JP3472565B2 - 現像装置の環境制御方法 - Google Patents

現像装置の環境制御方法

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JP3472565B2 JP2001187883A JP2001187883A JP3472565B2 JP 3472565 B2 JP3472565 B2 JP 3472565B2 JP 2001187883 A JP2001187883 A JP 2001187883A JP 2001187883 A JP2001187883 A JP 2001187883A JP 3472565 B2 JP3472565 B2 JP 3472565B2
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Ventilation (AREA)
  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リソグラフィ工程
に用いる現像装置の環境制御装置及びその環境制御方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】レジスト膜の現像工程は、レジスト膜を
現像液に浸漬して、レジスト膜における光又は電子線が
照射された露光部又は照射されていない未露光部を除去
して、レジストパターンを形成する。
【0003】また、近年における半導体集積回路装置の
微細化に伴い、パターン露光工程において露光光の短波
長化が進み、これに伴って、レジスト膜としては、酸の
触媒反応を利用する化学増幅型レジストが用いられるよ
うになってきた。
【0004】化学増幅型レジストは、光又は電子線の照
射により酸を発生する酸発生剤と、酸の作用によりアル
カリ可溶性となる高分子材料と、溶媒とから構成されて
おり、光又は電子線の照射によってレジスト膜中の酸発
生剤から酸が発生し、発生した酸がアルカリ不溶性の高
分子材料と反応して、該高分子材料はアルカリ可溶性と
なる。次に、レジスト膜の加熱工程において、酸と高分
子材料との反応がレジスト膜の底部にまで進行し、その
後に行なわれる現像工程において、高分子材料における
アルカリ可溶性の部分が除去されてレジストパターンが
形成される。
【0005】ところで、化学増幅型レジストよりなるレ
ジスト膜に対して現像を行なう工程において、レジスト
膜上にアルカリ性の化学汚染物質が存在すると、レジス
ト膜中に発生した酸が失活するため、レジストパターン
寸法が変動するという問題が発生する。従って、化学増
幅型レジストよりなるレジスト膜を現像する場合、アル
カリ性汚染物質の低減及び抑制は重要である。
【0006】また、レジスト膜に対して現像を行なう工
程において、レジスト膜上にSOx又はNOx等の酸性
の化学汚染物質が存在すると、化学汚染物質とアルカリ
性現像液とが反応して余分な生成物が生成され、該生成
物が被エッチング膜の上に異物となって残るので、被エ
ッチング膜のエッチング残りが発生してしまうという問
題がある。
【0007】半導体集積回路の微細化に伴って、許容さ
れる異物の寸法は小さくなってきており、これまでは許
容されてきた微細な異物が歩留まりに悪影響を及ぼすよ
うになってきている。
【0008】従って、レジスト膜の現像工程において、
空気中に存在する化学汚染物質を除去することが重要で
ある。
【0009】そこで、実開平2−131143号公報、
日立プラント技法1992, Vol.13, p.4-p.8 、第11回空
気清浄とコンタミネーションコントロール研究大会予稿
集、第165項〜第168項、及び日立評論Vol.73, No.9 (19
91-9) p.83-p.90 等においては、外部からクリーンルー
ムに導入される空気から化学汚染物質を取り除くための
種々の対策が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、本件発明者
は、微細なパターン欠陥又は異物の発生を防止するため
に、前記の種々の対策、つまり外部からクリーンルーム
に空気を導入する経路に種々の化学フィルタを設ける対
策を講じてみたが、微細なパターン欠陥又は異物の発生
を確実に防止できないという事実に直面した。
【0011】そこで、クリーンルームより取り込んだ空
気を現像装置のウェハ処理室に供給する空気供給手段
に、化学汚染物質を除去する化学フィルタを設けること
を考慮した。
【0012】図3は、クリーンルームより取り込んだ空
気をウェハ処理室に供給する空気供給手段に化学汚染物
質を除去する化学フィルタが設けられてなる現像装置の
環境制御装置の概略構造を示している。
【0013】図3に示すように、クリーンルーム1の内
部に設けられた現像装置には、クリーンルーム1より取
り込んだ空気をウェハ処理室2に供給する空気供給路3
が設けられている。
【0014】空気供給路3には、取り入れ口3aから取
り込んだ空気中に含まれる微粒子を除去する微粒子除去
フィルタ4と、空気の温度及び湿度を調整する温湿調整
ユニット5と、空気中に含まれる、酸性物質、アルカリ
性物質又は有機化合物等の化学汚染物質を吸着して除去
する化学フィルタ6と、空気中に含まれる微細な微粒子
を最終的に除去するHEPAフィルタ7とが設けられて
いる。
【0015】ところが、クリーンルーム1から空気供給
路3に取り込んだ空気中に含まれる化学汚染物質の量が
極めて多い場合には、化学フィルタ6は、当初の予想を
超える量の化学汚染物質を吸着することになる。
【0016】この場合、化学フィルタ6を構成する化学
汚染物質吸着剤は、化学汚染物質に対して強い吸着力を
持っているため、化学汚染物質の総吸着量が化学フィル
タ6の能力を超えない限り、十分な化学汚染物質除去能
力を保持する。ところが、前述のように、クリーンルー
ム1から空気供給路3に取り込んだ空気中に含まれる化
学汚染物質の量が極めて多く、化学フィルタ6が当初の
予想を超える量の化学汚染物質を吸着する場合には、予
定よりも早い時期に吸着能力の限界に達してしまう。
【0017】図4(a)は、クリーンルーム内の空気中
に含まれる化学汚染物質の濃度が時間の経過に伴って変
化する状態を示し、図4(b)は、化学フィルタが吸着
する化学汚染物質の総吸着量が時間の経過に伴って変化
する状態を示している。
【0018】図4(a)及び(b)において、線aと線
bとの間は、クリーンルーム内の空気中に含まれる化学
汚染物質の濃度が極端に高くなった時間帯を示し、図4
(b)において、線cは当初予定されている化学フィル
タの総吸着量を示し、線dは化学汚染物質の濃度が一時
的に高くなった場合の化学フィルタの総吸着量を示し、
線eは化学フィルタの化学汚染物質の総吸着量の飽和量
を示している。
【0019】線aで示す時間にクリーンルーム内の空気
中に含まれる化学汚染物質の濃度が極端に高くなると、
化学フィルタの総吸着量は急激に増加し、化学フィルタ
の総吸着量は、当初予定されていた時間t1 よりもかな
り早い時間t2 に飽和してしまう。
【0020】化学フィルタの総吸着量が飽和してしまう
と、化学フィルタはクリーンルーム1よりウェハ処理室
2に取り込まれる空気中に含まれる化学汚染物質を除去
する機能を失うので、ウェハ処理室2に供給される空気
中に含まれる化学汚染物質の量が増加してしまう。
【0021】
【表1】
【0022】[表1]は、正常時(化学フィルタを取り
替えてから12ヶ月が経過するまでの間に、化学汚染物
質の濃度が異常に高くならなかったケース)と、異常時
(化学フィルタを取り替えてから6ヶ月を経過するまで
の間に、化学汚染物質の濃度が異常に高くなった期間が
1ヶ月間あったケース)とにおける、フィルタ使用期間
とウェハ処理室内の化学汚染物質の濃度との関係、及び
化学フィルタの寿命を示している。
【0023】クリーンルームにおける化学汚染物質の濃
度の急激な増加状態が1ヶ月間存在する場合、例えば、
クリーンルームにおいて高濃度の化学汚染物質が発生す
る事態が1ヶ月間継続して起きていた場合、又はクリー
ンルームにおいて高濃度の化学汚染物質が発生する事態
が散発的に起こり、その期間の合計が1ヶ月間に達して
いた場合は、[表1]における異常時に相当する。この
ような異常時においては、化学フィルタの寿命が6ヶ月
間に短縮されてしまうが、異常事態の発生に気が付かな
かった場合(クリーンルーム内の空気中に含まれる化学
汚染物質の濃度が、正常時に比べて数十倍〜数百倍にな
っていても、通常は気が付かない。)には、化学フィル
タが寿命に達してから(6ヶ月経過後)、正常時に寿命
に達するとき(12ヶ月経過時)までの6ヶ月間におい
ては、空気供給手段に化学フィルタを設けているにも拘
わらず、ウェハ処理室の空気中に含まれる化学汚染物質
の濃度は高くなってしまうという問題が発生する。
【0024】このように、ウェハ処理室の空気中に含ま
れる化学汚染物質の濃度が高くなる事態が起きると、前
述のように、微細なパターン欠陥又は異物の発生が起き
てしまう。
【0025】前記に鑑み、本発明は、クリーンルームの
空気中に含まれる化学汚染物質が高くなっても、微細な
パターン欠陥又は異物の発生を防止できるようにするこ
と及び化学フィルタが急激に劣化しないようにすること
を目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る現像装置の環境制御装置は、クリーン
ルームより取り込んだ空気をウェハ処理室に供給する空
気供給手段と、空気供給手段に設けられ、ウェハ処理室
に供給される空気から化学汚染物質を除去する化学フィ
ルタと、空気供給手段に設けられ、ウェハ処理室に供給
される空気中に含まれる化学汚染物質の濃度を測定する
汚染物質濃度センサと、汚染物質濃度センサが測定した
化学汚染物質の濃度が所定値以下であるときには、クリ
ーンルームより取り込んだ空気をウェハ処理室に供給す
る一方、汚染物質濃度センサが測定した化学汚染物質の
濃度が所定値を超えるときには、クリーンルームより取
り込んだ空気をウェハ処理室に供給しないように制御す
る制御手段とを備えている。
【0027】本発明に係る現像装置の環境制御装置によ
ると、制御手段は、汚染物質濃度センサが測定した化学
汚染物質の濃度が所定値以下であるときには、クリーン
ルームより取り込んだ空気をウェハ処理室に供給する一
方、汚染物質濃度センサが測定した化学汚染物質の濃度
が所定値を超えるときには、クリーンルームより取り込
んだ空気をウェハ処理室に供給しないように制御するた
め、クリーンルーム内の空気に含まれる化学汚染物質の
濃度が高くなったときでも、ウェハ処理室に化学汚染物
質の濃度が高い空気が供給される事態を防止できると共
に、化学フィルタが急激に劣化する事態を防止すること
ができる。このため、微細なパターン欠陥及び異物の発
生を防止できると共に、高価な化学フィルタの寿命を適
正な期間まで保つことができる。また、化学フィルタの
寿命を正確に把握できるので、吸着能力を喪失した化学
フィルタを使用する事態を回避するべく、寿命が来る前
に化学フィルタを取り替えるという無駄を防止すること
ができる。
【0028】本発明に係る現像装置の環境制御装置にお
いて、化学汚染物質は硫黄を含む汚染物質であることが
好ましい。
【0029】硫黄を含む汚染物質は、レジスト膜の現像
に用いられる現像液に含まれる成分と反応して異物を生
成するが、硫黄を含む汚染物質を除去することにより、
異物の発生を防止することができる。
【0030】本発明に係る現像装置の環境制御装置にお
いて、化学汚染物質が硫黄を含む汚染物質である場合、
汚染物質濃度センサは化学フィルタよりも空気取り込み
口側に設けられており、所定値は20μg/m3 である
ことが好ましい。
【0031】このようにすると、クリーンルームから取
り込んだ空気中の硫黄を含む汚染物質の濃度が20μg
/m3 以上であって、化学フィルタが急激に劣化する恐
れがあるときには、クリーンルームから取り込んだ空気
が化学フィルタを通過する事態を回避することができ
る。
【0032】本発明に係る現像装置の環境制御装置にお
いて、化学汚染物質が硫黄を含む汚染物質である場合、
汚染物質濃度センサは化学フィルタよりもウェハ処理室
に設けられており、所定値は0.3μg/m3 であるこ
とが好ましい。
【0033】このようにすると、ウェハ処理室に供給さ
れる空気中の硫黄を含む汚染物質の濃度が0.3μg/
3 以上であって、ウェハ処理室において良好な現像処
理が行なわれない恐れがあるときには、硫黄を含む汚染
物質の濃度が高い空気がウェハ処理室に供給される事態
を回避することができる。
【0034】本発明に係る現像装置の環境制御装置は、
化学汚染物質の濃度が所定値以下である清浄な空気を貯
留しておく清浄空気貯留室を備え、制御手段は、汚染物
質濃度センサが測定した化学汚染物質の濃度が所定値を
超えるときには、クリーンルームから取り込んだ空気に
代えて、清浄空気貯留室に貯留されている清浄な空気を
ウェハ処理室に供給することが好ましい。
【0035】このようにすると、クリーンルームから取
り込んだ空気に含まれる化学汚染物質の濃度が高い場合
には、清浄空気貯留室に貯留されている清浄な空気がウ
ェハ処理室に供給されるため、ウェハ処理室においては
常に良好な現像処理を行なうことができる。
【0036】前記の目的を達成するため、本発明に係る
現像装置の環境制御方法は、ウェハ処理室において、露
光されたレジスト膜に対して現像を行なう現像装置の環
境制御方法を対象とし、クリーンルームより取り込んだ
空気をウェハ処理室に供給する工程と、化学フィルタに
より、取り込んだ空気に含まれる化学汚染物質を除去す
る工程と、汚染物質濃度センサにより、取り込んだ空気
に含まれる化学汚染物質の濃度を測定する工程と、測定
された化学汚染物質の濃度が所定値以下であるときに
は、取り込んだ空気をウェハ処理室に供給する一方、測
定された化学汚染物質の濃度が所定値を超えるときに
は、取り込んだ空気をウェハ処理室に供給しないように
制御する工程とを備えている。
【0037】本発明に係る現像装置の環境制御方法によ
ると、測定された化学汚染物質の濃度が所定値以下であ
るときには、取り込んだ空気をウェハ処理室に供給する
一方、測定された化学汚染物質の濃度が所定値を超える
ときには、取り込んだ空気をウェハ処理室に供給しない
ように制御するため、クリーンルーム内の空気に含まれ
る化学汚染物質の濃度が高くなったときでも、ウェハ処
理室に化学汚染物質の濃度が高い空気が供給される事態
を防止できると共に、化学フィルタが急激に劣化する事
態を防止することができる。このため、微細なパターン
欠陥及び異物の発生を防止できると共に、高価な化学フ
ィルタの寿命を適正な期間まで保つことができる。ま
た、化学フィルタの寿命を正確に把握できるので、吸着
能力を喪失した化学フィルタを使用する事態を回避する
べく、寿命が来る前に化学フィルタを取り替えるという
無駄を防止することができる。
【0038】本発明に係る現像装置の環境制御方法にお
いて、化学汚染物質は硫黄を含む汚染物質であることが
好ましい。
【0039】このようにすると、硫黄を含む汚染物質
は、レジスト膜の現像に用いられる現像液に含まれる成
分と反応して異物を生成するが、硫黄を含む汚染物質を
除去することにより、異物の発生を防止することができ
る。
【0040】本発明に係る現像装置の環境制御方法にお
いて、化学汚染物質が硫黄を含む汚染物質である場合、
汚染物質濃度センサは化学フィルタよりも空気取り込み
口側に設けられており、所定値は20μg/m3 である
ことが好ましい。
【0041】このようにすると、クリーンルームから取
り込んだ空気中の硫黄を含む汚染物質の濃度が20μg
/m3 以上であって、化学フィルタが急激に劣化する恐
れがあるときには、クリーンルームから取り込んだ空気
が化学フィルタを通過する事態を回避することができ
る。
【0042】本発明に係る現像装置の環境制御方法にお
いて、化学汚染物質が硫黄を含む汚染物質である場合、
汚染物質濃度センサは化学フィルタよりもウェハ処理室
に設けられており、所定値は0.3μg/m3 であるこ
とが好ましい。
【0043】このようにすると、ウェハ処理室に供給さ
れる空気中の硫黄を含む汚染物質の濃度が0.3μg/
3 以上であって、ウェハ処理室において良好な現像処
理が行なわれない恐れがあるときには、硫黄を含む汚染
物質の濃度が高い空気がウェハ処理室に供給される事態
を回避することができる。
【0044】本発明に係る現像装置の環境制御方法は、
測定された化学汚染物質の濃度が所定値を超えるときに
は、清浄空気貯留室に貯留されており化学汚染物質の濃
度が所定値以下である清浄な空気をウェハ処理室に供給
する工程を備えていることが好ましい。
【0045】このようにすると、クリーンルームから取
り込んだ空気に含まれる化学汚染物質の濃度が高い場合
には、清浄空気貯留室に貯留されている清浄な空気がウ
ェハ処理室に供給されるため、ウェハ処理室においては
常に良好な現像処理を行なうことができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
レジスト膜の現像装置の環境制御装置及び環境制御方法
について、図1及び図2を参照しながら説明する。
【0047】図1及び図2は、一実施形態に係る現像装
置の環境制御装置の全体構成を示しており、クリーンル
ーム10の内部に設けられたレジスト膜の現像装置に
は、クリーンルーム10より取り込んだ空気をウェハ処
理室11に供給する空気供給手段としての空気供給路1
2が設けられている。尚、空気供給路12には、クリー
ンルーム10より取り込んだ空気をウェハ処理室11に
供給するためのファンが設けられているが、図示は省略
している。
【0048】空気供給路12には、従来の環境制御装置
と同様、取り入れ口12aから取り込んだ空気中に含ま
れる微粒子を除去する微粒子除去フィルタ13と、空気
の温度及び湿度を調整する温湿調整ユニット14と、空
気中に含まれる、酸性物質、アルカリ性物質又は有機化
合物等の化学汚染物質を吸着して除去する化学フィルタ
15と、空気中に含まれる微細な微粒子を最終的に除去
するHEPAフィルタ16が設けられている。
【0049】微粒子除去フィルタ13は、クリーンルー
ム10より取り込んだ空気から、所定サイズよりも大き
い微粒子を取り除く。
【0050】化学フィルタ15としては、化学増幅型レ
ジスト材料から発生する酸の反応を阻害するアミン系汚
染物質を除去する吸着剤(例えば、活性炭に還元剤が添
着された化学吸着剤)を有するアミン系汚染物質除去フ
ィルタ、又は雰囲気中の硫黄酸化物又は化学増幅型レジ
ストの酸発生剤に含まれる硫黄成分を除去する吸着剤
(例えば、活性炭に炭酸カリウムが添着された化学吸着
剤)を有する硫黄系汚染物質除去フィルタ、又はアミン
系汚染物質除去フィルタと硫黄系汚染物質除去フィルタ
とが積層されてなる積層フィルタを用いることができ
る。
【0051】本実施形態においては、化学フィルタ15
としては、クリーンルーム10の空気に含まれる硫黄系
汚染物質の濃度が20μg/m3 以下の場合、該空気に
含まれる硫黄系汚染物質の濃度を0.3μg/m3 以下
に制御できる性能を有すると共に、該性能が1年間維持
されるものを用いた。
【0052】本実施形態の特徴として、空気供給路12
には、ウェハ処理室11に供給される空気中に含まれる
化学汚染物質の濃度を測定する汚染物質濃度センサ17
と、一端側が空気供給路12に接続された空気分流路1
8と、空気分流路18の他端側に接続され、化学汚染物
質の濃度が所定値(所定値については後述する。)以下
である低い清浄な空気を貯留しておく清浄空気貯留室と
しての清浄空気貯留タンク19と、空気供給路12及び
空気分流路18に流れる空気の流路を切り替える流路切
替弁20と、汚染物質濃度センサ17からの信号に基づ
いて流路切替弁20を制御する制御装置21とが設けら
れている。
【0053】本実施形態においては、汚染物質濃度セン
サ17は微粒子除去フィルタ13よりもウェハ処理室1
1側であって化学フィルタ15よりも取り込み口12a
側に設けられており、汚染物質濃度センサ17はクリー
ンルーム10から取り込まれた後、微粒子除去フィルタ
13により微粒子が除去された空気中の化学汚染物質の
濃度を測定する。
【0054】以下、制御装置21により流路切替弁20
を制御する方法について説明する。
【0055】汚染物質濃度センサ17は、取り入れ口1
2aから取り込んだクリーンルーム10の空気中に含ま
れる化学汚染物質の濃度を測定し、測定した結果を制御
装置21に送信する。
【0056】制御装置21は、汚染物質濃度センサ17
が測定した化学汚染物質の濃度が所定値以下であると判
定すると、つまり、クリーンルーム10から取り込んだ
空気が清浄であると判定すると、図1に示すように、取
り入れ口12aと、ウェハ処理室11及び清浄空気貯留
タンク19とを接続して、クリーンルーム10から取り
込んだ清浄な空気をウェハ処理室11及び清浄空気貯留
タンク19の両方に供給する。このようにすると、ウェ
ハ処理室11に清浄な空気が送り込まれるので、ウェハ
処理室11においてレジスト膜に対して良好な現像が行
なわれると共に、清浄空気貯留タンク19にも清浄な空
気が送り込まれるので、清浄空気貯留タンク19に清浄
な空気が貯留される。
【0057】一方、制御装置21は、汚染物質濃度セン
サ17が測定した化学汚染物質の濃度が所定値を超えて
いると判定すると、つまり、クリーンルーム10から取
り込んだ空気が清浄でないと判定すると、図2に示すよ
うに、取り入れ口12aと、ウェハ処理室11及び清浄
空気貯留タンク19との接続を遮断する一方、清浄空気
貯留タンク19とウェハ処理室11とを接続する。この
ようにすると、ウェハ処理室11には清浄空気貯留タン
ク19に貯留されている清浄な空気が送り込まれるの
で、ウェハ処理室11においてレジスト膜に対して良好
な現像が行なわれる。
【0058】以下、制御装置21が流路切替弁20を制
御して空気の流路を切り替える基準となる化学汚染物質
の濃度の所定値について説明する。
【0059】本実施形態においては、汚染物質濃度セン
サ17は化学フィルタ15よりも取り込み口12a側に
設けられており、汚染物質濃度センサ17はクリーンル
ーム10から取り込まれた後、微粒子除去フィルタ13
により微粒子が除去された空気中の化学汚染物質の濃度
を測定する。また、汚染物質濃度センサ17は硫黄系汚
染物質の濃度を測定し、化学汚染物質の濃度の所定値は
20μg/m3 に設定する。
【0060】このようにすると、制御装置21は、クリ
ーンルーム10内の空気中に含まれる硫黄系汚染物質の
濃度が20μg/m3 以下であるときには、クリーンル
ーム10から取り込んだ清浄な空気をウェハ処理室11
及び清浄空気貯留タンク19の両方に供給する一方、ク
リーンルーム10内の空気中に含まれる硫黄系汚染物質
の濃度が20μg/m3 を超えるときには、清浄空気貯
留タンク19に貯留されている清浄な空気をウェハ処理
室11に供給する。
【0061】このため、例えば火山活動又はクリーンル
ーム周辺での事故若しくは火災により、硫黄系汚染物質
が飛散したりして、クリーンルーム10内の空気に含ま
れる硫黄系汚染物質の濃度が20μg/m3 を超えたと
きでも、ウェハ処理室11においてレジスト膜に対して
良好な現像を行なうことができると共に、化学フィルタ
15が予想を超える濃度の硫黄系汚染物質により、急激
に劣化する事態を防止することができる。
【0062】従って、高価な化学フィルタ15の寿命を
適正な期間まで保つことができると共に、化学フィルタ
15の寿命を正確に把握できるので、吸着能力を喪失し
た化学フィルタ15を使用する事態を回避するべく早い
時期に化学フィルタ15を取り替えるという無駄を防止
することができる。
【0063】また、クリーンルーム10内の空気中に含
まれる硫黄系汚染物質の濃度が20μg/m3 を超える
ときにのみ、清浄空気貯留タンク19に貯留されている
清浄な空気をウェハ処理室11に供給するため、清浄空
気貯留タンク19の容量をいたずらに大きくする必要が
なくなる。清浄空気貯留タンク19の容量としては、該
清浄空気貯留タンク19からウェハ処理室に11に清浄
な空気を1週間程度供給し続けられる程度に設定するこ
とが好ましい。このようにすると、1週間の間に、クリ
ーンルーム10の空気中に含まれる硫黄系汚染物質の濃
度が20μg/m3 以下になるような対策を講じること
ができる。
【0064】(一実施形態の変形例)一実施形態の変形
例においては、汚染物質濃度センサ17は化学フィルタ
15よりもウェハ処理室11側に設けられており、汚染
物質濃度センサ17はクリーンルーム10から取り込ま
れた後、化学フィルタ15により化学汚染物質が除去さ
れた空気中の化学汚染物質の濃度を測定する。
【0065】また、この場合、汚染物質濃度センサ17
は硫黄系汚染物質の濃度を測定し、化学汚染物質の濃度
の所定値は0.3μg/m3 に設定する。
【0066】このようにすると、制御装置21は、ウェ
ハ処理室11に供給される空気中に含まれる硫黄系汚染
物質の濃度が0.3μg/m3 以下であるときには、ク
リーンルーム10から取り込んだ清浄な空気をウェハ処
理室11及び清浄空気貯留タンク19の両方に供給する
一方、クリーンルーム10内の空気中に含まれる硫黄系
汚染物質の濃度が0.3μg/m3 を超えるときには、
清浄空気貯留タンク19に貯留されている清浄な空気を
ウェハ処理室11に供給する。
【0067】このため、クリーンルーム10内の空気に
含まれる硫黄系汚染物質の濃度が高くなったときでも、
ウェハ処理室11においてレジスト膜に対して良好な現
像を行なうことができると共に、化学フィルタ15が予
想を超える濃度の硫黄系汚染物質により、急激に劣化す
る事態を防止することができる。
【0068】従って、高価な化学フィルタ15の寿命を
適正な期間まで保つことができると共に、化学フィルタ
15の寿命を正確に把握できるので、吸着能力を喪失し
た化学フィルタ15を使用する事態を回避するべく早い
時期に化学フィルタ15を取り替えるという無駄を防止
することができる。
【0069】尚、本実施形態及びその変形例において
は、制御装置21は硫黄系汚染物質の濃度の高低に基づ
いて流路切替弁20を制御したが、これに代えて、硫黄
系汚染物質以外の酸性の汚染物質、アルカリ性の汚染物
質又は有機系の汚染物質の濃度の高低に基づいて流路切
替弁20を制御してもよい。
【0070】
【発明の効果】本発明に係る現像装置の環境制御装置又
は環境制御方法によると、クリーンルーム内の空気に含
まれる化学汚染物質の濃度が高くなっても、微細なパタ
ーン欠陥及び異物の発生を防止できると共に、高価な化
学フィルタの寿命を適正な期間まで保つことができる。
また、化学フィルタの寿命を正確に把握できるので、吸
着能力を喪失した化学フィルタを使用する事態を回避す
るべく、寿命が来る前に化学フィルタを取り替えるとい
う無駄を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る現像装置の環境制御
装置の全体構成を示しており、クリーンルームから取り
込んだ空気が清浄である場合の空気の流れを説明する図
である。
【図2】本発明の一実施形態に係る現像装置の環境制御
装置の全体構成を示しており、クリーンルームから取り
込んだ空気が清浄でない場合の空気の流れを説明する図
である。
【図3】従来の現像装置の環境制御装置の全体構成を示
す図である。
【図4】(a)は、クリーンルーム内の空気中に含まれ
る化学汚染物質の濃度が時間の経過に伴って変化する状
態を示す図であり、(b)は、化学フィルタが吸着する
化学汚染物質の総吸着量が時間の経過に伴って変化する
状態を示す図である。
【符号の説明】
10 クリーンルーム 11 ウェハ処理室 12 空気供給路 12a 取り入れ口 13 微粒子除去フィルタ 14 温湿調整ユニット 15 化学フィルタ 16 HEPAフィルタ 17 汚染物質濃度センサ 18 空気分流路 19 清浄空気貯留タンク 20 流路切替弁 21 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 7/30 501

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェハ処理室において、露光されたレジ
    スト膜に対して現像を行なう現像装置の環境制御方法で
    あって、 クリーンルームより取り込んだ空気を前記ウェハ処理室
    に供給する工程と、 化学フィルタにより、前記取り込んだ空気に含まれる化
    学汚染物質を除去する工程と、 汚染物質濃度センサにより、前記取り込んだ空気に含ま
    れる前記化学汚染物質の濃度を測定する工程と、 測定された前記化学汚染物質の濃度が所定値以下である
    ときには、前記取り込んだ空気を前記ウェハ処理室に供
    給すると共に清浄空気貯留室に貯留する工程と、 測定された前記化学汚染物質の濃度が所定値を超えると
    きには、前記取り込んだ空気を前記ウェハ処理室に供給
    しないと共に、前記清浄空気貯留室に貯留されている前
    記取り込んだ空気を前記ウェハ処理室に供給する工程と
    を備えていることを特徴とする現像装置の環境制御方
    法。
  2. 【請求項2】 前記化学汚染物質は硫黄を含む汚染物質
    であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置の環
    境制御方法。
  3. 【請求項3】 前記汚染物質濃度センサは前記化学フィ
    ルタよりも空気取り込み口側に設けられており、 前記所定値は20μg/m3 であることを特徴とする
    求項2に記載の現像装置の環境制御方法。
  4. 【請求項4】 前記汚染物質濃度センサは前記化学フィ
    ルタよりもウェハ処理室側に設けられており、 前記所定値は0.3μg/m3 であることを特徴とする
    請求項2に記載の現像装置の環境制御方法。
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