JP3479187B2 - 固体電解質管およびその製造方法 - Google Patents

固体電解質管およびその製造方法

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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体電解質管およ
びその製造方法に関するものであり、特に固体電解質を
他の部品に取り付けるための取付フランジ部が、機械
的、電気的、耐食性等、各種特性において優れた特性を
有していることを特徴とする取付フランジ部を有した固
体電解質管およびその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】イオン伝導性を有するセラミックス材料
は、各種電池、センサー、溶融塩の電解等に用いる固体
電解質として利用されてきている。そのようなセラミッ
クスの一例としてベータアルミナがある。ベータアルミ
ナ質焼結体は高いナトリウムイオン伝導性を有するた
め、ナトリウム−硫黄二次電池や熱電変換装置等の用途
に用いられている。ところで前述したような固体電解質
の用途でイオン伝導性材料を用いる場合、電極を構成し
ている金属容器を介して陽極と陰極が導通してしまうこ
とのないように、通常固体電解質と金属容器の間には絶
縁物を介した構造に設計される。
【0003】例えば、 300〜350 ℃で作動する高温型二
次電池であるナトリウム−硫黄電池を例に取ると、溶融
ナトリウムを陰極性物質、溶融硫黄または多硫化ナトリ
ウムもしくはその両方を陽極性物質とし、固体電解質で
あるベータアルミナは片方が閉じた袋管状で、管の内側
と外側に上記陽極活物質と陰極活物質を配した状態で、
ベータアルミナ管はαアルミナ等の電気絶縁性の材料を
介して金属容器内に収納されている。そしてこのベータ
アルミナ管とαアルミナはガラス接合により接合されて
いる。
【0004】典型的なナトリウム−硫黄電池の構造を図
1に示す。図1において、1はベータアルミナ管、2は
金属製容器、3は硫黄あるいは多硫化ナトリウム、4は
金属容器、5はナトリウム、6はαアルミナからなる絶
縁体、7は蓋、8は溶接部、9は接合ガラスである。図
1に示すナトリウム−硫黄電池の構造は、本発明の固体
電解質管においても主な対象となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のナトリ
ウム−硫黄電池においては、ベータアルミナ管1と絶縁
体6との接合ガラス9がナトリウム5により腐食され、
電池寿命低下の原因となる問題点があった。この問題点
に対して、本出願人は特開平4−26565号公報、特
開平4−175271号公報において、耐ナトリウム性
に優れた封止ガラス組成を開示してきた。そして、これ
らの技術により、ガラスのナトリウムによる腐食速度は
著しく遅くなり、電池のガラス接合部の耐食性を改善す
ることができた。
【0006】さらに特開昭63−248766号公報、
特開平1−319266号公報ではベータアルミナの袋
管の端部に電気絶縁性の支持部を一体成形または焼結す
る方法も開示されている。この方法ではガラスを用いな
いためガラスのナトリウムによる腐食の問題はない。し
かし、このような二相の一体成形または焼成では、界面
付近における材料の急激な特性変化あるいは微構造変化
の影響を受けたり、また両者の材料の焼成収縮差等によ
り残留応力が接合部中に残って、機械的強度や耐久性が
劣る等の問題点を残していた。また支持部の周辺部分の
陰極側表面が絶縁体になって従来と異なる設計になるた
め、支持部との界面付近でNaイオン伝導の不均一が生じ
るという問題点があった。また、管の軸方向に一体接合
した場合には、運転中に管の径方向に発生する機械的な
応力に対して弱いという問題点があった。
【0007】本発明の目的は上述した課題を解消して、
固体電解質を他の部品に取り付けるための、外周部が絶
縁体からなる取付フランジ部が、機械的、電気的、耐食
性等、各種特性において優れた特性を有していることに
より、信頼性を向上した取付フランジ部を有した固体電
解質管およびその製造法を提供しようとするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の固体電解質管
は、固体電解質管の外周に取付フランジ部を設けてお
り、固体電解質はβアルミナ質焼結体、取付フランジ部
の外表面側はαアルミナであり、固体電解質管と取付フ
ランジ部の外表面側との間にMgOとAlの比率
が0.5〜1.5:1のスピネルを挟み、固体電解質側
からスピネルに向かって径方向に酸化ナトリウム、酸化
マグネシウム、酸化アルミニウムの含有量が連続的に変
化していき、スピネルから取付フランジ部の外表面側に
向かって径方向に酸化マグネシウム、酸化アルミニウム
の含有量が連続的に変化していく傾斜材料になっている
ことを特徴とするものである。
【0009】また、本発明の固体電解質管の製造方法
は、上記構成の固体電解質管の製造方法において、一つ
以上の酸化物成分が径方向に連続的に変化するように、
粉末または成形体あるいはその両方を、円筒状に充填さ
せた後、全体を一度に成形して、これを焼成することに
より、外周に向かって径方向に組成が傾斜した取付けフ
ランジ部を固体電解質の外周に作製することを特徴とす
るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の固体電解質管でいう傾斜
材料とは、ある材料の組成をA、また別のある材料の組
成をBとすると、AからBに対して、AまたはBまたは
その両方に含有する酸化物成分のうちの一つ以上が連続
的に変化していくというものである。このような連続的
な変化は、AとBという異種の2つの材料を一体接合し
た際に発生する弊害を起こさせない効果がある。ここで
いう弊害とは従来技術で述べた二相の一体成形焼成等の
際に発生する影響や、ガラスあるいは接着剤などを介し
て接合する場合に機械的強度の弱い接合界面で破壊する
影響を指す。また組成の連続的な変化とは第2図で示す
ように、ほぼ直線状の傾きをもつことも、2段以上の階
段状となってある間隔を保ちながら変化していく場合も
ある。階段状の場合、2段以上としたのは階段状に変化
していく場合は、1段ではすなわちAからBに直接変化
する場合になってしまうからである。なお傾斜構造の効
果を活かすためには、この段数は多いほど好ましいが、
製造プロセスのコストとの兼ね合いで少なくとも3段以
上に変化させることが好ましい。
【0011】本発明では、この一つの例としてAが固体
電解質管の材料、例えばβアルミナ質焼結体、Bがフラ
ンジ部の外表面の材料、例えばαアルミナ焼結体である
場合を開示している。さらにこの応用としてAとBの間
に別の材料Cを挟み、A→CとC→Bという傾斜材料に
することで材料Cの特性を活かした材料設計も可能とな
る。本発明では、A,Bがそれぞれβアルミナ質焼結
体、αアルミナ焼結体である場合、Cとして MgOとAl2O
3 の比率が 0.5〜1.5:1 のスピネルである場合を開示し
ている。Cとして MgOとAl2O3 の比率が 0.5〜1.5:1 の
スピネルを考えているのは、焼成する際、Naが固体中を
拡散して組成が若干ずれるという場合の対策として、 M
gOの有するNa成分の拡散抑制効果を活かすためである。
MgOの mol比の範囲を 0.5〜1.5 としたのは、0.5 以下
だとスピネル相が生成しないからであり、1.5 以上だと
熱膨張が大きくなって、使用時に熱応力が発生しやすく
なるからである。
【0012】また、成形時の状態としては粉末または成
形体あるいはその両方、いずれの状態でも構わない。た
だし、成形体を用いる場合は全体を成形する時の成形圧
よりも低い圧力で予備成形しておく必要がある。さら
に、本発明でいうベータアルミナ質の焼結体は、酸化ナ
トリウム、酸化リチウムおよび/または酸化マグネシウ
ムと、酸化アルミニウムからなっており各成分量として
は、酸化物組成に換算して酸化ナトリウム8〜10重量
%、酸化マグネシウム3〜6重量%および/または酸化
リチウム0.1 〜2重量%の範囲にあることが望ましい。
結晶相としては、主にβ”アルミナ相からなり、βアル
ミナ、アルミン酸ナトリウムを含むこともある。また M
gO安定化βアルミナ焼結体とは酸化ナトリウム、酸化マ
グネシウム、酸化アルミニウムからなっており各成分量
としては、酸化物組成に換算して酸化ナトリウム8〜10
重量%、酸化マグネシウム3〜6重量%の範囲にあるこ
とが望ましい。結晶相としては、主にβ”アルミナ相か
らなり、βアルミナ、アルミン酸ナトリウムを含むこと
もある。
【0013】
【実施例】以下、実際の例について説明する。なお、説
明にあたっては、図3〜図9を使用する。実施例1 まず、傾斜材料のNaに対する耐食性について調べた。
α-Al2O3粉末、Na2CO3粉末、 MgO粉末を、以下の表1に
示すA〜Dの4種類の組成になるように調合した。A組
成は焼成することによりβアルミナ質焼結体になり、D
組成はαアルミナ焼結体になる。
【0014】
【表1】
【0015】次に、3×4×40mmの4点曲げ強度測
定用サンプルNo.1〜5を、4種類の方法で作製し
た。サンプルNo.1では、図3(a)に示すように
A、B、C、Dの粉末を順に金型11に充填した後、図
3(b)に示すように0.2ton/cm2でプレスした。その
後、図3(c)に示すように、2.5ton/cm2でCIPした
後、 MgOサヤをかぶせて1620℃で2時間保持して焼成
し、厚さ40mmの焼結体を作製した。最後に、図3
(d)に示すようにサンプルを切り出した。サンプルN
o.2では、図4(a)に示すように自動秤量装置12
を用いてAからDに連続的に組成が変化するように粉末
を金型11内に充填した後、上述した例と同様に、図4
(b)に示すように0.2ton/cm2でプレスした。その後、
図4(c)に示すように2.5ton/cm2でCIPした後、 M
gOサヤをかぶせて1620℃で2時間保持して焼成し、厚さ
40mmの焼結体を作製し、そこから図4(d)に示す
ようにサンプルを切り出した。
【0016】サンプルNo.3は、比較例としてAとD
の粉末を直接一体成形して同様に焼結体を作製してサン
プルを切り出した。サンプルNo.4では、AとDの粉
末をそれぞれ別に成形、焼成した焼結体から3×4×2
0mmのサンプルを作製し、端面でSiO2分を70wt% 含有
するガラスで接合した。サンプルNo.5は、サンプル
No.4においてNaに対する耐食性の高いと考えられる
SiO2分が40wt% と少ないガラスBを用いたものである。
【0017】各サンプルNo.1〜5についてn=10ず
つ、室温で試験前の4点曲げ強度を測定した。さらにN2
雰囲気で 450℃の金属ナトリウム中に1000時間浸漬した
後、同様に強度測定を行った。得られた結果を以下の表
2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】表2に示すように、組成を傾斜させたサン
プルNo.1および2は試験前も試験後のサンプルも30
0MPa以上の強度を有しており、機械的特性においてもNa
に対する耐食性においても優れていることがわかる。こ
れに対して、サンプルNo.3の2相一体接合では試験
前の強度が低く、また試験後のNa浸漬による強度低下の
割合も大きかった。また2相の界面付近で破壊が起こっ
ていた。この理由として試験前には焼成時の残留応力が
界面付近にあったものと考えられる。また耐食性におい
ては界面の急激な微構造変化、あるいは不連続の影響に
より低下したものと考えられる。さらに、サンプルN
o.4および5のガラス接合においては、いずれもセラ
ミックスに比較して強度の低いガラス部分で破壊が起こ
っており値も低かった。また、SiO2分の多い通常の接合
ガラスではNaによる腐食が進行するために、さらに強度
が低くなった。
【0020】実施例2 次に、フランジ部を有する固体電解質管の耐久性につい
て調べた。まず、サンプルNo.1(参考例)として、
図5(a)に示すように、マンドレル13をゴム型14
内にセットし、固体電解質管となる空間を設け、さらに
フランジ部となる端部に仕切り板15をセットした。次
に、実施例1と同じ組成の粉末A、B、C、Dを、上記
空間および仕切り板15の間に充填した。その後、図5
(b)に示すように、仕切り板15をフランジ部から除
去した。次に、図5(c)に示すように、図5(b)の
状態の粉末を2ton/cm2で静水圧プレスして成形体を得
た。その後、図7に示すように、成形体に MgOサヤ17
をかぶせて1620℃で1時間保持して焼成し、図5(d)
に示すように、組成がA、B、C、Dと階段状に変化し
たフランジ部を有する固体電解質管を得た。なお、D組
成部分、αアルミナ部分はサヤ中のNa蒸気と表面におい
て反応するのを防ぐため、焼成の際には、図7で示すよ
うな白金または MgOの材質からなるキャップ18をかぶ
せて1600℃で2時間保持して焼成した。最終的には、図
8に示すような外径d1=20.0mm 、内径d2=17.6mm 、長さ
L=140mm のβアルミナ管に、外径d3=30.0mm のフランジ
部が取り付けられた焼結体を作製した。
【0021】サンプルNo.2(参考例)およびサンプル
No.3〜5(実施例)は、実施例1と同じ組成の粉末
A、B、C、Dおよび必要に応じて以下の表3に示す新
たな組成E、F、Gをフランジ中に取り込んで、図6に
示す手順で作製した。なお、表3において、EはMgO:Al
2O3 が0.5:1 、Fは1:1 、Gは1.5:1 のスピネルであ
る。
【0022】
【表3】
【0023】まず、図6(a)に示すように、自動秤量
装置12を用いてBからDに連続的に組成が変化するよ
うに、必要に応じてさらに中間でE、F、Gの組成とな
るように、粉末を金型11内に充填した。次に、図6
(b)に示すように、0.2ton/cm2でプレス成形し、得ら
れた予備成形体の端部を図6(c)に示すように切断
し、図6(d)に示すように3分割されたフランジ部の
予備成形体16を作製した。次に、図6(e)に示すよ
うに、マンドレル13とゴム型14とを利用して、得ら
れた3個の予備成形体16を円筒形状にセットし、その
後図6(f)に示すように2.0ton/cm2の圧力で静水圧プ
レスして成形体を得た。その後、得られた成形体を上述
した図5に示した例と同じ条件で焼成し、図6(g)に
示すように、組成が直線的に変化したフランジ部が取り
付けられた焼結体を作製した。
【0024】構成状態の評価はフランジ部断面を鏡面研
磨した後、 EDS分析によるラインプロファイルにより行
なった。AからDに組成が階段状あるいは直線的に連続
的に変化していくのが確認された。また結晶相をXRD
により測定したところ、固体電解質の内面がβ"-Al2O
3 、B、C組成部分でα-Al2O3の割合が増加し、フラン
ジ部の外面は100% α-Al2O3になっていた。
【0025】比較例として、AとDの粉末を直接一体成
形焼成することにより同様にフランジ部を作製したもの
(サンプルNo.6)、AとDの粉末をそれぞれ別に成
形、焼成した焼結体で、Aで固体電解質管を作製し、D
でフランジ部を作製し、SiO2分を70wt%含有するガラス
で接合したもの(サンプルNo.7)、サンプルNo.
7においてNaに対する耐食性の高いと考えられるSiO2
が40wt%と少ないガラスBを用いたもの(サンプルN
o.8)、をそれぞれ作製した。評価は Na/Na通電試験
装置を作製して、 350℃における Na/Na抵抗、および 3
50℃において1Ahr/cm2 で Na/Na通電を連続して行ない
通電耐久性について調べた。通電耐久性の評価はフラン
ジ部にクラックが入って通電が停止するまでの時間で調
査した。結果を以下の表4に示す。
【0026】
【表4】
【0027】表4から明らかな通り、サンプルNo.3〜
5の実施例では、 350℃における通電耐久性が2000Ahr/
cm2 以上と優れていることがわかる。これに対して、サ
ンプルNo.6の2相一体接合では界面の急激な微構造
変化、あるいは不連続により耐食性が低下し、このため
通電耐久性が本発明に比較して劣るものと考えられる。
サンプルNo.7および8のガラスについては、実施例
で示すように初期強度が低いことが本発明に比較して劣
る理由だと考えられる。また、抵抗の値を比較すると M
gO分の多いスピネル相をはさんだものであるサンプルN
o.4、5の方がわずかに抵抗が低くなっているが、この
理由として、焼成時Naの固体中拡散を抑制する効果が働
き、組成を制御することができたためと考えられる。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、外周に取付フランジ部を有する固体電解質管
において、フランジ部を傾斜材料にしているため、境界
領域の特性あるいは微構造変化の影響、残留応力の影響
を除去することができ、機械的特性、電気的特性、耐食
性等の各種特性において優れた信頼性を向上させた固体
電解質管を得ることができる。また、本発明をナトリウ
ム−硫黄電池に応用した場合は、上記フランジ部の良好
な特性を維持したまま、現在と同一設計である陰極側表
面を全てβアルミナにすることができ、イオン伝導の不
均一等の影響を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】典型的なナトリウム−硫黄電池の構造を示す図
である。
【図2】本発明の傾斜構造の一例を説明するための図で
ある。
【図3】実施例において傾斜材料のNaに対する耐食性に
ついて調べるための試料の製造方法の一例を示す図であ
る。
【図4】実施例において傾斜材料のNaに対する耐食性に
ついて調べるための試料の製造方法の他の例を示す図で
ある。
【図5】実施例において本発明の固体電解質管の製造方
法の一例を示す図である。
【図6】実施例において本発明の固体電解質管の製造方
法の他の例を示す図である。
【図7】実施例における焼成の状態の一例を示す図であ
る。
【図8】実施例で得た本発明の固体電解質管の構造の一
例を示す図である。
【符号の説明】
1 ベータアルミナ管、2 金属製容器、3 硫黄ある
いは多硫化ナトリウム、4 金属製容器、5 ナトリウ
ム、6 絶縁体、7 蓋、8 溶接部、9 接合ガラ
ス、11 金型、12 自動秤量装置、13 マンドレ
ル、14 ゴム型、15 仕切り板、16 予備成形
体、17 サヤ、18 キャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 10/39

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体電解質管の外周に取付フランジ部を設
    けており、固体電解質はβアルミナ質焼結体、取付フラ
    ンジ部の外表面側はαアルミナであり、固体電解質管と
    取付フランジ部の外表面側との間にMgOとAl
    の比率が0.5〜1.5:1のスピネルを挟み、固体電
    解質側からスピネルに向かって径方向に酸化ナトリウ
    ム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムの含有量が連
    続的に変化していき、スピネルから取付フランジ部の外
    表面側に向かって径方向に酸化マグネシウム、酸化アル
    ミニウムの含有量が連続的に変化していく傾斜材料にな
    っていることを特徴とする固体電解質管。
  2. 【請求項2】請求項記載の固体電解質管の製造方法に
    おいて、一つ以上の酸化物成分が径方向に連続的に変化
    するように、粉末または成形体あるいはその両方を、円
    筒状に充填させた後、全体を一度に成形して、これを焼
    成することにより、外周に向かって径方向に組成が傾斜
    した取付フランジ部を固体電解質の外周に作製すること
    を特徴とする固体電解質管の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項記載の固体電解質管の製造方法に
    おいて、前記取付フランジ部を白金またはMgOの材質
    からなるギャップをかぶせて焼成することを特徴とする
    固体電解質管の製造方法。
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