JP3481687B2 - 圧力調整弁 - Google Patents

圧力調整弁

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JP3481687B2
JP3481687B2 JP20715094A JP20715094A JP3481687B2 JP 3481687 B2 JP3481687 B2 JP 3481687B2 JP 20715094 A JP20715094 A JP 20715094A JP 20715094 A JP20715094 A JP 20715094A JP 3481687 B2 JP3481687 B2 JP 3481687B2
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pressure regulating
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、気体圧や液体圧で駆動
するセンサ、アクチュエータ、モータ、スライド装置、
あるいは制御(サーボ)ユニット等の各種システムに使
用する圧力調整弁に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、空気圧や油圧などの圧力で駆動す
るセンサ、アクチュエータ、モータ、スライド装置等に
は圧力調整弁が使用されている。 【0003】一般的な圧力調整弁は、図4に示すように
ケーシング210 の下方部に入口流路201 と出口流路203
、および上記入口流路201 と出口流路203 とを連通さ
せる連通孔208 を設けてあり、上記ケーシング210 の上
方部には排気孔209 を穿設するとともに、調整ノブ240
が螺入された構造となっていた。また、ケーシング210
の内部には中央に貫通孔205 が穿設されたダイヤフラム
204 が水平に固定されており、該ダイヤフラム204 と調
整ノブ240 との間には支持部材250,251 を介して調整ス
プリング220 が配置されていた。さらに、ケーシング21
0 の連通孔208 には、該連通孔208 を開閉する略球状体
をした調整弁202 と前記ダイヤフラム204の貫通孔205
を開閉する排気弁206 とを一体的に形成した弁体207 が
配置してあり、スプリング230 を介してケーシング210
に支持するようにしたものであった。 【0004】また、この圧力調整弁の作動メカニズム
は、調整スプリング220 がダイヤフラム204 を押す圧力
により設定圧力を設定するようになっており、例えば、
出口流路203 内の圧力が設定圧力より高くなると、調整
スプリング220 がダイヤフラム204 を下方へ押す力に比
べ出口流路203 内の流体がダイヤフラム204 を上方へ押
す力の方が大きくなるため、ダイヤフラム204 が上方へ
湾曲する。その結果、ダイヤフラム204 に押さえ付けら
れていた弁体207 がスプリング230 により押し上げら
れ、弁体207 の調整弁202 がケーシング210 の連通孔20
8 を閉じて入口流路201 からの流体の供給を遮断し、出
口流路203 内の圧力を下げるようになっていた。 【0005】また、それでも出口流路203 内の圧力が設
定圧力より高い時には、ダイヤフラム204 が上方へさら
に湾曲するため、次に弁体207 の排気弁206 がダイヤフ
ラム204 から離れ、ケーシング210 の排気孔209 と出口
流路203 とがダイヤフラム204 の貫通孔205 を介して連
通させるようになっていた。その結果、出口流路203内
の流体が排気孔209 より外部に開放され、出口流路203
内の圧力を下げるようになっていた。そして、出口流路
203 内の圧力が設定圧力に近づくと上方に湾曲していた
ダイヤフラム204 が逆の順序で最初の釣り合い位置に戻
るようになっていた。 【0006】また、逆に、出口流路203 内の圧力が設定
圧力より低くなると、ダイヤフラム204 が下方へ湾曲す
るために弁体207 が押し下げられ、弁体207 の調整弁20
2 がさらに開かれるようになっていた。その結果、連通
孔208 を通る流量が増大し、出口流路203 内の圧力を設
定圧力まで高めるようになっていた。そして、出口流路
203 内の圧力が設定圧力に戻るに従ってダイヤフラム20
4 が逆の順序で最初の釣り合い位置に戻るようになって
いた。 【0007】なお、図4に示す圧力調整弁の他に、さら
に高い調圧精度を備えた圧力調整弁として図5に示すよ
うな複数のダイヤフラアム204 を備えたものもあるが基
本的な構造および作動メカニズムは図4に示す圧力調整
弁とほぼ同様のものであった。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
な圧力調整弁では次のような課題があった。 【0009】まず、上記圧力調整弁は、樹脂や金属から
なるダイヤフラム204 を屈曲させる構造となっているた
め、上記ダイヤフラム204 を構成する材料のバネ性が動
作抵抗となっていた。その為、設定圧力から出口流路20
3 内の圧力が変化した時に弁体207 が作動して連通孔20
2 または貫通孔205 を開くまでの圧力差(感度)を小さ
くすることができず、その上、ヒステリシスが大きいと
いうように調圧精度を高めることができなかった。 【0010】例えば、直径40mm、肉厚0.15mm
のアルミニウム合金製ダイヤフラムを備えた図4および
図5の圧力調整弁では、図6(a)および図7(a)に
それぞれの流量特性を示す通り、流量が増大するに従っ
て、出口流路203 内の圧力が設定圧力より小さくなって
おり、非常に限られた流量範囲でしか調圧精度を維持す
ることができなかった。また、ヒステリシス特性におい
ては、図6(b)および図7(b)にそれぞれ示す通
り、設定圧力を上げていった場合と設定圧力を下げてい
った場合では、同じ設定圧力に設定したとしても出口流
路203 内の圧力にバラツキを生じており、再現性の悪い
ものであった。 【0011】なお、流量特性とは入口流路201 から供給
する流体の流量をゼロから増加させていった時の出口流
路203 内の圧力特性のことであり、ヒステリシス特性と
は、調整スプリング220 圧力の増減変化に対する出口流
路203 内の圧力の増減特性のことである。 【0012】また、何らかの突発的な事故により出口通
路203 内に最高供給圧力よりも高い圧力が加わった場
合、金属製のダイヤフラム204 では塑性変形をきたし、
使用できなくなる恐れがあるとともに、経時・経年変化
や周囲の温度変化によっても変形を受けやすいため、ダ
イヤフラムの変形によって調圧精度が大きく損なわれる
といった課題もあった。 【0013】 【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、入口流路と出口流路、及び上記入口流路と出
口流路とを連通させる連通孔を備えたケーシングと、該
ケーシング内に移動自在に遊嵌され、かつ貫通孔を備え
たピストンと、該ピストンに基準圧力を加えるための加
圧手段と、前記ケーシングの連通孔に配置され、該連通
孔を開閉する調整弁と前記ピストンの貫通孔を開閉する
排気弁とを一体的に形成した弁体とより圧力調整弁を構
成し、上記ケーシングとピストンとの間隙に流体を供給
することによりピストンを静圧支持するようにしたもの
である。 【0014】 【作用】本発明によれば、従来、流体圧力を受けるのに
常識的な部材として使用されていたダイヤフラムに代え
てピストン構造としてあるために屈曲部分がない。その
為、動作抵抗を受けることがなく、また、経時・経年変
化を受けるとがない。 【0015】また、本発明は、ピストンをケーシング内
で静圧支持してあるため、摺動抵抗は皆無に等しく、ピ
ストンを滑らかに移動させることができる。 【0016】従って、本発明に係る圧力調整弁は感度が
良く、その中でも重要なリリーフ感度を高めることがで
きるとともに、ヒステリシスが殆どないというように安
定で、かつ優れた調圧精度を備えている。しかも、この
優れた精度を長期間にわたり維持することができるとと
もに、構造を簡単にすることができる。 【0017】 【実施例】以下、本発明実施例を説明する。図1は、本
発明実施例に係る圧力調整弁を示す縦断面図であり、ケ
ーシング110 の上方部には排気孔109 を穿設するととも
に、調整ノブ140 を螺入し、下方部には、入口流路101
と出口流路103 、および上記入口流路101 と出口流路10
3 とを連通させる連通孔108 を穿設してある。また、上
記ケーシング110 の内壁面には噴射口170 を設けてあ
り、入口流路101 に供給される流体の一部を入口流路10
1 と連通する補助孔160 を介して噴射口170 に供給し、
ケーシング110 内に噴出するようにしてある。 【0018】また、上記ケーシング110 内には、中央に
貫通孔105 を備えたピストン104 を遊嵌してあり、該ピ
ストン104 に基準となる圧力を加える加圧手段として上
記ピストン104 と上記調整ノブ140 との間に支持部材15
0 を介して調整スプリング120 を配置してある。そし
て、前記ケーシング110 の連通孔108 には、該連通孔10
8 を開閉するための略円錐状体をした調整弁102 と、前
記ピストンの貫通孔105を開閉するための略球状体をし
た排気弁106 とを一体的に形成した弁体107 を配置して
あり、該弁体107 はスプリング130 を介してケーシング
110 に固定した構造としてある。 【0019】さらに、図2に示すように、上記ピストン
104 は断面形状が正方形をした箱状体に形成し、その外
周には主溝6と、該主溝6を挟んで向かい合わせにT字
状の補助溝7を多数設けた静圧溝5を形成してある。そ
して、ケーシング110 に設けた噴射口170 から上記ピス
トン104 の外壁面に流体を噴出することで、静圧溝5を
伝ってピストン104 の外周全体に流体を供給し、ピスト
ン104 とケーシング110 との間隙に流体層を形成させる
ことにより、ピストン104 をケーシング110 内で静圧支
持するようにしてある。その為、ピストン104 の移動時
に発生する摺動抵抗は皆無で、ピストン104 を非常に滑
らかに移動させることができるため、微弱な圧力変動に
おいても反応する感度の良い圧力調整弁を構成すること
ができる。 【0020】ただし、ピストン104 をケーシング110 内
で静圧支持させるためには、ピストン104 とケーシング
110 との間隙幅hを3〜20μm程度としておくことが
重要である。 【0021】即ち、間隙幅hが3μmより小さいと、間
隙幅hが狭すぎるためにピストン104 とケーシング110
との間隙に流体を供給することが難しく、間隙に流体層
を形成することができないからであり、逆に、間隙幅h
が20μmより大きいと、噴射口170 から噴出された流
体がピストン104 に届くまえに圧力低下を生じ、やは
り、流体層を形成することができないからである。 【0022】なお、本発明実施例では、静圧溝5をピス
トン104 の外壁面に形成したが、ピストン104 の外壁面
を平面とし、ケーシング110 の内壁面に静圧溝5を形成
してもかまわない。また、本発明実施例では、ピストン
104 の形状を箱状体としたが、他に断面形状が多角形や
円形をした筒状体でも良く、このピストン104 形状に合
わせてケーシング110 を形成すれば良い。 【0023】また、ケーシング110 に穿設する噴射口17
0 には絞りを設けてある。その為、入口流路101 内の圧
力より高い圧力を噴射口170 から噴出することができる
ため、ピストン104 を安定に静圧支持することができ
る。ただし、図1に示す圧力調整弁では、入口流路101
から噴射口170 に流体を供給するようにしたが、別の供
給手段から直接噴射口170 に流体を供給し、ケーシング
110 とピストン104 との間隙に流体を噴出するようにし
ても良い。 【0024】さらに、本発明実施例では、ピストン104
に基準圧力を加える加圧手段として調整スプリング120
を用いたものを示したが、これに限定するものではな
く、他に基準圧力と同じ流体圧力を加える加圧手段や、
アクチュエータなどを用いて電気的信号によりピストン
104 を加圧する加圧手段を使用しても良い。 【0025】ところで、上記ピストン104 は圧力調整弁
の調圧精度を左右する重要な部材であり、高剛性で、か
つ軽量であることが必要であるため、アルミナ、ジルコ
ニア、炭化珪素、窒化珪素などのセラミックスにより形
成する。即ち、一般的にセラミックスは比重が2.5〜
6.0と小さく、また、ヤング率が非常に大きいため、
圧力調整弁に備えるピストン104 の材質として好適に使
用することができる。なお、ピストン104 の材質として
はセラミックスだけに限定するものではなく、他にサフ
ァイアなどの単結晶材料やアルミニウムやステンレスな
どの非金属など高剛性で、かつ軽量な材質であれば良
い。 【0026】また、上記排気弁106 と調整弁102 とを備
えた弁体107 は、ピストン104 の貫通孔105 およびケー
シング110 の連通孔108 とを閉じた際に流体の漏れを生
じないようにするため、高い加工精度が得られ、かつ表
面を滑らかな面精度に仕上げることができる材質により
形成する必要があり、セラミックスにより形成する。な
お、弁体107 の材質においてもピストン104 同様、セラ
ミックスだけに限定するものではなく、他にサファイア
などの単結晶材料やアルミニウムやステンレスなどの非
金属など高剛性で、かつ軽量な材質であれば良い。 【0027】このように、本発明に係る圧力調整弁は、
流体圧を受ける部分をピストン構造としてあるため、経
時・経年変化を受けることがなく、また、屈曲すること
がないため、動作抵抗を生じることもない。その上、ピ
ストン104 はケーシング110内で静圧支持してあるた
め、摺動抵抗が皆無である。その為、ピストン104 を滑
らかに移動させることができ、微弱な圧力変動において
も反応する受圧部材とすることができるため、安定で優
れた調圧精度を備え、しかも、この優れた精度を長期間
にわたり維持することができる。 【0028】次に、本願発明に係る圧力調整弁の作動メ
カニズムを説明する。 【0029】まず、調整ノブ140 を回して設定圧力に設
定しておく。この時、ピストン104は、調整ノブ14
0 の先端に配置される調整スプリング120 の弾性圧力
により押し下げられ、弁体107 を押して調整弁102 を開
いた状態になっている。なお、弁体107 の排気弁106 は
当然ピストン104 の貫通孔105 を閉じた状態にある。 【0030】次に、入力ポート180 より入口流路101 に
流体を供給すると、連通孔108 を通る流体の流量が実質
的にゼロとなる設定圧力まで出口流路103 の圧力が高ま
ることになる。この時、ピストン104 は出口流路103 内
の圧力がピストン104 を押し上げる力と、調整スプリン
グ120 がピストン104 を押し下げる力とが釣り合う位置
で静止する。 【0031】また、入口流路101 に供給された流体の一
部は補助孔160 を通して噴射口170よりケーシング110
とピストン104 との間隙に噴出され、ピストン104 をケ
ーシング110 内で静圧支持するため、ピストン104 を滑
らかに移動させることができる。そして、噴射口170 よ
り噴出された流体は、一部を排気孔109 より大気に開放
し、残りを出口流路103 に供給するようになっているた
め、出口流路103 内に圧力変動を生じることがない。 【0032】ここで、出口流路103 内の圧力が高まった
とすると、調整スプリング120 がピストン104 を押し下
げる力に比べ出口流路103 内の圧力がピストン104 を押
し上げる力の方が大きくなるため、ピストン104 が上昇
する。この時、ピストン104により押さえ付けられてい
た弁体107 はスプリング130 の弾性力によりピストン10
4 の上昇に伴って押し上げられ、連通孔108 は弁体107
の調整弁102 により閉じることになる。さらに、この状
態でも出口流路103 内の圧力が設定圧力より高い時に
は、ピストン104 がさらに上昇し、次に弁体107 の排気
弁106 がピストン104 から離れてピストン104 の貫通孔
105 を開き、排気孔109 と出口流路103 とが連通するた
め、出口流路103 内の流体の一部を排気孔109 より大気
に開放するようになっている。そして、出口流路103 内
の流体が大気に開放されるに従って、ピストン104 は逆
の順序で最初の釣り合いの位置まで下降するため、出口
流路103 内の圧力は設定圧力にもどることになる。この
際、本発明に係る圧力調整弁は、受圧部材としてピスト
ン104 を用いているため、屈曲による動作抵抗を生じる
ことがなく、その上、ピストン104 を静圧支持してある
ため、出口流路103 内の圧力変動に応じて短時間で上昇
させることができる。その為、出口流路103 内の圧力が
高まった時にピストン104 の貫通孔105 が開かれるまで
の圧力差(リリーフ感度)を大幅に小さくすることがで
きる。 【0033】また、逆に、出口流路103 内の圧力が低下
したとすると、出口流路103 内の圧力がピストン104 を
押し上げる力に比べ調整スプリング120 がピストン104
を押し下げる力の方が大きくなるため、ピストン104 が
下降する。この時、ピストン104 の下降に伴って、弁体
107 を押し下げられるため弁体107 の調整弁102 がさら
に開き、連通孔108 から出口流路103 に入る流量を増大
するようになっている。ただし、弁体107 の排気弁106
はピストン104 の貫通孔105 を閉じた状態にある。ま
た、この時、ピストン104 は微弱な圧力変動に敏感に反
応し、弁体107 を押し下げるため、出口流路103 内の圧
力が低下してケーシング110 の連通孔108が開かれるま
での圧力差を大幅に小さくすることができる。そして、
出口流路103 の圧力が高まるに従って逆の順序で最初の
釣り合いの位置までピストン104 が上昇するため、出口
流路103 内の圧力は設定圧力にもどることになる。 【0034】このように、本発明に係る圧力調整弁は、
受圧部材としてピストン104 を用い、ピストン104 を静
圧支持してあるため、感度が良く、しかも、設定圧力を
高めていった場合と、設定圧力を下げていった場合にお
いて、同じ設定圧力で見たときの出口流路103 内の圧力
値の差(ヒステリシス)も殆どないというように非常に
高い調圧精度を備えている。 【0035】 【実験例】図1に示す本発明に係る圧力調整弁を製作
し、流量特性およびヒステリシス特性について実験を行
った。 【0036】本発明に係る圧力調整弁のピストン104
は、有効面積が1256mm2 の箱状体をしたものであ
り、ケーシング110 とピストン104 との間隙幅hを10μ
m としたものを用いた。また、比較例として、有効面積
が1256mm2 の円板状のダイヤフラムを備えた図4
および図5の圧力調整弁を製作し、同様に流量特性およ
びヒステリシス特性について実験を行った。 【0037】なお、本発明および比較例に係る圧力調整
弁のスペックはそれぞれ表1に示す通りであり、本発明
に係る圧力調整弁の流量特性は図3(a)に,比較例で
ある図4および図5の圧力調整弁の流量特性は図6
(a)および図7(a)に示す通りであり、本発明に係
る圧力調整弁のヒステリシス特性は図3(b)に,比較
例である図4および図5の圧力調整弁のヒステリシス特
性は図6(b)および図7(b)に示す通りである。 【0038】 【表1】【0039】まず、表1より判るように、比較例である
図4の圧力調整弁では、感度が8kPa、リリーフ感度
が5kPaであり、図5の圧力調整弁でも感度が0.8
kPa、リリーフ感度が0.2kPaであった。 【0040】これに対し、本発明に係る圧力調整弁で
は、感度が0.03kPa、リリーフ感度が0.02k
Paと比較例である図5の圧力調整弁と比べてもそれぞ
れ一桁も感度を向上させることができた。 【0041】また、図3(a)、図6(a)および図7
(a)から判るように、比較例に係る圧力調整弁では共
に、流量を増大するに従って出口流路203 内の圧力が設
定圧力より小さくなっていた。その為、精度を維持でき
る流量の範囲は図4の圧力調整弁で0〜100Nl/m
inの非常に狭い流量範囲しかなく、図5の圧力調整弁
でも0〜400Nl/minの流量範囲でのみしか精度
を維持できないことが判る。 【0042】これに対し、本発明に係る圧力調整弁は、
流量が増大したとしても設定圧力に対し出口流路103 内
の圧力が変化するようなことがなく、限界の650Nl
/minまで精度を維持することができた。 【0043】さらに、図3(b)、図6(b)および図
7(b)から判るように、比較例に係る圧力調整弁では
共に、設定圧力を高めていった場合と、設定圧力を下げ
ていった場合では、同じ設定圧力に設定したとしても出
口流路203 内の圧力が異なり、設定圧力と出口流路203
内の圧力との間に比例関係がなかった。 【0044】これに対し本発明に係る圧力調整弁は、設
定圧力と出口流路103 内の圧力との間に比例関係があ
り、ヒステリシスがないことが判った。 【0045】なお、表1に於ける空気消費量においては
本発明に係る圧力調整弁が最も高いことが判るが、これ
は、入口流路101 内に供給した流体の一部をピストン10
4 を静圧支持するために使用しているためである。ただ
し、本発明に係る圧力調整弁は、この空気消費量に比
し、有り余る程の優れた調圧精度を備えている。 【0046】 【発明の効果】以上のように、本発明は、入口流路と出
口流路、及び上記入口流路と出口流路とを連通させる連
通孔を備えたケーシングと、該ケーシング内に移動自在
に遊嵌され、かつ貫通孔を備えたピストンと、該ピスト
ンに基準圧力を加えるための加圧手段と、前記ケーシン
グの連通孔に配置され、該連通孔を開閉する調整弁と前
記ピストンの貫通孔を開閉する排気弁とを備える弁体に
より圧力調整弁を構成してあるため、ピストンが屈曲し
て動作抵抗を生じることがなく、また、経時・経年変化
を受けるともない。しかも、本発明は、ピストンをケー
シング内で静圧支持してあるため、摺動抵抗は皆無に等
しく、ピストンを滑らかに移動させることができる。 【0047】その為、本発明に係る圧力調整弁は、感度
およびリリーフ感度が良く、その上、ヒステリシスが殆
どないというように優れた調圧精度を備えている。しか
も、この優れた精度を長期間にわたり維持することがで
きる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明実施例に係る圧力調整弁を示す縦断面図
である。 【図2】本発明実施例に係る圧力調整弁に備えるピスト
ンを示す斜視図である。 【図3】本発明実施例に係る圧力調整弁の実験結果を示
すグラフであり、(a)は流量特性を示すグラフで、
(b)はヒステリシス特性を示すグラフである。 【図4】従来の圧力調整弁を示す縦断面図である。 【図5】従来の圧力調整弁を示す縦断面図である。 【図6】図4に示す従来の圧力調整弁の実験結果を示す
グラフであり、(a)は流量特性を示すグラフで、
(b)はヒステリシス特性を示すグラフである。 【図7】図5に示す従来の圧力調整弁の実験結果を示す
グラフであり、(a)は流量特性を示すグラフで、
(b)はヒステリシス特性を示すグラフである。 【符号の説明】 101 入口流路 102 調整弁 103 出口流路 104 ピストン 105 貫通孔 106 排気弁 107 弁体 108 連通孔 109 排気孔 110 ケーシング 120 調整スプリング 130 スプリング 140 調整ノブ 150 支持部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 31/12 - 31/165 F16K 31/36 - 31/42 F16K 17/02 F16K 17/04 F16K 17/30

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】入口流路と出口流路、および上記入口流路
    と出口流路とを連通させる連通孔を備えたケーシング
    と、該ケーシング内に移動自在に配置され、かつ貫通孔
    を備えた受圧部材と、該受圧部材に基準となる圧力を加
    えるための加圧手段と、前記ケーシングの連通孔に配置
    され、該連通孔を開閉する調整弁と上記受圧部材の貫通
    孔を開閉する排気弁とを一体的に備えた弁体とからなる
    圧力調整弁であって、上記受圧部材をピストンにより形
    成するとともに、該ピストンと前記ケーシングとの間隙
    に流体を供給してピストンを静圧支持したことを特徴と
    する圧力調整弁。
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