JP3482464B2 - 質量測定装置 - Google Patents

質量測定装置

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JP3482464B2
JP3482464B2 JP2001015251A JP2001015251A JP3482464B2 JP 3482464 B2 JP3482464 B2 JP 3482464B2 JP 2001015251 A JP2001015251 A JP 2001015251A JP 2001015251 A JP2001015251 A JP 2001015251A JP 3482464 B2 JP3482464 B2 JP 3482464B2
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毅 水野
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埼玉大学長
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、種々の物体の質量
を精密に測定する質量測定装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】かかる精密な質量測定装置として、例え
ば水晶振動子や弾性表面波素子を利用した振動式の電子
天秤がある。この電子天秤は、水晶振動子や弾性表面波
素子が振動する際の周波数と、これら素子に加わる荷重
との関係を用いて質量を測定するものであり、比較的低
消費電力で動作し、測定精度も高いと言う利点を有して
いる。 【0003】しかしながら、こうした電子天秤には、周
囲の温度変化によって水晶振動子や弾性表面波素子の特
性が変化してしまうことにより誤差が発生する、船上や
車中などのような、揺動等により常時外乱にさらされて
いる環境下では測定が非常に困難であり、また測定対象
からの荷重に基づいて測定を行うため、無重力状態で測
定できないという問題がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点を解決し、簡単な構成で、温度変化等の周囲の
環境の変化や外乱に測定精度が影響されず、また無重力
状態でも測定ができる質量測定装置を提案するものであ
る。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明による質量測定装
置は、測定対象物を一定の駆動力で往復運動させる駆動
部と、前記測定対象物の速度を検出する速度検出部と、
前記速度検出部で測定した前記測定対象物の速度の方向
に応じて正負いずれかの信号を出力する、ヒステリシス
特性を有するリレー要素部と、前記リレー要素部から出
力された信号を前記駆動部にフィードバックさせ、この
信号によって前記駆動部が前記測定対象物を往復運動さ
せる周期を規定するフィードバック回路を有する制御部
とを具え、前記駆動部における駆動力、前記測定対象物
の速度および前記駆動部が前記測定対象物を往復運動さ
せる周期より、前記測定対象物の質量を求めることを特
徴とするものである。 【0006】ヒステリシス特性を有するリレー要素を含
むフィードバック系は、その定常状態において自励振動
(リミットサイクル)を生じる場合がある。中でも速度
制御に、このようなフィードバック系を用いた場合、制
御対象となる可動物体の質量によって、自励振動の周期
が変化すると言う特徴がある。本発明による質量測定装
置は、この現象を利用して測定を行うものである。 【0007】本発明による質量測定装置においては、測
定対象となる物体を往復運動させる駆動部、測定対象の
速度を検出する速度検出部、入力された信号(検出した
速度の方向)に対応して正または負の信号を出力する、
ヒステリシス特性を有するリレー要素により、フィード
バック系を形成している。本発明による質量測定装置
は、このフィードバック系における自励振動の周期、す
なわち、駆動部が測定対象を往復運動させる周期が測定
対象の質量によって変化することを利用して、測定対象
となる物体の質量の測定を行う。 【0008】それゆえ、温度変化や外部からの振動と言
った周囲の環境の変化に影響されることなく、高い精度
で質量の測定を行うことができ、また、測定対象物から
の荷重に基づいて測定を行うものではないため、無重力
下でも測定を行うことが可能である。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態について説明する。 【0010】図1は、本発明による質量測定装置の構成
を概略示すブロック図である。本装置10は、測定対象物
11を往復動させるアクチュエータ12、測定対象物11が往
復動する速度を検出する速度センサ13、速度センサ13で
検出した測定対象物11の速度方向(正または負)に対応
して正または負のいずれかの信号を出力するようなヒス
テリシス特性を有するリレー要素14および、リレー要素
14から出力される信号に基づいてアクチュエータ12を駆
動するコントローラ(アンプ)15を具え、これらによっ
てフィードバック系が形成されている。 【0011】次に、本装置10による質量測定の原理につ
いて説明する。 【0012】図2に示すように、本装置10において、ア
クチュエータ12が駆動力+Fで測定対象物11を駆動
し、その速度が+vに達すると、駆動力を−Fに切
り換える。その後測定対象物11の速度が減少して−v
に達すると、今度は駆動力を+Fに切り換える。な
お、以後の記載では、測定対象物11の速度vを、アク
チュエータ12の駆動力の方向を切り換える際の速度とし
て「切り換え速度」と呼ぶ。 【0013】ここで、測定対象物11に+Fの力が作用
しているときの測定対象物11の運動方程式は、測定対象
物11の質量をmとして、 【数1】 であるから、このときの周期Tは、 【数2】 より求められる。 【0014】次に、測定対象物11に−Fの力が作用し
ているときの測定対象物11の運動方程式より、このとき
の周期Tは 【数3】 より求められる。 【0015】上の2式より、測定対象物11の往復動の周
期Tは 【数4】 となる。 【0016】これより、測定対象物11の質量mは、周期
Tを測定することにより、式 【数5】から求めることができる。なお、駆動力Fおよび切り
換え速度vの値は、予め設定した値、または測定した
値のいずれかを用いれば良い。 【0017】さて、本装置10において、リレー要素14は
速度センサ13で検出した測定対象物11の速度vに応じて
+Aまたは−Aの信号を出力する。測定対象物11の
速度vが切り換え速度vに達した時、リレー要素14は
−Aの信号を出力し、一方測定対象物11の速度が切り
換え速度−vに達した時、リレー要素14は+Aの信
号を出力するように設定する。 【0018】アクチュエータ12は、コントローラ15を通
してリレー要素14から+Aの信号を受けた時には、測
定対象物11を+Fの駆動力で駆動し、一方の−A
号を受けた時には−Fの駆動力で駆動する。 【0019】このとき、前述の周期Tは、本装置10にお
いて形成されているフィードバック系の自励振動の周期
に他ならず、この周期は上の式から、測定対象物11の質
量に比例していることが理解されよう。それゆえ、前述
のように測定対象物11の質量を測定することが可能とな
る。また、上述した原理からも明らかなように、測定対
象物からの荷重に基づいて質量を求めるものではない、
換言すれば重力を利用しないで測定を行うものであるこ
とから、無重力下においても質量測定が可能である。 【0020】次に、本装置10に外乱が加わった場合を考
える。外乱の例として、装置10全体が水平方向に加速度
aで移動していると仮定する。このとき、測定対象物に
は−maの慣性力が作用することとなるので、先の周期
,Tは、それぞれ次式で求められる。 【数6】 【0021】上の2式からT,Tそれぞれの逆数の
和を求めると次式のようになる。 【数7】 【0022】したがって、測定対象物11の質量mは、次
式により求められることとなる。 【数8】 【0023】上の式から明らかなように、本装置は、加
速度aの影響、換言すれば外乱の影響を受けること無
く、測定対象物の質量を測定することが可能であること
が理解される。したがって、本装置は車輌内や船舶上と
言った揺動環境下においても質量測定が可能であること
が示される。 【0024】図3〜図5は、それぞれ本装置による測定実
験の結果を示すグラフである。まず、図3は、アクチュ
エータ12(図1参照)の駆動力を一定として、測定対象
物11(図1参照)の異なる切り換え速度に対する、アク
チュエータ12の往復動周期と、測定対象物11の測定質量
との関係を示すものである。図より、周期と質量との良
好な相関(直線性)が得られていることが理解される
が、特に、測定対象物11の切り換え速度、すなわちリレ
ー要素14のヒステリシス特性の幅を大きくし、アクチュ
エータ12の往復動周期を長くすることで、より良好な相
関が得られることがわかる。 【0025】図4は、測定対象物11の切り換え速度を一
定とした場合の、アクチュエータ12の異なる駆動力に対
する、アクチュエータ12の往復動周期と、測定対象物11
の測定質量との関係を示すものである。この図からも、
周期と質量との良好な相関が得られていることが理解さ
れるが、特に、アクチュエータ12の駆動力を小さくする
と共に往復動周期を長くすることで、より良好な相関が
得られることがわかる。 【0026】図5は、本装置における測定対象物11の測
定質量と、実際の質量との関係を示すものである。図よ
り、本装置により良好な質量測定結果が得られることが
理解されよう。 【0027】以上説明したように、本発明による質量測
定装置は、構成が単純であり、また周囲の環境の変化や
外乱に影響されることなく質量測定を行うことが可能で
ある。それゆえ、船上や車輌内と言った測定系に外乱が
入りやすい場所での測定が可能であり、また従来の電子
天秤のように測定対象物の重量、すなわち荷重に基づい
て測定を行うものではないため、無重力状態での測定も
可能である。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明による質量測定装置の構成を概略示す
ブロック図である。 【図2】 本装置における、測定対象物の速度変化およ
び測定対象物の駆動力の変化をそれぞれ示すグラフであ
る。 【図3】 本装置における、測定対象物の異なる切り換
え速度に対する、測定対象物の質量と往復動周期との関
係を示すグラフである。 【図4】 本装置における、測定対象物の異なる駆動力
に対する、測定対象物の質量と往復動周期との関係を示
すグラフである。 【図5】 本装置における、測定対象物の測定質量と実
際の質量との関係を示すグラフである。 【符号の説明】 10 質量測定装置 11 測定対象物 12 アクチュエータ 13 速度センサ 14 リレー要素 15 コントローラ(アンプ)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 測定対象物を一定の駆動力で往復運動さ
    せる駆動部と、 前記測定対象物の速度を検出する速度検出部と、 前記速度検出部で測定した前記測定対象物の速度の方向
    に応じて正負いずれかの信号を出力する、ヒステリシス
    特性を有するリレー要素部と、 前記リレー要素部から出力された信号を前記駆動部にフ
    ィードバックさせ、この信号によって前記駆動部が前記
    測定対象物を往復運動させる周期を規定するフィードバ
    ック回路を有する制御部とを具え、 前記駆動部における駆動力、前記測定対象物の速度およ
    び前記駆動部が前記測定対象物を往復運動させる周期よ
    り、前記測定対象物の質量を求めることを特徴とする質
    量測定装置。
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