JP3487261B2 - 移動体通信システム、及びその送信電力制御方法とそれに用いる基地局装置 - Google Patents
移動体通信システム、及びその送信電力制御方法とそれに用いる基地局装置Info
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ム、及びその送信電力制御方法とそれに用いる基地局装
置に関し、特に移動機に対する下り送信電力を制御し無
線ゾーンの大きさを可変制御する基地局を有する移動体
通信システムと、その基地局における送信電力制御方法
と、その基地局に用いられる基地局装置とに関する。
おいては、各基地局の無線ゾーン内のトラヒックが変化
するとゾーンの大きさが変化するため、ゾーンの境界で
通話を行っている移動機は、必要な電界を受信できずに
コールドロップすることがあった。このような不感地帯
を作らないようにするために、新たな基地局を設けたり
していた。
時の不感地帯を作らないようにするために単純に新基地
局を設置するのみでは、低トラヒック時の十分に広いゾ
ーンを得られる場合にはパイロットポリューション等、
妨害波となってしまい、悪影響を与える可能性もあっ
た。従来においてはこれら欠点を防止するため、移動機
及び基地局における電力制御等の機能が提案されてい
る。しかし該機能は、ゾーン内に存在する移動機個々に
対して最適な送受信を行うという制御のみで、ゾーン形
成を変更するための制御ではなかった。そのため、ゾー
ン外に居た移動機、また移動等による急激な電界の変化
を受けた移動機に対しては、制御ができないという欠点
があった。
のように最適なゾーン形成をするかというシステム及び
方法で、特に電波状況が安定しないエリアにおいて、最
適なゾーン形成を行うシステム及び方法を提供すること
を目的とする。
テムは、移動機と通信するための自局の無線ゾーンのト
ラヒック量に応じてパイロット信号を含む下り信号の送
信電力を制御することにより、その無線ゾーンの大きさ
を変化させる複数の第1の基地局と、前記複数の第1の
基地局のうち互いに隣接して配置された複数の第1の基
地局の中間地点に設けられ、これら第1の基地局からの
前記パイロット信号の受信レベルを計測することにより
その無線ゾーンの大きさを推定し、自局の無線ゾーンの
大きさがこれら第1の基地局のいずれの無線ゾーンにも
属さない不感エリアを補完可能な大きさになるように下
り信号の送信電力を制御し、かつ、前記パイロット信号
の受信レベルが自局の下り信号の送信を停止させても良
いほど十分ある場合でも、当該受信レベルのパスが多数
存在する場合は、これら第1の基地局の無線ゾーンにお
いてパイロットポリューションが発生していると判定
し、自局の下り信号の送信を継続し、これら第1の基地
局の無線ゾーン内に存在する移動機を自局の無線ゾーン
内に収容してその移動機の通信品質を確保する少なくと
も1つの第2の基地局とを備える。
信システムの自局無線ゾーン内の移動機と通信する基地
局における送信電力制御方法において、複数の第1の基
地局の各々で自局の無線ゾーンのトラヒック量に応じて
パイロット信号を含む下り信号の送信電力を制御するこ
とにより、その無線ゾーンの大きさを変化させ、前記複
数の第1の基地局のうち互いに隣接して配置された複数
の第1の基地局の中間地点に設けられた第2の基地局
で、これら第1の基地局の各々からの前記パイロット信
号の受信レベルをそれぞれ計測してその無線ゾーンの大
きさを推定し、自局の無線ゾーンの大きさがこれら第1
の基地局のいずれの無線ゾーンにも属さない不感エリア
を補完可能な大きさになるように下り信号の送信電力を
制御し、かつ、前記パイロット信号の受信レベルが自局
の下り信号の送信を停止させても良いほど十分ある場合
でも、当該受信レベルのパスが多数存在する場合は、こ
れら第1の基地局の無線ゾーンにおいてパイロットポリ
ューションが発生していると判定し、自局の下り信号の
送信を継続し、これら第1の基地局の無線ゾーン内に存
在する移動機を自局の無線ゾーン内に収容してその移動
機の通信品質を確保する工程を有する。
上記構成の第2の基地局の装置として用いられ、受信ア
ンテナを通して、前記移動機からの上り信号と前記第1
の基地局の各々からのパイロット信号とを受信するとと
もに、各パイロット信号のEc/Ioをそれぞれ計測し
当該パイロット信号の受信レベルとする受信手段と、送
信アンテナを通して、パイロット信号を含んだ前記移動
機への下り信号を送信電力可変で送信する送信手段と、
前記受信手段及び前記送信手段を制御し前記移動機に対
する発着信処理及び通信処理を行うとともに、前記受信
手段における前記各第1の基地局からのパイロット信号
の受信レベルを監視し、その値に基づいて自局の送信電
力を決定し、前記送信手段に決定された送信電力で送信
を行なわせ、かつ、前記パイロット信号の受信レベルが
自局の下り信号の送信を停止させても良いほど十分ある
場合でも、当該受信レベルのパスが多数存在する場合
は、これら第1の基地局の無線ゾーンにおいてパイロッ
トポリューションが発生していると判定し、自局の下り
信号の送信を継続し、これら第1の基地局の無線ゾーン
内に存在する移動機を自局の無線ゾーン内に収容してそ
の移動機の通信品質を確保する制御手段とを有する。
移動体通信システムにおいて、各周辺基地局の無線ゾー
ン(以下、ゾーンと略記)からはずれた不感エリアをカ
バーするためのゾーンを形成する補完用の基地局を設け
る。この補完用基地局の受信部にて、隣接する周辺基地
局及び受信可能な他の基地局から送信される下り周波数
(信号)を受信し、受信した信号それぞれの電界強度を
制御部にて監視し、該受信電力に基づいて自己の送信電
力を決定し、決定された送信電力で送信部は送信を行
う。
ーンは、周辺基地局により形成されるゾーンの電波状況
により変化する。すなわち、周辺基地局のゾーンが大き
くなったとき(不感エリアが小さくなったとき)は、補
完用基地局のゾーンを小さくする(または基地局の送信
を止める)方向に制御し、周辺基地局のゾーンが小さく
なったとき(不感エリアが大きくなったとき)には、補
完用基地局のゾーンをその受信電力に合わせ大きくする
ように制御することにより常に最適なゾーン形成を行
う。
参照して詳細に説明する。
施の形態を示すシステム構成図であり、本発明に関係す
る部分のみを示している。図1において、本例の移動体
通信システムは、CDMA方式のシステムであり、通常
の基地局10,20,30はそれぞれ、移動機(図示せ
ず)との間で無線送受信が可能なゾーン(無線ゾーン)
11,21,31を形成している。各基地局10,2
0,30において、処理するトラヒック量(移動機接続
数)に応じて移動機への下り信号(パイロット信号)の
送信電力を制御することにより、各ゾーン11,21,
31の大きさを制御している。
は、パイロット信号の送信電力を低下させることによ
り、移動機での受信電界強度が低下し、所定のしきい値
以上の電界強度を確保できるゾーン半径が小さくなる。
トラヒックが小さくなった場合はその逆に、パイロット
信号の送信電力を低下させることにより、移動機での受
信電界強度が上昇し、所定のしきい値以上の電界強度を
確保できるゾーン半径が大きくなる。
ヒックが大きくなったことにより、ゾーン半径が小さく
なる方向に変化した場合の状態を示しており、各ゾーン
11,21,31の中間に、いずれのゾーンにも属さな
いエリア(基地局10,20,30の移動機不感エリ
ア)51ができている。そして本発明の特徴として、こ
のエリア51をカバーするゾーン(無線ゾーン)41を
形成可能なゾーン補完用の基地局40が設けられてい
る。この基地局40は、各基地局10,20,30の下
り信号(パイロット信号)を受信し、その電界強度を測
定することができる。各ゾーン11,21,31の大き
さは、移動機におけるパイロット信号の受信電界強度が
所定しきい値以上かどうかで決まるため、各ゾーン1
1,21,31の半径が小さくなっても、基地局40で
の基地局10,20,30からののパイロット信号の受
信電界強度の測定は継続可能である。
は、図示していない上位の基地局制御装置、交換機によ
り制御され、移動機相互間、あるいは移動機と他のネッ
トワークシステムの端末間の通信を可能としている。
構成例を示すブロック構成図である。図2において、基
地局40は、受信アンテナ110を通して、各基地局1
0,20,30からの下り信号(パイロット信号)と移
動機(図示せず)からの上り信号とを受信する受信部1
20と、送信アンテナ150を通して、パイロット信号
を含んだ移動機への下り信号を送信電力可変で送信する
送信部140と、基地局制御装置(図示せず)と接続さ
れ、受信部120及び送信部140を制御し、移動機に
対する発着信処理及び通話処理を行うとともに、受信部
120における各基地局10,20,30からのパイロ
ット信号の受信電界強度を監視し、その値に基づいて自
局の送信電力を決定し、送信部140に決定された送信
電力で送信を行なわせる制御部130とを有する。
により、受信アンテナ110及び送信アンテナ150は
共用構成とすることができる。
ぞれ異なるPN(疑似雑音符号)オフセット値を使用し
て、パイロット信号を生成し、パイロットチャネルを送
信している。
地局である基地局40は、受信部120で基地局10,
20,30からのパイロット信号を受信し、PNオフセ
ット値に応じてそれぞれどの基地局からのパイロット信
号であるか区別し、さらにそのEc/Io(1PNチッ
プ期間にわたって蓄積されるパイロットエネルギー(E
c)の、受信帯域内総電力スペクトル密度(Io)に対
する比率(単位dB))を測定することにより、基地局
10,20,30からのパイロット信号の自局の場所に
おけるそれぞれの強さ(受信レベル)を検出する。
0,30,40からのパイロット信号の自機の場所にお
けるそれぞれの強さ(受信レベル)を検出する。各基地
局10,20,30,40ごとに、そのパイロット信号
の移動機での受信レベルが所定レベル以上となるエリア
を、移動機との無線送受信可能なゾーン11,21,3
1,41としている。
内のトラヒック量に応じて、パイロット信号の送信電力
を制御し、ゾーン11,21,31の大きさを変化さ
せ、トラヒック量を適正化している(移動機からの情報
及び移動機との通信状態の監視により通信状態を変化さ
せている)。
30のゾーン11,21,31の大きさに応じて、自局
のパイロット信号の送信電力を制御し、ゾーン11,2
1,31の中間でいずれのゾーンにも入らないエリア5
1をカバーするための自局のゾーン41の大きさを変化
させている(各基地局10,20,30からのEc/I
oをモニタすることより環境状態を推定し、送信電力を
決定する)。
て、受信部120で検出した基地局10,20,30か
ら送信される各パイロット信号の受信レベルを比較し、
一番低いレベルの(一番不感地が発生している)基地局
を特定する。そしてその受信レベルを、予め設定されて
いる当該基地局固有の換算方法に基づき送信電力値に換
算を行い、その値を送信部140に設定することによ
り、基地局基地局40からの送信電力値を決定する。な
お、この送信電力値は、通常、不感エリア51を補完す
る最低限の電力値とする。
きくなったときは、ゾーン41を小さくする(または基
地局40の送信を止める)方向に制御し、ゾーン11,
21,31が小さくなったときには、ゾーン41をその
受信電力に合わせ大きくするように制御することにより
常に最適なゾーン形成を行う。
に、パイロットポリューションが発生するような場合の
送信電力制御を説明する。パイロットポリューションと
は、多くのパイロットチャネルが溢れてしまっている状
態で、そして、そのうちの最も強いパイロットチャネル
においても、そのEc/IoがT_ADD(パイロット
チャネル検出スレショルド:新たなパイロットチャネル
(セル)を追加するときのスレショルドレベル)付近ま
たはそれ未満まで下がっている状態を指す。
レベルがあるにもかかわらず、通話品質が良くない(ま
たは通話できない)ような状況となる。しかし、この場
合も上記同様、受信レベルをモニタし、その状況がパイ
ロットポリューションと特定できる場合は、その受信レ
ベルに応じて、該状況を避けうるようなレベルの送信電
力を推定し、送信することにより回避できる。
ヒックが小さいためゾーン11、21、31のゾーン半
径が大きくなり、パイロットポリューションが発生する
場合、上記実施の形態例においては、基地局40では受
信電界が十分得られているということで、送信を止める
ような制御を行う。しかし、例えば十分な電界を有する
パス(基地局からの送信)が多数存在する場合は、パイ
ロットポリューションになっていると考え、逆に送信を
行うように制御することにより、最適なゾーン形成を行
うことができる。つまり、基地局40付近にT_ADD
を超えるレベルが多数存在したとしても、移動機にとっ
て通信を行える十分な品質でない場合は、基地局40か
ら移動機がT_ADDを十分に超えるEc/Ioのパイ
ロット信号を送信する。移動機は、この信号を受信する
ことにより、より良い通話を行うことができる。
た基地局が、補完対象の基地局からの送信電波の状況
(受信電界レベル)に応じて無線ゾーン半径を可変でき
るため、不感地になりうるエリアにおいて最低限の電力
を送信することができ、最適なゾーンを形成することが
できる。
示すシステム構成図である。
ック構成図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 移動機と通信するための自局の無線ゾー
ンのトラヒック量に応じてパイロット信号を含む下り信
号の送信電力を制御することにより、その無線ゾーンの
大きさを変化させる複数の第1の基地局と、前記複数の
第1の基地局のうち互いに隣接して配置された複数の第
1の基地局の中間地点に設けられ、これら第1の基地局
からの前記パイロット信号の受信レベルを計測すること
によりその無線ゾーンの大きさを推定し、自局の無線ゾ
ーンの大きさがこれら第1の基地局のいずれの無線ゾー
ンにも属さない不感エリアを補完可能な大きさになるよ
うに下り信号の送信電力を制御し、かつ、前記パイロッ
ト信号の受信レベルが自局の下り信号の送信を停止させ
ても良いほど十分ある場合でも、当該受信レベルのパス
が多数存在する場合は、これら第1の基地局の無線ゾー
ンにおいてパイロットポリューションが発生していると
判定し、自局の下り信号の送信を継続し、これら第1の
基地局の無線ゾーン内に存在する移動機を自局の無線ゾ
ーン内に収容してその移動機の通信品質を確保する少な
くとも1つの第2の基地局とを備えることを特徴とする
移動体通信システム。 - 【請求項2】 移動体通信システムの自局無線ゾーン内
の移動機と通信する基地局における送信電力制御方法に
おいて、複数の第1の基地局の各々で自局の無線ゾーン
のトラヒック量に応じてパイロット信号を含む下り信号
の送信電力を制御することにより、その無線ゾーンの大
きさを変化させ、前記複数の第1の基地局のうち互いに
隣接して配置された複数の第1の基地局の中間地点に設
けられた第2の基地局で、これら第1の基地局の各々か
らの前記パイロット信号の受信レベルをそれぞれ計測し
てその無線ゾーンの大きさを推定し、自局の無線ゾーン
の大きさがこれら第1の基地局のいずれの無線ゾーンに
も属さない不感エリアを補完可能な大きさになるように
下り信号の送信電力を制御し、かつ、前記パイロット信
号の受信レベルが自局の下り信号の送信を停止させても
良いほど十分ある場合でも、当該受信レベルのパスが多
数存在する場合は、これら第1の基地局の無線ゾーンに
おいてパイロットポリューションが発生していると判定
し、自局の下り信号の送信を継続し、これら第1の基地
局の無線ゾーン内に存在する移動機を自局の無線ゾーン
内に収容してその移動機の通信品質を確保することを特
徴とする送信電力制御方法。 - 【請求項3】 CDMA方式の請求項1記載の移動体通
信システムの前記第2の基地局の装置として用いられ、
受信アンテナを通して、前記移動機からの上り信号と前
記第1の基地局の各々からのパイロット信号とを受信す
るとともに、各パイロット信号のEc/Ioをそれぞれ
計測し当該パイロット信号の受信レベルとする受信手段
と、送信アンテナを通して、パイロット信号を含んだ前
記移動機への下り信号を送信電力可変で送信する送信手
段と、前記受信手段及び前記送信手段を制御し前記移動
機に対する発着信処理及び通信処理を行うとともに、前
記受信手段における前記各第1の基地局からのパイロッ
ト信号の受信レベルを監視し、その値に基づいて自局の
送信電力を決定し、前記送信手段に決定された送信電力
で送信を行なわせ、かつ、前記パイロット信号の受信レ
ベルが自局の下り信号の送信を停止させても良いほど十
分ある場合でも、当該受信レベルのパスが多数存在する
場合は、これら第1の基地局の無線ゾーンにおいてパイ
ロットポリューションが発生していると判定し、自局の
下り信号の送信を継続し、これら第1の基地局の無線ゾ
ーン内に存在する移動機を自局の無線ゾーン内に収容し
てその移動機の通信品質を確保する制御手段とを有する
ことを特徴とする基地局装置。
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Publications (2)
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