JP3486208B2 - トランスの除染方法 - Google Patents
トランスの除染方法Info
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- JP3486208B2 JP3486208B2 JP18251093A JP18251093A JP3486208B2 JP 3486208 B2 JP3486208 B2 JP 3486208B2 JP 18251093 A JP18251093 A JP 18251093A JP 18251093 A JP18251093 A JP 18251093A JP 3486208 B2 JP3486208 B2 JP 3486208B2
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- pcb
- solvent
- contaminated
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B08—CLEANING
- B08B—CLEANING IN GENERAL; PREVENTION OF FOULING IN GENERAL
- B08B7/00—Cleaning by methods not provided for in a single other subclass or a single group in this subclass
- B08B7/0021—Cleaning by methods not provided for in a single other subclass or a single group in this subclass by liquid gases or supercritical fluids
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- Detergent Compositions (AREA)
- Coils Or Transformers For Communication (AREA)
- Extraction Or Liquid Replacement (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はポリ塩化ビフェニール
（以下、ＰＣＢと略称）で汚染されたトランス（変圧
器）から、有害なＰＣＢを除去して無害化する方法に関
する。
（以下、ＰＣＢと略称）で汚染されたトランス（変圧
器）から、有害なＰＣＢを除去して無害化する方法に関
する。
【０００２】
【従来の技術】従来トランスの絶縁油としてＰＣＢが用
いられてきたが、その毒性に対して使用禁止となった。
しかしながら、ＰＣＢに汚染されたトランスを除染する
技術が強く望まれている。
いられてきたが、その毒性に対して使用禁止となった。
しかしながら、ＰＣＢに汚染されたトランスを除染する
技術が強く望まれている。
【０００３】トランスからのＰＣＢ除染技術は現在確立
されておらず、例えばＰＣＢの溶解度の大きい液体溶剤
で洗浄する方法では、トランス中のコイル内部への拡散
抵抗が大きく、ＰＣＢの抽出効率は極めて悪く、効率的
な除染方法が強く望まれている。
されておらず、例えばＰＣＢの溶解度の大きい液体溶剤
で洗浄する方法では、トランス中のコイル内部への拡散
抵抗が大きく、ＰＣＢの抽出効率は極めて悪く、効率的
な除染方法が強く望まれている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明はＰＣＢ汚染ト
ランスからＰＣＢを比較的短時間で完全に除去して無害
化する方法を提供しようとするものである。
ランスからＰＣＢを比較的短時間で完全に除去して無害
化する方法を提供しようとするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明はＰＣ
Ｂで汚染されたトランスの除染方法であって、トランス
中の多層巻コイル又は該コイルを含むトランス本体を、
擬臨界状態のＣＯ2 溶媒又はこのＣＯ2 に助溶剤を添加
した混合溶媒と接触させ、該多層巻コイル中のＰＣＢを
抽出し、トランスを再生することを特徴とするＰＣＢ汚
染トランスの除染方法である。
Ｂで汚染されたトランスの除染方法であって、トランス
中の多層巻コイル又は該コイルを含むトランス本体を、
擬臨界状態のＣＯ2 溶媒又はこのＣＯ2 に助溶剤を添加
した混合溶媒と接触させ、該多層巻コイル中のＰＣＢを
抽出し、トランスを再生することを特徴とするＰＣＢ汚
染トランスの除染方法である。
【０００６】本明細書において超臨界状態のＣＯ2 とは
温度がＣＯ2 の臨界温度３１℃以上で、かつ圧力がＣＯ
2 の臨界圧力７２atm 以上の状態を云う。又、擬臨界状
態のＣＯ2 とは温度が５〜３１℃で、圧力がその温度に
おけるＣＯ2 蒸気圧以上に保持した状態を云う。
温度がＣＯ2 の臨界温度３１℃以上で、かつ圧力がＣＯ
2 の臨界圧力７２atm 以上の状態を云う。又、擬臨界状
態のＣＯ2 とは温度が５〜３１℃で、圧力がその温度に
おけるＣＯ2 蒸気圧以上に保持した状態を云う。
【０００７】本発明で云う助溶剤とは、ＰＣＢが完全に
溶解する液状の溶剤又はガス状の溶剤で例えば下記に示
すようなものをいう。 （１）飽和炭化水素類 ＣnＨ2n+2（ｎ＝３〜２０） （２）不飽和炭化水素類 ＣnＨ2n（ｎ＝３〜２０） （３）フロン類 （４）その他の溶剤：アセトン，エタノール，ＴＨＦ
（テトラヒドロフラン）
溶解する液状の溶剤又はガス状の溶剤で例えば下記に示
すようなものをいう。 （１）飽和炭化水素類 ＣnＨ2n+2（ｎ＝３〜２０） （２）不飽和炭化水素類 ＣnＨ2n（ｎ＝３〜２０） （３）フロン類 （４）その他の溶剤：アセトン，エタノール，ＴＨＦ
（テトラヒドロフラン）
【０００８】
【作用】以下、本発明の一実施態様を図１によって説明
し、その作用を明らかにする。図１において、１：抽出
セル、２：ＰＣＢ付着トランス本体、３：多孔板型支持
板、４：フランジ、５：溶媒入口、６：溶媒出口、７：
減圧弁、８：減圧弁出口、９：熱交換器、１０：熱交換
器出口、１１：溶媒循環ライン、１２：溶媒分離器、１
３：ミストセパレータ、１４：ＰＣＢ抜出し口、１５：
溶媒抜出し口（実質的にＰＣＢを含まず）、１６：溶媒
循環用コンプレッサである。
し、その作用を明らかにする。図１において、１：抽出
セル、２：ＰＣＢ付着トランス本体、３：多孔板型支持
板、４：フランジ、５：溶媒入口、６：溶媒出口、７：
減圧弁、８：減圧弁出口、９：熱交換器、１０：熱交換
器出口、１１：溶媒循環ライン、１２：溶媒分離器、１
３：ミストセパレータ、１４：ＰＣＢ抜出し口、１５：
溶媒抜出し口（実質的にＰＣＢを含まず）、１６：溶媒
循環用コンプレッサである。
【０００９】ＰＣＢで汚染されたトランス２は抽出セル
１内に置き、フランジ４を閉めて密閉する。次に、溶媒
入口５より擬臨界状態のＣＯ2 溶媒又はこのＣＯ2 に例
えばｎ−ヘキサンを添加した混合溶媒を供給し、トラン
ス２と接触させることにより、溶媒は容易にトランスの
間隙に拡散し、ＰＣＢを抽出する。
１内に置き、フランジ４を閉めて密閉する。次に、溶媒
入口５より擬臨界状態のＣＯ2 溶媒又はこのＣＯ2 に例
えばｎ−ヘキサンを添加した混合溶媒を供給し、トラン
ス２と接触させることにより、溶媒は容易にトランスの
間隙に拡散し、ＰＣＢを抽出する。
【００１０】トランス中では多層コイルの奥深く浸透し
たＰＣＢが最も除染が難しいが、臨界点近傍のＣＯ2 は
液体状態の溶媒に較べて拡散係数が約１００倍以上大き
く、粘度は約１／１００と小さいこと及びＰＣＢをよく
溶解するので多層コイルの奥深く浸透したＰＣＢを効率
よく抽出できる。
たＰＣＢが最も除染が難しいが、臨界点近傍のＣＯ2 は
液体状態の溶媒に較べて拡散係数が約１００倍以上大き
く、粘度は約１／１００と小さいこと及びＰＣＢをよく
溶解するので多層コイルの奥深く浸透したＰＣＢを効率
よく抽出できる。
【００１１】ｎ−ヘキサンはＣＯ2 よりもＰＣＢをよく
溶解するので、ＣＯ2 にｎ−ヘキサンを少量添加するだ
けでＰＣＢの溶解度は増大し、ＣＯ2 単独よりも更に効
率的なＰＣＢ抽出が可能となる。一般的には、ＣＯ2 １
００ｇに対してｎ−ヘキサンは１〜１０ｇ添加するが、
具体的にはトランス中のＰＣＢ量より必要なｎ−ヘキサ
ン量を決定すべきである。
溶解するので、ＣＯ2 にｎ−ヘキサンを少量添加するだ
けでＰＣＢの溶解度は増大し、ＣＯ2 単独よりも更に効
率的なＰＣＢ抽出が可能となる。一般的には、ＣＯ2 １
００ｇに対してｎ−ヘキサンは１〜１０ｇ添加するが、
具体的にはトランス中のＰＣＢ量より必要なｎ−ヘキサ
ン量を決定すべきである。
【００１２】通常トランス中にはＰＣＢの他にトランス
油も付着しており、溶媒にはＰＣＢとともに一部のトラ
ンス油も抽出され、溶媒出口６より抜き出され、減圧弁
７により減圧して熱交換器９にて断熱減圧による温度低
下を防止して、溶媒分離器１２に導入し、実質的にＰＣ
Ｂを含まれないガス状ＣＯ2 を溶媒抜出し口１５より、
相分離した液状ＰＣＢをＰＣＢ抜出し口１４より抜き出
す。
油も付着しており、溶媒にはＰＣＢとともに一部のトラ
ンス油も抽出され、溶媒出口６より抜き出され、減圧弁
７により減圧して熱交換器９にて断熱減圧による温度低
下を防止して、溶媒分離器１２に導入し、実質的にＰＣ
Ｂを含まれないガス状ＣＯ2 を溶媒抜出し口１５より、
相分離した液状ＰＣＢをＰＣＢ抜出し口１４より抜き出
す。
【００１３】トランス油は殆どライン１４より抜き出さ
れ、一部ライン１５に同伴されるが特に問題とはならな
い。
れ、一部ライン１５に同伴されるが特に問題とはならな
い。
【００１４】次にライン１５のＣＯ2 溶媒はコンプレッ
サ１６により再圧縮され、その断熱圧縮熱を熱交換器９
で回収し、再び抽出セル１の下部の溶媒入口５に再循環
使用するものである。
サ１６により再圧縮され、その断熱圧縮熱を熱交換器９
で回収し、再び抽出セル１の下部の溶媒入口５に再循環
使用するものである。
【００１５】
【実施例】ＰＣＢで汚染されたトランス中の多層巻コイ
ルを、内容積１リットルの抽出セルに格納し、ＣＯ2 溶
媒（擬臨界状態のＣＯ 2 又は参考例としての臨界状態の
ＣＯ 2 ）、ＣＯ2 溶媒とｎ−ヘキサンとの混合溶媒及び
ｎ−ヘキサンを用いてＰＣＢ抽出率の経時変化を測定し
た。その結果を図２に示す。これより、液体溶媒のｎ−
ヘキサンでは１０時間処理しても、約８０％のＰＣＢは
コイル中に残っており、抽出効率が悪く、実用的でなか
った。一方、ＣＯ2又はＣＯ2 ＋ｎ−ヘキサンではＰＣ
Ｂの抽出速度は大きく、抽出率もほぼ１００％となり、
比較的短時間でＰＣＢを除染して無害化できることがわ
かった。
ルを、内容積１リットルの抽出セルに格納し、ＣＯ2 溶
媒（擬臨界状態のＣＯ 2 又は参考例としての臨界状態の
ＣＯ 2 ）、ＣＯ2 溶媒とｎ−ヘキサンとの混合溶媒及び
ｎ−ヘキサンを用いてＰＣＢ抽出率の経時変化を測定し
た。その結果を図２に示す。これより、液体溶媒のｎ−
ヘキサンでは１０時間処理しても、約８０％のＰＣＢは
コイル中に残っており、抽出効率が悪く、実用的でなか
った。一方、ＣＯ2又はＣＯ2 ＋ｎ−ヘキサンではＰＣ
Ｂの抽出速度は大きく、抽出率もほぼ１００％となり、
比較的短時間でＰＣＢを除染して無害化できることがわ
かった。
【００１６】
【発明の効果】本発明は以上詳記したように、ＰＣＢで
汚染されたトランスを除染するに際し、トランスの中で
も最も構造的に除染の困難な多層巻きコイルの除染につ
いて、擬臨界状態のＣＯ2 溶媒又は擬臨界状態のＣＯ2
＋助溶剤の混合溶媒の高拡散・低粘性及びＰＣＢ溶解特
性を巧みに利用・活用することにより比較的短時間でＰ
ＣＢを抽出できトランスを無害化できるという効果を奏
する。
汚染されたトランスを除染するに際し、トランスの中で
も最も構造的に除染の困難な多層巻きコイルの除染につ
いて、擬臨界状態のＣＯ2 溶媒又は擬臨界状態のＣＯ2
＋助溶剤の混合溶媒の高拡散・低粘性及びＰＣＢ溶解特
性を巧みに利用・活用することにより比較的短時間でＰ
ＣＢを抽出できトランスを無害化できるという効果を奏
する。
【図１】本発明を実施するためのプロセスフロー。
【図２】実施例の結果を示す図表。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 岡 洋祐
広島県広島市中区小町４番33号 中国電
力株式会社内
(72)発明者 徳政 賢治
広島県広島市中区小町４番33号 中国電
力株式会社内
(72)発明者 堀添 浩俊
広島県広島市西区観音新町四丁目６番22
号 三菱重工業株式会社 広島研究所内
(72)発明者 嶋田 隆文
広島県広島市西区観音新町四丁目６番22
号 三菱重工業株式会社 広島研究所内
(72)発明者 筒井 浩養
東京都千代田区丸の内二丁目５番１号
三菱重工業株式会社 本社内
(56)参考文献 特開 平５−47732（ＪＰ，Ａ)
特開 平４−17333（ＪＰ，Ａ)
“ＡＣＳ Ｓｙｍｐ，Ｓｅｒ．”，Ｖ
ｏｌ．488，ｐ．336−361，1992
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
C11D 7/50
B01D 11/00
H01F 27/00
Claims (3)
- 【請求項１】 ポリ塩化ビフェニールで汚染されたトラ
ンスの除染方法であって、トランス中の多層巻コイル又
は該コイルを含むトランス本体を、擬臨界状態のＣＯ2
溶媒又は擬臨界状態のＣＯ2 に助溶剤を添加した混合溶
媒と接触させ、該多層巻コイル中のポリ塩化ビフェニー
ルを抽出し、トランスを再生することを特徴とするポリ
塩化ビフェニール汚染トランスの除染方法。 - 【請求項２】 前記助溶剤が飽和炭化水素であることを
特徴とする請求項１に記載のポリ塩化ビフェニール汚染
トランスの除染方法。 - 【請求項３】 前記飽和炭化水素がｎ−ヘキサンである
ことを特徴とする請求項２に記載のポリ塩化ビフェニー
ル汚染トランスの除染方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18251093A JP3486208B2 (ja) | 1993-07-23 | 1993-07-23 | トランスの除染方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18251093A JP3486208B2 (ja) | 1993-07-23 | 1993-07-23 | トランスの除染方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0734096A JPH0734096A (ja) | 1995-02-03 |
| JP3486208B2 true JP3486208B2 (ja) | 2004-01-13 |
Family
ID=16119565
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18251093A Expired - Fee Related JP3486208B2 (ja) | 1993-07-23 | 1993-07-23 | トランスの除染方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3486208B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7790036B2 (en) * | 2007-10-16 | 2010-09-07 | Yulex Corporation | Rapid expanded solvent extraction |
-
1993
- 1993-07-23 JP JP18251093A patent/JP3486208B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| "ＡＣＳ Ｓｙｍｐ，Ｓｅｒ．"，Ｖｏｌ．４８８，ｐ．３３６−３６１，１９９２ |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0734096A (ja) | 1995-02-03 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010619 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |