JP3486198B2 - 粉末濃縮分散液状物および粉末分散放電加工液 - Google Patents
粉末濃縮分散液状物および粉末分散放電加工液Info
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Description
混入加工液と略称する)を用いる放電加工は公知であっ
て、それについて下記の提案がある。 (1)加工間隙(加工電極と被加工物との間隙)の加工
液の導電性粉末量を所望の加工拡大代に応じて加え、そ
れによって導電性粉末で発生する放電を利用して加工拡
大代を制御するという提案がある(特公昭52ー263
57号公報参照)。
ロンの粒径の金属粉末あるいはグラファイトに10〜1
00オングストロームの粒径の金属粉末あるいはグラフ
ァイト粉末を混ぜたものである。また、導電性粉末の濃
度は0.05〜15g/lである。 (2)導電性粉末と磁性粉末と放電加工液とを練り合わ
せたペーストを被加工物の仕上げ加工する部分に塗布し
て放電加工し、その塗布した部分で放電させて仕上げ加
工するという提案がある(特公昭54ー20718号公
報参照)。
ト、真鍮、タングステン、銀、タングステンと銀との合
金、銅および銅とタングステンとの合金で、磁性粉末
は、バリユームフェライトおよび高炭素鋼の粉末であ
る。 (3)低い蒸発温度の金属粉末を混合した粉末混入加工
液で放電加工することにより、放電加工を安定させ、電
極間の放電距離を増加させるという提案がある(特開昭
54ー159798号公報参照)。 (4)蒸発し易い(すなわち、蒸気圧の高い)金属粉末
を混合した粉末混入加工液で放電加工して、放電で生じ
る高温で金属粉末を気化させ、その金属蒸気を放電加工
液中に混入分散させて、それによってパルス電圧を低電
圧にして、高精度および高安定で、高速度の放電加工を
行うという提案がある(特公昭55ー27810号公報
参照)。
ウム、イリジウム、亜鉛、マグネシウム、錫、鉛および
ビスマスである。 (5)5ミクロン程度までの金属粉末またはグラファイ
ト粉末などの半導体あるいは導体の粉末を0.001〜
1容量%に混入した粉末混入加工液により放電加工し
て、特に加工速度を向上させ、電極消耗を減少させて、
被加工物の表面も改良するという提案がある(特開昭5
5ー500783号公報参照)。
を有する被加工物が得られるとしている(特開昭55ー
500783号公報第4頁右上欄の中段参照)。 (6)シリコン系表面活性剤、アルキルエーテル系表面
活性剤あるいはそれらのいずれかと油との混合物からな
る有機物を付着させた金属粉と水との粉末混入加工液に
より放電加工して、加工液中の金属粉で放電させて、金
属粉に付着した有機物を炭化させ、その炭化物を電極に
付着させて、それによって電極の消耗を低減させるとい
う提案がある(特開昭60ー249527号公報参
照)。 (7)被加工物の表面層を形成する材料を粉末状で含有
する粉末混入加工液により放電加工して、粉末状材料を
蒸発、溶解させ、その溶解状態の粉末状材料を被加工物
表面に高速度で衝突させて粉末状材料の被覆膜を被加工
物の表面層として形成させるという提案がある(特開平
2ー83119号公報参照)。
に揺動運動を付与して放電加工し、その表面層を平坦に
することもできるとしている(特開平2ー83119号
公報参照)。
ンのシリコンを20g/l(加工油)の濃度で含有する
粉末混入加工液が具体的に使用されている。 (8)粒径分布の平均値が5〜10ミクロンの粉末を含
む粉末混入加工液により放電加工して、電極材料のカー
ボンと粉末材料とを化合させて、電極面の結晶構造を微
細化させて、それによって放電分散を促進して均一化す
るという提案がある(特開平3ー277421号公報参
照)。
工液による放電加工の研究(電気加工学会誌VOL.
7,No14,P19〜27)では、導体粒子(グラフ
ァイトが使用されている)を水に混入した放電加工液を
極間に流して放電加工を行うと火花放電の発生点が分散
し、導体粒子の多いところでは、放電の発生頻度が高く
なって、被加工物の加工精度が低下することが観察され
ている。
るには、極間の導体粒子の濃度分布が均一であること、
それには電極の定期的昇降などの採用があることが述べ
られている。
混入加工液の特性と加工精度との関係、および加工精度
と加工液中の粉末の挙動との関係について、全く異なる
内容の技術がよいとされている。
の粒径が被加工物の面精度の向上に影響するという提案
(特開昭55ー500783号公報および特開平3ー2
77421号公報参照)では、面精度の向上に寄与する
粒径の範囲が異なっている。そのために、粉末粒径が面
精度の向上に寄与する場合があるとしても、実際に面精
度の向上に寄与する粒径範囲が明らかでないというのが
実情である。
て放電が分散することは、従来の提案および研究発表で
も言及されている。
末を混入した場合に、ある提案(特公昭55ー2781
0号公報参照)では、放電の際の高温加熱で気化した金
属蒸気の放電加工液への混入分散によってパルス電圧の
低電圧化により被加工物の面精度が向上するとしてい
る。
存在により電圧のパルスの状態が変化して、変化した電
圧の放電により被加工物の表面が加工されるからである
としている。
号公報参照)では、電極と被加工物と間に揺動運動を付
与して、放電により気化して放電加工液に溶解した粉末
材料が互いに付着しないようにすると溶解粉末材料の均
一な被覆膜を形成できるからであるとしている。
は、放電によって平滑に加工さるからではなく、被加工
物の表面に溶解粉末材料の被覆膜が付着して、その付着
した被覆膜が揺動運動により平滑になるからであるとし
ている。
た金属粉末が、放電加工に与える作用が提案によって全
く異なるとされ、しかも被加工物の表面も異なる状態に
なるとされているので、放電加工液中で溶解、蒸発する
金属粉末を放電加工液に混入しても、被加工物の表面が
どのようになるか明らかでないというのが実情である。
精度で被加工物を放電加工する技術には、実際のとこ
ろ、未知の領域が極めて多く、粉末混入加工液による工
業的実施には多くの支障があった。
本的性状である粉末の液中での分散を検討した結果、そ
の過程で、特定の条件下で粉末を分散させた粉末分散放
電加工液が、被加工物の面精度を著しく向上させる、す
なわち平滑にする、ことを実験的に見いだした。ここに
おいて、本発明は、加工精度を向上させる粉末分散放電
加工液を与える粉末濃縮分散液状物を提供すること、を
目的とする。
る粉末分散放電加工液を提供すること、を目的とする。
放電加工液を利用して仕上げ加工をすることにより、被
加工物の仕上げ面を著しく平滑にすることができる放電
加工法を提供すること、を目的とする。
験的に見いだした事象のうちで、本発明の契機となった
もののいくつかを挙げると、下記のものがある。 (a)従来使用可能とされている粉末(従来提案されて
いる粉末を含む)と油放電加工液のベース油とを攪拌装
置で攪拌混合した粉末混入加工液を使用して放電すると
放電ギャップが広がって、加工精度が低くなった。
あった。 (2)従来使用可能とされている金属粉末(従来提案さ
れている金属粉末を含む)と油放電加工液のベース油と
を強力に攪拌して混合した粉末混入加工液であっても、
金属粉末が容易に沈降して、放電加工の際には、電極と
被加工物との間を流れる粉末混入加工液では、粉末が不
均一に分散した状態になっていることが観察された。
被加工物の表面を平滑にすると従来提案されている金属
粉末が分散されていても、被加工物の加工精度を向上さ
せるのは困難であることが見いだされた。
ている金属粉末(従来提案されている金属粉末を含む)
は、従来の攪拌手段をもってしては、従来、被加工物の
加工精度を向上させると提案されている粉末混入加工液
が得られないということが見いだされた。
させ、その分散状態を維持するのに有効であるとされて
いる従来提案の界面活性剤などの分散剤を使用して、粉
末分散加工液を調製して放電加工しようとした。
を添加すると金属粉末が凝集してしまうものがあり、し
かも、いったん凝集した金属粉末は再分散が著しく困難
であることが見いだされた。したがって、金属粉末の分
散を界面活性剤により分散させるという方法は、工業的
実施において、金属粉末の分散方法としては一般的では
ないことが見いだされた。
(従来提案されている金属粉末を含む)の放電加工液に
対する分散性と分散安定性との関係、および分散性と加
工精度の向上との関係が本発明者により詳細に実験的に
検討された。
電加工液に溶解することにより、分散性および分散安定
性が優れた本発明の粉末分散放電加工液を得ることがで
き、本発明の粉末分散放電加工液の使用により加工精度
が向上することが本発明で見いだされた。
濃縮分散液状物を必要に応じて液状物と、本発明の粉末
分散放電加工液を必要に応じて粉末分散加工液と略称す
ることがある。 〈液状物〉本発明の液状物は、粉末が放電加工液に可溶
性の液に濃縮状態(すなわち、高濃度)でミクロ的に均
一に分散しているものである。
末濃度に比較すれば、著しく多量の粉末が分散して含ま
れている状態である。そして、粉末濃縮分散液状物は、
粉末含量を大きくして、粉末と放電加工液に可溶性の液
との混合物が練り混ぜることができるようにして、その
混合物を練り混ぜて得られるものである。粉末 粉末は、放電加工液に不溶の固体粉末であって、半導体
および導体の金属粉末が代表的である。
よく、複数種からなるものであってもよい。
特に制約がない。
加工が不安定になったり、両極間で電気的に短絡して被
加工物に損害を与えてしまう。一方、粒径が小さくなり
すぎると粒子が互いに凝縮して沈降分離しやすくなる。
本発明で見いだしたところによると、1μm以下でも使
用可能である。
面が酸化すると、導電性が悪くなる。
00〜 0.1μmであるのが好ましい。なお、とくに
そのような粉末粒径であると、本発明の液状物を放電加
工液に溶解して本発明の粉末分散加工液を調製して、そ
れによって仕上げ加工した場合にも被加工物の表面が特
に平滑になることが本発明で見いだされている。
末濃度(約1〜2重量%程度)と同程度の濃度になるよ
うに本発明の液状物を溶解して放電加工液を調製して
も、その粉末分散加工液による放電加工でも被加工物の
表面が平滑になることが本発明で見いだされている。し
たがって、本発明の粉末分散液状物は、従来、被加工物
の表面を平滑にするのに適さないとされていた粒径ある
いは分子量分布の粉末によっても、被加工物の表面を平
滑にすることができる粉末分散放電加工液および放電加
工法を提供することができる。本発明の粉末分散液状物
で使用しうる粉末を例示すれば下記のものがある。
テン、銀、カドミウム、イリジウム、亜鉛、マグネシウ
ム、錫、鉛、およびビスマスタングスンと銀との合金、
銅とタングステンとの合金などの粉末。
用が好ましい。粉末と可溶性の液との混練:本発明の粉
末分散液状物は、粉末と放電加工液に可溶性の液との混
合物を練り混ぜたものである。
放電加工液のベ−ス液に溶解性のある油(特に、炭化水
素あるいはそれを主体とする有機化合物)である。
液とが同じであってもよい。
解性は、量的に無制限な溶解性を有する必要はなく、本
発明の粉末分散加工液(詳細後記)を所定の粉末濃度に
調製するのに必要な粉末分散液状物量を溶解させること
が可能な溶解性を有していればよい。
液とが、同程度の粘度である必要は、全くなく、むし
ろ、可溶性の液が高粘度であるもの方が好ましい。可溶
性の液としては、脂肪族炭化水素由来のもの、芳香族炭
化水素由来のもの、両方が混ざったものなどを用いるこ
とができる。また、それらは、天然資源(例えば、石
油)を分解したものでもよく、合成したものであっても
よい。この可溶性の液のうちで、特に好ましい油は、芳
香族炭化水素を主体とする油である。さらに、芳香族炭
化水素を主体とする油のうちでは、高密度の油、例え
ば、密度が0.93g/ml(15℃)以上の油で動粘
度が100cSt(40℃)以上であるのものが、固体
粉末どうしの結合力を弱め、液状物に流動性を与えて、
沈降を防ぐので好ましい。
から、練り混ぜることができる混合物を調製して、その
混合物を練り混ぜる。すなわち、従来一般の粉末混入加
工液に比較して、粉末含有量が著しく多い混合物を調製
する。
できる混合物にする場合の粉末量は、粉末の性状と可溶
性の液の性状の両方から影響を受けるので、一律に定め
るのは困難を伴う。
量が少なくても、混合物が練り混ぜることができる状態
になる。なお、練り混ぜることができる混合物がという
のは、混合物の常温での流動性が練り混ぜることができ
るものということである。混合物の流動性に影響を与え
る粉末の性状には、粉末の種類、粒径、粒径分布および
粉末の表面状態などがある。
性の液の性状には、可溶性の液の粘度、密度および放電
加工液に対する溶解性などがある。
ことができる程度にする粉末量は、一律には定め難い
が、約10〜約80重量%(可溶性の液と粉末との合計
重量基準)である。
の液との混合物が練り混ぜることができるものであるこ
と」および「粉末と可溶性の液とを練り混ぜて粉末分散
液状物にすること」を特徴としているのは、下記の理由
による。 (イ)本発明の粉末分散液状物は、粉末を可溶性の液中
にせん断力によりミクロ的に均一分散させたものである
ので、粉末と可溶性の液との混合物は練り混ぜる状態に
なっていることが必要であるからである。 (ロ)練り混ぜることができる混合物するには、混合物
の粉末量が決まってくるからである。 (ハ)練り混ぜるには、せん断力による混合が不可欠で
あるからである。
一般のせん断力により混練する装置で練り混ぜる。
であって、合成樹脂の加工、塗料の製造あるいは製紙な
どの分野でしばしば使用されており、例えば、合成樹脂
の加工に使用されるものについてみれば、下記のものが
ある。
よび押出機などである。
て、せん断作用により混練(練り混ぜると同義)する構
造になっている。本発明における可溶性の液と粉末との
混合物も、これらの装置により混練できる程度の粘性に
なっているのが望ましい。
用によりして本発明の粉末分散液状物にすることが望ま
しい。なお、これらの装置は、せん断力などの大きさに
おいて相違するが、いずれも本発明に使用することがで
きる。この例示した装置のうちでは、ロールが好まし
い。
をせん断作用により混練すると、粉末は直接にせん断作
用を受けて可溶性の液中にミクロ的にも均一に分散した
液状物になる。
させて、粉末を放電加工液に可溶性の液にミクロ的に均
一に分散したのもの(すなわち、本発明の粉末分散液状
物)を放電加工液に溶解して発明の粉末分散加工液を調
製して、その粉末分散加工液により放電加工すると、被
加工物の表面が著しく平滑になることが本発明で見いだ
された。粉末分散液状物 本発明の粉末分散液状物は、高含有量の粉末と放電加工
液に可溶性の液との混合物をせん断作用により混練し
て、液中に粉末がミクロ的に均一分散したもので、混練
前とは性状が変化しているが、液状物である。その液状
物は、粘性が放電加工液に近いものから、粘性が大きく
非ニュートン性を示すものまであるが、流動性を有する
ものである。なお、ここで、粘性が非ニュートン性を示
すというのは、粘性=S(せん断応力)/γ(せん断速
度)とした場合に、粘性がせん断速度によって変わるも
のあることを意味している。 〈粉末分散加工液〉本発明の粉末分散加工液は、本発明
の粉末分散液状物を放電加工液に溶解して、粉末を放電
加工液に分散させたものである。したがって、本発明の
「粉末分散放電加工液」は、従来の粉末混入加工液とは
粉末の分散方法および分散状態が異なるものである。
末分散液状物を放電加工液に溶解して、液中の粉末が所
定の濃度になるようにすればよい。従来の粉末混入加工
液では、粉末濃度を数重量%(1〜2重量%が多い)に
しているが、本発明による粉末分散放電加工液では、そ
れよりも相当小さい粉末濃度であっても、被加工物表面
を平滑にできることが、本発明で見いだされている。
を享受する点からは、0.2〜3重量%(放電加工液重
量基準)が特に好ましい。
の手段については、特に制約がなく、一般的な攪拌手段
によればよい。
液は、水性放電加工液であっても、油性放電加工液であ
ってもよい。粉末分散加工液には、加工効率向上剤、分
散剤、酸化防止剤および消泡剤などの添加剤を添加して
もよい。これらの添加剤は、単独でも、併用であっても
よい。
が代表的である。 〈放電加工法〉本発明による放電加工法は、本発明の粉
末分散放電加工液を使用して、仕上げ加工をする放電加
工法である。本発明の放電加工法では、前述のように粉
末が放電加工液中にミクロ的にも均一に分散して、か
つ、その分散状態が安定しているので、粉末分散放電加
工液用の特別の装置を必要としない。
来必要とされてい量よりも少量であっても、非加工物の
表面を著しく平滑にすることができる。
放電加工条件を採用しなくても、被加工物の表面を平滑
に加工できることが本発明で見いだされている。
するが、実施例はあくまでも例示であって本発明を制限
するものではない。
を動粘度2cSt(40℃)の鉱油500gに1時間か
けて攪拌しながら徐々に混合した。
ーラーで均一状になるまで混練した。混練した物は、グ
リース状の流動性を有する液状物であった。その液状物
を動粘度2cSt(40℃)の鉱油系炭化水素にその2
重量%に相当する量を添加して、30分間攪拌して、粉
末分散油性放電加工液を調製した。 〈実施例2〉メッシュ600番のシリコン粉末500g
を動粘度32cSt(40℃)の鉱油系炭化水素500
gに1時間かけて攪拌しながら徐々に混合した。
ーラーで均一状になるまで混練した。混練した物は、グ
リース状の流動性を有する液状物であった。その液状物
を動粘度2cSt(40℃)の鉱油にその2重量%に相
当する量を添加して、30分間攪拌して、粉末分散油性
放電加工液を調製した。 〈実施例3〉メッシュ600番のシリコン粉末とグラフ
ァイトとの混合粉末500gを動粘度480cSt(4
0℃)の鉱油系炭化水素500gに加えて、1時間かけ
て攪拌しながら徐々に混合した。
ーラーで均一状になるまで混練した。混練した物は、グ
リース状の流動性を有する液状物であった。
鉱油系炭化水素にその2重量%に相当する量を添加し
て、30分間攪拌して、粉末分散油性放電加工液を調製
した。 〈実施例4〉メッシュ600番のシリコン粉末とグラフ
ァイトとの混合粉末500gを動粘度930cSt(4
0℃)、密度0.98g/ml(15℃)の芳香族系炭
化水素油500gに加えて、1時間かけて攪拌しながら
徐々に混合した。
ーラーで均一状になるまで混練した。混練した物は、流
動性を有する液状物であった。
鉱油にその2重量%に相当する量を添加して、30分間
攪拌して、粉末分散放電加工液油性放電加工液を調製し
た。 〈実施例5〉メッシュ600番のシリコン粉末とグラフ
ァイトとの混合粉末500gをジプロピレングリコール
500gに加えた物を1時間かけて攪拌しながら徐々に
混合した。
ーラーで均一状になるまで混練した。混練した物は、流
動性を有する液状物であった。
不燃性放電加工液にその2重量%に相当する量を添加し
て、30分間攪拌して、粉末分散放電加工液不燃性放電
加工液を調製した。 〈実施例6〉メッシュ600番のシリコン粉末とグラフ
ァイト粉末との混合粉末500gと動粘度930cSt
(40℃)、密度0.98g/ml(15℃)の芳香族
系炭化水素油500gとを1時間かけて攪拌しながら徐
々に混合した。
ーラーで均一状になるまで混練した。混練した物は流動
性を有する液状物であった。その液状物を動粘度2cS
t(40℃)の鉱油にその4重量%に相当する量を添加
して、30分間攪拌して、粉末分散油性放電加工液を調
製した。 〈実施例7〉メッシュ600番のシリコン粉末500g
と酸化エチレン系のコロイド状分散体20gとを動粘度
450cSt(40℃)のポリブテン500gに加え
て、1時間かけて攪拌しながら徐々に混合した。
ーラーで均一状になるまで混練した。混練した物は低い
流動性を有する液状物であって、いわゆる半流動性とい
えるものであった。
cSt(40℃)の鉱油にその1重量%に相当する量を
添加して、30分間攪拌して、粉末分散油性放電加工液
を調製した。 〈実施例8〉メッシュ600番のシリコン粉末とグラフ
ァイト粉末との混合粉末500g、酸化エチレン系のコ
ロイド状分散体20gおよびアルケニルコハク酸イミド
系分散剤少量を1時間かけて攪拌しながら動粘度930
cSt(40℃)、密度0.98g/ml(15℃)の
芳香族系炭化水素油500gに徐々に混合した。
ーラーで均一状になるまで混練した。混練した物は、流
動性を有する液状物であった。
鉱油にその4重量%に相当する量を添加して、30分間
攪拌して、粉末分散油性放電加工液を調製した。 〈実施例9〉メッシュ600番のシリコン粉末および酸
化エチレン系のコロイド状分散体20gを動粘度3.2
cSt(40℃)の鉱油500gに1時間かけて攪拌し
ながら徐々に混合した。
発明の粉末分散放電加工液によれば、著しく短時間で所
望の面粗さの被加工物に加工することができ、かつ、被
加工物を著しく平滑な面に加工することができる。さら
に、本発明の放電加工法によれば、被加工物を著しく平
滑な面に加工する仕上げ加工を行うことが可能になる。
鉱油にその4重量%に相当する量を添加して、30分間
攪拌して、粉末分散油性放電加工液を調製した。 〈実施例10〉実施例1〜4および実施例6〜9で使用
した動粘度2cSt(40℃)の鉱油のみから油性放電
加工液を調製した。 〈実施例11 〉市販の油性放電加工液を使用した。次
に、実施例1〜11で調製した放電加工液を用いて放電
加工を行った。放電加工の条件は下記に示すものであっ
た。放電加工条件 放電加工機 ソディックA35 MARK21 加工用電極 銅(30mm×30mm、70mm×
70mm、100mm×100mm、200mm×20
0mm ) 被加工物 SKDー11 放電条件 パルス巾 4μS、電流(ショート
時)5A、極性 電極(+) 得られた結果を表1および表2に示す。表1は、一定の
面粗さになるまでの時間を示している。なお、表1の実
施例1〜11は、それらの実施例で調製した放電加工液
を使用したことを示している。
使用して、十分に時間をかけて到達することができる被
加工物の面粗さを示している。
9の放電加工液を使用すれば、著しく短時間で、一定の
面粗さに到達することができ、かつ、著しく平滑な面の
被加工物の加工することができる。なお、図1は、表2
の実施例8の放電加工液を使用して、70mm×70m
mの電極を使用した場合の被加工物の面粗度の測定結果
を示したものである。また、図2は、表2の実施例10
の放電加工液を使用して、70mm×70mmの電極を
使用した場合の被加工物の面粗度の測定結果をを示した
ものである。
本発明の粉末濃縮分散液状物によれば、著しく短時間で
所望の面粗さの被加工物に加工することができ、かつ、
被加工物を著しく平滑な面に加工することができる粉末
分散放電加工液を与えることができる。また、本発明の
粉末分散放電加工液によれば、著しく短時間で所望の面
粗さの被加工物に加工することができ、かつ、被加工物
を著しく平滑な面に加工することができる。さらに、本
発明の放電加工法によれば、被加工物を著しく平滑な面
に加工する仕上げ加工を行うことが可能になる。
Claims (3)
- 【請求項1】半導体および/または導体の粉末と油性放
電加工液のベ−ス液に可溶性の液とから該粉末が高濃度
に含有される混合物にしてその混合物をロール・ニーダ
ー・バンバリーミキサーもしくは押出機からなる混練装
置により混練し、その混練された該混合物の10〜80
重量%の量で該粉末が含有・分散される粉末濃縮分散液
状物にして、その粉末濃縮分散液状物を油性放電加工液
のベ−ス液に溶解して該粉末が油性放電加工液重量の
0.2〜3重量%の量で含有される油性放電加工液にさ
れていること、を特徴とする粉末分散放電加工液。 - 【請求項2】半導体および/または導体の粉末と油性放
電加工液のベ−ス液に可溶性の液とから該粉末が高濃度
に含有される混合物にしてその混合物を回転速度が相違
する二本のロールにより混練し、その混練された該混合
物の10〜80重量%の量で該粉末が含有・分散される
粉末濃縮分散液状物にして、その粉末濃縮分散液状物を
油性放電加工液のベ−ス液に溶解して該粉末が油性放電
加工液重量の0.2〜3重量%の量で含有される油性放
電加工液にされていること、を特徴とする粉末分散放電
加工液。 - 【請求項3】半導体および/または導体の粉末と油性放
電加工液のベ−ス液に可溶性の液とから該粉末が高濃度
に含有される混合物にしてその混合物をロール・ニーダ
ー・バンバリーミキサーもしくは押出機からなる混練装
置により混練し、その混練された該混合物の10〜80
重量%の量で該粉末が含有・分散される粉末濃縮分散液
状物にして、その粉末濃縮分散液状物を油性放電加工液
のベ−ス液に溶解して該粉末が油性放電加工液重量の
0.2〜3重量%の量で含有される油性放電加工液から
なる粉末分散放電加工液を用いて仕上げ加工を行うこ
と、を特徴とする放電加工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29911492A JP3486198B2 (ja) | 1992-10-13 | 1992-10-13 | 粉末濃縮分散液状物および粉末分散放電加工液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP29911492A JP3486198B2 (ja) | 1992-10-13 | 1992-10-13 | 粉末濃縮分散液状物および粉末分散放電加工液 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH06170647A JPH06170647A (ja) | 1994-06-21 |
JP3486198B2 true JP3486198B2 (ja) | 2004-01-13 |
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JP29911492A Expired - Lifetime JP3486198B2 (ja) | 1992-10-13 | 1992-10-13 | 粉末濃縮分散液状物および粉末分散放電加工液 |
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JP (1) | JP3486198B2 (ja) |
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JP5927395B2 (ja) * | 2009-02-03 | 2016-06-01 | 中部キレスト株式会社 | 放電加工液組成物および放電加工方法 |
-
1992
- 1992-10-13 JP JP29911492A patent/JP3486198B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH06170647A (ja) | 1994-06-21 |
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