JP3476980B2 - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP3476980B2 JP27541195A JP27541195A JP3476980B2 JP 3476980 B2 JP3476980 B2 JP 3476980B2 JP 27541195 A JP27541195 A JP 27541195A JP 27541195 A JP27541195 A JP 27541195A JP 3476980 B2 JP3476980 B2 JP 3476980B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、除湿サイクルの機
能を有する空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和機は、圧縮機、室外熱交換器、
膨張機構、室内熱交換器を順次接続して冷媒を循環させ
る冷凍サイクルを備え、室外熱交換器を凝縮器、室内熱
交換器を蒸発器として機能させることにより、室内を冷
房することができる。また、冷房にともない、空気中の
水分が室内熱交換器で凝縮するので、室内を除湿するこ
とができる。
【0003】ただし、室温はあまり高くなくて湿気が多
くなる時期は、冷房よりも、除湿そのものが望まれる。
冷房運転とは別に除湿運転の機能を独立して有する空気
調和機として、室内熱交換器を二分して両熱交換器の間
に膨張弁を介在させることにより、一方の熱交換器を蒸
発器、もう一方の熱交換器を室外熱交換器と同じく凝縮
器(再熱器)として機能させ、蒸発器側で冷却および除
湿した空気を凝縮器側で暖めて室内に吹出すようにして
いるものもあるが、室内ユニットに膨張弁があるため、
冷媒の急激な膨張音が室内に漏れて住人が不快を感じて
しまう。
【0004】また、凝縮器(室外熱交換器+再熱器)が
大きくて蒸発器が小さいというアンバランスなサイクル
となるため、凝縮器で液化した冷媒が蒸発器で蒸発しき
れないまま圧縮機に吸い込まれてしまう液バックを生じ
たり、凝縮器に冷媒が溜まり込んで圧縮機が異常過熱す
るなどの心配がある。
【0005】そこで、室外ユニットに膨張弁を備え、こ
の膨張弁の絞りをきつくして、室内ユニット内の室内熱
交換器での蒸発圧力を下げ、この室内熱交換器の一部で
冷媒の蒸発を終わらせ、残り部分を過熱域となるよう制
御することにより、実質的な除湿運転が得られる提案が
なされている。
【0006】すなわち、膨張弁を電動化して、除湿運転
時に開度を極端に絞る。室内熱交換器一部における蒸発
圧力が下がって蒸発温度が低下し、蒸発温度と吸込み空
気温度との差が大きくなる。
【0007】これにより、熱交換器一部で冷媒と空気の
熱交換が促進され、冷媒の蒸発は熱交換器一部だけで終
わる。熱交換器の残りの部分では冷媒の過熱域が大きく
なり、残り部分全てが過熱域となって吸込み温度に近付
くため、ここでは熱交換が起こらない。吸込み空気は冷
却除湿されたあと温度上昇して、除湿がなされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このようにして比較的
簡素な構成にして除湿運転が可能となるが、膨張弁での
絞りが大であるところから、冷媒を室内熱交換器に導く
配管自体の温度も低温化する。
【0009】このように冷媒を室内熱交換器に導く配管
である渡り配管および補助配管が低温になると、この配
管の表面が結露してしまう。渡り配管はある程度の断熱
材が被包されているが、比較的低い温度だとやはり結露
が生じ、また、補助配管には断熱材が被包されていない
上に、低温の状態となってしまうから、結露が生じ易
い。放置すれば、室内ユニットから部屋に露が流下する
虞がある。
【0010】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、その目的とするところは、渡り配管および室内熱交
換器の冷媒入り口部に接続される補助配管での結露を完
全に防止して、室内熱交換器の一部で冷媒の蒸発を終わ
らせ、残り部分を過熱域とした除湿運転をなす空気調和
機を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を満足するため
本発明の空気調和機は、請求項1として、圧縮機、室外
熱交換器、膨張弁、室内熱交換器を順次接続して冷媒を
循環させる冷凍サイクルと、上記圧縮機の吐出冷媒が室
外熱交換器、膨張弁、室内熱交換器を通って圧縮機に戻
る冷房サイクルを形成し、かつ膨張弁を所定開度に設定
して冷房運転を実行する冷房運転手段と、除湿サイクル
における室内熱交換器の冷媒入り口部に設けられ、室内
熱交換器に導かれる冷媒の流通を絞る絞り手段と、上記
圧縮機の吐出冷媒が室外熱交換器、膨張弁、絞り手段、
室内熱交換器を通って圧縮機に戻る除湿サイクルを形成
し、かつ室内熱交換器の一部で冷媒の蒸発が完了し、残
りの部分では過熱域になるよう絞り手段での絞り量の設
定に対応して膨張弁の開度を制御し除湿運転を実行する
除湿運転手段とを具備したことを特徴とする。
【0012】請求項2として、請求項1記載の上記絞り
手段は、キャピラリーチューブであることを特徴とす
る。請求項3として、請求項1記載の上記絞り手段は、
室内熱交換器に接続される補助配管に設けられ、冷媒入
り口部接続側端部の管径を、膨張弁接続側端部の管径よ
りも細く設定したリデュース管であることを特徴とす
る。
【0013】請求項4として、請求項1記載の上記絞り
手段は、配管接続具を備えた室内熱交換器に接続される
補助配管に設けられ、冷媒出口部側の配管接続具の内径
寸法よりも細い内径寸法を有する、冷媒入り口部側の配
管接続具であることを特徴とする。
【0014】請求項5として、請求項1記載の上記絞り
手段は、室内熱交換器の冷媒出口部に接続される補助配
管の管径よりも細い管径を有する、室内熱交換器の冷媒
入り口部に接続される補助配管であることを特徴とす
る。
【0015】請求項6として、請求項1ないし請求項5
記載の上記絞り手段は、冷媒出口部に接続される出口側
補助配管よりも、より断熱されることを特徴とする。以
上のような課題を解決する手段を備えることにより、請
求項1の発明では、室内熱交換器の一部で吸込み空気が
冷却除湿されるが、残りの過熱域では吸込み空気はその
ままの状態で流通する。しかも、室内熱交換器による冷
却はその一部で行なわれるので冷却量は小さく、吸込み
空気はあまり温度低下せずに除湿だけが行われて室内へ
と吹出される。
【0016】この除湿運転時に、冷媒が室内熱交換器に
導かれるまでに、膨張弁と絞り手段との2段階で絞られ
る。したがって、膨張弁での絞り程度は小さくてすみ、
露点温度に近い温度に上げられてから絞り手段に導かれ
るので、室内熱交換器の冷媒入り口部での結露発生が抑
制される。
【0017】請求項2ないし請求項5の発明は、冷媒の
絞り手段の実施の態様を限定しており、作用的に請求項
1の発明と一致する。請求項6の発明は、断熱構造を採
用して、絞り手段自体の結露を防止する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。図1において、1は室内
ユニットで、前面に室内空気の吸込口2を有し、上面に
も室内空気の吸込口3を有し、さらに前面下部に空調用
空気(冷房空気、除湿空気、暖房空気など)の吹出口4
を有している。
【0019】室内ユニット1内には、上記吸込口2,3
から吹出口4にかけて通風路5が形成される。この通風
路5において、吸込口2,3の内側に防塵用(および消
臭用)のフィルタ6が設けられ、そのフィルタ6の内側
に室内熱交換器Sが配設される。
【0020】この室内熱交換器Sは、主熱交換器8およ
び補助熱交換器7とから構成される。そして、両熱交換
器7,8の内側に横流型の室内ファン9が配設される。
上記主熱交換器8は、第1熱交換器8aと第2熱交換器
8bの二つに分けられ、両熱交換器8a,8bが室内フ
ァン9を囲むように逆V字状に配置される。第1熱交換
器8aは前面の吸込口2に対向し、第2熱交換器8bは
上面の吸込口3に対向する。
【0021】そして、第2熱交換器8bと吸込口3との
間、すなわち室内空気の吸込み流路において第2熱交換
器8bより上方の風上側となる位置に、補助熱交換器7
が配置される。
【0022】第1熱交換器8aの放熱フィンと第2熱交
換器8bの放熱フィンとは互いに接触しているが、第2
熱交換器8bの放熱フィンと補助熱交換器7の放熱フィ
ンとの間には隙間が確保されて両放熱フィンが非接触の
状態にある。
【0023】そして、第1熱交換器8aおよび第2熱交
換器8bからなる主熱交換器8と補助熱交換器7には、
主熱交換器8から補助熱交換器7に亘って冷媒を流通す
る1系統の冷媒流路が設けられる。
【0024】図3に示すように、主熱交換器8の冷媒流
路端部に補助配管52が接続され、補助熱交換器7の冷
媒流路端部に絞り手段であるキャピラリチューブ50を
介して補助配管51が接続される。
【0025】すなわち、室内ユニットに組み込まれる補
助熱交換器7からキャピラリチューブ50を介して補助
配管51が突出した状態で、空気調和機製造工場から出
荷される。主熱交換器8からも、補助配管52が突出し
た状態で出荷される。
【0026】そして、室内ユニットを所定の部位に取付
け、かつ図示しない室外ユニットを据え付けた状態で、
室外ユニットから延出される渡り配管端部Pa,Pbを
上記補助配管51,52端部に設けられる配管接続具
(いわゆるユニオン)53,54を介して接続して、空
気調和機の配管作業が完了する。
【0027】上記補助熱交換器7に接続される補助配管
51およびキャピラリチューブ50は、除湿運転時に冷
媒の入り口側になる。上記主熱交換器8に接続される補
助配管52は、除湿運転時に冷媒の出口側になる。
【0028】なお、補助熱交換器7に接続される補助配
管51およびキャピラリチューブ50には断熱材55が
被包されていて、主熱交換器8に接続される補助配管5
2よりも、より断熱効果が得られるようになっている。
【0029】再び図1に示すように、第1熱交換器8a
の下方にドレン受け部19aが形成される。第2熱交換
器8bおよび補助熱交換器7の下方にも、ドレン受け部
19bが形成される。
【0030】通風路5において、室内ファン9の下流側
の吹出口4を臨む位置に、左右方向ルーバ10が設けら
れる。左右方向ルーバ10より下流側には、吹出口4の
位置に、複数の上下方向ルーバ11,11が上下に並べ
て設けられる。
【0031】一方、図2に示すように、圧縮機21の吐
出口に四方弁22を介して室外熱交換器23が配管接続
され、その室外熱交換器23に膨張機構たとえば電動膨
張弁24が配管接続される。この電動膨張弁24は、入
力される駆動パルスの数に応じて開度が連続的に変化す
る。
【0032】電動膨張弁24から補助熱交換器7の補助
配管51に配管接続され、その補助熱交換器7の他端に
主熱交換器8(第1熱交換器8aおよび第2熱交換器8
b)が配管接続される。そして、主熱交換器8の補助配
管52に上記四方弁2を介して圧縮機1の吸込口が配管
接続される。
【0033】このようにして構成される空気調和機にお
いて、冷房時は、図示実線矢印で示すように、圧縮機1
から吐出される冷媒が四方弁22から室外熱交換器2
3、電動膨張弁24、補助熱交換器7、主熱交換器8へ
と順次に流れ、主熱交換器8を経た冷媒が四方弁22を
通って圧縮機1に戻る冷房サイクルが形成される。すな
わち、室外熱交換器23が凝縮器、補助熱交換器7およ
び主熱交換器8が蒸発器として機能する。
【0034】暖房時は、四方弁22が切換わることによ
り、図示破線矢印で示すように、圧縮機1から吐出され
る冷媒が四方弁22から主熱交換器8、補助熱交換器
7、電動膨張弁24、室外熱交換器23へと順次に流
れ、室外熱交換器23を経た冷媒が四方弁22を通って
圧縮機1に戻る暖房サイクルが形成される。すなわち、
補助熱交換器7および主熱交換器8が凝縮器、室外熱交
換器23が蒸発器として機能する。
【0035】図2にも示すように、補助熱交換器7の出
口側の熱交換パイプに熱交換器温度センサ13が取付け
られ、第1熱交換器8aの中間部の熱交換パイプに熱交
換器温度センサ14が取付けられる。
【0036】吸込口2から主熱交換器8にかけての室内
空気の吸込み流路に、室内温度センサ15および室内湿
度センサ16が設けられる。室外熱交換器23に熱交換
器温度センサ17が取付けられる。また、室外熱交換器
23の近傍に室外ファン25が設けられ、この室外ファ
ン25の運転により吸込まれる室外空気が室外熱交換器
23に供給される。この室外空気の吸込み流路に、室外
温度センサ18が設けられる。
【0037】商用交流電源30に、インバータ回路3
1、速度制御回路32,33、および制御部40が接続
される。そして、制御部40に、インバータ回路31、
速度制御回路32,33、上下方向ルーバ用モータ11
M、熱交換器温度センサ13,14、室内温度センサ1
5、室内湿度センサ16、熱交換器温度センサ17、室
外温度センサ18、四方弁22、電動膨張弁24、およ
び受光部41が接続される。
【0038】インバータ回路31は、電源電圧を整流
し、それを制御部40の指令に応じた周波数F(および
電圧)の交流に変換し、出力する。この出力は、圧縮機
21の駆動モータ(圧縮機モータ)の駆動電力となる。
【0039】速度制御回路32は、室外ファンモータ2
5Mに対する電源電圧の供給制御(たとえば通電位相制
御)により、室外ファンモータ25Mの速度(室外ファ
ン25の送風量)を制御部40の指令に応じた速度に設
定する。速度制御回路33は、室内ファンモータ9Mに
対する電源電圧の供給制御(たとえば通電位相制御)に
より、室内ファンモータ9Mの速度(室内ファン9の送
風量)を制御部40の指令に応じた速度に設定する。
【0040】受光部42は、リモートコントロール式の
操作器(以下、リモコンと略称する)から送出される赤
外線光を受光する。制御部40は、空気調和機の全般に
わたる制御を行なうもので、主要な機能手段として次の
[1]から[3]を備える。
【0041】[1]リモコン42で冷房運転モードが設
定されると、冷房サイクルを形成して室外熱交換器23
を凝縮器、室内熱交換器Sを構成する補助熱交換器7お
よび主熱交換器8を共に蒸発器として機能させ、かつ電
動膨張弁24を所定開度に設定して冷房運転を実行する
冷房運転手段。
【0042】[2]リモコン42で除湿運転モードが設
定されると、除湿サイクルを形成するとともに、室内熱
交換器Sの一部である補助熱交換器7で冷媒が蒸発して
主熱交換器8では冷媒が過熱域になるよう、絞り手段で
あるキャピラリチューブ50の絞り量の設定から電動膨
張弁24の開度を制御して、除湿運転を実行する除湿運
転手段。
【0043】[3]除湿運転が開始されるときの電動膨
張弁24の初期開度を冷房運転開始時の初期開度より小
さく設定する制御手段。つぎに、上記の構成の作用を説
明する。
【0044】リモコン42で除湿運転モードが設定さ
れ、かつ運転開始操作がなされると、圧縮機21が起動
されて除湿サイクルが形成されるとともに、室内ファン
9および室外ファン25の運転が開始され、除湿運転の
開始となる。
【0045】除湿運転時、室内ユニット1に吸込まれる
空気の温度Taが室内温度センサ15で検知され、その
検知温度Taと設定温度Tsとの差ΔT(=Ta−T
s)が求められる。そして、温度差ΔTに応じて圧縮機
21の運転周波数Fが制御される。すなわち、温度差Δ
Tが大きいほど、運転周波数Fが高く設定されて圧縮機
21の能力が増大される。
【0046】この運転周波数制御と同時に、補助熱交換
器8で冷媒の蒸発が完了して主熱交換器7では冷媒が過
熱域になるよう、キャピラリチューブ50の絞り量の設
定から、電動膨張弁24の開度が制御される。
【0047】この開度制御により、吸込み空気はほとん
ど補助熱交換器7でのみ冷却および除湿され、主熱交換
器8では熱交換しないまま室内に吹出される。補助熱交
換器7に付着する水分は、同熱交換器7の熱交換パイプ
および放熱フィンを伝わってドレン受け部19に滴下す
る。
【0048】ここで、補助熱交換器7による除湿作用に
ついて詳しく説明する。運転周波数Fが上昇すると、冷
媒の循環量が増える。仮に、いかなる運転周波数に対し
ても温度差の目標値が一定であったならば、冷媒循環量
が増えることによって、補助熱交換器7だけで冷媒の蒸
発が終了せずに、主熱交換器8でも冷媒の蒸発が起こる
ことになる。こうなると、除湿の機能だけでなく、冷房
(つまり室内空気の温度を下げる)の機能も発揮されて
しまう。
【0049】運転周波数の変化に応じて温度差を変える
ことができれば、たとえ冷媒循環量が増えても、補助熱
交換器7だけで冷媒の蒸発を終わらせることができる。
そこで、所定値を運転周波数に比例した値に設定するよ
うにしている。これにより、圧縮機能力の変化にかかわ
らず、除湿作用を補助熱交換器7のみに与えて室内温度
の低下を確実に抑制できる。
【0050】温度差が所定値より小さいならば、補助熱
交換器7の温度(つまり蒸発温度)が高めの状態にある
と判断されるので、電動膨張弁24の開度を絞る方向に
制御する。
【0051】電動膨張弁24の開度が絞られると、蒸発
圧力が下がって蒸発温度が低下し、蒸発温度と吸込み空
気温度との差が大きくなる。この電動膨張弁24の開度
を絞ることによって一段目の絞り作用がなされ、冷媒
は、補助配管51を介してキャピラリチューブ50に導
かれ、2段目の絞り作用がなされる。
【0052】これにより、補助熱交換器7での冷媒と空
気の熱交換が促進され、冷媒の蒸発は補助熱交換器7だ
けで終わる。このとき冷媒の過熱域が大きくなり、主熱
交換器8では全てが過熱域となって、主熱交換器8の温
度が吸込み空気温度に近付く。すなわち、主熱交換器8
では冷却作用が起こらない。結果として、補助熱交換器
7と主熱交換器8を流通する空気は除湿のみなされて、
吹出し口4から吹出され、除湿作用がなされる。
【0053】図8に、A曲線で示すように、冷媒は上記
電動膨張弁24で一段目の絞りがなされたあとの、露点
温度近くに上がった状態から入り口側の補助配管51に
導かれるので、渡り配管Pa,Pbおよび補助配管51
での結露の発生がない。
【0054】しかも、この補助配管51およびキャピラ
リチューブ50は断熱材55で被包され、主熱交換器8
に接続される補助配管52よりも、より断熱効果が得ら
れて露付きがない。
【0055】そして、補助配管51からキャピラリチュ
ーブ50を流通する際に、所定圧まで絞られてから補助
熱交換器7に導かれるので、補助熱交換器における冷却
除湿作用が顕著となり、主熱交換器8に導かれて過熱域
の範囲がより拡大することとなる。
【0056】同図に、B曲線で示すように、単純に電動
膨張弁のみの絞り量の決定で冷媒が補助熱交換器に導か
れるような構成であると、電動膨張弁の絞り量が極めて
大となり、蒸発圧力と蒸発温度が下がった状態で冷媒は
渡り配管および補助配管を流通する。そのため、露点温
度との差が大となって、結露し易くなる。
【0057】同図に示すC曲線は、従来の除湿運転での
室内熱交換器の温度変化を示す。入り口側補助配管から
出口側補助配管に至るまで、露点温度以上であって露付
きがない反面、先に説明したように、十分な除湿能力が
得られないという不具合がある。
【0058】なお、上記実施の形態においては、絞り手
段としてキャピラリチューブ50を適用して説明した
が、これに限定されるものではなく、以下に説明するよ
うにしても良い。
【0059】すなわち、図4に示すように、補助配管と
してリデュース管51Aを用いる。このリデュース管5
1Aは、一方の端部側の管径が、他方の端部側の管径よ
りも細く形成されるものである。
【0060】細い管径側端部aは補助熱交換器7の冷媒
入り口部に接続され、太い管径側端部bには配管接続具
53が接続され、ここでは図示しない上記渡り配管と連
通することとなる。そして、リデュース管51Aの全周
面に亘って断熱材55が被包され、主熱交換器8接続側
の補助配管52よりも断熱効果が得られる。
【0061】このような構成であれば、リデュース管5
1Aの細径部分で所定の絞り作用をなすこととなり、上
記実施例と同様の除湿作用が得られる。そして、リデュ
ース管51Aに露付きの現象が現れないですむ。
【0062】図5に示すような構成であっても良い。こ
の場合、補助熱交換器7に接続される補助配管51と、
主熱交換器8に接続される補助配管52とも、互いに管
径φd,φdが同一である。そして、先に説明したよう
に、補助熱交換器7接続側の補助配管51は断熱材55
で被包されることは変わりがない。
【0063】ただし、補助熱交換器7側,主熱交換器8
側とも、それぞれの補助配管51,52端部に設けられ
る配管接続具53A,54の内径寸法を異ならせたもの
を用いる。
【0064】図6(A)に示すように、主熱交換器8接
続側の補助配管52端部に設けられる配管接続具54
は、その内径寸法φD1 が大である、標準品である。ま
た、同図(B)に示すように、補助熱交換器7接続側の
補助配管51端部に設けられる配管接続具53Aは、そ
の内径寸法φD2 が上記内径寸法φD1 よりも小であ
る、特注品を用いる。(φD1 >φD2 ) このことから、除湿運転時に、補助熱交換器7接続側の
補助配管51に導かれる段階で、配管接続具によって所
定圧まで絞られることとなり、上記実施の形態と同様の
除湿作用が得られる。そして、渡り配管Pa,Pbに露
付きの現象が現れないですむ。
【0065】図7に示すような構成であっても良い。こ
の場合、補助熱交換器7に接続される補助配管51Bの
直径φda は、主熱交換器8に接続される補助配管52
の直径φdよりも小さく形成される。(φda <φd) すなわち、補助熱交換器7接続側の補助配管51Bは全
体的に冷媒の絞り機能を備えている。そして、先に説明
したように、この補助配管51Bは断熱材55で被包さ
れることは変わりがなく、この端部に設けられる配管接
続具53bは補助配管51Bの管径φda に適応するも
のが用いられる。
【0066】このことから、除湿運転時に、補助熱交換
器7接続側の補助配管51Bに導かれた冷媒は、補助配
管全体で所定圧まで絞られ、上記実施例と同様の除湿作
用が得られる。そして、渡り配管Pa,Pbに露付きの
現象が現れないですむ。なお、本発明は上記各実施の形
態に限定されるものではなく、要旨を変えない範囲で種
々変形実施可能である。
【0067】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の発明で
は、室内熱交換器の一部で冷媒の蒸発が完了して残りの
部分では冷媒が過熱域になるように、絞り手段の絞り量
の設定に対応して膨張弁の開度を制御し、これにより除
湿運転を実行したので、電気ヒータによる消費電力の増
大、室内への不快音の漏洩、液バックや圧縮機の異常過
熱等々が生じることなく、室内温度低下のない除湿を行
なうことができ、しかも除湿作用時の渡り配管および補
助配管における結露を確実に防止できるという効果を奏
する。
【0068】上記絞り手段として、請求項2の発明では
キャピラリチューブとし、請求項3の発明では冷媒入り
口部接続側端部の管径を、膨張弁接続側端部の管径より
も細く設定したリデュース管とし、請求項4の発明では
冷媒出口部側の配管接続具の内径寸法よりも細い内径寸
法を有する、冷媒入り口部側の配管接続具とし、請求項
5の発明では室内熱交換器の冷媒出口部に接続される補
助配管の管径よりも細い管径を有する、室内熱交換器の
冷媒入り口部に接続される補助配管としたから、いずれ
も比較的簡素な構成にて必要な効果を得られ、コストに
与える影響を極力抑制できる。請求項6では、上記絞り
手段を冷媒出口部に接続される出口側補助配管よりも、
より断熱構造としたから、結露の発生を完全に抑制でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す、室内ユニットの縦
断面図。
【図2】同実施の形態の、冷凍サイクルの構成および制
御回路の構成を示す図。
【図3】同実施の形態の、室内熱交換器の構成図。
【図4】他の実施形態の、室内熱交換器の構成図。
【図5】他の実施形態の、室内熱交換器の構成図。
【図6】(A)は、図5の主熱交換器に接続される補助
配管に設けられる配管接続具の斜視図。(B)は、図5
の補助熱交換器に接続される補助配管に設けられる配管
接続具の斜視図。
【図7】他の実施形態の、室内熱交換器の構成図。
【図8】室内熱交換器における熱交換器部位と温度変化
の関係を示す図。
【符号の説明】
21…圧縮機、23…室外熱交換器、24…電動膨張
弁、S…室内熱交換器、7…補助熱交換器、8…主熱交
換器、50…キャピラリチューブ、51A…リデュース
管、53A…配管接続具、51B…補助配管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 誠 静岡県富士市蓼原336番地 東芝エフ・ イ・シー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−214757(JP,A) 特開 平4−155159(JP,A) 特開 平3−279741(JP,A) 特開 平7−174428(JP,A) 特開 平6−323662(JP,A) 特開 平7−324776(JP,A) 特開 平5−149647(JP,A) 実開 平2−131170(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 5/00 102

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、室内熱交
    換器を順次接続して冷媒を循環させる冷凍サイクルと、 上記圧縮機の吐出冷媒が室外熱交換器、膨張弁、室内熱
    交換器を通って圧縮機に戻る冷房サイクルを形成し、か
    つ膨張弁を所定開度に設定して冷房運転を実行する冷房
    運転手段と、 除湿サイクルにおける室内熱交換器の冷媒入り口部に設
    けられ、室内熱交換器に導かれる冷媒の流通を絞る絞り
    手段と、 上記圧縮機の吐出冷媒が室外熱交換器、膨張弁、絞り手
    段、室内熱交換器を通って圧縮機に戻る除湿サイクルを
    形成し、かつ室内熱交換器の一部で冷媒の蒸発が完了
    し、残りの部分では過熱域になるよう絞り手段での絞り
    量の設定に対応して膨張弁の開度を制御し除湿運転を実
    行する除湿運転手段とを具備したことを特徴とする空気
    調和機。
  2. 【請求項2】上記絞り手段は、キャピラリーチューブで
    あることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  3. 【請求項3】上記絞り手段は、室内熱交換器に接続され
    る補助配管に設けられ、冷媒入り口部接続側端部の管径
    を、膨張弁接続側端部の管径よりも細く設定したリデュ
    ース管であることを特徴とする請求項1記載の空気調和
    機。
  4. 【請求項4】上記絞り手段は、配管接続具を備えた室内
    熱交換器に接続される補助配管に設けられ、冷媒出口部
    側の配管接続具の内径寸法よりも細い内径寸法を有す
    る、冷媒入り口部側の配管接続具であることを特徴とす
    る請求項1記載の空気調和機。
  5. 【請求項5】上記絞り手段は、室内熱交換器の冷媒出口
    部に接続される補助配管の管径よりも細い管径を有す
    る、室内熱交換器の冷媒入り口部に接続される補助配管
    であることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  6. 【請求項6】上記絞り手段は、冷媒出口部に接続される
    出口側補助配管よりも、より断熱されることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項5記載の空気調和機。
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