JP3479212B2 - 自走ロボットの制御方法および装置 - Google Patents

自走ロボットの制御方法および装置

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JP3479212B2
JP3479212B2 JP02375398A JP2375398A JP3479212B2 JP 3479212 B2 JP3479212 B2 JP 3479212B2 JP 02375398 A JP02375398 A JP 02375398A JP 2375398 A JP2375398 A JP 2375398A JP 3479212 B2 JP3479212 B2 JP 3479212B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自走ロボットの制
御方法および装置に関し、特に、与えられた領域をでき
るだけ短時間で、なるべく網羅的に走行できる自走ロボ
ットの制御方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】掃除ロボット、芝刈りロボット、左官ロ
ボット、および農業用散布ロボット等、与えられた領域
を自動走行して予め定められた作業をする自走ロボット
が知られている。例えば、特開平5−46246号公報
に記載された掃除ロボットは、掃除に着手する前に部屋
内を周回し、部屋の大きさ、形状および障害物を検出し
て走行領域つまり掃除領域のマッピングを行う。その
後、このマッピング動作によって得られた座標情報に基
づき、ジグザグ走行や周回走行の半径を一周毎に小さく
していく螺旋走行を行って部屋全体を掃除する。このロ
ボットは、接触センサおよび超音波センサで壁面を検知
して進路を判定するとともに距離計によって周回の終了
を検出する。同様に、床面全体を網羅的に走行するロボ
ットは、特開平5−257533号公報にも開示されて
いる。
【0003】上述のようにな従来のロボットでは、多数
のセンサで検出された情報に基づいて走行領域の状況を
十分把握し、走行領域を精度良くかつ効率的に網羅して
走行するように、モータなどの各種駆動系アクチュエー
タが制御される。このため制御システムが極めて複雑化
し、かつ高価なものになるとともに、処理速度も遅くな
る。さらにマッピング、ティーチングおよび各種処理の
ための閾値の設定などの初期設定に長時間や熟練を要し
たり、また障害物回避動作が遅れるなどの問題があっ
た。
【0004】本発明者らは、掃除ロボットや草刈りロボ
ットなどでは、対象の全領域を漏れなく、かつ高精度で
走行する必要はなく、多少の未作業領域が残っても大き
な支障は生じない場合もある点に着目し、より簡単な構
成で、与えられた領域をほぼ網羅的に走行できるロボッ
ト走行制御方法および装置を、さきに提案した(特願平
9−29768号)。
【0005】前記提案の自走ロボットは、作業領域の境
界や障害物を検出する各種センサ、車輪回転数センサな
どを備え、前記領域内の任意の地点を中心にして、その
旋回半径を徐々に大きくするような渦巻き走行モード
(図6のa、c)と、境界または障害物までの距離が予
定値以内になったときは渦巻き走行を中止し、前記領域
の境界から遠ざかるように予定角度で旋回して直進し、
それ以後さらに、前記領域の境界を検出する毎に旋回お
よび直進を予定回数だけ繰り返す(ファインチューニン
グ)ランダム走行モード(図6のb)とを有する。この
場合、領域内を網羅的に、より速く走行できるようにす
る効率(以下、「作業効率」という)の向上を図るため
に最適な旋回角度αは135°であることが、シミュレ
ーションの結果分かった。ここでは、このように旋回角
度αを135°にした走行パターンをファインチューニ
ングランダム走行と呼ぶ。
【0006】動作時には、図6(a)〜(c)のように
渦巻き走行を行なった後ランダム走行モードに移行し、
その最後の旋回から予定距離直進した位置で再び前記渦
巻き走行を開始する。前記旋回の予定回数および最後の
直進距離は、所望の網羅率に達する時間が極小になるよ
うに、シミュレーションモデルによって予め決定され
る。
【0007】図16は前記自走ロボットの制御装置のハ
ード構成を示すブロック図である。制御装置7はCPU
8を具備し、駆動回路16は超音波センサ6の入出力を
管理する。正面、左右側面、斜め前方などに向けて配置
された複数対の超音波センサ6、正面先端のバンパーな
どに配置された接触センサ5A、左右車輪の回転数セン
サ10からの情報に基づき、CPU8は右および左車輪
駆動用モータ14、15、左右ブレーキ12、13等の
動作を制御し、ロボットに前進、後退、停止、および超
信地旋回、信地旋回、急旋回、緩旋回の各動作を行なわ
せる。緩旋回や急旋回は左右車輪の回転速度を異ならせ
ることによって行なわれる。自明なように、旋回半径は
左右車輪の回転速度およびその差によって決まる。超信
地旋回は左右の車輪を互いに逆転させて行う旋回であ
り、信地旋回は左右車輪の一方を停止させ、片方のみを
回転させて行う旋回である。これらの場合の旋回角度
は、回転される車輪の回転量によって決まる。
【0008】このロボットでは、各センサの状態によっ
て生成された行動計画を直ちに実行するのではなく、予
め設定した緊急度に基づいて優先付けをし、緊急度の高
い行動計画を優先的に実行するようにしている。
【0009】図17は、前記ロボットで実施した動作判
断の機能を示すブロック図である。各センサ6、5Aで
検出された障害物までの距離に基づいて行動計画AP
1,AP2,…,APnが生成された場合に、選択機能
20は行動計画AP1〜APnのうち、壁面との衝突を
回避する際に最も緊急度の高い動作をする行動計画を選
択してアクチュエータ19を付勢する。この従来例で
は、後退制御が起動されたときに最も緊急度が高い動作
として第1優先にした。続いて超信地旋回制御を第2優
先にし、その後は、信地旋回、急旋回、緩旋回の順で優
先付けをした。なお、上記行動計画の優先付けは、超音
波センサ6の検出結果に基づいて計算される障害物まで
の距離にしたがって決められたものであり、前記接触セ
ンサ5Aによる障害物検出のときの停止制御は含まれて
いない。
【0010】図18は、上記のロボットによる作業時間
と作業の進み度合をシュミレーションした結果を示すグ
ラフであり、縦軸は与えられた領域においてロボットが
走行して網羅した領域の面積の割合、横軸は走行開始か
らの経過時間を示す。ロボットの平面積は直径20cm
の円で代表させ、その走行速度は13cm/秒に設定し
た。走行領域は図(a)の場合が4.2m×4.2mの
正方形であり、図(b)の場合は4.2m×8.4mの
矩形である。
【0011】なお、同図にいう座標系走行とは、作業領
域を網羅して走行するように予め設定されたコースに沿
って走行する方式であり、該走行方式によれば時間の経
過に直線的に比例して網羅した領域の割合は増大する。
これと比較して、渦巻き走行を含む他の走行方式では、
作業済み面積の伸びが鈍化するため、領域の完全な網羅
を目指すことは困難である。そこで、一例として領域の
80%を網羅して走行するのに要した時間で能率の比較
をすると、図18(a)の場合、座標系走行を除く3つ
の走行方式の中では、図6(a)〜(c)に示したよう
に、ファインチューニングランダム走行を組合せた渦巻
き走行が最も短時間(約1800秒)で領域の80%を
網羅していることが分かる。また面積を2倍に拡張した
図18(b)の場合も、ほぼ同様の傾向が得られた。ま
たこの場合、単位時間(1秒)に全走行領域の何%を平
均的に網羅するかを示す作業効率を最大にするための旋
回の回数は5回、また旋回後の直進時間は15〜30秒
であり、また前記時間および旋回回数は互いに他方に影
響を与えないことが、前記のシュミレーションの結果分
かった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記提案のロボットで
も、ある程度(全面積の約80%程度)の網羅または塗
りつぶしまでは比較的効率よく作業ができるが、網羅の
割合をそれ以上に高めようとすると非常に長時間を要す
るようになり、また例えば壁などで仕切られた複数の部
屋や、家具などが置かれた部屋の掃除を連続して行なう
ようなときは作業能率が低下しやすいという問題があ
る。
【0013】本発明は網羅の割合を80%以上にまで高
めることが比較的容易であり、また作業領域内に仕切り
や家具などの障害物がある場合でも前記作業領域を連続
して作業することを可能にし、その作業能率が低下し難
い自走ロボットの制御方法および装置を提供することを
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】走行予定領域の境界を検
出するセンサを具備し、前記領域内の任意の位置から旋
回走行を開始して、前記センサによって前記境界および
障害物を検出しながら、その旋回半径を徐々に大きくす
る渦巻き走行および前記境界に沿って走行する際沿い走
行、さらに所望に応じてはランダム走行を組合せて行う
ことにより、可及的網羅的に前記走行予定領域を塗り潰
すようにする。渦巻き走行中に境界が検出された時は、
前記渦巻き走行を中止してランダム走行、際沿い走行に
移行させる。走行モードは適宜に組合せられるが、渦巻
き−ランダム−際沿い−ランダム走行の組合せを繰り返
し実施したシミュレーションでは、走行予定面積が35
2または57m2であり、障害物が散在する対象領域内
をそれぞれ124分、271分という時間でほぼ100
%塗り潰すことができた。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明を
詳細に説明する。図2は本発明の一実施形態に係る自走
ロボットの概略平面図、図3は概略側面図である。これ
らの図において、ロボット1は、本体ケース2の左右両
側にそれぞれ配置され、別個のモータ(図示せず)によ
って駆動される(無限軌道付きまたは単純な)車輪3,
4によって前進、後退、停止および旋回の各動作を行え
るように構成されている。前記車輪3、4にはそれぞれ
の回転数検出用のセンサ(図示せず)が設けられる。な
お以下の説明では、すべてのセンサを総括的に呼称する
場合は、単に「センサ26」という。本体ケース2は可
撓性材でほぼ半截卵殻形状に構成され、その内周とその
内部の主枠との間には、障害物との接触を検出する接触
センサ(図示しない)が取り付けられている。
【0016】さらに、ロボット1には、境界や障害物を
非接触で検知するための複数対の赤外線センサが左右対
称に設けられている。すなわちロボット1の進行方向前
方にセンサ26R,26L、斜め前方に26MR,26
ML、また後方に26RR,26RLがそれぞれ配置さ
れ、さらに左側方には、本発明に特有の際沿い走行のた
めの側方センサ25Lが配置される。前記各符号中の添
字Rは走行方向に対して右側の障害物検出用であり、添
字Lは走行方向に対して左側の障害物検出用であること
を意味する。
【0017】なお図示していないが、本体の右側にも側
方センサを設けても良い。これらのセンサは赤外線セン
サが望ましいが、予定の短距離(例えば、10〜15c
m)以内の障害物を検出できる近接センサであれば、超
音波または他の光学的センサ等のどのような形式のセン
サを使用してもよい。前記自走ロボットの本体の構成や
接触センサの詳細に関しては、本出願人の別件特許出願
(A97−467、468、平成9年12月22日出
願)に詳述されているので、その明細書の記述を引用
し、ここに統合する。
【0018】図1は本発明による1実施形態の自走ロボ
ットの制御装置のハード構成を示すブロック図であり、
図16や図2、3と同一の符号は同一または同等部分を
表わす。図16との対比から明らかなように、図1で
は、図16の超音波センサ6が赤外線センサなどの近接
センサ25Lおよび26で置換され、これらセンサ25
Lおよび26の信号ならびに、接触センサ5Aおよび左
右の車輪3、4を駆動するモータの回転数センサ(エン
コーダ)10の検出信号がデジタル入力部9を介してC
PU8に入力される。
【0019】一方、CPU8には、デジタル出力部11
を介して右車輪用電磁ブレーキ12、左車輪用電磁ブレ
ーキ13、右車輪モータ(以下、「右モータ」という)
14、および左車輪モータ(以下、「左モータ」とい
う)15が接続されている。そして、CPU8での処理
に基づく各種指示は該デジタル出力部11を通じてそれ
ぞれ右および左車輪用電磁ブレーキ12、13、右およ
び左モータ14、15等に入力される。デジタル出力部
11を通じて右および左モータ14、15に供給される
のは回転方向指示信号である。また右および左モータ1
4、15には、D/Aコンバータ17を通じてCPU8
から回転速度指示が入力される。
【0020】上記構成により、センサ25L、26およ
び接触センサ5A(以下、総括的には「センサ」と呼
ぶ)からの近接、接触情報に基づき、CPU8は右およ
び左モータ14、15等の駆動系の動作を決定する。当
該ロボットは上述のように前進、後退、停止、および旋
回の各動作を行うが、そのための制御機能はモジュール
として個別にCPU8の機能で実現される。各センサか
らの情報の入力処理や動作判断処理は常時動作している
が、超信地旋回、停止、後退の各制御モジュールは通常
はスリープ状態になっていて、直進制御のみが起動され
ている。なお、容易に理解されるように、超信地旋回以
外の旋回は直進制御モジュールの機能に含まれる。
【0021】CPU8の動作判断部18は、各センサか
らの情報に基づいて予め定められた動作を条件反射的に
行わせるように構成される。図17に関して前述したよ
うに、動作判断部18は各センサに対応して階層型に構
成されており、センサ25L、26、5Aなどからの信
号の状態に応じた行動計画を生成して実行要求を出力す
る。この実行要求に基づいて右および左車輪用電磁ブレ
ーキならびに右および左モータからなる駆動系(アクチ
ュエータ)19が制御される。こうして、各センサから
の情報に基づいて個別に生成された行動計画による実行
要求が積み重ねられ、ロボット全体の動作、すなわち前
進、後退、停止、および緩旋回、急旋回、信地旋回、超
信地旋回などの動作が決定される。
【0022】また本発明の実施形態においても、前述し
たように、各センサからの出力に基づいて生成された行
動計画を直ちに実行するのではなく、予め設定した緊急
度に基づいて優先付けをし、緊急度の高い行動計画を優
先的に実行する。この優先度は、先に本発明者らが提案
したロボットと同じであり、前記接触センサによる障害
物検出のときの停止制御を除けば、後退、超信地旋回、
信地旋回、急旋回、緩旋回の順である。
【0023】本発明の実施形態におけるロボットの走行
パターンの特徴は、前述のランダム走行、ファインチュ
ーニングランダム走行、渦巻き走行パターンに加えて、
壁などの境界に沿って走行する「際沿い走行」(「隅走
行」ということもある)パターンを有する点である。際
沿い走行パターンは、(ファインチューニング)ランダ
ム走行や渦巻き走行パターンの実行中に、側方センサ2
5Lが壁などの境界を検知したときに開始され、それか
ら予定時間の間継続される。
【0024】図4は際沿い走行の処理を示すフローチャ
ートである。後述するように、ランダム走行または渦巻
き走行中に側方センサ25Lまたは26が壁などの境界
を感知して出力を発生すると、CPU8が際沿い走行開
始指令を発生し、図4の処理が開始される(ステップS
70)。ステップS71では直進し、ステップS72で
は前記の側方センサが依然として境界を検知しているか
どうかを判断する。なお側方センサの検知範囲は、ロボ
ットが境界からどの程度の距離を保って際沿い走行を行
なうかを決定するので、余り大きくない方がよく、例え
ば10cm〜15cmくらいが適当である。
【0025】側方センサが境界を検知しなくなっておれ
ば、境界から離れつつあるので、ステップS73で、境
界に近付くように予定角度緩旋回し、ステップS71に
戻って直進を続ける。ステップS72で側方センサが境
界を検知しておれば、境界近くをこれに沿って走行して
いるので、ステップS74でさらに直進を続ける。ステ
ップS75では、先端の接触センサ5Aが壁などの境界
を検知したかどうかが判定され、この判定が否定なら、
ステップS72〜75を繰り返す。一方ステップS75
の判定が肯定であれば、ステップS76で予定距離だけ
後退し、さらに検知された境界と反対方向へ予定角度旋
回してからステップS71へ戻って直進する。このよう
な手法によって、本発明のロボットは壁などの境界に沿
って走行を続ける。前記の際沿い走行は予定時間(また
は距離)継続した後中止され、ランダム走行モードに移
行される。前記予定時間は、適当なタイマー割り込みに
よって際沿い走行を停止させても実現できるが、ステッ
プS70で中止タイマを起動し、図4に点線で示したス
テップS71A、74Aで前記タイマのカウントアップ
を判定することによって中止することもできる。
【0026】続いて、上述の際沿い走行と組み合わせら
れる本発明によるロボットの各走行パターンを説明す
る。まず、ロボット1の基本的な走行パターンであるラ
ンダム走行について説明する。ランダム走行において
は、図5に示すように、境界または壁面Bで囲まれた領
域Aに置かれたロボット1は直進して壁面Bから予定距
離以内に入ると、一時停止・予定角度旋回(必要に応じ
ては、その前に予定距離だけ後退してもよい)という折
返し動作をした後、再び直進して別の壁面Bに向かう。
このとき、壁面Bの近傍での折返し動作のための旋回角
度α(図5(b)参照)は、折返し動作のつどランダム
に選択されて設定されることができる。
【0027】本発明者等は、ランダム走行に渦巻き走行
を組合せて、ランダム走行(なるべくはファインチュー
ニングランダム走行)を予定回数繰り返した時点で渦巻
き走行をするという、図6の渦巻き/ランダム走行パタ
ーンに、さらに前述の際沿い走行を組合せると一層の作
業効率の改善ができることを発見した。
【0028】ここで渦巻き/ランダム走行についてさら
に詳細に説明する。図6において、ロボット1を領域A
内に置く。この領域Aは壁面Bで囲まれた矩形の部屋を
想定する。最初にロボット1を置く位置は任意である。
図6(a)のように、ロボット1は置かれた位置で渦巻
き走行を開始する。渦巻き走行は、旋回走行において徐
々に旋回半径を予定量ずつ大きくする走行パターンであ
り、後で図10を参照して詳述するように、直進、超信
地旋回、後退等とは別の動作判断に基づいて制御され
る。ここでは、走行軌跡に隙間ができないように左右の
車輪3,4の速度つまりモータ14,15のそれぞれの
回転速度を計算し、これらの速度を更新して旋回半径を
徐々に増大する。渦が拡大し、センサ26や25Lの出
力に基づいて、ロボット1が壁面Bに対して予定距離以
内に近付いたことが認識されると、渦巻き走行を停止
し、次の渦巻き走行開始位置まで移動するためのランダ
ム走行(好ましくは、ファインチューニング走行)を開
始する(図6b)。図6(b)および(c)中の影付部
分はロボット1の走行軌跡、すなわち走行によって塗り
潰された領域である。
【0029】渦巻き走行を止めて次の渦巻き走行の開始
位置まで移動する契機は次のとおりである。ロボット1
が壁面Bに接近して、センサ26や25Lによって壁B
がロボットから予定距離以内にあることが検知されたと
きは、図5で説明した折返し動作をする。例えば、ロボ
ット1が壁面Bを検出したときは、その位置で停止し、
必要に応じては予定距離後退した後、135°(また
は、その他の任意角度)の超信地旋回をして折り返し、
該壁面Bから遠ざかるように直進する。この場合、もち
ろん信地旋回や角度の小さい急旋回をして壁面Bを回避
してもよい。
【0030】こうして、壁面Bで折返して直進し、他の
壁面Bに接近すると、再び該壁面Bから遠ざかるよう
に、後退と超信地旋回または単なる旋回により進行方向
を変えて直進する。こうして予め定められた回数Nだけ
壁面Bで折返し動作をしたならば、最後に折返し動作を
した壁面から遠ざかるように予定時間T(予定距離Dに
相当)だけ直進して停止し、その位置で最初と同様の渦
巻き走行を再開する(図6のc)。それ以後は、これら
の動作を繰り返す。以下の説明では、最後に折返し動作
をした壁面から遠ざかるように直進する距離Dは時間T
で代表して説明するが、距離Dおよび時間Tのいずれを
使用して制御するかは、設計者または使用者が任意に選
択できる。
【0031】前記回数Nと時間T(または、距離D)と
はいずれも適当な値に設定しておく必要がある。回数N
が少ないと、前回の渦巻き走行範囲に近すぎるため、同
一範囲を走行する確率が大きくなって作業効率がよくな
いし、逆に、回数Nが多い場合は直進時間(距離)が長
くなりすぎて効率がよくない。また、前記時間Tが短か
すぎても長すぎても、壁面の比較的近くで渦巻き走行を
開始し、すぐに壁面に近づいて渦巻き走行が中断されて
しまうので、効率がよくない。
【0032】最も効率のよい時間Tや折返し回数Nはシ
ミュレーションによって決定することができ、その結果
の1例は、本出願人の先の出願である特願平9−297
68号の明細書に開示されている。
【0033】制御装置7の動作をフローチャートを参照
して説明する。まず、センサ25L、26の入力処理を
説明する。図7において、ステップS100ではセンサ
25L、26が境界(壁)や障害物(以下、壁という)
を感知したかどうかが判定される。前述のように、これ
らのセンサは境界や障害物までの距離が10〜20cmに
なると感知出力を発生し、この出力は近接信号としてス
テップS110で制御装置に取り込まれる。前記センサ
の近接信号にしたがって、ランダム走行時の折返し(お
よび旋回)方向が決定される。具体的にいえば、左右ど
ちら側のセンサが近接信号を発生したかに応じて、通常
は、信号発生センサとは反対側へ旋回し、左右両側のセ
ンサが近接信号を発生したときは、時間的に先に検知し
たセンサとは反対の方向へ旋回する指示が発生される。
【0034】なお図示は省略したが、ロボット本体2の
前方および後方には接触センサが配置されており、前記
接触センサから接触信号が入力されたならば、ロボット
の停止指示、すなわち左右のモータ14,15に回転速
度「ゼロ」を出力するとともに、右車輪用電磁ブレーキ
12および左車輪用電磁ブレーキ13を付勢する。図8
は接触センサの入力処理を示すフローチャートである。
ステップS80では接触センサが検出信号を発生したか
否かが判断され、検出信号が発生されたときは、ステッ
プS90でロボットの停止指示を発生し、左右のモータ
14、15に速度ゼロを出力すると共に、左右車輪ブレ
ーキ12、13を付勢する。これらの近接センサ25
L、26や接触センサの入力処理は、例えば10m秒毎
のタイマ割り込みで実行される。
【0035】図9のゼネラルフローを参照して上記各セ
ンサの出力信号に基づくロボットの走行制御動作を説明
する。作業の初めのステップS1では、例えば0に初期
設定された走行モードポインタを更新して1にし、最初
に実行すべき走行モードを読み出す。本発明において
は、前述のように、渦巻き、ランダム、および際沿いの
3種の走行モードが準備される。これらの走行モードを
どの順に実行するかは、走行予定の領域の大きさ、形
状、障害物の有無などによって異なるが、本発明者らは
渦巻き−ランダム−際沿い−ランダム走行の組合せをこ
の順に、繰り返し実行するシミュレーションによって、
後述するような良好な結果が得られることを確認した。
【0036】もちろん、その他の種々の組合せ順序、例
えば、渦巻き−際沿い−ランダム走行を1セットとし
て、これを同じ順序または順序を変えて繰り返したり、
または渦巻き−ランダム−際沿い−ランダム−渦巻きの
ように、前後する2つのランダム走行の間に際沿い走行
および渦巻き走行の少なくとも1方を交互に実行したり
することも可能であり、これらを作業者がその都度設定
登録するか、または予め登録しておいて作業開始時に選
択設定するようにすることができる。このように設定登
録された走行モードの組合わせ順序はメモリに一時記憶
され、現時点で実行すべき走行モードは前記ポインタ
(図示せず)で順次に指示される。
【0037】ステップS2では、停止指示がなされたか
どうかが判定され、停止指示がなされておれば、ステッ
プS47で走行を停止する。停止指示がなければ、前記
ポインタに基づいて、現在実行すべき走行パターンを判
断し決定する。実行すべき走行パターンが際沿い走行な
らばステップS4へ進み、図4を参照して前述した処理
を実行する。当該走行モードの処理が終了したなら、ス
テップS49を経てステップS1へ戻り走行モードポイ
ンタを更新し、次の走行モード処理へ移る。ステップS
3で、現在実行すべき走行パターンが渦巻き走行である
と判断されたときは、図10の渦巻き処理を実行する。
【0038】図10を参照して本発明の渦巻き走行処理
を説明する。ステップS20では、CPU8の動作判断
部18から渦巻き処理開始指示を受けるのを待つ。ロボ
ット1の渦巻き走行は図6に関して説明した作業開始の
時、およびランダム走行または際沿い走行に続いて実行
されるが、いずれにしても前述のステップS1で更新さ
れるポインタが指定するメモリ内のデ−タによって指定
される。なお走行中における渦巻き走行への移行は、ラ
ンダム走行の最後の折返し動作から予定時間Tが経過し
たとき(または予定距離前進したとき)、または際沿い
走行の終了から領域内部へ向かう旋回をし、その後ある
程度直進したところで行なわれる。
【0039】渦巻き処理開始指示があったならば、ステ
ップS21で前記時間Tつまり最後の超信地旋回の後、
渦巻き開始までの直進時間として、例えば26秒をタイ
マに設定して該タイマを起動する。渦巻き処理開始指示
は最後の、つまりN回目の超信地旋回処理開始とほぼ同
時に出力されるので(図11のステップS33参照)、
ステップS21の時間Tには、超信地旋回のための後退
時間と超信地旋回時間(図11のステップS35参照)
とが含まれている。ステップS22では前記時間Tが経
過したか否かを判別し、時間Tが経過したならば、ステ
ップS24に進む。時間Tが経過するまではステップS
23に進んで処理中止の指示の有無を判断し、時間Tが
経過する前に処理中止の指示があった場合は、ステップ
S20に戻って待機する。
【0040】ステップS24では、渦巻きが終了したか
否かを判断する。センサ26または25Lが境界、壁面
または障害物を検知するか、接触スイッチの検出信号に
基づく停止指示があれば、ステップS24の判断は肯定
となる。なお本実施形態では、ロボット1が壁面から1
0〜20cm以内にまで近付いたときに壁面を検知して渦
巻き走行を終了することにしたが、この数値は、作業の
種類と要求にしたがってセンサの感知限度を選択調整す
ることによって適当に設定することができる。ステップ
S24の判断が肯定となればステップS29で停止指示
をして処理を終了するが、否定のときはステップS25
に進む。ステップS25では、渦巻きの大きさをすなわ
ち旋回半径を定するための左右車輪3,4の速度を計算
し、セットする。セットされた左右の車輪3,4の速度
に従って、左右モータ14,15に回転速度の指示が与
えられ、渦巻き走行が実行される。
【0041】ステップS26では渦巻きが滑らかに拡大
するように前記各車輪3,4の速度の更新時間tを計算
し、その時間tをタイマに設定して該タイマを起動す
る。ステップS27では前記時間tが経過したか否かを
判断し、時間tが経過したならばステップS24に進
む。ステップS28では処理中止指示の有無を監視し、
中止の指示がない場合は前記時間tが経過するまでステ
ップS27,S28を繰り返す。一方、中止の指示があ
ったときはステップS29で走行停止を指示する。
【0042】図9に戻り、ステップS3で、現在実行す
べき走行パターンがランダム走行であると判断されたと
きは、ステップS8へ進んで、次に行なうべき動作が、
ランダム走行のための後退、前進、超信地旋回のいずれ
であるかを判定する。なお説明は省略しているが、渦巻
き走行からランダム走行へ移行する場合は、通常はまず
後退動作をするのが望ましい。渦巻きが中止されるの
は、ロボットが境界(壁面)Bに十分近付いたときであ
り、その位置で直ちに通常の旋回や(超)信地旋回動作
をすると壁面Bに突き当たってしまうことが多く、一旦
後退して余裕空間を作った後で、予定角度(超)信地旋
回・前進という手順をとるのが望ましいからである。
【0043】ステップS8で選定された次の動作が「後
退」のときは、ステップS9に進んで現在後退している
か否かを判断する。渦巻きや際沿い走行を中止した直後
は後退していないので、この判断は否定となり、ステッ
プS10に進んで瞬時(20〜30ms)停止した後、
ステップS11に進む。ステップS9の判断が肯定の場
合は、ステップS10はスキップしてステップS11に
進む。ステップS11では後退処理開始要求をする。後
退処理については後述する(図12参照)。ステップS
11での後退処理要求に応答して後退処理が開始される
と、ステップS9の判定が肯定となるのでステップS1
0はスキップされ、後退動作が続行される。
【0044】またステップS8で超信地旋回の判断がさ
れたならばステップS12に進む。ステップS12では
現在超信地旋回が行われているか否かを判断する。最初
は判断が否定となり、ステップS13に進んで瞬時(2
0〜30ms)停止する。ステップS14では超信地旋
回処理の開始要求が発せられる。その後の処理サイクル
ではステップS12の判断が肯定となり、ステップS1
5に進んで脱出モード処理を行う。ロボット1が領域の
隅部にはまってしまうと、通常の後退と超信地旋回のみ
では隅部から抜け出せない状態が生じることに鑑み、超
信地旋回時にはこの脱出モード処理を行う。脱出モード
処理は本発明の要部ではないので、詳細の説明は省略す
るが、特願平9−42879号の詳細説明を援用し、こ
こに統合する。
【0045】超信地旋回によって予定角度(1例として
135°)の旋回を完了すると、次の処理サイクルにお
けるステップS8の判断は「前進」になる。これにより
処理はステップS16に進み、現在前進中か否かが判断
される。最初はステップS17に進んで瞬時(20〜3
0m秒)停止した後、ステップS18のハンチング防止
処理を経てステップS19に進み、前進処理開始要求が
発せられる。この前進処理開始要求に従ってロボット1
は前進し、前方センサ26または側方センサ25Lによ
って壁面の存在が検知されたときは、これに従って次に
行なうべき動作(際沿いまたはランダム走行)モードが
決定される。前記ハンチング防止処理は本発明の要部で
はないので、詳細の説明は省略するが、念のため特願平
9−42878号の詳細説明を援用し、ここに統合す
る。
【0046】図11の超信地旋回処理においては、ステ
ップS30で処理開始指示を待つ。ステップS31では
超信地旋回回数(以下、単に「超信地回数」という)n
をインクリメント(+1)する。ステップS32では超
信地回数nが予定の折返し回数Nに達したか否かを判別
する。超信地回数nの初期値は「0」に設定してあるの
で、最初のルーチンでは超信地回数nは「1」であり、
該ステップS32の判断は否定となり、ステップS34
をスキップしてステップS35にジャンプする。ステッ
プS35では旋回時間を算出する。明らかなように、旋
回時間でロボットの旋回角度が決定されるので、この実
施態様ではファインチューニングランダム走行のための
旋回角度135°に対応する時間を算出する。旋回時間
を計算したならば、ステップS36に進んで、右車輪3
および左車輪4が互いに逆転するように指示をする。こ
こで、右車輪3および左車輪4を正回転および逆回転の
いずれにするかは、センサ出力に依存する「旋回方向」
で決定される。前述のように、旋回方向は本体の左右ど
ちら側のセンサが先に壁などの障害物を検知したかによ
って、障害物を先に検出したセンサとは反対側へ旋回す
るように設定される。
【0047】ステップS37では、中止指示の有無を判
定し、中止が指示されたときはステップS30に戻る。
中止指示がないときは、ステップS38へ進んで超信地
旋回終了か否かを判断する。超信地旋回が終了すると、
ステップS39に進んで、左右の車輪3,4に正回転の
指示を与え、基本走行モードである直進走行に戻す。
【0048】超信地回数nが予定の折返し回数Nに達し
たならば、ステップS32からステップS33に進み、
渦巻き処理(または、進行モードポインタで決まる他の
走行処理)開始の指示をする。そして、ステップS34
では超信地旋回をするか否かの判断に用いた超信地回数
nをクリアにする。続いて、ステップS35〜S39で
超信地旋回の処理を終えて、次回の超信地旋回の処理開
始指示を待つ。
【0049】図12の後退処理において、ステップS5
0では処理開始指示を待つ。ステップS51では右車輪
3および左車輪4を逆転させる指示をする。ステップS
52では、中止指示があったかどうかを判断し、中止が
指示されたときはステップS50へ戻る。中止指示がな
いときは、ステップS53へ進んで予定の後退時間が経
過したか否かを判断し、後退が終了するとステップS5
4に進み、左右両車輪3,4に正回転の指示を与える。
【0050】本発明を適用した場合の、作業時間の経過
に伴なう塗り潰し面積の増加状況を、シミュレーション
した結果の1例を次に示す。図13は作業対象領域およ
び領域内の障害物位置を示す平面図であり、図中のハッ
チングを付した部分はロボットが立ち入れない障害物で
ある。また図14、15は本発明の1実施態様による作
業効率を他のランダム走行モード、渦巻き走行モードの
場合と対比して示すシミュレーション結果のグラフであ
る。これらの例における作業対象領域の面積は、図14
の例では57m2、図15の例では35m2である。ロボ
ットの大きさは直径20cmの円形で代表し、走行速度は
20cm/秒とした。また走行モードの組合せ順序は「渦
巻き−ランダム−際沿い−ランダム」走行の繰り返しで
ある。これらの図から分かるように、本発明にしたがっ
てランダムおよび渦巻き走行にさらに際沿い走行を組合
せた制御では、塗り潰し目標を80%にした場合も、1
00%にした場合も共に、その他のランダム走行や渦巻
き走行制御に比べて大幅な時間短縮が実現されている。
なお、本発明以外の走行制御では、100%の塗り潰し
は事実上不可能であることが分かる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が期待
できる。予め設定した走行経路情報に従って自己位置を
検出しつつ精度良く移動体の操向制御をするのと異な
り、走行領域内で際沿い、渦巻き走行や旋回・直進等の
定型的な走行をさせるだけで、領域内をほぼ網羅的に走
行させることができる。
【0052】シミュレーションの結果に基づき、領域を
効率良く網羅的に走行させるための最適の条件に基づい
てロボットを走行させることができる。また、ロボット
の前方および側方にそれぞれ設けられた近接センサによ
る検出結果と、予め設定された走行モードの組合せのみ
に基づいて、実行すべき走行モードおよび走行パラメー
タが決定されるので、制御が簡素化され、大変安価なも
のになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る制御装置のハード構成
を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るロボットの概略平面図
である。
【図3】本発明の実施形態に係るロボットの概略側面図
である。
【図4】本発明の実施形態による際沿い走行処理のフロ
ーチャートである。
【図5】本発明によるロボットの基本的走行パターンで
あるランダム走行パターンを示す模式図である。
【図6】ランダム/渦巻き走行パターンを示す模式図で
ある。
【図7】近接センサ入力処理のフローチャートである。
【図8】接触センサ入力処理のフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態による走行制御処理のゼネラ
ルフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態による渦巻き走行処理を示
すフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態による超信地旋回処理を示
すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態による後退処理を示すフロ
ーチャートである。
【図13】本発明者らのシュミレーションにおける作業
対象領域および領域内の障害物位置を示す平面図であ
る。
【図14】種々の走行パターンによる作業の進み度合と
経過時間との関係を示すシミュレーション結果の1例を
示す図である。
【図15】種々の走行パターンによる作業の進み度合と
経過時間との関係を示すシミュレーション結果の他の例
を示す図である。
【図16】本発明者らが先に提案したロボット制御装置
のハード構成を示すブロック図である。
【図17】本発明者らが先に提案したロボット制御装置
における動作判断処理系の概要を示す模式図である。
【図18】本発明者らが先に提案したロボットの渦巻き
/ランダム走行の作業効率を他の走行モードと対比して
示すグラフである。
【符号の説明】
1…ロボット、 3…右車輪、 4…左車輪、 25、
26…センサ、 7…制御装置、 18…動作判断部、
20…選択部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 1/02

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行予定領域の境界を検出するセンサを有
    し、可及的網羅的に前記走行予定領域を塗り潰すように
    走行する自走ロボットの制御方法であって、 前記領域内の任意の位置から旋回走行を開始して、前記
    センサによって前記境界が検出されるまでは、その旋回
    半径を徐々に大きくする渦巻き走行と、 前記境界に沿って走行する際沿い走行とを交互に行わせ
    ることを特徴とする自走ロボットの制御方法。
  2. 【請求項2】渦巻き走行中に境界が検出された時は、前
    記渦巻き走行を中止して際沿い走行に移行させることを
    特徴とする請求項1に記載の自走ロボットの制御方法。
  3. 【請求項3】渦巻き走行中に前記センサによって境界が
    検出された時は前記渦巻き走行を中止し、境界検出に応
    答した予定角度の旋回およびこれに続く予定距離の前進
    を含むランダム走行を予定回数繰り返した後に、旋回走
    行を行なうことを特徴とする請求項1に記載の自走ロボ
    ットの制御方法。
  4. 【請求項4】渦巻き走行中に境界が検出された時は一旦
    停止し、予定角度の旋回および境界を再度検出するまで
    の前進をN回(Nは任意の整数)繰り返し、最後に検出
    された境界に沿った際沿い走行を行なうことを特徴とす
    る請求項1に記載の自走ロボットの制御方法。
  5. 【請求項5】境界が検出された時に行なう旋回の前に、
    予定距離の後退を実行することを特徴とする請求項3ま
    たは4に記載の自走ロボットの制御方法。
  6. 【請求項6】走行の開始時には、渦巻き走行モードが実
    行されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか
    に記載の自走ロボットの制御方法。
  7. 【請求項7】走行予定領域の境界を検出するセンサを有
    し、可及的網羅的に前記走行予定領域を塗り潰すように
    走行する自走ロボットの制御方法であって、 前記領域内のある位置から旋回走行を開始して、前記セ
    ンサによって前記境界が検出されるまでは、その旋回半
    径を徐々に大きくする渦巻き走行モードと、 前記境界に沿って予定時間走行する際沿い走行モード
    と、 前記センサによって境界が検出された時は前記ロボット
    の走行を中止し、境界検出に応答した予定角度の旋回お
    よびこれに続く予定距離の前進を予定回数行なうランダ
    ム走行モードとを有し、 前記3モードのいずれか1つを選択して順次実行し、そ
    の際、ランダム走行の前および後には、渦巻き走行モー
    ドおよび際沿い走行モードの少なくとも1つを実行させ
    ることを特徴とする自走ロボットの制御方法。
  8. 【請求項8】走行の開始時には、渦巻き走行モードが実
    行されることを特徴とする請求項7に記載の自走ロボッ
    トの制御方法。
  9. 【請求項9】渦巻き走行、際沿い走行およびランダム走
    行を行なう順序が、走行開始前に予め設定されることを
    特徴とする請求項3または7に記載の自走ロボットの制
    御方法。
  10. 【請求項10】前記渦巻き走行モード、ランダム走行モ
    ード、際沿い走行モード、およびランダム走行モード
    を、この順に繰り返し実行させることを特徴とする請求
    項8または9に記載の自走ロボットの制御方法。
  11. 【請求項11】際沿い走行では、ロボット本体の側方に
    配置された境界検出信号に基づいて、前記境界が検出さ
    れたときは直進し、前記境界が検出されないときは境界
    に近付くように旋回させ、一方境界に接触または近付き
    過ぎたときは境界から離れるように旋回させることを特
    徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の自走ロ
    ボットの制御方法。
  12. 【請求項12】前記旋回の角度が進行方向に対してほぼ
    135°であることを特徴とする請求項3ないし5,
    7,8のいずれかに記載の自走ロボットの制御方法。
  13. 【請求項13】前記際沿い走行のそれぞれの継続時間は
    予め決められていることを特徴とする請求項3ないし1
    2のいずれかに記載の自走ロボットの制御方法。
  14. 【請求項14】予定の走行予定領域を可及的網羅的に塗
    り潰すように走行する自走ロボットの制御装置であっ
    て、 ロボット本体の少なくとも前方および1方の側方に配置
    されており、前記ロボットが前記走行予定領域の境界か
    らそれぞれ予定された距離以内に近付いたことを検出し
    て近接出力を発生する複数のセンサと、 ロボット本体の周縁に配置されて、前記ロボットが前記
    走行予定領域の境界と接触したときに接触出力を発生す
    るセンサと、前記センサのいずれかによって前記ロボットが前記走行
    予定領域の境界から予定された距離以内に近付いたこと
    が検出された時は前記ロボットの走行を中止し、該検出
    に応答した予定角度の旋回およびこれに続く予定距離の
    前進を予定回数行なう ランダム走行モード前記走行予
    定領域内のある位置から旋回走行を開始して、前記セン
    サのいずれかによって前記境界が検出されるまでは、そ
    の旋回半径を徐々に大きくする渦巻き走行モードおよび
    前記境界に沿って予定時間走行する際沿い走行モードの
    中から、ロボットが実行すべき走行モードを順次に選択
    設定する実行モード設定手段と、 選択設定された走行モードにしたがってロボットの走行
    を制御する制御手段とを具備したことを特徴とする自走
    ロボットの制御装置。
  15. 【請求項15】前記実行モード設定手段は、ロボットが
    順次に実行すべき走行モードを予め記憶する手段と、走
    行モードの進行に応答して次に実行すべき走行モードを
    前記記憶手段から読み出す手段とを具備し、前記制御手
    段は読出された走行モードにしたがってロボットの走行
    を制御する請求項14に記載の自走ロボットの制御装
    置。
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