JP3487608B2 - 分解性ポリマー組成物の分別方法 - Google Patents
分解性ポリマー組成物の分別方法Info
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- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は分解性ポリマー組成物
を、非分解性ポリマー組成物と区別するに関する。例え
ば、使用済みのポリマーを分別回収する際に、分解性ポ
リマー組成物と非分解性ポリマー組成物を区別して回収
する方法を提供するものである。
を、非分解性ポリマー組成物と区別するに関する。例え
ば、使用済みのポリマーを分別回収する際に、分解性ポ
リマー組成物と非分解性ポリマー組成物を区別して回収
する方法を提供するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、資源保護の目的から一度使った後
の合成樹脂製の包装材料や容器等のを回収して再びポリ
マー原料として利用することが多くなった。従来、これ
ら合成樹脂製の製品はポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル等の樹脂
類から作られた物が用いられている。また、最近はこれ
ら合成樹脂製の製品を自然環境下での分解性を持ったポ
リマーで作り、海水中や土壌中で分解させたり、回収し
てまとめて分解処理する試みも行われている。ところ
が、これら分解性ポリマーと非分解性ポリマーで出来た
製品は外見上ほとんど区別がつかないために、ポリマー
を回収リサイクルする場合に分解性ポリマーの中に非分
解性ポリマーが混入したり、逆に非分解性ポリマーの中
に分解性ポリマーが混入するという問題が生じる。分解
性ポリマーの中に非分解性ポリマーが混入すると、分解
が阻害されたり処理後に非分解性ポリマーが残って分解
処理設備のトラブルの原因になる可能性がある。また、
非分解性ポリマーの中に分解性ポリマーが混入すると、
回収リサイクルされたポリマーの品質の劣化をもたらす
という大きな問題があった。
の合成樹脂製の包装材料や容器等のを回収して再びポリ
マー原料として利用することが多くなった。従来、これ
ら合成樹脂製の製品はポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル等の樹脂
類から作られた物が用いられている。また、最近はこれ
ら合成樹脂製の製品を自然環境下での分解性を持ったポ
リマーで作り、海水中や土壌中で分解させたり、回収し
てまとめて分解処理する試みも行われている。ところ
が、これら分解性ポリマーと非分解性ポリマーで出来た
製品は外見上ほとんど区別がつかないために、ポリマー
を回収リサイクルする場合に分解性ポリマーの中に非分
解性ポリマーが混入したり、逆に非分解性ポリマーの中
に分解性ポリマーが混入するという問題が生じる。分解
性ポリマーの中に非分解性ポリマーが混入すると、分解
が阻害されたり処理後に非分解性ポリマーが残って分解
処理設備のトラブルの原因になる可能性がある。また、
非分解性ポリマーの中に分解性ポリマーが混入すると、
回収リサイクルされたポリマーの品質の劣化をもたらす
という大きな問題があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリ乳酸ま
たは乳酸と他のヒドロキシカルボン酸のコポリマーを主
成分とする熱可塑性ポリマー組成物である分解性ポリマ
ー組成物と非分解性ポリマー組成物を区別して、容易に
分別回収するための方法を提供することにある。
たは乳酸と他のヒドロキシカルボン酸のコポリマーを主
成分とする熱可塑性ポリマー組成物である分解性ポリマ
ー組成物と非分解性ポリマー組成物を区別して、容易に
分別回収するための方法を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、検討を重ねた結果、ポリ乳酸または
乳酸と他のヒドロキシカルボン酸のコポリマーを主成分
とする熱可塑性ポリマー組成物である分解性ポリマー組
成物からなる成形物に光学的に読み取ることができるコ
ードパターンを添付することにより、非分解性ポリマー
組成物からなる成形物と区別することができ、特に、蛍
光物質を含んだインクを用いてコードパターンを印刷す
ると、成形物を使用する時にはコードパターンが肉眼で
は見えないために外観を損なうことなく目的を達し得る
ことを見出し本発明を完成した。本発明に用いられる分
解性ポリマーは、水または海水中、土壌または堆肥中、
で分解するかまたは、アルカリ溶液中で加水分解するも
のである。例えば、ポリ−３−ヒドロキシ酪酸、あるい
は３−ヒドロキシ酪酸と３−ヒドロキシ吉草酸のコポリ
マー、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ−ε−カプロ
ラクトンまたはこれらのコポリマー等である。特に、そ
の安全性から食品包装用途に用いられることが期待され
ているポリ乳酸またはポリ乳酸と他のヒドロキシカルボ
ン酸のコポリマー（以下ポリ乳酸系ポリマーと記す）が
挙げられる。
を解決するために、検討を重ねた結果、ポリ乳酸または
乳酸と他のヒドロキシカルボン酸のコポリマーを主成分
とする熱可塑性ポリマー組成物である分解性ポリマー組
成物からなる成形物に光学的に読み取ることができるコ
ードパターンを添付することにより、非分解性ポリマー
組成物からなる成形物と区別することができ、特に、蛍
光物質を含んだインクを用いてコードパターンを印刷す
ると、成形物を使用する時にはコードパターンが肉眼で
は見えないために外観を損なうことなく目的を達し得る
ことを見出し本発明を完成した。本発明に用いられる分
解性ポリマーは、水または海水中、土壌または堆肥中、
で分解するかまたは、アルカリ溶液中で加水分解するも
のである。例えば、ポリ−３−ヒドロキシ酪酸、あるい
は３−ヒドロキシ酪酸と３−ヒドロキシ吉草酸のコポリ
マー、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ−ε−カプロ
ラクトンまたはこれらのコポリマー等である。特に、そ
の安全性から食品包装用途に用いられることが期待され
ているポリ乳酸またはポリ乳酸と他のヒドロキシカルボ
ン酸のコポリマー（以下ポリ乳酸系ポリマーと記す）が
挙げられる。
【０００５】ポリ乳酸系ポリマーに用いられるその他の
ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、３−ヒ
ドロキシ酪酸、４−ヒドロキシ酪酸、４−ヒドロキシ吉
草酸、５−ヒドロキシ吉草酸、６−ヒドロキシカプロン
酸等が挙げられる。ポリ乳酸系ポリマーは、乳酸または
乳酸と他のヒドロキシカルボン酸から直接脱水重縮合す
るか、乳酸の環状２量体であるラクタイドまたはヒドロ
キシカルボン酸の環状エステル中間体、例えばグリコー
ル酸の２量体であるグリコライド（ＧＬＤ）や６−ヒド
ロキシカプロン酸の環状エステルであるε−カプロラク
トン（ＣＬ）等の共重合可能なモノマーを適宜用いて開
環重合させた物でもよい。直接脱水縮合する場合は、乳
酸または乳酸と他のヒドロキシカルボン酸を好ましくは
有機溶媒、特にフェニルエーテル系溶媒の存在下で共沸
脱水縮合し、特に好ましくは共沸により留出した溶媒か
ら水を除き実質的に無水の状態にした溶媒を反応系に戻
す方法によって重合することにより、本発明に適した強
度を持つ高分子量のポリ乳酸が得られる。原料としての
乳酸は、Ｌ−乳酸またはＤ−乳酸またはそれらの混合物
のいずれでもよい。
ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、３−ヒ
ドロキシ酪酸、４−ヒドロキシ酪酸、４−ヒドロキシ吉
草酸、５−ヒドロキシ吉草酸、６−ヒドロキシカプロン
酸等が挙げられる。ポリ乳酸系ポリマーは、乳酸または
乳酸と他のヒドロキシカルボン酸から直接脱水重縮合す
るか、乳酸の環状２量体であるラクタイドまたはヒドロ
キシカルボン酸の環状エステル中間体、例えばグリコー
ル酸の２量体であるグリコライド（ＧＬＤ）や６−ヒド
ロキシカプロン酸の環状エステルであるε−カプロラク
トン（ＣＬ）等の共重合可能なモノマーを適宜用いて開
環重合させた物でもよい。直接脱水縮合する場合は、乳
酸または乳酸と他のヒドロキシカルボン酸を好ましくは
有機溶媒、特にフェニルエーテル系溶媒の存在下で共沸
脱水縮合し、特に好ましくは共沸により留出した溶媒か
ら水を除き実質的に無水の状態にした溶媒を反応系に戻
す方法によって重合することにより、本発明に適した強
度を持つ高分子量のポリ乳酸が得られる。原料としての
乳酸は、Ｌ−乳酸またはＤ−乳酸またはそれらの混合物
のいずれでもよい。
【０００６】分解性ポリマー組成物は、通常公知の熱可
塑性ポリマーまたは可塑剤、さらに各種の改質剤を用い
て、熱可塑性ポリマー組成物とする。公知の熱可塑性ポ
リマーとしては、特に制限はないが、ポリグリコール
酸、ポリε−カプロラクトン等の分解性の物が好まし
い。熱可塑性ポリマー組成物中の乳酸系ポリマーの占め
る割合は、目的とする分解性より任意の割合の物が用い
られるが、一般的には５０％以上が好ましい。又熱可塑
性ポリマー組成物の製造は、公知の混練技術はすべて適
用できるが、組成物の形状はペレット、棒状、紛状等で
用いられる。
塑性ポリマーまたは可塑剤、さらに各種の改質剤を用い
て、熱可塑性ポリマー組成物とする。公知の熱可塑性ポ
リマーとしては、特に制限はないが、ポリグリコール
酸、ポリε−カプロラクトン等の分解性の物が好まし
い。熱可塑性ポリマー組成物中の乳酸系ポリマーの占め
る割合は、目的とする分解性より任意の割合の物が用い
られるが、一般的には５０％以上が好ましい。又熱可塑
性ポリマー組成物の製造は、公知の混練技術はすべて適
用できるが、組成物の形状はペレット、棒状、紛状等で
用いられる。
【０００７】本発明に用いられる光学的に読み取ること
ができるコードは、幾何学的に配列した線状のパターン
等で区別されるもので、例えばバーコードやカルラコー
ドと呼ばれる田型コード（特開昭６３−１３２０９３）
等である。これらのコードの添付方法は分解性ポリマー
組成物からなる成形物に直接印刷することもできるし、
別途印刷したラベルを張り付ける等の方法を取ることも
できる。コードの構成、位置、大きさ等については特に
制限はないが、既存のバーコードシステムを流用する場
合にはＪＩＳ−Ｘ０５０２等に従って添付することがで
きる。コードパターンを印刷する場合、印刷方法は特に
限定されないが、凸版印刷、平板印刷、グラビア印刷、
フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷等を用いることが
できる。用いるインクについても特に限定されないが、
本発明の生分解性ポリマー組成物からなる成形物が包装
材料等に用いられる場合には、包装後の外観が包装され
る品物の商品価値を左右するため、本発明のコードパタ
ーンがデザイン上問題になる場合がある。従って、コー
ドパターンは使用中は肉眼で見えないものが好ましく、
蛍光物質を含むインクにより印刷されたものが好まし
い。
ができるコードは、幾何学的に配列した線状のパターン
等で区別されるもので、例えばバーコードやカルラコー
ドと呼ばれる田型コード（特開昭６３−１３２０９３）
等である。これらのコードの添付方法は分解性ポリマー
組成物からなる成形物に直接印刷することもできるし、
別途印刷したラベルを張り付ける等の方法を取ることも
できる。コードの構成、位置、大きさ等については特に
制限はないが、既存のバーコードシステムを流用する場
合にはＪＩＳ−Ｘ０５０２等に従って添付することがで
きる。コードパターンを印刷する場合、印刷方法は特に
限定されないが、凸版印刷、平板印刷、グラビア印刷、
フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷等を用いることが
できる。用いるインクについても特に限定されないが、
本発明の生分解性ポリマー組成物からなる成形物が包装
材料等に用いられる場合には、包装後の外観が包装され
る品物の商品価値を左右するため、本発明のコードパタ
ーンがデザイン上問題になる場合がある。従って、コー
ドパターンは使用中は肉眼で見えないものが好ましく、
蛍光物質を含むインクにより印刷されたものが好まし
い。
【０００８】本発明に用いられる用いる蛍光物質として
は如何なるものでもよが、具体的にはカラーインデック
スＶｏｌ．１〜５の蛍光増白剤の分類に記載の化合物が
例として挙げられる。例えば、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ Ｂ
ｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ ２４、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ
Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ ３２、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ
Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ ８７、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏ
ｒ Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ １６６、等のようなス
チルベン系蛍光増白剤、Ｃ．Ｉ．ＦｌｕｏｒＢｒｉｇｈ
ｔ Ａｇｅｎｔ ５２、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ Ｂｒｉｇ
ｈｔ Ａｇｅｎｔ １１２、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ Ｂｒ
ｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ １５２、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ
Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ １５６、等のようなクマリ
ン系蛍光増白剤、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ Ｂｒｉｇｈｔ
Ａｇｅｎｔ ４５、等のようなイミダゾール系蛍光増白
剤、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ４
０、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ
４６、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ
７２、等のようなトリアゾール系蛍光増白剤、Ｃ．
Ｉ．Ｆｌｕｏｒ Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ ５５、
Ｃ．Ｉ．ＦｌｕｏｒＢｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ １３
５、等のようなオキサゾール系蛍光増白剤、Ｃ．Ｉ．Ｆ
ｌｕｏｒ Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ ５１、Ｃ．Ｉ．
ＦｌｕｏｒＢｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ １６２、等のよ
うなナフタルイミド系蛍光増白剤等である。
は如何なるものでもよが、具体的にはカラーインデック
スＶｏｌ．１〜５の蛍光増白剤の分類に記載の化合物が
例として挙げられる。例えば、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ Ｂ
ｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ ２４、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ
Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ ３２、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ
Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ ８７、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏ
ｒ Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ １６６、等のようなス
チルベン系蛍光増白剤、Ｃ．Ｉ．ＦｌｕｏｒＢｒｉｇｈ
ｔ Ａｇｅｎｔ ５２、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ Ｂｒｉｇ
ｈｔ Ａｇｅｎｔ １１２、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ Ｂｒ
ｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ １５２、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ
Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ １５６、等のようなクマリ
ン系蛍光増白剤、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ Ｂｒｉｇｈｔ
Ａｇｅｎｔ ４５、等のようなイミダゾール系蛍光増白
剤、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ４
０、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ
４６、Ｃ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ
７２、等のようなトリアゾール系蛍光増白剤、Ｃ．
Ｉ．Ｆｌｕｏｒ Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ ５５、
Ｃ．Ｉ．ＦｌｕｏｒＢｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ １３
５、等のようなオキサゾール系蛍光増白剤、Ｃ．Ｉ．Ｆ
ｌｕｏｒ Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ ５１、Ｃ．Ｉ．
ＦｌｕｏｒＢｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ １６２、等のよ
うなナフタルイミド系蛍光増白剤等である。
【０００９】本発明のコードパターンを読み取る方法
は、通常の印刷インクを使用したバーコードの場合には
例えば６３３ｎｍのＨｅ−Ｎｅレーザー光を使用した公
知のバーコードリーダーを用いることができる。また、
蛍光物質を含むインクで印刷した場合には、紫外線を照
射してコードパターンを認識することができるようにし
て読み取る装置が必要である。このようにして得られ
た、光学的に読み取ることができるコードパターンを添
付した分解性ポリマー組成物からなるフィルムやボトル
等の成形物の用途としては、菓子、冷凍食品等の包装、
野菜、魚等の生鮮食料品の包装、刺身、肉等のトレー等
や、カップ、ボトル等家庭ゴミの主要構成成分であった
り、電化製品のハウジング等の耐久消費財であったりす
るが、これらが廃棄される際に、コードパターンの読み
取り装置で認識することにより従来用いられていた非分
解性ポリマーと区別することができる。以下、実施例に
より本発明を具体的に説明する。
は、通常の印刷インクを使用したバーコードの場合には
例えば６３３ｎｍのＨｅ−Ｎｅレーザー光を使用した公
知のバーコードリーダーを用いることができる。また、
蛍光物質を含むインクで印刷した場合には、紫外線を照
射してコードパターンを認識することができるようにし
て読み取る装置が必要である。このようにして得られ
た、光学的に読み取ることができるコードパターンを添
付した分解性ポリマー組成物からなるフィルムやボトル
等の成形物の用途としては、菓子、冷凍食品等の包装、
野菜、魚等の生鮮食料品の包装、刺身、肉等のトレー等
や、カップ、ボトル等家庭ゴミの主要構成成分であった
り、電化製品のハウジング等の耐久消費財であったりす
るが、これらが廃棄される際に、コードパターンの読み
取り装置で認識することにより従来用いられていた非分
解性ポリマーと区別することができる。以下、実施例に
より本発明を具体的に説明する。
【００１０】
製造例１
Ｌ−ラクタイド１０ｋｇ（１．５モル）およびオクタン
酸スズ０．０１重量％と、ラウリルアルコール０．０３
重合％を、攪拌機を備えた肉厚の円筒型ステンレス製重
合容器へ封入し、真空で２時間脱気した後窒素ガスで置
換した。この混合物を窒素雰囲気下で攪拌しつつ２００
℃で３時間加熱した。温度をそのまま保ちながら、排気
管及びガラス製受器を介して真空ポンプにより徐々に脱
気し反応容器内を３ｍｍＨｇまで減圧にした。脱気開始
から１時間後、モノマーや低分子量揮発分の留出がなく
なったので、容器内を窒素置換し、容器下部からポリマ
ーを紐状に抜き出してペレット化し、ポリＬ−乳酸を得
た。このポリマーの分子量は約１０万であった。
酸スズ０．０１重量％と、ラウリルアルコール０．０３
重合％を、攪拌機を備えた肉厚の円筒型ステンレス製重
合容器へ封入し、真空で２時間脱気した後窒素ガスで置
換した。この混合物を窒素雰囲気下で攪拌しつつ２００
℃で３時間加熱した。温度をそのまま保ちながら、排気
管及びガラス製受器を介して真空ポンプにより徐々に脱
気し反応容器内を３ｍｍＨｇまで減圧にした。脱気開始
から１時間後、モノマーや低分子量揮発分の留出がなく
なったので、容器内を窒素置換し、容器下部からポリマ
ーを紐状に抜き出してペレット化し、ポリＬ−乳酸を得
た。このポリマーの分子量は約１０万であった。
【００１１】製造例２
９０％Ｌ−乳酸１０．０ｋｇを１５０℃／５０ｍｍＨｇ
で３時間攪拌しながら水を留出させた後、錫末６．２ｇ
を加え、１５０℃／３０ｍｍＨｇでさらに２時間攪拌し
てオリゴマー化した。このオリゴマーに錫末２８．８ｇ
とジフェニルエーテル２１．１ｋｇを加え、１５０℃／
３５ｍｍＨｇで共沸脱水反応を行い留出した水と溶媒を
水分離器で分離して溶媒のみを反応機に戻した。２時間
後、反応機に戻す有機溶媒を４．６ｋｇのモレキュラシ
ーブ３Ａを充填したカラムに通してから反応機に戻るよ
うにして、１５０℃／３５ｍｍＨｇで４０時間反応を行
い平均分子量Ｍｗ＝１１０，０００のポリ乳酸溶液を得
た。この溶液に脱水したジフェニルエーテル４４ｋｇを
加え希釈した後４０℃まで冷却して、析出した結晶を濾
過し、１０ｋｇのｎ−ヘキサンで３回洗浄して６０℃／
５０ｍｍＨｇで乾燥した。この粉末を０．５Ｎ−ＨＣｌ
１２．ｋｇとエタノール１２．０ｋｇを加え、３５℃で
１時間攪拌した後濾過し、６０℃／５０ｍｍＨｇで乾燥
して、ポリ乳酸粉末６．１ｋｇ（収率８５％）を得た。
この粉末をペレット化機で処理しペレット状にして以下
の試験に用いた。得られたポリマーの平均分子量はＭｗ
＝１１０、０００であった。
で３時間攪拌しながら水を留出させた後、錫末６．２ｇ
を加え、１５０℃／３０ｍｍＨｇでさらに２時間攪拌し
てオリゴマー化した。このオリゴマーに錫末２８．８ｇ
とジフェニルエーテル２１．１ｋｇを加え、１５０℃／
３５ｍｍＨｇで共沸脱水反応を行い留出した水と溶媒を
水分離器で分離して溶媒のみを反応機に戻した。２時間
後、反応機に戻す有機溶媒を４．６ｋｇのモレキュラシ
ーブ３Ａを充填したカラムに通してから反応機に戻るよ
うにして、１５０℃／３５ｍｍＨｇで４０時間反応を行
い平均分子量Ｍｗ＝１１０，０００のポリ乳酸溶液を得
た。この溶液に脱水したジフェニルエーテル４４ｋｇを
加え希釈した後４０℃まで冷却して、析出した結晶を濾
過し、１０ｋｇのｎ−ヘキサンで３回洗浄して６０℃／
５０ｍｍＨｇで乾燥した。この粉末を０．５Ｎ−ＨＣｌ
１２．ｋｇとエタノール１２．０ｋｇを加え、３５℃で
１時間攪拌した後濾過し、６０℃／５０ｍｍＨｇで乾燥
して、ポリ乳酸粉末６．１ｋｇ（収率８５％）を得た。
この粉末をペレット化機で処理しペレット状にして以下
の試験に用いた。得られたポリマーの平均分子量はＭｗ
＝１１０、０００であった。
【００１２】製造例３
９０％Ｌ−乳酸１０．０ｋｇを９０％Ｌ−乳酸８．０ｋ
ｇと９０％ＤＬ−乳酸２ｋｇに変えたほかは製造例２と
同様にして重合、ペレット化し、ポリ乳酸を得た。この
ポリマーの分子量は約１０万であった。このポリマーを
濃度約１０％になるようにクロロホルムに溶解して１５
０ｍｍ×１５０ｍｍのガラス板上に塗布し、６０℃で４
時間減圧下乾燥することにより厚さ２５〜３０μｍのフ
ィルムを得た。
ｇと９０％ＤＬ−乳酸２ｋｇに変えたほかは製造例２と
同様にして重合、ペレット化し、ポリ乳酸を得た。この
ポリマーの分子量は約１０万であった。このポリマーを
濃度約１０％になるようにクロロホルムに溶解して１５
０ｍｍ×１５０ｍｍのガラス板上に塗布し、６０℃で４
時間減圧下乾燥することにより厚さ２５〜３０μｍのフ
ィルムを得た。
【００１３】製造例４
９０％Ｌ−乳酸１０．０ｋｇを９０％Ｌ−乳酸９．０ｋ
ｇと７０％グリコール酸１．３ｋｇに変えた他は製造例
２と同様にして重合、ペレット化し、Ｌ−乳酸とグリコ
ール酸の共重合体を得た。このポリマーの分子量は１０
万であった。このポリマーを濃度約１０％になるように
クロロホルムに溶解して１５０ｍｍ×１５０ｍｍのガラ
ス板上に塗布し、６０℃で４時間減圧下乾燥することに
より厚さ２５〜３０μｍのフィルムを得た。尚、ポリマ
ーの平均分子量（重量平均分子量）はポリスチレンを標
準としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーによ
り以下の条件で測定した。 装置 ：島津ＬＣ−１０ＡＤ 検出器：島津ＲＩＤ−６Ａ カラム：日立化成ＧＬ−Ｓ３５０ＤＴ−５、ＧＬ−Ｓ３
７０ＤＴ−５ 溶媒 ：クロロホルム 濃度 ：１％ 注入量：２０μｌ 流速 ：１．０ｍｌ／ｍｉｎ
ｇと７０％グリコール酸１．３ｋｇに変えた他は製造例
２と同様にして重合、ペレット化し、Ｌ−乳酸とグリコ
ール酸の共重合体を得た。このポリマーの分子量は１０
万であった。このポリマーを濃度約１０％になるように
クロロホルムに溶解して１５０ｍｍ×１５０ｍｍのガラ
ス板上に塗布し、６０℃で４時間減圧下乾燥することに
より厚さ２５〜３０μｍのフィルムを得た。尚、ポリマ
ーの平均分子量（重量平均分子量）はポリスチレンを標
準としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーによ
り以下の条件で測定した。 装置 ：島津ＬＣ−１０ＡＤ 検出器：島津ＲＩＤ−６Ａ カラム：日立化成ＧＬ−Ｓ３５０ＤＴ−５、ＧＬ−Ｓ３
７０ＤＴ−５ 溶媒 ：クロロホルム 濃度 ：１％ 注入量：２０μｌ 流速 ：１．０ｍｌ／ｍｉｎ
【００１４】実施例１
製造例１で得られたポリマーを、６５ｍｍφのダイスと
スリット式１段の冷却環を備えた４０ｍｍφの押出し機
を用い、押出し量４ｋｇ／Ｈｒ、押出し温度２００℃で
インフレーション加工することにより厚さ４０μｍ、折
径３００ｍｍの円筒状のフィルムを得た。このフィルム
に、黒色のＰＥＴ用グラビアインクを用いてＪＩＳ−Ｘ
０５０２に定められた標準バージョンのバーコードを印
刷した。
スリット式１段の冷却環を備えた４０ｍｍφの押出し機
を用い、押出し量４ｋｇ／Ｈｒ、押出し温度２００℃で
インフレーション加工することにより厚さ４０μｍ、折
径３００ｍｍの円筒状のフィルムを得た。このフィルム
に、黒色のＰＥＴ用グラビアインクを用いてＪＩＳ−Ｘ
０５０２に定められた標準バージョンのバーコードを印
刷した。
【００１５】実施例２
製造例２で得られたポリマーを用いた以外は実施例１と
同様にして厚さ４０μｍ、折径３００ｍｍの円筒状のフ
ィルムを得た。このフィルムにクロロホルムに同ポリマ
ーとＣ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ
１６２ ０．２％（対ポリマー）を溶解したインクを用
いてシルクスクリーン印刷することによりランダムに配
置した実施例１と同様のバーコードを多数印刷した。印
刷されたコードパターンは肉眼では見えないが、波長３
６５ｎｍの紫外線を照射すると紫色に発光した。
同様にして厚さ４０μｍ、折径３００ｍｍの円筒状のフ
ィルムを得た。このフィルムにクロロホルムに同ポリマ
ーとＣ．Ｉ．Ｆｌｕｏｒ Ｂｒｉｇｈｔ Ａｇｅｎｔ
１６２ ０．２％（対ポリマー）を溶解したインクを用
いてシルクスクリーン印刷することによりランダムに配
置した実施例１と同様のバーコードを多数印刷した。印
刷されたコードパターンは肉眼では見えないが、波長３
６５ｎｍの紫外線を照射すると紫色に発光した。
【００１６】実施例３
製造例３で得られたフィルムに、実施例２と同様のイン
クを用いてシルクスクリーン印刷することによりランダ
ムに配置した実施例１と同様のバーコードを多数印刷し
た。印刷されたコードパターンは肉眼では見えないが、
波長３６５ｎｍの紫外線を照射すると紫色に発光した。
クを用いてシルクスクリーン印刷することによりランダ
ムに配置した実施例１と同様のバーコードを多数印刷し
た。印刷されたコードパターンは肉眼では見えないが、
波長３６５ｎｍの紫外線を照射すると紫色に発光した。
【００１７】実施例４
製造例４で得られたフィルムに、実施例２と同様のイン
クを用いてシルクスクリーン印刷することによりランダ
ムに配置した実施例１と同様のバーコードを多数印刷し
た。印刷されたコードパターンは肉眼では見えないが、
波長３６５ｎｍの紫外線を照射すると紫色に発光した。
クを用いてシルクスクリーン印刷することによりランダ
ムに配置した実施例１と同様のバーコードを多数印刷し
た。印刷されたコードパターンは肉眼では見えないが、
波長３６５ｎｍの紫外線を照射すると紫色に発光した。
【００１８】実施例５
製造例３で得られたフィルムのかわりに、ポリヒドロキ
シフチレートとポリヒドロキシバレレートの共重合体
（分子量１９万）から得られた厚さ２５〜３０μｍのフ
ィルムを用いた以外は実施例３と同様にして実施例１と
同様のバーコードを多数印刷したフィルムを得た。印刷
されたコードパターンは肉眼では見えないが、波長３６
５ｎｍの紫外線を照射すると紫色に発光した。
シフチレートとポリヒドロキシバレレートの共重合体
（分子量１９万）から得られた厚さ２５〜３０μｍのフ
ィルムを用いた以外は実施例３と同様にして実施例１と
同様のバーコードを多数印刷したフィルムを得た。印刷
されたコードパターンは肉眼では見えないが、波長３６
５ｎｍの紫外線を照射すると紫色に発光した。
【００１９】
【発明の効果】本発明により分解性ポリマー組成物から
なる成形物と非分解性のポリマー組成物からなる成形物
を区別することができ、ポリマーを回収リサイクルする
場合に分解性ポリマーの中に非分解性ポリマーが混入し
たり、逆に非分解性ポリマーの中に分解性ポリマーが混
入するという問題が生じるおそれを無くすことが出来
る。
なる成形物と非分解性のポリマー組成物からなる成形物
を区別することができ、ポリマーを回収リサイクルする
場合に分解性ポリマーの中に非分解性ポリマーが混入し
たり、逆に非分解性ポリマーの中に分解性ポリマーが混
入するという問題が生じるおそれを無くすことが出来
る。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
B29B 17/00 - 17/02
B07C 5/34 - 5/346
G01B 11/00 - 11/30
Claims (8)
- 【請求項１】 ポリ乳酸または乳酸と他のヒドロキシカ
ルボン酸のコポリマーを主成分とする熱可塑性ポリマー
組成物である分解性ポリマー組成物からなる成形物に光
学的に読み取ることができるコードパターンを添付する
ことにより、非分解性ポリマー組成物と区別する方法。 - 【請求項２】 コードパターンを印刷により添付するこ
とを特徴とする請求項１の方法。 - 【請求項３】 印刷インクが蛍光物質を含むことを特徴
とする請求項２の方法。 - 【請求項４】 蛍光物質が蛍光増白剤である請求項３の
方法。 - 【請求項５】 蛍光増白剤の吸収最大波長が３００ｎｍ
以上、４００ｎｍ以下である請求項４の方法。 - 【請求項６】 光学的に読み取ることができるコードパ
ターンがバーコードである請求項１の方法。 - 【請求項７】 乳酸がＬ−乳酸、Ｄ−乳酸またはそれら
の混合物である請求項１の方法。 - 【請求項８】 ヒドロキシカルボン酸がグリコール酸で
ある請求項１の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08967893A JP3487608B2 (ja) | 1993-04-16 | 1993-04-16 | 分解性ポリマー組成物の分別方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08967893A JP3487608B2 (ja) | 1993-04-16 | 1993-04-16 | 分解性ポリマー組成物の分別方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06297458A JPH06297458A (ja) | 1994-10-25 |
| JP3487608B2 true JP3487608B2 (ja) | 2004-01-19 |
Family
ID=13977422
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP08967893A Expired - Lifetime JP3487608B2 (ja) | 1993-04-16 | 1993-04-16 | 分解性ポリマー組成物の分別方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3487608B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2019180438A3 (en) * | 2018-03-21 | 2019-12-12 | Philip Sutton | Recycling method and taggant for a recyclable product |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005131856A (ja) * | 2003-10-29 | 2005-05-26 | Teijin Fibers Ltd | 脂肪族ポリエステルから異素材を除去する方法 |
| JP2005132901A (ja) * | 2003-10-29 | 2005-05-26 | Teijin Fibers Ltd | 脂肪族ポリエステルから異素材を除去する方法 |
-
1993
- 1993-04-16 JP JP08967893A patent/JP3487608B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2019180438A3 (en) * | 2018-03-21 | 2019-12-12 | Philip Sutton | Recycling method and taggant for a recyclable product |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06297458A (ja) | 1994-10-25 |
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