JP3478724B2 - 電子源及び画像形成装置の製造方法 - Google Patents

電子源及び画像形成装置の製造方法

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JP3478724B2 JP04425198A JP4425198A JP3478724B2 JP 3478724 B2 JP3478724 B2 JP 3478724B2 JP 04425198 A JP04425198 A JP 04425198A JP 4425198 A JP4425198 A JP 4425198A JP 3478724 B2 JP3478724 B2 JP 3478724B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子放出素子を有
する電子源の製造方法に関し、詳しくは、導電性膜形成
用の液滴を複数のインクジェット装置によって付与する
方法の改良に関する。また本発明は、該電子源を用いた
画像形成装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子放出素子には大別して熱
電子放出素子と冷陰極電子放出素子の2種類が知られて
いる。冷陰極電子放出素子には電界放出型(以下、「F
E型」という。)、金属/絶縁層/金属型(以下、「M
IM型」という。)や表面伝導型電子放出素子等があ
る。FE型の例としてはW.P.Dyke&W.W.D
oran,“Field Emission”,Adv
ance in Electron Physics,
8,89(1956)あるいは、C.A.Spind
t,“Physical Properties of
thin−filmfieldemission c
athodes with molybdenium
cones”,J.Appl.Phys.,47,52
48(1976)等に開示されたものが知られている。
MIM型ではC.A.Mead,“Operation
of Tunnel−Emission Devic
es”,J.Appl.Phys.,32,646(1
961)等に開示されたものが知られている。
【0003】表面伝導型電子放出素子型の例としては、
M.I.Elinson,Radio Eng.Ele
ctron Phys.,10,1290(1965)
等に開示されたものがある。
【0004】表面伝導型電子放出素子は、基板上に形成
された小面積の薄膜に膜面に平行に電流を流すことによ
り、電子放出が生ずる現象を利用するものである。この
表面伝導型電子放出素子としては、前記エリンソン等に
よるSnO2 薄膜を用いたもの、Au薄膜によるもの
[G.Dittmer:Thin Solid Fil
ms,9,317(1972)]、In23 /SnO
2 薄膜によるもの[M.Hartwell and
C.G.Fonstad:IEEE Trans.ED
Conf.,519(1975)]、カーボン薄膜に
よるもの[荒木久他:真空、第26巻、第1号、22頁
(1983)]等が報告されている。
【0005】これらの表面伝導型電子放出素子の典型的
な例として、前述のM.ハートウェルの素子構成を図1
3に模式的に示す。同図において1は基板である。4は
導電性膜で、H型形状のパターンにスパッタで形成され
た金属酸化物薄膜等からなり、後述の通電フォーミング
と呼ばれる通電処理により電子放出部5が形成される。
なお、図中の素子電極間隔Lは0.5〜1mm、W′は
0.1mmで設定されている。
【0006】従来、これらの表面伝導型電子放出素子に
おいては、電子放出を行う前に導電性膜4を予め通電フ
ォーミングと呼ばれる通電処理によって電子放出部5を
形成するのが一般的であった。即ち、通電フォーミング
とは、導電性膜4両端に直流電圧あるいは非常にゆっく
りとした昇電圧をたとえば1V/min程度で印加通電
し、導電性膜を局所的に破壊、変形もしくは変質せし
め、電気的に高抵抗な状態にした電子放出部5を形成す
ることである。なお、電子放出部5は導電性膜4の一部
に発生した亀裂であり、その亀裂付近から電子放出が行
われる。前記通電フォーミング処理をした表面伝導型電
子放出素子は、導電性膜4に電圧を印加し、素子に電流
を流すことにより、電子放出部5より電子を放出せしめ
るものである。
【0007】上述の表面伝導型電子放出素子は構造が単
純で製造も容易であることから、大面積の基板にわたっ
て多数を配列形成出来る利点がある。そこで、この特徴
を活かせるような色々な応用が研究されている。例とし
ては、荷電ビーム源、表示装置等が挙げられる。多数の
表面伝導型電子放出素子を配列形成した例としては、は
しご型配置と呼ぶ並列に表面伝導型電子放出素子を配列
し、個々の素子の両端を配線(共通配線とも呼ぶ)でそ
れぞれ結線した行を多数行配列した電子源が挙げられる
(例えば、特開昭64−031332号公報、特開平6
−283749号公報、特開平1−257552号公
報)。また、特に表示装置等の画像形成装置において
は、近年、液晶を用いた平板型表示装置がCRTに替わ
って普及してきたが、自発光型でないためバックライト
を持たなければならない等の問題点があり、自発光型の
表示装置の開発が望まれてきた。自発光型表示装置とし
ては、表面伝導型電子放出素子を多数配置した電子源
と、電子源より放出された電子によって可視光を発光せ
しめる蛍光体とを組み合わせた表示装置である画像形成
装置が挙げられる(例えばUSP No.506688
83)。
【0008】尚、従来、多数の表面伝導型電子放出素子
より構成された電子源より、電子放出をし、蛍光体の発
光をさせる素子の選択は、上述の多数の表面伝導型電子
放出素子を並列に配置し結線した配線(行方向配線と呼
ぶ)、行方向配線と直交する方向(列方向と呼ぶ)に該
電子源と蛍光体間の空間に設置された制御電極(グリッ
ドと呼ぶ)と列方向配線への適当な駆動信号によるもの
である(例えば本出願人の特開平1−283749号公
報)。
【0009】本出願人は、表面伝導型電子放出素子の製
造方法において、大面積の基板に有利な製造方法とし
て、真空を用いたスパッタ法や蒸着法によらず導電性膜
を形成する方法を提案している。その一例は、有機金属
化合物含有溶液をスピンナーによって基体上に塗布後、
所望の形状にパターニングし、有機金属化合物を熱分解
し導電性膜を得る電子放出素子の製造方法である。さら
に、特開平8−171850号公報においては、前記導
電性膜を所望の形状にパターニングする工程においてリ
ソグラフィ法を用いず、バブルジェット法やピエゾジェ
ット法等のインクジェット方式によって、基体上に、有
機金属化合物含有溶液の液滴を付与し、所望の形状の導
電性膜を形成する製造方法を提案している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−171850号公報等に記載の従来のインクジェッ
ト方式では、基板がより大面積化していった際、一枚の
基板を描画するのにより多くの時間を要し、スループッ
トを上げるのには限界があった。
【0011】また、各素子電極間について液滴の付与か
ら焼成までの経過時間(乾燥時間)に差があると、得ら
れる導電性膜の抵抗値に差を生じやすいという問題があ
り、これは通電フォーミング後の電子放出素子の特性に
影響する場合がある。特に、大面積の電子源の場合には
その影響が発生しやすい。
【0012】そこで、大面積の電子源を製造するには複
数のインクジェット装置を用いる必要があるが、基板分
割してインクジェット装置毎に受け持ちエリアを設定し
て液滴を付与する場合には、乾燥時間の差が付与エリア
の境界部分に発生することがある。
【0013】また、液滴の付与をライン単位で行う場合
に、1ラインの打ち始め部と打ち終わり部とでは導電性
膜の抵抗値に差を生じる場合があり、やはり、フォーミ
ング後の電子放出素子の特性に影響する場合がある。こ
れは、一定の休止時間の後に吐出を行う場合と吐出を連
続的に行っている場合とで液滴の吐出具合が異なること
に起因する現象で、1ラインの打ち終わり部への液滴の
付与を終えてから次の打ち始め部への液滴の付与を行う
のにかかる時間にもよるが、特に各ラインの打ち始めの
最初の吐出の状態がそれ以外の部分への吐出と比較して
異なる場合がある。
【0014】このように、各インクジェット装置の液滴
付与の順序によっては、各インクジェット毎の受け持ち
エリア間の隣接素子部における液滴の乾燥時間の差や、
また1ラインの打ち始め部と打ち終わり部の差に起因し
て、素子特性に差が生じることが考えられるが、隣接素
子部での特性の差は、画像形成装置としたときには、特
に、視覚的に目立ち好ましくない。
【0015】本発明は、このような問題を解決するため
になされたものである。すなわち本発明の目的は、複数
の電子放出素子を有する大面積の電子源の製造方法にお
いて、複数のインクジェット装置による導電性膜形成用
の液滴の付与方法を改良することにより、導電性膜の均
一性を向上させ、それにより得られる電子源の各素子特
性のばらつきを抑えて、該電子源を有する画像形成装置
の表示品位を良好にし、かつ低コストで容易な製造方法
を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために成された本発明の電子源の製造方法は、一対の素
子電極間に導電性膜を有する電子放出素子を基板上に複
数個搭載した電子源の製造方法であって、前記導電性膜
の原料である金属元素含有溶液を複数のインクジェット
装置を用いて液滴の状態で前記各素子電極間に付与する
際、前記複数のインクジェット装置は各々担当する付与
エリアを有し、各付与エリア内において、前記基板と前
記インクジェット装置を行及び列方向に相対移動させて
前記各素子電極間に液滴を付与するとともに、隣接エリ
ア間の境界を挟んで隣り合う素子電極間にはほぼ同時に
液滴を付与することを特徴とする。
【0017】上記本発明の製造方法には、前記インクジ
ェット装置によって付与される液滴の量を補正する工程
を含むことによって、各インクジェット装置からの液滴
付与量を等しくすることが出来る。
【0018】前記インクジェット装置としては、圧電素
子を利用して前記溶液を吐出するピエゾジェット方式
や、熱エネルギーを利用して前記溶液に気泡を発生さ
せ、該気泡の生成に基づいて溶液を吐出するバブルジェ
ット方式を採用することが出来る。
【0019】また本発明の画像形成装置の製造方法は、
電子源と該電子源の電子放出面に対向して配置され少な
くとも蛍光体を搭載したフェースプレートとで構成され
た画像形成装置の製造方法であって、前記電子源の製造
方法が本発明の方法であることを特徴とする。
【0020】本発明の電子源の製造方法においては、各
インクジェット装置の受け持ちエリアの付与パターンに
配慮し、エリア間の境界部分に同時刻に付与されるよう
な付与パターンとして、各インクジェット装置の受け持
ちエリア間の隣接素子部でインクの付与から焼成までの
経過時間(乾燥時間)が同時間となるようにした。その
ため、エリア間で隣接して付与された液滴の焼成直前の
状態を同様にでき、焼成後の導電性膜の抵抗値の差を少
なくできる。そのため、エリア間の隣接素子はいずれも
同様なフォーミング過程を経ることができ、同様な電子
放出素子特性を持つことが可能となる。このように、付
与された液滴の乾燥時間の差に起因する素子特性の差を
なくしたため、エリア間の境界部分の素子特性の差がな
い電子源となり、画像形成装置としたときにエリア間の
境界部分が目立ち違和感を覚えることのない、視覚的に
良好な画像形成装置となる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に係る表面伝導型電子放出
素子の基本的構成について説明する。図1は、本発明に
係る表面伝導型電子放出素子の構成を示す模式図であ
り、(a)は平面図、(b)は断面図である。同図にお
いて1は基板の一部、2と3は素子電極、4は導電性
膜、5は電子放出部である。
【0022】基板1としては、石英ガラス、Na等の不
純物含有量を低減させたガラス、青板ガラス、青板ガラ
スにスパッタ法等でSiO2 を表面に積層したガラス基
板並びにアルミナ等のセラミックス基板及びSi基板等
を用いることができる。
【0023】対向する素子電極2、3の材料としては、
様々な導電材料を用いることができ、例えばNi、C
r、Au、Mo、W、Pt、Ti 、Al、Cu、Pd等
の金属或は合金及びPd、As、Ag、Au、RuO
2 、Pd−Ag等の金属或は金属酸化物とガラス等から
構成される印刷導体、In23 −SnO2 等の透明導
電体及びポリシリコン等の半導体材料等から適宜選択す
ることができる。
【0024】素子電極間隔L、素子電極長さW、導電性
膜4の形状等は、応用される形態等を考慮して設計され
る。素子電極間隔Lは、好ましくは数千Åから数百μm
の範囲とすることができ、より好ましくは素子電極間に
印加する電圧等を考慮して数μmから数十μmの範囲と
することができる。
【0025】素子電極長さWは、電極の抵抗値、電子放
出特性を考慮して、数μmから数百μmの範囲である。
素子電極2、3の膜厚dは、数百Åから数μmの範囲と
することができる。
【0026】なお、図1に示した構成だけでなく、基板
1上に、導電性膜4、対向する素子電極2、3の順に積
層した構成とすることもできる。
【0027】導電性膜4には、良好な電子放出特性を得
るために、微粒子で構成された微粒子膜を用いるのが好
ましい。その膜厚は素子電極2、3へのステップカバレ
ージ、素子電極2、3間の抵抗値及び後述するフォーミ
ング条件等を考慮して適宜設定されるが、通常は数Åか
ら数千Åの範囲とするのが好ましく、より好ましくは1
0Åより500Åの範囲とするのが良い。その抵抗値
は、Rsが10の2乗から10の7乗Ωの値である。な
おRsは、厚さがt、幅がwで長さがlの薄膜の抵抗R
を、R=Rs(l/w)とおいたときに現れる値で、薄
膜材料の抵抗率をρとするとRs=ρ/tで表される。
本明細書において、フォーミング処理について通電処理
を例に挙げて説明するが、フォーミング処理はこれに限
られるものではなく、膜に亀裂を生じさせて高抵抗状態
を形成する方法であればいかなる方法でも良い。
【0028】導電性膜4を構成する材料は、Pd、P
t、Ru、Ag、Au、Ti、In、Cu、Cr、F
e、Zn、Sn、Ta、W、Pb等の金属、PdO、S
nO2 、In23 、PbO、Sb23 等の酸化物、
HfB2 、ZrB2 、LaB6 、CeB6 、YB4 、G
dB4 等の硼化物、TiC、ZrC、HfC、TaC、
SiC、WC等の炭化物、TiN、ZrN、HfN等の
窒化物、Si、Ge等の半導体、カーボン等の中から適
宜選択される。
【0029】ここで述べる微粒子膜とは複数の微粒子が
集合した膜であり、その微細構造は、微粒子が個々に分
散配置した状態あるいは微粒子が互いに隣接、あるいは
重なり合った状態(いくつかの微粒子が集合し、全体と
して島状構造を形成している場合も含む)をとってい
る。微粒子の粒径は、数Åから数千Åの範囲、好ましく
は10Åから2000Åの範囲である。
【0030】図10に示した電子放出部5は、導電性膜
4の一部に形成された高抵抗の亀裂により構成され、導
電性膜4の膜厚、膜質、材料及び後述する通電フォーミ
ング等の手法等に依存したものとなる。電子放出部5の
内部には、数Åから数百Åの粒径の導電性微粒子を含む
場合もある。この導電性微粒子は、導電性膜4を構成す
る材料の元素の一部、あるいは全ての元素を含有するも
のとなる。亀裂の先端部及びその近傍の導電性膜4に
は、炭素あるいは炭素化合物を有する。炭素及び炭素化
合物とは、例えばグラファイト(いわゆるHOPG(H
igh Oriented Pyrolytic Gr
aphite) 、PG(Pyrolytic Grap
hite)、GC(Glassy Carbon)を包
括する。HOPGはほぼ完全なグラファイトの結晶構
造、PGは結晶粒が200Å程度で結晶構造がやや乱れ
たもの、GCは結晶粒が20Å程度になり結晶構造の乱
れが更に大きくなったもの、非晶質カーボン(アモルフ
ァスカーボン及びアモルファスカーボンと前記グラファ
イトの微結晶の混合物を指す)であり、その膜厚は、5
00Å以下の範囲とするのが好ましく、300Å以下の
範囲とすることがより好ましい。
【0031】次に、本発明における電子放出素子の導電
性膜形成工程を述べる。まず、複数のインクジェット装
置を用いて金属元素を含有する溶液を液滴の状態で付与
する工程について説明する。液滴の材料には、先に述べ
た導電性膜となる元素或いは化合物を含有する水溶液、
有機溶液等を用いることができる。例えば、導電性膜と
なる元素或いは化合物がパラジウム系の例を以下に示す
と、酢酸パラジウム−エタノールアミン錯体(PA−M
E)、酢酸パラジウム−エタノールアミン錯体(PA−
DE)、酢酸パラジウム−トリエタノールアミン錯体
(PA−TE)、酢酸パラジウム−ブチルエタノールア
ミン錯体(PA−BE)、酢酸パラジウム−ジメチルエ
タノールアミン錯体(PA−DME)等のエタノールア
ミン系錯体を含んだ水溶液、また、パラジウム−グリシ
ン錯体(Pd−Gly)、パラジウム−β−アラニン錯
体(Pd−β−Ala)、パラジウム−DL−アラニン
錯体(Pd−DL−Ala)、パラジウム−DL−アラ
ニン錯体(Pd−DL−Ala)等のアミノ酸系錯体を
含んだ水溶液、さらには、酢酸パラジウム・ビス・ジ・
プロピルアミン錯体の酢酸ブチル溶液等が挙げられる。
【0032】本発明で用いる液滴吐出ユニットの機構と
しては、任意の液滴を定量吐出できるものであれば如何
なる機構でもよいが、特に数十ng程度の液滴を形成で
きるインクジェット方式の機構等を用いることができ
る。インクジェット方式としては、圧電素子を用いたピ
エゾジェット方式、ヒーターの熱エネルギーを利用して
気泡を発生させるバブルジェット方式等いずれのもので
も構わない。
【0033】本発明に用いられるインクジェット装置の
一例を図2、図3に示す。図2はバブルジェットを示
し、同図において、221は基板、222は熱発生部、
223は支持基板、224は液流路、225は第1ノズ
ル、226は第2ノズル、227はインク流路間隔壁、
228、229はインク液室、2210、2211はイ
ンク液の供給口、2212は天井板を示す。
【0034】また、図3はピエゾジェットを示し、同図
において、231はガラス製第1ノズル、232はガラ
ス製第2ノズル、233は円筒型ピエゾ、234はフィ
ルター、235、236はインク液供給チューブ、23
7は電気信号入力端子を示す。なお、図2、3におい
て、ノズルを2本示したがこれに限るものではない。
【0035】本発明においては、基板上の各素子部に金
属元素含有溶液を液滴状に付与するにあたって、複数の
インクジェット装置を使用するが、この際、複数のイン
クジェット装置間の製造誤差が大きいと液滴の吐出量が
インクジェット装置によってばらついてしまい、多数の
導電性膜の抵抗値や形状を小さなばらつきで形成するこ
とは困難である。
【0036】そこで、そのような場合、使用する複数の
インクジェット装置からの液滴の吐出量が同量になるよ
うに予め補正しておくことが好ましい。例えば、使用す
る複数のノズル各々の吐出量を検出する工程と、検出し
た吐出量の情報に基づいて吐出のために印加する駆動パ
ルスをノズル毎に設定する吐出量補正工程をもち、この
吐出量補正工程により予め設定された駆動パルスにより
吐出を行うことにより複数のインクジェット装置からの
液滴の吐出量を同量とすることができる。
【0037】吐出量の補正について上記の例を詳しく説
明する。まず、使用する複数のインクジェット装置各々
の吐出量を検出する工程で、検出する量としては、液滴
の重量や体積を用いればよいが、それ以外にも吐出され
た有機金属化合物含有液滴を焼成し熱分解して導電性膜
とした状態での物質量や抵抗値等を用いることもでき
る。
【0038】次に、検出した吐出量の情報に基づいて吐
出のために印加する駆動パルスをインクジェット装置毎
に設定する吐出量補正工程について説明する。インクジ
ェット装置により吐出される液滴の体積は、圧電素子や
熱エネルギー変換体に印加する駆動パルスを制御、例え
ば電圧、パルス幅、パルス形状を制御することにより、
ピエゾジェット方式では圧電素子の変位量を、バブルジ
ェット方式では熱エネルギー変換体上に発生する気泡の
大きさを変化させることによりコントロールすることが
可能である。特にピエゾジェット方式では圧電素子の変
位量を、印加する駆動パルスを制御することにより容易
に変化させることができるため、吐出量の調整を広い範
囲で制御性よく行う事が可能である。そこで、吐出量を
検出する工程で検出された所定の吐出量からのずれ量に
応じて、駆動パルスを補正して、各インクジェット装置
からのインク吐出量を補正して所定の値になるようにす
る。このとき設定した各ノズルに対する駆動パルスを実
際の液滴付与時に使用することとなる。前述したように
複数ノズルを各インクジェット装置に有する場合も、同
様の方法で吐出量を調整することができる。
【0039】基板上への液滴の付与は、図4のように基
板1の液滴を付与する電子放出素子領域40にm個の複
数のインクジェット装置41を用いて、前記m個の複数
のインクジェット装置と基板とを相対移動して基板上の
各素子部に溶液を液滴状に少なくとも1個付与する。本
発明では、m個の複数のノズルを使用するため、単一の
ノズルで液滴の付与を行う場合と比較してm倍の液滴付
与能力を有し、同一の被付与基板の処理を同一の相対移
動速度で行った場合に、1/mの時間で行うことが可能
である。
【0040】本発明の製造方法において、液滴の付与に
あたっては、各インクジェット装置毎の受け持ちエリア
の液滴付与パターンに配慮し、エリア間の境界を挟んで
隣接する素子部に同時刻に液滴を付与するようなパター
ンとすることにより、該隣接素子部への液滴の付与から
後述する焼成工程までの経過時間(乾燥時間)を同時間
とすることが出来る。付与された液滴は、付与直後から
焼成されるまでの間でも徐々に溶媒が蒸発していくた
め、付与後の時間により状態が微妙に異なり、焼成後の
導電性膜の抵抗値に対しても微妙に影響する。しかしな
がら、本発明では、液滴の付与から焼成までの経過時間
(乾燥時間)が同時間となるようにしたため、各エリア
の境界部で隣接して付与された液滴の焼成直前の状態を
同様にできる。
【0041】エリア間の境界部分で同時刻に液滴を付与
するような付与パターンとしては、例えば図4に示すよ
うに、基板の端側から同時に複数のインクジェット装置
による液滴の付与を開始して、基板の中央部で同時に終
了するようなパターンを用いることができるが、もちろ
ん、これに限るものではない。
【0042】また、図4中の行単位の液滴の付与を列単
位の液滴の付与に入れ替えた順序での液滴の付与を行っ
て、各エリアの境界部で、同時に液滴の付与を行うこと
も可能であるし、また、各エリアの境界部で同時に液滴
の付与を行うことが可能なパターンであれば、液滴の付
与は、行単位、列単位で行うものには限らない。また、
図4では、液滴の付与時に基板を十文字に4分割した場
合について説明したが、その他の分割数、分割形式で
も、境界部の液滴の付与を同様の考え方で行うことによ
り、境界部においても隣接素子間の特性の差を、その他
の領域と同様のレべルとすることが可能である。
【0043】また、液滴の付与をライン単位で行う場合
に、各ラインの打ち始めの最初の吐出の状態がそれ以外
の吐出と比較して異なる場合があるので、最初の吐出の
液滴は、素子電極のギャップ部以外で液滴を付与しても
問題を生じない部分、例えば配線上等に捨て打ちするこ
とが望ましい。
【0044】このようにして基板上に付与された金属元
素含有液滴は、焼成することで熱分解され導電性膜とな
る。本発明では、各インクジェット装置毎の受け持ちエ
リア間の境界部分で隣接して付与された液滴の焼成直前
の状態が同様になるようにしたため、焼成後の導電性膜
の抵抗値や形状のばらつきの差を少なくできる。
【0045】こうして形成された導電性膜4にフォーミ
ング工程を施す。このフォーミング工程は、パルス状の
電圧を素子電極2、3間に印加通電することで、導電性
膜4に、構造の変化した電子放出部5を形成するもので
ある。通電フォーミングによれば、導電性膜4に局所的
に破壊、変形もしくは変質等の構造変化した部位で、亀
裂が形成される。
【0046】本発明では、各インクジェット装置毎の受
け持ちエリア間の境界部での導電性膜の抵抗値や形状の
ばらつきの差を少なくしているので、各エリア間の境界
部の隣接素子はいずれも同様なフォーミング過程を経る
ことができ、同様な素子特性を持つことが可能となる。
【0047】フォーミングを終えた素子には活性化工程
と呼ばれる処理を施す。活性化工程とは、この工程を施
すことにより、素子電流If、放出電流Ieが著しく変
化する工程である。
【0048】活性化工程は、有機物質のガスを含有する
雰囲気下で、素子にパルス電圧の印加を繰り返すことで
行うことができる。この雰囲気は、十分に排気した真空
中に適当な有機物質のガスを導入することによっても得
られる。適当な有機物質としては、アルカン、アルケ
ン、アルキンの脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、
アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、アミン類、フ
ェノール、カルボン酸、スルホン酸等の有機酸類等を挙
げることが出来る。この処理により、雰囲気中に存在す
る有機物質から炭素あるいは炭素化合物が、通電フォー
ミング工程で形成した亀裂の内側にあらたに炭素あるい
は炭素化合物からなる亀裂を形成する。活性化工程を経
て得られた電子放出素子には、安定化工程を施すことが
好ましい。この工程は真空容器内の有機物質を排気する
工程である。真空容器を排気する真空排気装置は、装置
から発生するオイルが素子の特性に影響を与えないよう
に、オイルを使用しないものを用いるのが好ましい。具
体的にはソープションポンプ、イオンポンプ等の真空排
気装置を挙げることが出来る。
【0049】さらに真空容器内を排気するときには、真
空容器全体を加熱して真空容器内壁や電子放出素子に吸
着した有機物質分子を排気しやすくするのが好ましい。
このときの加熱した状態での真空排気条件は、150〜
300℃で数時間以上が望ましいが、特にこの条件に限
るものではなく、真空容器の大きさや形状、電子放出素
子の構成などの諸条件により適宜選ばれる条件により行
う。真空容器内の圧力は極力低くすることが必要で、1
〜3×10-7Torr以下が好ましく、1×10-8To
rr以下が特に好ましい。
【0050】安定化工程を経て得られた電子源の駆動時
の雰囲気は、上記安定化工程終了時の雰囲気を維持する
のが好ましいが、これに限るものではなく、有機物質が
十分除去されていれば、真空度自体は多少低下しても十
分安定な特性を維持することが出来る。このような真空
雰囲気を採用することにより、新たな炭素あるいは炭素
化合物の堆積を抑制でき、結果として素子電流If,放
出電流Ieが安定する。
【0051】このように、各インクジェット装置の受け
持ちエリア間の隣接素子間で液滴の付与から焼成までの
経過時間(乾燥時間)が同時間となるようにしたため、
安定化工程まで終了した時点での各インクジェット装置
の受け持ちエリア間の隣接素子部の素子特性も同様のも
のとすることができた。
【0052】また、そのため、以下に述べるような画像
形成装置としたときにエリア間の境界部分が目立つこと
がなくなり、視覚的に良好な画像形成装置とすることが
できる。
【0053】次に、本発明の画像形成装置の製造方法お
よび得られる画像形成装置の構成を説明する。画像形成
装置に用いる電子源の電子放出素子の配列については、
実施例で説明する単純マトリクス以外もあり、これに限
るものでない。図5に示すような単純マトリクス配置の
電子源を用いて構成した画像形成装置について、図6を
用いて説明する。図6は画像形成装置の一例である。
【0054】図6において、67は本発明の製造方法に
より製造した、電子放出素子68を複数配した電子源、
61は電子源67を固定したリアプレート、66はガラ
ス基板63の内面に蛍光膜64とメタルバック65等が
形成されたフェースプレートである。62は支持枠であ
り、支持枠62には、リアプレート61、フェースプレ
ート66がフリットガラス等を用いて接続されている。
これら部材を、例えば大気中あるいは窒素中で400〜
500℃の温度範囲で10分以上焼成することで封着し
て、外囲器を構成する。外囲器を形成する工程は、例え
ば、電子源のフォーミング工程の前に行うことができる
が、活性化工程前や安定化工程の前に行っても良い。な
お52、53はそれぞれ、電子放出素子68の一対の素
子電極と接続された行方向配線及び列方向配線である。
【0055】外囲器は、上述の如く、フェースプレート
66、支持枠62、リアプレート61で構成される。リ
アプレート61は主に電子源67の強度を補強する目的
で設けられるため、電子源67自体で十分な強度を持つ
場合は別体のリアプレート61は不要とすることができ
る。即ち、電子源67の基板部分に直接支持枠62を封
着し、フェースプレート66、支持枠62及び基板で外
囲器を構成しても良い。一方、フェースプレート66と
リアプレート61の間に、スペーサー(耐大気圧支持部
材)とよばれる不図示の支持体を設置することにより、
大気圧に対して十分な強度をもつ外囲器を構成すること
もできる。
【0056】蛍光膜64はモノクロームの場合は蛍光体
のみから構成することができる。カラーの蛍光膜の場合
は、蛍光体の配列により、ブラックストライプあるいは
ブラックマトリクスなどと呼ばれる黒色導電材と蛍光体
とから構成することができる。
【0057】フェースプレート66には、蛍光膜64の
導電性を高めるため、蛍光膜64の外面側に透明電極
(不図示)を設けてもよい。
【0058】以上のようにして構成した単純マトリクス
配置の電子源を用いて構成した画像形成装置に、NTS
C方式のテレビ信号に基づいたテレビジョン表示を行う
為の駆動回路の構成例について、図7を用いて説明す
る。
【0059】図7において、71は画像表示パネル、7
2は走査回路、73は制御回路、74はシフトレジスタ
である。75はラインメモリ、76は同期信号分離回
路、77は変調信号発生器、VxおよびVaは直流電圧
源である。
【0060】表示パネル71は、端子Doxl乃至Do
xm、端子Doyl乃至Doyn、及び高圧端子Hvを
介して外部の電気回路と接続している。端子Doxl乃
至Doxmには、表示パネル内に設けられている電子
源、即ち、M行N列の行列状にマトリクス配線された電
子放出素子群を一行(N素子)ずつ順次駆動する為の走
査信号が印加される。
【0061】端子Dyl乃至Dynには、前記走査信号
により選択された一行の表面伝導型電子放出素子の各素
子の出力電子ビームを制御する為の変調信号が印加され
る。高圧端子Hvには、直流電圧源Vaより、例えば1
0K[V]の直流電圧が供給されるが、これは電子放出
素子から放出される電子ビームに蛍光体を励起するのに
十分なエネルギーを付与する為の加速電圧である。
【0062】走査回路72について説明する。同回路
は、内部にM個のスイッチング素子(図中、S1ないし
Smで模式的に示している)を備えたものである。各ス
イッチング素子は、直流電圧源Vxの出力電圧もしくは
0[V](グランドレベル)のいずれか一方を選択し、
表示パネル71の端子Dx1ないしDxmと電気的に接
続される。S1乃至Smの各スイッチング素子は、制御
回路73が出力する制御信号Tscanに基づいて動作
するものであり、例えばFETのようなスイッチング素
子を組み合わせることにより構成することができる。
【0063】直流電圧源Vxは、本例の場合には電子放
出素子の特性(電子放出しきい値電圧)に基づき、走査
されていない素子に印加される駆動電圧が電子放出しき
い値電圧以下となるような一定電圧を出力するよう設定
されている。
【0064】制御回路73は、外部より入力する画像信
号に基づいて適切な表示が行われるように各部の動作を
整合させる機能を有する。制御回路73は、同期信号分
離回路76より送られる同期信号Tsyncに基づい
て、各部に対してTscanおよびTsftおよびTm
ryの各制御信号を発生する。
【0065】同期信号分離回路76は、外部から入力さ
れるNTSC方式のテレビ信号から同期信号成分と輝度
信号成分とを分離する為の回路で、一般的な周波数分離
(フィルター)回路等を用いて構成できる。同期信号分
離回路76により分離された同期信号は、垂直同期信号
と水平同期信号より成るが、ここでは説明の便宜上Ts
ync信号として図示した。前記テレビ信号から分離さ
れた画像の輝度信号成分は便宜上DATA信号と表し
た。該DATA信号はシフトレジスタ74に入力され
る。
【0066】シフトレジスタ74は、時系列的にシリア
ルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライン毎
にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記制御
回路73より送られる制御信号Tsftに基づいて動作
する(即ち、制御信号Tsftは、シフトレジスタ74
のシフトクロックであるということもできる)。シリア
ル/パラレル変換された画像1ライン分(電子放出素子
N素子分の駆動データに相当)のデータは、Id1乃至
IdnのN個の並列信号として前記シフトレジスタ74
より出力される。
【0067】ラインメモリ75は、画像1ライン分のデ
ータを必要時間の間だけ記憶する為の記憶装置であり、
制御回路73より送られる制御信号Tmryに従って適
宜Idl乃至Idnの内容を記憶する。記憶された内容
は、Id’1乃至Id’nとして出力され、変調信号発
生器77に入力される。
【0068】変調信号発生器77は、画像データId’
1乃至Id’nの各々に応じて表面伝導型電子放出素子
の各々を適切に駆動変調する為の信号源であり、その出
力信号は、端子Doy1乃至Doynを通じて表示パネ
ル71内の表面伝導型電子放出素子に印加される。
【0069】電子放出素子を変調する方式としては、電
圧変調方式、パルス幅変調方式等が採用できる。電圧変
調方式を実施するに際しては、変調信号発生器77とし
て、一定長さの電圧パルスを発生し、入力されるデータ
に応じて適宜パルスの波高値を変調するような電圧変調
方式の回路を用いることができる。パルス幅変調方式を
実施するに際しては、変調信号発生器77として、一定
の波高値の電圧パルスを発生し、入力されるデータに応
じて適宜電圧パルスの幅を変調するようなパルス幅変調
方式の回路を用いることができる。
【0070】シフトレジスタ74やラインメモリ75
は、デジタル信号式のものをもアナログ信号式のものを
も採用できる。画像信号のシリアル/パラレル変換や記
憶が所定の速度で行われれば良いからである。
【0071】このような駆動回路により、表示パネルの
各電子放出素子に、容器外端子Dox1乃至Doxm、
Doy1乃至Doynを介して電圧を印加することによ
り、電子放出が生ずる。高圧端子Hvを介してメタルバ
ック75、あるいは透明電極(不図示)に高圧を印加
し、電子ビームを加速する。加速された電子は、蛍光膜
74に衝突し、発光が生じて画像が形成される。
【0072】なお本発明に係る画像形成装置は、この発
明の実施の形態において説明したものだけでなく、従来
技術で挙げた本出願人の例をも包含できる。
【0073】
【実施例】以下、実施例等を挙げて本発明を説明する。実施例1 電子源の製造 以下の手順により電子源を製造した。まず、絶縁基板と
してガラス基板を用いた。これを有機溶剤等により十分
洗浄後、120℃の乾燥炉で乾燥させた。この基板上
に、Pt膜(膜厚500Å)を用いて一対の素子電極
(電極幅500μm、電圧ギャップ間隔20μm)を5
00行×1500列=計750000組を行列状に形成
し、各電極に配線を接続した。この配線としては図5に
示すようなマトリクス配置を採用した。配線の形成は、
列配線、層間絶縁層、行配線の順にいずれもスクリーン
印刷法で行った。図5は導電性膜が形成される前の電子
源基板で、1は基板、2、3は素子電極、52は行配
線、53は列配線、54は層間絶縁層、55は素子電極
のギャップ部分である。
【0074】また、導電性膜形成用の液滴の原料溶液と
しては、酢酸パラジウム−エタノールアミン錯体0.2
%、イソプロピルアルコール15%、エチレングリコー
ル1%、ポリビニルアルコール0.05%の水溶液を用
いた。
【0075】次に図4に示す様に、基板1内の電子放出
素子領域40に対して4つのインクジェット装置41を
使用して液滴の付与を行った。本実施例においては、各
インクジェット装置で使用するノズルは1本とした。ま
たピエゾジェット方式の装置を用いた。
【0076】図4は、本発明の特徴を最もよく表す図で
あり、4つのインクジェット装置41を用いる電子源用
基板への導電成膜形成用の液滴の付与方法を示した図で
ある。電子放出素子領域40中の矢印は、液滴の付与順
序(方向)を示している。また、4つのインクジェット
装置41は、点線で区切られたエリアをそれぞれ受け持
っており、各エリアには素子電極対が250行×750
列配置されている(図示せず)。なお、図中、右上のエ
リアをエリア1、左上をエリア2、右下をエリア3、左
下をエリア4と呼び、エリア1〜4を担当するインクジ
ェット装置を順にインクジェット装置1〜4と呼ぶこと
とする。また、点線部がエリアの境界部に相当する。
【0077】まず、電子放出素子領域に対する液滴の付
与を行う前に、各インクジェット装置によって付与され
る液滴量を補正した。4つのインクジェット装置に一定
の駆動パルスで液滴を吐出させ、吐出量の検出を行っ
た。このときの各インクジェット装置のノズルからの吐
出量はノズル1が50pl、ノズル2が48pl、ノズ
ル3が52pl、ノズル4が49plであった(ノズル
1〜4は、順にインクジェット装置1〜4に対応してい
る)。そこで、ノズル2、3、4の吐出量が50plに
なるように駆動パルスの電圧をそれぞれのノズル毎に調
整してノズル1と同量の液滴の吐出をするよう補正し
た。
【0078】続いて、電子放出素子領域に対する液滴の
付与を行ったが、図4に示すように4つのインクジェッ
ト装置それぞれに対応するように電子放出素子領域を十
文字に4分割して行った。図4の各エリア中の矢印はそ
れぞれのインクジェット装置の電子放出素子領域に対す
る液滴付与順序を示していて、矢印42、43で示した
順序で、各インクジェット装置により各エリアの各素子
部(素子電極のギャップ部分)に液滴を付与した。すな
わち、それぞれのエリア内で行単位の液滴の付与を繰り
返して全面への付与を行った。なお、各素子電極のギャ
ップ部分へは、行単位の液滴の付与を4回繰り返して、
計4滴の液滴を重ねて付与した。
【0079】本実施例においては、4つのインクジェッ
ト装置による液滴の付与は、同時にスタートし、互いに
同じ速さで行った。それぞれのエリアでの液滴の付与順
序の詳細は、各行の液滴の付与は電子放出素子領域全体
の端から中央へ向けて行い(矢印42)、また行単位の
付与順も、電子放出素子領域全体の端から中央へ向けて
行った(矢印43)。そのため、4つのインクジェット
装置によって液滴を付与された、各エリアの境界部は、
上下に隣接した境界は最後に液滴に付与を行った行であ
り、また、左右に隣接した境界は各行で最後に付与した
箇所であり、境界を挟んだペアの隣接素子部のいずれに
も同時に液滴の付与が行われた。
【0080】また、液滴の付与に際しては、行単位の液
滴の付与毎に電子放出素子領域外に1滴の捨て打ちを行
った。
【0081】液滴を付与した後、350℃の焼成炉で2
0分間加熱し、有機成分を除去することで、素子電極間
には酸化パラジウム(PdO)微粒子からなる円状の導
電性膜が形成された。焼成後の導電性膜の直径は約10
0μmで、膜厚は150Åであった。
【0082】次に、上述の方法で導電性膜が形成された
基板を、図8に示すような真空処理装置内に設置した。
図8は真空処理装置の一例を示す模式図であり、簡単の
ため単一の電子放出素子で説明している。図8において
85は真空容器であり、86は排気ポンプである。真空
容器85内には電子放出素子が配されている。すなわち
1は電子放出素子の基板、2及び3は素子電極、4は導
電性膜、5は電子放出部である。なおこの段階では、電
子放出部はまだ形成されていない。81は、電子放出素
子に素子電圧Vfを印加するための電源、80は素子電
極2、3間の導電性膜4を流れる素子電流Ifを測定す
るための電流計、84は素子の電子放出部より放出され
る放出電流Ieを捕捉するためのアノード電極である。
83はアノード電極84に電圧を印加するための高圧電
源、82は素子の電子放出部5より放出される放出電流
Ieを測定するための電流計である。一例として、アノ
ード電極の電圧を1kV〜10kVの範囲とし、アノー
ド電極と電子放出素子との距離Hを2mm〜8mmの範
囲として測定を行うことができる。また、87は、活性
化工程を行う際に使用する有機ガス発生源である。
【0083】真空容器内85内には、真空雰囲気下での
測定に必要な不図示の真空計等の機器が設けられてい
て、所望の真空雰囲気下での測定評価を行えるようにな
っている。排気ポンプ86は、ターボポンプ、ドライポ
ンプからなるイオンポンプ等からなる超高真空系の構成
とした。ここに示した電子源を配した真空処理装置の全
体は、不図示のヒーターにより350℃まで加熱でき
る。
【0084】上記の真空処理装置内を10-7Torrま
で排気後、まず、各素子の抵抗測定を行った。その後、
ラインごとに導電性膜が形成された素子電極2、3間に
電圧を印加して、導電性膜を通電フォーミング処理等
し、電子放出部を形成した。図9に本実施例で用いたフ
ォーミング波形を示す。フォーミングの電圧波形は、パ
ルス波形で、パルス波高値を0Vから0.1Vステップ
で増加させる電圧パルスを印加した。電圧波形のパルス
幅とパルス間隔はそれぞれ1msec、10msecと
した矩形波とした。通電フォーミング処理は、導電性膜
の抵抗値が1MΩ以上となった時に終了した。
【0085】さらに、真空処理装置内で10-7Torr
まで排気後、アセトンを10-3Torr装置内に導入
し、線順次走査でパルス電圧を各素子に印加し活性化工
程を行った。図10に本実施例で用いたパルス波形を示
す。パルスはパルス波高値15V、パルス幅1mse
c、パルス間隔10msecとした矩形波を用いた。各
ラインに25分間電圧が印加されたとき、各ラインとも
素子電流が平均で3mAになったとき活性化工程を終了
した。
【0086】最後に、安定化工程として真空処理装置の
容器全体を250℃に加熱して、真空容器内壁や、電子
放出素子に吸着した有機物質分子を排気した。このと
き、真空度は10-8Torrであった。
【0087】以上で、電子放出素子群を有した電子源が
完成した。本実施例では、電子放出素子領域に対して液
滴の付与を行う4つのインクジェット装置の液滴吐出量
の差を抑えるようそれぞれのノズルに対して駆動パルス
を設定したため、4つのインクジェット装置に対応する
エリア間での液滴量の差が少なく、基板全面にわたって
導電性膜の直径や膜厚のばらつきを低く抑えることが出
来た。
【0088】また、インクジェット装置の受け持ちエリ
ア間の境界を挟んで隣接する素子部には、同時に液滴を
付与することによって付与された液滴の焼成直前の状態
が同様になるようにしたため、該境界部分で隣接する導
電性膜の抵抗値や形状のばらつきの差を少なくできた。
【0089】比較例1 電子源の製造 基板への導電性膜形成用の液滴の付与順序を、図11に
示すように、4つのインクジェット装置とも行方向は右
から左に、列方向は上から下にしたことと、各インクジ
ェット装置の液滴吐出量の補正を行わなかったこと以外
は、実施例1と同様の工程で電子源を製造した。
【0090】比較例2 電子源の製造 基板への導電性膜形成用の液滴の付与順序を、図11に
示すように、4つのインクジェット装置とも行方向は右
から左に、列方向は上から下にしたこと以外は実施例1
と同様の工程で電子源を製造した。
【0091】以下、実施例1と比較例1〜2とを対比し
て説明する。比較例1では、4つのインクジェット装置
の各々の吐出量の調整を行わず、同一の駆動パルスで液
滴の付与を行った。この場合の各導電性膜の抵抗値は、
インクジェット装置1により作成された最初の1行の平
均抵抗値が3.20kΩ、1行目から2時間後に液滴が
付与された最後の250行目の平均抵抗値が3.00k
Ω;インクジェット装置2により作成された最初の1行
目の平均抵抗値が3.15kΩ、最後の250行目の平
均抵抗値が2.95kΩ;インクジェット装置3により
作成された最初の1行の平均抵抗値が3.20kΩ、最
後の250行目の平均抵抗値が3.30kΩ;インクジ
ェット装置4により作成された最初の1行の平均抵抗値
が3.31kΩ、最後の250行目の平均の抵抗値が
3.20kΩであった。
【0092】一方実施例1及び比較例2の場合は、4つ
のインクジェット装置の吐出量の調整を行ったため、ど
のインクジェット装置により作成されたエリアでも、最
初の1行の平均抵抗値が3.20kΩで、1行目から2
時間後に液滴が付与された最後の250行目の平均抵抗
値が3.00kΩであった。
【0093】次に、各エリアの境界部分に注目すると、
比較例1の場合、エリア1とエリア3の境界を挟んで最
隣接する導電性膜の抵抗値の差は平均で0.20kΩ、
エリア2とエリア4の境界部での抵抗値の差は平均で
0.36kΩ、また、エリア1とエリア2の境界部での
抵抗値の差は平均で0.06kΩ、エリア3とエリア4
の境界部での抵抗値の差は平均で0.13kΩであっ
た。
【0094】比較例2の場合、エリア1とエリア3の境
界部での抵抗値の差は平均で0.20kΩ、エリア2と
エリア4の境界部での抵抗値の差は平均で0.20k
Ω、また、エリア1とエリア2の境界部での抵抗値の差
は平均で0.01kΩ、エリア3とエリア4の境界部で
の抵抗値の差は平均で0.01kΩであった。
【0095】実施例1の場合、どのエリア間の境界部で
も、抵抗値の差は平均で0.01kΩ以下であった。上
記の結果から、比較例1及び2においては、打ち始めの
1行目と打ち終わりの250行目が隣接する上下のエリ
ア間の境界部(エリア1と3、エリア2と4の境界部)
での導電性膜間の抵抗値に差があることが分かる。ま
た、比較例1では、各行の打ち始め部と打ち終わり部が
隣接する左右のエリア間の境界部(エリア1と2、エリ
ア3と4の境界部)でもある程度の抵抗値の差がみら
れ、比較例2においてもまだ若干の抵抗値の差がみられ
る。
【0096】これらの比較例と比べて、実施例1の場合
は、上下のエリア間の境界部では打ち終わりの250行
目が隣接しており、また、左右のエリアの境界において
も各行の打ち終わり部が隣接しているため、いずれの境
界部でも、液滴の付与から焼成工程までの乾燥時間が同
じで、導電性膜としたときの抵抗値の差は殆どみられ
ず、境界部以外において隣接した導電性膜間の抵抗値の
差と比べて遜色のないレベルであった。
【0097】また、完成した電子源の電子放出特性も、
上述した導電性膜の抵抗値に対応したものとなった。す
なわちエリアの境界部についてみると、実施例1では、
境界を挟んで隣接する素子間の特性の差は、その他の領
域での隣接素子間と同様の状況であったが、比較例1、
2においては、境界部の隣接素子間の特性の差は、その
他の領域での隣接素子間よりも大きく、また比較例1と
比較例2では、比較例1の方が特性差が大きかった。
【0098】具体的には、実施例1の電子源のエリア境
界部の隣接素子間の放出電流Ieの差は、個別素子の放
出電流で各境界部とも3%以内であったが、比較例1、
2では境界によって、比較例1では10%程度、比較例
2では7%程度の差が生じていた。
【0099】また、比較例1においては、エリアの境界
のみでなく、それぞれのエリア全体でみたときの平均的
な素子特性もエリアによって差があった。
【0100】このように、実施例1で示した方法により
作製した大面積の電子源は、4つのインクジェット装置
を用いて基板を4つのエリアに分割して液滴の付与を行
ったにも関わらず、各エリアの境界部においても隣接素
子間の特性の差がその他の領域と同様の状況で、基板全
面にわたって素子間の電子放出特性ばらつきの低く抑え
られた良好な電子放出特性が得られた。
【0101】実施例2 画像形成装置の製造 本実施例では、実施例1と同様の方法で作製した電子源
を用いて画像形成装置を製造した。画像形成装置の構成
を図6に示す。図6において、67は、本発明に係る電
子放出素子を複数配した電子源、61は電子源67を固
定したリアプレート、66はガラス基板63の内面に蛍
光膜64、メタルバック65等が形成されたフェースプ
レートである。62は支持枠であり、この枠には、リア
プレート61、フェースプレート66がフリットガラス
等を用いて接続されている。
【0102】本実施例においては、実施例1のフォーミ
ング工程を行う前の導電性膜が形成された状態の電子源
を用いて、外囲器を形成する工程を行った。外囲器は、
大気中で450℃の温度範囲で30分焼成することで封
着して構成した。
【0103】このようにして外囲器を形成した後、実施
例1と同様の条件でフォーミング工程と活性化工程を行
い、その後、安定化工程として排気管より排気を充分行
った後、250℃で3時間容器全体を加熱しながら排気
した。最後にゲッタをフラッシュし、排気管を封止し
た。
【0104】比較例3 画像形成装置の製造 比較例1の電子源を用いた他は、実施例2と同様の工程
により画像形成装置を製造した。
【0105】比較例4 画像形成装置の製造 比較例2の電子源を用いた他は、実施例2と同様の工程
により画像形成装置を製造した。
【0106】試験例1 画像形成装置の画像評価 実施例2及び比較例3〜4の画像形成装置について、前
述した図7のNTSC方式のテレビ信号に基づいたテレ
ビジョン表示を行う為の駆動回路を用いて表示を行い画
像を評価した。
【0107】3者の画像を比較すると、特に全面べたの
画像等を表示させると、比較例3〜4においては、各エ
リアの境界部が視覚的に気になるものであった。また、
比較例3においては、エリアの境界のみでなく、それぞ
れのエリア間の明るさのバランスも気になった。
【0108】これらの比較例と比べて、実施例2の画像
形成装置は、各エリアの境界部の輝度差が気になること
もなく、画像全面にわたって視覚的に良好であった。具
体的には、実施例2での境界部の輝度の差は、各境界部
とも3%以内であったが、比較例3〜4では境界によっ
て、比較例3では10%程度、比較例4では7%程度の
差が生じていた。
【0109】このように、実施例2で示した方法により
作製した画像形成装置は、4つのインクジェッ卜装置を
用いて基板を4つのエリアに分割して液滴の付与を行っ
たにも関わらず、各エリアの境界部が気になることもな
く、画像全面にわたって視覚的に良好なものとすること
ができた。
【0110】実施例1〜2では、液滴の付与時に基板を
十文字に4分割した場合について説明したが、その他の
分割数、分割形式でも、境界部の液滴の付与を同様の考
え方で行うことにより、境界部が視覚的に気になること
のない画像形成装置を製造できる。
【0111】実施例3 電子源及び画像形成装置の製
造 基板への導電性膜形成用の液滴の付与パターンを、図1
2に示すような順序としたこと以外は、実施例1と同様
の方法で電子源を製造した。
【0112】実施例1では、上下のエリア間の境界部は
打ち終わりの250行目が隣接しており、また、左右の
エリアの境界においても各行の打ち終わり部が隣接して
いた。本実施例では、上下のエリア間の境界部は打ち始
めの1行目が隣接しており、また、左右のエリアの境界
においても各行の打ち始め部が隣接している。しかしな
がら、この場合も、境界部では液滴の付与から焼成工程
までの間の乾燥時間は同じであり、導電性膜としたとき
の抵抗値の差は殆どみられず、境界部以外の隣接した導
電性膜間の抵抗値の差と比べて遜色のないレベルであっ
た。
【0113】また本実施例では、液滴の付与に際して、
行単位の液滴の付与毎に配線上に液滴の捨て打ちを行っ
た。
【0114】以上の様に作製した電子源を用い、次に実
施例2で示した方法により画像形成装置を作製した。こ
の画像形成装置も、4つのインクジェット装置によって
液滴を付与された各エリアの境界部が気になることもな
く、画像全面にわたって視覚的に良好なものとすること
ができた。
【0115】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、基板上にお
ける複数の電子放出素子の形成において、複数のインク
ジェット装置を用いて基板を複数のエリアに分割して導
電性膜とする液滴を付与するにも関わらず、複数のイン
クジェット装置によって液滴を付与された各エリアの境
界部での電子放出素子の特性の差を抑えることができ
た。また、特に画像形成装置としたときに、各エリアの
境界部が気になることもなく、画像全面にわたって視覚
的に良好なものとすることができた。
【0116】また、複数のインクジェット装置を用いて
液滴の付与を行っているので、液滴付与が短い処理時間
ででき、作製工程のスループットが向上する。
【0117】また、各インクジェット装置によって付与
される液滴量が等しくなるように、各インクジェット装
置について液滴付与量を補正した場合には、エリア間で
の導電性膜の形状や抵抗値のばらつきも低く抑えること
ができ、基板全面にわたって電子放出素子の電子放出特
性のばらつきを低く抑え、また、画像全面にわたって視
覚的に良好なものとすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される表面伝導型電子放出素子
の構成を示す模式的平面及び断面図。
【図2】 本発明に用いられるインクジェットの一例。
【図3】 本発明に用いられるインクジェットの一例。
【図4】 本発明における液滴付与方法の概略図。
【図5】 マトリクス配置型の電子源の模式図。
【図6】 本発明に係るマトリクス配線の画像形成装置
を示す模式図。
【図7】 画像形成装置にNTSC方式のテレビ信号に
応じて表示を行うための駆動回路の一例を示すブロック
図。
【図8】 真空処理装置の一例を示す模式図。
【図9】 フォーミング工程で印加する駆動パルスの例
を示す図。
【図10】 活性化工程で印加する駆動パルスの例を示
す図。
【図11】 比較例における液滴付与方法の概略図。
【図12】 本発明の別の実施例による液滴付与方法を
示す模式図。
【図13】 従来の表面伝導型電子放出素子の模式的平
面図。
【符号の説明】
1:基板、2、3:素子電極、4:導電性膜、5:電子
放出部、40:電子放出素子領域、41:インクジェッ
ト装置、42:液滴の付与順序を示す矢印(行方向)、
43:液滴の付与順序を示す矢印(列方向)、52:行
配線、53:列配線、54:層間絶縁層、55:素子電
極のギャップ部、61:リアプレート、62:支持枠、
63:ガラス基板、64:蛍光膜、65:メタルバッ
ク、66:フェースプレー卜、67:電子源、68:電
子放出素子、Hv:高圧端子、Dxl〜Dxm、Dyl
〜Dyn:前記電子放出素子を配線するための共通配線
の容器外端子、71:表示パネル、72:走査回路、7
3:制御回路、74:シフトレジスタ、75:ラインメ
モリ、76:同期信号分離回路、77:変調信号発生
器、Vx、Va:直流電圧源、80:電流計、81:電
源、82:電流計、83:高圧電源、84:アノード電
極、85:真空容器、86:排気ポンプ、87:有機ガ
ス発生源、211:基板、222:熱発生部、223:
支持板、224:液流路、225:第1ノズル、22
6:第2ノズル、227:インク流路間隔壁、228、
229:インク液体室、2210、2211:インク液
体の供給口、2212:天井板、231:第1ノズル、
232:第2ノズル、233:円筒形ピエゾ、234:
フィルター、235、236:インク供給チューブ、2
37:電気信号入力端子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 光利 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−69334(JP,A) 特開 平8−271724(JP,A) 特許3352385(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/02 H01J 9/227 G02B 5/20 H05K 3/10 - 3/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の素子電極間に導電性膜を有する電
    子放出素子を基板上に複数個搭載した電子源の製造方法
    であって、前記導電性膜の原料である金属元素含有溶液
    を複数のインクジェット装置を用いて液滴の状態で前記
    各素子電極間に付与する際、前記複数のインクジェット
    装置は各々担当する付与エリアを有し、各付与エリア内
    において、前記基板と前記インクジェット装置を行及び
    列方向に相対移動させて前記各素子電極間に液滴を付与
    するとともに、隣接エリア間の境界を挟んで隣り合う素
    子電極間にはほぼ同時に液滴を付与することを特徴とす
    る電子源の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記インクジェット装置によって付与さ
    れる液滴の量を補正する工程を含むことを特徴とする請
    求項1記載の電子源の製造方法。
  3. 【請求項3】 電子源と該電子源の電子放出面に対向し
    て配置され少なくとも蛍光体を搭載したフェースプレー
    トとで構成された画像形成装置の製造方法であって、前
    記電子源の製造方法が、請求項1または2に記載の方法
    である画像形成装置の製造方法。
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