JP3476163B2 - 工具形状の認識方法 - Google Patents

工具形状の認識方法

Info

Publication number
JP3476163B2
JP3476163B2 JP10061695A JP10061695A JP3476163B2 JP 3476163 B2 JP3476163 B2 JP 3476163B2 JP 10061695 A JP10061695 A JP 10061695A JP 10061695 A JP10061695 A JP 10061695A JP 3476163 B2 JP3476163 B2 JP 3476163B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tool
measurement
feed amount
average value
grindstone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10061695A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08267343A (ja
Inventor
正雄 ▲はし▼本
大治 青山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Priority to JP10061695A priority Critical patent/JP3476163B2/ja
Publication of JPH08267343A publication Critical patent/JPH08267343A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3476163B2 publication Critical patent/JP3476163B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)
  • Numerical Control (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、NC工作機械加工で用
いる工具の形状を認識する方法に関し、特に、ジグ研削
盤や円筒研削盤で用いる軸付砥石、あるいはマシニング
センタやフライス盤で用いる側面形状を有するエンドミ
ルなどの形状の認識に適した工具形状認識方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】NC(数値制御)によって自動加工を行
なう工作機械においては、最適な工具作動範囲及び工具
径オフセット量を設定するため、加工の開始に先立っ
て、使用する工具についての情報をNC装置に入力して
おく必要がある。例えば、切削加工を行なう工作機械で
は、工具作動範囲を設定するためには工具端面とワーク
テーブルとの相対位置を求め、工具径オフセット量を設
定するには工具径を求めている。これら工具に関する情
報も、加工作業の完全自動化を達成するため、NC装置
からの指令にもとづいて自動的に測定する必要がある。
【0003】このような観点から、工具の端面,径,摩
耗具合などの情報を自動的に測定する手段が種々開発さ
れており、これらにおける工具の検出方法としては、機
械的接点を用いたもの、電気導通を利用したもの、加速
度センサを用いたものあるいはCCDカメラを用いたも
のなどがある。
【0004】しかしながら、上述した工具の測定方法
は、切削工具やドリルなどの測定には比較的容易に適用
できるものの、NCジグ研削盤や円筒研削盤に用いる軸
付砥石などには適用することが困難であった。
【0005】軸付砥石は、スチール材や超硬材で製作し
た円柱形状のシャンクの端面から一定幅にわたって砥粒
を付けた工具であり、図1(A)に示す、砥石端面eか
らシャンク11の一部分に砥粒12を付着させた一般的
なタイプの砥石10と、図1(B)に示す、砥石端面e
からシャンク16の細径部全体に砥粒17を付着させた
シャンク剛性の低い極細タイプの砥石15などがある。
【0006】図2は、軸付砥石10を用いて加工を行な
う場合における、工具作動範囲の一般的な例を示す。同
図において、加工範囲tは、ワーク1の基準面2からT
s’及びTe’の距離離れた加工開始位置Ts及び加工
終了位置Teで指定されており、Z軸上の軸付砥石10
を回転させ、オシレーションしながら、XY軸面で形状
軌跡を描いて加工を行なう。ここで、オシレーション
は、上死点座標Zuと下死点座標Zdで設定した一定の
範囲を軸付砥石10を繰り返し上下動させることにより
行なっており、ワークテーブル3の動きとは同期させず
に単軸で制御している。また、オシレーションすること
で、砥石の凹凸による加工面粗さと寸法精度への影響を
防いでいる。
【0007】このオシレーションを行なう際、軸付砥石
10のストレート部cをできるだけ多く、加工範囲tに
接触させるように位置設定しなければならない。また、
オシレーションの上死点座標Zu、下死点座標Zdの設
定が不適切な場合、砥石の接触面積の変化によって、加
工時の研削抵抗が変化する。さらに、研削抵抗の変化量
が大きいと砥石の撓み量も変化し、加工面のテーパやタ
イコ形状など寸法劣化を起こす原因となり、剛性の低い
細径砥石になると、この影響は避けられない。したがっ
て、工具作動範囲を自動設定するには、軸付砥石10の
端面位置eに加え、端面eから距離a’だけ離れた下方
有効位置a、端面eから距離b’だけ離れた上方有効位
置b、下方有効位置aから上方有効位置bまでのストレ
ート部cなどの軸付砥石の外径形状も実測できなければ
実現できない。
【0008】しかしながら、上述した従来の工具測定方
法では、軸付砥石10における下方有効位置a、上方有
効位置b及びストレート部cなどを測定することができ
なかった。このため、軸付砥石10における工具作動範
囲の設定は、現在においても、作業者が軸付砥石を実際
にワークにあてがい、位置関係を目視確認し、そのとき
の機械座標値を読み取り、NCプログラム等で設定して
いた。
【0009】また、工具径オフセット量が大き過ぎると
エアーカット(加工しないで空回りする)が多くなり、
小さ過ぎると切り込み過ぎて砥石の損傷やワーク不良に
つながることから、軸付砥石においても工具径オフセッ
トを行なう必要がある。この場合、軸付砥石は砥粒凹凸
があるので、回転しながら工具径を測定する必要があ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように軸付砥石
にあっては、工具作動範囲設定のために必要となる上方
有効位置、下方有効位置及びストレート部の測定を自動
的に行なうことができず、作業者がマニュアルで行なっ
ていたため、正確さと迅速性に欠けるとともに、極微細
砥石などにあってはマニュアルによる測定さえも非常に
難しいという問題があった。
【0011】また、オフセット量をセットするために行
なう工具径の測定にあっては、加工時の砥石回転数が細
径砥石で100,000〜200,000r.p.mの
高速回転であり、砥石の振れなどの影響を考慮して実加
工回転数での測定を行なう必要があるが、実加工回転数
での工具径測定を接触感知で行なった場合、測定端子部
分の摩耗が避けられず、正確さに欠けるとともに、測定
装置の保守の面でも大きな問題があった。さらに、CC
Dカメラを用いたものにあっては、測定装置が高価かつ
大型になるという問題があった。
【0012】本発明は上記の問題点を解決すべくなされ
たもので、軸付砥石,エンドミルなどの工具作動範囲設
定のために必要となる工具の端面位置,上方有効位置及
び下方有効位置の測定を自動的かつ正確に行なうことが
できるとともに、オフセット量を設定するために必要な
工具径の測定を、実加工回転数で回転させつつ行なうこ
とができる工具形状認識方法の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、 工具を、計測開始位置からレーザ測定器の方向にステ
ップ送りし、前記レーザ測定器によって工具端面が検出
されたときに工具を少なくとも1ステップ分戻し、 1ステップの送り量を前回の1ステップの送り量より
小さくして再度前記工具をレーザ測定器の方向にステッ
プ送りし、前記レーザ測定器によって工具端面が検出さ
れたときに前記工具を少なくとも今回の1ステップ分だ
け戻し、 前記の動作を、1ステップの送り量が、あらかじめ
設定してある最終ステップの送り量と同じか小さくなる
まで繰り返し、 1ステップの送り量が最終ステップの送り量と同じか
小さくなったときに、前回の計測で工具端面を検出した
ときの工具送り座標を、前記工具の端面位置座標として
記憶する方法としてある。
【0014】また、請求項2記載の発明は、 工具を、計測開始位置からレーザ測定器の測定領域内
においてステップ送りしつつ、スキャニング計測して、
このときの工具外径の平均値を求め、前回までの測定デ
ータによって求めた工具外径平均値の範囲内に入ってい
るか否かを判定し、範囲内のときは次のスキャニング計
測を行なって、この動作を繰り返し、 前記平均値が前回までの測定データによって求めた平
均値の範囲外となったときに、工具を1ステップ分以上
戻し、 1ステップ分の送り量を前回の1ステップの送り量よ
り小さくして再度前記工具をレーザ測定器内においてス
キャニング計測し、 前記,,の動作を、1ステップの送り量が、あ
らかじめ設定してある最終ステップの送り量と同じか小
さくなるまで繰り返し、 1ステップの送り量が最終ステップの送り量と同じか
小さくなったときに、前回の計測で検出した工具外径平
均値が範囲外となったときの工具送り座標を工具上方有
効位置座標として記憶する方法としてある。
【0015】また、請求項3記載の発明は、 工具を、レーザ測定器の測定領域内において砥石上方
有効位置座標から計測開始位置まで移動させ、 その後、工具を下方有効位置方向にステップ送りしつ
つ、スキャニング計測して、このときの工具外径の平均
値を求め、前回までの測定データによって求めた工具外
径平均値の範囲内に入っているか否かを判定し、範囲内
のときは次のスキャニング計測を行なって、このの動
作を繰り返し、 前記平均値が前回までの測定データによって求めた平
均値の範囲外となったときに、工具を1ステップ分以上
戻し、 1ステップ分の送り量を前回の1ステップの送り量よ
り小さくして再度前記工具をレーザ測定器内においてス
キャニング計測し、 前記,,の動作を、1ステップの送り量が、あ
らかじめ設定してある最終ステップの送り量と同じか小
さくなるまで繰り返し、 1ステップの送り量が最終ステップの送り量と同じか
小さくなったときに、前回の計測で検出した工具外径平
均値が範囲外となったときの工具送り座標を工具下方有
効位置座標として記憶する方法としてある。
【0016】また、請求項4記載の発明は、工具を、
請求項2の方法で検出した前記工具の上方有効位置及び
請求項3の方法で検出した前記工具の下方有効位置の間
においてオシレーションさせ、このオシレーション時
に、前記レーザ測定器で測定したデータから工具外径の
平均値を求め、かつ、前記平均値の1/2を工具径オ
フセット量として記憶する方法としてある。
【0017】また、請求項5記載の発明は、請求項1の
工具端面位置座標の検出、請求項2の工具上方有効位置
座標の検出及び請求項3の工具下方有効位置座標の検出
を連続して行なうようにしてある。
【0018】また、請求項6記載の発明は、請求項1の
工具端面位置座標の検出、請求項2の工具上方有効位置
座標の検出、請求項3の工具下方有効位置座標の検出及
び請求項4の工具径のオフセット量検出を連続して行な
うようにしてある。
【0019】さらに、請求項7記載の発明は、前記工具
を軸付砥石としており、請求項8記載の発明は、前記工
具を回転させるようにしており、請求項9記載の発明
は、工具を少なくとも1ステップ戻した後における1ス
テップの送り量を前回の1ステップの送り量の1/2と
してある。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例方法について説明す
る。図3は本実施例方法を実施する際に用いる装置例で
ある。同図に示すように、ワーク1は治具4を介してワ
ークテーブル3の上部に載置してある。レーザ測定器2
0は、発光部21と受光部22とからなり、上記ワーク
テーブル3上又はワークテーブル3と同じ高さのテーブ
ル上に、ワークとの位置関係が明らかで、しかも工具の
作動範囲内に位置するよう載置してある。また、図示し
てないが、レーザ測定器20からの信号にもとづいて各
種処理を行ない、必要なデータを工作機械本体に出力す
る制御部が設けてある。
【0021】ここでレーザ測定器20は、発光部21か
ら高速でレーザ光23を走査するとともに、このレーザ
光23を遮るように入れられた工具10の端面及び外径
を検出する。また、制御部は、レーザ測定器20であら
かじめ指定したサンプルレートで測定した工具10の外
径データを統計処理し、工具径の最大,最小,平均,レ
ンジ,標準偏差及びサンプル数等のデータを求める。図
示せざる工作機械の本体は、上記制御部からの作動信号
にもとづいて、工具10をワーク1(ワークテーブル
3)との間で相対的にX,Y,Z軸方向へ移動させる。
【0022】次に、上記装置を用いて行なう工具形状認
識方法について説明する。まず、軸付砥石10,レーザ
測定器20及びワーク1の相互間の位置関係を図3に示
すように定める。すなわち、工作図にてワークの加工情
報は次の通りとする。 ・Ts:加工開始位置 ・Ts’:ワーク基準面から加工開始位置Tsまでの距
離 ・Te:加工終了位置 ・Te’:ワーク基準面から加工終了位置Teまでの距
離 ・t:加工範囲(Ts’−Te’) また、ワークテーブル3からワーク基準面2までの高さ
Hwは、あらかじめ計測しておく。Z軸座標と工具径デ
ータは一対の情報として扱い、工具の外形形状(凹凸)
の認識及び工具とワークテーブルとの相対位置を把握す
る。レーザ測定器20で求める各Z軸座標は次の通りと
する。 ・Ze:端面座標(基準位置6からZe’離れた座標) ・Za:下方有効位置座標(基準位置6からZa’離れ
た座標) ・Zb:上方有効位置座標(基準位置6からZb’離れ
た座標) ここで、基準位置6は、Z軸原点時の砥石端面位置であ
る。また、レーザ光23のワークテーブル3等からの高
さHlは、あらかじめ計測しておく。
【0023】図3に示す貫通孔の加工を行なう場合にお
いては、 ・Zu:上死点座標(−Zb’−Hl+Hw−Ts’) ・Zd:下死点座標(−Za’−Hl+Hw−Te’)
【0024】図3に示す底付加工を行なう場合において
は、 ・Zu:上死点座標(−Zb’−Hl+Hw−Ts’) ・Zd:下死点座標(−Ze’−Hl+Hw−Te’) で求められる(ただし、Z軸座標は、基準位置6を基準
としてワークテーブル方向が−方向となる)。また、O
s:オシレーション量(Zd〜Zu)も求められる。し
かし、上記の上死点座標Zu、下死点座標Zdの設定方
法は、加工開始位置Tsと下方有効位置a、加工終了位
置Teと上方有効位置b(底付加工ではe砥石端面)を
一致させた標準的なパターンであり、実際には、砥石タ
イプをワーク形状との関係から幾つかのパターンに分け
られる。
【0025】[砥石端面位置座標の検出]まず、砥石端
面位置座標Zeの検出方法について説明する。砥石10
をZ軸方向に移動させながら、砥石端面をレーザ光に徐
々に近ずけていく。そして、砥石10がレーザ光23を
遮り、サンプル数が0から何らかの数値に変化したとき
のZ軸位置を求め、この位置を砥石の端面の座標位置Z
eとして検出する。
【0026】砥石がレーザ光を遮る方向(−方向)にZ
軸移動する際のステップは、早送りによるステップ移動
及びステップ計測という処理を同一ステップ量で端面が
検出されるまで繰り返して行なう。また、ステップ量と
しては、1ステップの送り量が大きい初期ステップ量
(例えば、1.000mm)と、1ステップの送り量が
微小な最終ステップ量(例えば、0.001mm)を設
定しておく。
【0027】レーザ測定器20は連続測定が可能で、サ
ンプルレート(サンプリングの時間の間隔)を設定し一
定時間計測を行なう。また、図示しない制御部は、レー
ザ測定器からの測定データにもとづいて、寸法データ最
大,最小,平均,レンジ,標準偏差及びサンプル数等の
統計値を出力する機能を有している。
【0028】すなわち、図5に示すように、砥石10を
回転させ(501)、かつ計測開始位置まで早送りで移
動させる(502)。計測開始位置からは、初期ステッ
プ量(503)で砥石をレーザ測定器20の方向(−Z
方向)へ送り、ステップ計測を行なう(504)。ステ
ップ計測を繰り返すことにより、砥石端面eがレーザ光
23を遮ると(505)、砥石10を1ステップ分レー
ザ測定器20から離れる方向(+Z方向)に戻し(50
6)、次いで、初期ステップ量の1/2のステップ量で
再度ステップ計測を行なう。この砥石端面検出(50
5)と1ステップ後退(506)及び前ステップ量の1
/2のステップ量での再ステップ計測(507)を、再
ステップ計測のステップ量が最終ステップ量と同じか小
さくなるまで繰り返す。そして、再ステップ計測のステ
ップ量が最終ステップ量と同じ、またはそれより小さく
なったときに(508)、その直前の計測で検出した砥
石端面eの位置を砥石端面位置座標Zeとして制御部の
メモり中に記憶させ(509)、計測を終了する。
【0029】なお、計測を開始するに先立って、初期ス
テップ量と、最終ステップ量を設定しておく。また、基
準位置6からステップ計測を行なうと計測時間が長くな
ってしまう場合には、砥石がレーザ光に到達しない位置
を計測開始位置(501)とし、砥石を基準位置6から
早送りするように設定しておく。
【0030】[砥石上方有効位置座標の検出]次に、砥
石10の上方有効位置座標Zbの検出方法を、図6によ
って説明する。砥石10を、前記検出方法あるいは他の
検出方法で求めた砥石端面位置座標Zeまで早送りし
(601)、さらに計測開始位置まで、レーザ光を遮っ
た状態で早送り移動させる(602)。計測開始位置か
らは、初期ステップ量(603)で砥石を−Z方向へ送
り、ステップ計測を行なう(604)。ここで、計測開
始位置は、あらかじめ、砥石10の端面から所定距離の
位置として設定しておく。
【0031】この場合の計測は、砥石を一定速度で一定
量づつステップ移動させながら計測する。すなわち、制
御部はレーザ測定器20から検出データを周期的に入力
してスキャニング計測し、統計データの平均値μと標準
偏差σを取り込み(605)、工具外径の平均値μが過
去のデータに対して急に変化するステップを検出してい
る。具体的には、現在の工具外径の平均値をμnと過去
のデータから求めた検出判定基準データ MIN=(μ1+μ2+・・・+μn-1)/n-1−定数α×(σ1+σ2+・・・σn-1)/n-1 MAX=(μ1+μ2+・・・+μn-1)/n-1+定数α×(σ1+σ2+・・・σn-1)/n-1 とを比較し、現在の工具外径の平均値μnが検出判定基
準データの範囲内か否かを判定し(606)、範囲内の
場合には、現在の平均値μと標準偏差σを検出判定基準
データに加えて次のスキャニング計測を行ない、範囲か
ら外れた場合には、そのステップ内に上方有効位置が含
まれていると判断し、砥石10を+Z方向に1.5ステ
ップ戻し(607)、次にステップ量を前記ステップ量
の1/2にして、再度スキャニング計測を行なう(60
8)。なお、範囲外の場合、現在の測定の平均値μnと
標準偏差σnを検出判定基準データに加えない。この処
理を繰り返してステップ量が最終ステップ量に達したら
計測を終了する(609)。
【0032】ステップ量が最終ステップ量と同じか、そ
れより小さくなったときに、その直前の計測で検出した
工具送り位置を、砥石上方有効位置座標Zbとして制御
部内のメモリ中に記憶させる(610)。すなわち、n
回目の平均値μが、過去の平均値のバラツキの範囲に入
っているかどうかで上方有効位置bの検出判定をしてい
る。ただし、一回目の測定では、検出判定基準データを
求める処理のみで、二回目の測定以降、上方有効位置の
判定を行なう。
【0033】ここでステップ戻し量を、1ステップでは
なく1.5ステップとしているのは、上方有効位置bが
ステップの始めまたは終わり付近にあった場合の、見落
としを避けるための処理である。なお、計測を開始する
に先立って、初期ステップ量と、最終ステップ量を設定
しておく。また、標準偏差の定数αは、位置検出力を決
定する定数で、平均値μに対する、許容する過去の平均
値のバラツキの範囲を設定する。この結果、基準位置6
からの砥石上方有効位置座標Zbが求められることにな
る。
【0034】[砥石の下方有効位置座標の検出]次に、
砥石10の下方有効位置座標Zaの検出方法を図7によ
って説明する。砥石10を、前記検出方法で求めた砥石
上方有効位置座標Zbまで早送りし(701)、この砥
石上方有効位置座標Zbを計測開始位置として、ここか
ら初期ステップ量(702)で砥石10を+Z方向に送
りステップ計測(703)を行なう。その後の手順は、
砥石10を+Z方向にステップ送りし、−Z方向に戻す
点が異なるだけで、他は前記砥石の上方有効位置座標検
出方法と同様の手順で砥石下方有効位置座標Zaを求め
記憶する(704〜709)。この結果、基準位置6か
らの砥石下方有効位置座標Zaが求められることにな
る。
【0035】[砥石径の測定]砥石径の測定方法を図8
によって説明する。砥石10をオシレーションするに先
立ち、上死点座標Zuと砥石の下方有効位置座標Za、
及び下死点座標Zdと上方有効位置座標Zbとがそれぞ
れ一致するように砥石10のオシレーション範囲を設定
する(801,802)。次いで、砥石10を回転させ
ながら(803)、オシレーションを開始する(80
4)。そして、統計データ取り込み指令によって工具外
径の平均値μを取り込み(805)、平均値μの1/2
の値を工具径オフセット量dとして求め、記憶し(80
6)、オシレーションを終了する(807)。
【0036】本実施例においては、上述した砥石端面座
標Zeの検出、砥石上方有効位置座標Zbの検出、砥石
下方有効位置座標Zaの検出、及び工具径オフセット量
dの計測を連続的に行なう。
【0037】これら砥石端面座標Zeと、砥石下方有効
位置座標Zaと、砥石上方有効位置座標Zbと、工具径
オフセット量dと、ワークテーブルからワーク基準面ま
での高さHwと、加工開始位置Ts、加工終了位置T
e、及びワークテーブルからレーザ光までの高さHlと
にもとづいて工具の作動範囲の自動設定が可能となる。
また、実加工と同じ回転数で回転する軸付砥石の工具径
オフセット量dを計測することによって、最適なオフセ
ット量を自動設定することが可能となる。
【0038】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、エンドミルなどの工具形状認識にも実施
することができ、この場合、検出判定のデータとして、
工具外径の最大値を用い、検出判定基準として、最大値
の平均、最大値の標準偏差を用いればよい。また、上述
した工具の戻し量及び再送り時におけるステップ量等
も、前記実施例以外の戻し量及びステップ量とすること
ができる。さらに、検出判定基準値は、上記した工具外
径に関する統計データの平均値μと標準偏差σから設定
できるほか、工具外径に関する最大値と最小値からも設
定することができる。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明の工具形状の認識
方法によれば、工具の作動範囲設定に必要な工具形状に
おける各位置を正確かつ自動的に測定することができ
る。したがって、工具の作動範囲設定の自動化を可能と
する。また、実加工と同じ回転数で回転する軸付砥石の
工具径オフセット量dを計測することによって、最適な
オフセット量設定の自動化を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A),(B)は軸付砥石の一般的な形状を示
す図である。
【図2】軸付砥石の加工時の工具作動範囲を示す図であ
る。
【図3】軸付砥石、レーザ測定器、ワークの位置関係を
示す図である。
【図4】レーザ測定器のレーザ光の中に工具が位置して
いる状態を示す図である。
【図5】砥石端面位置座標の検出手順を説明するための
フローチャートである。
【図6】上方有効位置座標の検出手順を説明するための
フローチャートである。
【図7】下方有効位置座標の検出手順を説明するための
フローチャートである。
【図8】工具径オフセット量の測定手順を説明するため
のフローチャートである。
【符号の説明】
1:ワーク 2:ワーク基準面 3:ワークテーブル 10,15:工具 20:レーザ測定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−90858(JP,A) 特開 平2−78904(JP,A) 特開 平4−315556(JP,A) 特開 平6−109440(JP,A) 特開 昭64−64752(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23Q 17/22 B23Q 17/24

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具を、計測開始位置からレーザ測定
    器の方向にステップ送りし、前記レーザ測定器によって
    工具端面が検出されたときに工具を少なくとも1ステッ
    プ分戻し、 1ステップの送り量を前回の1ステップの送り量より
    小さくして再度前記工具をレーザ測定器の方向にステッ
    プ送りし、前記レーザ測定器によって工具端面が検出さ
    れたときに前記工具を少なくとも今回の1ステップ分だ
    け戻し、 前記の動作を、1ステップの送り量が、あらかじめ
    設定してある最終ステップの送り量と同じか小さくなる
    まで繰り返し、 1ステップの送り量が最終ステップの送り量と同じか
    小さくなったときに、前回の計測で工具端面を検出した
    ときの工具送り座標を、前記工具の端面位置座標として
    記憶することを特徴とした工具形状の認識方法。
  2. 【請求項2】 工具を、計測開始位置からレーザ測定
    器の測定領域内においてステップ送りしつつ、スキャニ
    ング計測して、このときの工具外径の平均値を求め、前
    回までの測定データによって求めた工具外径平均値の範
    囲内に入っているか否かを判定し、範囲内のときは次の
    スキャニング計測を行なって、この動作を繰り返し、 前記平均値が前回までの測定データによって求めた平
    均値の範囲外となったときに、工具を1ステップ分以上
    戻し、 1ステップ分の送り量を前回の1ステップの送り量よ
    り小さくして再度前記工具をレーザ測定器内においてス
    キャニング計測し、 前記,,の動作を、1ステップの送り量が、あ
    らかじめ設定してある最終ステップの送り量と同じか小
    さくなるまで繰り返し、 1ステップの送り量が最終ステップの送り量と同じか
    小さくなったときに、前回の計測で検出した工具外径平
    均値が範囲外となったときの工具送り座標を工具上方有
    効位置座標として記憶することを特徴とした工具形状の
    認識方法。
  3. 【請求項3】 工具を、レーザ測定器の測定領域内に
    おいて砥石上方有効位置座標から計測開始位置まで移動
    させ、 その後、工具を下方有効位置方向にステップ送りしつ
    つ、スキャニング計測して、このときの工具外径の平均
    値を求め、前回までの測定データによって求めた工具外
    径平均値の範囲内に入っているか否かを判定し、範囲内
    のときは次のスキャニング計測を行なって、この動作を
    繰り返し、 前記平均値が前回までの測定データによって求めた平
    均値の範囲外となったときに、工具を1ステップ分以上
    戻し、 1ステップ分の送り量を前回の1ステップの送り量よ
    り小さくして再度前記工具をレーザ測定器内においてス
    キャニング計測し、 前記,,の動作を、1ステップの送り量が、あ
    らかじめ設定してある最終ステップの送り量と同じか小
    さくなるまで繰り返し、 1ステップの送り量が最終ステップの送り量と同じか
    小さくなったときに、前回の計測で検出した工具外径平
    均値が範囲外となったときの工具送り座標を工具下方有
    効位置座標として記憶することを特徴とした工具形状の
    認識方法。
  4. 【請求項4】 工具を、請求項2の方法で検出した前
    記工具の上方有効位置及び請求項3の方法で検出した前
    記工具の下方有効位置の間においてオシレーションさ
    せ、 このオシレーション時に、前記レーザ測定器で測定し
    たデータから工具外径の平均値を求め、 かつ、前記平均値の1/2を工具径オフセット量とし
    て記憶することを特徴とした工具形状の認識方法。
  5. 【請求項5】 請求項1の工具端面位置座標の検出、請
    求項2の工具上方有効位置座標の検出及び請求項3の工
    具下方有効位置座標の検出を連続して行なうことを特徴
    とした工具形状の認識方法。
  6. 【請求項6】 請求項1の工具端面位置座標の検出、請
    求項2の工具上方有効位置座標の検出、請求項3の工具
    下方有効位置座標の検出、及び請求項4の工具径のオフ
    セット量検出を連続して行なうことを特徴とした工具形
    状の認識方法。
  7. 【請求項7】 前記工具が軸付砥石である請求項1〜5
    又は6記載の工具形状の認識方法。
  8. 【請求項8】 前記工具を回転させながら行なう請求項
    1〜6又は7記載の工具形状の認識方法。
  9. 【請求項9】 工具を1ステップ以上戻した後における
    1ステップの送り量が前回の送り量の1/2である請求
    1,2,3,5,6,7又は8記載の工具形状の認識
    方法。
JP10061695A 1995-03-31 1995-03-31 工具形状の認識方法 Expired - Fee Related JP3476163B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10061695A JP3476163B2 (ja) 1995-03-31 1995-03-31 工具形状の認識方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10061695A JP3476163B2 (ja) 1995-03-31 1995-03-31 工具形状の認識方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08267343A JPH08267343A (ja) 1996-10-15
JP3476163B2 true JP3476163B2 (ja) 2003-12-10

Family

ID=14278784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10061695A Expired - Fee Related JP3476163B2 (ja) 1995-03-31 1995-03-31 工具形状の認識方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3476163B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ITBO20030430A1 (it) * 2003-07-17 2005-01-18 Marposs Spa Apparecchiatura e metodo per il controllo della posizione
JP4777703B2 (ja) * 2005-06-23 2011-09-21 株式会社インクス 回転体の断面のプロフィールを得るための方法
JP5662734B2 (ja) * 2010-08-12 2015-02-04 株式会社ディスコ 研削装置
DE102012019026A1 (de) * 2012-09-26 2014-03-27 Blum-Novotest Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Vermessen eines in einer Werkstückbearbeitungsmaschine aufgenommenen Werkzeugs
CN103197606A (zh) * 2013-03-25 2013-07-10 沈阳理工大学 一种基于step-nc的智能数控系统
DE112014006253T5 (de) 2014-01-24 2016-10-27 Mitsubishi Electric Corporation Werkzeugformmessvorrichtung und Werkzeugformmessverfahren
DE102017005488A1 (de) * 2017-06-09 2018-12-13 Blum-Novotest Gmbh Vorrichtung und Verfahren zum Messen und Kontrollieren eines drehantreibbaren Werkzeugs in einer Werkzeugmaschine
CN118341749B (zh) * 2024-06-17 2024-09-13 赛晶亚太半导体科技(浙江)有限公司 一种劈刀清洗及检测方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08267343A (ja) 1996-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4551950A (en) Truing apparatus for a grinding wheel with rounded corners
US7850406B2 (en) Method for setting working origin and machine tool for implementing the same
EP1243992B1 (en) Tool presetter and tool offset amount calculation method
JPH07205023A (ja) Nc研削盤における超砥粒砥石のドレッシング確認方法
JPS58132460A (ja) アンギユラ研削盤用数値制御装置
JP3476163B2 (ja) 工具形状の認識方法
EP0590640A1 (en) Method and machine for grinding a workpiece
JPH09253979A (ja) 刃先位置計測装置
EP0505836A2 (en) Method and apparatus for dressing an angular grinding wheel
JP2008093788A (ja) 研削盤
JP2578041B2 (ja) 自動テーパ研削方法及び装置
JPH08243883A (ja) 工具寸法自動測定装置
JPH08192358A (ja) 研削盤による加工方法およびその研削盤
JP5251429B2 (ja) 研削盤
JPH0839395A (ja) 加工装置
JP4463901B2 (ja) 放電加工方法及び装置
JP2000343425A (ja) 研削盤
JPH0760622A (ja) ツイストエンドミル用研削装置
JP2000079543A (ja) Cnc円筒研削盤によるテーパ研削方法
JP7519212B2 (ja) 研削方法及び研削装置
JP4581647B2 (ja) ツルーイング方法および研削盤
JPH0938859A (ja) 自動研削装置
JP3714162B2 (ja) 工作機械の制御システムおよび記録媒体
JP2002160103A (ja) 曲面加工方法及び曲面加工装置
JPH0364273B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100926

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees