JP3471710B2 - フィルタエレメントの取付け構造 - Google Patents

フィルタエレメントの取付け構造

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JP3471710B2
JP3471710B2 JP2000129436A JP2000129436A JP3471710B2 JP 3471710 B2 JP3471710 B2 JP 3471710B2 JP 2000129436 A JP2000129436 A JP 2000129436A JP 2000129436 A JP2000129436 A JP 2000129436A JP 3471710 B2 JP3471710 B2 JP 3471710B2
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support plate
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健一 薗田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフィルタエレメント
の取付け構造に関するものであり、更に詳しくは、焼却
炉排ガスの集塵機等の大径のフィルタ支持プレートに、
多数のフィルタエレメントを取付ける構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】焼却炉排ガス等の高温ガスの集塵には、
セラミック製のフィルタエレメントが用いられている。
セラミック製のフィルタエレメントとしては、従来は主
としてキャンドル型のものが用いられていた。しかしキ
ャンドル型のフィルタエレメントは1本当たりのろ過面
積が小さいため、最近では図1に示すように多孔質セラ
ミックハニカムの貫通孔1の両端を交互に目封じ材2に
より封止して1本当たりのろ過面積を大幅に増大させた
ハニカム型セラミックフィルタエレメント3が注目され
ている。
【0003】このハニカム型セラミックフィルタエレメ
ント3は、非常に肉薄の内部隔壁4をろ過面としたもの
で、その一方の端面から含塵ガスを流入させ、他方の端
面からクリーンガスを排出する構造となっている。この
ように非常に肉薄のものであるためにその機械的強度は
小さいという欠点がある。
【0004】一方、大都市のゴミ焼却炉のような多量の
排ガスの集塵を行う場合には、多数のハニカム型セラミ
ックフィルタエレメント3を大径のフィルタ支持プレー
トに取り付ける必要があるが、大径のフィルタ支持プレ
ートは、高温ガスとの接触により大きく熱膨張する。し
かも各ハニカム型セラミックフィルタエレメント3の一
端は、含塵ガスを受けるために缶体側に固定しておく必
要がある。従って、多数のハニカム型セラミックフィル
タエレメント3のうち、特にフィルタ支持プレートの周
縁部に配置されたものは熱膨張により大きく歪み、破損
するおそれがある。
【0005】また、このような熱膨張を吸収するために
スプリングを用いることも考えられるのであるが、50
0℃以上の高温域では金属スプリングはほとんど使用す
ることができないため、フィルタエレメントの取付けは
困難な問題であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決して、機械的強度の低いハニカム型セラ
ミックフィルタエレメントを破損のおそれなく大径のフ
ィルタ支持プレートに取り付けることができるフィルタ
エレメントの取付け構造を提供するためになされたもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた請求項1の発明のフィルタエレメントの取
付け構造は、ハニカム型セラミックフィルタエレメント
の外周を、緩衝材を介して金属製のシェルにより包み込
むとともに、このシェルの上端に形成したフランジをフ
ィルタ支持プレートのフィルタ支持孔の周縁にパッキン
を介して係合させ、その上方に設けたウエイトにより押
圧したことを特徴とするものである。また同一の課題を
解決するためになされた請求項2の発明のフィルタエレ
メントの取付け構造は、ハニカム型セラミックフィルタ
エレメントの外周を、緩衝材を介して金属製のシェルに
より包み込むとともに、このシェルの上端に下面にテー
パ部を持つフランジを形成し、このテーパ部をフィルタ
支持プレートのフィルタ支持孔の周縁に設けられたテー
パ状支持台と直接係合させ、その上方に設けたウエイト
により押圧したことを特徴とするものである。なお緩衝
材として膨張性マットを用いることが好ましい。
【0008】請求項1の発明によれば、ハニカム型セラ
ミックフィルタエレメントはその外周を緩衝材を介して
金属製のシェルにより包み込まれているうえ、この金属
製のシェルとフィルタ支持プレートとの間でもある程度
の滑りが可能であるため、フィルタ支持プレートが熱膨
張してもハニカム型セラミックフィルタエレメントに大
きい熱応力が作用するおそれはない。しかも金属製のシ
ェルとフィルタ支持プレートとは上方に設けたウエイト
により押圧されているため、高温状態でも安定した押圧
力を得ることができ、シール性が損なわれることがな
い。また請求項2の発明では、フランジの下面に形成さ
れたテーパ部をフィルタ支持プレートのフィルタ支持孔
の周縁に設けられたテーパ状支持台と直接係合させ、そ
の上方に設けたウエイトにより押圧したので、フィルタ
支持プレートが熱膨張してもテーパ部がスライドするこ
とにより吸収され、ハニカム型セラミックフィルタエレ
メントに大きい熱応力が作用するおそれはない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好ましい実施形態
を示す。図2は本発明の取付け構造を採用した集塵機を
示す概略的な断面図、図3はその要部の断面図である。
図2において、10は集塵機の缶体、11はその内部に
水平に設置されたフィルタ支持プレートであり、このフ
ィルタ支持プレート11に多数のハニカム型セラミック
フィルタエレメント3が取り付けられている。この実施
形態では、フィルタ支持プレート11の上部はクリーン
ガス室12、下部は含塵ガス室13となっており、焼却
炉等からの高温の排ガスは含塵ガス導入口14から含塵
ガス室13に入り、ハニカム型セラミックフィルタエレ
メント3によりろ過されたうえでクリーンガス室12の
クリーンガス排出口15から排出される。なお、16は
各ハニカム型セラミックフィルタエレメント3の上部に
下向きに設置された逆洗用ノズルである。
【0010】図3に示すように、本発明ではハニカム型
セラミックフィルタエレメント3は筒状の金属製のシェ
ル20により外周を包まれている。そしてハニカム型セ
ラミックフィルタエレメント3とシェル20との間隙に
は、緩衝材21が充填されてセラミックと金属とが直接
接触することを防止している。この緩衝材21として
は、排ガスとの接触により加熱されたときにハニカム型
セラミックフィルタエレメント3を確実に保持できるよ
う、膨張性マットを用いることが好ましい。
【0011】図示のように、金属製のシェル20及び緩
衝材21の下端はハニカム型セラミックフィルタエレメ
ント3の下部に回り込み、下方への脱落を防止しておく
ことが好ましい。また金属製のシェル20の上部もハニ
カム型セラミックフィルタエレメント3の上部に回り込
ませてある。一般に、金属製のシェル20の熱膨張率の
方がハニカム型セラミックフィルタエレメント3の熱膨
張率よりも大きいので、高温運転時には両者間のクリア
ランスは拡大する傾向となる。前記したように緩衝材2
1として膨張性マットを使用すれば、この熱膨張差によ
るガタツキを防止できる。
【0012】金属製のシェル20の上端には、外側に拡
がるフランジ22が形成されている。そしてシェル20
を前記したフィルタ支持プレート11に形成されたフィ
ルタ支持孔23の内部に落とし込み、フランジ22をフ
ィルタ支持孔23の周縁に支持させる。なおフランジ2
2とフィルタ支持孔23の間には、環状のパッキン24
が介在させてある。このパッキン24としては、耐熱性
とシール性に優れたセラミックパッキンが適切である。
【0013】更にフランジ22の上部には、ウエイト2
5が載せてある。このウエイト25はフランジ22をフ
ィルタ支持孔23の周縁に常に押圧することができ、ス
プリングに頼ることなく熱膨張を吸収しつつシール性を
確保することができる。なお、26はウエイト25のズ
レを防止するためにフィルタ支持孔23の周囲に立設さ
れたウエイトガイドである。
【0014】このような本発明のフィルタエレメントの
取付け構造によれば、ハニカム型セラミックフィルタエ
レメント3は金属製のシェル20の上部のフランジ22
によりフィルタ支持プレート11からパッキン24を介
して吊り下げられ、ウエイト25により押圧された状態
となる。このため運転時に高温ガスとの接触によりフィ
ルタ支持プレート11が水平方向に熱膨張しても、金属
製のシェル20にほとんど熱応力は作用しない。またウ
エイト25による押圧力は常に一定であるから、高温運
転時にシール性が低下することもない。
【0015】しかもハニカム型セラミックフィルタエレ
メント3は金属製のシェル20に緩衝材21を介して包
み込まれているので、仮に金属製のシェル20に水平方
向の熱応力が作用しても、内部のハニカム型セラミック
フィルタエレメント3が破損するおそれはないうえ、金
属製のシェル20は自由に上下方向に熱膨張できるた
め、熱歪みによって内部のハニカム型セラミックフィル
タエレメント3を損傷することはない。
【0016】なお、本発明のフィルタエレメントの取付
け構造は図2に示した構造の集塵機だけに適用されるも
のではなく、図4に示すように複数本のハニカム型セラ
ミックフィルタエレメント3をまとめたモジュール30
を、缶体10の内部に適当数配置したモジュールタイプ
の集塵機にも適用することができる。この場合には、モ
ジュール30の底板がフィルタ支持プレート11とな
る。
【0017】図3に示した実施形態では、フィルタ支持
孔23の周囲に立設されたウエイトガイド26によりウ
エイト25のずれを防止したが、図5に示すようにフラ
ンジ22の内側にウエイトガイド26を設けてもよい。
またこの図5ではフランジ22の外周を下向きに折り曲
げ、パッキン24に対してフランジ22がずれないよう
にしてある。
【0018】図6は請求項2の発明の実施形態を示す図
であり、シェル20の上端に形成されたフランジ22
は、下面に金属製のテーパ部27を備えている。一方、
フィルタ支持プレート11のフィルタ支持孔23の周縁
には、テーパ部27を支持するテーパ状支持台28が設
けられている。テーパ部27とテーパ状支持台28とは
メタルタッチで直接係合されており、その上方に設けら
れたウエイト25により押圧されている。
【0019】この請求項2の発明は、フランジ22をテ
ーパ部27とテーパ状支持台28とを介してフィルタ支
持プレート11に取付けたものであり、パッキン24を
用いない点で請求項1の発明とは異なるが、フィルタ支
持プレート11に熱膨張が生じた場合にはテーパ部分で
スライドしてこれを吸収することができる。またウエイ
ト25により押圧されているため、安定したシール性を
確保しつつ、常にセンタリングされている利点がある。
【0020】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のフィル
タエレメントの取付け構造によれば、機械的強度の低い
ハニカム型セラミックフィルタエレメントを、熱膨張に
よる破損のおそれなく大径のフィルタ支持プレートに取
り付けることができ、しかも安定したシール性を確保で
きる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハニカム型セラミックフィルタエレメントの概
念的な断面図である。
【図2】本発明の取付け構造を採用した集塵機の一例を
示す概略的な断面図である。
【図3】請求項1の発明の要部を示す断面図である。
【図4】本発明の取付け構造を採用した集塵機の他の例
を示す概略的な断面図である。
【図5】請求項1の発明の他の実施形態を示す断面図で
ある。
【図6】請求項2の発明の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 貫通孔、2 目封じ材、3 ハニカム型セラミック
フィルタエレメント、4 内部隔壁、10 集塵機の缶
体、11 フィルタ支持プレート、12 クリーンガス
室、13 含塵ガス室、14 含塵ガス導入口、15
クリーンガス排出口、16 逆洗用ノズル、20 金属
製のシェル、21 緩衝材、22 フランジ、23 フ
ィルタ支持孔、24 パッキン、25 ウエイト、26
ウエイトガイド、27 テーパ部、28 テーパ状支持
台、30 モジュール
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−136438(JP,A) 特開2000−210517(JP,A) 特開 平7−68105(JP,A) 特開 平10−337428(JP,A) 特開 平10−286418(JP,A) 特開 昭61−4812(JP,A) 特開 平8−109983(JP,A) 実開 昭60−136718(JP,U) 実開 平3−94918(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 46/00 - 46/54

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハニカム型セラミックフィルタエレメン
    トの外周を、緩衝材を介して金属製のシェルにより包み
    込むとともに、このシェルの上端に形成したフランジを
    フィルタ支持プレートのフィルタ支持孔の周縁にパッキ
    ンを介して係合させ、その上方に設けたウエイトにより
    押圧したことを特徴とするフィルタエレメントの取付け
    構造。
  2. 【請求項2】 ハニカム型セラミックフィルタエレメン
    トの外周を、緩衝材を介して金属製のシェルにより包み
    込むとともに、このシェルの上端に下面にテーパ部を持
    つフランジを形成し、このテーパ部をフィルタ支持プレ
    ートのフィルタ支持孔の周縁に設けられたテーパ状支持
    台と直接係合させ、その上方に設けたウエイトにより押
    圧したことを特徴とするフィルタエレメントの取付け構
    造。
  3. 【請求項3】 緩衝材が膨張性マットである請求項1ま
    たは2記載のフィルタエレメントの取付け構造。
JP2000129436A 2000-04-28 2000-04-28 フィルタエレメントの取付け構造 Expired - Lifetime JP3471710B2 (ja)

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