JP3475583B2 - レンズ鏡筒 - Google Patents

レンズ鏡筒

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JP3475583B2
JP3475583B2 JP17627195A JP17627195A JP3475583B2 JP 3475583 B2 JP3475583 B2 JP 3475583B2 JP 17627195 A JP17627195 A JP 17627195A JP 17627195 A JP17627195 A JP 17627195A JP 3475583 B2 JP3475583 B2 JP 3475583B2
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optical axis
cam
lens
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retaining ring
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常雄 渡邉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カム筒を光軸回りに回
転させることで、レンズを光軸方向に移動させるレンズ
鏡筒に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のレンズ鏡筒としては、例えば、図
3に示すようなものがある。このレンズ鏡筒は、第1レ
ンズL1と、第2レンズL2と、第3レンズL3と、カ
メラ本体に取り付けられる固定筒10aと、第2レンズ
L2を保持する第2レンズ保持環30aと、光軸回りに
回転可能なマニュアルフォーカス操作環50と、マニュ
アルフォーカス操作環50の回転で光軸回りに回転する
カム筒40と、第2レンズ保持環30aを光軸方向に付
勢するウェーブワッシャー70と、このウェーブワッシ
ャー70を支持する支持部材60aとを備えている。
【0003】第1レンズL1及び第2レンズL2は、固
定筒10aの内周側に、それぞれ固定されている。第2
レンズL2を保持する第2レンズ保持環30aは、光軸
方向に移動可能に固定筒10aの内周側に配されてい
る。支持部材60aは、環状を成し、固定筒10aの内
周側で且つ第2レンズ保持環30aのカメラ本体側に、
光軸方向に移動可能に配されている。ウェーブワッシャ
ー70は、この支持部材60aと第2レンズ保持環30
aの間に配されている。支持部材60aと第2レンズ保
持環30aの外周には、それぞれ、支持部材用カムピン
74、保持環用カムピン73が突設されている。固定筒
10aには、支持部材用カムピン74及び保持環用カム
ピン73が摺動可能に入り込めるよう、その内周側から
その外周側へ貫通し、光軸と平行な方向に伸びている直
進溝13,14が形成されている。
【0004】カム筒40は、固定筒10aの外周側に光
軸回りに回転可能に配されている。カム筒40には、光
軸回りにスパイラル状で、保持環用カムピン73の先端
が摺動可能に入り込める保持環用カム溝43と、光軸回
りにスパイラル状で、支持部材用カムピン74の先端が
摺動可能に入り込める支持部材用カム溝44と、光軸回
り方向に伸びている周溝45とが形成されている。周溝
45には、固定筒10aの外周に突設されている光軸方
向移動規制ピン75が摺動可能に入り込んでいる。保持
環用カム溝43と支持部材用カム溝44とは、カム筒4
0の光軸回りの回転に伴う保持環用カムピン73及び支
持部材用カムピン74の光軸方向の移動量が同じになる
よう形成されている。このカム筒40は、マニュアルフ
ォーカス操作環50の回転で光軸回りに回転するよう、
マニュアルフォーカス操作環50と連結されている。
【0005】マニュアルフォーカス操作環50を光軸回
りに回転させると、この回転に伴って、カム筒40が光
軸回りに回転する。カム筒40が回転すると、光軸回り
にスパイラル状に形成されているカム溝43,44に嵌
まり込んでいるカムピン73,74は、光軸回りに回転
しつつ光軸方向へ移動しようとする。しかし、カムピン
73,74は、固定筒10aの直進溝13,14にも嵌
まり込んでいるため、光軸回りには回転できず、光軸方
向にのみ移動する。この結果、保持環用カムピン73が
突設されている第2レンズ保持環30a、支持部材用カ
ムピン74が突設されている支持部材60aは、いずれ
も、光軸方向に移動する。この第2レンズ保持環30a
の光軸方向の移動による第2レンズL2の移動によっ
て、焦点調節が行われる。
【0006】各カムピン73,74と各カム溝43,4
4との間には、カムピンがカム溝内を移動できるように
するため、僅かの隙間がある。このため、この隙間によ
り、カム筒40の回転量と第2レンズL2の移動量とに
若干のズレが生じてしまう。そこで、ウェーブワッシャ
ー70で第2レンズ保持環30aを被写体側へ常に押し
付けることで、保持環用カムピン73を保持環用カム溝
43内の被写体側へ押して、カムピン73とカム溝43
との間の隙間によって生じる不具合を解消している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来技術では、カムピン73が突設されている第2
レンズ保持環30a及びウェーブワッシャー70が固定
筒10aの内周側に配され、カムピン73の先端が嵌ま
り込むカム筒40が固定筒10aの外周側に配されてお
り、カムピン73がウェーブワッシャー70から受ける
力の作用点と、カムピン73がカム筒40のカム溝73
から受ける力の作用点との位置が、光軸と垂直な方向に
おいて、比較的大きくズレているため、カムピン倒れが
生じやすい。このため、カム筒40の回転量と第2レン
ズL2の移動量との正確な相関関係を保つことが難しく
なると共に、カム筒40の作動不良を招くおそれもある
という問題点がある。
【0008】さらに、従来技術では、ウェーブワッシャ
ー70の波数を設定する場合、ウェーブワッシャー70
に必要な弾性力のみを考慮して、波数を決定しているた
め、各ピンに均等な力がかからず、レンズ保持環倒れが
生じて、レンズ保持環の作動不良を招くことがあるとい
う問題点もある。
【0009】そこで、本発明の第1の目的は、カム筒を
スムーズに回転させることができると共に、カム筒の回
転量とレンズの移動量との正確な相関関係を保つことが
できるレンズ鏡筒を提供することを目的とする。また、
本発明の第2の目的は、第1の目的を達成しつつ、レン
ズ保持環をスムーズに移動させることができるレンズ鏡
筒を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
のレンズ鏡筒は、光軸回りに円筒状で、カメラ本体に取
り付けられる固定筒と、光軸回りに円筒状で、前記固定
筒の外周側に配され、光軸回りに回転可能なカム筒と、
前記固定筒の内周側に配され、前記レンズを保持するレ
ンズ保持環と、前記レンズ保持環を光軸方向に付勢する
付勢部材と、前記固定筒の内周側に配され、前記付勢部
材を支持する支持部材と、前記レンズ保持環の外周に突
設されている保持環用カムピンと、前記支持部材の外周
に突設されている支持部材用カムピンと、を備え、前記
レンズ保持環及び前記支持部材には、それぞれ、互いに
向い合うよう、光軸から遠ざかる方向に突出している付
勢部材支持突起が形成され、前記固定筒には、前記保持
環用カムピンが摺動可能に入り込めるよう、その内周側
からその外周側へ貫通し、光軸と平行な方向に伸びてい
る保持環用直進溝と、前記支持部材カムピンが摺動可能
に入り込めるよう、その内周側からその外周側へ貫通
し、光軸と平行な方向に伸びている支持部材用直進溝
と、前記レンズ保持環の前記付勢部材支持突起及び前記
支持部材の前記付勢部材支持突起が摺動可能に入り込め
るよう、その内周側からその外周側へ貫通し又は凹み、
光軸方向に伸びている支持突起用直進溝とが形成され、
前記カム筒には、光軸回りにスパイラル状で前記保持環
用カムピンが摺動可能に入り込める保持環用カム溝と、
光軸回りにスパイラル状で前記支持部材用カムピンが摺
動可能に入り込める支持部材用カム溝とが形成され、該
保持環用カム溝と該支持部材用カム溝とは、該カム筒の
光軸回りの回転に伴う該保持環用カムピン及び該支持部
材用カムピンの光軸方向の移動量が同じになるよう形成
され、前記付勢部材は、前記支持突起用直進溝に入り込
んでいる前記レンズ保持環の前記付勢部材支持突起と前
記支持部材の前記付勢部材支持突起との間に配されてい
ることを特徴とするものである。
【0011】また、前記レンズ鏡筒は、前記保持環用カ
ムピンは、光軸を中心として互いに等角度の間隔で前記
レンズ保持環に複数突設され、前記支持部材用カムピン
は、光軸を中心として互いに等角度の間隔で複数の前記
保持環用カムピンの数量と同数、前記支持部材に突設さ
れ、前記支持突起用直進溝は、光軸を中心として互いに
等角度の間隔で前記保持環カムピンの数量の倍数分、前
記固定筒に形成され、前記レンズ保持環の前記付勢部材
支持突起と前記支持部材の前記付勢部材突起とは、複数
の前記支持突起用直進溝にそれぞれ入り込めるよう、該
支持突起用直進溝の数量と同数形成され、前記付勢部材
は、複数の前記支持突起用直進溝に入り込んでいるそれ
ぞれの前記レンズ保持環の前記付勢部材支持突起と前記
支持部材の前記付勢部材支持突起との間に配されている
ことが好ましい。
【0012】また、前記レンズ鏡筒において、前記付勢
部材は、コイルバネであってもよい。
【0013】
【作用】カム筒が回転すると、カム溝及び直進溝に嵌ま
り込んでいるカムピンは、光軸回りに回転することな
く、光軸方向にのみ移動する。この結果、保持環用カム
ピンが突設されているレンズ保持環、支持部材用カムピ
ンが突設されている支持部材は、いずれも、光軸方向に
移動する。なお、このときのレンズ保持環の移動量と支
持部材の移動量とは、同じである。
【0014】レンズ保持環と支持部材との間には、付勢
部材が配されている。この付勢部材により、レンズ保持
環が一定方向に常に押し付けられ、レンズ保持環に突設
されている保持環カムピンも保持環用カム溝内の一定方
向に押される。このため、カムピンとカム溝との間の隙
間によって生じる不具合を解消することができる。
【0015】本発明では、固定筒に支持突起用直進溝が
形成され、この中に付勢部材が収められている。また、
レンズ保持環に突設されている保持環用カムピンは、固
定筒の保持環用直進溝を通って、カム筒の保持環用カム
溝に嵌まり込んでいる。すなわち、固定筒の内周側から
外周側へ貫通している保持環用カムピンを、固定筒内の
付勢部材で一定方向に付勢している。このため、光軸と
垂直な方向における、保持環用カムピンが付勢部材から
受ける力の作用点の位置と、保持環用カムピンがカム筒
のカム溝から受ける力の作用点の位置とのズレが非常に
小さくなっている。この結果、保持環用カムピンを倒そ
うとする力が非常に小さくなり、カムピンが倒れてしま
うことがほとんどなくなる。従って、カムピン倒れによ
る、カム筒の作動不良を防ぐことができる。さらに、カ
ム筒の回転量とレンズの移動量との正確な相関関係を保
つことができる。
【0016】また、光軸を中心として等角度の間隔で複
数のカムピンを配すると共に、カムピンの倍数分の付勢
部材を光軸を中心として等角度の間隔で配したもので
は、各カムピンに均等な力がかかるため、レンズ保持環
倒れ及び支持部材倒れを防ぐことができ、これらが倒れ
ることで作動不良を起こしてしまうのを回避することが
できる。
【0017】
【実施例】以下、本発明に係るレンズ鏡筒の一実施例に
ついて、図1及び図2を用いて説明する。
【0018】本実施例のレンズ鏡筒は、図1に示すよう
に、第1レンズL1と、第2レンズL2と、第3レンズ
L3と、カメラ本体に取り付けられる固定筒10と、固
定筒10のカメラ本体側の外周を覆うカバー筒20と、
第2レンズL2を保持する第2レンズ保持環30と、光
軸回りに回転可能なマニュアルフォーカス操作環50
と、マニュアルフォーカス操作環50の回転で光軸回り
に回転するカム筒40と、第2レンズ保持環30を光軸
方向に付勢するコイルバネ(付勢部材)76と、このコ
イルバネ76を支持する支持部材60とを備えている。
【0019】各レンズは、被写体側から、第1レンズL
1、第2レンズL2、第3レンズL3の順で、固定筒1
0の内周側に配されている。第1レンズL1及び第2レ
ンズL2は、固定筒10の内周側に、それぞれ固定され
ている。第2レンズL2を保持する第2レンズ保持環3
0は、光軸方向に移動可能に固定筒10の内周側に配さ
れている。支持部材60は、環状を成し、固定筒10の
内周側で且つ第2レンズ保持環30のカメラ本体側に、
光軸方向に移動可能に配されている。第2レンズ保持環
30と支持部材60とには、それぞれ、互いに向い合う
よう、光軸から遠ざかる方向に突出しているバネ支持突
起36,66が形成されている。
【0020】支持部材60と第2レンズ保持環30との
外周には、それぞれ、支持部材用カムピン74、保持環
用カムピン73が突設されている。また、固定筒10の
外周には、光軸方向移動規制ピン75が突設されてい
る。
【0021】固定筒10には、支持部材用カムピン74
が摺動可能に入り込めるよう、その内周側からその外周
側へ貫通し、光軸と平行な方向に伸びている支持部材用
直進溝14と、保持環用カムピン73が摺動可能に入り
込めるよう、その内周側からその外周側へ貫通し、光軸
と平行な方向に伸びている保持環用直進溝13と、第2
レンズ保持環30のバネ支持突起36及び支持部材60
のバネ支持突起66が摺動可能に入り込めるよう、その
内周側から外周側へ貫通している支持突起用直進溝16
とが形成されている。固定筒10のカメラ本体側には、
固定筒10をカメラ本体に取り付けるためのマウント部
11が形成されている。
【0022】コイルバネ76は、固定筒10の支持突起
用直進溝16に入り込んでいる第2レンズ保持環30の
バネ支持突起36及び支持部材60のバネ支持突起66
との間に、光軸方向にいくらか縮められた状態で、収め
られている。
【0023】カム筒40は、円筒状を成し、固定筒10
の外周側に配されている筒部41と、筒部41の被写体
側端部から、光軸から遠ざかる方向に伸びている係合部
42とを有している。カム筒40の筒部41には、光軸
回りにスパイラル状で、保持環用カムピン73の先端が
摺動可能に入り込める保持環用カム溝43と、光軸回り
にスパイラル状で、支持部材用カムピン74の先端が摺
動可能に入り込める支持部材用カム溝44と、光軸回り
方向に伸び、光軸方向移動規制ピン75が摺動可能に入
り込める周溝45とが形成されている。保持環用カム溝
43と支持部材用カム溝44とは、カム筒40の光軸回
りの回転に伴う保持環用カムピン73及び支持部材用カ
ムピン74の光軸方向の移動量が同じになるよう形成さ
れている。つまり、支持部材用カム溝44は、保持用カ
ム溝43を光軸方向に一定距離だけシフトしたものであ
る。
【0024】マニュアルフォーカス操作環50は、光軸
回りに回転可能に、カム筒40の外周側に配されてい
る。このマニュアルフォーカス操作環50は、自身が回
転すると、これに伴ってカム筒40も光軸回りに回転す
るよう、カム筒40の係合部42と係合している。
【0025】図2に示すように、支持部材用カムピン7
4は、3個、光軸を中心として等角度の間隔で、支持部
材60に突設されている。また、保持環用カムピン73
も、支持部材用カムピン74と同数の3個、光軸を中心
として等角度の間隔で、第2レンズ保持環30に突設さ
れている。このため、各カムピン73,74が入り込む
直進溝13,14及びカム溝43,44も、それぞれ、
3個ずつ形成されている。また、支持突起用直進溝16
も、3個、光軸を中心として等角度の間隔で、固定筒1
0に形成されている。このため、この支持突起用直進溝
16に入り込む各バネ支持突起36,66とコイルバネ
76も、3個ずつ有している。
【0026】次に、本実施例のレンズ鏡筒の作用につい
て説明する。マニュアルフォーカス操作環50を光軸回
りに回転させると、この回転に伴って、カム筒40が光
軸回りに回転する。カム筒40が回転すると、光軸回り
にスパイラル状に形成されているカム溝43,44に嵌
まり込んでいるカムピン73,74は、光軸回りに回転
しつつ光軸方向へ移動しようとする。しかし、カムピン
73,74は、固定筒10の直進溝13,14にも嵌ま
り込んでいるため、光軸回りには回転できず、光軸方向
にのみ移動する。この結果、保持環用カムピン73が突
設されている第2レンズ保持環30、支持部材用カムピ
ン74が突設されている支持部材60は、いずれも、光
軸方向に移動する。この第2レンズ保持環30の光軸方
向の移動による第2レンズL2の移動によって、焦点調
節が行われる。
【0027】従来技術で述べたように、各カムピン7
3,74と各カム溝43,44との間には、カムピンが
カム溝内を移動できるようにするため、僅かの隙間があ
る。このため、この隙間により、カム筒40の回転量と
第2レンズL2の移動量とに若干のズレが生じてしま
う。そこで、本実施例では、コイルバネ76で第2レン
ズ保持環30を被写体側へ常に押し付けることで、保持
環用カムピン73を保持環用カム溝43内の被写体側へ
押して、カムピンとカム溝との間の隙間によって生じる
不具合を解消している。
【0028】ところで、本実施例では、固定筒10に支
持突起用直進溝16が形成され、この中にコイルバネ7
6が収められているため、光軸と垂直な方向における、
カムピン73がコイルバネ76から受ける力の作用点の
位置と、カムピン73がカム筒40のカム溝43から受
ける力の作用点の位置とのズレが非常に小さくなってい
る。この結果、カムピン73を倒そうとする力が非常に
小さくなり、カムピン73が倒れてしまうことがほとん
どなくなる。従って、カムピン倒れによる、カム筒40
の作動不良を防ぐことができる。さらに、カム筒40の
回転量と第2レンズL2の移動量との正確な相関関係を
保つことができる。
【0029】また、本実施例では、光軸を中心として等
角度の間隔でカムピン73,74を配すると共に、カム
ピン73,74の倍数分(本実施例では1倍分)のコイ
ルバネ76を光軸を中心として等角度の間隔で配したの
で、カムピン73,74に均等な力がかかる。この結
果、レンズ保持環倒れ及び支持部材倒れを防ぐことがで
き、これらが倒れることで作動不良を起こしてしまうの
を回避することができる。
【0030】また、従来技術のように、付勢部材として
ウェーブワッシャーを用いた場合、各カムピン73,7
4に均等な力がかかるようにするためには、ウェーブワ
ッシャーの波数を考慮しなければならず、また、必要な
弾性力が得られるようにするためには、ウェーブワッシ
ャーの厚さ及び波数を考慮しなければならず、目的の機
能が得られるようにするために、相互に因果関係のある
複数のパラメータを考慮する必要性が生じ、設計の自由
度が非常に小さくなってしまう。しかしながら、本実施
例のように、複数のコイルバネ76を用いると、個々の
コイルバネの設計では、各カムピン73,74に均等な
力がかかるようにすることを考慮する必要がないため、
設計の自由度を下げることなく、最適なバネを設計する
ことができる。
【0031】なお、以上の実施例では、支持突起用直進
溝16は、固定筒10の内周側から外周側へ貫通してい
るが、いわゆるインナー溝として、固定筒10の内周側
から外周側へ凹ませたものであってもよい。また、以上
の実施例では、コイルバネ76をカムピン73,74の
数量と同数の3個設けたが、カムピン73,74の倍数
分であれば、例えば、6個設けてもよい。さらに、本実
施例では、付勢部材として、コイルバネを用いたが、光
軸方向に弾性力を発生することができるものであれば、
例えば、板バネ等を用いてもよい。また、本実施例で
は、カム筒40をマニュアルフォーカス操作環50で回
転させているが、カム筒40をモータで回転させるもの
に、本発明を適用してもよい。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、付勢部材により、保持
環カムピンが保持環用カム溝内の一定方向側に常に押さ
れるため、カムピンとカム溝との間の隙間によって生じ
る不具合を解消することができる。具体的には、例え
ば、カム筒を静止させて、レンズを所定位置に静止させ
ようとしも、前記隙間分、レンズ位置が不定になるとい
った不具合を解消することができる。すなわち、本発明
によれば、カム筒の回転量とレンズの移動量との正確な
相関関係を保つことができる。
【0033】また、固定筒内に付勢部材を配したので、
光軸と垂直な方向における、保持環用カムピンが付勢部
材から受ける力の作用点の位置と、保持環用カムピンが
カム筒のカム溝から受ける力の作用点の位置とのズレが
非常に小さくなる関係上、保持環用カムピンを倒そうと
する力が非常に小さくなり、カムピン倒れを防ぐことが
できる。従って、カムピン倒れによる、カム筒の作動不
良を防ぐことができる。
【0034】また、光軸を中心として等角度の間隔で複
数のカムピンを配すると共に、カムピンの倍数分の付勢
部材を光軸を中心として等角度の間隔で配したもので
は、各カムピンに均等な力がかかるため、レンズ保持環
倒れ及び支持部材倒れを防ぐことができ、これらが倒れ
ることで作動不良を起こしてしまうのを回避することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例のレンズ鏡筒の断面図で
ある。
【図2】図1におけるII−II線断面図である。
【図3】従来のレンズ鏡筒の断面図である。
【符号の説明】 10,10a…固定筒、13…保持環用直進溝、14…
支持部材用直進溝、16…支持突起用直進溝、20…カ
バー筒、30,30a…第2レンズ保持環、36…バネ
支持突起、40…カム筒、41…筒部、42…係合部、
43…保持環用カム溝、44…支持部材用カム溝、45
…周溝、50…マニュアルフォーカス操作環、60,6
0a…支持部材、66…バネ支持突起、73…保持環用
カムピン、74…支持部材用カムピン、75…光軸方向
移動規制ピン、76…コイルバネ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レンズを光軸方向に移動させるレンズ鏡筒
    において、 光軸回りに円筒状で、カメラ本体に取り付けられる固定
    筒と、 光軸回りに円筒状で、前記固定筒の外周側に配され、光
    軸回りに回転可能なカム筒と、 前記固定筒の内周側に配され、前記レンズを保持するレ
    ンズ保持環と、 前記レンズ保持環を光軸方向に付勢する付勢部材と、 前記固定筒の内周側に配され、前記付勢部材を支持する
    支持部材と、 前記レンズ保持環の外周に突設されている保持環用カム
    ピンと、 前記支持部材の外周に突設されている支持部材用カムピ
    ンと、 を備え、 前記レンズ保持環及び前記支持部材には、それぞれ、互
    いに向い合うよう、光軸から遠ざかる方向に突出してい
    る付勢部材支持突起が形成され、 前記固定筒には、前記保持環用カムピンが摺動可能に入
    り込めるよう、その内周側からその外周側へ貫通し、光
    軸と平行な方向に伸びている保持環用直進溝と、前記支
    持部材カムピンが摺動可能に入り込めるよう、その内周
    側からその外周側へ貫通し、光軸と平行な方向に伸びて
    いる支持部材用直進溝と、前記レンズ保持環の前記付勢
    部材支持突起及び前記支持部材の前記付勢部材支持突起
    が摺動可能に入り込めるよう、その内周側からその外周
    側へ貫通し又は凹み、光軸方向に伸びている支持突起用
    直進溝とが形成され、 前記カム筒には、光軸回りにスパイラル状で前記保持環
    用カムピンが摺動可能に入り込める保持環用カム溝と、
    光軸回りにスパイラル状で前記支持部材用カムピンが摺
    動可能に入り込める支持部材用カム溝とが形成され、該
    保持環用カム溝と該支持部材用カム溝とは、該カム筒の
    光軸回りの回転に伴う該保持環用カムピン及び該支持部
    材用カムピンの光軸方向の移動量が同じになるよう形成
    され、 前記付勢部材は、前記支持突起用直進溝に入り込んでい
    る前記レンズ保持環の前記付勢部材支持突起と前記支持
    部材の前記付勢部材支持突起との間に配されていること
    を特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】請求項1記載のレンズ鏡筒において、 前記保持環用カムピンは、光軸を中心として互いに等角
    度の間隔で前記レンズ保持環に複数突設され、 前記支持部材用カムピンは、光軸を中心として互いに等
    角度の間隔で複数の前記保持環用カムピンの数量と同
    数、前記支持部材に突設され、 前記支持突起用直進溝は、光軸を中心として互いに等角
    度の間隔で前記保持環カムピンの数量の倍数分、前記固
    定筒に形成され、 前記レンズ保持環の前記付勢部材支持突起と前記支持部
    材の前記付勢部材突起とは、複数の前記支持突起用直進
    溝にそれぞれ入り込めるよう、該支持突起用直進溝の数
    量と同数形成され、 前記付勢部材は、複数の前記支持突起用直進溝に入り込
    んでいるそれぞれの前記レンズ保持環の前記付勢部材支
    持突起と前記支持部材の前記付勢部材支持突起との間に
    配されていることを特徴とするレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のレンズ鏡筒におい
    て、 前記付勢部材は、コイルバネであることを特徴とするレ
    ンズ鏡筒。
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