JP3480457B2 - 表示パネルモジュールの製造装置および表示パネルモジュールの製造方法 - Google Patents

表示パネルモジュールの製造装置および表示パネルモジュールの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示パネルの縁部
にボンディングされた複数の電子部品を回路基板の電極
に接続した表示パネルモジュールの製造装置および表示
パネルモジュールの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の表示装置として液晶パ
ネル等の表示パネルが広くしようされてきている。図1
4は電子機器に組込まれる表示パネルモジュール100
の斜視図である。105は液晶表示部が形成された表示
パネルであり、その周縁部には、表示パネルを駆動する
電子部品106,107の一端部がボンディングされて
いる。また電子部品106,107の他端部には制御回
路が形成された回路基板116が半田付けされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電子部品106,10
7の表示パネル105へのボンディングは、アウターリ
ードボンディング装置により自動的にボンディングされ
るが電子部品106,107と回路基板116,117
の半田付けは、ほとんど手作業で行なわれており、表示
パネルモジュールの生産性が悪いという問題を有してい
た。
【0004】また、半田付けのときに使用したフラック
スを洗浄しなければならないのでその分、作業工程が多
くなりコストアップになってしまう問題を有していた。
【0005】そこで本発明は、回路基板と電子部品の接
続を自動で行なうことができ、しかも半田を使用せずに
接続できる表示パネルモジュールの製造装置および表示
パネルモジュールの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の表示パネルモジ
ュール製造装置は、表示パネルを保持する主基板保持テ
ーブルと、回路基板を保持する副基板保持テーブルと、
縁部に複数の電子部品がボンディングされた表示パネル
を前記主基板テーブルへ移送する移送アームと、電極に
異方性導電体が貼り付けられた回路基板を治具に複数載
置して供給する回路基板供給部と、前記回路基板供給部
から回路基板をピックアップして前記副基板保持テーブ
ルに移載する回路基板移送装置と、前記電子部品のリー
ドと前記回路基板の電極とを位置合わせすべく前記主基
板保持テーブルと前記副基板保持テーブルとを相対的に
移動させる位置合わせ手段と、前記電子部品のリードを
前記異方性導電体を介して前記回路基板の電極に熱圧着
する熱圧着ヘッドを備えた。
【0007】また本発明の表示パネルモジュールの製造
方法は、縁部に複数の電子部品がボンディングされた表
示パネルを主基板保持テーブルに移載するステップと、
予め上面に異方性導電体が貼り付けられた電極を有する
回路基板を複数載置した治具をマガジンより引き出すス
テップと、前記マガジンから引き出された治具から前記
回路基板をピックアップして基板保持テーブルに移載す
るステップと、前記主基板保持テーブルと前記副基板保
持テーブルとを相対的に移動させて電子部品のリードと
回路基板の電極とを位置合わせするステップと、電子部
品のリードを前記異方性導電体を介して前記回路基板の
電極に熱圧着するステップとを含む。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実
施の形態における表示パネルモジュールの製造装置の外
観斜視図である。図1に示すように、本実施の形態の表
示パネルモジュールの製造装置は、本体部1と回路基板
供給部2に大きく分けることができる。回路基板供給部
2については、後に図6を参照しながら説明する。
【0009】本体部1において、3は基台、4は基台3
のX方向上流側に配設される主基板載置テーブルであ
り、主基板載置テーブル4の上には、表示パネル5の縁
部に電子部品6がボンディング済みの表示パネル5が供
給される。7は、主基板載置テーブル4と基台3の上部
に亘ってX方向に設けられる移送アーム移動軸であり、
この移送アーム移動軸7には吸着パッド8,9をそれぞ
れ備える移送アーム10,11が設けられている。主基
板載置テーブル4上に、供給された表示パネル5は、移
送アーム10により基台3上に移送される。
【0010】さて基台3の上部には、次の部材が設けら
れている。図2において、12は前面側に第1Yモータ
13、背面側に第2Yモータ14の二つのモータを有す
るYテーブル、15は第1Yモータ13によりY方向に
移動する第1Xテーブル、17は回路基板16を上面に
保持し、第2Yモータ14が駆動することによりY方向
へ移動する、副基板保持テーブルであり、17Lは副基
板保持テーブル17を昇降させる昇降駆動部である。
【0011】18は第1Xテーブル15をX方向に移動
させる第1Xモータであり、第1Xテーブル15上には
上面に表示パネル5を吸着保持する主基板保持テーブル
19が設けられている。すなわち、第1Yモータ13、
第2Yモータ14、第1Xモータ18により、主基板保
持テーブル19と副基板保持テーブル17を相対的に移
動させる位置合わせ手段が構成されている。
【0012】また、副基板保持テーブル17、主基板保
持テーブル19の上部には、回路基板16の電極に、電
子部品6のリードを熱圧着する熱圧着ヘッド20が配設
されている。そして、熱圧着ヘッド20の奥側には回路
基板16と表示パネル5の位置合わせ関係を観察する観
察装置21が設けられている。
【0013】次に図3を参照しながら、観察装置21の
構成及び位置合わせ手段による位置合わせ動作の概要に
ついて説明する。観察装置21のうち、22は本体部1
の奥側に設けられ、第2Xモータ23により移動ブロッ
ク24をX方向に移動する第2Xテーブルであり、移動
ブロック24の前面には、下方を観察するカメラ25が
装着されている。そして、第1Yモータ13、第2Yモ
ータ14、第1Xモータ18、第2Xモータ23は、制
御部28の指令により、協調して作動し、カメラ25で
取得された画像情報は、制御部28に出力されるように
なっている。
【0014】さて、表示パネル5の両角部には、位置合
わせマーク5Mが付されており、回路基板16の両角部
にも位置合わせマーク16Mが付されている。そして、
カメラ25により、位置合わせマーク5M,16Mを観
察し、両者の位置ずれ量を検出して、X方向について
は、第2Xモータ18を駆動することにより、またY方
向については、第1Yモータ13、第2Yモータ14の
一方または両方を作動させて位置合わせを行うようにな
っている。
【0015】次に図4を参照しながら、熱圧着ヘッド2
0の構成について説明する。熱圧着ヘッド20のうち、
30は本体部1に固定される逆L字状の断面を有する固
定フレーム、31,32は固定フレーム30の両側部に
垂直に固定されているガイドレール、33は背面に設け
られたスライダ34,35がガイドレール31,32に
スライド自在に係合することにより、固定フレーム30
の前部に昇降自在に支持される昇降フレームである。昇
降フレーム33の下方には、電子部品6を上方から押さ
える電子部品押さえ板33aが装着されている。なお、
電子部品押さえ板33aの取り付け構造については、後
に詳述する。
【0016】さて、36は昇降フレーム33の背面側に
固定されるボールナット、37は固定フレーム30の中
央部に垂直に軸架され、ボールナット36に螺合するボ
ールネジ、38はボールネジ37を回転させるZモータ
である。したがって、Zモータ38を駆動して、ボール
ネジ37を回転させると、昇降フレーム33を固定フレ
ーム30に対して昇降させることができる。
【0017】また昇降フレーム33の前面には、シリン
ダ40〜44が平行に並べて設けてある。シリンダ40
〜44は、それぞれ下向きのロッド40a〜44aを供
え、それぞれのロッド40a〜44aの下端部には下向
きに熱圧着ブロック40b〜44bが固定されている。
また熱圧着ブロック40b〜44bの下端部には、電子
部品6を回路基板16に押し付ける熱圧着部40c〜4
4cがそれぞれ装着されている。
【0018】なお、46は昇降フレーム33の側部から
前方にかぎ状に突出するブラケット45の下端部に水平
に固定される冷却管であり、図4には現れていないが、
冷却管46の熱圧着部40c〜44cに向かう側に、冷
気を突出する冷気孔46a(図5参照)が開口されてい
る。
【0019】また50は、Zモータ38をドライブする
Zモータ駆動部、51はシリンダ40〜44をそれぞれ
独立にドライブするシリンダ駆動部である。
【0020】次に電子部品6のリードが回路基板16に
熱圧着される時の位置関係を図5を参照しながら説明す
る。図5の鎖線で示すように、回路基板16が副基板保
持テーブル17上に載置され、矢印N1で示すように第
2Yモータ14が駆動され副基板保持テーブル17上の
回路基板16は電子部品6に接近する。
【0021】なおこのとき、昇降駆動部17Lをやや低
いレベルにしており、矢印N2で示すように、副基板保
持テーブル17をわずかに上昇させることにより、電子
部品6の下面に回路基板16の電極16aを接触させる
ものである。
【0022】また電子部品押さえ板33aは、昇降フレ
ーム33の背面に設けたガイドレール52と、このガイ
ドレール52にスライド自在に係合するスライダ53
と、昇降フレーム33に弾持されたバネ54により、昇
降フレーム33に対して昇降可能に装着されている。
【0023】次に図6を参照しながら、回路基板供給部
2について説明する。回路基板供給部2には、昇降モー
タ60により昇降する多段のマガジン61が設けられ、
マガジン61の各段には、回路基板16を複数載置する
治具63が収納されている。治具63は、本体部1側に
回路基板移載装置64により引き出される。そして、第
2Yモータ14が駆動して、回路基板供給部2側にいた
った副基板保持テーブル17上に治具63から回路基板
16が移載され、副基板保持テーブル17が第1Xテー
ブル15側に移動することにより図5に示すような位置
関係になるのである。
【0024】図12は回路基板16の斜視図、図13
(a),(b)は異方性導電体によるリードと電極の接
合原理の説明図である。回路基板16には、電子部品6
の下面に形成されたリード6aと電気的に接続される電
極16aが形成されており、その上面には異方性導電体
90が貼り付けられている。図13(a),(b)にお
いて異方性導電体90は熱硬化性樹脂中に導電性粒子9
0aを混入したものである。図13(a)に示すように
位置合わせされたリード6aと電極16aの間に異方性
導電体90をはさみ、リード6aを電極16aへ加圧す
ると、電極16aとこの電極16aに対向するリード6
aのみが導電性粒子90aを介して電気的に導通する
(図13(b)を参照)。さらにこの状態で異方性導電
体90を加熱して硬化させることにより電子部品6を回
路基板16に固定する。
【0025】本実施の形態の表示パネルモジュールの製
造装置は、上記のような構成よりなり、次に全体の動作
を説明する。まず、図示していないアウターリードボン
ディング装置により、表示パネル5の縁部に電子部品6
を一枚ずつボンディングする。そして、このボンディン
グが済んだ表示パネル5を主基板載置テーブル4上にセ
ットする。
【0026】次に移送アーム10で、主基板載置テーブ
ル4上の表示パネル5をピックアップし、主基板保持テ
ーブル19上に移載する。すると図1に示す位置関係と
なる。
【0027】一方、第2Yモータ14を駆動して、副基
板保持テーブル17を回路基板供給部2に近づけ、回路
基板移送装置64により予めマガジン61から引き出さ
れている治具63上の回路基板16をピックアップし、
副基板保持テーブル17上へ移載する。すると図6に示
す位置関係となる。
【0028】次に、第1Yモータ13を駆動して、表示
パネル5をカメラ25の下方へ移動し、このカメラ25
で表示パネル1の位置合わせマーク5Mを撮像してその
位置を認識し、この位置合わせマーク5Mの位置から表
示パネル5の位置を検出する。
【0029】次に、第1Yモータ13を駆動して、主基
板保持テーブル19をカメラ25の下方から退避させる
とともに、第2Yモータ14を駆動して、副基板保持テ
ーブル17をカメラ25の下方へ移動して回路基板16
の位置合わせマーク16Mを認識し、回路基板16の位
置を求める。
【0030】求めた表示パネル5、回路基板16の位置
に基づいて、図5を参照しながら述べたように、表示パ
ネル5、回路基板16の位置合わせを行う。このとき、
電子部品6のリードと回路基板16の電極16aが一致
するように、第1のXモータ18、第1Yモータ13、
第2Yモータ14を駆動する。また、副基板保持テーブ
ル17は、昇降駆動部17Lによって、図5に示すよう
に、一旦電子部品6の下方へ移動した後(矢印N1)、
上昇する(矢印N2)ことにより、回路基板16の電極
16a上の異方性導電体90に電子部品6bのリードに
接触させる。
【0031】次に、図7に示すように、Zモータ38を
駆動して、電子部品押さえ板33aを下降させ、電子部
品6を回路基板16に密着させる。そして、シリンダ4
0〜44を駆動して、熱圧着ブロック40b〜44bを
下降させ、電子部品6のリードを回路基板16の電極1
6aに押しつけ、電極16aを加熱する。その結果、異
方性導電体90により電子部品6のリード6aと電極1
6aが接続される。
【0032】さて、本実施の形態では、熱圧着ブロック
40b〜44bを一括して下降させるのではなく、図1
1(a)〜(d)に示すように、複数回に分けて下降さ
せるようにしている。ここで、熱圧着ブロック40b〜
44bは、高温になっているが、このように分割して下
降させることにより、加熱による回路基板16の熱膨張
を許容範囲内に抑制し、リード6aと電極16aの間で
位置ずれを生じたり、接合後のリード6aの残留応力を
小さくすることができる。なお、図示しているように、
外側から順に下降させてもよいし、千鳥状に交互に下降
させても差し支えない。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、手間のかかる回路基板
の接続を自動的に行うことができ、作業効率を向上する
ことができる。また異方性導電体を用いてリードと回路
基板を接続するので半田付けに比べて作業工程を短かく
でき生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における表示パネルモジ
ュール製造装置の外観斜視図
【図2】本発明の一実施の形態における表示パネルモジ
ュール製造装置の要部斜視図
【図3】本発明の一実施の形態における表示パネルモジ
ュール製造装置の要部斜視図
【図4】本発明の一実施の形態における熱圧着ヘッドの
斜視図
【図5】本発明の一実施の形態における熱圧着ヘッドの
断面図
【図6】本発明の一実施の形態における表示パネルモジ
ュールの製造装置の側面図
【図7】本発明の一実施の形態における表示パネルモジ
ュールの製造装置の動作説明図
【図8】本発明の一実施の形態における表示パネルモジ
ュールの製造装置の動作説明図
【図9】本発明の一実施の形態における表示パネルモジ
ュールの製造装置の動作説明図
【図10】本発明の一実施の形態における表示パネルモ
ジュールの製造装置の動作説明図
【図11】(a)本発明の一実施の形態における表示パ
ネルモジュールの製造装置の動作説明図 (b)本発明の一実施の形態における表示パネルモジュ
ールの製造装置の動作説明図 (c)本発明の一実施の形態における表示パネルモジュ
ールの製造装置の動作説明図 (d)本発明の一実施の形態における表示パネルモジュ
ールの製造装置の動作説明図
【図12】本発明の一実施の形態における回路基板の斜
視図
【図13】(a)本発明の一実施の形態における異方性
導電体によるリードと電極の接合原理の説明図 (b)本発明の一実施の形態における異方性導電体によ
るリードと電極の接合原理の説明図
【図14】(従来も本案も電子機器は同じものが対象と
なる)電子機器に組込まれる表示パネルモジュールの斜
視図
【符号の説明】
5 表示パネル 6 電子部品 13 第1Yモータ 14 第2Yモータ 16 回路基板 17 副基板保持テーブル 18 第1Xモータ 19 主基板保持テーブル 20 熱圧着ヘッド 90 異方性導電体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09F 9/00 G02F 1/1345 G02F 1/13 H05K 1/14 H05K 3/36

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示パネルを保持する主基板保持テーブル
    と、回路基板を保持する副基板保持テーブルと、縁部に
    複数の電子部品がボンディングされた表示パネルを前記
    主基板テーブルへ移送する移送アームと、電極に異方性
    導電体が貼り付けられた回路基板を治具に複数載置して
    供給する回路基板供給部と、前記回路基板供給部から回
    路基板をピックアップして前記副基板保持テーブルに移
    載する回路基板移送装置と、前記電子部品のリードと前
    記回路基板の電極とを位置合わせすべく前記主基板保持
    テーブルと前記副基板保持テーブルとを相対的に移動さ
    せる位置合わせ手段と、前記電子部品のリードを前記異
    方性導電体を介して前記回路基板の電極に熱圧着する熱
    圧着ヘッドを備えたことを特徴とする表示パネルモジュ
    ールの製造装置。
  2. 【請求項2】前記回路基板供給部が前記治具を収納する
    マガジンを備えることを特徴とする請求項1記載の表示
    パネルモジュールの製造装置。
  3. 【請求項3】縁部に複数の電子部品がボンディングされ
    た表示パネルを主基板保持テーブルに移載するステップ
    と、予め上面に異方性導電体が貼り付けられた電極を有
    する回路基板を複数載置した治具をマガジンより引き出
    すステップと、前記マガジンから引き出された治具から
    前記回路基板をピックアップして基板保持テーブルに移
    載するステップと、前記主基板保持テーブルと前記副基
    板保持テーブルとを相対的に移動させて電子部品のリー
    ドと回路基板の電極とを位置合わせするステップと、電
    子部品のリードを前記異方性導電体を介して前記回路基
    板の電極に熱圧着するステップとを含むことを特徴とす
    る表示パネルモジュールの製造方法。
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