JP3481186B2 - X線発生器、x線検査装置およびx線発生方法 - Google Patents

X線発生器、x線検査装置およびx線発生方法

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JP3481186B2 JP2000171440A JP2000171440A JP3481186B2 JP 3481186 B2 JP3481186 B2 JP 3481186B2 JP 2000171440 A JP2000171440 A JP 2000171440A JP 2000171440 A JP2000171440 A JP 2000171440A JP 3481186 B2 JP3481186 B2 JP 3481186B2
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    • H01J35/00X-ray tubes
    • H01J35/02Details
    • H01J35/14Arrangements for concentrating, focusing, or directing the cathode ray
    • H01J35/147Spot size control
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J35/00X-ray tubes
    • H01J35/02Details
    • H01J35/04Electrodes ; Mutual position thereof; Constructional adaptations therefor
    • H01J35/08Anodes; Anti cathodes
    • H01J35/112Non-rotating anodes
    • H01J35/116Transmissive anodes

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  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • X-Ray Techniques (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線発生器、X線
検査装置およびX線発生方法に係り、さらに詳しくは、
自動焦点機能を具備する新規なX線発生器、X線検査装
置およびX線発生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】X線発生器は、たとえばX線検査装置の
X線発生源として用いられている。X線検査装置として
は、たとえば特開平7−260713号公報に示すよう
に、収束電子ビームを透過形薄膜のターゲットに照射す
ることで得られた微小焦点サイズのX線を試料に照射
し、その透過X線を幾何学的に拡大投影した画像をX線
像センサで撮像するX線検査装置が知られている。
【0003】このようなX線検査装置に用いられる従来
のX線発生器では、管電圧を変化させる都度、収束コイ
ルを手動で調整し、電子ビームのターゲットへのフォー
カシングを行っている。あるいは、予め調整済み電流値
を記憶させておき、その値を呼び出すことによりフォー
カシングさせている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
も人為的な操作を必要とするため、準備に時間がかかる
という課題を有する。さらに、電子ビームのターゲット
へのフォーカシング調整精度には、操作者の個人差が大
きく影響し、必ずしも安定したフォーカシングを得るこ
とができない。
【0005】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、X線を発生させるための電子ビームなどのエネルギ
ービームを、ターゲットに対して自動的にフォーカシン
グすることが可能なX線発生器、X線検査装置およびX
線発生方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、X線管発生器
に自動焦点機能を具備させる包括的な新技術に関するも
のである。本発明者は、電子ビームなどのエネルギービ
ームの収束状態がX線管ターゲットの表面温度と密接な
関係を持つことに着目し、その温度変化をリアル・タイ
ムで計測し、収束コイルの電流値を自動制御せしめるこ
とにより、上記目的を達成することを見出し、本発明を
完成させるに至った。本発明は、次世代X線管の開発並
びに製品化に対して、画期的な新技術を提供し得るもの
である。
【0007】すなわち、本発明に係るX線発生器は、エ
ネルギービーム発生源と、前記エネルギービーム発生源
から発生するエネルギービームが照射されることにより
X線を発生するターゲットと、前記エネルギービーム発
生源から前記ターゲットへ向かうエネルギービームを収
束させる収束レンズと、前記ターゲットにおける前記エ
ネルギービームの照射近傍の温度を検出する温度センサ
と、前記温度センサにより検出された温度信号に基づ
き、前記収束レンズによる前記エネルギービームのター
ゲットへの収束度合を制御する制御装置とを有する。
【0008】前記エネルギービーム発生源は、たとえば
電子ビーム発生源である。前記ターゲットとしては、特
に限定されないが、たとえばタングステン層とベリリウ
ム層とを含む。ターゲットとしては、特に限定されず、
透過型ターゲットおよび反射型ターゲットがある。
【0009】透過型ターゲットは、ターゲットの表面に
エネルギービームが照射され、その背面からX線を放射
する。透過型ターゲットの具体的な構造としては、特に
限定されないが、X線透過性能のよい薄いベリリウム
(Be)金属基板(ベリリウム層)上にタングステン
(W)の薄膜(タングステン層)が形成されているもの
が例示できる。反射型ターゲットは、ターゲットの表面
にエネルギービームが照射され、その照射表面からX線
を放射する。反射型ターゲットとしては、銅製ターゲッ
ト基板上にタングステン金属層が形成されているものが
例示できる。
【0010】前記収束レンズは、たとえば収束コイルで
ある。前記制御装置は、前記温度センサにより検出され
た温度の時間微分に基づき、前記収束コイルに与える電
流値を制御することが好ましい。
【0011】前記ターゲットは、所定パターンの第1金
属層と、前記第1金属層に対して絶縁層に形成された温
接点を通して接続される所定パターンの第2金属層とを
含み、前記第1金属層と第2金属層とで構成される熱電
対型温度センサを一体化してあることが好ましい。
【0012】ただし、本発明では、温度センサとして
は、特に限定されず、接触式温度センサでも、非接触式
温度センサであっても良い。接触式温度センサとして
は、ゼーベック効果を応用した、いわゆる熱電対(Th
ermo Couple)が例示される。この熱電対の
測温接点をターゲット表面の焦点近傍に接触配置するこ
とが好ましい。測温接点の接触位置により対象物の温度
値は異なるが、管電圧の幅広い範囲にまで適用させるた
めには、高温域まで使用可能なRタイプ(白金−白金・
ロジウム系)の熱電対がよい。また、その熱電対を構成
する素線の接点部は絶縁タイプ、露出タイプいずれでも
よいが、いずれにせよ、本来の温度絶対値を激しく攪乱
しない熱容量の小さい形状・サイズの接点部構造の熱電
対が好ましい。
【0013】非接触式温度センサとしては、たとえば測
温対象物より放射される赤外線(波長領域:0.8μm
〜1000μm)をレンズで集光しサーモパイル温接点
にて検知する、いわゆる赤外放射温度計が例示される。
【0014】本発明に係るX線検査装置は、上述したX
線発生器と、前記X線発生器から被検査対象物に照射さ
れたX線の透過光の画像を検出するX線検出面を持ち、
前記X線発生部と被検査対象物とX線検出面との位置関
係に基づき決定される拡大倍率で、前記被検査対象物の
要部を拡大して画像を検出するX線像センサと、を有す
る。
【0015】本発明に係るX線発生方法は、ターゲット
におけるエネルギービームの照射近傍の温度を検出する
工程と、検出された温度信号に基づき、収束レンズによ
る前記エネルギービームのターゲットへの収束度合を制
御しつつ、前記エネルギービームをターゲットに照射す
ることによりX線を発生させる工程とを有する。
【0016】
【作用】一般に、高エネルギーのエネルギービーム(電
子ビーム)が固体(ターゲット)に衝突すると、そのエ
ネルギーの大半は熱エネルギーに変換され、ごく一部の
エネルギーのみがX線の発生に寄与する。その際、ター
ゲット物質自身の温度上昇を伴うが、エネルギービーム
の収束度、すなわち、焦点径の大・小によって、ターゲ
ットにおける照射部分が低温度あるいは高温度となる。
この特性を応用し、ターゲット温度(T)をリアル・タ
イムで測温し、そのピーク温度(Tp)をサーチし、収
束レンズ(収束コイルあるいは焦点コイル)の電流制御
を行うことにより、フォーカシングを最適調整すること
ができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。図1は本発明の1実施形態に係
るX線発生器の原理図、図2は本発明の1実施形態に係
るX線発生器における自動焦点装置のブロック図、図3
は検出温度と収束コイルの電流との関係の一例を示すグ
ラフ、図4は接触式センサによるターゲットの温度計測
の一例を示す概略図、図5(A)および(B)は接触式
センサによるターゲットの温度計測の他の例を示す概略
断面図、図6は非接触式センサによるターゲットの温度
計測の一例を示す概略図、図7は本発明の1実施形態に
係るX線検査装置の概略図、図8は本発明の他の実施形
態に係るX線検査装置の概略図である。
【0018】第1実施形態 図1に示すように、本発明の1実施形態に係るX線発生
装置2は、エネルギービーム発生源としてのカソード4
と、カソード4から発生された電子ビーム52が照射さ
れることによりX線を発生するターゲット8と、ターゲ
ット8へ向かう電子ビーム52を収束させる収束レンズ
としての収束コイル6とを有する。
【0019】カソード4はヘアピン状フィラメントで構
成してあり、電圧を印加することにより電子ビームを発
生可能になっている。収束コイル6は、中心部を通過す
る電子ビームを、ターゲット8の表面に収束させるもの
である。収束コイル6へ印加される電流が大きすぎる場
合には、ターゲット8の表面よりも手前で電子ビームが
焦点を結ぶことになり(図1中の符号52a)、電流が
小さすぎる場合には、ターゲット8を通り越して焦点を
結ぶことになる(図1中の符号52b)。
【0020】ターゲット8は、たとえばX線透過性能の
よい薄いベリリウム(Be)金属基板(ベリリウム層1
2)上にタングステン(W)の薄膜(タングステン層1
0)が形成されているものである。ターゲット8の形状
は、特に限定されないが、本実施形態では、円盤状であ
る。タングステン層10の略中心表面に電子ビーム52
が焦点16を結ぶことにより、ベリリウム層12側から
X線を放射するようになっている。
【0021】ターゲット8の表面近傍には、できる限り
ターゲットの焦点位置の近くに、温度センサ14が配置
してあり、ターゲット8における焦点位置付近の温度を
検出可能になっている。
【0022】電子ビームがターゲット8の表面に衝突す
ると、個々の電子はターゲット表面からターゲット内部
へ向かって個々の原子と衝突を繰り返しながら侵入し、
ある深さで全エネルギーを失ってその運動を停止する。
その侵入深さは電子ビームの加速エネルギーに依存す
る。ターゲット物質の表面側ほど発熱量が大きいと考え
てよいが、表面から内部に及んで発生する全放熱量によ
る温度の時間的な変化(dT/dt)を表面付近で検知
することにより、収束コイルに与える最適条件を瞬時に
探索できる。この場合、熱伝導・熱輻射現象を伴うため
焦点中心からその近傍、さらに遠方に向かう急激な温度
勾配が形成される。従って、温度センサ14を設置すべ
き位置は、できる限り電子ビームが照射する焦点位置近
傍であることが好ましい。
【0023】温度センサ14による検出温度と、収束コ
イル6への駆動電流との関係を図3に示す。収束コイル
への駆動電流値が低い場合には、図1中の符号52bで
示すように、ターゲット8を超えた位置で電子ビームの
焦点を結ぶ。このため、ターゲット8へは電子ビームが
デフォーカスの状態で照射され、温度センサ14による
検出温度は低い。また、収束コイルへの駆動電流値が高
すぎる場合には、図1中の52aで示すように、ターゲ
ットの手前で電子ビームの焦点を結び、これまた、ター
ゲット8へは電子ビームがデフォーカスの状態で照射さ
れ、温度センサ14による検出温度は低くなる。このた
め、図3に示すように、検出温度のピーク温度Tpをサ
ーチすることで、収束コイル6への最適な駆動電流値I
pを選択することが可能になり、その駆動電流Ipの時
に、電子ビームがターゲットに対してジャストフォーカ
スで照射され、ターゲット表面での焦点径が最小になる
ことが予想できる。
【0024】「焦点径の自動調整」のためには、温度セ
ンサ14により、温度の絶対値そのものを正確に計測す
ることよりも、温度の変化を精度よく、かつ高感度(高
速応答)でとらえ、温度の時間変化dT/dtが0に近
くなる条件(温度が極大値Tpとなる条件)をサーチす
ることが重要となる。
【0025】具体的には、図2に示すように、焦点16
の近くの温度を温度センサ14により検出し、その温度
の時間変化dT/dtを、制御装置30が演算し、その
dT/dtが0に近づくように、カソード4および収束
コイル6を、フィードバック制御する。
【0026】なお、高エネルギーの電子ビームがターゲ
ット表面上の微小域に収束され照射されると、局部的に
著しく加熱されて温度上昇をきたす(電子ビーム照射損
傷)。その結果、二層構造のターゲット自身が軟化、変
形したり、あるいはピンホールが形成されてしまうおそ
れがある。タングステン(W)、ベリリウム(Be)の
融点は、それぞれ3,387℃および1,278℃であ
り、従って、これらの損傷は、主として低融点のベリリ
ウムの軟化・溶解によるもの、と考えてよい。
【0027】電子ビーム照射損傷を少なくする観点から
は、検出温度が極大値Tpとなる位置から多少ずらした
位置で、電子ビームがターゲット8の表面に照射するよ
うにしても良い。すなわち、Tp−ΔT、すなわちIa
±ΔIとなるように、図2に示す制御装置20が収束コ
イル6への駆動電流を制御しても良い。消費電力の低減
の観点からは、Ia−ΔIを目標として制御装置20に
よるフィードバック制御を行うことが好ましい。なお、
ΔTおよびΔIは、実験などにより定められる0以上の
定数である。
【0028】図4に示すように、本実施形態では、温度
センサ14として、ゼーベック効果を応用した、いわゆ
る熱電対(Thermo Couple)14aを用い
ている。接触位置により対象物の温度値は異なるが、管
電圧の幅広い範囲、従って高温域まで使用可能なRタイ
プ(白金−白金・ロジウム系)の熱電対がよい。また、
その素線の接点部は絶縁タイプ、露出タイプいずれでも
よいが、いずれにせよ、本来の温度絶対値を激しく攪乱
しない熱容量の小さい形状・サイズの接点部構造のもの
であればよい。熱電対14aの測温接点をターゲット表
面の焦点近傍に接触配置する。
【0029】第2実施形態 図5(A)および(B)に示すように、本実施形態で
は、ターゲット8aの内部に、温度センサを一体化して
ある以外は、前記第1実施形態と同様である。
【0030】本実施形態のターゲット8aは、タングス
テン層10aと、第1金属パターン層30と、第2金属
パターン層32と、ベリリウム層12aと、これら層の
間に介在される絶縁層34とを有する。このターゲット
8aは、2層構造をもつ通常の透過型X線管ターゲット
に対して、5層構造を持つ中間層を半導体リソグラフィ
ー技術を応用して形成することができる。すなわち、こ
のターゲット8aは、W層10a/絶縁層34/第1金
属パターン層30/絶縁層34/第2金属パターン層3
2/絶縁層34/Be層12aの合計7層の層構造を持
つ。
【0031】第1金属パターン層30および第2金属パ
ターン層32には、熱電対を構成する任意の線状パター
ン30aおよび30bが形成され、これらは、間に介在
される絶縁層34に形成してあるコンタクトホールに埋
め込まれた温接点36および冷接点38にて接続してあ
る。温接点36は、電子ビームの焦点位置の直下位置と
なるように配置してある。
【0032】第1金属パターン層30および第2金属パ
ターン層32は、相互に異なる金属で構成してあり、こ
れらのパターンが接点36および38を介して接続する
ことにより、温度センサとしての熱電対を構成する。
【0033】各絶縁層34の材質および層厚さは、それ
らの上下層を電気的に完全に絶縁し得る条件を満足すれ
ば、特に限定されない。各絶縁層34は、例えば、半導
体製造工程でよく使用されるシリコン酸化膜(SiO
)やシリコン窒化膜(Si )で構成さ
れ、これらは物理蒸着法(PVD)または化学蒸着法
(CVD)により成膜することができる。
【0034】また、2種の第1金属パターン層30およ
び第2金属パターン層32の接合部、すなわち測温接点
部(温接点36、冷接点38)と、温接点36とタング
ステン層10aとの接合部を形成するには、マスク・窓
開明け技術により2層間のコンタクト・ホール形成を行
い、上層の成膜時に電気的導通をとればよい。
【0035】ここで、温接点36は、電子ビームがフォ
ーカシングするターゲット中心の近傍に配置するが、冷
接点38は、ターゲット8aの周辺部としてある。な
お、冷接点38は、第1金属層30および第2金属層3
2の各層よりリード線を設けて、ターゲット8aの外部
に配置しても良い。タングステン層10aの最表面層
は、X線発生効率に及ぼす表面形状状態をも考慮して、
必要に応じて平坦化処理を施すことが好ましい。
【0036】本実施形態では、温度センサがターゲット
8aの内部に一体化してあるために、別途、温度センサ
を取り付ける必要が無く、X線発生器の構造を単純化す
ることができる。
【0037】第3実施形態 図6に示すように、本実施形態では、温度センサとし
て、非接触式のいわゆる赤外放射温度計14bを用いる
以外は、前記第1実施形態と同様である。
【0038】本実施形態の温度計14bは、測温対象物
であるターゲット8より放射される赤外線(波長領域:
0.8μm〜1000μm)をレンズ集光し、サーモパ
イル温接点にて検知する、いわゆる赤外放射温度計であ
る。この温度計14bは、あらゆる外部攪乱要因(光、
雰囲気ガス流、ダスト等)を考慮して、電子ビーム照射
を受ける微小表面エリアにできる限り近接していること
が望ましい。
【0039】しかし、この赤外放射温度計14bを用い
て温度を検出する方法は距離的制約が少ないため、直進
行路さえ確保すれば、その配置には自由度が高い。この
温度計による方法では、反射型ターゲットおよび透過型
ターゲットのいずれのターゲットに対しても、ターゲッ
ト表面から放射する赤外線をとらえねばならない。従っ
て、X線発生器の製造段階で、X線管発生装置内部の最
適位置に温度センサ14bを内蔵しておくことが必要で
ある。
【0040】第4実施形態 図8に示す本実施形態に係るX線検査装置40は、上述
したいずれかの実施形態において原理的に説明したX線
発生器を有するものであり、被検査対象物60のX線透
視拡大画像を得ることができる。
【0041】本実施形態のX線検査装置40は、電子ビ
ームを発生するカソード4と、電子ビームを引き出すグ
リッド44と、電子ビームを加速するアノード46と、
電子ビームの調整を行うアライメント用コイル50と、
電子ビーム52を収束させる収束コイル6と、収束され
た電子ビームが照射されてX線62を発生するターゲッ
ト8とを有する。なお、図7において、符号48は仮想
焦点位置を示し、符号54は磁気ギャップを示す。ケー
シング42の内部は、電子ビームの通路であり、密閉さ
れ、図示省略してある真空ポンプなどで真空に保たれて
いる。
【0042】ターゲット8は透過型ターゲットであり、
ターゲット8の表面に対して、収束された電子ビームが
照射されることにより、その焦点位置に対応するターゲ
ット裏面における実質的に点状のX線発生部から所定の
広がり角度を持って円錐状にX線62を発生する。
【0043】ターゲット4の裏面から所定の広がり角度
を持って出射されたX線62は、被検査対象物60を照
射し、その拡大透視画像がX線像センサにおける画像増
幅器のX線検出面64へと入射する。画像増幅器は、X
線を可視光に変換すると共に、被検査対象物60を透過
して拡大されたX線透視画像の輝度を増幅し、より高輝
度の画像を再生するための装置である。画像増幅器によ
り増幅された高輝度の透視画像は、CCDカメラや撮像
管などの撮像装置で撮像し、モニタに表示される。撮像
装置で撮像された透視画像データは、モニタに表示され
るのみでなく、プリンタなどに出力することも可能であ
り、さらに、半導体メモリ、ハードディスク、光磁気記
憶装置などの記憶手段に記憶される。さらにまた、専用
回線または公衆回線を通して、透視画像データを他の装
置へ送信することもできる。
【0044】なお、画像増幅器のX線検出面64にて検
出される被検査対象物60の透視画像の幾何学的拡大倍
率Mは、ターゲット8のX線発生部からX線検出面64
の中心までのFDD距離と、X線発生部から被検査対象
物60までのFOD距離との比により規定される。すな
わち、幾何学的拡大倍率M=FDD/FODである。
【0045】被検査対象物60としては、特に限定され
ないが、たとえばICデバイス、その他のデバイスはじ
め、BGA、CSPに代表されるエリアアレイタイプの
パッケージを持つデバイスなどが例示される。
【0046】第5実施形態 図8に示す本実施形態に係るX線検査装置40aは、上
述したいずれかの実施形態において原理的に説明したX
線発生器を有するものであり、被検査対象物60のX線
透視拡大画像を得ることができる。この点では、本実施
形態のX線検査装置40aも、前記第4実施形態のX線
検査装置40と同様であるが、透過型ではなく反射型X
線発生器を具備する点のみが異なる。以下、異なる点の
みを説明する。
【0047】本実施形態のX線検査装置40aは、ケー
シング42の内部に、収束された電子ビーム52が照射
されて、反射方向にX線62を発生するターゲット8b
を有する。なお、図8において、符号66は45度傾斜
型X線管ヘッドを示す。
【0048】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
【0049】たとえば、X線発生器およびX線検査装置
の具体的構造は、上記実施形態に限定されず、種々のタ
イプのX線発生器およびX線検査装置を用いることがで
きる。
【0050】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、X線を発生させるための電子ビームなどのエネルギ
ービームを、ターゲットに対して自動的にフォーカシン
グすることが可能なX線発生器、X線検査装置およびX
線発生方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の1実施形態に係るX線発生器
の原理図である。
【図2】 図2は本発明の1実施形態に係るX線発生器
における自動焦点装置のブロック図である。
【図3】 図3は検出温度と収束コイルの電流との関係
の一例を示すグラフである。
【図4】 図4は接触式センサによるターゲットの温度
計測の一例を示す概略図である。
【図5】 図5は接触式センサによるターゲットの温度
計測の他の例を示す概略図である。
【図6】 図6は非接触式センサによるターゲットの温
度計測の一例を示す概略図である。
【図7】 図7は本発明の1実施形態に係るX線検査装
置の概略図である。
【図8】 図8は本発明の他の実施形態に係るX線検査
装置の概略図である。
【符号の説明】
2… X線発生器 4… カソード 6… 収束コイル 8… ターゲット 14,14a,14b… 温度センサ 20… 制御装置 30… 第1金属パターン層 32… 第2金属パターン層 36… 温接点 38… 冷接点 40,40a… X線検査装置 60… 被検査対象物 62… X線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // G01N 23/04 H05G 1/00 E (56)参考文献 特開 平5−290773(JP,A) 特開 平6−318500(JP,A) 特開 平8−241795(JP,A) 特開 平8−273890(JP,A) 特開 平7−260713(JP,A) 実開 昭56−78200(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 35/00 - 35/32 H05G 1/00 - 1/70 G01N 23/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エネルギービーム発生源と、 前記エネルギービーム発生源から発生するエネルギービ
    ームが照射されることによりX線を発生するターゲット
    と、 前記エネルギービーム発生源から前記ターゲットへ向か
    うエネルギービームを収束させる収束レンズと、 前記ターゲットにおける前記エネルギービームの照射近
    傍の温度を検出する温度センサと、 前記温度センサにより検出された温度信号に基づき、前
    記収束レンズによる前記エネルギービームのターゲット
    への収束度合を制御する制御装置とを有するX線発生
    器。
  2. 【請求項2】 前記エネルギービーム発生源が電子ビー
    ム発生源であり、前記ターゲットがタングステン層とベ
    リリウム層とを含み、前記収束レンズが収束コイルであ
    り、前記制御装置は、前記温度センサにより検出された
    温度の時間微分に基づき、前記収束コイルに与える電流
    値を制御することを特徴とする請求項1に記載のX線発
    生器。
  3. 【請求項3】 前記ターゲットは、所定パターンの第1
    金属層と、前記第1金属層に対して絶縁層に形成された
    温接点を通して接続される所定パターンの第2金属層と
    を含み、前記第1金属層と第2金属層とで構成される熱
    電対型温度センサを一体化してあることを特徴とする請
    求項1または2に記載のX線発生器。
  4. 【請求項4】 X線を発生するX線発生部を持つX線発
    生器と、 前記X線発生部から被検査対象物に照射されたX線の透
    過光の画像を検出するX線検出面を持ち、前記X線発生
    部と被検査対象物とX線検出面との位置関係に基づき決
    定される拡大倍率で、前記被検査対象物の要部を拡大し
    て画像を検出するX線像センサと、を有するX線検査装
    置であって、 前記X線発生器が、 エネルギービーム発生源と、 前記エネルギービーム発生源から発生するエネルギービ
    ームが照射されることによりX線を発生するターゲット
    と、 前記エネルギービーム発生源から前記ターゲットへ向か
    うエネルギービームを収束させる収束レンズと、 前記ターゲットにおける前記エネルギービームの照射近
    傍の温度を検出する温度センサと、 前記温度センサにより検出された温度信号に基づき、前
    記収束レンズによる前記エネルギービームのターゲット
    への収束度合を制御する制御装置とを有することを特徴
    とするX線検査装置。
  5. 【請求項5】 ターゲットにおけるエネルギービームの
    照射近傍の温度を検出する工程と、 検出された温度信号に基づき、収束レンズによる前記エ
    ネルギービームのターゲットへの収束度合を制御しつ
    つ、前記エネルギービームをターゲットに照射すること
    によりX線を発生させる工程とを有するX線の発生方
    法。
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