JP3489001B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多層配線構造を有する
周辺回路およびダイアフラム構造を有するセンサ部が同
一半導体基板内に形成される半導体装置およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年半導体製造プロセス技術の進歩に伴
い、多種多様なセンサが半導体製造プロセス技術により
形成されるようになった。これらの半導体プロセス技術
により形成されるセンサのひとつに、図25に示すダイ
アフラム構造を有する赤外線センサ1eがある。図25
の(a)は赤外線センサ1eの平面図であり、(b)は
(a)のA−A断面図である。
【0003】赤外線センサ1eには、逆四角錐形状の空
洞である熱分離空間4Bが設けられ、熱分離空間4B上
には、ダイアフラム3Fおよびダイアフラム3Fを支え
る4本の梁部2Fが形成されている。ダイアフラム3F
の最上部には、赤外線を熱に変える赤外線吸収膜5Fが
蒸着され、梁部2Fには熱電対6Bが設けられている。
熱電対6Bは、シリコン基板50aと、シリコン基板5
0aとは熱分離されたダイアフラム3Fの温度差を電気
信号として検出する。
【0004】このような赤外線センサ1eは図26に示
すように、Xアドレスx1、x2・・・およびYアドレ
ズy1、y2・・・からなるアレイ状に配置され、各ア
ドレスの赤外線センサの検出結果をプラス出力POおよ
びマイナス出力MOから出力する赤外線イメージ装置等
に使用されている。
【0005】上記のように多数のセンサをアレイ状に配
置して使用する場合や、多数のセンサを組み合わせて使
用する場合には、回路を高密度化することが不可欠であ
るため、赤外線センサ1eはMOSトランジスタ等の周
辺回路と同一半導体基板上に形成される。また、低コス
ト化、省スペース化のため、半導体センサと増幅回路や
演算回路といった周辺回路が同一半導体基板上に形成さ
れることも多い。このように周辺回路と半導体センサが
同一半導体基板上に形成される場合には、配線が複雑化
することが多く、多層配線構造が採用されることが一般
的である。
【0006】周辺回路の一例である2層配線構造を有す
るMOSトランジスタ7eと赤外線センサ1eを、同一
半導体基板内に形成する際の製造工程を図27から図3
4および図25を用いて説明する。図27から図34の
各図において、(a)は赤外線センサ形成領域の平面
図、(b)は(a)のA−A断面図を示し、(c)はM
OSトランジスタ形成領域の平面図、(d)は(c)の
B−B断面図を示す。
【0007】まず図27に示すように、n型のシリコン
基板50aを20〜50nm程度酸化し、全面にシリコ
ン酸化膜51aを形成する。MOSトランジスタ形成領
域では、フォトリソグラフィおよびイオン注入により、
p型不純物を導入し、不純物活性化の熱処理を施してp
型層52Aを形成する。赤外線センサ形成領域では、フ
ォトレジストパターン53Bを形成して、その後、後工
程で熱分離空間4Bとなる領域上のシリコン酸化膜のみ
を弗酸によるウエットエッチングにより除去した後、シ
リコンイオン注入を行い、欠陥層54Bを形成する。
【0008】次に図28に示すように、再度フォトレジ
ストパターンの形成およびシリコンエッチングにより赤
外線センサ形成領域のシリコン酸化膜51aを部分的に
除去した後、減圧CVDにより、全面に厚さ100〜3
00nm程度のシリコン窒化膜を成膜する。その後、フ
ォトリソグラフィおよびリアクティブイオンエッチング
により、MOSトランジスタ形成領域のシリコン窒化膜
55Aおよび赤外線センサ形成領域のシリコン窒化膜5
5B以外のシリコン窒化膜を除去する。以降特別な説明
のない限りパターニング加工はフォトリソグラフィで行
い、除去加工はリアクティブイオンエッチングにて行
う。
【0009】次に図29に示すように、700〜100
0nm程度の酸化を行いMOSトランジスタ間の素子分
離を行う厚い酸化膜56aを形成した後、MOSトラン
ジスタ形成領域のシリコン窒化膜55Aを除去する。こ
のあと、図30に示すように、MOSトランジスタ形成
領域の厚い酸化膜56aに囲まれた中央部の酸化膜を弗
酸によるウエットエッチングで除去した後、ゲート酸化
膜57Aとして再度酸化する。その後で、減圧CVDに
より、厚さ400nm程度の多結晶シリコン膜を成膜
し、パターニングを行いゲート電極58Aおよび熱電対
となる多結晶シリコン配線58Bとする。
【0010】次に図31に示すように、フォトリソグラ
フィによるレジストパターンをマスクとしてリンをイオ
ン注入により導入して、MOSトランジスタ形成領域に
拡散層59Aを形成するとともに、赤外線センサ形成領
域の多結晶シリコン配線58Bの各対のうち一方をn型
部分60Bとする。また多結晶シリコン配線58Bのう
ち各対の他方には、ボロンをイオン注入により導入し
て、熱電対のp型部分61Bとする。このあと、両領域
に常圧CVDにより、ボロン入りリンガラス(BPS
G)を1層目層間絶縁膜62aとして600〜800n
m程度成膜した後、各不純物を活性化する為の熱処理を
行う。
【0011】次に、図32に示すように、拡散層59A
接続用のコンタクトホール65Aおよび熱電対形成用の
コンタクトホール65Bを形成後、MOSトランジスタ
から出力を取り出すための1層目アルミ配線63A、赤
外線センサから出力を取り出すための1層目アルミ配線
63B、また熱電対を形成する多結晶シリコンの接続用
の1層目アルミ配線64Bを形成する。
【0012】次に、図33に示すように、プラズマCV
Dによるシリコン酸化膜、SOG(Spin on G
lass)、シリコン酸化膜からなる2層目層間絶縁膜
67aを全面に成膜した後、1層目アルミ配線63Aと
2層目アルミ配線を接続するためのコンタクトホール6
8Aを形成する。コンタクトホール68Aの形成につい
ては、まず2層目層間絶縁膜上の全面にフォトレジスト
を塗布し、フォトリソグラフィにより、コンタクトホー
ル68Aを形成する個所のレジストを除去する。
【0013】次に、レジストをマスクにして、2層目層
間絶縁膜のエッチング除去を行い、その後レジストを剥
離する。MOSトランジスタ形成領域では、1層目アル
ミ配線63Aがエッチングストッパとして作用し、コン
タクトホール68Aが形成される。次に、2層目アルミ
を成膜し、パターニングを行って配線となる部分以外の
アルミをエッチング除去して2層目アルミ配線70Aを
形成する。
【0014】次に、図34に示すように、プラズマCV
D法により、シリコン窒化膜を成膜して保護膜71e形
成する。MOSトランジスタ形成領域にはMOSトラン
ジスタ7eが形成される。さらに、赤外線センサ形成領
域では、後に梁部2Bとなる領域(熱電対が形成された
部分)以外の位置に、保護膜71e、2層目層間絶縁膜
67e、1層目層間絶縁膜62aおよびシリコン窒化膜
55Bを貫通して欠陥層54Bに到達するエッチング液
注入口72Fを形成する。
【0015】その後KOH溶液やヒドラジンからなる異
方性エッチング液をエッチング液注入口72Fから注入
し、シリコンエッチングを行う。欠陥層54Bの方面位
はマクロ的にはランダムであるため、欠陥層54B内で
は異方性エッチング液によるエッチングであっても等方
性エッチングに近いエッチングとなり、欠陥層54Bの
全領域がエッチングされる。欠陥層54Bのエッチング
の後は、異方性エッチング液により、シリコン基板50
aがエッチングされ、図25に示すように、エッチング
された欠陥層54Bのあった面を上面とする逆四角錐形
状の空洞である熱分離空間4Bが形成される。
【0016】これにより、シリコン基板50aから熱分
離空間4Bにより熱分離され、熱電対6Bの形成された
梁部2Fに保持されたダイアフラム3Fが形成される。
その後、Au−Black(黒金)からなる赤外線吸収
膜層を保護膜71e上に蒸着しパターニングして、赤外
線吸収膜5Fを形成する。同様の赤外線センサを含む半
導体装置およびその製造方法が特開平8−088376
号公報に開示されている。
【0017】また、ダイアフラム構造を有するセンサと
しては、圧力センサも知られている。圧力センサは、ダ
イアフラム上に歪みゲージを形成し、ダイアフラム下方
に設けられた空洞を圧力基準室とし、ダイアフラムの撓
みを歪みゲージを用いて検出することにより、圧力を検
出する。こららの圧力センサにおいても、低コスト化、
省スペース化のため、圧力センサと、増幅回路や演算回
路といった周辺回路を同一半導体基板上に作り込むこと
が一般的であり、その際には、多層配線構造が用いられ
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の半導体装置では、センサと同一半導体基板上に周辺
回路を形成するために多層配線構造が採用されているの
で、各配線層を分離するための層間絶縁膜が半導体装置
全面に積層されてしまう。そのため、図25に示すよう
に、本来2層目層間絶縁膜を積層する必要のない赤外線
センサ1e部分にも、2層目層間絶縁膜67eが1層目
層間絶縁膜62a上に積層され、梁部2Fおよびダイア
フラム3Fが厚くなる。その結果、梁部2Fの熱抵抗が
小さくなり、シリコン基板50aとダイアフラム3Fの
熱分離に限界を生じ、計測感度が低くなるという問題が
あった。
【0019】また、圧力センサ等の形成の際にも、歪み
ゲージが形成されているダイアフラム上に多層の層間絶
縁膜が積層され、ダイアフラムの厚さが増加し、圧力の
変化に応じるダイアフラムの撓みが低減してしまい、計
測感度が低下してしまうという問題もあった。
【0020】なお、感度向上のため、2層目層間絶縁膜
をエッチングにより、除去することが考えられるが、1
層目層間絶縁膜および2層目層間絶縁膜は、共にシリコ
ン酸化膜を基本組成とするため、一旦、1層目層間絶縁
膜の上に2層目層間絶縁膜を積層した後、2層目層間絶
縁膜のみを選択的にエッチングすることは困難である。
【0021】例えば、エッチングスピードから計算した
コントロールエッチングによって、2層目層間絶縁膜の
みをエッチング除去しようとした場合には、エッチング
特性のばらつきにより、梁部の厚さがばらつくことにな
り、各センサ間に感度のばらつきを生じさせることにな
る。また、エッチングしすぎた場合には、1層目層間絶
縁膜が無くなってっしまったり、薄くなってしまい、多
結晶シリコンを保護できなくなる恐れがある。さらに、
熱電対を構成する多結晶シリコンがダメージを受ける可
能性がある。
【0022】したがって本発明は、多層配線構造を有す
る周辺回路とダイアフラム構造を有するセンサ部が同一
半導体基板内に形成された場合でも、良好な計測感度が
得られるセンサ部が形成できる信頼性の向上した半導体
装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】このため本発明の半導体
装置は、複数の層間絶縁膜層と、層間絶縁膜層を挟んで
積層される複数の配線層からなる多層配線構造を有する
周辺回路およびダイアフラム構造を有する圧力センサが
同一半導体基板内に形成される半導体装置において、
センサは、ダイアフラムに形成された歪みゲージと、
ダイアフラム下方に密封された空洞である圧力基準室を
有し、他の領域に積層された層間絶縁膜層よりも少ない
層の層間絶縁膜層が積層されたダイアフラム上の領域を
含む領域を備えているものとする。
【0024】 また本発明の半導体装置の製造方法は、
複数の層間絶縁膜層と、該層間絶縁膜層を挟んで積層さ
れる複数の配線層からなる多層配線構造を有する周辺回
路およびダイアフラム構造を有するセンサ部が同一半導
体基板内に形成される半導体装置の製造方法において、
所定の配線層における配線の形成と同時に、センサ部の
所定領域に配線層材料からなるダミーパターンを形成す
る工程と、ダミーパターンの形成された配線層の上に少
なくも1層の層間絶縁膜を積層する工程と、ダミーパタ
ーンの形成された配線層より上に積層された層間絶縁膜
のコンタクトホール部分をエッチング除去すると同時に
ダミーパターン上に積層された層間絶縁膜をエッチング
除去する工程と、ダミーパターンの形成された配線層よ
り上に配線層を形成する際に、配線部分を残して配線材
料成膜をエッチング除去すると同時にダミーパターンも
エッチング除去する工程とを有するものとする。
【0025】 ダイアフラムは梁部により半導体基板表
面に保持され、所定領域は前記梁部を含み、センサ部を
赤外線センサとした場合、赤外線センサを製造する工程
として、ダイアフラム上に赤外線吸収膜を形成する工程
と、半導体基板とダイアフラム間の温度差を検出する感
温素子を形成する工程と、ダイアフラム下方に熱分離空
間を形成する工程とを有するものとすることができる。
また、上記所定領域はダイアフラム上の領域を含むこと
もできる。
【0026】 所定領域はダイアフラム上の領域を含
み、センサ部を圧力センサとした場合、圧力センサを製
造する工程としてダイアフラムに歪みゲージを形成する
工程と、ダイアフラム下方に密封された空洞である圧力
基準室を形成する工程とを有するものとすることができ
【0027】
【作用】多層配線構造を有する周辺回路と、ダイアフラ
ム構造を有する圧力センサが同一半導体基板内に形成さ
れた半導体装置において、圧力センサはダイアフラムに
設けられた歪みゲージと圧力基準室とを有するものとし
場合には、ダイアフラム上に積層される層間絶縁膜層
の層数を少なくすることにより、ダイアフラムの厚さを
低減できる。そのため、圧力センサの計測感度が向上す
る。
【0028】 また、センサ部を赤外線センサとした場
合には、ダイアフラムを梁部によって半導体基板表面に
保持し、梁部には他の領域に積層された層間絶縁膜層よ
りも少ない層の層間絶縁膜層を形成することにより、梁
部の熱抵抗が高くなるので、シリコン基板とダイアフラ
ムの熱分離が向上する。そのため、赤外線センサの計測
感度を向上できる。また、ダイアフラム上に積層される
層間絶縁膜層の層数を少なくすることにより、ダイアフ
ラムの熱容量が低減し、赤外線センサの計測感度が一層
向上する。
【0029】また、所定の配線層における配線の形成と
同時に、センサ部の所定領域に配線材料からなるダミー
パターンを形成したのち、少なくとも1層の層間絶縁膜
をダミーパターンを含む全面に積層後、層間絶縁膜にコ
ンタクトホールを形成する際にダミーパターン上に積層
された層間絶縁膜もエッチング除去し、その後、ダミー
パターンが形成された配線層より上に配線層を形成する
際の配線材料成膜のエッチング除去と同時に、ダミーパ
ターンもエッチング除去することにより、半導体装置を
形成する工程数を増加させることなく、センサ部の所定
領域に積層される層間絶縁膜層の層数を少なくすること
ができる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例によ
り説明する。図1は、本発明の第1の実施例である半導
体装置に形成される赤外線センサの構成を示す。図1の
(a)は平面図、(b)は(a)のA−A断面図を示
す。赤外線センサ1aは、後述するMOSトランジスタ
7aと同一半導体基板上に形成される。赤外線センサ1
aは、赤外線センサ形成領域のn型のシリコン基板50
aの主表面上に、4本の梁部2Bに支持された四角形状
のダイアフラム3Bを備えている。ダイアフラム3Bは
周囲のシリコン基板50aから、ダイアフラム3Bの下
方に形成された熱分離空間4Bにより熱分離されてい
る。
【0031】熱分離空間4Bは、異方性エッチング液を
エッチング液注入口72Bから注入し、エッチングを行
うことにより形成された、欠陥層54Bの領域を上面と
する逆四角錐形状の空洞である。ダイアフラム3Bの最
上部には赤外線を熱に変換する赤外線吸収膜5Bが蒸着
されている。感温素子としての熱電対6Bが、各々の梁
部2Bを貫通して形成されている。梁部2Bには、2層
目層間絶縁膜67aが積層されずに保護膜71aが直に
成膜されている。
【0032】4つの熱電対6Bは、各々n型部分60
B、p型部分61Bおよびn型部分60Bとp型部分6
1Bの接続用の1層目アルミ配線64Bから構成され、
1層目アルミ配線63Bにより縦列接続されている。赤
外線センサ1aは、熱分離されたダイアフラム3Bとシ
リコン基板50aとの温度差を熱電対6Bにより検出し
て、図示省略した周辺回路へ電気信号として出力してい
る。
【0033】次に、多層配線構造を有するMOSトラン
ジスタ7aと赤外線センサ1aの製造方法を図2から図
5および図1を用いて説明する。図2から図5の各図に
おいて、(a)は赤外線センサ形成領域の平面図、
(b)は(a)のA−A断面図を示し、(c)はMOS
トランジスタ形成領域の平面図、(d)は(c)のB−
B断面図を示す。まず、従来例における図27から図3
1に示す製造工程と同様の工程で、1層目層間絶縁膜6
2aが成膜されるまでの工程が進められる。
【0034】次に、図2に示すように、MOSトランジ
スタ形成領域では、1層目層間絶縁膜62a上に拡散層
59A接続用のコンタクトホール65Aを形成し、赤外
線センサ形成領域では、1層目層間絶縁膜62a上に熱
電対形成用のコンタクトホール65Bを形成する。
【0035】その後、MOSトランジスタから出力を取
り出すための1層目アルミ配線63A、赤外線センサか
ら出力を取り出すための1層目アルミ配線63B、また
熱電対を形成する多結晶シリコンの接続用の1層目アル
ミ配線64Bを形成する。この時、1層目アルミ配線形
成用のマスクパターンを後に梁部2Bとエッチング液注
入口72Bとなる領域にアルミ膜が残るようなパターン
とすることで、1層目アルミ配線を形成するとともに、
赤外線センサ形成領域のダミーパターン66Bを形成す
る。
【0036】次に、図3に示すように、プラズマCVD
によるシリコン酸化膜、SOG(Spin on Gl
ass)、シリコン酸化膜からなる2層目層間絶縁膜6
7aを全面に成膜した後、1層目アルミ配線63Aと2
層目アルミ配線を接続するためのコンタクトホール68
Aとダミーパターン66B上の凹部69Bを形成する。
コンタクトホール68Aと凹部69Bの形成について
は、まず2層目層間絶縁膜上の全面にフォトレジストを
塗布し、フォトリソグラフィにより、コンタクトホール
68Aを形成する個所のレジストと、ダミーパターン6
6B上のレジストを除去する。次に、レジストをマスク
にして、2層目層間絶縁膜のエッチング除去を行い、そ
の後レジストを剥離する。
【0037】MOSトランジスタ形成領域では、1層目
アルミ配線63Aがエッチングストッパとして作用し、
コンタクトホール68Aが形成される。また赤外線セン
サ形成領域では、ダミーパターン66Bがエッチングス
トッパとして作用し、ダミーパターン66B上に凹部6
9Bが形成される。2層目層間絶縁膜はシリコン酸化膜
からなるため、CF4またはCHF3をエッチングガス
として用いる。この場合、シリコン酸化膜とアルミとの
エッチング速度の比(エッチング選択比)は20以上有
り、アルミは十分エッチングストッパとして機能する。
従って、赤外線センサ形成領域の1層目層間絶縁膜62
aに影響を与えることなく、2層目層間絶縁膜の除去が
可能となる。
【0038】次に図4に示すように、2層目アルミを成
膜し、パターニングを行って配線となる部分以外のアル
ミをエッチング除去して2層目アルミ配線70Aを形成
する。上記アルミの除去工程において、赤外線センサ形
成領域における1層目のアルミのダミーパターン66B
も一緒にエッチング除去される。
【0039】アルミのエッチングには、CL2またはB
CL3ガスを用いて行われる。アルミとシリコン酸化膜
とのエッチング速度の比(エッチング選択比)は20以
上あり、シリコン酸化膜からなる1層目層間絶縁膜62
aはアルミエッチングではほとんどエッチングされるこ
とはない。このため、2層目アルミ配線70Aを形成す
る際のアルミエッチングにおいて、エッチング時間を増
加することにより、赤外線センサ形成領域では、他に影
響を与えることなく、2層目アルミ層に加えて、ダミー
パターン66Bも、エッチング除去される。
【0040】次に、図5に示すように、プラズマCVD
法により、シリコン窒化膜を成膜して保護膜71aを形
成する。MOSトランジスタ形成領域にはMOSトラン
ジスタ7aが形成される。さらに、赤外線センサ形成領
域では、ダミーパターン66Bが除去された部分の後に
梁部2Bとなる領域(熱電対が形成された部分)以外の
位置に、保護膜71a、1層目層間絶縁膜62a、シリ
コン窒化膜55Bを貫通して欠陥層54Bに到達するエ
ッチング液注入口72Bを形成する。
【0041】その後KOH溶液やヒドラジンからなるシ
リコンエッチング液をエッチング液注入口72Bから注
入し、シリコンエッチングを行い、図1に示すように、
欠陥層54Bの領域を上面とする逆四角錐形状の熱分離
空間4Bを形成する。これにより、シリコン基板50a
から熱分離空間4Bにより熱分離され、熱電対6Bの形
成された梁部2Bに保持されたダイアフラム3Bが形成
される。その後、Au−Black(黒金)からなる赤
外線吸収膜層を保護膜71a上に蒸着しパターニングし
て、赤外線吸収膜5Bを形成する。
【0042】上記の構成により、梁部2Bには2層目層
間絶縁膜が積層されることはなく、梁部2Bの熱抵抗が
上がるので、シリコン基板50aとダイアフラム3Bの
熱分離が向上し、計測感度が向上する。したがって、多
層配線構造を有する周辺回路とダイアフラム構造を有す
るセンサである赤外線センサが同一半導体基板内に形成
された場合でも、良好な計測感度が得られる赤外線セン
サが形成でき、半導体装置の信頼性を向上できる。
【0043】本実施例においては、まず1層目アルミ配
線の形成と同時に、赤外線センサの梁部2Bおよびエッ
チング液注入口72Bが形成される領域にアルミ層から
なるダミーパターン66Bを形成する。2層目層間絶縁
膜67aをダミーパターン66Bを含む全面に成膜後、
コンタクトホールを形成する際に、ダミーパターン66
B上の2層目層間絶縁膜をエッチング除去する。
【0044】その後、2層目配線70Aを形成する際の
配線材料層にエッチング除去を施す工程で、ダミーパタ
ーン66Bも除去している。したがって、梁部2Bに
は、2層目層間絶縁膜が積層されることがなく、かつ1
層目層間絶縁膜は良好な状態で保たれるので、計測感度
にばらつきが生じることはない。また、赤外線センサ1
aの製造工程数を増加させずに、梁部2Bに2層目層間
絶縁膜が積層されることを防止でき、製造コストを増加
させることなく、赤外線センサの計測感度を向上でき
る。
【0045】なお、本実施例においては、梁部およびエ
ッチング液注入口の領域にダミーパターンを形成し、2
層目層間絶縁膜を除去する構成としたが、梁部となる領
域のみに、ダミーパターンを形成し、エッチング液注入
口の領域の2層目層間絶縁膜は、エッチング液注入口を
形成する際に除去することも可能である。
【0046】次に、本発明の第2の実施例である半導体
装置に形成される赤外線センサ1bの構成を図6に示
す。図6の(a)は赤外線センサ1bの平面図、(b)
は(a)のA−A断面図を示す。赤外線センサ1bは、
後述するMOSトランジスタ7bと同一半導体基板に形
成され、梁部に加えて、ダイアフラムの中心部の2層目
層間絶縁膜も製造過程で除去されている。
【0047】赤外線センサ1bは、赤外線センサ形成領
域のn型のシリコン基板50aの主表面上に、4本の梁
部2Bに支持された四角形状のダイアフラム3Cを備え
ている。ダイアフラム3Cは周囲のシリコン基板50a
から、ダイアフラム3Cの下方に形成された逆四角錐形
状の熱分離空間4Bにより熱分離されている。
【0048】ダイアフラム3Cでは、シリコン窒化膜5
5B上に、1層目層間絶縁膜62aが積層され、その上
に保護膜71bを形成し、さらに赤外線吸収膜5Cが蒸
着されている。赤外線センサ1bは、梁部2Bを貫通し
て形成された熱電対6Bにより、ダイアフラム3Cとシ
リコン基板50aの温度差を検出し、電気信号として出
力する。その他の構成は図1に示す赤外線センサ1aと
同様である。
【0049】次に、MOSトランジスタ7bと赤外線セ
ンサ1bの製造方法を図7から図9および図6を用いて
説明する。図7から図9の各図において、(a)は赤外
線センサ形成領域の平面図、(b)は(a)のA−A断
面図を示し、(c)はMOSトランジスタ形成領域の平
面図、(d)は(c)のB−B断面図を示す。
【0050】まず、従来例における図27から図31に
示す製造工程と同様の工程で、1層目層間絶縁膜62a
が成膜されるまでの工程が進められる。次に、図7に示
すように、MOSトランジスタ形成領域では、1層目層
間絶縁膜62a上に1層目アルミ配線63Aを形成し、
赤外線センサ形成領域では、1層目層間絶縁膜62a上
に1層目アルミ配線63Bおよび64Bが形成される。
また、赤外線センサ形成領域では、1層目アルミ配線の
形成と同時に、ダミーパターン66Cを形成する。ダミ
ーパターン66Cは、後に梁部2Bおよびエッチング液
注入口72Cとなる領域に加えて、後にダイアフラム3
Cとなる領域で、熱電対6Bが形成されていない領域に
も形成される。
【0051】次に、図8に示すように、2層目層間絶縁
膜層67bを成膜後、MOSトランジスタ形成領域で
は、コンタクトホール68Aをエッチングにより形成
し、同時に赤外線センサ形成領域では、ダミーパターン
66Cをエッチングストッパとして、ダミーパターン6
6C上の2層目層間絶縁膜をエッチング除去する。次
に、2層目配線70Aを形成する際のエッチング工程に
おいて、ダミーパターン66Cも同時に除去する。
【0052】この後、図9に示すように、CVD法等に
より、シリコン窒化膜からなる保護膜71bを形成す
る。MOSトランジスタ形成領域にはMOSトランジス
タ7bが形成される。赤外線センサ形成領域では、保護
膜71b、1層目層間絶縁膜62a、シリコン窒化膜5
5Bを貫通して、欠陥層54Bに到達するエッチング液
注入口72Cを形成する。
【0053】その後、シリコンエッチングを行い、図6
に示すように、欠陥層54Bの領域を上面とする逆四角
錐形状の熱分離空間4Bを形成し、熱電対6Bの形成さ
れた梁部2Bおよび周囲のシリコン基板50aから熱分
離されたダイアフラム3Cが形成される。最後にAu−
Black(黒金)からなるを赤外線吸収膜層を保護膜
71b上に蒸着し、パターニングして赤外線吸収膜5C
を形成する。
【0054】上記の構成により、梁部2Bに加えて、ダ
イアフラム3C上の2層目層間絶縁膜が不要な領域に
は、2層目層間絶縁膜が積層されない。このため、梁部
2Bの熱抵抗が増加するとともに、ダイアフラム3Cの
熱容量が低減するので、赤外線センサの計測感度は一層
向上する。
【0055】次に第3の実施例として、3層アルミ配線
を有するMOSトランジスタ7cと同一半導体基板内に
形成される赤外線センサ1cを図10に示す。図10の
(a)は赤外線センサ形成領域の平面図、(b)は
(a)のA−A断面図を示し、(c)はMOSトランジ
スタ形成領域の平面図、(d)は(c)のB−B断面図
を示す。
【0056】赤外線センサ1cは、赤外線センサ形成領
域のn型のシリコン基板50aの主表面上に、4本の梁
部2Bに支持された四角形状のダイアフラム3Dを備え
ている。ダイアフラム3Dは周囲のシリコン基板50a
から、ダイアフラム3Dの下方に形成された逆四角錐形
状の熱分離空間4Bにより熱分離されている。
【0057】ダイアフラム3Dでは、シリコン窒化膜5
5B、1層目層間絶縁膜62a、2層目層間絶縁膜67
aおよび3層目層間絶縁膜76cが積層され、その上に
保護膜78cが形成されている。保護膜78cの上に
は、赤外線吸収膜5Dが蒸着されている。赤外線センサ
1cは、梁部2Bを貫通して形成された熱電対6Bによ
り、ダイアフラム3Dとシリコン基板50aの温度差を
検出し、電気信号として出力する。その他の構成は図1
に示す赤外線センサ1aと同様である。
【0058】MOSトランジスタ7cは、2層目層間絶
縁膜67a上に3層目層間絶縁膜76cが積層され、そ
の上に3層目配線77Gが形成され、さらに保護膜78
cが形成されている。その他の構成は図5に示すMOS
トランジスタ7aと同様である。
【0059】次に、MOSトランジスタ7cと赤外線セ
ンサ1cの製造方法を図11から図14および図10を
用いて説明する。図11から図14の各図において、
(a)は赤外線センサ形成領域の平面図、(b)は
(a)のA−A断面図を示し、(c)はMOSトランジ
スタ形成領域の平面図、(d)は(c)のB−B断面図
を示す。
【0060】まず、図11に示すように、従来例におけ
る図27から図31に示す製造工程と同様の工程で、M
OSトランジスタ形成領域では、1層目層間絶縁膜62
a上に1層目アルミ配線63Aが形成される。同時に、
赤外線センサ形成領域では、1層目層間絶縁膜62a上
に1層目アルミ配線63Bおよび64Bと、ダミーパタ
ーン66Bが形成される。2層目層間絶縁膜67aを成
膜後、コンタクトホール68Aの形成とともに、ダミー
パターン66Bをエッチングストッパとして、ダミーパ
ターン66B上の2層目層間絶縁膜をエッチング除去す
る。
【0061】次に、図12に示すように、2層目アルミ
配線用のアルミ膜を成膜し、パターニングおよびエッチ
ングにより、2層目アルミ配線70Aを形成する。ダミ
ーパターン66Bは、後述する3層目層間絶縁膜のエッ
チング工程においても、エッチングストッパとして用い
られるため、2層目アルミ配線70Aを形成するための
エッチングの際には、ダミーパターン66Bを除去せず
残すように、コントロールエッチングを行う。
【0062】1層目アルミ膜の膜厚が0.6μmで、2
層目アルミ膜の膜厚が1.0μmであれば、2層目アル
ミ膜の膜のエッチング工程で、30%のオーバーエッチ
ングを行っても、0・3μmの厚さのダミーパターン6
6Bが残る。3層目層間絶縁膜のエッチング工程では、
20以上のエッチング選択比があるので、ダミーパター
ン66Bは厚さ0.3μmあれば、十分エッチングスト
ッパとして機能する。
【0063】次いで、図13に示すように、2層目層間
絶縁膜67aの形成時と同様に、まず、プラズマCVD
により、シリコン酸化膜、SOG、シリコン酸化膜から
なる3層目層間絶縁膜76cを成膜する。その後、ダミ
ーパターン66Bをエッチングストッパとして用いたエ
ッチングを行い、ダミーパターン66B上の3層目層間
絶縁膜をエッチング除去する。その後、アルミ膜を成膜
し、パターンニングおよびエッチングにより、3層目ア
ルミ配線77Gを形成する。エッチングの際には、ダミ
ーパターン66Bも同時にエッチング除去する。
【0064】この後、図14に示すように、CVD法等
により、シリコン窒化膜からなる保護膜78cを形成し
た後、保護膜78c、1層目層間絶縁膜62a、シリコ
ン窒化膜55Bを貫通して、欠陥層54Bに到達するエ
ッチング液注入口72Dを形成する。次に、シリコンエ
ッチングを行い、図15に示す欠陥層54Bの領域を上
面とする逆四角錐形状の熱分離空間4Bを形成する。
【0065】これにより、熱電対6Bの形成された梁部
2Bおよび周囲のシリコン基板50aから熱分離された
ダイアフラム3Dが形成される。その後、Au−Bla
ck(黒金)からなる赤外線吸収膜層を保護膜78c上
に蒸着し、パターニングして赤外線吸収膜5Dを形成す
る。
【0066】上記のような製造方法により、3層配線構
造のMOSトランジスタ7cと同一半導体基板上に赤外
線センサ1cを形成する場合でも、1層目アルミ配線と
同時に形成したダミーパターンをエッチングストッパと
して使用し、2層目および3層目の層間絶縁膜をエッチ
ング除去できるので、ダミーパターンが形成された部分
には、層間絶縁膜が積層することを防止できる。また、
エッチングによるダミーパターンの損傷がひどく、ダミ
ーパターンがエッチングストッパとして使用不可能な場
合には、1層目アルミ配線の形成時と同様に、2層目以
上のアルミ配線の形成時にダミーパターンの膜厚を厚く
することもできる。
【0067】次に第4の実施例として、MOSトランジ
スタ7dおよび同一半導体基板内に形成される圧力セン
サ8aの構成および製造方法を図15から図24に示
す。図15から図24の各図において、(a)は圧力セ
ンサ形成領域の平面図、(b)は(a)のA−A断面図
を示し、(c)はMOSトランジスタ形成領域の平面
図、(d)は(c)のB−B断面図を示す。
【0068】まず、図15に圧力センサ8aおよびMO
Sトランジスタ7dの構成を示す。圧力センサ8aは、
n型のシリコン基板50aの主表面上に、四角形状のダ
イアフラム3Eを備えている。ダイアフラム3Eの下方
には、第2の保護膜87dにより密封された逆四角錐形
状の空洞である圧力基準室88Eが設けられている。
【0069】ダイアフラム3Eのシリコン窒化膜82E
上には多結晶シリコンに不純物を導入して形成した歪み
ゲージ83Eが設けられている。ダイアフラム3E上側
の圧力と圧力基準室内の圧力に差がある場合には、ダイ
アフラム3Eには撓みが生じる。圧力センサ8aは、歪
みゲージ83Eにより、ダイアフラム3Eの撓みを検出
し、電気信号として出力する。MOSトランジスタ7d
は、2層目層間絶縁膜67a上に、第1の保護膜84d
および第2の保護膜87dが積層されている。その他の
構成は図5に示すMOSトランジスタ7aと同様であ
る。
【0070】次に、MOSトランジスタ7dと圧力セン
サ8aの製造方法を説明する。まず、図16に示すよう
に、シリコン基板50aの表面を20〜50nm程度酸
化して、シリコン酸化膜51aを形成する。MOSトラ
ンジスタ形成領域では、p型不純物を導入し、p型層5
2Aを形成する。圧力センサ形成領域では、シリコン酸
化膜51aをフォトリソグラフィによるレジストパター
ンおよび弗酸によるウエットエッチングにより除去す
る。
【0071】次いで、減圧CVDにより全面に厚さ10
0〜300nm程度のシリコン窒化膜を成膜する。その
後、図17に示すように、フォトリソグラフィおよびリ
アクティブイオンエッチングにより、MOSトランジス
タ形成領域のシリコン窒化膜55Aおよび圧力センサ形
成領域のシリコン窒化膜55E以外のシリコン窒化膜を
除去する。以降特別な説明のない限りパターニング加工
はフォトリソグラフィで行い、除去加工はリアクティブ
イオンエッチングにて行う。
【0072】図18に示すように、700〜1000n
m程度の酸化を行いMOSトランジスタ間の素子分離を
行う厚い酸化膜56aを形成した後、圧力センサ形成領
域において、シリコン窒化膜55Eの、後に圧力センサ
の圧力基準室となる領域のシリコン窒化膜のみを除去す
る。
【0073】ついで、減圧CVDにより、多結晶シリコ
ンの成膜、パターニングを行い、図19に示す犠牲層多
結晶シリコン81Eを形成する。次に、減圧CVDによ
り、シリコン窒化膜を成膜、パターニングしてダイアフ
ラム3Eの基底となるシリコン窒化膜82Eを形成す
る。
【0074】図20に示すように、酸化膜56aの間の
MOSトランジスタ部の酸化膜を弗酸によるウエットエ
ッチングで除去した後、ゲート酸化膜57Aとして再度
酸化する。その後で、減圧CVDにより、多結晶シリコ
ン膜を成膜し、パターニングを行いゲート電極58Aお
よび歪みゲージとなる多結晶シリコン配線58Eを形成
する。
【0075】図21に示すように、フォトリソグラフィ
によるレジストパターンをマスクとしてMOSトランジ
スタ部の拡散層59Aとなる部分と、圧力センサ形成領
域の多結晶シリコン配線58Eへ不純物を導入して、拡
散層59Aおよび歪みゲージ83Eを形成する。次に、
両領域に常圧CVDにより、ボロン入りリンガラス(B
PSG)を1層目層間絶縁膜62dとして成膜した後、
各不純物を活性化する為の熱処理を行う。
【0076】次いで、コンタクトホール65A、1層目
アルミ配線63Aおよび1層目アルミ配線63Eをフォ
トリソグラフィおよびリアクティブイオンエッチング技
術により形成する。この時、圧力センサ形成領域では、
1層目アルミ配線形成用のマスクパターンを後にダイア
フラム3Eとなる領域にアルミ膜が残るようなパターン
とすることで、1層目アルミ配線63Aおよび63Eの
形成と同時に、ダミーパターン66Eを形成する。
【0077】図22に示すように、2層目層間絶縁膜6
7dを全面に成膜したあと、コンタクトホール68Aを
形成する。このとき、コンタクトホール形成用のマスク
パターンをダミーパターン66E上の2層目層間絶縁膜
も除去するようなパターンとし、2層目層間絶縁膜のエ
ッチング除去を行う。コンタクトホール68Aが形成さ
れると同時に、ダミーパターン66Eがエッチングスト
ッパとして作用し、ダミーパターン66E上の2層目層
間絶縁膜もエッチング除去される。
【0078】次いで、図23に示すように、2層目アル
ミ配線70Aを形成する工程で、ダミーパターン66E
をエッチング除去する。その後、プラズマCVD法によ
り、第1の保護膜84dとなるシリコン窒化膜を形成す
る。
【0079】次に、図24に示すようにダイアフラム3
Eとなる領域の周囲に、保護膜84d、2層目層間絶縁
膜67d、1層目層間絶縁膜62dおよびシリコン窒化
膜82Eを貫通して、犠牲層多結晶シリコン81Eに到
達する筒状のエッチング液注入口85Eを形成する。
【0080】その後、エッチング液注入口85Eからエ
ッチング液を注入し、シリコンエッチングを行い、犠牲
層多結晶シリコン81Eの領域を上面とする逆四角錐形
状の空洞86Eを形成する。最後に、再度プラズマCV
D法により、第2の保護膜87dを形成して空洞86E
を密封し、図15に示す圧力基準室88Eとする。
【0081】上記の構成により、ダイアフラムの撓みを
歪みゲージを用いて検出する圧力センサにおいて、ダイ
アフラム上に第2層以上の層間絶縁膜を積層しないこと
により、ダイアフラムの厚さを低減し、計測感度を向上
させることができる。したがって、多層配線構造を有す
る周辺回路とダイアフラム構造を有するセンサである圧
力サンサが同一半導体基板内に形成された半導体装置の
信頼性を向上することができる。
【0082】また、2層目層間絶縁膜をエッチングする
際には、ダミーパターンがエッチングストッパとして機
能するため、1層目層間絶縁膜62dは良好な状態で保
たれるので、計測感度にばらつきが生じることはない。
さらに、製造工程数を増加させずに、ダイアフラム3E
上に2層目層間絶縁膜が積層されることを防止でき、製
造コストを増加させることなく、圧力センサの計測感度
を向上できる。
【0083】なお、各実施例においては、センサと同一
基板にMOSトランジスタを形成したが、これに限られ
るわけではなく、CMOSトランジスタやバイポーラト
ランジスタ等の多層配線構造を有する周辺回路であれば
よい。また、センサとしては、赤外線センサおよび歪み
ゲージを用いた圧力センサを形成したが、これに限られ
ず、圧力基準室の容量変化を計測する圧力センサや、加
速度センサ等のダイアフラム構造を有するセンサであれ
ば本発明を適用可能である。
【0084】
【発明の効果】以上のとおり、多層配線構造を有する周
辺回路と、梁部により半導体基板表面に保持されたダイ
アフラム構造を有するセンサ部が同一半導体基板内に形
成された半導体装置において、梁部には他の領域に積層
された層間絶縁膜層よりも少ない層の層間絶縁膜層を形
成することにより、センサ部を赤外線センサとする場合
には、梁部の熱抵抗が高くなり、シリコン基板とダイア
フラムの熱分離が向上するので、赤外線センサの計測感
度が向上し、多層配線構造を有する周辺回路とダイアフ
ラム構造を有するセンサ部が同一半導体基板内に形成さ
れた半導体装置の信頼性を向上することができる。ま
た、ダイアフラム上に積層される層間絶縁膜層の層数を
少なくすることにより、ダイアフラムの熱容量が低減
し、赤外線センサの計測感度が層向上する。
【0085】 さらに、センサ部をダイアフラムに設け
られた歪みゲージと圧力基準室を有する圧力センサとし
た場合には、ダイアフラム上に積層される層間絶縁膜層
の層数を少なくすることにより、ダイアフラムの厚さを
低減できので、圧力センサの計測感度を向上できる。
【0086】また、所定の配線層における配線の形成と
同時に、センサ部の所定領域に配線材料からなるダミー
パターンを形成したのち、少なくとも1層の層間絶縁膜
をダミーパターンを含む全面に積層後、層間絶縁膜にコ
ンタクトホールを形成する際にダミーパターン上に積層
された層間絶縁膜もエッチング除去し、その後、ダミー
パターンが形成された配線層より上に配線層を形成する
際の配線材料成膜のエッチング除去と同時に、ダミーパ
ターンもエッチング除去することにより、半導体装置を
形成する工程数を増加させることなく、また梁部の厚さ
のばらつきを生じたり、多結晶シリコンにダメージを与
えることもなく、センサ部の所定領域に積層される層間
絶縁膜層の層数を少なくすることができるので、製造コ
ストを増加させずに、多層配線構造を有する周辺回路と
ダイアフラム構造を有するセンサ部が同一半導体基板内
に形成された半導体装置の計測感度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構成を示す図である。
【図2】第1の実施例の製造工程を示す図である。
【図3】第1の実施例の製造工程を示す図である。
【図4】第1の実施例の製造工程を示す図である。
【図5】第1の実施例の製造工程を示す図である。
【図6】第2の実施例の製造工程を示す図である。
【図7】第2の実施例の製造工程を示す図である。
【図8】第2の実施例の製造工程を示す図である。
【図9】第2の実施例の製造工程を示す図である。
【図10】第3の実施例の構成を示す図である。
【図11】第3の実施例の製造工程を示す図である。
【図12】第3の実施例の製造工程を示す図である。
【図13】第3の実施例の製造工程を示す図である。
【図14】第3の実施例の製造工程を示す図である。
【図15】第4の実施例の構成を示す図である。
【図16】第4の実施例の製造工程を示す図である。
【図17】第4の実施例の製造工程を示す図である。
【図18】第4の実施例の製造工程を示す図である。
【図19】第4の実施例の製造工程を示す図である。
【図20】第4の実施例の構成を示す図である。
【図21】第4の実施例の製造工程を示す図である。
【図22】第4の実施例の製造工程を示す図である。
【図23】第4の実施例の製造工程を示す図である。
【図24】第4の実施例の製造工程を示す図である。
【図25】従来例の構成を示す図である。
【図26】アレイ化された赤外線センサを説明する図で
ある。
【図27】従来例の製造工程を示す図である。
【図28】従来例の製造工程を示す図である。
【図29】従来例の製造工程を示す図である。
【図30】従来例の製造工程を示す図である。
【図31】従来例の製造工程を示す図である。
【図32】従来例の製造工程を示す図である。
【図33】従来例の製造工程を示す図である。
【図34】従来例の製造工程を示す図である。
【符号の説明】 1a、1b、1c、1e 赤外線センサ 2B、2F 梁部 3B,3C、3D、3E、3F ダイアフラム 4B 熱分離空間 5B、5C、5D、5F 赤外線吸収膜 6B 熱電対 7a、7b、7c、7d、7e MOSトランジス
タ 8a 圧力センサ 50a シリコン基板 51a シリコン酸化膜 52A p型層 53B フォトレジストパターン 54B 欠陥層 55A、55B、55E、82E シリコン窒化膜 56a 酸化膜 57A ゲート酸化膜 58A ゲート電極 58B、58E 多結晶シリコン配線 59A 拡散層 60B n型部分 61B p型部分 62a、62d 1層目層間絶縁膜 63A、63B、63E、64B 1層目アルミ配線 65A、65B、68A コンタクトホール 66B、66C,66E ダミーパターン 67a、67b、67d,67e 2層目層間絶縁膜 69B 凹部 70A 2層目アルミ配線 71a、71b、78c、71e 保護膜 72B、72C、72D、72F、85E エッチン
グ液注入口 76c 3層目層間絶縁膜 77G 3層目配線 81E 犠牲層多結晶シリコン 83E 歪みゲージ 84d 第1の保護膜 86E 空洞 87d 第2の保護膜 88E 圧力基準室 MO マイナス出力 PO プラス出力 x1、x2 Xアドレス y1、y2 Yアドレス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 9/04 G01J 1/02 H01L 29/84

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の層間絶縁膜層と、該層間絶縁膜層
    を挟んで積層される複数の配線層からなる多層配線構造
    を有する周辺回路およびダイアフラム構造を有する圧力
    センサが同一半導体基板内に形成される半導体装置にお
    いて、前記圧力センサは、前記ダイアフラムに形成され
    た歪みゲージと、前記ダイアフラム下方に密封された空
    洞である圧力基準室を有し、他の領域に積層された層間
    絶縁膜層よりも少ない層の層間絶縁膜層が積層された
    記ダイアフラム上の領域を含む領域を備えていることを
    特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 複数の層間絶縁膜層と、該層間絶縁膜層
    を挟んで積層される複数の配線層からなる多層配線構造
    を有する周辺回路およびダイアフラム構造を有するセン
    サ部が同一半導体基板内に形成される半導体装置の製造
    方法において、 所定の配線層における配線の形成と同時に、センサ部の
    所定領域に配線層材料からなるダミーパターンを形成す
    る工程と、 前記ダミーパターンの形成された配線層の上に少なくも
    1層の層間絶縁膜を積層する工程と、 ダミーパターンの形成された配線層より上に積層された
    層間絶縁膜のコンタクトホール部分をエッチング除去す
    ると同時にダミーパターン上に積層された層間絶縁膜を
    エッチング除去する工程と、 ダミーパターンの形成された配線層より上に配線層を形
    成する際に、配線部分を残して配線材料成膜をエッチン
    グ除去すると同時に前記ダミーパターンもエッチング除
    去する工程とを有する ことを特徴とする半導体装置の製
    造方法
  3. 【請求項3】 前記ダイアフラムは梁部により前記半導
    体基板表面に保持され、前記所定領域は前記梁部を含
    み、 前記センサ部は、赤外線センサであり、 該赤外線センサを製造する工程として、 ダイアフラム上に赤外線吸収膜を形成する工程と、 前記半導体基板とダイアフラム間の温度差を検出する感
    温素子を形成する工程と、 前記ダイアフラム下方に熱分離空間を形成する工程とを
    有する ことを特徴とする請求項2記載の半導体装置の製
    造方法
  4. 【請求項4】 前記所定領域はダイアフラム上の領域を
    含むことを特徴とする請求項2または3記載の半導体装
    の製造方法
  5. 【請求項5】 前記所定領域は前記ダイアフラム上の領
    域を含み、 前記センサ部は、圧力センサであり、 該圧力センサを製造する工程として前記ダイアフラムに
    歪みゲージを形成する工程と、 前記ダイアフラム下方に密封された空洞である圧力基準
    室を形成 する工程とを有することを特徴とする請求項2
    記載の半導体装置の製造方法。
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