JP3478018B2 - 風向自動変更装置 - Google Patents

風向自動変更装置

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JP3478018B2 JP24381896A JP24381896A JP3478018B2 JP 3478018 B2 JP3478018 B2 JP 3478018B2 JP 24381896 A JP24381896 A JP 24381896A JP 24381896 A JP24381896 A JP 24381896A JP 3478018 B2 JP3478018 B2 JP 3478018B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風向自動変更装置
であって、車両用空調装置の車室内の吹出口から吹き出
される空調風の吹出方向を自動的に変更させる風向自動
制御装置に好適である。
【0002】
【従来の技術】従来、風向自動変更装置として、実公昭
62─18919号公報に記載されているものがある。
そして、この従来装置では、空気通路をなす枠体内に、
風向板を回転可能に支持させ、電動モータの動力をリン
ク機構等の動力伝達部を介して上記風向板を自動的に揺
動させている。
【0003】さらに、この従来装置における動力伝達部
には、例えば風向板が自動的に揺動しているときに、操
作者によって風向板の揺動が強制的に停止されると電動
モータやリンク機構が破損するので、この際、電動モー
タから風向板に伝わる動力を遮断するクラッチ機構が設
けられている。以下、この従来装置におけるクラッチ機
構を詳しく説明する。上記風向板に形成された回転軸
は、上記枠体を貫通するようにして枠体の外部に突出し
ている。そして、この回転軸には、ビスによって板状の
スプリングの一端部が取り付けられている。
【0004】スプリングの他端部には、クラッチ板が挟
みこまれている。そして、上記クラッチ機構は、このク
ラッチ板とスプリングの他端部とに構成されている。ク
ラッチ板には、長穴が形成されており、この長穴にはス
プリングの他端部に形成された一対の凸部が、クラッチ
板を挟み込むようにして嵌まりこんでいる。つまり、ク
ラッチ機構は、例えば、電動モータによって風向板を自
動的に揺動する際には、上記長穴とスプリングとは、ス
プリングの付勢力によってはまり込んだ状態にあり、電
動モータの動力は クラッチ板、スプリング、回転軸と
いった順に伝わり、風向板が揺動する。
【0005】一方、例えば、操作者によって風向板の向
きを強制的に変更する場合は、操作者によって、所定値
以上の外力を風向板に加えると、上記凸部が長穴から外
れるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来装置では、上記スプリングが風向板の回転軸へネジに
よって取り付けられているので、非常にクラッチ機構の
組付性が悪いといった問題がある。そこで、本発明は、
クラッチ機構が容易に組付可能な風向自動変更装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、請求項1ないし記載の発明では、電動
モータ(12)に連結された動力伝達部を介して風向き
を変更する複数の風向板(7)を自動的に揺動可能に構
成されており、前記動力伝達部には、前記風向板(7)
に所定値以上の外力が加えられると、前記電動モータ
(12)から前記風向板(7)への動力伝達を遮断する
クラッチ機構(17、18)が備えられた風向自動変更
装置において、前記動力伝達部は、前記電動モータ(1
2)側に連結されたモータ側伝達部材(16、16a)
を有し、前記クラッチ機構(17、18)は、前記風向
板(7)と前記モータ側伝達部材(16、16a)との
間に設けられており、前記クラッチ機構(17、18)
は、前記モータ側伝達部材(16、16a)と連結する
モータ側連結部(18a)と、前記風向板側(7)と連
結する風向側連結部(18d)とを有し、前記風向側連
結部(18d)は、前記風向板側(7)を直接挟み込む
ように係合しており、前記モータ側伝達部材(16、1
6a)には、外面が円弧状に形成された連結部(17
が備えられており、前記モータ側連結部(18a)は、
前記連結部(17)の前記円弧状外面を弾性力にて挟み
込んで摩擦係合するようになっており、前記風向板
(7)に所定値以上の外力が加えられると、前記モータ
側連結部(18a)が前記連結部(17)に対して回転
して前記電動モータ(12)から前記風向板(7)への
動力伝達を遮断するように構成されていることを特徴と
している。
【0008】 これにより、風向側連結部が風向板側に
直接挟み込むように係合されているので、ビス等にて風
向側連結と風向板側とを結合する必要が無く、この結
果、クラッチ機構の取付作業性を格段に向上できる。
【0009】 また、請求項1記載の発明では、モータ
側伝達部材(16、16a)には、モータ側連結部(1
8a)と連結する連結部(17)が形成されており、風
向板(7)に所定値以上の外力が加えられると、モータ
側連結部(18a)と連結部(17)とにて電動モータ
(12)から風向板(7)への動力伝達を遮断するよう
構成されている。
【0010】 これにより、風向自動変更装置を後付け
する際、クラッチ機構を容易に風向板側に取り付けるこ
とができる。さらに、請求項1記載の発明では、連結部
(17)の外面を円弧状に形成し、モータ側連結部(1
8a)は、この連結部(17)の円弧状外面を弾性力に
て挟み込んで摩擦係合しており、風向板(7)に所定値
以上の外力が加えられると、モータ側連結部(18a)
が連結部(17)に対して回転して電動モータ(12)
から風向板(7)への動力伝達を遮断するように構成さ
れている。
【0011】 これにより、外面が円弧状の連結部(1
7)を、モータ側連結部(18a)が弾性力にて挟み込
んで摩擦係合しているので、例えば操作者によって風向
(7)の向きが任意に変更されたとき、モータ側連結
(18a)は連結部(17)に対して回転する。この
結果、風向板(7)を変更するための操作力をほぼ一定
とすることができる。また、特に請求項2記載の発明で
は、複数の風向板(7)に、これらを一体的に揺動可
に連結する連結板(8a、8b)が設けられており、こ
れら連結板(8a、8b)には、風向板(7)の板面の
方向に延びるようにしてアーム部(9)が形成されてお
り、このアーム部(9)には、前記風向側連結部(18
d)が、前記風向板(7)の揺動する揺動方向から挟み
込むように係合されていることを特徴としている。これ
により、全ての風向板を一体的に容易に揺動させること
ができ、さらに風向側連結部と風向板側とが揺動方向に
ずれないように容易に係合させることができる。また、
特に請求項記載の発明では、モータ側連結部(18
a)と風向側連結部(18d)とは、弾性を有する金属
にて一体形成されていることを特徴としている。
【0012】 これにより、モータ側連結部(18a)
樹脂などにて形成する場合に比してモータ側連結部
(18a)が変形しにくく、モータ側連結部(18a)
の弾性力を長時間維持できるので、クラッチ機構を長時
間良好に作動させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、本発明を図に示す実施形態につ
いて説明する。なお、本実施形態は風向自動変更装置を
車両用空調装置に適用した例である。図1に風向自動変
更装置の設置位置を示す。図2に図1中B方向から見た
風向自動変更装置1の透視図である。図3に図2中上方
から下方に向けてみた上面図を示す。
【0014】図1に示すように風向自動変更装置1は、
車室内のインスルメントパネル部Aの車両幅方向の中央
部に設置されている。また、インストルメントパネル部
Aには、図示しない車両用空調装置から空調風を車室内
に吹き出させるエアコンスイッチ200が設置されてい
る。風向自動変更装置1は、図2に示すように枠体2
と、この枠体2内に設けられた吹出グリル3a、3b
と、この吹出グリル3a、3bから吹き出される空調風
を吹出方向を車両幅方向に自動的に揺動させる自動揺動
機構4とからなる。
【0015】枠体2は、ポリプロピレン等の樹脂材にて
形成されている。枠体2内は、図2に示すように2つの
仕切板3cによって2つの空気通路5、6に仕切られて
いる。空気通路5、6は、車両幅方向に間隔を開けて並
ぶように形成されている。そして、これら空気通路5、
6には図示しない車両用空調装置からの空調風が導入さ
れるようになっている。また、2つの仕切板3cには、
図2中上方から下方に向けて切りかかれ、上記自動揺動
機構4を保持するU字溝状の保持部10が形成されてい
る。
【0016】吹出グリル3a、3bは、ポリプロピレン
等の樹脂材にて筒状に形成されている。吹出グリル3
a、3bは、上記空気通路5、6のそれぞれに配置され
ている。つまり、吹出グリル3a、3bは、図1に示す
ように車両幅方向に近接して並ぶように配置されてい
る。吹出グリル3a、3bは、車室内の意匠面をなし、
空調風が車室内に吹き出す吹出口を構成している。ま
た、吹出グリル3a、3bは、空調風の吹出方向を車両
幅方向および天地方向に変更可能となっている。
【0017】以下、図2に示すように枠体2および吹出
グリル3a、3bは、ほぼ左右対称の構造をしているの
で、図2中左側の吹出グリル3aについて説明する。な
お、図2中右側に位置する吹出グリル3bにも、同一の
符号を付ける。吹出グリル3aには、垂直方向(図2中
紙面表側から裏側)に延びるように形成された板状の垂
直フィン7が設けられている。そして、これら垂直フィ
ン7は、図2に示すように車両幅方向に並ぶように複数
設けられている。
【0018】垂直フィン7は、図2中紙面表裏側の上下
両端部には回転軸7aが一体形成されており、この回転
軸7aが吹出グリル3aに回転自在に支持されている。
これにより、垂直フィン7は図2中左右方向に回動可能
となり、吹出グリル3aから吹き出される空調風の向き
を車両幅方向に変更できる。これら複数の垂直フィン7
には、図2、3に示すように全ての垂直フィン7を揺動
可能に連結する連結板8a、8bが設けられている。そ
して、連結板8aは、図3に示すように垂直フィン7に
一体形成された回転軸7cが貫通するようにして取り付
けられている。
【0019】図2中左右方向に連結板8を移動させる
と、全ての垂直フィン7が図2中左右方向に揺動するよ
うになっている。また、連結板8bは、図3に示すよう
に隣合う2つの垂直フィン7を連結しており、連結板8
aと同様に垂直フィン7に一体形成された回転軸(図示
しない)が貫通するように取り付けられている。なお、
図3中自動揺動機構4は図示していない。
【0020】連結板8a、8bには、図3に示すように
垂直フィン7の板面と同じ方向に延び、これら連結板8
aと連結板8bとを繋ぐようにアーム部9が一体的に設
けられている。図4に図2中車両右側から左側に向かっ
て見た側面透視図を示すが、アーム部9は、断面円形の
アーチ状に形成されており、一端側が上記連結板8aに
固定されており、他端側が上記連結板8bに固定されて
いる。
【0021】従って、アーム部9を図3中左右方向に移
動させると、連結板8a、8bを介して全ての垂直フィ
ン7が一体的に車両幅方向へ揺動する。これにより、吹
出グリル3bから吹き出される空調風の風向きが変更さ
れる。また、図2に示すように複数の垂直フィン7のう
ち、中央に位置する一つの垂直フィン7には車室内に突
出するように操作レバー11が設けられている。この操
作レバー11は、外力、つまり乗員によって手動で空調
風の風向き(垂直フィン7の向き)を変更する際に操作
されるものである。すなわち、操作レバー11を図2中
左側に移動させると、連結板8a、8bを介して全ての
垂直フィン7が全て一体的に向きを変える。
【0022】 また、垂直フィン7によって車両幅方向
に空調風の向きを変更可能となっている他に、吹出グリ
ル3aには図3に示すように水平方向に方向に延びるよ
うに複数の水平フィン112が一体形成されている。そ
して、この水平フィン112は空調風の向きを上下方向
(天地方向)に変更するためのものである。本実施形態
では、図4に示すように吹出グリル3aに一体形成され
た回転軸130が、枠体2に回転可能に支持されること
で、吹出グリル3a自体が上下方向(図中矢印で示す方
向)に回動可能となっている。
【0023】次に上記自動揺動機構4について説明す
る。図5に自動揺動機構4の単体図を示す。図6に図5
を紙面と平行に切った断面図を示す。図7に図5中左側
から右側にう向かって見た側面図を示す。図8に図5中
B─B断面図を示す。自動揺動機構4は、図5に示すよ
うに上記垂直フィン7を揺動する駆動源で電動モータで
あるステップモータ12と、このステップモータ12の
動力を上記アーム部9に伝達する伝達部13と、ステッ
プモータ12を電気的に駆動制御する制御部14とから
なる。
【0024】本実施形態におけるステップモータ12
は、運動方式がリニア型のものを使用している。ステッ
プモータ12は、図6に示すように円筒状で、金属製
(本実施形態ではJIS規格、SPCC)のモータハウ
ジング12aと、モータハウジング12a内に同軸的に
回転可能に配置された回転子であるロータ12cと、こ
のロータ12cの外周部に配置され、モータハウジング
12aの内周面に固定された固定子である固定子コイル
12bとを有する。
【0025】固定子コイル12bは、図示しない樹脂製
のボビンに巻回されている。ロータ12cの外周部に
は、多極着磁された円筒状の円筒磁石12dが配置され
ている。そして、ステップモータ12は、円筒磁石12
dの着磁数と、固定子コイル12bの磁極数によってス
テップ角が決定される。つまり、固定コイル12bへの
入力パルス信号の周波数等によってロータ12cの回転
運動(回転角度、回転速度)を制御することができる。
【0026】ロータ12cの軸心部位には、軸心方向に
貫通するように雌ネジ部15が一体形成されている。雌
ネジ部15には、外周面に雄ネジ部20aが形成された
ネジシャフト20が螺合されている。ネジシャフト20
は、回転子12cの回転軸心方向(図6中左右方向)の
両端部に突出するように配置されている。ロータ12c
の回転軸心方向の両端部には、図6に示すように樹脂よ
りなる円筒状の一対のロータガイド38が設けられてい
る。この一対のロータガイド38は、ロータ12cを回
転軸心方向にがたつき無く保持するガイドの役割を果た
す。そして、一対のロータガイド38は、軸方向の一端
部が、モータハウジング12aに固定されている。さら
にロータガイド38には、電気接点31が設けられてい
る。
【0027】伝達部13は、一対の棒状のリンクロッド
16と、このリンクロッド16に連結された連結クリッ
プ18にて構成されている。そして、一対のリンクロッ
ド部16は、図6に示すようにネジシャフト20の両端
部に螺合されている。また、リンクロッド16の一端部
には、電気接点30が設けられており、この電気接点3
0はリンクロッド16とともに図6中左右方向に移動す
るようになっている。なお、上記電気接点31および電
気接点30の機能は後述する。
【0028】一対のロータガイド38のうち、図6中右
側に位置する円筒状のロータガイド38は、ネジシャフ
ト20の軸方向に延びるとともに、ネジシャフト20を
覆うように形成されている。そして、図6中右側に位置
するリンクロッド16は、ロータガイド38とネジシャ
フト20とで形成される円筒状の空間にねじ込まれてい
る。
【0029】以下、図6中右側に位置するロータガイド
38とリンクロッド16の機能を図8に基づき説明す
る。ロータガイド38は、図8に示すように円筒を径外
方から押しつぶしたような回り止め形状をしている。そ
して、ロータガイド38とネジシャフト20とで形成さ
れた空間に、上記リンクロッド16がねじ込まれるので
あるが、リンクロッド16の外形状は、図8に示すよう
にロータガイド38の内面形状に合わせ、回り止め形状
に形成されている。従って、モータハウジング12aに
固定されたロータガイド38に対して、リンクロッド1
6は回転しないようになっている。
【0030】具体的に、ステップモータ12の作動に応
じて説明する。ロータ12cが回転運動するとロータ1
2cの雌ネジ部15が回転する。これにより、ネジシャ
フト20の雄ネジ部20aが雌ネジ部15によって送り
だされて、ネジシャフト20およびリンクロッド16が
図中左右方向(ロータ12cの回転軸心方向)に直線的
に移動する。
【0031】つまり、ロータ12cの雌ネジ部15と、
ネジシャフト20の雄ネジ部20aによって、ロータ1
2cの回転運動をネジシャフト20の直線運動に変換し
ている。なお、ネジシャフト20の移動方向は、雌ネジ
部15と雌ネジ部20aのネジ山の切り方によって変わ
る。ここで、確かにロータ12cが回転すると、ネジシ
ャフト20は、図6中左右方向に直線運動するのである
が、ネジシャフト20を固定していないと、ロータ12
cの回転に伴ってネジシャフト20が共回りしてしま
う。そして、ネジシャフト20が共回りすると、ネジシ
ャフト20にはめ込まれたリンクロッド16までも回転
してしまう。つまり、本実施形態では、リンクロッド1
6の直線運動によって上記垂直フィン7をこの直線運動
の方向に揺動させるようにしているので、リンクロッド
16が回転すると、垂直フィン7の揺動が行えなくな
る。
【0032】そこで、上述したようにロータガイド38
がモータハウジング12aに固定されており、リンクロ
ッド16の外形状が、ロータガイド38の内面形状に合
わせ、回り止め形状に形成されているので、ネジシャフ
ト20の共回りを防止できる。 これにより、ネジシャ
フト20およびリンクロッド16は、回転運動せずに直
線往復運動のみとなるので、垂直フィン7の揺動を確実
に行える。
【0033】図6中21は、例えばブチルゴムやシリコ
ンゴム等の弾性材にて筒状形成された一対のマウント部
であって、自動揺動機構4が枠体2に取り付けられた
際、自動揺動機構4の発生振動を、枠体2および車両に
伝えずに吸収するものである。この一対のマウント部2
1は、リンクロッド16およびネジシャフト20の外周
部を覆うように設けられている。そして、マウント部2
1は、一端部が径大な拡径部21aを有しており、この
拡径部21aが接着材等の固定手段によりモータハウジ
ング12aに接着固定されている。そして、図6中左側
のネジシャフト20の外周部がマウント部21にて、図
6中右側のネジシャフト20の外周部がロータガイド3
8に覆われているので、ネジシャフト20の雄ネジ部2
0aに塵、埃等の異物が付着することが防止できる。
【0034】この結果、ロータ12cの回転運動をスム
ーズに直線運動に変換でき、自動揺動機構を良好に作動
させることができる。リンクロッド16の他端部には、
図7に示すように図中下方へ直角に折れ曲がるようにし
て外面が円弧状の連結部17が形成されている。連結部
17には、弾性を有する金属、本実施形態では、(バネ
鋼であって、JIS規格、S60CM)にて形成された
連結クリップ18が取り付けられている。
【0035】連結クリップ18の一端部は、図6に示す
ようにU字状に形成されており、一対の押圧部18aが
形成されている。押圧部18aには、図6に示すように
連結部17の外形状に合わせた一対の円弧部18bが形
成されている。そして、連結クリップ18は、一対の円
弧部18bによって連結部17を挟み込むようにして取
り付けられている。また、押圧部18aの先端部には、
互いに離れるようにして傾斜した挿入ガイド部18cが
形成されている。
【0036】連結クリップ18を連結部17に取り付け
る場合、先ず、上記挿入ガイド部18cから連結クリッ
プ部18を図6中下方から上方に向かって連結部17に
押しつけることで、一対の押圧部18aを互いに離れる
ように弾性変形させる。さらに連結クリップ部18を連
結部17に押しつけると、連結部17が一対の円弧部1
8bに挟み込まれる。なお、本実施形態では、連結クリ
ップ18と連結部17とは、摩擦係合しており、連結ク
リップ18の弾性力と摩擦力とによって取り付けられて
いる。そして、本実施形態では連結クリップ18に所定
値以上の外力を図6中矢印a方向に加えると、連結クリ
ップ18はこの方向に連結部17に対して回転するよう
になっている。
【0037】連結クリップ18の他端部は、図6に示す
ようにU字状に形成されており、一対の挟持部18dが
形成されている。この一対の挟持部18dは、図2に示
すように自動揺動機構4が枠体2に取り付けられた状態
では、上記アーム部9を直接挟み込むように係合する。
また、この連結クリップ18は、以下のように成形され
ている。本実施形態では、連結クリップ18は、一枚の
板を折曲加工することで形成されている。具体的には、
図4に基づいて説明すると、先ず一枚の板を、その板面
が図中紙面と垂直、かつ図中上下方向になるように配置
しておく。そして、この板の図中上方の一端部を紙面と
平行で、図中右側に折り曲げることで、上記挟持部18
dが形成される。
【0038】また、この板の図中下方の他端部を紙面と
平行で、図中左側に折り曲げることで、上記押圧部18
aが形成される。これにより、図4に示すように連結ク
リップ18は段付形状となり、連結クリップ18を折曲
加工する際、押圧部18aと挟持部18dとを同じ曲げ
方向にて形成することができ、連結クリップ18の成形
性を向上することができる。
【0039】なお、この連結クリップ部18の機能は、
後で詳しく説明する。制御部14は、図5〜7に示すよ
うに電気基板14aと、揺動スイッチ14bと、発光素
子である発光ダイオード14cからなる。電気基板14
aには、図示しないROM等が設けられている。そし
て、このROMには、ステップモータ12のロータ12
cの回転制御する制御プログラムが記憶されている。つ
まり、電気基板14aは、ロータ12cを駆動する所定
のパルス信号を固定子12bに出力して、ロータ12c
の回転方向、回転速度、回転角度を制御する。これによ
り、電気基板14aによって、リンクロッド16の移動
方向、移動速度、移動量が制御される。
【0040】揺動スイッチ14bは、上記電気基板14
aに電気的に接続されており、本実施形態では電気基板
14a上にはんだ付けにて固定されている。そして、揺
動スイッチ14bは、電気基板14aを通じてロータ1
2cを作動または停止させるスイッチ手段である。つま
り、揺動スイッチ14bには、操作部22が設けられて
いる。そして、操作部22を図6中上方に押すと、揺動
スイッチ14bは、電気基板14aを通じてロータ12
cを回動させ、垂直フィン7を揺動させるものである。
そして、この後、再度操作部22を図6中上方に押す
と、ロータ12cの回転が停止し、垂直フィン7の揺動
は停止する。
【0041】発光ダイオード14cは、上記電気基板1
4aと電気的に接続されており、電気基板14上にはん
だ付けにて固定されている。発光ダイオード14cは、
車両のイルミネーションスイッチ(図示しない)がオン
されているとき、操作部22を照らすバックライトであ
る。このように揺動スイッチ14bおよび発光ダイオー
ド14cが取り付けられた電気基板14aには、図4、
7に示すように例えば弾性を有するポリアセタール系樹
脂材にて形成されたマウント部23が接着材等にて取り
付けられている。
【0042】そして、さらにマウント部23には、上記
ステップモータ12が接着材にて接着固定されている。
具体的にはモータハウジング12aの周面が、接着材に
てマウント部23に接着されている。また、電気基板1
4aは、図6に示すように長方形状に形成されており、
長手方向がロータ12cの回転軸心方向(図中左右方
向)と直交するように配置されている。また、上記揺動
スイッチ14bと発光ダイオード14cは、電気基板1
4aの長手方向に並ぶように配置されている。また、図
5中100は、前記電気基板14aに固定され、電源お
よび車両用空調装置の制御装置(図示しない)から信号
を受け取るための入力端子であって、コネクタである。
また、図4、6、7では、100は図示されていない。
【0043】次に上述した自動揺動機構4と枠体2との
組み付け方向について説明する。ここで、本実施形態で
は、自動揺動機構4は、図5に示すように前もってステ
ップモータ12と、制御部14と、伝達部13とが一体
的に組み付けられえいる。そして、先ず、図2中矢印C
で示す方向から、ステップモータ12を、軸心方向の両
端部を仕切部3cに挟み込まれるようにして、仕切板3
cの間に入り込むように圧入する。つまり、モータハウ
ジング12aに接着されたマウント部21を、押しつぶ
すようにして溝状の保持部10に圧入する。その後、さ
らに圧入を進めて、2の仕切板3cの間に、ステップモ
ータ12が挟み込まれるように取り付ける。すると、一
対の押圧部18dがアーム部9を、垂直フィン7の揺動
方向(図2中左右方向)から挟み込むように係合し、連
結クリップ18とアーム部9とが連結する。なお、この
際、連結クリップ18とアーム部9とは、位置決めして
おく必要がある。
【0044】以上のように本実施形態では、自動揺動機
構4全体をワンタッチで枠体2に取り付けられるので、
自動揺動機構4の組み付け作業性を格段に向上できる。
また、例えば、自動揺動機構4が作動不良等によって、
保守点検する必要がある場合、図2中矢印Cとは逆向き
に自動揺動機構4に力を加えれば、アーム部9と挟持部
18dとが脱着されて、容易に自動揺動機構4を枠体2
から取り外すことができる。
【0045】また、マウント部21の弾性力によって、
自動揺動機構4の発生振動を吸収して、この振動が枠体
2や車両に伝わることを良好に防止できる。また、自動
揺動機構4のがたつきを防止でき、良好に自動揺動機構
4を作動させることができる。また、上述したようにス
テップモータ12が、2つ仕切部3cの間に設置されて
いるので、ステップモータ12によって空気通路5、6
に導入される空調風の妨げにならず、風量を減少させる
こと無く、良好に空調風を吹出グリル3a、3bから吹
き出すことができる。
【0046】次に上述した自動揺動機構4の作動を説明
する。図10は自動揺動機構4の作動機構4の要部詳細
図であって、アーチ部9と連結クリップ18との作動を
表す図である。また、図10中3つの作動状態が図示さ
れているが、図中中央に示す作動状態bが図2の作動状
態に対応する。例えば、図2においてステップモータ1
2のロータ12cが所定の回転方向とに回転させる。な
お、本実施形態ではステップモータ12をリニア型と
し、一定の周波数のパルス信号にて作動するようにして
あるので、ステップモータ12の回転速度は一定とな
る。そして、この場合ステップモータ12を作動させる
と、リンクロッド16は図2中車両右側に等速直線運動
するようになっている。
【0047】すると、ロータ14cの回転運動により、
ロータ12cの回転軸心方向にリンクロッド16が直線
運動し、リンクロッド16の連結部17に取り付けられ
た連結クリップ18も同様に等速直線運動する。そし
て、連結クリップ18によってアーム部9は図10中作
動状態bから作動状態cとなり、垂直フィン7はロータ
12cの回転軸心方向に揺動する。そして、連結クリッ
プ18の挟持部18dが、垂直フィン7の揺動方向から
アーム部9を挟み込んでいるので、連結板8a、8bを
介して全ての垂直フィン7を容易に揺動させることがで
きる。また、挟持部18dが、垂直フィン7の揺動方向
にずれることも無い。この結果、2つの吹出グリル3
a、3bから吹き出される空調風の向きが、容易で確実
に図2中車両(車室内)左側に向かって変更される。
【0048】なお、ロータ14cが回転運動しており、
垂直フィンに何ら外力が加わっていないときは、連結ク
リップ18は、上述した押圧部18bの復元力と摩擦力
とによって、連結部17に対して回転しない。そして、
次に空調風の吹出方向を車両(車室内)右側に変更する
ために、図10に示す作動状態cから作動状態aとす
る。この場合、ステップモータ12のロータ14cの回
転方向を、上述した所定の回転方向とは逆とする。する
と、リンクロッド16は等速直線運動にて図2中左側に
移動する。
【0049】これにより、2つの吹出グリル3a、3b
から吹き出される空調風の向きが、図2中車両(車室
内)右側に向かって変更される。なお、この場合も連結
クリップ18は連結部17に対して回転しない。以後、
このような作動を繰り返し、ステップモータ12のロー
タ12cの回転運動により、リンクロッド16をロータ
12cの回転軸心方向に直線往復運動させることで、垂
直フィン7を車両幅方向に揺動する。
【0050】そして、本実施形態では、上述したような
作動を行うために、ステップモータ12を使用するとと
もに、リンクロッド16が、その直線往復運動の方向
(ロータ12cの回転軸心方向)が、垂直フィン7の揺
動方向と一致するように配置されている。これにより、
従来のように減速機構が不要となって、回転運動から直
線運動に変換する変換部のスペースが格段に小さくなる
ので、自動揺動機構4の体格を、従来に比してコンパク
トにすることができる。
【0051】ここで、上記アーム部9をアーチ状とした
理由を、以下に説明する。図4から明らかなように吹出
グリル3aは上下方向に回動可能となっており、さらに
連結クリップ18の挟持部18dは、図中上下方向には
移動しない。従って吹出グリル3aを上下方向に回動し
た際に、常にアーム部9と挟持部18dとを係合させる
ために、アーム部9をアーチ状としてある。
【0052】また、本実施形態では、アーム部9をアー
チ状としたので、連結クリップ18の鋏部18dの形状
を図11に示すようにしている。なお、図11は図10
中下方から上方に向けて見た下面図である。本実施形態
では、垂直フィン7の向きが、操作レバー11によって
任意に変更可能となっており、乗員にて操作レバー11
を操作された場合、連結クリップ18が連結部17に対
して回転可能となっている。この作動状態を図12に示
す。
【0053】図12に示すように連結部17の移動に応
じて、連結クリップ18の鋏部18dとアーム部9との
係合部位は変わってくる。そして、本実施形態では、図
12に示す作動状態a〜cにおいて、アーム部9と連結
クリップ18の挟持部18dとは常にがたつき無く係合
させており、挟持部18dがアーム部9を両側からほぼ
当接して挟み込んでいる。
【0054】例えば図12中作動状態bから、連結部1
7を移動させて作動状態aとすると、挟持部18dとア
ーム部9との係合部位が移動し、アーム部9によって挟
持部18dを押し広げるように力が加わる。つまり、大
げさにいうと、挟持部18dは図4中アーム部9を図中
左右方向から挟み込みようになる。従って、この場合、
挟持部18dが単なる平板状をしていると、図4中挟持
部18dの上下両端部がアーム部9とぶつかって、アー
ム部9によって挟持部18dを押し広げるように力が加
わる。この結果、図12中作動状態bから、連結部17
を図中左右方向に移動させる際、作動不良を起こす心配
がある。
【0055】そこで、本実施形態では、このような事を
考慮して、図11に示すように連結クリップ18の挟持
部18dを略くの字状に形成することで、アーム部9と
鋏部とのぶつかりを防止できる。この結果、自動揺動機
構4を良好に作動させることができる。次に上記自動揺
動機構4の作動を図9のフローチャートを用いて説明す
る。
【0056】なお、このフローチャートは、上記電気基
板14aに設置されたROM(図示しない)内に記憶さ
れた制御プログラムの内容を示すものであり、図示しな
い車両のイグニッションスイッチがオンされたときに実
行される。なお、本実施形態では、ステップモータ12
が停止状態から作動状態となると、必ずロータ12cの
回転方向(垂直フィン7の揺動方向)が、リンクロッド
16を右側に移動させるように予め設定されている。
【0057】先ず、ステップS10では、上記揺動スイ
ッチ14bがオンか否かが判定される、つまり、このス
テップS10では、乗員によって操作部22を介して揺
動スイッチ14bがオンされて、空調風を揺動する必要
があるか否かを判定する。そして、ステップS10の判
定結果がYESの場合は、ステップS20に進み、判定
結果がNOの場合は、ステップS80に進んでステップ
モータ12を停止状態とする。
【0058】ステップS20では、エアコンスイッチ2
00(A/Cと記す)が、オンか否かを判定する。つま
り、このステップS20では、車両用空調装置が作動し
ており、空調風が吹出グリル3a、3bから吹き出され
ているか否かを判定する。すなわち、吹出グリル3a、
3bから空調風が吹き出されていないときに、垂直フィ
ン7を揺動させる必要は無いので、この場合ステップS
80に進む。
【0059】ステップS20にて、吹出グリル3a、3
bから空調風が吹き出されていると判定されると、ステ
ップS30に進んで、予め設定された方向(以下、この
方向をCWとする。)にステップモータ12のロータ1
2cを回転駆動する。次にステップS40では、反転位
置検知スイッチがONか否かを判定する。ここで、反転
位置検知スイッチとは、上記電気接点30と電気接点3
1とにて構成されている。つまり、図6にて説明すると
リンクロッド16が例えば、図の状態から左側に移動し
ていくと、空調風の吹出方向は、車両右側から左側へ変
更して行く。そして、空調風の吹出方向が所定の位置と
なると、図中左側に位置するリンロッド16に設けられ
た電気接点30が電気接点31に接触する。
【0060】つまり、電気接点30と電気接点31と
は、空調風の向き(垂直フィン7の向き)を今度は車両
左側から車両右側に反転変更するためのものであって、
電気接点30と電気接点31とが接触すると、今度はリ
ンクロッド16を図6中右側に移動させる。そして、リ
ンクロッド16が右側に移動していくと、今度は図6中
左側に位置する電気接点30と電気接点31とが接触
し、空調風の吹出方向は、車両左側から右側へ変更して
行く。
【0061】従って、図6中右側に位置する電気接点3
0と電気接点31とが接触すると、リンクロッド16は
図中左側に移動し、図6中左側に位置する電気接点30
と31とが接触すると、リンクロッド16は図中右側に
移動する。すなわち、上記電気接点30と電気接点31
とは、垂直フィン7の揺動方向を反転させる反転判定手
段を構成している。
【0062】そこで、ステップS40では電気接点30
と31とが、接触したか否かを判定する。そして、ステ
ップS40での判定結果が、YESの場合はステップS
50に進んで、ステップモータ12の回転方向が上記C
Wであるか否かを判定する。ステップS50にて、ロー
タ14cの回転方向が上記CWであるか否かを判定し、
この判定結果がYESの場合はステップS60に進ん
で、ロータ12cの回転方向を逆方向CCWとしたの
ち、ステップS10に戻る。また、ステップS50の判
定結果がNO、つまりステップモータ12の回転方向
が、上記CCWで回転したのち、図6中左側の電気接点
30と31とが接触した場合は、ステップモータ12の
回転方向をCWとする。
【0063】次に上述した連結クリップ18と連結部1
7の機能について説明する。以上の説明では、垂直フィ
ン7がステップモータ12によって揺動させることにつ
いて説明したが、上述したように垂直フィン7は、操作
レバー11によって手動にて回動可能になっている。従
って、本実施形態において、連結クリップ18と連結部
17とを完全固定してしまうと、操作レバー11を操作
しても垂直フィン7が動かなくなる。そこで、本実施形
態では、アーム部9とリンクロッド16との間に、摩擦
クラッチ機構が設けてある。
【0064】そして、この摩擦クラッチ機構は、連結ク
リップ18と連結部17とにて構成されている。具体的
には、上述したように連結部17と連結クリップ18と
は、弾性力と摩擦力によって連結されている。そして、
この連結クリップ18は、所定値以上の外力を加えない
限り、連結部18に対して回転しないようになってい
る。
【0065】これにより、乗員等によって風向板に所定
値以上の力が加えられたとき、摩擦クラッチ機構により
ステップモータ12から垂直フィン7への動力伝達を遮
断させることができ、乗員により一定以上の外力を風向
板に加えれば、風向板の向きを任意に変更することがで
きる。
【0066】 つまり、図12に示すように例えば乗員
によって操作レバー11が操作され、連結クリップ18
に所定値以上の操作力(上記外力)が加わったとき、連
結クリップ18と連結部17との連結を遮断するように
して、連結クリップ18が連結部17に対して回転す
る。これにより、操作レバー11を所定値以上(本実施
形態では250g)の力を加えれば、ステップモータ1
2の作動に係わらず、任意に垂直フィン7の向きを変更
できる。
【0067】そして、このように任意に垂直フィン7の
向きを変更するための操作力は、連結クリップ17(円
弧部18b)と連結部17との弾性力と摩擦力とによっ
て設定されるので、操作レバーの操作力を容易に設定す
ることができる。さらに上述したように連結部17は外
面が円弧状をしており、円弧部18bは、連結部17に
形状に合わせて円弧状に形成され、弾性力によって連結
部17を挟み込むようになっている。
【0068】 従って、乗員によって所定値以上の操作
力を与えて、垂直フィン7の向きを任意に変更すると
き、連結クリップ18は連結部17に対して回転するの
であるが、連結クリップ18と連結部17との摩擦係合
状態がほとんど変化しないので、垂直フィン7の操作力
をほぼ一定にすることができる。そして、本実施形態で
円弧部18bが連結部17に連結されているので、例
えば、特に自動揺動機構4を後付けするとき、例えば挟
持部18dをアーム部9に取り付ける場合より、容易に
クラッチ機構をアーム部9に取り付けられる。
【0069】また、本実施形態では、連結クリップ18
の材質をバネ鋼とすることで、樹脂等にて形成する場合
と比して、変形が少なく、長時間にわたって確実にクラ
ッチ機構の機能を果たすことができる。また、本実施形
態では、自動揺動機構4の駆動源としてステップモータ
12を使用したので、容易に垂直フィン7の揺動速度、
揺動範囲を設定できる。また、垂直フィン7の揺動速度
をほぼ一定とすることができ、垂直フィン7の揺動範囲
において、均等に空調風を吹き出すことができる。
【0070】(第2実施形態)次に本発明の第2実施形
態について説明する。なお、この第2実施形態では、上
記第1実施形態と比較して、ネジシャフト20が直線運
動しないことにある。図13に本実施形態における自動
揺動機構4の断面図を示す。図14に図13中C─C断
面図を示す。なお、上記実施形態と同一の機能のものは
同一の符号を付ける。また、図13、14には、上記第
1実施形態におけるマウント部21は、図示されていな
い。また、本実施形態におけるステップモータ12は、
その運動方式が回転出力型となっている。
【0071】図13に示すように本実施形態のネジシャ
フト20eは、ロータ12cの軸心部位に固定されて、
ロータ12cと一体的に回転運動する。また、ネジシャ
フト20eの外周面には雄ネジ部20fが形成されてい
る。リンクロッド16aは、上記雄ネジ部20fに螺合
する雌ネジ部15a形成されており、リンクロッド16
は、ネジシャフト20eに螺合されている。
【0072】また、リンクロッド16aは、ロータガイ
ド38aとネジシャフト20eの間にねじ込まれてい
る。そして、図14に示すようにリンクロッド16aロ
ータガイド38とは回り止め形状をしている。つまり、
本実施形態では、ネジシャフト20eがロータ12cと
一体的に回転し、リンクロッド16aがロータガイド3
8aによって回らないようになっている。この結果、ロ
ータ12cが回転運動すると、雄ネジ部20fが雌ネジ
部(15aを送り出し、リンクロッド16aおよび連結
クリップ18を直線往復運動させる。なお、本実施形態
では、ロータガイド38aがネジシャフト20eの雄ネ
ジ部20fを覆うようになっているので、ロータガイド
38aによって雄ネジ部20fに塵、埃等の異物が付着
することを防止できる。このようにしても上記第1実施
形態と同様な効果がある。
【0073】(他の実施形態)本発明は以下の変形例に
も適用できる。また、上記第1、第2実施形態では、垂
直フィン7を車両幅方向に揺動したが、例えば車両前後
方向に並ぶように吹出グリル3a、3bを配置し、垂直
フィン7を車両前後方向に揺動するようにしても良い。
また、本発明は車両用に係わらず、家庭用、業務用の空
調装置等の風向変更装置に適用できる。
【0074】また、上記第1、第2実施形態では、自動
揺動機構4の駆動源としてステップモータを使用した
が、例えば減速モータ等どのような電動モータであって
も良い。また、上記各実施形態では、連結部17と連結
クリップ18とにてクラッチ機構を構成したが、連結ク
リップ18とアーム部9とにて構成しても良い。つま
り、連結クリップ18の円弧部18aが、アーム部9を
弾性力にて挟み込むようにすれば良い。
【0075】また、上記各実施形態では、アーム部9を
垂直フィン7の板面の方向に延びるように形成し、この
アーム部9に挟持部18dが挟み込むように係合させた
が、挟持部18dにて直接連結板8aまたは8bを挟み
込むように係合させても良い。なお、この場合、挟持部
18dが、連結板8aまたは8bに対して、垂直フィン
7の揺動方向にずれないようにしておけば良い。
【0076】さらに上記各実施形態では、連結板8a、
8bにアーム部9を形成したが、このアーム部9を廃止
して複数の垂直フィン7の一つに係合片を形成し、この
係合片を挟持部18dにて挟み込むように保持しても良
い。なお、この場合、クラッチ機構は、挟持部18dを
上記円弧部18bのような形状とし、挟持部18dと上
記係合片とにて構成すれば良い。
【0077】また、本発明は、駆動源である電動モータ
(ステップモータ12)の動力を垂直フィン7に伝達す
る機構は、どのようなタイプのものであっても良く、上
述した各実施形態に限定されるものでは無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1、第2実施形態における風向自動
変更装置に設置位置を示す図である。
【図2】図1中上方から下方に向けて見た風向自動変更
装置の透視図である。
【図3】図2中上方から下方に向けて見た上面図であ
る。
【図4】図2中左側から右側に向けて見た側面透視図で
ある。
【図5】上記第1実施形態における自動揺動機構4の単
体図である。
【図6】図5を紙面と平行に切った一部断面図である。
【図7】図2中左側ら右側に向けて見た自動揺動機構4
の側面図でる。
【図8】図5のB─B断面図である。
【図9】本実施形態における風向自動変更装置の作動を
表すフローチャートである。
【図10】本実施形態における風向自動変更装置の作動
を表す図である。
【図11】図10を下方から上方に向けて見た下面図で
ある。
【図12】本実施形態における風向自動変更装置の作動
を表す図である。
【図13】本発明の第2実施形態における自動揺動機構
4の一部断面図である。
【図14】図13のC─C断面図である。
【符号の説明】
7…垂直フィン、12…ステップモータ、16、16a
…リンクロッド、18…連結クリップ、18a…押圧
部、18d…挟持部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮木 巧 愛知県大府市横根町惣作70 株式会社東 海理機製作所内 (72)発明者 原田 伊久磨 愛知県大府市横根町惣作70 株式会社東 海理機製作所内 (56)参考文献 特開 昭59−6744(JP,A) 実開 昭61−195249(JP,U) 実開 昭61−151151(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/34

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動モータ(12)に連結された動力伝
    達部を介して風向きを変更する複数の風向板(7)を自
    動的に揺動可能に構成されており、 前記動力伝達部には、前記風向板(7)に所定値以上の
    外力が加えられると、前記電動モータ(12)から前記
    風向板(7)への動力伝達を遮断するクラッチ機構(1
    7、18)が備えられた風向自動変更装置において、 前記動力伝達部は、前記電動モータ(12)側に連結さ
    れたモータ側伝達部材(16、16a)を有し、 前記クラッチ機構(17、18)は、前記風向板(7)
    と前記モータ側伝達部材(16、16a)との間に設け
    られており、 前記クラッチ機構(17、18)は、前記モータ側伝達
    部材(16、16a)と連結するモータ側連結部(18
    a)と、前記風向板側(7)と連結する風向側連結部
    (18d)とを有し、 前記風向側連結部(18d)は、前記風向板側(7)を
    直接挟み込むように係合しており、前記モータ側伝達部材(16、16a)には、外面が円
    弧状に形成された連結部(17 )が備えられており、前記モータ側連結部(18a)は、前記連結部(17)
    の前記円弧状外面を弾性力にて 挟み込んで摩擦係合する
    ようになっており、前記風向板(7)に所定値以上の外力が加えられると、
    前記モータ側連結部(18a) が前記連結部(17)に
    対して回転して前記電動モータ(12)から前記風向板
    (7)への動力伝達を遮断するように構成されているこ
    とを特徴とする風向自動変更装置。
  2. 【請求項2】前記複数の風向板(7)には、これらを一
    体的に揺動可能に連結する連結板(8a、8b)が設け
    られており、 これら連結板(8a、8b)には、前記風向板(7)の
    板面の方向に延びるようにしてアーム部(9)が形成さ
    れており、 このアーム部(9)には、前記風向側連結部(18d)
    が、前記風向板(7)の揺動する揺動方向から挟み込む
    ように係合されていることを特徴とする請求項1記載の
    風向自動変更装置。
  3. 【請求項3】前記モータ側連結部(18a)と前記風向
    側連結部(18d)とは、弾性を有する金属にて一体形
    成されていることを特徴とする請求項1または2記載の
    風向自動変更装置。
  4. 【請求項4】前記電動モータ(12)は、回転子(12
    c)と、この回転子(12c)の外周部に配置された固
    定子(12b)とを有し、前記モータ側伝達部材(16、16a)は、前記回転子
    (12c)の回転運動により、 前記回転子(12c)の
    回転軸心方向に直線往復運動するように構成されてお
    り、前記モータ側伝達部材(16、16a)は、前記直線往
    復運動の方向が、前記風向板( 7)が揺動する揺動方向
    と一致するように配置されていることを特徴とする請求
    1ないし3のいずれか1つに記載の風向自動変更装
    置。
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