JP3486911B2 - 5−アミノ−4−クロロ−3−メチルピラゾール塩酸塩の製造方法 - Google Patents

5−アミノ−4−クロロ−3−メチルピラゾール塩酸塩の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医農薬および写真薬中
間体として有用性のある5−アミノ−4−クロロ−3−
メチルピラゾール塩酸塩の工業的製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来5−アミノ−4−クロロ−3−メチ
ルピラゾール塩酸塩を得る方法としては3−アミノクロ
トノニトリルを出発原料として5−アミノ−3−メチル
ピラゾールを得て、これを塩素化した後アセトン、アセ
トニトリル、イソプロパノール/n−ヘキサンなどを塩
素化反応液に加えて濾過する方法(特開平2−2796
74)が知られていた。
【0003】しかしながら原料である3−アミノクロト
ノニトリルは化学量論量の禁水性のアルカリ金属または
その水素化物をアセトニトリルに作用させる方法(フラ
ンス特許 1377891号(Lonza社),特開平 2-134354 )で得
られているため該方法は発火の危険性のある試剤を取り
扱ったりする点で工業的な製造方法としては必ずしも十
分なものとは言えなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は発火の
危険性のある試剤を取り扱うことなく、入手が容易な
2,3−ジクロロプロペンとシアノ化剤および塩基を用
いて得られる2−ブチンニトリルをヒドラジンと反応さ
せ5−アミノ−3−メチルピラゾールを得,さらに塩素
化することによって5−アミノ−4−クロロ−3−メチ
ルピペラゾ−ルを得ることを可能ならしめる工業的製法
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、2,
3−ジクロロプロペンとシアノ化剤を一価の銅塩の存在
下に、pH3から8の範囲で反応させて、3−クロロ−
3−ブテノニトリルもしくは2,3−ブタジエンニトリ
ルよりなる群から選ばれた少なくとも一以上の化合物を
得、該中間体類の反応液のpHを12.5以上の塩基性
とし2−ブチンニトリルを得、これをヒドラジンと反応
させて5−アミノ−3−メチルピラゾールを得、次いで
これを塩素化することを特徴とする5−アミノ−4−ク
ロロ−3−メチルピラゾール塩酸塩の製造方法を提供す
るものである。
【0006】以下、本発明について詳細に説明する。ヒ
ドラジンとしては無水ヒドラジンも使用できるし、ヒド
ラジンと酸の塩、例えば塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩などに
塩基を作用させてヒドラジンを生成せしめて使用するこ
ともできるが、通常、抱水ヒドラジンが用いられる。ヒ
ドラジンの使用量は、通常2−ブチンニトリル1当量に
対して、1〜2当量である。2−ブチンニトリルとヒド
ラジンの反応は、これら反応試剤のみで溶媒を添加する
ことなく行うかあるいは溶媒として水を添加して行うこ
ともできる。またメタノール、エタノール、ブタノール
等のアルコール類、ジエチルエーテル、ジイソプロピル
エーテル等のエーテル類を用いて行うこともでき、その
使用量は特に限定されない。
【0007】反応方法としては2−ブチンニトリルまた
は該ニトリルと上記した溶媒との溶液を抱水ヒドラジン
もしくはその水溶液の中に滴下する方法で実施すること
が好ましい。また、上記のニトリルまたはその溶液とヒ
ドラジンもしくはヒドラジンの水溶液を反応容器中に併
注する方法でもこの反応は実施できる。さらには抱水ヒ
ドラジンもしくはその水溶液を2−ブチンニトリルまた
はその溶液中に滴下する方法でも行うことができる。こ
の反応の温度は通常20〜120℃である。このように
して得られる5−アミノ−3−メチルピラゾールの溶液
は、通常の処理法で取り出すことができる。
【0008】5−アミノ−3−メチルピラゾールの溶液
は、通常の後処理法で取り出すか、あるいは、後処理を
施すことなく次の塩素化反応に使用することもできる。
塩素化反応は通常、塩化水素の存在下に行われる。この
塩化水素は塩酸として存在してもよいし、塩化水素ガス
として系内に存在してもよいが、一般的には塩酸が使用
される。塩化水素量は特に規定されないが、系内の塩化
水素純分として通常、5−アミノ−3−メチルピラゾー
ル1当量に対して、0.5当量〜5.0当量、好ましく
は1.2〜3.0当量である。塩素化試剤としては通
常、塩化スルフリル、塩素ガスなどが使用され、その使
用量は5−アミノ−3−メチルピラゾール1当量に対し
て、1〜5当量、好ましくは1.2〜3.0当量であ
る。塩素化反応は、通常0〜50℃、好ましくは10〜
30℃である。
【0009】かかる塩素化反応により得られた5−アミ
ノ−4−クロロ−3−メチルピラゾールは反応液から晶
析により容易に単離できる。晶析工程においてはアセト
ン、アセトニトリル、イソプロピルアルコール/n−ヘ
キサン等の溶媒を添加することによって,単離がより容
易となる。晶析のため添加する溶媒の中では特にアセト
ンが好ましい。このようにして高純度の5−アミノ−4
−クロロ−3−メチルピラゾール塩酸塩を結晶として単
離することができる。
【0010】この反応における原料である2−ブチンニ
トリルは、例えば2,3−ジクロロプロペンとシアノ化
剤とを一価の銅塩の存在下、pH3から8の範囲内で反
応させて、3−クロロ−3−ブテノニトリルもしくは
2,3−ブタジエンニトリルよりなる群から選ばれた少
なくとも一つ以上の化合物を得、さらに該中間体類の反
応液のpHを12.5以上の塩基性とすることにより容
易に製造することができる。
【0011】この反応におけるシアノ化剤としては、青
酸ナトリウム、青酸カリウムなどの青酸塩類と青酸があ
げられ、その使用量は2,3-ジクロロプロペンに対して通
常1〜2当量倍である。1価の銅塩としては、例えば塩
化第1銅、シアン化第1銅等が挙げられる。その使用量
は、2,3-ジクロロプロペンに対して、通常0.01〜1当
量、好ましくは0.05〜0.3 当量である。本反応は、1価
の銅塩だけでなく銅粉を添加して行うことも可能であ
る。銅粉としては、通常30〜100 メッシュ程度の粒度の
ものが用いられ、1価の銅塩に対して通常0.5 当量程度
まで使用できる。また本反応ではヨウ化ナトリウムを共
存させることにより円滑に反応を行うことができる。そ
の場合の使用量は、2,3-ジクロロプロペンに対して通常
0.5 当量倍程度まで、好ましくは0.3 当量倍程度までで
ある。
【0012】反応は通常、溶媒中で行われ、溶媒として
は水、エチレングリコール、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド等の極性溶媒、トルエンに代表され
る芳香族炭化水素溶媒やヘキサン、ヘプタン等の炭化水
素溶媒もしくはこれら溶媒類の混合溶媒が用いられ、こ
れらの中でも水が最も好ましい。これら溶媒類の使用量
は2,3−ジクロロプロペンに対して通常1〜10重量
倍である。
【0013】本反応は、通常pH3〜8の範囲で行わ
れ、3−クロロ-3- ブテノニトリルおよび2,3-ブタジエ
ンニトリルが得られる。その生成割合は反応液のpHに
より異なる。pHが低い場合、3-クロロ-3- ブテノニト
リルの生成量は多くなり、反対にpHが高くなると2,3-
ブタジエンニトリルの生成量が多くなる。反応液のpH
を3 以上6 未満の範囲、より好ましくは3 〜5 に保ちな
がら反応を行うと、3-クロロ-3- ブテノニトリルが主生
成物として得られる。一方、pH6〜8に保って反応を
行うと、2,3−ブタジエンニトリルが主生成物として
得られる。しかし、この反応における生成物はいずれも
次以降の工程で塩基の存在下、2−ブチンニトリルに変
換されるため、いずれが主成分であってもよい。尚、反
応液のpHが8を越えるとタール化が激しく、3−クロ
ロ−3−ブテノニトリルはもとより2,3−ブタジエン
ニトリルもほとんど得られない。また反応液のpHが3
より低い場合、反応はほとんど進行しない。
【0014】本反応はpHを上記範囲内に保つため適当
量の塩基の存在下行うか、あるいは塩基を逐次添加して
実施される。用いられる塩基としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、水酸
化カルシウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ土類
金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのア
ルカリ金属炭酸塩または炭酸水素ナトリウム、炭酸水素
カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウムなどのアルカリ土類金属炭酸塩、
蟻酸ナトリウム、酢酸ナトリウムなどの低級カルボン酸
のアルカリ金属塩、ナトリウムメチラート、ナトリウム
エチラート、カリウムブトキサイド等のアルカリ金属ア
ルコラートまたはトリエチルアミン、ピリジン等の有機
塩基が挙げられる。これらの塩基は、そのまま、あるい
は水溶液、あるいは水懸濁液として使用することができ
る。これら塩基のなかでも好ましくは水酸化カルシウ
ム、炭酸カルシウムが用いられ、その使用量は、2,3
−ジクロロプロペン1当量に対して、通常0.1〜3当
量、好ましくは1 〜2 当量である。
【0015】反応方法としては通常、溶媒と一価の銅塩
の混合物中に2,3−ジクロロプロペンとシアノ化剤を
それぞれ別個にあるいは混合物として滴下する方法で実
施される。反応温度は、通常50〜120 ℃である。本反応
では、特に青酸を用いる場合、青酸の気散を防止するた
め密封加圧下に90〜110℃でオートクレーブ中で、
炭酸カルシウムと一価の銅塩の存在下に2,3-ジクロロプ
ロペンと反応させることにより3-クロロ-3- ブテノニト
リルを高収率で得ることもできる。
【0016】反応終了後は、濾過、分液あるいは必要に
より抽出等の操作を行って生成物を分離してもよい。反
応、抽出に有機溶媒を用いた場合、処理後、得られた上
記ニトリル類の溶液から溶媒を留去して目的物を取り出
すことができる。さらに必要により蒸留等の手段により
上記ニトリル類を精製することができる。
【0017】次に3−クロロ−3−ブテノニトリルもし
くは2,3−ブタジエンニトリルまたはこれらからなる
混合物の脱塩化水素反応および異性化反応によって2−
ブチンニトリルを得る工程について説明する。
【0018】上記工程で得られた3−クロロ−3−ブテ
ノニトリルを脱塩化水素して2,3−ブタジエンニトリ
ルを得る工程について説明する。脱塩化水素反応に用い
る塩基としては、2,3−ジクロロプロペンとシアノ化
剤の反応に用いたものと同様のものを使用することがで
きる、特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水
酸化カルシウムが好ましい。反応溶媒等は2,3−ジク
ロロプロペンと青酸とを反応させて3−クロロ−3−ブ
テノニトリルを得る反応に使用したものと同様のものを
そのまま用いることができる。反応方法としては通常、
3−クロロ−3−ブテノニトリルの溶液中に塩基を添加
するか該反応混合液と塩基を反応器中に併注して行われ
る。塩基の添加により、反応液のpHを6〜12.5未
満の範囲になるように調整すると脱塩化水素反応が進行
して中間体2,3−ブタジエンニトリルが得られる。p
Hが6未満であると反応は極めて遅くなり、2,3−ブ
タジエンニトリルは得られない。反応の温度は通常0〜
100℃、好ましくは10〜50℃である。
【0019】反応終了後は濾過、分液、さらに必要によ
り抽出等の操作を行うことにより2,3−ブタジエンニ
トリルを得ることができる。反応、抽出に有機溶媒を用
いた場合、処理後、得られた上記ニトリルの溶液から溶
媒を留去することにより目的物を取り出すことができ
る。また、必要により蒸留等の操作により高純度の2,
3−ブタジエンニトリルを得ることが出来る。
【0020】3−クロロ−3−ブテノニトリルもしくは
2,3−ブタジエンニトリルまたはこれらからなる混合
物を異性化して2−ブチンニトリルを得る工程について
説明する。異性化反応は、3−クロロ−3−ブテノニト
リルを塩基の存在下にpHを6以上12.5未満として
脱塩化水素反応を進行させるか、又は2,3−ジクロロ
プロペンとシアノ化剤との反応により得られる2,3−
ブタジエンニトリルを原料として実施することが可能で
ある。また、3−クロロ−3−ブテノニトリルと2,3
−ブタジエンニトリル混合物も原料として実施すること
が可能である。2,3−ブタジエンニトリルを原料とす
るときは、溶媒と2,3−ブタジエンニトリルの混合物
に塩基を滴下するか、2,3−ブタジエンニトリルと塩
基とを反応容器中に併注するか、あるいは塩基を滴下す
るか、いずれの方法でも反応液のpHを12.5以上に
保つことにより2−ブチンニトリルを得ることができ
る。また、3−クロロ−3−ブテノニトリルと2,3−
ブタジエンニトリル混合物を原料とするときは、反応液
のpHを12.5以上に保った中に3−クロロ−3−ブ
テノニトリルと2,3−ブタジエンニトリルの混合物を
滴下することによって脱塩化水素、異性化の反応を同時
に進行させて直接2−ブチンニトリルを得ることが可能
である。
【0021】異性化反応の反応条件は以下に示すとおり
である。2,3−ブタジエンニトリルを原料とするとき
は、反応液のpHを通常12.5以上に保ち、反応温度
を通常0〜100℃、好ましくは、20〜50℃の条件
で行う。利用可能な塩基としては、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、ナトリウ
ムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムブトキ
サイド等のアルカリ金属アルコラート等が挙げられる。
これらの塩基は、そのまま、あるいは水溶液、あるいは
水懸濁液として使用することができる。反応に用いる塩
基としては特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好
ましい。反応溶媒等は2,3−ジクロロプロペンとシア
ノ化剤を反応させて2,3−ブタジエンニトリルを得る
反応に使用したものと同様のものを用いることが可能で
ある。
【0022】また、3−クロロ−3−ブテノニトリルと
2,3−ブタジエンニトリル混合物を原料とするとき
は、反応に用いる塩基は3−クロロ−3−ブテノニトリ
ルまたは2,3−ブタジエンニトリルをそれぞれ単独で
原料として用いて反応を行ったときの塩基から適宜選択
して、pH調整が可能な範囲で利用することが出来る。
これら塩基の中では、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムが好ましく、なかでも水酸化ナトリウムが特に好まし
い。反応溶媒等は2,3−ジクロロプロペンをシアノ化
剤を反応させて2,3−ブタジエンニトリルを得る反応
に使用したものと同様のものをそのまま用いることがで
きる。反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは、1
0〜50℃である。
【0023】生成した2−ブチンニトリルは、反応マス
を濾過分液するか、有機溶媒を用いた場合は、溶媒を留
去することにより通常分離する事が出来る。該ニトリル
は、更に、蒸留、カラムクロマトグラフィ−等の手段で
精製することができる。
【0024】
【発明の効果】本発明の方法により発火する危険性のあ
るアルカリ金属水素化物を用いることなく得られる2−
ブチンニトリルとヒドラゾンとを反応させて5−アミノ
−3−メチルピラゾールを得、これを塩素化することに
より医農薬および写真薬中間体として有用な5−アミノ
−4−クロロ−3−メチルピラゾール塩酸塩を容易に製
造することができる。
【0025】
【実施例】次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0026】実施例1 塩化第1銅15.63g(0.158mol) 、水249gを仕込んだ1 リ
ットルのフラスコに攪拌下65℃で35% シアン化ナトリウ
ム45.57g(0.326mol)と36% 塩酸12.10g(0.119mol)を併注
し、pHを3.2 とした。その後、80℃まで昇温し、2,3-ジ
クロロプロペン111.00g( 0.98mol) と35% シアン化ナト
リウム139.92g(1.00mol)を反応マスに80℃で5 時間かけ
て併注した。この間、36% 塩酸11.70g(0.116mol)を滴下
し、pH3.4 〜3.8 の範囲に保った。さらに80℃で5 時間
保温し、この間28% 水酸化ナトリウム水溶液28.23g(0.1
98mol)を滴下してpH3.6 〜3.8 の範囲に保った。反応終
了後、28℃まで冷却した反応マスを濾過分液して3-クロ
ロ-3- ブテノニトリル75.88g(0.748mol, 2,3- ジクロ
ロプロペン基準の収率77.4%)と2,3−ブタジエンニト
リル3.04g(0.047mol, 2,3-ジクロロプロペン基準の収率
4.8%) を含む86.5g の茶色のオイルを得た。
【0027】このオイル34.71gを200ml フラスコに仕込
んだ18% 水酸化ナトリウム水溶液80.0g(0.36mol)の中に
10℃で30分かけて滴下した。滴下終了後、20℃に昇温
し、同温度で1 時間保温した。その後静置分液して赤茶
色のオイル20.36gを得た。水層はジクロロメタン60.0g
で抽出しオイル層とあわせて蒸留し、2-ブチンニトリル
15.97g(0.245mol,2,3-ジクロロプロペン基準の収率63.2
%)と2,3−ブタジエンニトリル0.80g(0.012mol, 2,3-
ジクロロプロペン基準の収率3.1%) を含む17.11gの精製
2-ブチンニトリル留分を得た。
【0028】200mlフラスコ中に仕込んだ40%抱水
ヒドラジン25.43g(0.203mol)中に上記
の精製2−ブチンニトリル留分13.43g(2−ブチ
ンニトリル 0.193 mol, 2,3−ブタジエンニトリル
0.009 mol)を7時間かけて80℃で滴下した。さらに
80℃で1.5時間保温した後、室温まで冷却した。5
−アミノ−3−メチルピラゾール17.66g( 0.1
82mol、反応収率90.0%(2−ブチンニトリル
と2,3−ブタジエンニトリルの合計を基準))を含む
淡黄色オイル37.55gを得た。これに20℃で36
%塩酸30.56g(0.302mol)を滴下し、さ
らに塩化スルフリル36.83g(0.273mol)
を20℃で1時間かけて滴下した。その後15℃に冷却
し、3時間同温度に保った。アセトン21.13g
(0.364mol)を加え、5℃に冷却し、2時間同
温度に保った。析出した結晶を濾過しアセトン14.7
9g(0.255mol)で洗浄し、さらにアセトン4
2.88g(0.738mol)でリパルプ洗浄後、減
圧下乾燥させて白色の5−アミノ−4−クロロ−3−メ
チルピラゾール塩酸塩22.17gを得た。( 純度9
9.7%;0.132mol,収率65.1%(2−ブ
チンニトリルと2,3−ブタジエンニトリルの合計を基
準))
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−279674(JP,A) Journal of Fluori ne Chemistry,37, pp 371−386 (1987) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 231/38

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2,3−ジクロロプロペンとシアノ化剤を
    一価の銅塩の存在下に、pH3から8の範囲で反応させ
    て、3−クロロ−3−ブテノニトリルもしくは2,3−
    ブタジエンニトリルよりなる群から選ばれた少なくとも
    一以上の化合物を得、該中間体類の反応液のpHを1
    2.5以上の塩基性とし2−ブチンニトリルを得、これ
    ヒドラジンと反応させて5−アミノ−3−メチルピラ
    ゾールを得、次いでこれを塩素化することを特徴とする
    5−アミノ−4−クロロ−3−メチルピラゾール塩酸塩
    の製造方法。
  2. 【請求項2】塩素化反応を塩化水素の存在下に行う請求
    項1記載の5−アミノ−4−クロロ−3−メチルピラゾ
    ール塩酸塩の製造方法。
  3. 【請求項3】塩化水素が塩酸または塩化水素ガスである
    請求項2記載の5−アミノ−4−クロロ−3−メチルピ
    ラゾール塩酸塩の製造方法。
  4. 【請求項4】塩素化剤、塩化スルフリルまたは塩素
    スである請求項1〜3のいずれかに記載の5−アミノ−
    4−クロロ−3−メチルピラゾール塩酸塩の製造方法。
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