリア8、エリア9、
エリア11、エリア12、エリア14、エリア15、お
よびエリア17にそれぞれ順に、誤り訂正検査符号記録
エリア6(ECC6と記す。)、誤り訂正検査符号記録
エリア8(ECC8と記す。)、誤り訂正検査符号記録
エリア9(ECC9と記す。)、誤り訂正検査符号記録
エリア11(ECC11と記す。)、誤り訂正検査符号
記録エリア12(ECC12と記す。)、誤り訂正検査
符号記録エリア14(ECC14と記す。)、誤り訂正
検査符号記録エリア15(ECC15と記す。)、誤り
訂正検査符号記録エリア17(ECC17と記す。)を
配置する。
【0050】また、152aには5シンクブロックから
成る誤り訂正検査符号記録エリア18(ECC18と記
す。)を配置し、152bには4シンクブロックから成
る誤り訂正検査符号記録エリア19(ECC19と記
す。)を配置する。なお、150のエリアに記録する誤
り訂正検査符号(ECC1、ECC3)、151a〜1
51eのエリアに記録する誤り訂正検査符号(ECC
5、ECC6、ECC8、ECC9、ECC11、EC
C12、ECC14、ECC15、ECC17)、およ
び152a、および152bののエリアに記録する誤り
訂正検査符号(ECC18、ECC19)は、ECC制
御回路184より出力される制御信号により記録される
誤り訂正符号が切り換えられる。
【0051】以下、本発明の1つの中心になる誤り訂正
符号の記録方法について説明する。従来例でも述べたよ
うに、ATV信号は動き補償予測をベースとした圧縮方
式を用いてデータ圧縮を行っている。従って、再生デー
タ中に誤りが発生した場合、ATV信号では誤りが複数
のフィールド、あるいはフレームにまで伝搬してしまい
視覚上非常に見苦しいという問題点があった。また、上
記SD規格のディジタルVTRをコンピュータ等のデー
タ、あるいはプログラムなどを記憶する蓄積メディアと
して使用する場合、磁気テープ上の傷、あるいは磁気テ
ープ上に付着しているゴミ等で発生するドロップアウト
などで再生されなかったデータについて、それを復元す
るためにさらに強力な誤り訂正符号を付加することが望
まれるという課題もあった。
【0052】また、特殊再生時(高速再生、スロー再
生、スチル再生時など)、回転ヘッド189は記録トラ
ックを斜めに横ぎるため再生信号は各トラックより間欠
的に再生される。よって、特殊再生時には図30(a)
に示すような誤り訂正ブロック(画像データ)を構成す
ることができない。従って、特殊再生時にはC1検査符
号による誤り訂正のみ再生データに施す。その際、C1
検査符号による誤り訂正では、誤りの発生頻度が多く特
殊再生時の再生画像が視覚上見苦しいという問題点があ
った。
【0053】一方、磁気テープ190上へ記録できる付
加データの量は従来例でも述べたように限られている。
よって、本実施例1では限られたデータエリアを有効に
活用するため誤り訂正符号を付加するエリアを特殊再生
時に回転ヘッド189(a)、および189(b)が走
査する軌跡上に配置するとともに、ユーザが通常再生時
の画質を重視する場合には通常再生用データに誤り訂正
符号を付加するようにデータを生成し、特殊再生時の再
生画質を重視する場合は特殊再生用データに誤り訂正符
号を付加するようにデータを生成する。
【0054】これにより限られたデータ量内で有効に誤
り訂正符号を所望のデータに付加することができる。ま
た、上記ディジタルVTRをコンピュータなどの蓄積メ
ディアに使用する際は、同一の記録フォーマットで強力
な誤り訂正符号を付加することができる。(通常再生用
の誤り訂正符号を上記誤り訂正記録エリアに書き込
む。)なお、152a、及び152bの誤り訂正検査符
号記録エリア(ECC18、ECC19)については、
通常再生時のデータに誤り訂正符号を付加する場合に
は、通常再生用の誤り訂正検査符号(C4符号)を記録
し、特殊再生時のデータに誤り訂正符号を付加する場合
には、固定値データ(例えば、全てのデータが0である
データを記録する。なお、予め定められているデータで
あるなら固定値データである必要はない。)を記録す
る。これにより、特殊再生用の誤り訂正符号が記録され
ている磁気テープを通常再生する場合には、上記エリア
に記録されているデータは、固定値であるので通常再生
時の誤り訂正復号の際にC2符号の持つ誤り訂正能力を
若干向上することができる。(C2復号の際に9シンボ
ルについては誤り無しとすることができるため誤り訂正
能力を向上することができる。)
【0055】各特殊再生用データエリアをトラックに配
置した一例を図8に示す。図の左端にSD規格に基づく
トラックの下端から上端までのデータエリア記録エリ
ア、およびその内容を示した。トラック下端から順にI
TIエリア、オーディオエリア、ビデオエリア、サブコ
ードエリアが配置される。また、図中に示した目盛りは
シンクブロックアドレス(シンクブロックナンバー)を
示す。上述のように、1トラックの長さ(180度相
当)は186シンクブロック相当のデータで構成されて
いる。
【0056】図8において、160はAチャンネルの
転ヘッド189aによって記録される第1のトラックで
あり、161はBチャンネルの回転ヘッド189bによ
って記録される第2のトラック、162はAチャンネル
回転ヘッド189aによって記録される第3のトラッ
ク、163はBチャンネルの回転ヘッド189bによっ
て記録される第4のトラックである。本実施例1での記
録フォーマットは第1のトラック160から第4のトラ
ック163の4本のトラックを1単位として磁気テープ
190上にデータを記録する。図中トラックの下側に記
したf0、f1、f2は再生時にトラッキング制御を行
うための基準信号として各トラックに記録されるパイロ
ット信号の種類を示している。エリア150、151a
〜151e、152a、及び152b以外のトラック上
のビデオエリアには入力されたトランスポートパケット
が記録される。(以降、このエリアをメインエリアと記
す。)
【0057】また、上記4トラック内の第1のトラック
160、および第3のトラック162上の151a〜1
51eのエリア内に記録される特殊再生用データ(画像
4、画像7、画像10、画像13、および画像16)
は、図中同一符号を記したエリアには同一のデータが記
録される。なお、誤り訂正符号を記録するエリアに関し
ては、特殊再生用の誤り訂正検査符号を記録するエリア
として使用される場合は両トラックに同一のデータが記
録されるが、通常再生用の誤り訂正検査符号を記録する
エリアとして使用する場合は同一のデータが記録されな
いことは言うまでもない。4倍速用のエリア150は、
4倍速再生時に回転ヘッド189bの1スキャンで1本
のトラックより再生することができる。また、16倍速
のエリア151a〜151eは、16倍速再生時に回転
ヘッド189aの1スキャンで5つのエリアを5本のト
ラックより再生することができる。
【0058】なお、150のエリア、及び151a〜1
51eのエリアに記録されている誤り訂正検査符号は、
特殊再生用の誤り訂正符号として付加されたデータであ
る場合は特殊再生時にこれらの誤り訂正検査符号を用い
て特殊再生用データに誤り訂正が施される。一方、通常
再生用の誤り訂正符号として付加されたデータである場
合は特殊再生時は無視される。また、通常再生時には、
上記エリアに記録されている信号が、通常再生用の誤り
訂正検査符号として付加されたデータである場合には、
これらの誤り訂正検査符号を用いて再生データに誤り訂
正が施される。一方、特殊再生用の誤り訂正検査符号と
して付加されたデータである場合には、通常再生時には
これらデータは無視される。なお、通常再生時、および
特殊再生時の誤り訂正検査符号の構成方法の詳細につい
ては後述する。
【0059】また、詳細は再生系で説明するが、図8に
示した1単位のデータ配置(記録フォーマット)によれ
ば、4倍速再生時、及び16倍速再生時に同図に示す
TIエリアと、サブコードエリアを回転ヘッド189
、および189bが走査する。すなわち特殊再生時に
ITIエリアでパイロット信号f0、f1、f2を用い
てトラッキングを制御することができるとともに、サブ
コードエリア記録されている時間情報や曲番情報等の付
加情報を再生することができる。
【0060】図8に示した1単位を繰り返し、記録する
ことで磁気テープ上にデータを記録していく。図9に磁
気テープ上の記録フォーマットを示す。図8において、
150で示される画像2に記録される4倍速用データは
2回繰り返し記録され(図9参照)、151a〜151
eで示される画像4、画像7、画像10、画像13、お
よび画像16に記録される16倍速用データは8回繰り
返し記録される。すなわち、16倍速用データは1単位
(4トラック)内に同一データを2本のトラックに記録
するので、全体では同一のデータが16回繰り返し記録
されることになる。(32トラック周期で16倍速の特
殊再生用データは切り変わる。)また、4倍速用データ
は同一のデータが2回繰り返して記録されることにな
る。(8トラック周期で4倍速の特殊再生用データは切
り変わる。)
【0061】なお、上述のように誤り訂正検査符号記録
エリアに記録する誤り訂正符号が通常再生用の誤り訂正
符号である場合には、上記図7において4倍速用、およ
び16倍速用の特殊再生データの両端、あるいは片側
端に示される誤り訂正検査符号を記録するエリアには通
常再生用のC4検査符号が記録される。このとき、通常
再生用のC4検査符号はそれぞ1回ずつ記録する。すな
わち、通常再生用の誤り訂正検査符号付加モード時に
は、図7においてECC1、ECC3、ECC5、EC
C6、ECC8、ECC9、ECC11、ECC12、
ECC14、ECC15、ECC17、ECC18、E
CC19に記録する通常再生用の誤り検査符号の内容は
同一データを繰り返し記録することなく、すべて一度し
か記録しない。
【0062】次に、図10〜図14を用いて通常再生、
および特殊再生時に用いる誤り訂正符号の符号構成を説
明する。図10は本発明の一実施例である通常再生用デ
ータに付加する誤り訂正検査符号の構成を示す図であ
る。本実施例1では通常再生時の誤り訂正符号(C4符
号)の強化のため、このC4符号としてインターリーブ
の深さが10トラックである(138、129、10)
リードソロモン符号を用いる。なお、図中に記した縦方
向の数字はC4符号を生成する際のシンクブロックアド
レスを示し、横方向に示した数字は1シンクブロック内
のデータアドレスを示す。
【0063】図11(a)にATVデータ、特殊再生用
データ、および誤り訂正検査符号(C4検査符号、ある
いはC5検査符号)のAトラック上の具体的な配置を示
す。同図(b)にC4符号を生成する際のATVデー
タ、およびC4検査符号の配置を示す。同図(c)にC
4検査符号の具体的な配置を示す。同図(d)には、上
記C5符号を生成する際の特殊再生用データ、およびC
5検査符号の配置を示す。同図(e)にC5検査符号の
具体的な配置を示す。同様に、図12(a)にATVデ
ータ、特殊再生用データ、および誤り訂正検査符号(C
4検査符号、あるいはC5検査符号)のBトラック上の
具体的な配置を示す。同図(b)にC4符号を生成する
際のATVデータ、およびC4検査符号の配置を示す。
同図(c)には、上記C5符号を生成する際の特殊再生
用データ、およびC5検査符号の配置を示す。
【0064】本実施例1では上述のようにデータに深さ
が10トラックのインタリーブを施してC4符号を生成
する。その際、データ合成回路181では、入力端子1
01を介して入力されたトランスポートパケット(図4
(a))を図4(b)に示すシンクブロック単位のデー
タに変換する。そして、シンクブロック単位に変換され
たATV信号と特殊再生用ECC回路180より出力さ
れる特殊再生用データ(なお、特殊再生用データに関し
ては特殊再生用ECC回路180で予めシンクブロック
単位のデータに変換されている。)を用いて図11
(b)、あるいは図12(b)に示すC4符号を生成す
る際のブロックを各トラック単位に構成する。なお、そ
の際特殊再生用ECC回路180で生成されたC5検査
符号はメモリ182内の所定のアドレスに記憶される。
【0065】データ合成回路181で各トラック単位で
構成された記録データは一旦メモリ182内に記憶され
る。そして、メモリ182で図11(b)、あるいは図
12(b)に示すようなデータ構造を持つ10トラック
分のデータが構成されると通常再生用ECC回路183
ではインターリーブの深さが10トラックであるC4符
号の生成を開始する。以下、C4符号生成方法について
図13を用いて説明する。
【0066】図13に本実施例1のデータのインターリ
ーブの概念図を示す。本実施例1のインターリーブの方
法を以下に示す。ここで、トラックナンバーがTn(0
≦Tn≦9)、図11(b)、あるいは図12(b)に
示すブロック構成時のシンクブロックナンバーがSBn
(0≦SBn≦137)、シンクブロック内のデータナ
ンバーがDn(0≦Dn≦76)であるデータをD[T
n,SBn,Dn]で定義した場合、図13に示すシャ
フリングの一実施例では、(D[0,0,0] ,D
[1,1,1] ,D[2,2,2],・・・,D
[(i mod 10) ,i ,(i mod 7
7)],・・・,D[7,127,50] , D
[8,128,51],D[9,129,52],・・
・、D[7,137,60])となる。ここで、D
[0,0,0]〜D[8,128,51]までの129
バイトは情報シンボル、D[9,129,52]〜D
[7,137,60]までの9バイトはC4検査符号と
なる。図13には上記シャフリング動作を図式的に表し
た。インターリーブは1点鎖線の方向に10トラックの
インターリーブが施され実施される。点線は面内でのイ
ンターリーブ方向を示す。(実際は、10トラック毎の
インターリーブが施されるので10シンクブロック毎に
1データがサンプリングされる。)
【0067】この動作を各トラックの先頭のシンクブロ
ック内の全てのデータに行う。すなわち、jトラック目
の先頭のシンクブロックよりk番目のデータを先頭とし
て上記C4符号の生成を行う際は、(D[j,0,
k], D[(j+1 mod 10),1,(k+1
mod 77)],・・・,D[(j+i mod
10),i,(k+imod 77)],・・・,D
[(j+128 mod 10),128,(k+12
8 mod 77)],D[(j+129 mod 1
0),129,(k+129 mod 77)],・・
・,D[(j+137mod 10),137,(k+
137 mod 77)])となり、1トラック当りk
を0〜76まで変化させ、これを10トラック(jを0
〜9まで変化させる。)に施すことによりインターリー
ブを実行しC4検査符号を生成する。なお、図13中、
あるいは上式中の(X mod Y)は整数Xを整数Y
で除算した時の余りをあらわす。なお、上記インターリ
ーブが施されC4符号が生成されたデータは、図11
(a)、および図12(a)に示す所定のエリアに記録
されるようにメモリ182より読みだされる。なお、誤
り検査符号の付加モードが特殊再生用データに誤り訂正
検査符号を付加するモードの場合はC5検査符号が誤り
訂正検査符号記録エリアに記録され、C4符号は捨てら
れる。
【0068】次に、図14を用いてC4符号の持つバー
スト誤り訂正能力について説明する。図14は本発明の
一実施例である通常再生用誤り訂正検査符号によるバー
スト誤り訂正能力を説明するための図であり、図14
(a)はAトラック上のC4検査符号の記録エリアを示
し、同図(b)はC4符号による誤り訂正を行う際に、
1本のAトラックよりサンプルされるデータの位置を示
した。同様に、同図(c)はBトラック上のC4検査符
号の記録エリアを示し、同図(d)はC4符号による誤
り訂正を行う際に、1本のBトラックよりサンプルされ
るデータの位置を示した。Aトラック、およびBトラッ
クともに、10トラックのインターリーブにより各デー
タはほぼ10シンボルごとにサンプリングされる。よっ
て、図14のデータ配置においては、最大87、および
89シンクブロックのバースト誤りまで訂正できる。こ
れにより、通常再生時に例えばドロップアウトにより1
トラック内の80シンクブロックのデータが再生されな
かった場合でもC4符号によりデータを復元することが
できる。
【0069】次に、図11、図12、および図15を用
いて特殊再生用データに付加する誤り訂正符号の構成と
磁気テープ190上での各データの配置を説明する。図
15は本発明の一実施例である特殊再生用データに付加
する誤り訂正検査符号の構成を示す図である。(以降、
図15に示すデータ構成を誤り訂正ブロックと記す。)
特殊再生用データに付加される誤り訂正符号(C5符
号)は(34、25、10)のリードソロモン符号を用
いるものとする。図11(d)にAトラックに記録する
16倍速用データ、および誤り訂正符号の配置を示し
た。図15に示す誤り訂正ブロックのデータは、Aトラ
ックに記録する際は、16倍速再生データに関しては5
シンクブロックづつに区切られそれぞれ同図(a)に示
す各エリアに記録される。また、誤り訂正符号について
は1シンクブロック単位特殊再生用データエリアの上下
のシンクブロックに配置された誤り訂正検査符号記録
リアに記録される。
【0070】同様に、Bトラックに記録される4倍速再
生データは25シンクブロックを単位として特殊再生用
データエリアに記録される。一方、誤り訂正符号に関し
ては前半の4シンクブロックと後半の5シンクブロック
に分けられ上記特殊再生用データエリアの上下にそれぞ
れ5シンクブロック、および4シンクブロック設けられ
た誤り訂正検査符号記録エリアに記憶される。なお、図
11、および図12の縦方向に記した数字は、誤り訂正
符号を構成する際のシンクブロックアドレスを示し、横
方向に記した数字は1シンクブロック内のデータアドレ
スを示す。
【0071】次に、図1〜図14を用いて記録系の動作
について説明する。入力端子101から入力されたトラ
ンスポートパケットは、データ合成回路181、及びT
Pヘッダ解析回路105に入力される。TPヘッダ解析
回路105では入力されたトランスポートパケットから
トランスポートヘッダを検出する。検出結果は4倍速用
データ作成回路113、16倍速用データ作成回路11
4、およびECC制御回路184へ入力される。一方、
TPヘッダ解析回路105でトランスポートヘッダの検
出されたトランスポートパケットはde−Packet
回路107に入力される。
【0072】de−Packet回路107では、入力
されたトランスポートパケットにパラレル/シリアル変
換を施し1ビットのビットストリームに変換する。de
ーPacket回路107より出力されたビットストリ
ームデータはヘッダ解析回路108へ入力される。ヘッ
ダ解析回路108では、入力されたビットストリームよ
りシーケンスヘッダ、ピクチャヘッダ等のヘッダを検出
し、イントラ符号化データを分離する。ヘッダ解析回路
108で分離されたイントラデータは特殊再生用データ
作成回路109へ入力される。
【0073】以下、図2を用いて特殊再生用データ作成
回路109について詳しく述べる。(なお、MPEG2
による画像圧縮は8ライン×8画素のブロック(以下、
DCTブロックと記す。)に離散コサイン変換(以下、
DCTと記す。)を施し、DCTの施されたデータ(以
下、DCT係数と記す。)ジグザグスキャニングとい
うスキャニング順序で読みだし、係数0をランとするラ
ンレングス符号化(ランレングスデータと係数データに
分離する。)を施した後に2次元の可変長符号化を施
す。)入力端子120を介して入力されたイントラデー
タは可変長復号器C500、データ抜き取り回路A50
2、およびデータ抜き取り回路B503に入力される。
可変長復号器C500では、入力されたビットストリー
ムに可変長復号を施す。本実施例1では、可変長復号の
際に入力ビットストリームを完全に復号するのではな
く、可変長符号語のランレングス長、およびコード長の
み検出し出力することにより回路規模の削減を図ってい
る。(なお、完全に可変長復号を行っても良いことは言
うまでもない。)カウンタC501では、ランレングス
長をもとに復号された1DCTブロック内のDCT係数
の数をカウントし、データ抜き取り回路A502、およ
びデータ抜き取り回路B503にカウント結果を出力す
る。
【0074】データ抜き取り回路A502は、カウンタ
C501より出力される上記カウント結果をもとに伝送
する可変長符号語を抜きとる。なお、データの抜き取り
タイミングは上記カウンタC501より出力される復号
されたDCT係数の数を所定値と比較し、所定値を越え
る前までの可変長符号語を伝送するように制御する。な
お、可変長コードの切れ目は可変長復号器C500より
出力されるコード長情報によって検出する。データ抜き
取り回路B503も同様に上記カウンタC501、およ
び可変長復号器C500より出力される情報をもとにそ
れぞれ独立に予め設定されたタイミング(スレッショル
ド)でデータを抜き取る。それぞれ抜き取られたデータ
はEOB付加回路A127、EOB付加回路B128で
EOBコードが付加され、それぞれ出力端子129、出
力端子130から出力される。
【0075】この時、データを抜き取るDCT係数の数
はそれぞれのデータ抜き取り回路において同一でもかま
わないし、異なっていてもかまわない。抜き取るDCT
係数の数が異なるということは、記録される特殊再生用
トランスポートパケット内に記録されるDCTブロック
の個数が異なることを意味する。特殊再生用データを記
録することができるエリアは上述のように限られてい
る。よって、各特殊再生速度に対する、該特殊再生用デ
ータ記録エリアが同一シンクブロック数であれば、1D
CTブロック内のDCT係数の記録数を多くすると記録
する特殊再生用データ記録エリアが多く必要となり、高
速再生時の画面上の画像データの更新周期(以降、リフ
レッシュと記す。)が長くなる。なお、再生画質はDC
T係数を多く伝送する分良くなる。反対に、1DCTブ
ロック内のDCT係数の記録数を少なくすると特殊再生
用データの1フレーム当りのデータ量が少なくなり、特
殊再生用データ記録エリアが少なくてすむので再生画像
のリフレッシュが短くなる。なお、再生画質は記録する
DCT係数が少ないので悪くなる。このリフレッシュと
画質のトレードオフで各倍速におけるデータの抜き取り
量を決定すれば良い。
【0076】特殊再生用データ作成回路109より出力
された4倍速用の特殊再生用データ、および16倍速用
の特殊再生用データはそれぞれ4倍速用データ作成回路
113、および16倍速用データ作成回路114へ入力
される。続く処理は各再生速度(4倍速、および16倍
速)において同様であるので、ここでは4倍速用データ
作成について述べる。4倍速用データ作成回路113で
は、TPヘッダ解析回路105より入力されたトランス
ポートヘッダ情報をもとにトランスポートヘッダに修正
を加える。具体的には、ヘッダ解析回路108より出力
されるイントラデータ情報に基づき、イントラフレーム
を伝送してきたトランスポートパケットのトランスポー
トヘッダ中のトランスポートパケットの連続性を指し示
すヘッダ情報を書き換える。一方、ヘッダ付加回路11
0では、特殊再生用データ作成回路109より出力され
る特殊再生用ビットストリームに、ヘッダ解析回路10
8で検出されたシーケンスヘッダやピクチャヘッダ等の
ヘッダ情報、および各ヘッダの中から特殊再生用データ
を復号する際に必要となる情報を付加する。(符号化モ
ードフラグ、あるいは量子化テーブル情報など。)
【0077】ヘッダ情報の付加された特殊再生用データ
はPacket回路111で、シリアル/パラレル変換
が施され1バイトが8ビットのデータに変換される。シ
リアル/パラレル変換の施された8ビットのデータは1
84バイトづつに区切られトランスポートパケットのデ
ータ部分が構成される。なお、シリアル/パラレル変換
の際に各ヘッダ情報がMPEG2で規定されているよう
に4バイトで構成されるように各ヘッダ情報の前に
“0”データが挿入される。(各ヘッダ情報は32ビッ
トで構成されており、トランスポートパケットを生成す
る際4バイトで構成する必要がある。)具体的にはヘッ
ダ情報が5バイトにまたがるような場合には、ヘッダ情
報の前に“0”情報を付加することによりにヘッダ情報
が4バイトで構成されるように制御する。Packet
回路111構成された184バイトのトランスポート
パケットのデータは、修正TPヘッダ付加回路112で
TPヘッダ修正回路106より出力されるトランスポー
トヘッダ情報が付加され出力される。なお、上記TPヘ
ッダ修正回路106からのヘッダ情報の読みだしはPa
cket回路111より出力されるタイミング信号に基
づき出力される。
【0078】ここでは4倍速用データのトランスポート
パケット化について述べたが、16倍速用データも同様
の処理が施される。特殊再生用データ作成回路109か
ら出力された16倍速用の特殊再生用データは16倍速
用データ作成回路114に入力される。16倍用データ
作成回路114では、ヘッダ付加回路110で、ヘッダ
解析回路108より出力されるヘッダ情報に基づき各ヘ
ッダ、および付加情報が付加された後に、Packet
回路111で上記要領でシリアル/パラレル変換が施さ
れトランスポートパケットのデータ部分が構成され、修
正TPヘッダ付加回路112で修正トランスポートヘッ
ダが付加され、トランスポートパケットの形で特殊再生
用ECC回路180に出力される。
【0079】ここで、ECC制御回路184の動作につ
いて説明する。ECC制御回路184ではユーザからの
コマンド入力に対して、特殊再生用ECCモードである
か通常再生用ECCモードであるかを判断し記録する誤
り訂正検査符号の種類を特殊再生用ECC回路180、
データ合成回路181、通常再生用ECC回路183、
およびディジタル変調回路186に出力するとともに、
テープ走行制御、およびドラムの回転制御系から出力さ
れるサーボ情報をもとに4トラック周期のトラック識別
信号も出力する。なお、本実施例1では誤り訂正符号の
切り換えはメモリ182の出力で行うものとする。
【0080】4倍速用データ作成回路113、および1
6倍用データ作成回路114より出力された各々の特殊
再生用トランスポートパケットデータは、各々特殊再生
用ECC回路180で、まず始め2トランスポートパケ
ットが集められ、図4(b)に示すように5シンクブロ
ックのデータに変換される。図4(b)に示すような5
シンクブロックのデータに変換された各倍速数に対応す
る特殊再生用データは25シンクブロック集められ特殊
再生用データにC5検査符号を付加するために誤り訂正
ブロックが構成される。そして、4倍速用データ、およ
び16倍速用データに対して各々C5符号が生成され付
加される。C5符号の付加された4倍速用データ、およ
び16倍速用データはデータ合成回路181へ入力され
る。
【0081】データ合成回路181では、入力端子10
1を介して入力されるトランスポートパケット単位のA
TV信号を図4(b)に示すシンクブロックフォーマッ
トに変換するとともに、変換したシンクブロック単位の
ATV信号と特殊再生用ECC回路180より出力され
る特殊再生用データを合成して図11(b)、あるいは
図12(b)に示すように1シンクブロックを単位とし
てATVデータと特殊再生用データが合成される。な
お、図8に示す第1のトラック〜第4のトラックまでの
トラックの識別は、ECC制御回路184より出力され
る制御信号に基づき行われる。また、特殊再生用ECC
回路180で生成されたC5検査符号に関しては、デー
タ合成回路181より上記要領で構成されたデータをメ
モリ182へ出力する際、一緒に出力され、メモリ18
2内に設けられたC5符号記憶領域に一旦記憶される。
メモリ182では、データ合成回路181から出力され
るデータを一旦メモリ内の所定のアドレスに書き込む。
なお、メモリ182への書き込みアドレス、および制御
信号はデータ合成回路181より出力されるものとす
る。
【0082】次に、C4符号の生成動作について説明す
る。メモリ182に保持されているデータに対し、通常
再生用ECC回路183では以下のような動作を行う。
メモリ182で、10トラック分のデータの記憶が終了
すると通常再生用ECC回路183では、C4符号を生
成するためのデータの読みだしアドレス、および制御信
号をメモリ182へ出力する。メモリ182では入力さ
れる制御信号に基づき、データを読みだす。(なお、読
みだされたデータには深さが10トラックのインターリ
ーブが施されているものとする。すなわち、通常再生用
ECC回路183より出力される上記読みだしアドレス
には上記深さが10トラックのインターリーブが予め施
されているものとする。)通常再生用ECC回路183
ではメモリ182より読みだされたデータをもとにC4
符号を生成する。通常再生用ECC回路183で生成さ
れたC4符号は、メモリ182内に予め設けられている
C4符号記憶エリアに記憶される。10トラック分のC
4符号の生成が終了するとメモリ182に記憶されてい
るデータはECC回路185へ出力される。
【0083】メモリ182からのデータの読みだしはE
CC回路185より出力されるデータの読みだしアドレ
ス、および制御信号に基づき行われる。ECC回路18
5では、ECC制御回路184より出力されるモード信
号、およびトラックの識別信号に基づき、メモリ182
内に記憶されているデータを図11(a)、あるいは図
12(a)のシンクブロックの順番に読みだす。その
際、C4符号とC5符号の選択もECC制御回路184
に入力される外部入力コマンド信号によりおこなう。
(すなわち、特殊用ECCモードであるときはC5符号
をメモリ182より所定のタイミングで読みだし、通常
再生用ECCモードであるときはC4符号をメモリ18
2より所定のタイミングで読みだす。)
【0084】メモリ182より読みだされたデータはE
CC回路185で図30に示すSD規格に基づく誤り訂
正符号が付加される。すなわち、ビデオエリアに記録さ
れる上記データは、各トラック単位にまず始めC2検査
符号が生成され付加される。C2検査符号の付加された
データはシンクブロック単位にC1検査符号が生成され
付加される。また、オーディオエリアに関してもC3検
査符号、及びC1符号が付加される。なお、本実施例1
では、オーディオのデータエリアは将来の拡張のために
あけておき、本実施例1では固定値のダミーデータを記
録しておくものとする。SD規格に基づく誤り訂正符号
の付加されたデータは、各トラック単位に所定のタイミ
ングでECC回路185より読みだされる。この際に、
SD規格に基づくトラックフォーマットを生成する。こ
のようにトラックフォーマットの生成されたデータは、
ディジタル変調回路186に出力される。
【0085】ディジタル変調回路186では、まず始め
各シンクブロックの先頭にID信号を付加する。その
際、上記誤り訂正符号記録エリアに記録されるシンクブ
ロックに関しては、誤り訂正符号の種類を識別するため
のフラグ情報がID信号中に付加される。再生時は、上
記ID信号中のフラグにより誤り訂正符号に種類を識別
し各データの誤り訂正を行う。ID信号の付加されたデ
ータは、ディジタル変調が施され、記録アンプ187で
増幅され、回転ヘッド189a、及び189bを介して
磁気テープ190上に記録される。
【0086】次に、上記記録フォーマットを有するディ
ジタルVTRの再生系の構成について説明する。図16
は本発明の一実施例であるディジタルVTRの再生系の
ブロック構成図である。なお、図1と同一符号を記した
ものはその構成、および動作が同一であるので説明は省
略する。図において、300は再生アンプ、301はデ
ィジタル復調器、302は再生データにC1検査符号、
及びC2検査符号を用いて再生信号中の誤りの訂正、お
よび検出を行うECC復号回路、303は現在の再生状
態を示すモード信号(通常再生、あるいは特殊再生)の
入力端子、304はECC復号回路302より出力され
るID信号、及び上記再生モード信号に基づいて、特殊
再生時、あるいは通常再生時の誤り訂正復号処理を切り
換えるECC制御回路である。305はECC復号回路
302より出力されるデータより特殊再生用データを検
出し記憶する特殊再生用メモリ、306はECC復号回
路302より出力されるビデオエリアに記憶されている
データを記憶する通常再生用メモリである。
【0087】307はECC制御回路304から出力さ
れる制御信号(ECC復号回路302で検出されたID
情報の判別結果、および再生モード信号等)に基づき、
特殊再生用メモリ305内に記憶されているデータにC
5符号を用いた誤り訂正復号を行う特殊再生用ECC復
号回路、308はECC制御回路304から出力される
制御信号(ECC復調回路302で検出されたID情報
の判別結果、および再生モード信号等)に基づき、通常
再生モード時に通常再生用メモリ306内のデータに通
常再生用ECC復号を行う通常再生用ECC回路であ
る。309はECC制御回路304による制御信号に基
づき、特殊再生モード時であれば特殊再生用メモリ30
5内のデータを出力し、通常再生モード時であれば通常
再生用メモリ306内のデータを出力するように出力を
選択するスイッチ、310は出力端子である。
【0088】以下、再生系の動作を説明する前に、図1
7〜図20を用いて本実施例1に示すディジタルVTR
で4倍速、および16倍速再生を行った場合の動作を説
明する。図17は本発明の一実施例である図9に示す記
録フォーマットを有する磁気テープを1Ch×2のドラ
ム構成で4倍速再生したときの回転ヘッド189aおよ
び189bの走査軌跡とトラックパターンの関係を示す
図である。図中、Aと記した走査軌跡は、Aチャンネル
の回転ヘッド189aの走査軌跡を示す。同様にBと記
した走査軌跡は、Bチャンネルの回転ヘッド189b
走査軌跡を示す。(矢印は4倍速再生時のヘッドのスキ
ャンを示す。)上述のように、4倍速用の特殊再生
ータはBチャンネルのトラックに記録されており、また
上述のように2単位繰り返し記録(2箇所の記録エリア
に同一のデータが記録されている。)されているので、
図17に示すように2単位の一方をAチャンネルの回転
ヘッド189aがスキャンし、他方をBチャンネルの
転ヘッド189bがスキャンするためBチャンネルの
転ヘッド189bによって記録された4倍速用の特殊再
データを再生することができる。またこのとき、
転ヘッド189bはサブコードエリアもスキャンし、サ
ブコードエリアの信号を得ることができる。また、トラ
ッキングもITIエリアでかけることができる。
【0089】同様に、図18は本発明の一実施例である
図9に示す記録フォーマットを有する磁気テープを2C
h×1のドラム構成で4倍速再生したときの回転ヘッド
189aおよび189bの走査軌跡とトラックパターン
の関係を示す図である。図中、Aと記した走査軌跡は、
Aチャンネルの回転ヘッド189aの走査軌跡を示す。
同様にBと記した走査軌跡は、Bチャンネルの回転ヘッ
189bの走査軌跡を示す。(矢印は4倍速再生時の
ヘッドのスキャンを示す。)1Ch×2の場合と同様に
4倍速用の特殊再生データはBチャンネルで記録され
ており、また2単位繰り返し記録されているので、2単
位の一方を必ず2Chのヘッドがスキャンする。よっ
て、Bチャンネルのヘッドによって記録された4倍速用
の特殊再生データを再生することができる。
【0090】図19は本発明の一実施例である図9に示
す記録フォーマットを有する磁気テープを1Ch×2の
ドラム構成で16倍速再生したときの回転ヘッド189
aおよび189bの走査軌跡とトラックパターンの関係
を示す図である。図中、Aと記した走査軌跡は、Aチャ
ンネルの回転ヘッド189aの走査軌跡を示す。同様に
Bと記した走査軌跡は、Bチャンネルの回転ヘッド18
9bの走査軌跡を示す。(矢印は16倍速再生時のヘッ
ドのスキャンを示す。)16倍速用の特殊再生データ
はAチャンネルのトラックに8単位繰り返し(計16箇
所同一のデータが記録されている。)記録されているの
で、従来例でも述べたようにAチャンネルの回転ヘッド
189aによって記録された16倍速用のデータを再生
することができる。(図19に示すようにAチャンネル
の回転ヘッド189aにより必ず16倍速用の特殊再生
データは再生できる。)またこのとき、回転ヘッド1
89aはサブコードエリアをスキャンし、サブコードエ
リアの信号を得ることができる。なお、ITIエリアに
記録されているパイロット信号によりトラッキングをか
けることもできる。
【0091】図20は本発明の一実施例である図9に示
す記録フォーマットを有する磁気テープを2Ch×1の
ドラム構成で16倍速再生したときの回転ヘッド189
aおよび189bの走査軌跡とトラックパターンの関係
を示す図である。図中、Aと記した走査軌跡は、Aチャ
ンネルの回転ヘッド189aの走査軌跡を示す。同様に
Bと記した走査軌跡は、Bチャンネルの回転ヘッド18
9bの走査軌跡を示す。(矢印は16倍速再生時の回転
ヘッド189aおよび189bのスキャンを示す。)1
Ch×2の場合と同様に16倍速用の特殊再生データ
は8単位繰り返し記録されているので、Aチャンネルの
回転ヘッド189aによって記録された16倍速用の特
殊再生データを再生することができる。またこのと
き、ヘッドはサブコードエリアをスキャンし、サブコー
ドエリアの信号を得ることができる。なお、ITIエリ
アに記録されているパイロット信号によりトラッキング
をかけることもできる。
【0092】4倍速、および16倍速再生時に1本のト
ラックより再生できるデータ量は図5に示すように4倍
速で62SB、16倍速で12SBとなっている。な
お、2倍速再生、および14倍速再生についてもト
ラック上のデータの再生位置はそれぞれ4倍速、および
16倍速再生時と同一になるので図9に示す記録フォー
マットで実現することができる。よって、各倍速の高速
再生時には特殊再生用データ以外に、隣接して配置され
た誤り訂正符号記録エリアも同時に再生することができ
る。また、通常再生時には回転ヘッド189aおよび1
89bはすべてのトラックをスキャンするので、トラッ
ク上に記録されているすべてのデータを再生することが
できる。よって、上記誤り訂正符号記録エリアは高速再
生時(4倍速、16倍速再生、2倍速、および14
倍速)、および通常再生時のどちらの場合も再生できる
ので記録時に述べたように同一の記録エリアで共用する
ことができる。(すなわち、どちらの誤り訂正符号を付
加しても高速再生時、あるいは通常再生時に上記誤り訂
正検査符号は再生することができる。)
【0093】なお、上記説明では、高速再生時のトラッ
キングをITIエリアでかけるように説明したがこれに
限るものではなく、例えば、16倍速再生の場合は上記
特殊再生用データ記録エリアの1つのデータエリアでト
ラッキング位相を検出して制御してもよく、また、複数
の上記特殊再生用データ記録エリアでトラッキング位相
を検出して制御してもよい。また、4倍速再生について
は隣接するAトラックの所定の位置でトラッキング位相
を検出して制御してもよい。また、ITIエリアでトラ
ッキング位相の粗調節を行い特殊再生用エリアで微調節
を行ってもよい。特に、互換再生などでトラック曲がり
がある場合に効果がある。
【0094】次に上記再生系の通常再生時の動作につい
て説明する。磁気テープ190から、ドラム188上の
回転ヘッド189a、及び189bを介して再生された
データは再生アンプ300において増幅され、ディジタ
ル復調回路301に入力される。ディジタル復調回路3
01では、入力された再生データよりデータ検出を行
い、再生ディジタル信号に変換した後にディジタル復調
を施す。ディジタル復調回路301においてディジタル
復調された再生ディジタルデータはECC復号回路30
2に入力される。ECC復号回路302では、再生ディ
ジタル信号が入力されると各シンクブロックの先頭に付
加されているID信号を分離し、その結果をECC制御
回路304へ出力する。また、ID信号の分離された再
生ディジタルデータは、ECC復号回路302において
C1検査符号、及びC2検査符号を用いて再生時に発生
した誤りの訂正、及び検出が行われる。ECC復号回路
302において誤り訂正を行われた再生ディジタルデー
タは、特殊再生用メモリ305、および通常再生用メモ
リ306へ出力される。その際、特殊再生用データ記録
エリアから再生された特殊再生用データは特殊再生用メ
モリ305に記憶され、またECC復号回路302より
出力される全ての再生データは通常再生用メモリ306
に記憶される。なお、本実施例1では通常再生時には、
特殊再生用ECC復号回路307でのC5符号による誤
り訂正復号動作を行わないものとする。(すなわち、特
殊再生用データは特殊再生用メモリ305に書き込まれ
るだけで誤り訂正復号動作などは施されない。)
【0095】一方、ECC復号回路302で検出された
ID信号はECC制御回路304へ入力される。ECC
制御回路304では上記誤り訂正符号記録エリアに記録
されていたシンクブロックのデータより分離されたID
信号を検出し、付加されている上記フラグデータを用い
て誤り訂正符号の種類を識別するとともに、通常再生時
は現在再生中のトラックナンバーの検出も行う。また、
入力端子303を介して入力される再生モード信号によ
り、現在の再生モードを検出する。そして、上記誤り訂
正符号の識別結果、トラックナンバー、および再生モー
ド情報を特殊再生用ECC復号回路307、および通常
再生用ECC復号回路308へ出力するとともに、再生
モード信号をスイッチ309へ供給する。
【0096】通常再生用ECC復号回路308では誤り
訂正検査符号記録エリアに記録された誤り訂正符号が通
常再生用の誤り検出符号であった場合、ECC制御回路
304より出力されるトラックナンバー情報を用いて図
10に示す10トラック単位の誤り訂正ブロックを通常
再生用メモリ306内に構成しC4符号による誤り訂正
符号を施す。なお、復号の際の10トラックのインター
リーブは通常再生用メモリ306からの再生データ読み
だし制御時に行われる。C4復号の施されたデータはス
イッチ309を介して出力端子310に供給される。一
方、誤り訂正検査符号記録エリアに記録された誤り訂正
符号が特殊再生用の誤り訂正検査符号であった場合は、
何もせずそのまま再生ディジタルデータは通常再生用メ
モリ306より読みだされスイッチ309に出力され
る。スイッチ309は通常再生時は通常再生用メモリ3
06を選択するように制御される。
【0097】次に、特殊再生時の動作を説明する。磁気
テープ190から、ドラム188上の回転ヘッド189
a、及び189bを介して間欠的に再生されたデータは
再生アンプ300において増幅され、ディジタル復調回
路301に入力される。ディジタル復調回路301で
は、入力された再生データよりデータ検出を行い、再生
ディジタル信号に変換した後にディジタル復調を施す。
ディジタル復調回路301においてディジタル復調され
た再生ディジタルデータはECC復号回路302に入力
される。ECC復号回路302では、再生ディジタル信
号が入力されると各シンクブロックの先頭に付加されて
いるID信号を分離しその結果をECC制御回路304
へ出力する。また、ID信号の分離された再生ディジタ
ルデータは、ECC復号回路302においてC1検査符
号を用いて特殊再生時に発生した誤りの訂正、及び検出
が施される。なお、特殊再生時にはデータが従来例でも
述べたように間欠的に再生されるため、図30、あるい
は図10に示すような誤り訂正ブロックを構成すること
ができないため、C2符号による誤り訂正、およびC4
符号による誤り訂正は行わないものとする。
【0098】ECC復号回路302において誤り訂正が
施された再生ディジタルデータは、特殊再生用メモリ3
05、および通常再生用メモリ306へ出力される。そ
の際、特殊再生用データ記録エリアから再生された特殊
再生用データは特殊再生用メモリ305に記憶される。
なお、通常再生用メモリ306には上記理由により再生
データは書き込まれない。
【0099】通常再生時と同様に、ECC復号回路30
2で検出されたID信号はECC制御回路304へ入力
される。ECC制御回路304では上記誤り訂正符号記
録エリアに記録されていたシンクブロックより分離され
たID信号を検出し、ID信号に付加されている誤り訂
正符号の種類を識別するとともに、現在再生中のトラッ
クナンバーの検出を行う。また、入力端子303を介し
て入力される再生モード信号により、現在の再生モード
を検出する。そして、上記誤り訂正符号の識別結果、お
よびトラックナンバー、および再生モード情報を特殊再
生用ECC復号回路307、および通常再生用ECC復
号回路308へ出力するとともに、再生モード信号をス
イッチ309へ供給する。
【0100】特殊再生用ECC復号回路307では特殊
再生用メモリ305内に記憶された誤り訂正検査符号が
通常再生用の誤り訂正符号であった場合は何もせず再生
データをそのまま特殊再生用メモリ305より読みだ
す。一方、特殊再生用の誤り訂正符号であった場合は図
15に示す誤り訂正ブロックを構成して特殊再生用メモ
リ305に記憶されている特殊再生用データにC5符号
による誤り訂正を施す。特殊再生用メモリ305の出力
はスイッチ309に供給される。スイッチ309は特殊
再生時は特殊再生用メモリ305を選択するように制御
される。
【0101】本実施例1に示すディジタルVTRは上述
のように構成されているので、記録トラック中に設けら
れた誤り訂正符号の記録エリアを通常再生時にも高速再
生時にも読みだせる位置に記録するので、誤り訂正符号
の記録エリアを共用することができ、用途に応じて生成
する誤り訂正符号を切り換えるので、限られた付加情報
を記録するエリアを有効に活用することができるとも
に、将来、上記ディジタルVTRがコンピュータなどの
データを記録する外部機器として用いられるような場
合、同一の記録フォーマットでデータに強力な誤り訂正
符号付加することができる。
【0102】また、用途に応じて誤り訂正符号を付加す
るので、特殊再生時の再生画質を重視する場合は誤りC
5検査符号を上記誤り訂正検査符号記録エリアに記録す
ることにより特殊再生時の誤り訂正能力を改善し、通常
再生時の再生画質を重視する場合は上記エリアにC4検
査符号を記録することにより通常再生データの誤り訂正
能力を改善することにより、磁気テープ上の限られたエ
リアを効率よく活用することができるとともに、将来、
上記ディジタルVTRをコンピュータなどの外部記憶機
器として使用する際は同一の記録フォーマットで記録デ
ータに強力な誤り訂正検査符号を付加することができ、
外部記憶機器との共用も可能となる。また、上述のよう
に記録トラック上の記録エリアを効率よく使用するので
特殊再生用データに割り振ることのできるデータ量が増
加し特殊再生時の再生画質を向上することができる。
【0103】なお、本実施例1では記録フォーマットと
して図8に示す場合について説明したがこのフォーマッ
トに限るものではなく、特殊再生用データを入力データ
より分離し記録媒体上の予め定められたエリアに記録す
るような記録フォーマットを有するディジタル信号記録
再生装置(ディジタルVTR、ディジタルディスクプレ
ーヤ等)において、上記誤り訂正符号記録エリアを上記
特殊再生用データ記録エリアに隣接して設けて記録する
ようなシステムでは同様の効果を奏する。
【0104】また、通常再生時のインターリーブの深さ
も10トラックに限るものではなく欧州を中心とするP
AL圏(フレーム周波数が25Hz)では、例えば12
トラックとNTSC圏とインターリーブの深さを変えて
もよい。また、NTSC圏でも12トラックあるいは1
5トラックなどでもよい。また、インターリーブの深さ
はNTSC圏,PAL圏で同一であってもよいことは言
うまでもない。また、インターリーブの方法を図10〜
図13に示したがこれに限るものでもないことはいうま
でもない。例えばトラック内のインターリーブの方向
斜め方向ではなく、垂直方向にとっても良い。
【0105】また、記録データはATV信号に限らず例
えばMPEG2をベースとして映像信号を圧縮する欧州
のDVB信号、あるいはMPEG1で圧縮された信号を
記録する場合も同様の効果を奏することは言うまでもな
い。また、高速再生時の再生速度についても4倍速、お
よび16倍速に限るものではなく、ディジタル信号記
生装置に要求される再生速度に合わせて上記特殊再生
用データ記録エリアを配置し、上記誤り訂正検査符号記
録エリアを上記特殊再生用データ記録エリアに隣接して
設けて記録するようにすれば同様の効果を奏する。
【0106】なお、上記実施例1では、誤り訂正検査符
号エリアを、上記特殊再生用データ記録エリアに隣接し
設けたがこれに限るものではなく、高速再生時、回転ヘ
ッド189の走査軌跡上に上記誤り訂正検査符号を記録
する専用エリアを設けても同様の効果を奏する。具体的
には、例えば図8において、16倍速再生用のデータを
トラック160、および162上の151a〜151d
に配置し、151eに上記誤り訂正検査符号(特殊再生
用、あるいは通常再生用の誤り訂正検査符号)を配置す
る。なお、この場合は、誤り訂正検査符号を記録する1
51eのエリアの大きさを例えば9シンクブロックにす
る。(なお、トラック161、および163に記録する
誤り訂正検査符号の記録エリアを6シンクブロックにし
てもよい。)なお、誤り訂正検査符号の最小距離につい
ては、上記付加エリアの大きさで決定すればよい。
【0107】実施例2. なお、4倍速用データエリア、16倍速用データエリ
ア、ECCデータエリアの配置、あるいはエリア数はこ
れに限るものではない。また、トラック周期も4トラッ
ク周期に限るものではない。また、本実施例1では、高
速再生速度の1実施例として4倍速、あるいは16倍速
を選定したがこれに限るものではなく、他の倍速数であ
っても、上述のように回転ヘッド189a、および18
9bの走査軌跡上に特殊再生用データ記録エリア、及び
誤り訂正符号の記録エリアを設け、このエリアに記録す
る誤り訂正符号を用途に応じて切り換えるように構成す
れば同様の効果を奏する。
【0108】また、上記実施例1ではユーザの入力コマ
ンドに応じて誤り訂正符号記録エリアに記憶する誤り訂
正符号を切り換えるように構成したが、これに限るもの
ではなく、例えば、コストを抑えるために、どちらか一
方の誤り訂正符号器、および復号器しか持たないディジ
タルVTR(誤り訂正検査符号記録エリアには特殊再生
用データに付加する誤り訂正符号のみを記録再生する構
成を持つディジタルVTR、あるいは上記エリアに通常
再生用の誤り訂正符号のみを記録再生する構成を持つデ
ィジタルVTR)であっても、各々のディジタルVTR
で記録した磁気テープには互換があり同様の効果を奏す
る。
【0109】また、低価格のディジタルVTRで、上記
誤り訂正検査符号記録エリアに付加する誤り訂正検査符
号の符号器、および復号器を持たないディジタルVTR
でも上記信号を識別するためのフラグを例えばID信号
中に記録すれば、上記ディジタルVTRと互換をとるこ
とができ、新たな、低価格用の記録フォーマットを決め
る必要はなく、また、将来、コンピュータ等の外部記録
機器として上記ディジタルVTRを用いた場合でも互換
をとることができる。
【0110】また、上記3種類の低価格用のディジタル
VTRを用いて互換再生を行う際は、誤り訂正検査符号
記録エリアに記録されている誤り訂正検査符号を復号す
る誤り訂正復号器が準備されていなかった場合、上記誤
り訂正検査符号を用いた誤り訂正復号を施さず再生デー
タを出力するように構成すれば、上述のように互換をと
ることができることは言うまでもない。
【0111】実施例3. なお、本実施例1では、上記誤り訂正検査符号の識別信
号をID信号に付加したがこれに限るものではない。上
記実施例1では高速再生時にサブコードエリアを再生す
るので、例えば実施例1の記録フォーマットでは特殊再
生時にサブコードエリアを再生することができるのでサ
ブコードエリアに上記3つの信号(特殊再生用の誤り訂
正検査符号、高速再生用の誤り訂正検査符号、あるいは
上記誤り訂正検査符号以外の信号であることを指し示す
信号(例えば、予め定められた固定パターンの信号))
の識別信号を記録すれば同様の効果を奏する。この際、
回路規模の増加はほとんどない。また、ID信号、およ
びサブコード信号の両方に上記識別信号を付加してもよ
い。また、必ず誤り訂正符号を付加するような規格の場
合は識別フラグは2つの信号を切り換えるものだけでよ
いことは言うまでもない。
【0112】実施例4. なお、実施例1に示すようにC4検査符号、およびC5
検査符号の最小距離を同一にすることにより、誤り訂正
検査符号の符号器、および復号器を若干の回路の追加で
実現することができ回路規模の削減を図ることができ
る。具体的には、復号時にはシンドローム生成回路の符
号長をカウントするカウンタ値のセット回路と、チェン
サーチ回路中の各レジスタの初期値の設定用のセレクタ
回路とチェンサーチ回数をカウントするカウンタ値のセ
ット回路を追加するのみでよい。(符号器に関しては復
号器との共用を考えると上記回路の追加のみで対応でき
る。)
【0113】実施例5. なお、上記誤り訂正検査符号記録エリアに関しては、特
殊再生用データの記録が設けられないトラックが存在す
る場合には(図8に示す第4トラック163)、特殊再
生用データが記録される同一アジマス角を有する回転ヘ
ッドにより形成されるトラック上に設けられた誤り訂正
検査符号記録エリアと同一高さに上記誤り訂正検査符号
の記録エリアを設ける(図8に示す第2トラック16
1)これにより、同一アジマス角を有するトラックで
バースト誤り訂正能力をほぼ均一にできるとともに、C
4符号生成時のインターリーブの際の制御が非常に簡単
になり回路規模の削減が図れる。なお、回路規模は若干
増えるが、特殊再生用エリアを持たないトラックに関し
ては、上記特殊再生用データ記録エリアを有する同一ア
ジマス角で記録されたトラック上に配置された誤り訂正
符号記録エリアとは異なるエリア(異なる高さ)に配置
しても良いことは言うまでもない。
【0114】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に示すような効果を奏する。
【0115】本発明の請求項1記載のディジタル信号記
録装置装置によれば、2種類のアジマスのヘッドを装架
した回転ドラムにより磁気テープ表面に形成した傾斜ト
ラックにディジタル信号を記録する際、上記トラック中
に少なくとも通常の記録信号を記録するエリア、高速再
生用のデータを記録するエリア、および誤り訂正検査符
号を記録するエリアを設ける。一方、記録時に入力され
たディジタル信号を上記通常の上記所定の記録エリアに
記録するとともに、入力ディジタル信号より高速再生に
用いる信号を取り出し、前記高速再生に用いる信号を前
記トラック上の上記所定の領域に記録するように構成す
る。また、上記誤り訂正検査符号を記録するエリアを前
記高速再生に用いる信号を記録する前記トラック上の前
記所定の領域に隣接する領域に、誤り訂正検査符号を記
録する誤り訂正検査符号領域を設け、前記誤り訂正検査
符号領域に少なくとも高速再生用の誤り訂正検査符号/
通常再生用の誤り訂正検査符号の2種類の信号のうちの
いずれかの信号を記録するとともに、前記誤り訂正検査
符号領域に記録する信号が前記2種類の信号のうちのい
ずれかを識別する信号を生成しトラック上の所定の領域
に記録するように構成するので、高速再生用の誤り訂正
検査符号と通常再生用の誤り訂正検査符号を記録する領
域を共用することができ、限られた記録エリアを有効に
活用することができ、特殊再生用データの記録レートも
充分に確保することができるので良好な高速再生画像を
得ることができる効果がある。
【0116】また、本発明の請求項2記載のディジタル
信号記録装置によれば、前記2種類の信号のいずれかを
識別する信号を、前記記録信号中のID信号、あるいは
サブコードエリアに付加し記録するように構成するの
で、簡単な回路構成で確実に高速再生用の誤り訂正検査
符号と通常再生用の誤り訂正検査符号を判別することが
できる効果がある。
【0117】また、本発明の請求項3記載のディジタル
信号記録装置によれば、前記誤り訂正検査符号領域に記
録する信号が前記高速再生用誤り訂正検査符号の時に
は、前記誤り訂正検査符号領域に記録する信号は前記高
速再生用誤り訂正検査符号、および前記予め定められた
固定データとし、前記通常再生用誤り訂正検査符号の時
には、前記誤り訂正検査符号領域に記録する信号は前記
通常再生用の誤り訂正検査符号とするように構成するの
で、特に高速再生用誤り訂正検査符号を上記領域に記録
する際、固定データの記録されているエリアのデータは
誤り訂正復号時に予め内容がわかっているので、この部
分に誤り訂正を行う必要がないので誤り訂正能力を向上
させることができる効果がある。また、予め記録される
信号が分かっているので、特に再生時のシステム制御が
破綻することがないという効果がある。
【0118】また、本発明の請求項4記載のディジタル
信号記録装置によれば、前記誤り訂正検査符号領域を設
ける位置を、トラック上に前記高速再生に用いるデータ
を記録する所定の領域が存在する場合は、前記高速再生
に用いるデータを記録する領域の隣接する領域とし、ト
ラック上に前記高速再生に用いるデータを記録する所定
の領域が存在しない場合には、前記高速再生に用いるデ
ータを記録する所定の領域が存在しないトラックと同一
アジマスを有するトラック上に設けた前記誤り訂正検査
符号領域とトラック上の同一高さの領域とするように構
成するので、簡単な回路構成で誤り訂正検査符号を判別
して誤り訂正復号を行うことができる効果がある。
【0119】また、本発明の請求項5記載のディジタル
信号再生装置によれば、2種類のアジマスのヘッドを装
架した回転ドラムにより磁気テープ表面に形成した傾斜
トラックに、通常の記録信号から高速再生に用いる信号
を取り出して前記高速再生に用いる信号を前記トラック
上の所定の領域に記録し、また誤り訂正検査符号を前記
トラック上の高速再生に用いる信号を記録する所定の領
域に隣接する領域に設けられた誤り訂正検査符号領域に
少なくとも高速再生用の誤り訂正検査符号/通常再生用
の誤り訂正検査符号の2種類の信号のうちのいずれかの
信号を記録するとともに、これら信号を識別するための
識別信号が記録されている磁気テープを際、高速再生時
に、再生信号より上記高速再生用データ、および上記誤
り訂正検査符号を分離するとともに、前記誤り訂正検査
符号の種類を上記識別信号を検出して識別する。そし
て、高速再生用誤り訂正検査符号が記録されていた場合
は、高速再生に用いる信号、および高速再生用の誤り訂
正検査符号を用い、高速再生に用いる信号に誤り訂正復
号を施して高速再生信号を出力し、それ以外の信号が記
録されていた場合は上記誤り訂正検査符号の記録されて
いた誤り訂正符号による誤り訂正を施さずに上記特殊再
生用データを出力するので互換再生等で他のディジタル
信号記録装置により記録されたデータを再生する際も互
換をとることができ良好な高速再生を行うことができる
効果がある。また、高速再生時、および通常再生時とで
領域を共用して記録されている誤り訂正検査符号を簡単
な回路構成で識別信号を用いて判別して誤り訂正を施
し、安定した高速再生、および通常再生を行うことがで
きる効果がある。
【0120】また、本発明の請求項6記載のディジタル
信号再生装置によれば、2種類のアジマスのヘッドを装
架した回転ドラムにより磁気テープ表面に形成した傾斜
トラックに、通常の記録信号から高速再生に用いる信号
を取り出して前記高速再生に用いる信号を前記トラック
上の所定の領域に記録し、また前記トラック上の高速再
生に用いる信号を記録する所定の領域に隣接する領域に
設けられた誤り訂正検査符号領域に少なくとも高速再生
用の誤り訂正検査符号/通常再生用の誤り訂正検査符号
の2種類の信号のうちのいずれかの信号を記録するとと
もに、これら信号を識別するための識別信号が記録され
ている磁気テープを再生する際、通常再生時に、再生信
号より上記誤り訂正検査符号を分離するデータ分離手段
とともに、前記誤り訂正検査符号の種類を上記識別信号
を検出して識別する。そして、上記識別信号の識別結果
が通常再生用誤り訂正検査符号が記録されているモード
であれば再生信号、および通常再生用の誤り訂正検査符
号を用い、通常再生に用いる信号に誤り訂正復号を施し
て通常再生信号を出力し、特殊再生用誤り訂正検査符号
が記録されているモードであれば前記誤り訂正検査符号
記録領域に記録されている誤り訂正検査符号による誤り
訂正復号を施さず再生信号を出力するように制御するよ
うに構成するので互換再生等で他のディジタル信号記録
装置により記録されたデータを再生する際も互換をとる
ことができ良好な通常再生を行うことができる効果があ
る。また、高速再生時、および通常再生時とで領域を共
用して記録されている誤り訂正検査符号を簡単な回路構
成で識別信号を用いて判別して誤り訂正を施し、安定し
た高速再生、および通常再生を行うことができる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるディジタルVTRの
記録系のブロック構成図である。
【図2】 本発明の一実施例である特殊再生データ作
成回路のブロック構成図である。
【図3】 SD規格のディジタルVTRで使用される代
表的な回転ドラム上の各チャンネルのヘッド配置図であ
る。
【図4】 本発明の一実施例によるデータパケットを示
し、(a)は入力ビットストリームのトランスポートパ
ケット図、(b)は磁気テープに記録する記録データパ
ケット図である。
【図5】 各高速再生速度において1トラックより再生
できるシンクブロック数を示す図である。
【図6】 本発明の一実施例である特殊再生用データエ
リアの構成を示す図である。
【図7】 本発明の一実施例である特殊再生用データエ
リアに記録するデータの内容を示す図である。
【図8】 本発明の一実施例である特殊再生用データエ
リアの配置を含む4トラック周期のトラックパターンを
示す図である。
【図9】 図8に示す4トラック周期のデータの磁気テ
ープ上での配置を示す図である。
【図10】 本発明の一実施例である通常再生用データ
に付加する誤り訂正検査符号の構成を示す図である。
【図11】 本発明の一実施例であるAトラックに記録
されるデータの配置、および通常再生用、および特殊再
生用データに付加する誤り訂正検査符号を生成する際の
1トラック内での誤り訂正ブロック構成を示す図であ
る。
【図12】 本発明の一実施例であるBトラックに記録
されるデータの配置、および通常再生用、および特殊再
生用データに付加する誤り訂正検査符号を生成する際の
1トラック内での誤り訂正ブロック構成を示す図であ
る。
【図13】 本発明の一実施例である通常再生用誤り訂
正検査符号を生成する際の10トラックのインターリー
ブのパターンを説明するための図である。
【図14】 本発明の一実施例である通常再生用誤り訂
正検査符号によるバースト誤り訂正能力を説明するため
の図である。
【図15】 本発明の一実施例である特殊再生用データ
に付加する誤り訂正検査符号の構成を示す図である。
【図16】 本発明の一実施例であるディジタルVTR
の再生系のブロック構成図を示す。
【図17】 本発明の一実施例である図9に示す記録フ
ォーマットを有する磁気テープを1Ch×2のドラム構
成で4倍速再生したときの回転ヘッドの走査軌跡とトラ
ックパターンの関係を示す図である。
【図18】 本発明の一実施例である図9に示す記録フ
ォーマットを有する磁気テープを2Ch×1のドラム構
成で4倍速再生したときの回転ヘッドの走査軌跡とトラ
ックパターンの関係を示す図である。
【図19】 本発明の一実施例である図9に示す記録フ
ォーマットを有する磁気テープを1Ch×2のドラム構
成で16倍速再生したときの回転ヘッドの走査軌跡とト
ラックパターンの関係を示す図である。
【図20】 本発明の一実施例である図9に示す記録フ
ォーマットを有する磁気テープを2Ch×1のドラム構
成で16倍速再生したときの回転ヘッドの走査軌跡とト
ラックパターンの関係を示す図である。
【図21】 従来の一般的な家庭用ディジタルVTRの
トラックパターン図である。
【図22】 従来のディジタルVTRの通常再生時と高
速再生時における回転ヘッドのヘッド走査軌跡を示す図
である。
【図23】 高速再生が可能な従来のディジタルVTR
のブロック構成図である。
【図24】 従来のディジタルVTRの通常再生時と高
速再生時の概要を示す図である。
【図25】 一般的な高速再生時のヘッド走査軌跡図で
ある。
【図26】 従来の複数の高速再生速度時のオーバラッ
プのエリアを説明する図である。
【図27】 従来のディジタルVTRにおける5倍速と
9倍速のヘッド走査軌跡図である。
【図28】 従来のディジタルVTRにおける5倍速再
生時の2つのヘッド走査軌跡図である。
【図29】 従来のディジタルVTRにおけるトラック
配置図である。
【図30】 SD規格における映像信号の1トラック内
の映像信号記録エリアのデータフォーマット図である。
【図31】 SD規格における1シンクブロックの構成
を示す図である。
【符号の説明】
109 特殊再生用データ作成回路、113 4倍
データ作成回路、114 16倍用データ作成回路、
127 EOB付加回路A、128 EOB付加回路
B、180 特殊再生用ECC回路、181 データ合
成回路、182メモリ、183 通常再生用ECC回
路、184 ECC制御回路、185 ECC回路、1
86 ディジタル変調回路、302 ECC復号回路、
304 ECC制御回路、305 特殊再生用メモリ、
306 通常再生用メモリ、307特殊再生用ECC復
号回路、308 通常再生用ECC復号回路、309
スイッチ、500 可変長復号器C、501 カウンタ
C、502 データ抜取り回路A、503 データ抜取
り回路B。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−178263(JP,A) 特開 平5−284457(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 20/18 G11B 20/12 H04N 5/91

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種類のアジマスのヘッドを装架した回
    転ドラムにより磁気テープ表面に形成した傾斜トラック
    に通常の記録信号から高速再生に用いる信号を取り出
    し、前記高速再生に用いる信号を前記トラック上の所定
    の領域に記録する手段と、前記高速再生に用いる信号を
    記録する前記トラック上の前記所定の領域に隣接する領
    域に誤り訂正検査符号を記録する誤り訂正検査符号領域
    を設け、 前記誤り訂正検査符号領域に少なくとも高速再生用の誤
    り訂正検査符号/通常再生用の誤り訂正検査符号の2種
    類の信号のうちのいずれかの信号を生成し記録する手段
    と、前記誤り訂正検査符号領域に記録する信号が前記2
    種類の信号のうちのいずれかを識別するための識別信号
    を生成し予め定められた記録領域に記録する手段を有す
    ることを特徴とするディジタル信号記録装置。
  2. 【請求項2】 前記2種類の信号のいずれかを識別する
    信号を、上記記録信号中のID信号、あるいはサブコー
    ドエリアに付加し記録することを特徴とする請求項1記
    載のディジタル信号記録装置。
  3. 【請求項3】 前記誤り訂正検査符号領域に記録する信
    号が前記高速再生用誤り訂正検査符号の時には、前記誤
    り訂正検査符号領域に記録する信号は前記高速再生用誤
    り訂正検査符号、および前記予め定められた固定データ
    とし、前記通常再生用誤り訂正検査符号の時には、前記
    誤り訂正検査符号領域に記録する信号は前記通常再生用
    の誤り訂正検査符号とすることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載のディジタル信号記録装置。
  4. 【請求項4】 前記誤り訂正検査符号領域を設ける位置
    を、トラック上に前記高速再生に用いるデータを記録す
    る所定の領域が存在する場合は、前記高速再生に用いる
    データを記録する領域の隣接する領域とし、トラック上
    に前記高速再生に用いるデータを記録する所定の領域が
    存在しない場合には、前記高速再生に用いるデータを記
    録する所定の領域が存在しないトラックと同一アジマス
    を有するトラック上に設けた前記誤り訂正検査符号領域
    とトラック上の同一高さの領域とすることを特徴とする
    請求項1または請求項2記載のディジタル信号記録装
    置。
  5. 【請求項5】 2種類のアジマスのヘッドを装架した回
    転ドラムにより磁気テープ表面に形成した傾斜トラック
    に、通常の記録信号から高速再生に用いる信号を取り出
    して前記高速再生に用いる信号を前記トラック上の所定
    の領域に記録し、また前記トラック上の高速再生に用い
    る信号を記録する所定の領域に隣接する領域に設けられ
    た誤り訂正検査符号領域に少なくとも高速再生用の誤り
    訂正検査符号/通常再生用の誤り訂正検査符号の2種類
    の信号のうちのいずれかの信号を記録するとともに、こ
    れら信号を識別するための識別信号が記録されている磁
    気テープを再生するディジタル信号再生装置において、
    高速再生時に、再生信号より上記高速再生に用いる信号
    を分離する第1のデータ分離手段と、再生信号より上記
    誤り訂正検査符号を分離する第2のデータ分離手段と、
    前記誤り訂正検査符号の識別信号を分離する識別信号分
    離手段と、少なくとも上記高速再生用の誤り訂正検査符
    号を復号する誤り訂正復号手段を有し、上記識別信号分
    離手段の出力が高速再生用誤り訂正検査符号が記録され
    ているモードであれば前記高速再生に用いる信号、およ
    び前記高速再生用の誤り訂正検査符号を用い、高速再生
    に用いる信号に誤り訂正復号を施して高速再生時の信号
    を出力し、通常再生用誤り訂正検査符号が記録されてい
    るモードであれば前記誤り訂正検査符号記録領域に記録
    されている誤り訂正検査符号による誤り訂正復号を施さ
    ず高速再生時の信号を出力するように制御する誤り訂正
    復号制御手段を有することを特徴とするディジタル信号
    再生装置。
  6. 【請求項6】 2種類のアジマスのヘッドを装架した回
    転ドラムにより磁気テープ表面に形成した傾斜トラック
    に、通常の記録信号から高速再生に用いる信号を取り出
    して前記高速再生に用いる信号を前記トラック上の所定
    の領域に記録し、また前記トラック上の高速再生に用い
    る信号を記録する所定の領域に隣接する領域に設けられ
    た誤り訂正検査符号領域に少なくとも高速再生用の誤り
    訂正検査符号/通常再生用の誤り訂正検査符号の2種類
    の信号のうちのいずれかの信号を記録するとともに、こ
    れら信号を識別するための識別信号が記録されている磁
    気テープを再生するディジタル信号再生装置において、
    通常再生時に、再生信号より上記誤り訂正検査符号を分
    離するデータ分離手段と、前記誤り訂正検査符号の識別
    信号を分離する識別信号分離手段と、少なくとも上記通
    常再生用の誤り訂正検査符号を復号する誤り訂正復号手
    段を有し、上記識別信号分離手段の出力が通常再生用誤
    り訂正検査符号が記録されているモードであれば再生信
    号、および通常再生用の誤り訂正検査符号を用い、通常
    再生に用いる信号に誤り訂正復号を施して通常再生信号
    を出力し、高速再生用誤り訂正検査符号が記録されてい
    るモードであれば前記誤り訂正検査符号記録領域に記録
    されている誤り訂正検査符号による誤り訂正復号を施さ
    ず再生信号を出力するように制御する誤り訂正復号制御
    手段を有することを特徴とするディジタル信号再生装
    置。
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