JP3480494B2 - インクジェット記録ヘッドのインク滴吐出能力回復方法、及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドのインク滴吐出能力回復方法、及びインクジェット記録装置

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JP3480494B2
JP3480494B2 JP2002128438A JP2002128438A JP3480494B2 JP 3480494 B2 JP3480494 B2 JP 3480494B2 JP 2002128438 A JP2002128438 A JP 2002128438A JP 2002128438 A JP2002128438 A JP 2002128438A JP 3480494 B2 JP3480494 B2 JP 3480494B2
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俊華 張
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博恵 新村
治夫 中村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オンデマンド型インク
ジェットプリンタに関するもので、より詳細には記録ヘ
ッドの目詰まり防止技術に関する。
【0002】
【従来の技術】オンデマンド型インクジェット記録ヘッ
ドは、複数のノズル開口と、各ノズル開口に連通する圧
力発生室を備え、印字信号に対応して圧力発生室を膨
張、収縮させてインク滴を発生させるように構成されて
いる。ところで、記録媒体に付着したインク滴は、紙質
などによっては滲んだり、また他の部材と接触してこす
れが生じるので、可及的速やかに溶媒が揮散して固化す
るように調製されている。このため、印字動作を中断し
たり、またインク滴を頻繁に吐出しないノズル開口のイ
ンクは、溶媒が揮散して目詰まりを生じるという問題が
ある。このような問題を解消するために、印字動作を比
較的長時間休止させる場合には、ノズル開口にキャップ
を装着してインク溶媒の揮散を防止する対策を講じるこ
とが必要となる。しかしながら印字動作中であっても、
ノズル開口のすべてが均等にインク滴を発生するのでは
なく、ノズル開口の配列位置によってはインク吐出の頻
度が極めて低くなるものも存在する。このような問題を
解消するために、印字動作を一定時間継続した場合に
は、記録ヘッドを非印字領域に待避させ、ここですべて
のノズル開口からインク滴を強制的に吐出させることが
行われているが、印字動作の中断を必要とするため、印
刷速度の低下を招くという問題がある。このような問題
を解消するために、印字動作中にインク滴を発生しない
ノズル開口に連通する圧力発生室に設けられた圧電振動
子に、電流制限抵抗を介して印字信号を印加して、ノズ
ル開口近傍のメニスカスを微小振動させるようにした目
詰まり防止技術も提案されている(特開昭55−123
476号公報、特開昭57−61576号公報、米国特
許第4350989号明細書)。この目詰まり防止技術
によれば、インク滴の強制的な吐出の周期を可及的に延
長できるものの、目詰まり発生時にはインク滴を強制的
に排出させることが必要となり、インクの浪費を招くと
いう問題を抱えている。さらには、ノズル開口近傍でイ
ンクを揺動させる信号を生成するために、電源電圧の調
整や、抵抗値の調整を必要とするため、回路構成が複雑
になるという問題を抱えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題に鑑みてなされたものであって、その目的とするとこ
ろは目詰まり発生時に吐出させるインク滴のインク量を
可及的に少なくすることができるインクジェット記録ヘ
ッドのインク滴吐出能力回復方法を提案することであ
る。また本発明の他の目的は、上記インク滴吐出能力回
復方法を実行するのに適したインクジェット記録装置を
提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような問題を解消す
るために、圧電振動子の変位により圧力発生室を膨張、
収縮させてノズル開口近傍のメニスカスを揺動させる工
程と、メニスカスの揺動を所定時間実行させた後に前記
ノズル開口に対して吐出回復操作を実行する工程と
備えるようにした。
【0005】
【作用】インク滴を噴射しないノズル開口のメニスカス
を揺動させて圧力発生室内に存在するインクとノズル開
口近傍のインクとを撹拌させて、ノズル開口近傍のイン
クに溶媒を補給する。そしてメニスカスの揺動を所定時
間実行させた後のノズル開口近傍のインクの粘度が低下
している状態で吐出能力を回復させる操作を実行するか
ら少ない量のインクの吐出で吐出能力を回復できる。
【0006】
【実施例】そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例
に基づいて説明する。図1は、本発明の駆動方式を適用
するのに適したインクジェット記録装置の一例を示すも
のであって、図中符号1は、インクジェット式ライン記
録ヘッドで、印字位置P1、吐出回復位置P2、及びキ
ャッピング位置P3に移動できるように駆動機構2に設
けられている。3は、ライン記録ヘッド1に対向して配
置されたインク像保持ドラムで、図示しない駆動機構に
より一定の回転速度で駆動されるドラム4の表面にイン
クのにじみを生じさせることがなく、しかも記録用紙へ
のインクの転写に優れた材料、例えばシリコンゴム等に
より形成されたインク像保持層5を被覆して構成されて
いる。尚、インク像保持手段としてドラムの代わりにベ
ルトを用いてもよい。インク像保持ドラム3に対向する
位置にはカセット6から送り出された記録用紙をインク
像保持ドラム3に圧接する圧力ローラ7が配置されてい
る。圧力ローラ7は、偏心軸8により支持され、インク
像形成時には上方に待避し、また転写時には降下してバ
ネ9の圧力を伝達するバックアップローラ10に当接し
ている。
【0007】また、インク像保持ドラム3の周囲には残
留したインクを除去するドラムクリーナ11や、インク
像の乾燥を促進するためのヒータ12、ドラム表面から
記録用紙を分離するための剥離機構13などが配置され
ている。
【0008】15は、クリーニング部材で記録ヘッド1
が位置P2に待避した時に駆動させてノズル開口面をワ
イパー16によりクリーニングし、吐出回復動作を行わ
せるものであり、また17は封止機構で、記録ヘッド1
が位置P3に待避した時に駆動されて、ゴム等からなる
封止部材18により記録ヘッド1の前面に弾接してノズ
ル開口を封止するものである。
【0009】図2、図3は前述の記録ヘッド1の一実施
例を示すものであって、図中符号30は、ノズルプレー
トで、最大サイズの記録用紙の横幅の領域をカバーでき
る程度に、ノズル開口31、31‥‥を2000個程
度、直線状や上下方向にずらせた千鳥状に位置するよう
に構成されている。なお、行方向に複数ドット分のピッ
チ、例えば5ドット分の間隔でノズルを複数、例えば4
00個配列し、インク像保持ドラムの1回転毎に記録ヘ
ッドを1ドット分ずつ移動させて複数、例えば5回転で
1頁分の画像形成が可能となる記録ヘッドを利用するこ
ともできる。
【0010】33は、スペーサで、隣接するノズル開口
を隔てるように、プリンタにセットされた時、水平方向
に等間隔で並ぶ圧力発生室34、34、34‥‥を形成
する通孔35、35、35‥‥を穿設して構成されてい
る。37は、振動板形成部材で、圧力発生室34に対向
する部分を薄肉部38として形成され、また後述するイ
ンク流路46、47と対向する部分には薄肉部38を挟
むように細長い矩形状の通孔39、40が穿設されてい
る。42は、インク供給流路形成部材で、振動板形成部
材37の薄肉部38、38、38、38‥‥に対向する
領域には振動子ユニット50の圧電振動子48、48、
48‥‥が貫通する振動ユニット貫通孔43が、またイ
ンク供給路46、47に対向する部分には、長溝44、
45が形成されている。
【0011】48、48、48‥‥は、圧電振動子で、
可及的に低い駆動電圧で縦振動モードでの振動を発生す
るように電極と圧電振動材料をサンドイッチ状に形成し
て構成され、ノズル開口31、31、31‥‥の数と同
数のものを基台49に固定して振動子ユニットとして構
成されている。圧電振動子48、48、48‥‥の先端
は流路構成部材42の振動子ユニット貫通孔43に接触
することなく挿通されて、その先端が振動板形成部材3
7の薄肉部38、38、38‥‥に固定されている。な
お、図中符号51は基台46に形成された位置決め用の
突起で、インク流路形成部材40の振動ユニット貫通孔
41から突出して、振動板形成部材37、スペーサ3
3、及びノズルプレート30に形成されている位置決め
孔52、53、54とで各部材の位置決め精度を確保す
るものである。
【0012】このような転写方式を使用する記録ヘッド
は、インク像保持ドラム3に形成されたドットに含まれ
るインク溶媒の速やかな揮散と、記録用紙への転写性を
向上させるために、例えば 顔料 3 wt% 樹脂 12 wt% トリエタノールアミン 5 wt% ポリエチレングリコール 5 wt% イソプロピルグリコール 4 wt% 界面活性剤 2 wt% 水 69 wt% なる組成のインクが使用される。
【0013】このインクはインク供給手段20からチュ
ーブ71を介して記録ヘッド1に送り出され、同時にチ
ューブ73によりインク供給手段20に回収して循環さ
せながら圧力発生室に円滑に供給されている。
【0014】図4は、上述したインクジェット記録装置
に使用する駆動回路の一実施例を示すものであって、図
中符号80は制御信号発生回路で、外部装置からのタイ
ミング信号が入力する端子81と、印字、非印字を指令
する指示信号が入力する端子82とを備えており、後述
するスイッチングトランジスタ85、85、85‥‥に
駆動信号を供給する出力端子83を備えている。84
は、駆動信号発生回路で、外部装置からのタイミング信
号に基づいて圧電振動子48を作動させる台形状の駆動
信号を発生するように構成されている。85は、スイッ
チングトランジスタで、この実施例ではゲート電圧が零
の場合にはオフとなるエンハンスメント型MOSトラン
ジスタで構成されており、ゲートには制御信号発生回路
80からの指示信号が入力していて、駆動信号発生回路
により生成された駆動信号を圧電振動子48に印加して
インク滴を発生程度の変位を圧電振動子48、48、4
8‥‥に生じさせたり、また非印字時には駆動信号を利
用してインク滴が生じない程度の微小振動を生じさせる
ように構成されている。
【0015】図5は、前述の制御信号発生回路80の一
実施例を示すものであって、図中符号90は、端子81
から入力したタイミング信号を一定幅のパルス信号に変
換するワンショットマルチバイブレータ、91はワンシ
ョットマルチバイブレータ90からの信号と端子82か
らの指示信号の論理積を出力するアンド回路、92は指
示信号を反転させるインバータ、93は、ワンショット
マルチバイブレータ90とインバータ92とからの信号
の論理積を出力するアンド回路である。94は、ワンシ
ョットマルチバイブレータで、アンド回路93からの信
号により一定パルス幅の信号を出力するものである。こ
れらアンド回路91、及びワンショットマルチバイブレ
ータ94からの信号は、オア回路95を介して制御信号
として端子83から出力される。このように構成された
回路が上記制御信号発生回路80にはノズル開口の数に
一致する数だけ用意されている。
【0016】図6は前述の駆動信号発生回路84の一実
施例を示すものであって、図中符号100は、外部装置
からのタイミング信号を一定幅のパルス信号に変換する
ワンショットマルチバイブレータで、タイミング信号に
同期して出力端子から正信号、負信号を出力する。一方
の端子にはNPN型トランジスタ101のベースが接続
され、これにはPNP型トランジスタ102が接続され
ていて、タイミング信号が入力した時点で、電源電圧VH
からトランジスタ108のベースーエミッタ間電圧VBE1
02を差し引いた電圧(VH−VBE102)に到達するまでコン
デンサ103を一定電流Irで充電させるようになってい
る。ワンショットマルチバイブレータ100の他方の端
子にはNPN型トランジスタ108が接続されていて、
タイミング信号が切り替わった時点で、トランジスタ1
02がオフとなり、代わってトランジスタ108がオン
となって、コンデンサ103に充電されている電荷がト
ランジスタ108のベースーエミッタ間電圧VBE108に到
達するまで一定電流Ifで放電される。
【0017】すなわちトランジスタ102のベースーエ
ミッタ間電圧をVBE102、抵抗106の抵抗値をRrとす
ると、充電電流Irは Ir=Vbe102/Rr となり、またコンデンサ103の容量をC0とすると、
充電電圧の立ち上がり時間Trは、 Tr=C0×(VH−VBE102)/Ir となる。一方、駆動信号の放電電流Ifは、トランジスタ
108のベースーエミッタ間電圧をVBE108、抵抗107
の抵抗値をRfとすると、 If=Vbe108/Rr となり、また立ち下がり時間は、 Tf=C0×(VH−VBE108)/If となる。(なお、トランジスタのベースーエミッタ間の
電圧は、通常0.7ボルト程度で電源電圧30ボルトに
比較して無視できる程度に小さいので、以下の説明にお
いては、ベースエミッタ間電圧を0ボルトとして説明す
る。) この結果、コンデンサ103の端子電圧は一定の勾配で
上昇する領域と、一定値を保持する飽和領域と、一定の
勾配で降下する領域を備えた台形状の波形となる。この
電圧は、トランジスタ109、110により電流増幅さ
れて、端子86から各圧電振動子48、48、48‥‥
に駆動信号として出力される。
【0018】つぎに上述した駆動信号発生回路を用いて
圧電振動子を駆動した場合の動作について説明する。制
御信号発生回路からタイミング信号が入力すると、駆動
信号発生回路は、トランジスタ102、107をオンー
オフさせて台形状の電圧波形の駆動信号を出力する。一
方、印字対象となっている圧電振動子48に接続されて
いるスイッチングトランジスタ85は、制御信号発生回
路80によりオンにされているから、駆動信号により充
電されることになる。
【0019】制御信号発生回路80は、外部装置から印
字信号を受けて印字すべきノズルに接続する圧電振動子
48、48、48‥‥に接続するスイッチングトランジ
スタ85に信号を出力してこれをオンにする。この結
果、駆動信号発生回路84で発生した前述の台形状の駆
動信号が圧電振動子48に流れ込み、圧電振動子48を
一定電流で充電する。これにより印字のためにインク滴
を放出すべき圧電振動子48、48、48‥‥が収縮し
て圧力発生室が拡張する。そして一定時間が経過する
と、前述したようにトランジスタ108がオンになって
コンデンサ103が放電されるので、これに伴って圧電
振動子48、48、48‥‥の電荷も放電し、圧電振動
子48、48、48‥‥が伸長して圧力発生室が圧縮さ
れる。これにより図8(a)乃至(e)に示したように
圧力発生室内のインクが圧縮されてノズル開口からイン
ク滴Kとなって飛翔することになる。
【0020】一方、ドットを形成する必要のないノズル
に接続する圧電振動子48、48、48‥‥に接続する
スイッチングトランジスタ85、85、85‥‥には印
字信号が与えられないものの、ワンショットマルチバイ
ブレータ94から予め定められた時間幅のパルス信号P
(図7)が出力する。この結果、スイッチングトランジ
スタ85、85、85‥‥がこのパルス信号Pに一致す
る時間だけオンとなり、印字動作が不要な圧電振動子4
8、48、48‥‥に対しても充電が開始されることに
なる。所定時間が経過してワンショットマルチバイブレ
ータ94からのパルス信号Pが立ち下がると、駆動信号
の未だ立ち上がりの途中でスイッチングトランジスタ8
5がオフとなってしまうため、この時点までの電圧Vdで
充電が終了する。
【0021】ところで、このオフとなった段階からスイ
ッチングトランジスタ85、85、85‥‥に駆動信号
の電圧がそのまま印加されることになるが、前述したよ
うに圧電振動子48、48、48‥‥が電圧(Vc−Vd)
に充電されているため、最高でも圧電振動子85、8
5、85‥‥の充電電圧Vdと駆動信号の最高電圧Vcとの
差分Vc−Vdだけが印加するにすぎないから、従来のよう
に非印字時中オフ状態を維持する場合の電圧(Vc)に比
較してスイッチングトランジスタ85、85、85‥‥
として耐電圧定格の低いトランジスタを使用することが
可能となる。
【0022】このように電圧Vdで充電された状態で、ド
ットを形成すべき圧電振動子と同様にトランジスタ10
8(図6)がオンとなった時点で、圧電振動子の電荷が
放電されると、充電電圧Vc−Vdに比例した分だけ伸長す
ることになる。もとよりこの伸長の度合は、印字のため
に選択された圧電振動子の伸長の度合に比較して小さい
から、圧力発生室を構成している振動部材が若干振動す
ることになる。
【0023】この結果、圧電振動子は印字時よりも小さ
な電圧VSに基づいて伸長することになって、ノズル開口
からインク滴を飛翔させるに足る伸長を起こすことがで
きず、ただ圧力発生室のインクに微小な振動を与えるこ
とになる。この振動は圧力発生室のインクを伝搬してノ
ズル開口に到達する。ノズル開口近傍に形成されている
メニスカスMは、伝搬してきた圧力波によりインク飛翔
方向に平行に振動するから(図9(a)乃至(e))、
非印字状態でノズル開口31近傍で生成しようとするイ
ンクの膜発生が阻害されることになる。
【0024】以下、タイミング信号に合わせてドットを
形成すべきノズル開口に属する圧電振動子85は、イン
ク滴を発生させるに足る電圧で充放電が行なわせ、また
ドットを形成する必要のないノズル開口に属する圧電振
動子85にはインク滴を飛翔させるに至らない程度の電
圧Vdでの充放電を行わせてノズル開口のインクを揺動さ
せてるという動作を併行して実行させる。
【0025】また、非印字時に圧電振動子48に印加さ
れた電力は、圧電振動子48の誘導体損失やオーム抵抗
損失などにより一部が消費され、圧電振動子48を発熱
させることになる。この結果、長期間の休止による圧電
振動子48の冷却を防止して、温度降下による圧電振動
子の吸湿防止に寄与することになる。このような非印字
時における微小駆動信号の印加は、特に圧電材料とAg
Pdを主成分とする電極材料とをサンドイッチ状に積層
した振動子のように水分の存在下で銀が析出する現象、
いわゆるマイグレーションが生じやすい圧電振動子をイ
ンク溶媒の蒸気で湿度が高い環境で使用しなければなら
ないインクジェット記録ヘッドには極めて有効に作用す
る。
【0026】ところでこの実施例に用いられている転写
式インクジェット記録装置においては、前述したように
ノズル開口の目詰まりを解消するためにノズル開口をワ
イパ等で払拭するクリーニング手段と、一定時間毎に印
字データとは無関係にインク滴を強制的に吐出させるフ
ラッシング手段とを備えている。インクの組成や、周囲
環境の温度、湿度等にも左右されるが、前述したような
インクを用いると、非印字状態が1.2秒間継続する
と、ノズル開口にインクの膜が発生してフラッシング操
作を行わないと次の印字が不能になってしまう程度の膜
が形成されてしまい、また非印字状態が30秒間継続す
るとフラッシング操作だけでは目詰まりを解消すること
ができずクリーニング操作が必要となる。
【0027】上述したように非印字時にノズル開口のメ
ニスカスを揺動させる程度に駆動信号の電圧レベルを下
げて圧電振動子に印加して、非印字状態を継続させたと
ころ、図10に示したように600秒程度まではインク
滴の噴出動作が行われなくても、印字品質を一定に保持
することができ、また600秒乃至850秒程度被駆動
状態に放置された場合でもフラッシング動作を行えば、
正常な印字が可能であった。また、たとえフラッシング
操作が必要となるような目詰まりを生じた場合にでも、
図11に示したようにノズル開口の目詰まりを完全に解
消するために印加すべきインク吐出パルス数、つまりイ
ンク消費量がメニスカスの揺動継続時間と反比例するよ
うに少なくなった。
【0028】さらにクリーニング操作を必要とするよう
なひどい目詰まりを起こした場合にあっても第2の駆動
信号を圧電振動子に一定時間印加してメニスカスを揺動
させた後、クリーニング操作を行うと、図12に示した
ようにクリーニング操作だけを行う場合に比較してメニ
スカスの揺動継続時間に反比例して短い時間で目詰まり
を解消することができた。以上のことから、非印字時に
メニスカスを揺動させる程度の低いレベルの駆動信号を
圧電振動子に印加することが極めて有用な手段であるこ
とが判明した。
【0029】また、このような圧電振動子により振動板
を押圧してインク滴を発生させる記録ヘッドにおいて
は、印字領域に対応する圧力発生室には圧電振動子の伸
縮による大きな応力を受けているため、局部的なたわみ
が生じてドット形成位置に狂いが生じるなどの問題があ
る。しかしながら、上述したように非印字状態において
も圧電振動子に微小な駆動信号が印加されると、非印字
領域の圧力発生室にも或程度の応力が生じるから、記録
ヘッド全体としての歪みが緩和されて、印字品質の向上
に寄与するという効果がある。
【0030】なお、上述の実施例においてはノズル開口
の両側からインクを供給する形式の記録ヘッドに例を採
って説明したが、図13に示したようにノズル開口11
3が穿設されたノズルプレート114と、スペーサ部材
115と、振動板116とにより圧力発生室117を形
成し、この圧力発生室117の一側からインク供給管1
18によりインクを供給して、圧電振動子119により
振動板116を押圧してインク滴を発生させるように構
成されたインクジェット記録ヘッドに適用しても同様の
作用を示すことは明らかである。
【0031】ところで、ノズル開口近傍でメニスカスを
形成しているインクは、溶媒の蒸気圧が気温の変化に影
響を受けるため、図14に示したように温度が高くなる
程短時間で膜を形成することになる。図15はこのよう
な問題に対処するために構成された駆動回路の一実施例
を示すものであって、図中符号120は、パルス幅制御
回路で、ノズル開口近傍の外気温を検出する温度検出手
段121からの信号により、外気温により変化するイン
ク膜形成能力と、このときの膜形成を阻害するに最適な
揺動振幅との関係を格納した記憶手段124からデータ
を読み出して、このデータに基づいてワンショットマル
チバイブレータ94のパルス幅を設定するように構成さ
れている。なお、図中符号122はアナログーデイジタ
ル変換手段を示す。
【0032】この実施例によれば、例えば図16に示し
たように個々の記録ヘッドの構造やインクの組成に対応
した環境温度に起因する膜形成能力と、これを阻止する
ために必要なメニスカスの揺動振幅との関係を記憶手段
124に格納しておくと、温度検出手段121により検
出された外部環境の温度T1、T2、T3に対応して揺動
信号のレベルを表すデータV1、V2、V3が読み出される。
この結果、非印字期間に印加すべき電圧に対応してワン
ショットマルチバイブレータ94のパルス幅を、温度が
低い場合には短く、また温度が高い場合には長くなるよ
うに自動的に調整して、無用な吐出を招くことなく非印
字状態にあるメニスカスの膜形成を阻害する程度に揺動
させる。
【0033】図17は、本発明の記録ヘッド駆動回路の
他の実施例を示すブロック図であって、図中符号130
は、後述する制御信号発生回路で、端子131、132
のそれぞれに外部装置からの印字信号とタイミング信号
とが入力し、また端子133、134、135からそれ
ぞれシフトクロック信号、印字信号、ラッチ信号を出力
するように構成されている。138、138、138‥
‥は、ラッチ回路を構成するフリップフロップ回路であ
り、また139、139、139‥‥はシフトクロック
回路を構成するフリップフロップ回路で、フリップフロ
ップ回路139から出力された印字信号をフリップフロ
ップ回路138にラッチして各スイッチングトランジス
タ85、85、85‥‥に出力するように構成されてい
る。
【0034】図18は前述の駆動信号発生回路80の一
実施例を示すもので、図中符号140は、端子132に
入力したタイミング信号に基づいて作動する発振器14
1からのクロック信号により作動して、端子131から
入力した外部装置からの印字信号をメモリ142に格納
させるものである。
【0035】図中符号143は、ワンショットマルチバ
イブレータで、接続されている圧電振動子48、48、
48‥‥の数だけアドレスカウンタ140のカウントが
進んだとき、アドレスカウンタ140から出力されるキ
ャリー信号により、設定されたパルス幅のラッチ信号を
端子135に出力するものである。このラッチ信号は端
子133に出力するとともに、フリップフロップ回路1
44により分周されて、切換え信号となって図19(I
V)に示したようにメモリ142に記憶されている印字
信号と、切換信号によりゲートされ、これに接続されて
いる圧電振動子48、48、48‥‥の全てを選択する
信号をラッチ信号の1周期ごとに交互に端子134に出
力させる。端子134に出力された印字信号は、端子1
33のシフトクロック信号により図17のシフトレジス
タを構成しているフリップフロップ回路139に出力さ
れ、ラッチ信号の立ち上がりエッジにより、このフリッ
プフロップ回路139に接続されているフリップフロッ
プ回路138にラッチされる。
【0036】ドットを形成すべき圧電振動子は、図19
(IV)において印字データAがフリップフロップ回路1
38に保持された区間(以下、印字区間Aという)で
は、フリップフロップ回路138からの信号により前述
したのと同様に飽和電圧まで到達する台形状の駆動信号
が印加され、インク滴を生成するに足る伸縮を行わせる
ことになる。一方、非印字状態を維持すべき圧電振動子
は、同図(IV)において印字データBがフリップフロッ
プ回路138に保持された区間(以下、印字区間Bとい
う)では駆動信号の電圧上昇途中でスイッチングトラン
ジスタ85がオンからオフに転じてしまうため、最高電
圧の小さな台形状の電圧が圧電振動子48、48、48
‥‥に印加されることになる。この結果、ドットを形成
すべき圧電振動子の放電とタイミングを合わせて、非印
字状態におかれている圧電振動子48、48、48‥‥
も電圧Vc−Vdの電圧で持って放電するから、インク滴を
形成しない程度の小さな伸縮を行うことになって、ノズ
ル開口近傍のメニスカスが揺動し、非印字期間における
膜形成を阻止することになる。
【0037】図20は、駆動信号発生回路の他の実施例
を示すものであって、図中符号150はワンショットマ
ルチバイブレータで、端子81に入力したタイミング信
号に同期して、予め設定されたパルス幅のパルス信号を
出力するもので、これの反転端子にはPNP型トランジ
スタ151が接続されている。そしてトランジスタ15
1に直列に接続されているコンデンサ152は、初期状
態では給電端子の電圧−VHにより充電されている。この
ため、トランジスタ151がオンになると、トランジス
タ154により一定電流Irがコンデンサ151に流れ込
んでコンデンサ151が充電されることになる。そして
コンデンサ152に並列に接続されているダイオード1
53によりコンデンサ151の端子電圧が0ボルトとな
った時点で充電が終了する。
【0038】一方、ワンショットマルチバイブレータ1
50が反転すると、トランジスタ156がオンとなって
コンデンサ152は、その端子電圧が、給電端子電圧−
VHに到達するまでトランジスタ158により放電電流を
一定に制限されながら放電する。これら充電電流と放電
電流は、NPN型トランジスタ159とPNP型トラン
ジスタ160により増幅されて端子86から圧電振動子
85、85、85‥‥に出力される。
【0039】図21は、前述の駆動信号発生回路により
記録ヘッドを駆動した場合の波形図を示すもので、ドッ
トを形成すべき圧電振動子48、48、48‥‥は同図
IIIにおける印字区間Aとして示した期間においては、
前述の実施例における信号とは極性が反転した駆動信号
が印加されることになる。また非印字期間においては印
字区間Bとして示した期間でインク滴を発生させること
のない程度の小さな電圧が圧電振動子に印加されて、ノ
ズル開口近傍のメニスカスを微小振動させてノズル開口
近傍のインクが膜を形成するのを防止する。そして非印
字状態におかれているスイッチングトランジスタ85、
85、85には、圧電振動子48、48、48‥‥に印
加された揺動用の充電電圧Vd分だけ低い電圧Vc−Vdが作
用することになるから、スイッチングトランジスタとし
て小さな定格耐圧のものを使用することが可能となる。
【0040】図22は、前述した図21の駆動信号発生
回路の変形例を示すものであって、この実施例において
は図21におけるフリップフロップ回路150に相当す
る回路170を、3つのワンショットマルチバイブレー
タ171、172、173とアンド回路174により構
成したものである。この実施例においては、端子81に
タイミング信号が入力すると、ワンショットマルチバイ
ブレータ171に設定されているパルス幅のパルスが出
力される。このワンショットマルチバイブレータ171
の反転信号の立ち上がりによりアンド回路174には、
ワンショットマルチバイブレータ173からの出力との
論理積(図23 II)を出力する。
【0041】ワンショットマルチバイブレータ171か
らのパルスの部分ではPNPトランジスタ151がオン
となり、初期状態で−VHで充電されているコンデンサ1
52をトランジスタ154により定まる一定電流Irによ
り充電する。このようにしてコンデンサ152が0ボル
トまで充電されると、ダイオード153により充電動作
が停止される。次ぎにワンショットマルチバイブレータ
171から反転信号が出力されると、トランジスタ15
1がオフとなる。続いてワンショットマルチバイブレー
タ172が反転出力が’0’になると、トランジスタ1
56がオンとなってコンデンサ152が放電し、給電端
子電圧−VHに到達するまで、トランジスタ158により
電流制限を受けながら一定電流Ifで放電する。また、ワ
ンショットマルチバイブレータ171の信号のうち、ワ
ンショットマルチバイブレータ173により設定される
部分では、トランジスタ151が再びオンとなってコン
デンサ152を前述と同様に一定電流Ifにより充電す
る。
【0042】図24は、本発明の他の実施例を示すもの
で、図中符号180、180、180‥‥は、OR回路
で、シフトレジスタを構成するフリップフロップ回路1
81、181、181‥‥とスイッチング手段85、8
5、85‥‥との間に接続され、一方の端子には後述す
る制御信号発生回路183から、これらスイッチングト
ランジスタ85、85、85‥‥をオンにする全オン信
号が、また他方の端子にはフリップフロップ回路18
1、181、181‥‥からの信号が入力している。1
82、182、182‥‥は、シフトレジスタを構成す
るフリップフロップ回路で、制御信号発生回路183か
らのシフトクロックと、印字信号が入力していて、クロ
ック信号に同期して印字信号を所定の段に移動させて、
フリップフロップ回路181、181、181‥‥にラ
ッチさせるものである。
【0043】図25は、前述の制御信号発生回路の実施
例を示すもので、この実施例では2つのメモリ190、
191を備えていて交互に記憶、読み出しを行うように
動作し、一方のものがホストから印字信号を記憶してい
る時、他方のメモリは印字信号を出力するようになって
いる。図中符号192はアドレスカウンタで、端子81
に入力したタイミング信号により作動する発振器193
からのクロック信号により作動して、端子81から入力
した外部装置からの印字信号を選択された方のメモリ1
90、191に格納させるものである。195は、ワン
ショットマルチバイブレータで、接続されている圧電振
動子の数だけカウントが終了したときに出力されるアド
レスカウンタ140からのキャリー信号により設定され
たパルス幅のラッチ信号を端子136に出力するもので
ある。
【0044】このラッチ信号はフリップフロップ回路1
96により分周されて、切換え信号となってメモリ19
0、191に記憶されている印字信号を交互に端子13
5に出力させる。端子135に出力された印字信号は、
端子133のシフトクロック信号により図24のシフト
レジスタを構成しているフリップフロップ回路182に
入力する。そして所定のフリップフロップ回路182に
シフトされた印字信号は、ラッチ信号の立ち上がりエッ
ジにより、このフリップフロップ回路182に接続され
ているフリップフロップ回路181に保持される。
【0045】197は、ワンショットマルチバイブレー
タで、ワンショットマルチバイブレータ195からのラ
ッチ信号の立ち上がりにより起動してメニスカスを揺動
させるに足る電圧まで圧電振動子を充電するためのパル
スを発生させるものである。この信号は端子137から
出力して、図24に示す駆動回路のオア回路180に入
力し、非印字状態にある圧電振動子48、48、48‥
‥に接続するスイッチングトランジスタ85、85、8
5‥‥に印加される。なお、図中符号199はメモリ1
90、191を切換えるための手段を示す。
【0046】この実施例によればスイッチングトランジ
スタ85、85、85‥‥に要求される耐圧を下げるこ
とができるばかりでなく、図17、図24に示した実施
例に対し制御信号発生回路183からフリップフロップ
回路181ヘの印字信号の転送速度を引き上げることが
できる。
【0047】図27は、本発明の他の実施例を示すもの
であって、図中符号200は、前述の図20と同様の構
成を採る駆動信号発生回路、201は、前述した図6と
同様の構成を採る第2の駆動信号発生回路で、第1の駆
動回路200の位相が異なる信号を出力するように構成
されている。203、203、203‥‥はフォトカッ
プラ等のアナログ信号が出力可能なアイソレータで、制
御信号発生回路183とスイッチングトランジスタ8
5、85、85‥‥のゲートとの間に接続されて、制御
信号発生回路183の入力により第2の駆動信号発生回
路201の波形に対応した信号をスイッチングトランジ
スタ85、85、85に出力するものである。
【0048】この実施例において制御信号発生回路18
3からの指示信号は、アイソレータ203、203、2
03‥‥に入力し、ここに入力している第2の駆動信号
発生回路201からの信号により電位変換され、スイッ
チングトランジスタ85のゲートに出力する。第2の駆
動信号発生回路201からの信号はスイッチングトラン
ジスタ85のソース端子にも入力するため、スイッチン
グトランジスタ85、85、85‥‥のゲートーソース
間に印字信号と同一の信号が印加されることになる。印
字状態においては圧電振動子48、48、48‥‥は第
2の駆動信号から第1の駆動信号分を減じた電圧が印加
され、また非印字状態においては第1の駆動信号の発生
時にスイッチングトランジスタ85、85、85‥‥が
オフにされていることから第2の駆動信号だけが印加さ
れることになる。この結果、非印字状態においても圧電
振動子48、48、48‥‥には微小な電圧が印加され
て、ノズル開口近傍のメニスカスを揺動させることにな
る。この実施例においても前述の実施例と同様にスイッ
チング手段の耐圧を下げることができる。
【0049】なお、上述の実施例においてはスイッチン
グトランジスタとしてNチャンネルエンハンスメントM
OSトランジスタを用いたものを例に採って説明した
が、他の形式の固体スイッチング素子を用いても同様の
作用を奏することは明らかである。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ノ
ズル開口近傍のインクの粘度が低下している状態で吐出
能力を回復させる操作を実行でき、少ない量のインクの
吐出で吐出能力を回復できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるインクジェット記録装置の
一実施例を示す図である。
【図2】インクジェット記録ヘッドの一実施例を示す断
面図である。
【図3】同上記録ヘッドの構造を示す分解斜視図であ
る。
【図4】本発明に使用するインクジェット記録ヘッドの
駆動回路の一実施例を示すブロック図である。
【図5】制御信号発生回路の一実施例を示す回路図であ
る。
【図6】駆動信号発生回路の一実施例を示す回路図であ
る。
【図7】同上駆動回路の動作を示す波形図である。
【図8】図(a)乃至(e)は、それぞれ同上駆動回路
による印字時のメニスカスの状態を示す説明図である。
【図9】図(a)乃至(e)は、それぞれ同上駆動回路
による非印字時のメニスカスの状態を示す説明図であ
る。
【図10】揺動信号の大きさと放置可能な時間との関係
を示す線図である。
【図11】揺動信号印加時間とフラッシングによる吐出
回復までのインク消費量との関係を示す線図である。
【図12】揺動信号印加時間と回復までに要するクリー
ニング操作の継続時間との関係を示す線図である。
【図13】本発明の駆動方式が適用可能な他の形式のイ
ンクジェット記録ヘッドの一例を示す断面図である。
【図14】圧電振動子が非印字状態にあるときに圧電振
動子に印加する電圧と、ノズル開口に目詰まりが生じる
までの時間との関係を、周囲環境の温度をパラメータと
して示す線図である。
【図15】目詰まり防止のために印加する揺動信号を環
境の温度により調整するようにした実施例を示すブロッ
ク図である。
【図16】同上装置の記憶手段に格納すべきデータの一
例を示す線図である。
【図17】本発明の駆動回路の他の実施例を示すブロッ
ク図である。
【図18】同上駆動回路における制御信号発生回路の実
施例を示すブロック図である。
【図19】同上駆動回路の動作を示す波形図である。
【図20】駆動信号発生回路の他の実施例を示す回路図
である。
【図21】同駆動信号発生回路の動作を示す波形図であ
る。
【図22】駆動信号発生回路の他の実施例を示す回路図
である。
【図23】同上駆動回路の動作を示す波形図である。
【図24】本発明の駆動回路の他の実施例を示すブロッ
ク図である。
【図25】同上駆動回路における制御信号発生回路の実
施例を示すブロック図である。
【図26】同上駆動回路の動作を示す波形図である。
【図27】本発明の駆動回路の他の実施例を示すブロッ
ク図である。
【図28】同上装置の動作を示す波形図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録ヘッド 3 インク像保持ドラム 20 インク供給手段 31 ノズル開口 34 圧力発生室 48 圧電振動子 80 制御信号発生回路 84 駆動信号発生回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平5−98072 (32)優先日 平成5年4月23日(1993.4.23) (33)優先権主張国 日本(JP) 前置審査 (72)発明者 中村 治夫 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (72)発明者 猿田 稔久 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−61576(JP,A) 特開 平3−164258(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/175 B41J 2/045 B41J 2/055

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電振動子の変位により圧力発生室を膨
    張、収縮させてノズル開口近傍のメニスカスを揺動させ
    る工程と、メニスカスの揺動を所定時間実行させた後に 前記ノズル
    開口に対して吐出回復操作を実行する工程と、 からなるインクジェット記録ヘッドのインク滴吐出能力
    回復方法。
  2. 【請求項2】 前記吐出回復操作が、前記ノズル開口か
    ら印刷信号とは無関係にインク滴を吐出させる操作であ
    る請求項1に記載のインク滴吐出能力回復方法。
  3. 【請求項3】 前記吐出回復操作が、前記ノズル開口を
    クリーニング部材によりクリーニングする操作である請
    求項1に記載のインク滴吐出能力回復方法。
  4. 【請求項4】 前記メニスカスの揺動が、外部から印加
    されるタイミング信号に同期して実行される請求項1に
    記載のインクジェット記録ヘッドのインク滴吐出能力回
    復方法。
  5. 【請求項5】 圧電振動子の変位により圧力発生室を膨
    張、収縮させてノズル開口からインク滴を吐出するイン
    クジェット記録ヘッドと、 ノズル開口近傍のメニスカスを揺動させる程度の第1の
    駆動信号と、インク滴を吐出させる第2の駆動信号とを
    発生する駆動手段と、 を備え、印字時にはインク滴を吐出すべきノズル開口に
    属する前記圧電振動子に印字信号に対応して前記第2の
    駆動信号を出力し、非印字状態のノズル開口に属する前
    記圧電振動子に印字信号に対応して前記第1の駆動信号
    を印加し、さらに吐出回復を必要とする場合には第1の
    駆動信号を印加して前記メニスカスを揺動させた後、前
    記ノズル開口に対して吐出回復操作を行う制御手段を備
    えたインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記吐出回復操作が、前記第2の駆動信
    号を印加して目詰まり防止のためにインク滴を吐出させ
    る操作である請求項5に記載のインクジェット記録装
    置。
  7. 【請求項7】 前記吐出回復操作が、前記ノズル開口を
    クリーニング部材によりクリーニングする操作である請
    求項5に記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記駆動手段が、1印字周期内に第1の
    駆動信号と第2の駆動信号を発生する駆動信号発生手段
    と、印字状態、または非印字状態により前記第1、また
    は第2の駆動信号のいずれか一方を選択的に前記圧電振
    動子に出力する制御信号発生手段とにより構成されてい
    る請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記駆動手段が、外部からのタイミング
    信号に同期して台形状の電圧信号を発生する駆動信号発
    生手段と、印字状態、または非印字状態により前記電圧
    信号の立ち上がり時の出力時間を制御する信号を発生す
    る制御信号発生手段とにより構成されている請求項5に
    記載のインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 圧電振動子の変位により圧力発生室を
    膨張、収縮させてノズル開口からインク滴を吐出するイ
    ンクジェット記録ヘッドと、前記圧電振動子を変位させ
    て前記圧力発生室を膨張、収縮させてノズル開口近傍の
    メニスカスを揺動させる駆動手段と、 前記駆動手段によるノズル開口近傍のメニスカスの揺動
    を所定時間実行させた後に前記ノズル開口に対して吐出
    回復操作を行う制御手段を備えたインクジェット記録装
    置。
  11. 【請求項11】 前記吐出回復操作が、前記ノズル開口
    から印刷信号とは無関係にインク滴を吐出させる操作で
    ある請求項10に記載のインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記吐出回復操作が、前記ノズル開口
    をクリーニング部材によりクリーニングする操作である
    請求項10に記載のインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 前記メニスカスの揺動が、外部から印
    加されるタイミング信号に同期されて実行される請求項
    10に記載のインクジェット記録装置。
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