JP3482015B2 - 変速切換装置 - Google Patents

変速切換装置

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JP3482015B2 JP26229094A JP26229094A JP3482015B2 JP 3482015 B2 JP3482015 B2 JP 3482015B2 JP 26229094 A JP26229094 A JP 26229094A JP 26229094 A JP26229094 A JP 26229094A JP 3482015 B2 JP3482015 B2 JP 3482015B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、トラクタ等の変速機構
に適した変速切換装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、トラクタ等において採用されてい
る変速切換装置としては種々の構造のものがあり、例え
ば、特開平4−145248号公報等に開示されたよう
な変速切換装置がある。この変速切換装置は、回転軸上
に低速側受動ギヤと高速側受動ギヤとを回転自在に外嵌
させ、低速側受動ギヤの側面部に放射状の受動ギヤクラ
ッチ爪を形成し、回転軸の軸心方向に沿ってスライドす
ることにより受動ギヤクラッチ爪と係脱自在に噛み合う
クラッチ爪体とカム爪体とを回転軸上に設けたものであ
る。なお、カム爪体は低速側受動ギヤからの回転が伝達
される通常駆動時には低速側受動ギヤと一体に回転し、
高速側受動ギヤからの回転が伝達される高速駆動時には
高速側受動ギヤと一体に回転するように設けられてい
る。また、クラッチ爪体は回転軸にスプライン嵌合さ
れ、一体に回転する。さらに、カム爪体の外周部には、
クラッチ爪体に形成されているクラッチ爪の溝部に係合
する凸部が形成されている。 【0003】このような構成において、低速側受動ギヤ
のみが回転駆動される通常駆動時においては、クラッチ
爪体のクラッチ爪とカム爪体のカム爪とが受動ギヤクラ
ッチ爪と噛み合っており、低速側受動ギヤとクラッチ爪
体とが一体に回転し、クラッチ爪体と回転軸とが一体に
回転することにより、回転軸が通常の回転数で回転駆動
される。 【0004】つぎに、回転軸を高速駆動状態で回転駆動
する変速切換えが行われると、低速側受動ギヤが引き続
き回転駆動されると共に高速側受動ギヤも回転駆動され
る。従って、カム爪体へは、低速側受動ギヤからの回転
と高速側受動ギヤからの回転とが伝達される状態とな
る。そして、低速側受動ギヤと高速側受動ギヤとの回転
数の差によってカム爪体が受動ギヤクラッチ爪との噛み
合いを解除する方向へスライドし、クラッチ爪体もこの
カム爪体と一体にスライドして受動ギヤクラッチ爪体の
噛み合いが解除される。従って、カム爪体は高速側受動
ギヤと一体に回転し、カム爪体の凸部がクラッチ爪の溝
部の側面に当接してカム爪体とクラッチ爪体とが一体に
回転することにより、回転軸が高速駆動状態で回転駆動
される。 【0005】ここで、上述したようなクラッチ爪体とカ
ム爪体とを有する変速切換装置においては、カム爪体の
凸部がクラッチ爪の溝部の側面に当接してカム爪体とク
ラッチ爪体とが一体に回転している高速駆動時におい
て、カム爪の頂部とクラッチ爪の頂部とが連続してなす
角度が、受動ギヤクラッチ爪の溝部の角度より大きく設
定されている。これは、高速駆動時において、受動ギヤ
クラッチ爪との噛み合いを解除されたクラッチ爪体とカ
ム爪体とが、受動ギヤクラッチ爪との係脱を繰り返すこ
とを防止するためである。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかし、カム爪の頂部
とクラッチ爪の頂部とが連続してなす角度が、受動ギヤ
クラッチ爪の溝部の角度より大きく設定されていると、
高速駆動状態から通常駆動状態へ変速切換えを行う際に
おいて、カム爪の頂部が受動ギヤクラッチ爪の頂部と重
なってしまい、通常駆動状態への変速切換えが行えなく
なる場合がある。 【0007】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
異なる回転数で回転駆動される低速側受動ギヤと高速側
受動ギヤとを回転軸上に回転自在に嵌合させ、前記低速
側受動ギヤの側面部に放射状の受動ギヤクラッチ爪を形
成し、前記受動ギヤクラッチ爪と係脱自在に噛み合うク
ラッチ爪を有すると共に前記クラッチ爪が前記受動ギヤ
クラッチ爪と噛み合う方向へ付勢されたクラッチ爪体を
前記回転軸と一体に回転自在及び前記回転軸の軸心方向
に沿ってスライド自在に設け、前記受動ギヤクラッチ爪
と係脱自在に噛み合うカム爪と前記クラッチ爪の溝部に
係合する凸部とを有すると共に前記カム爪が前記受動ギ
ヤクラッチ爪と噛み合う方向へ前記クラッチ爪体により
付勢されたカム爪体を前記回転軸の軸心方向に沿ってス
ライド自在及び前記高速側受動ギヤからの動力伝達を行
う高速駆動時に前記高速側受動ギヤと一体に回転自在に
設け、前記クラッチ爪と前記受動ギヤクラッチ爪との噛
み合いを解除する位置へスライドした前記クラッチ爪体
のスライド動作を規制するスライド規制機構を設け、通
常駆動時には前記クラッチ爪と前記カム爪とを前記受動
ギヤクラッチ爪と噛み合わせることにより前記低速側受
動ギヤから前記回転軸への動力伝達を行い、高速駆動時
には前記クラッチ爪と前記カム爪とを前記受動ギヤクラ
ッチ爪との噛み合いを解除して前記高速側受動ギヤと前
記カム爪体とを一体に回転させると共に前記凸部が前記
クラッチ爪の溝部の側面へ当接することにより前記カム
爪体と前記クラッチ爪体とを一体に回転させて前記高速
側受動ギヤから前記回転軸への動力伝達を行うようにし
た変速切換装置において、前記凸部が前記クラッチ爪の
溝部の側面に当接した状態における前記クラッチ爪の頂
部と前記カム爪の頂部とが連続してなす角度を前記受動
ギヤクラッチ爪の溝部の角度と等しく設定した。 【0008】 【作用】請求項1記載の発明では、クラッチ爪の頂部と
カム爪の頂部とが連続してなす角度が受動ギヤクラッチ
爪の溝部の角度と等しいため、高速駆動状態から通常駆
動状態への変速切換えの際に、カム爪の頂部が受動ギヤ
クラッチ爪の頂部に重なることがなく、クラッチ爪とカ
ム爪とが受動ギヤクラッチ爪と噛み合う状態へスムーズ
に戻り、通常駆動状態への変速切換えが確実に行われ
る。 【0009】 【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。図4は前輪1と後輪2とをそれぞれ駆動する4輪駆
動のトラクタ3の全体構造を示したもので、このトラク
タ3の腹部には、エンジン(図示せず)からの駆動力を
後輪2及び前輪1へ伝達する駆動軸4を収納するケース
5が設けられており、このケース5の下側には駆動軸4
から前輪1へ伝達する回転数を変速する前輪変速機構6
を収納したミッションケース7が固定されている。 【0010】ここで、前記前輪変速機構6について説明
する。まず、前記駆動軸4と平行に配設された回転軸で
ある前輪動力取出軸8が軸心回りに回転自在に軸支され
ており、前記ミッションケース7の外部へ延出した前輪
動力取出軸8の先端部には筒状の継手9を介して前輪動
力伝達軸10が連結されている。前記前輪動力取出軸8
の外周部には筒体11が回転自在に嵌合されており、こ
の筒体11の外周部には低速側受動ギヤ12と高速側受
動ギヤ13とが隣接状態で回転自在に嵌合されている。
なお、これらの受動ギヤ12,13にはアイドル軸14
に保持されたアイドルギヤ15が噛み合っており、この
アイドルギヤ15は前記駆動軸4に固定されたギヤ16
と噛み合っている 前記高速側受動ギヤ13における前記低速側受動ギヤ1
2と対向しない側の側面部には放射状のクラッチ爪17
が形成されており、このクラッチ爪17と係脱自在に噛
み合うクラッチ爪18を有するクラッチ爪体19が前記
筒体11上にスライド自在にスプライン嵌合されてい
る。なお、前記クラッチ爪体19には、前記トラクタ3
に設けられている主変速レバーや副変速レバーを所定の
変速位置へ変速操作すると共に前輪切れ角が所定角度
(例えば、44゜)以上となる急旋回の操向操作を行っ
た場合にクラッチ爪17,18同士が噛み合う方向へク
ラッチ爪体19をスライドさせるソレノイド(図示せ
ず)が連結されている。 【0011】前記低速側受動ギヤ12における前記高速
側受動ギヤ13と対向しない側の側面部にも放射状の受
動ギヤクラッチ爪20が形成されており、この受動ギヤ
クラッチ爪20と係脱自在に噛み合うクラッチ爪21を
有するクラッチ爪体22が前記前輪動力取出軸8上にス
ライド自在にスプライン嵌合されている。なお、このク
ラッチ爪体22は、スプリング23によりクラッチ爪2
1が受動ギヤクラッチ爪20と噛み合う方向へ付勢され
ている。さらに、前記受動ギヤクラッチ爪20と係脱自
在に噛み合うカム爪24を有するカム爪体25が前記筒
体11上にスライド自在にスプライン嵌合されており、
このカム爪体25の外周部には、前記クラッチ爪21の
溝部に係合する凸部26が形成されている。なお、前記
カム爪24には、カム爪24の頂部24aへ向けて次第
に幅が狭くなる傾斜部24bが形成されている。また、
前記カム爪体25には前記クラッチ爪体22が当接して
おり、カム爪体25は、前記スプリング23の付勢力が
作用することによってカム爪24が受動ギヤクラッチ爪
20と噛み合う方向へ付勢されている。 【0012】つぎに、前記ミッションケース7内には、
前記クラッチ爪体19をスライドさせる前記ソレノイド
により駆動されるスライド規制機構27が設けられてい
る。このスライド規制機構27は、前記クラッチ爪21
と受動ギヤクラッチ爪20との噛み合いが解除される位
置へ前記クラッチ爪体22がスライドし、及び、前記カ
ム爪24と受動ギヤクラッチ爪20との噛み合いが解除
される位置へ前記カム爪体25がスライドした際に、そ
の位置でスプリング23の付勢力によるクラッチ爪体2
2やカム爪体25のスライド動作を規制するもので、前
記前輪動力取出軸8内にスライド自在に挿通されたボー
ク用シャフト28と、ボーク用シャフト28を所定方向
へ付勢するスプリング29と、前記ソレノイドの作動時
にボーク用シャフト28をスプリング29による付勢方
向と逆方向へスライドさせる回動プレート30と、ボー
ク用シャフト28が回動プレート30により付勢されて
スライドしたときに前輪動力取出軸8の外周面から突出
する位置へ移動して前記クラッチ爪21のスライド動作
を規制するボール31とにより構成されている。 【0013】ここで、図2は前輪動力取出軸8を通常の
回転数で回転させる通常駆動時(4輪駆動による直進走
行時や緩やかな旋回走行時)の状態を示すもので、クラ
ッチ爪体22のクラッチ爪21とカム爪体25のカム爪
24とが受動ギヤクラッチ爪20と噛み合い、低速側受
動ギヤ12とクラッチ爪体22とカム爪体25とが一体
に回転し、前輪動力取出軸8がクラッチ爪体22と一体
に通常回転数で回転する。なお、ソレノイドは作動して
おらず、クラッチ爪17,18同士の噛み合いは解除さ
れている。 【0014】また、図1は前輪動力取出軸8を通常駆動
時の回転数より高速回転させる高速駆動時(急旋回をす
るために前輪1を高速回転させる必要が生じた時)の状
態を示すもので、クラッチ爪体22のクラッチ爪21と
カム爪体25のカム爪24とが受動ギヤクラッチ爪20
との噛み合いを解除する位置へスライドし、クラッチ爪
体22とカム爪体25とはスライド規制機構27により
そのスライド位置で保持されている。なお、クラッチ爪
体19のスライドによりクラッチ爪17,18同士が噛
み合い、高速側受動ギヤ13とクラッチ爪体19と筒体
11とが一体に回転する。そして、カム爪体25が筒体
11とが一体に回転することにより、カム爪体25の凸
部26がクラッチ爪21の溝部の側面に当接し、クラッ
チ爪体22とカム爪体25とが一体に回転し、前輪動力
取出軸8がクラッチ爪体22と一体に高速駆動状態で回
転する。 【0015】ここで、図3(a)は前輪動力取出軸8が
通常駆動状態で回転している状態における受動ギヤクラ
ッチ爪20とクラッチ爪21とカム爪24との位置関係
を示し、図3(b)は通常駆動状態から高速駆動状態へ
の切換え時及び高速駆動状態から通常駆動状態への切換
え時における受動ギヤクラッチ爪20とクラッチ爪21
とカム爪24との位置関係を示し、図3(c)は高速駆
動状態における受動ギヤクラッチ爪20とクラッチ爪2
1とカム爪24との位置関係を示すものである。図3
(b),(c)に示すように凸部26がクラッチ爪21
の溝部の側面に当接してカム爪24とクラッチ爪21と
が一体に回転している場合には、クラッチ爪21の頂部
21aとカム爪24の頂部24aとが連続してなす角度
“A”が、受動ギヤクラッチ爪20の溝部の角度“B”
と等しくなるように設定されている。 【0016】このような構成において、エンジンからの
駆動力によって駆動軸4が回転し、この回転がギヤ16
とアイドルギヤ15とを介して低速側受動ギヤ12と高
速側受動ギヤ13とへ伝達され、低速側受動ギヤ12が
低速回転し、高速側受動ギヤ13が高速回転する。 【0017】ここで、図2は前輪1を通常速度の回転数
で回転駆動させる通常駆動時の状態を示すもので、この
通常駆動時においては、クラッチ爪体19をスライドさ
せるソレノイドは作動せず、クラッチ爪17,18同士
の噛み合いは解除されている。一方、スプリング23に
より付勢されたクラッチ爪体22が低速側受動ギヤ12
の方向へスライドし、クラッチ爪21が受動ギヤクラッ
チ爪20と噛み合っている。さらに、クラッチ爪体22
により押されたカム爪体25も低速側受動ギヤ12の方
向へスライドし、カム爪24が受動ギヤクラッチ爪20
と噛み合っている。従って、クラッチ爪体22とカム爪
体25とが低速側受動ギヤ12と一体に回転し、クラッ
チ爪体22がスプライン嵌合している前輪動力取出軸8
が低速側受動ギヤ12と一体に回転し、前輪1に対して
通常速度の回転が伝達される。 【0018】つぎに、図1は前輪1を高速で回転駆動さ
せる高速駆動時の状態を示すもので、主変速レバーや副
変速レバーを所定の変速位置へ変速操作した状態で前輪
切れ角が所定角度以上となる急旋回の操向操作を行った
場合である。この場合には、ソレノイドの作動によりク
ラッチ爪体19が高速側受動ギヤ13へ向けてスライド
し、クラッチ爪17,18同士が噛み合い、高速側受動
ギヤ13とクラッチ爪体19と筒体11とが一体に回転
する。すると、カム爪体25に対しては、高速側受動ギ
ヤ13からの高速回転と低速側受動ギヤ12からの低速
回転とが伝達される状態となり、カム爪体25はクラッ
チ爪体22よりも高速で回転し、図3(b)に示すよう
に、カム爪体25の凸部26がクラッチ爪21の溝部の
側面に当接する。さらに、高速側受動ギヤ13から伝達
される回転数と低速側受動ギヤ12の回転数との差によ
ってカム爪24の傾斜部24bが受動ギヤクラッチ爪2
0に乗り上げると共にカム爪体25には低速側受動ギヤ
12から離反する向きの力が作用し、カム爪体25は低
速側受動ギヤ12から離反する方向へスライドして図3
(c)に示すようにカム爪24と受動ギヤクラッチ爪2
0との噛み合いが解除される。なお、カム爪体25が低
速側受動ギヤ12から離反する方向へスライドする際に
は、カム爪体25に押されたクラッチ爪体22もカム爪
体25と一体にスライドし、クラッチ爪21と受動ギヤ
クラッチ爪20との噛み合いも解除される。 【0019】また、クラッチ爪21と受動ギヤクラッチ
爪20との噛み合いが解除される位置へクラッチ爪体2
2がスライドすると、回動プレート30により押圧され
ていたボーク用シャフト28がスプリング29を圧縮す
る向きにスライドし、ボール31が前輪動力取出軸8の
外周面から突出し、スプリング23の付勢力によってク
ラッチ爪体22が低速側受動ギヤ12側へスライドする
ことが規制される。 【0020】受動ギヤクラッチ爪20に対するカム爪2
4とクラッチ爪21との噛み合いが解除された後は、高
速側受動ギヤ13の回転がクラッチ爪体19と筒体11
とカム爪体25とクラッチ爪体22とを介して前輪動力
取出軸8へ伝達され、前輪1が高速駆動状態で回転駆動
される。なお、前輪1を高速駆動状態で回転駆動してい
る際には、スライド規制機構27のボール31によって
クラッチ爪体22及びカム爪体25が低速側受動ギヤ1
2側へスライドすることが規制されている。従って、こ
の高速駆動時において、スプリング23の付勢力により
クラッチ爪21やカム爪24が受動ギヤクラッチ爪20
と接離を繰り返すということが防止され、この接離の繰
り返しによる騒音、摩耗、破損の発生が防止される。 【0021】つぎに、急旋回の箇所を通過することによ
り前輪切れ角が所定角度以下に戻されるとソレノイドの
作動が終了し、クラッチ爪体19が図2に示すようにク
ラッチ爪17,18同士の噛み合いを解除する位置へス
ライドすると共に、回動プレート30が図2に示す通常
位置へ回動する。そして、回動プレート30が通常位置
へ回動することによりスプリング29により付勢された
ボーク用シャフト28が図2に示す通常位置へスライド
し、ボール31がボーク用シャフト28に形成された溝
部28aに入り込んで前輪動力取出軸8の外周面からの
突出状態が解消される。 【0022】ボール31が溝部28aに入り込むと、ク
ラッチ爪体22はカム爪体25と共にスプリング23の
付勢力によって低速側受動ギヤ12側へスライドし、ク
ラッチ爪21とカム爪24とが受動ギヤクラッチ爪21
と噛み合い、再び、前輪動力取出軸8が低速側受動ギヤ
12と一体に回転する通常駆動状態へ戻る。 【0023】ここで、クラッチ爪21の頂部21aとカ
ム爪24の頂部24aとが連続してなす角度“A”が、
受動ギヤクラッチ爪20の溝部の角度“B”と等しく設
定されているため、高速駆動状態から通常駆動状態へ戻
る際において、クラッチ爪21が受動ギヤクラッチ爪2
0と噛み合う位置に対向した時にカム爪24の頂部24
aが受動ギヤクラッチ爪20の頂部に重なるということ
がなく、クラッチ爪21とカム爪24とが受動ギヤクラ
ッチ爪20とスムーズに噛み合うようになり、通常駆動
状態への戻りが円滑に行われる。 【0024】 【発明の効果】請求項1記載の発明は上述のようにカム
爪体の凸部がクラッチ爪の溝部の側面に当接した状態に
おけるクラッチ爪の頂部とカム爪の頂部とが連続してな
す角度を受動ギヤクラッチ爪の溝部の角度と等しく設定
したので、高速駆動状態から通常駆動状態への変速切換
えの際に、クラッチ爪が受動ギヤクラッチ爪と噛み合う
位置に対向した時にカム爪の頂部が受動ギヤクラッチ爪
の頂部に重なってカム爪体とクラッチ爪体とが低速側受
動ギヤ側へスライドすることを妨げるということが発生
せず、クラッチ爪とカム爪とが受動ギヤクラッチ爪と噛
み合う状態へスムーズに戻り、高速駆動状態から通常駆
動状態への変速切換えを確実に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例における高速駆動状態を示す
縦断側面図である。 【図2】低速駆動状態を示す縦断側面図である。 【図3】受動ギヤクラッチ爪とクラッチ爪とカム爪との
位置関係を示すもので、(a)は通常駆動状態における
位置関係、(b)は通常駆動状態から高速駆動状態への
切換え時及び高速駆動状態から通常駆動状態への切換え
時における位置関係、(c)は高速駆動状態における位
置関係である。 【図4】トラクタの全体構造を示す側面図である。 【符号の説明】 8 回転軸 12 低速側受動ギヤ 13 高速側受動ギヤ 20 受動ギヤクラッチ爪 21 クラッチ爪 21a クラッチ爪の頂部 22 クラッチ爪体 24 カム爪 24a カム爪の頂部 25 カム爪体 26 凸部 27 スライド規制機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 3/083

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 異なる回転数で回転駆動される低速側受
    動ギヤと高速側受動ギヤとを回転軸上に回転自在に嵌合
    させ、前記低速側受動ギヤの側面部に放射状の受動ギヤ
    クラッチ爪を形成し、前記受動ギヤクラッチ爪と係脱自
    在に噛み合うクラッチ爪を有すると共に前記クラッチ爪
    が前記受動ギヤクラッチ爪と噛み合う方向へ付勢された
    クラッチ爪体を前記回転軸と一体に回転自在及び前記
    転軸の軸心方向に沿ってスライド自在に設け、前記受動
    ギヤクラッチ爪と係脱自在に噛み合うカム爪と前記クラ
    ッチ爪の溝部に係合する凸部とを有すると共に前記カム
    爪が前記受動ギヤクラッチ爪と噛み合う方向へ前記クラ
    ッチ爪体により付勢されたカム爪体を前記回転軸の軸心
    方向に沿ってスライド自在及び前記高速側受動ギヤから
    の動力伝達を行う高速駆動時に前記高速側受動ギヤと一
    体に回転自在に設け、前記クラッチ爪と前記受動ギヤク
    ラッチ爪との噛み合いを解除する位置へスライドした前
    記クラッチ爪体のスライド動作を規制するスライド規制
    機構を設け、通常駆動時には前記クラッチ爪と前記カム
    爪とを前記受動ギヤクラッチ爪と噛み合わせることによ
    り前記低速側受動ギヤから前記回転軸への動力伝達を行
    い、高速駆動時には前記クラッチ爪と前記カム爪とを前
    記受動ギヤクラッチ爪との噛み合いを解除して前記高速
    側受動ギヤと前記カム爪体とを一体に回転させると共に
    前記凸部が前記クラッチ爪の溝部の側面へ当接すること
    により前記カム爪体と前記クラッチ爪体とを一体に回転
    させて前記高速側受動ギヤから前記回転軸への動力伝達
    を行うようにした変速切換装置において、 前記凸部が前記クラッチ爪の溝部の側面に当接した状態
    における前記クラッチ爪の頂部と前記カム爪の頂部とが
    連続してなす角度を前記受動ギヤクラッチ爪の溝部の角
    度と等しく設定したことを特徴とする変速切換装置。
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