JP2005270836A - 有機ハロゲン化合物吸着剤の再生処理方法、及び該再生吸着剤を用いた有機ハロゲン化合物の吸着処理方法 - Google Patents

有機ハロゲン化合物吸着剤の再生処理方法、及び該再生吸着剤を用いた有機ハロゲン化合物の吸着処理方法 Download PDF

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鉱一 伊藤
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Abstract

【課題】 油中に微量混入した有機ハロゲン化合物を吸着した吸着剤から有機ハロゲン化合物を脱着させ、脱着処理後の吸着剤を、有機ハロゲン化合物の吸着に再度使用することができる吸着剤の再生処理方法、及び該吸着剤を用いた有機ハロゲン化合物の吸着処理方法を提供する。
【解決手段】 油中の有機ハロゲン化合物を吸着した吸着剤を有機溶剤で洗浄することにより、有機ハロゲン化合物を脱着させ、吸着剤の有機ハロゲン化合物吸着能を復帰させる。この再生吸着剤を使用して、再度、油中の有機ハロゲン化合物を吸着処理する。これにより、吸着剤を充填した吸着槽を2系統用いることにより、有機ハロゲン化合物の吸着処理と再生処理を同時に実施することができるので、吸着平衡に達し吸着が進まなくなった場合でも装置を分解することなく、連続的に吸着処理を継続できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、被処理油中の有機ハロゲン化合物を吸着した吸着剤の再生処理方法、及び該再生吸着剤を用いた有機ハロゲン化合物の吸着処理方法に関する。
各種有機ハロゲン化合物のなかでも、ポリ塩化ビフェニール(以下、PCBと略称することがある。)は人体を含む生体に極めて有害であることから、1973年に特定化学物質に指定され、その製造、輸入、使用が禁止されている。PCBは、高圧トランス、高圧コンデンサの絶縁油として、発電所や車輌、船舶等の電気設備に使用されてきたため、本来PCBを使用していなかった柱上変圧器等の絶縁油にも、絶縁油再生処理過程で混入したものと推測される微量のPCBが混入している可能性がある。そのため、廃却されたPCB混入絶縁油については、PCB特別措置法で無害化処理が義務づけられている。
しかしながら、この微量PCB混入絶縁油は大量に存在する可能性があることから、それらの保管や無害化処理に多大な時間とコストを要している。さらに、活線設備においては、設備停止した後に絶縁油を全量抜出して無害化処理を行う必要がある。また、PCB処理設備にて処理を試みる際には輸送許可が必要となり、それらの手続を経た上で処理設備まで大量の検体を安全に運ばなければならず、多くの時間と労力、エネルギーが必要となる。
PCBを含有する再生絶縁油を使用した配電用柱上変圧器の廃棄処理技術として、特許文献1には、柱上変圧器から予め絶縁油を抜油した後に、変圧器部材を破砕・分別して洗浄溶剤で洗浄し、洗浄溶剤と絶縁油とPCBを気液分離した後、排気中に残存するPCBを活性炭で吸着する方法が提案されている。
しかしながら、この技術はPCB含有絶縁油抜油後の破砕されたトランス構成部材から絶縁油とともにPCBを洗浄除去し、洗浄溶剤、絶縁油及びPCBを気液分離する際に、排気中のPCBを活性炭で吸着除去するものであり、吸着剤の再生にも言及していない。
従って、PCBが混入した絶縁油の無害化処理を変圧器貯蔵所などの現場で実施することが可能で、しかも、PCBを安全に大量処理することができ、かつ安価に無害化処理できる方法の開発が望まれていた。
特開平10−289824号公報
本発明は、前記従来の課題に鑑みてなされたものであり、有機ハロゲン化合物が微量混入した油中の有機ハロゲン化合物を吸着した吸着後の吸着剤から有機ハロゲン化合物を脱着させ、脱着させた吸着剤を有機ハロゲン化合物の吸着に再使用することが可能な吸着剤の再生処理方法、及び該吸着剤を用いた有機ハロゲン化合物の吸着処理方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、有機ハロゲン化合物を含む被処理油中の有機ハロゲン化合物を吸着した吸着剤を溶媒で洗浄することにより、有機ハロゲン化合物の脱着と、再度の有機ハロゲン化合物の吸着が可能になることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、被処理油中の有機ハロゲン化合物を吸着した吸着剤の再生処理方法であって、該吸着剤を溶媒で洗浄することにより吸着剤の有機ハロゲン化合物吸着能を復帰させることを特徴とする吸着剤の再生処理方法を提供する。
本発明の再生処理方法においては、好ましくは、前記溶媒が2級アルコールであり、前記吸着剤が活性炭であり、前記被処理油が絶縁油である。
本発明の吸着剤の再生処理方法においては、前記絶縁油が柱上変圧器、大型変圧器又はOFケーブル絶縁油タンクに充填又は保存されたものであっても良い。
本発明の吸着剤の再生処理方法においては、前記吸着剤が吸着槽に充填されて成り、該吸着槽に溶媒を連続的に流通させることにより吸着剤を洗浄しても良い。
上記の本発明の再生処理方法では、洗浄により脱離した有機ハロゲン化合物を含有する溶媒を、必要に応じて減容化処理した後、そのまま有機ハロゲン化合物分解処理に供して有機ハロゲン化合物を分解しても良い。
また、本発明は、被処理油中の有機ハロゲン化合物を、上記の吸着剤の再生処理方法によって再生処理された吸着剤を用いて吸着処理することを特徴とする有機ハロゲン化合物の吸着処理方法を提供する。
また、本発明は、容器内に充填又は保存された有機ハロゲン化合物を含有する被処理油を前記容器から抜出し、上記の吸着剤の再生処理方法によって再生処理された吸着剤を充填してなる吸着槽に流通させた後、該吸着槽を流通した被処理油を前記容器に循環させることにより、被処理油中の有機ハロゲン化合物を吸着処理することを特徴とする有機ハロゲン化合物の吸着処理方法を提供する。
本発明の吸着剤の再生処理方法によれば、被処理油中の有機ハロゲン化合物を吸着した吸着剤より有機ハロゲン化合物を脱着させることができ、しかも、脱着処理後の吸着剤は有機ハロゲン化合物吸着能を発揮するため、吸着剤を繰り返し使用することができる。また、脱着させた有機ハロゲン化合物を含む汚染洗浄溶媒は、分解処理に供することで容易に有機ハロゲン化合物を分解することができる。さらに、この汚染洗浄溶媒を減圧蒸留により溶媒分離し減容化することで、有機ハロゲン化合物の分解所要時間を短縮することができる。
また、本発明の有機ハロゲン化合物の吸着処理方法によれば、再生処理された吸着剤を使用して、再度、油中の有機ハロゲン化合物を吸着処理することができるので、コストダウンが図られる。又、これにより、容器内に充填又は保存された有機ハロゲン化合物を含有する被処理油を前記容器から抜出し、吸着剤を充填してなる吸着槽に流通させた後、該吸着槽を流通した被処理油を前記容器に循環させることにより、被処理油中の有機ハロゲン化合物を連続的に吸着処理することができる。そのため、変圧器貯蔵所などでの現場処理が可能となり、処理後の絶縁油を再使用することが可能となる。又、吸着剤を充填した吸着槽を2系統用いることにより、有機ハロゲン化合物の吸着処理と再生処理を同時に実施することができるので、吸着平衡に達し吸着が進まなくなった場合でも装置を分解することなく、連続的に吸着処理を継続できる。
本発明の吸着剤の再生処理方法は、被処理油中の有機ハロゲン化合物を吸着した吸着剤の再生処理方法であって、該吸着剤を溶媒で洗浄することにより、吸着剤から有機ハロゲン化合物を脱着させ、吸着剤の有機ハロゲン化合物吸着能を復帰させることを特徴とするものである。
上記の吸着剤としては、有機ハロゲン化合物を吸着しうるものであれば特に限定されるものではなく、例えば活性炭、ミクロポーラスシリケート、ゼオライト、イオン交換樹脂等が挙げられる。これらの吸着剤の中でも、PCBの吸着能に優れている点で活性炭が好ましい。活性炭は、粒状、繊維状、フェルト状、ハニカム状など種々の形態であって良い。
脱着処理を施す対象となる吸着剤は、有機ハロゲン化合物が微量混入した被処理油中の有機ハロゲン化合物を吸着してほぼ飽和吸着に到達したものである。前記の被処理油は、容器内に充填又は保存されたものでも良い。この容器としては、例えば、柱上変圧器、大型トランス、OFケーブル絶縁油タンクなどが挙げられる。これらの柱上変圧器、大型トランス、OFケーブル絶縁油タンク等には、有機ハロゲン化合物が微量混入した汚染絶縁油(被処理油)が充填又は保存されたものが未処理の状態で存在することが多い。従って、容器内の被処理油を抜出し、吸着剤が充填された吸着槽を流通させた後、再び容器内に循環させる方法を採ることで、PCB処理設備に輸送する必要がなく変圧器の保管場所等で吸着処理を行うことができる利点がある。この場合、洗浄溶媒を吸着槽に連続的に流通させることにより吸着剤を洗浄する。
吸着処理後、無害化処理された油を回収することにより、絶縁油として再利用することができる。また、所望の電気特性が得られない場合は、別途添加剤を補充するなどしても良い。
ここで、上記の有機ハロゲン化合物としては、例えば、PCB類やダイオキシン類等が挙げられる。PCBが微量混入した汚染油としては、例えば電気絶縁油、熱媒体用の油、潤滑油等が挙げられる。固体中に含まれる有機ハロゲン化合物を抽出した鉱油等にも適用可能である。
本発明において、洗浄溶媒としては、有機ハロゲン化合物の溶解性に優れ、蒸留による分離操作で容易に分離できるため再利用し易いことから、有機溶剤が好ましい。かかる有機溶剤としては例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール等の脂肪族アルコール、アセトン等のケトン、酢酸エチル等のエステル、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン、クメン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。
これらの有機溶剤の中でも、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール等の2級アルコールが特に好ましい。2級アルコールは、汚染された洗浄溶剤の後処理工程(有機ハロゲン化合物の分解工程)において、有機ハロゲン化合物の分解時の水素供与体となり得るため、回収有機溶剤にアルカリ物質、触媒等を添加するだけで、分解処理できる利点がある。
洗浄方法としては、バッチ式や連続式など、吸着された有機ハロゲン化合物を脱着できる方法であれば良い。バッチ式にて洗浄する場合は、有機ハロゲン化合物を吸着した吸着剤と洗浄剤とを混合、攪拌した後、吸着剤を分離する方法等の公知の方法を適宜用いることができる。連続式にて洗浄する場合は、吸着剤を充填した吸着槽(吸着剤カラム)に洗浄剤を流通させ、洗浄剤を循環させながら洗浄する方法等の公知の方法を適宜用いることができる。洗浄には上記の洗浄溶媒を1種単独で用いても良く、2種以上を混合或いは組合わせて使用しても良い。
吸着剤の洗浄に供する洗浄溶媒量は、洗浄溶媒の種類や洗浄方式等によって異なるが、洗浄溶媒を吸着剤に対して当量(vol/wt)以上使用するのが良い。洗浄力を高め、且つ汚染溶媒の量を出来るだけ減らす観点より、洗浄溶媒と吸着剤との比率を、洗浄溶媒/吸着剤=2〜10/1(vol/wt)とするのが望ましい。
洗浄温度は、使用する洗浄溶媒の種類等によって異なるため、限定されないが、通常、10〜70℃である。洗浄時間は特に限定されるものではないが、通常、10分〜3時間程度行う。洗浄回数は任意である。
本発明の吸着剤の再生処理方法によれば、被処理油中の有機ハロゲン化合物を吸着した吸着剤から有機ハロゲン化合物を脱着させることができ、再生吸着剤を再度使用することにより、バージンの吸着剤の約50%以上の吸着能を発揮させることができる。
本発明による再生吸着剤は、油中の有機ハロゲン化合物の吸着処理に使用することができ、吸着処理方法としては公知の方法を使用することができる。例えば、容器内に充填又は保存された有機ハロゲン化合物を含有する被処理油を該容器から抜出したものを、吸着剤を充填してなる吸着槽に流通させた後、該吸着槽を流通した被処理油を前記容器に循環させる方法を採用することもできる。これにより、被処理油中の有機ハロゲン化合物を連続的に吸着処理することができる。この場合、流通速度は任意とすることができる。さらに、被処理油中の有機ハロゲン化合物を吸着する吸着剤を充填した吸着槽を少なくとも2系統用いることにより、一方の吸着槽において被処理油中の有機ハロゲン化合物を吸着剤で吸着処理している間に、他方の吸着槽において、吸着剤に吸着された有機ハロゲン化合物を脱着させて吸着剤を再生することができるので、吸着平衡に達し吸着が進まなくなった場合でも循環装置を分解することなく、連続的に吸着処理を継続できる。
但し、本発明による再生吸着剤の使用方法はこれに限られず、油中の有機ハロゲン化合物を吸着除去しうる方法であれば、制限なく使用することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
実施例1
吸着剤として、三菱カルゴン製活性炭(ダイアホープ008)5gを140℃、2時間焼成したものを、PCBを含まない1種2号絶縁油に24時間浸漬後、油分を除去したものを用意した。
(1回目の吸着試験:新品)
上記の活性炭を三角フラスコに入れ、PCB(主成分:4塩化ビフェニール)2ppmを含有する1種2号絶縁油100mlを添加し、東京理化機械製の振とう機(EYELA3010型)にて回転数60rpm、室温の条件で144時間(6日間)振とうさせた。吸着処理後の絶縁油を採取し、絶縁油中のPCB濃度を、DB1をキャピラリーカラムとする島津製作所製GC−MS(QP5050A)で分析した。
(脱着試験)
吸着試験後の絶縁油をスポイトで除去した後、脱着用の洗浄溶媒としてエタノール50mlを添加した。これを同様な振とう器で回転数60rpm、室温の条件で72時間(3日間)振とうさせた。脱着試験後に洗浄溶媒のエタノールを採取し、PCB濃度を分析した結果、0.57ppmであった。
(2回目の吸着試験)
次に、脱着用の洗浄溶媒をろ過で除去した。新たにPCB(主成分:4塩化ビフェニール)2ppmを含有する1種2号絶縁油100mlを、脱着試験後の活性炭に添加し、振とう器にて回転数60rpm、室温の条件で144時間(6日間)振とうさせた。吸着処理後の絶縁油を採取し、絶縁油中のPCB濃度をGC−MSで分析した。
1回目及び2回目の吸着試験結果を表1に示した。
実施例2
洗浄用溶媒としてクメンを使用した以外は、実施例1と同様に、1回目の吸着試験、脱着試験及び2回目の吸着試験を実施した。実施例1と同様に、脱着試験後に洗浄溶媒のクメンを採取しPCB濃度を分析した結果、0.99ppmであった。吸着試験結果を表1に併せて示した。
実施例3
洗浄用溶媒としてアセトンを使用した以外は、実施例1と同様に、1回目の吸着試験、脱着試験及び2回目の吸着試験を実施した。実施例1と同様に、脱着試験後に洗浄溶媒のアセトンを採取しPCB濃度を分析した結果、0.99ppmであった。吸着試験結果を表1に併せて示した。
実施例1〜3において、活性炭再生率は以下の式により求めたものである。
活性炭再生率(%)=[(2−c)/(2−a)]×100
(式中、aは1回目の吸着試験後の絶縁油中のPCB濃度(ppm)であり、cは2回目の吸着試験後の絶縁油中のPCB濃度(ppm)である。)
(表1)
実験. 洗浄溶媒 絶縁油中PCB濃度(ppm) 活性炭再生率
No. の種類 1回目試験 2回目試験 (%)
実施例1 エタノール 1.31 1.61 57
実施例2 クメン 0.94 1.35 61
実施例3 アセトン 1.10 1.48 58
表1の結果より、本発明の脱着処理による活性炭の再生率は50%以上であり、脱着処理により活性炭のPCB吸着性能が回復していることが確認できた。
実施例4
吸着剤として、三菱カルゴン製活性炭(ダイアホープ008)を140℃、3時間焼成したものを、PCBを含まない1種2号絶縁油に24時間浸漬後、油分を除去したものを用意した。
(1回目の吸着試験:新品)
上記の活性炭5gを三角フラスコにセットし、PCB(主成分:3塩化ビフェニール)10ppmを含有する1種2号絶縁油100mlを添加し、東京理化機械製の振とう機(EYELA3010型)にて回転数63rpm、室温の条件で72時間(3日間)振とうさせた。吸着処理後の絶縁油中のPCB濃度を、DB1をキャピラリーカラムとする島津製作所製GC−MS(QP5050A)で分析した。
(脱着試験)
吸着試験後の絶縁油をろ過で除去した後、脱着用の洗浄溶媒としてn−ヘキサン70mlを添加した。これをスターラーで30分間攪拌し、脱着を行った。
(2回目の吸着試験)
次に、脱着用の洗浄溶媒をろ過で除去し、新たにPCB(主成分:3塩化ビフェニール)10ppmを含有する絶縁油100mlを添加し、振とう器にて回転数63rpm、室温の条件で96時間(4日間)振とうさせ、吸着処理後の絶縁油中のPCB濃度をGC−MSで分析した。
同様な操作を繰り返し行い、3回目、4回目の吸着後の絶縁油中のPCB濃度を分析した。1回目〜4回目の吸着試験結果を表2に、活性炭再生率を表3に示した。
なお、表3に示した活性炭再生率は、以下の式により求めたものである。
活性炭再生率(%)=[(10−x)/(10−a)]×100
(式中、aは1回目の吸着試験後の絶縁油中のPCB濃度(ppm)であり、xは2回目以降の吸着試験後の絶縁油中のPCB濃度(ppm)である。)
実施例5〜8
洗浄用溶媒として表2に示す各種洗浄溶媒を使用した以外は、実施例4と同様に、吸着試験と脱着試験を繰り返し実施した。1回目〜4回目の吸着試験結果及び活性炭再生率を、表2及び表3に併せて示した。
(表2)
実験 洗浄溶媒 吸着試験後のPCB濃度(ppm)
No. の種類 1回目 2回目 3回目 4回目
実施例4 ヘキサン 7.3 8.7 8.9 9.1
実施例5 トルエン 7.3 8.0 6.9 6.0
実施例6 イソプロピルアルコール 7.3 8.7 8.8 7.7
実施例7 メタノール 7.3 7.8 7.5 8.5
実施例8 酢酸エチル 7.3 6.7 8.0 8.0
(表3)
実験 洗浄溶媒 活性炭再生率(%)
No. の種類 2回目 3回目 4回目
実施例4 ヘキサン 48 41 33
実施例5 トルエン 74 115 148
実施例6 イソプロピルアルコール 48 44 85
実施例7 メタノール 81 93 56
実施例8 酢酸エチル 122 74 74
表2及び表3の試験結果より、2回目以降の吸着試験においても吸着能が極端に低下することがなく、本発明の脱着処理により、活性炭のPCB吸着能が回復していることが確認できた。また活性炭の再生率は、ほぼ50%以上であった。

Claims (8)

  1. 被処理油中の有機ハロゲン化合物を吸着した吸着剤の再生処理方法であって、該吸着剤を溶媒で洗浄することにより吸着剤の有機ハロゲン化合物吸着能を復帰させることを特徴とする吸着剤の再生処理方法。
  2. 前記溶媒が2級アルコールである、請求項1に記載の吸着剤の再生処理方法。
  3. 前記吸着剤が活性炭である、請求項1に記載の吸着剤の再生処理方法。
  4. 前記被処理油が絶縁油である、請求項1に記載の吸着剤の再生処理方法。
  5. 前記絶縁油が柱上変圧器、大型変圧器又はOFケーブル絶縁油タンクに充填又は保存されたものである、請求項4に記載の吸着剤の再生処理方法。
  6. 前記吸着剤が吸着槽に充填されて成り、該吸着槽に溶媒を連続的に流通させることにより吸着剤を洗浄する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸着剤の再生処理方法。
  7. 被処理油中の有機ハロゲン化合物を、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法により再生処理された吸着剤を用いて吸着処理することを特徴とする有機ハロゲン化合物の吸着処理方法。
  8. 容器内に充填又は保存された有機ハロゲン化合物を含有する被処理油を前記容器から抜出し、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法により再生処理された吸着剤を充填してなる吸着槽に流通させた後、該吸着槽を流通した被処理油を前記容器に循環させることにより、被処理油中の有機ハロゲン化合物を吸着処理することを特徴とする有機ハロゲン化合物の吸着処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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