JP3486832B2 - 軌道、道路上走行車等の車両ユニット又は部品用の噴射洗浄装置 - Google Patents

軌道、道路上走行車等の車両ユニット又は部品用の噴射洗浄装置

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JP3486832B2
JP3486832B2 JP06778297A JP6778297A JP3486832B2 JP 3486832 B2 JP3486832 B2 JP 3486832B2 JP 06778297 A JP06778297 A JP 06778297A JP 6778297 A JP6778297 A JP 6778297A JP 3486832 B2 JP3486832 B2 JP 3486832B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は軌道、道路上走行
車等の車両ユニット又は部品等(以下、被洗浄物とい
う)に対して、加熱した洗浄液を加圧噴射し、これらに
付着した油脂汚泥を除去する噴射洗浄装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】新幹線、在来線及び地下鉄等の軌道上走
行車は、所定の走行距離または走行時間に達すると例え
ば台車ユニットの定期検査が行われ、各種探傷法により
各部品を探傷し、損傷部品は交換が行われて安全運行が
確保されている。このような探傷や良好な作業環境の維
持のために、前工程として台車ユニットの表面やベアリ
ングに付着した油脂汚泥を除去する作業が行われてい
る。また、各種の農業用、土建業用あるいは乗用等の道
路走行車においても定期検査、オーバーホール時にはエ
ンジン、車体の下回り等、または部品等の表面に付着し
た油脂汚泥を除去する作業が行われている。従来の上記
除去作業に使用される洗浄装置は、洗浄処理部が二以上
の洗浄室で構成されており、第一洗浄室で被洗浄物に薬
液を高圧噴射し、油脂汚泥を化学的作用により溶解する
と同時に物理的作用により油脂汚泥を剥離した後、第二
洗浄室で温水を低圧噴射し、剥離した油脂汚泥と被洗浄
物に付着した薬液を除去する仕上げ工程を行うようにな
っている。
【0003】しかし、上記従来の洗浄装置では、被洗浄
物が複雑な形状で、高圧噴射液を直射できない死角部分
がある場合は、その死角部分の油脂汚泥を剥離すること
ができないため、被洗浄物に付着した油脂汚泥を完全に
洗浄することは困難であるだけでなく、フロン、アルカ
リ性薬液等の薬液による化学的洗浄を併用するので、廃
液、薬臭が環境に及ぼす影響が大きい。
【0004】また、洗浄液を循環させて使用するには薬
液と仕上げ液を分離回収する必要があり、そのためには
洗浄室を二か所以上設置して薬液と仕上げ液を個別に噴
射しなければならないだけでなく、薬液槽と仕上げ液槽
も個別に装備しなければならないので設備が大規模とな
り、所要設置面積が広くなる欠点があった。
【0005】一方、薬液による環境への影響を考慮し
て、薬液を使用せず、温水のみによる洗浄を行う場合に
は、温水の噴射圧力を高めて衝撃力を強めることで物理
的洗浄効果を高めるとともに、噴射液量を増加すること
で被洗浄物の温度を十分に上昇させて油脂汚泥の溶解を
促進する必要がある。
【0006】ところが、既存設備のまま噴射圧力を高め
た場合には、単位時間、単位動力当たりの噴射液量は低
圧噴射時に比較して少なくなり、このため、被洗浄物の
温度を上昇させるのに必要な噴射液量を高圧噴射液のみ
でカバーすることができない。また、噴射液量が絶対的
に不足しているため、高圧噴射液により油脂汚泥を剥離
しても、これら油脂汚泥は洗い流されることなく被洗浄
物に付着したままの状態となってしまう。このように、
高い噴射圧力と十分な噴射液量を両立することは困難で
あり、この問題点をポンプ能力の大きさだけで解決しよ
うとすると、非常に大きなポンプ能力を持つ特別なポン
プを必要とし、これに伴って洗浄装置の規模が大型にな
るだけでなく建造費用及び運転コストも高くなってしま
う欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の洗浄
装置の持つ上記諸問題を解決し、薬液を含まない温水の
みによる噴射洗浄により、被洗浄物の形状が複雑で、高
圧噴射液を直射できない死角部分がある場合でも、その
死角部分の油脂汚泥を完全に洗浄することができるうえ
に、所要設置面積が狭く、又廃液、薬臭による環境汚染
を発生させない噴射洗浄装置を提供することを課題とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
めに本発明における噴射洗浄装置は、単一の洗浄室の左
右両壁面に開閉自在な搬入口、搬出口が設けられてお
り、該搬入口、該搬出口を貫通して被洗浄物搬送手段が
設置され、前記洗浄室内に形成した被洗浄物搬送用空間
を包囲するように高圧噴射ノズル及び低圧噴射ノズルが
設置されている噴射洗浄装置において、被洗浄物搬送用
空間 (S) を包囲する領域には複数の高圧噴射ノズル (21)
が取り付けられた複数個の高圧用パイプ (22) と複数の低
圧噴射ノズル (31) が取り付けられた複数個の低圧用パイ
(32) とが揺動、回転、往復の組合わせで構成される駆
動手段により前記被洗浄物搬送手段上の前記被洗浄物搬
送用空間 (S) に向かって平均的に洗浄液が噴射できるよ
うに配置され、前記高圧用パイプ(22)、低圧用パイプ(3
2)には、それぞれ開閉制御弁(24)を介して、高圧ポンプ
(23)、低圧ポンプ(33)から洗浄液を供給し、且つ洗浄済
液の浄化及び加熱を行う洗浄液浄化手段を備えた液槽(4
1)から洗浄液を前記高圧用ポンプ(23)及び低圧用ポンプ
(33)のそれぞれに吸引して循環させるように配管し、
射圧力の異なる加熱した温水の洗浄液を前記被洗浄物搬
送用空間 (S) 内に位置する被洗浄物(W)に同時に噴射して
洗浄できるようにしたことを要旨とする。
【0009】本発明に係る噴射洗浄装置によれば、被洗
浄物 (W) 温度を十分に上昇させて、油脂汚泥を効果的
に溶解流出させて洗浄することができ、特に高圧噴射ノ
ズル (21)低圧噴射ノズル (31) 同方向から洗浄液を噴
射できるように配設することにより、高圧噴射ノズル (2
1) からの高圧噴射液により被洗浄物 (W) から剥離した油
脂汚泥に低圧噴射ノズル (31) からの大量の低圧噴射液が
噴射されて、剥離作用と洗い流し作用が同時且つ相乗的
に作用して洗浄効果を高めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】及び
【実施例】(実施例) 本発明の実施例に係る噴射洗浄装置を図面に基づいて説
明すると、図1は噴射洗浄装置全体の上面略図、図2は
図1における洗浄室 (11) AーA断面構成略図、図3は
図1における洗浄室 (11) BーB断面構成略図であっ
て、内底部(15)が漏斗状となった洗浄室(11)の左右両壁
面に、被洗浄物 (W) 搬入口(12)、搬出口(13)が設けら
れており、昇降可能な開閉扉(12a)、(13a)を有してい
る。前記洗浄室(11)には、被洗浄物搬送手段として前記
搬入口(12)、前記搬出口(13)を貫通して搬送レールと搬
送レール上の被洗浄物(W)を微速で押送する押送手段
(以下、搬送用レール (14) とする)が設置され、該搬送
用レール (14) 上を搬送される被洗浄物(W)を包囲するよ
うに、被洗浄物搬送用空間(S)が形成され、その周囲に
複数の洗浄液噴射ノズルが配置されている。
【0011】前記洗浄液噴射ノズルは高圧用パイプ(22)
と低圧用パイプ(32)とで構成され、その配置について
2及び図3を参照して説明する。まず、洗浄室(11)の上
部及び下部に、水平とした高圧用パイプ(22)に複数の高
圧噴射ノズル(21)が取り付けられており、上部の前記高
圧用パイプ(22)は、前記搬送用レール (14) 上の被洗浄物
(W)に温水をくまなく噴射できるように回転自在に支持
されている。該回転自在の支持は該高圧用パイプ(22)の
長手方向中央部に軸杆パイプ(22a)が垂直に接合される
と共に該軸杆パイプ(22a)を軸受 (22b) 支持した構成で
ある。そして該軸杆パイプ(22a)に軸着された従動側プ
ーリ(26b)はベルト(25)を介して駆動側プーリ(26a)、電
動無段変速モータ(27)に連結されて、前記軸杆パイプ(2
2a)を中心として前記搬送用レール (14) 上で回転するよ
う構成されている。前記軸杆パイプ(22a)の端部はスイ
ベルジョイント(39)を介して後述する高圧ポンプ(23)に
配管されている。
【0012】また、下部の高圧用パイプ(22)は前記搬送
用レール (14) の下部において、該搬送用レール (14) の進
行方向と直角に、かつ水平方向であって、該高圧用パイ
プ(22)の長手方向に摺動自在に支持されている。該摺動
手段は、往復駆動用モータ(29)の回転を減速機を介して
往復運動に変換するクランク機構(28)によって該高圧用
パイプ(22)に長手方向の往復運動を伝達する手段で行わ
せる。該高圧用パイプ(22)の一端はフレキシブル管(22
c)を介して、前記軸杆パイプ(22a)からの配管と合わせ
高圧ポンプ (23) に配管される。
【0013】前記洗浄室(11)内の上部、下部及び側部に
は、複数の低圧噴射ノズル(31)が取り付けられた複数本
の低圧用パイプ(32)が前記搬送用レール(14)と平行にス
イベルジョイント(39)と軸受 (32a) 用いて揺動自在に
設置されており、各低圧用パイプ(32)の一端部に軸着さ
れたスプロケット(35)にチェーン(34)が掛けられ、該チ
ェーン(34)が掛っている単体の駆動スプロケット(36)を
無段変速可能な電動モータ(38)を動力源とする減速及び
クランク機構(37)を介して揺動させ、低圧用パイプ(31)
を左右各45度ずつ揺動させる。
【0014】前記高圧用パイプ(22)、前記低圧用パイプ
(32)は各々独立して開閉できる開閉制御弁(24)を介して
それぞれ市販の高圧ポンプ(23)、低圧ポンプ(33)に配管
されており、該高圧ポンプ(23)、該低圧ポンプ(33)も作
動、停止を独立して行うことができ、同時噴射の他、時
間差をつけて洗浄液を噴射できるような設定も可能であ
る。
【0015】また、前記高圧ポンプ(23)、前記低圧ポン
プ(33)はいずれも、洗浄室(11)の漏斗状の内底部(15)の
下に設置された、液槽(41)の取水口(45)に配管され、液
槽(41)内で浄化した洗浄液を吸引し各ノズルに圧送す
る。該液槽(41)内は、洗浄済液の浄化を行うため潜り堰
(43)、溢流堰(44)によって、一次区画槽(46)、二次区画
槽(47)、三次区画槽(48)に仕切られており、一次区画槽
(46)内には洗浄液を加熱するためのヒーターとサーモス
タットから成る加熱源(42)を設置して、前記漏斗状の内
底部 (15) 形成された流入口(16)から一次区画槽(46)に
流入する洗浄済液から汚泥等を沈殿した後、二次区画槽
(47)の上澄液を三次区画槽(48)に流入させ、前記各ポン
プの取水口(45)の取り付けられた三次区画槽(48)に浄化
した洗浄液を最終的に貯水する。当該洗浄液浄化手段は
液槽(41)内に容易かつ安価に設置することができるとと
もに、要求される洗浄済液の浄化処理能力を十分に満た
している。また、一般に噴射洗浄装置に使用する高圧噴
射ノズル(21)は噴射口径が小さく、洗浄液に不純物が混
入していると目詰まりを発生させることがあるが、本浄
化手段によれば目詰まりの発生は稀である。また、浄化
手段としてストレーナー、グリストラップ等を使用した
場合に比較して、頻繁に循環系統のメンテナンスを行う
必要がないので、操業を休止することもなく、ランニン
グコストも安価である。
【0016】被洗浄物(W)の搬入、洗浄、搬出のライン
は、図1に示すように、前記洗浄室(11)の壁面に形成し
た被洗浄物(W)の搬入口(12)、搬出口(13)の各々の外部
には、洗浄室(11)内に設置した搬送用レール (14) 連続
した位置に回転角90度のターンテーブル(17)が設置さ
れ、さらに該ターンテーブル(17)から連続し、かつ前記
洗浄室(11)に対して90度の方向に搬送用レール (14)
設置されており、これらの搬送用レール (14) 平面コ字
形を形成している。この構成によれば被洗浄物 (W)
送、方向転換、洗浄を狭いスペースで行うことができ、
噴射洗浄装置を比較的狭いスペースにも設置することが
できるので、設置場所の確保が容易である。
【0017】しかし、本発明にかかる噴射洗浄装置の構
成はこれらに限定されるものではない。すなわち、本実
施例では被洗浄物 (W) 表面に平均的に洗浄液を噴射す
べく、被洗浄物 (W)搬送用レール (14) 洗浄室(11)内
を低速で連続移動させているが、洗浄の目的によっては
洗浄室(11)内で一時停止させて洗浄してもよい。また、
被洗浄物 (W) 軌道上、道路上走行車等の小型の部品等
の場合、被洗浄物搬送手段をローラコンベアと押送手段
とし、被洗浄物 (W) パレット等に載せ、押送手段によ
りローラコンベア上を押送して洗浄室(11)内へ入れ、一
定時間停止させて洗浄を終えた後に洗浄室(11)外へ移動
させるようにしてもよく、他の公知の搬送手段を用いる
こともできる。
【0018】また、上部の高圧噴射ノズル(21)は回転さ
せ、下部のものは往復とし、低圧噴射ノズル(31)は被洗
浄物 (W) 進行方向と平行に被洗浄物 (W) 上部、下部、
側部より揺動噴射して、被洗浄物 (W) 全面に洗浄液の噴
射を行う手段としたが、必要に応じて高圧噴射ノズル(2
1)、低圧噴射ノズル(31)を被洗浄物 (W) 上部及び下
部、若しくは上部、下部、及び側部等より、前記被洗浄
物搬送手段上の前記被洗浄物搬送用空間 (S) 向かって
平均的に洗浄液が噴射できるように配置し、前記高圧用
パイプ(22)、低圧用パイプ(32)を揺動、回転、往復のい
ずれか又はこれらの組合わせによる運動可能として設置
してもよく、例えば、高圧噴射ノズル(21)が複数取り付
けられた高圧用パイプ(22)を洗浄室(11)内の上部、下部
及び側部に揺動しつつ往復するように設置し、低圧噴射
ノズル(31)が複数取り付けられた低圧用パイプ(32)を
洗浄物 (W) の進行方向と平行に洗浄室(11)内の上部、下
部、側部に揺動するように設置して高圧噴射ノズル(2
1)、低圧噴射ノズル(31)が対になるようにしてもよい。
【0019】さらに、被洗浄物 (W) 小さい場合や洗浄
個所が狭い範囲の場合等、被洗浄物 (W) 形状や洗浄目
的によっては高圧噴射ノズル(21)、低圧噴射ノズル(31)
を固定して同時噴射としてもよく、その他時間差噴射も
可能である。時間差噴射を行うことにより、まず低圧噴
射により被洗浄物(W)の温度を十分に高めて、該被洗浄
物(W)に強固に付着した油脂汚泥等の溶解を促進した
後、低圧噴射と同時に、あるいは切り替えて高圧噴射を
行い、高圧噴射の物理的洗浄効果により油脂汚泥等を剥
離させ、再度低圧噴射液により剥離した油脂等を除去す
ることができる。この他、噴射制御手段、洗浄液圧送手
段、洗浄済液の浄化及び加熱を行う循環手段についても
他の公知の手段を選択して使用することができる。
【0020】次に、本発明の洗浄装置の使用状態につい
て説明すると、高圧ポンプ(23)の噴射圧力は通常10〜
200k g/cm2 とし、低圧ポンプ(33)の噴射圧力は通常
2k g/cm2 以上とする。高圧噴射液量と低圧噴射液量及
び噴射圧力差は被洗浄物 (W) 付着した汚れの種類によ
り適宜増減して設定する。例えば、油脂汚泥が強固に付
着している場合は圧力の高いポンプを使用し、噴流衝突
力による洗浄力を高めるようにする。
【0021】洗浄液は通常液温70〜90度の範囲で使
用するが、高温であるほうが洗浄効果は高い。しかし、
液温が90度を越えるとキャビテーションを誘発し、ポ
ンプの効率が低下するおそれがあるため、上記温度範囲
での使用が望ましい。グリス等の油脂分が多量に付着し
たベアリング等を洗浄する場合は、油脂分を溶解させる
ため液温を高くし、高圧噴射は12k g/cm2 程度とし
て、高圧噴射量を多く設定する。これは高圧噴射液の直
射できない部分があるので、その死角となる部分に高圧
噴射の二次圧力液と高温低圧噴射液を同時に流入させ
て、油脂分を溶解流出させるためである。この手段によ
れば、例えばベアリングを洗浄した場合は従来洗浄でき
なかった内輪、外輪の間の鋼球の間まで洗浄することが
可能となる。
【0022】洗浄液は次のようにして浄化循環が行われ
る。まず、被洗浄物(W)の洗浄を終え、溶解した油脂及
び汚泥を含む沈降スラッジが含まれている洗浄液が洗浄
室(11)の内底部(15)に落ち、流入口(16)より液槽(41)の
一次区画槽(46)に流入する。潜り堰(43)で仕切られた一
次区画槽(46)と二次区画槽(47)は液槽(41)の内底部で連
通しているため洗浄液及び沈降スラッジは二次区画槽(4
7)に移動し、浮上油脂のみが分離される。次に、二次区
画槽(47)と三次区画槽(48)を仕切る溢流堰(44)は液槽(4
1)の壁面及び潜り堰(43)より低く設定されており、洗浄
液は二次区画槽(47)から溢れて三次区画槽 (48) に移動
るが、沈降スラッジは二次区画槽 (47) に残され、分離さ
れる。このように分離された油脂、沈降スラッジを回収
し、油脂をさらに油水分離槽、沈降スラッジを遠心分離
機、フィルター濾過機等で洗浄液と分離し、回収された
洗浄液は再度液槽(41)に戻される。液槽(41)内に流入し
た洗浄液は一次区画槽(46)に設置された加熱源(42)によ
り再加熱され、再度高圧ポンプ(23)、低圧ポンプ(24)に
より各噴射ノズルから噴射される。
【0023】本方式によれば高圧噴射を20k g/cm2
下の温水噴射としたときでも軌道上走行車の台車ユニッ
ト等に付着した油脂汚泥の除去については従来の薬液噴
射による脱脂洗浄と同等の洗浄効果を満たし得るし、2
0〜200k g/cm2 の高圧噴射の場合も、洗浄液を高圧
及び低圧で同時噴射すれば高圧噴射のみに比較して高い
洗浄効果が得られることが確かめられている。
【0024】
【発明の効果】以上説明した本発明に係る噴射洗浄装置
によれば、単一の洗浄室内において、高圧噴射ノズルと
低圧噴射ノズルの双方を設置し、被洗浄物に対して高圧
噴射と同時に低圧噴射で多量の高温水の噴射を行うこと
ができるので、被洗浄物の温度を十分に上昇させて、油
脂や汚泥の溶解を促進し、高圧噴射を必要としない汚れ
を洗い流すとともに、形状が複雑で、洗浄液を直射でき
ない死角部分を有する被洗浄物の油脂や汚泥を効果的に
溶解流出させて洗浄し、高圧噴射により剥離して被洗浄
物の表面に付着した汚物を絶えず洗い流して高圧噴射液
が絶えず被洗浄物の表面を直射する状態とすることで、
洗浄効率を高め、仕上げ工程も同時に終えてしまうこと
ができ、特に高圧噴射ノズルと低圧噴射ノズルが同方向
から洗浄液を噴射できるように配設することにより、高
圧噴射ノズルからの高圧噴射液により被洗浄物から剥離
した油脂汚泥に低圧噴射ノズルからの大量の低圧噴射液
が同時に噴射されて、剥離作用と洗い流し作用が同時且
つ相乗的に作用して洗浄効果を高めることができる。さ
らに被洗浄物の温度を上昇させるのに必要な噴射液量は
低圧噴射液でカバーでき、高圧噴射液量を減らすことが
できるので、高圧ポンプも特別なものを使用する必要が
なく、結果として建造費用が低く抑えられ、電力使用料
等の低減により運転コストを抑えることもできる。
【0025】また、温水のみの洗浄液により洗浄工程、
仕上げ工程を同時に行うため、洗浄液を分離回収する必
要がないので洗浄室を一か所設ければよく、薬液槽と仕
上げ液槽を個別に設置する必要もない。このため、二か
所以上洗浄室を設置していた従来の噴射洗浄装置と比較
して設備面積が半分以下となる。当然、フロン、アルカ
リ性薬液等の薬液を使用しないので、薬液が原因となる
廃液、薬臭が環境に及ぼす影響も解消される。
【0026】以上により、従来の洗浄装置の諸問題を解
決し、薬液を含まない温水のみによる洗浄によって、被
洗浄物の形状が複雑で、高圧噴射液を直射できない部分
がある場合でも、その死角となる部分の汚泥を完全に洗
浄することができ、設備規模がコンパクトで、廃液、薬
臭による環境汚染を発生させない台車洗浄装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る噴射洗浄装置全体の上
面略図である。
【図2】 図1における洗浄室 (11) AーA断面構成略
図である。
【図3】 図1における洗浄室 (11) BーB断面構成略
図である。
【符号の説明】
(11) 洗浄室 (12) 搬入口 (13) 搬出口 (14) 搬送用レール (15) 内底部 (17) ターンテーブル (21) 高圧噴射ノズル (22) 高圧用パイプ (23) 高圧ポンプ (24) 開閉制御弁 (31) 低圧噴射ノズル (32) 低圧用パイプ (33) 低圧ポンプ (41) 液槽 (42) 加熱源 (43) 潜り堰 (44) 溢流堰 (46) 一次区画槽 (47) 二次区画槽 (48) 三次区画槽 (W) 被洗浄物 (S) 被洗浄物搬送用空間

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一の洗浄室の左右両壁面に開閉自在な
    搬入口、搬出口が設けられており、該搬入口、該搬出口
    を貫通して被洗浄物搬送手段が設置され、前記洗浄室内
    に形成した被洗浄物搬送用空間を包囲するように高圧噴
    射ノズル及び低圧噴射ノズルが設置されている噴射洗浄
    装置において、被洗浄物搬送用空間 (S) を包囲する領域
    には複数の高圧噴射ノズル (21) が取り付けられた複数個
    の高圧用パイプ (22) と複数の低圧噴射ノズル (31) が取り
    付けられた複数個の低圧用パイプ (32) とが揺動、回転、
    往復の組合わせで構成される駆動手段により前記被洗浄
    物搬送手段上の前記被洗浄物搬送用空間 (S) に向かって
    平均的に洗浄液が噴射できるように配置され、前記高圧
    用パイプ(22)、低圧用パイプ(32)には、それぞれ開閉制
    御弁(24)を介して、高圧ポンプ(23)、低圧ポンプ(33)か
    ら洗浄液を供給し、且つ洗浄済液の浄化及び加熱を行う
    洗浄液浄化手段を備えた液槽(41)から洗浄液を前記高圧
    用ポンプ(23)及び低圧用ポンプ(33)のそれぞれに吸引し
    て循環させるように配管し、噴射圧力の異なる加熱した
    温水の洗浄液を前記被洗浄物搬送用空間 (S) 内に位置す
    る被洗浄物(W)に同時に噴射して洗浄できるようにした
    ことを特徴とする軌道、道路上走行車等の車両ユニット
    又は部品用の噴射洗浄装置。
  2. 【請求項2】 高圧噴射ノズル (21) と低圧噴射ノズル (3
    1) が同方向から洗浄液を噴射できるように配設されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の軌道、道路上走行車
    等の車両ユニット又は部品用の噴射洗浄装置。
JP06778297A 1997-03-21 1997-03-21 軌道、道路上走行車等の車両ユニット又は部品用の噴射洗浄装置 Expired - Lifetime JP3486832B2 (ja)

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