JP3470842B2 - トルクコンバータのロックアップ装置のバランス調整方法 - Google Patents
トルクコンバータのロックアップ装置のバランス調整方法Info
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- JP3470842B2 JP3470842B2 JP29257195A JP29257195A JP3470842B2 JP 3470842 B2 JP3470842 B2 JP 3470842B2 JP 29257195 A JP29257195 A JP 29257195A JP 29257195 A JP29257195 A JP 29257195A JP 3470842 B2 JP3470842 B2 JP 3470842B2
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- torque converter
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H45/00—Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
- F16H45/02—Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
- F16H2045/0273—Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
- F16H2045/0294—Single disk type lock-up clutch, i.e. using a single disc engaged between friction members
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- Mechanical Operated Clutches (AREA)
- Control Of Fluid Gearings (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トルクコンバータ
のロックアップ装置のバランス調整方法に関する。 【0002】 【従来の技術】トルクコンバータは、内部の作動油を介
してトルクを伝達するための装置であり、入力側フロン
トカバーに連結されたインペラと、インペラと対向して
配置されたタービンと、インペラの内周部とタービンの
内周部との間に配置されたステータとを備えている。イ
ンペラから流れる作動油は、タービンを回転させ、ステ
ータにより流れの向きを変えられて再びインペラに戻
る。 【0003】このようなトルクコンバータにおいて、入
力側フロントカバーから機械的にトルクをタービンある
いはタービンハブに出力するためのロックアップ装置が
設けられたものがある。ロックアップ装置は、たとえ
ば、フロントカバーの摩擦面に連結可能なピストン部材
と、ピストン部材に固定されたリテーニングプレート
と、リテーニングプレートに両端を支持された複数のコ
イルスプリングと、タービンハブから延びコイルスプリ
ングの両端に係合する円板状ドリブンプレートとを備え
ている。 【0004】このようなロックアップ装置では、バラン
ス調整方法として、バランスウエイトをピストン等に溶
接していた。このバランス調整方法では、溶接の際に発
生する熱により、ピストン部材に固定されている摩擦フ
ェーシングが歪むことがある。その結果、摩擦フェーシ
ングの精度が落ちたり、摩擦性能や摩擦フェーシングの
強度が低下したりする。 【0005】そのような熱の悪影響を避けるためのバラ
ンス調整方法としては、コイルスプリングの両端に設け
られたスプリングシートにコイルスプリング内に挿入さ
れる挿入部の長さの異なるものを用意し、バランス測定
後にスプリングシートを組み換えてバランスを調整して
いた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】スプリングシートの組
み換えによるバランス調整方法は、作業が煩雑であるた
め、工数が増えてしまいコストが高くなってしまう。そ
のため、生産工程で自動化することが困難である。本発
明の課題は、トルクコンバータのロックアップ装置にお
いてバランス調整を簡単な工程で行うことにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】請求1に記載のバランス
調整方法は、トルクコンバータ内に配置され、トルクコ
ンバータの入力回転部材から出力回転部材にトルクを機
械的に伝達及び遮断するための装置であり、入力回転部
材にクラッチ連結されるピストンプレートと、ピストン
プレートの近傍に円周方向に延びて配置された弾性部材
と、出力回転部材に固定され弾性部材の両端に係合する
連結部材と、ピストンプレートの側面に固定されるとと
もに弾性部材の両端を支持するリテーニングプレートと
を備えたロックアップ装置のバランス調整方法であっ
て、以下の工程を備えている。 ◎バランス調整用重り部
材を、リテーニングプレートにおいて円周方向に並んで
形成されピストンプレート側端に大径部を有する複数の
孔の少なくともの1つ内に配置する工程であり、重り部
材は孔内に挿入される挿入部と挿入部の一端に形成され
リテーニングプレートの側面に当接する当接部とを有し
ている、重り部材配置工程 ◎孔内に配置された重り部材
をピストンプレートに押しつけることで、挿入部の他端
を変形させて大径部に広がらせるかしめ変形工程 このバ
ランス調整方法では、簡単な工程でバランス調整ができ
る。 【0008】 【0009】 【0010】 【0011】 【0012】 【0013】 【0014】 【発明の実施の形態】図1に示すトルクコンバータ1
は、フロントカバー3、インペラ4、タービン5及びス
テータ(図示せず)からなるトルクコンバータ本体と、
ロックアップ装置8とから主に構成されている。ここで
は、トルクコンバータ本体は従来と同様の構造であるの
で詳細な説明は省略する。タービン5のシェルは内周部
がリベット24によりタービンハブ6に固定されてい
る。タービンハブ6は、トランスミッション側(図1の
右側)から延びるメインドライブシャフト(図示せず)
にスプライン係合している。 【0015】図2に詳細に示すロックアップ装置8は、
ピストン部材9と、ドリブン部材10と、第1コイルス
プリング11と、第2コイルスプリング12と、リテー
ニングプレート18とから主に構成されている。ピスト
ン部材9は円板状の部材であり、トランスミッション側
(図1の右側)に延びる外周筒部9aと内周筒部9bを
有している。内周筒部9bはタービンハブ6の外周面に
相対回転自在にかつ軸方向において図1における位置か
らフロントカバー3側に移動可能に支持されている。さ
らに、ピストン部材9の外周側には、フロントカバー3
の環状摩擦面に対向する位置に円板状の摩擦フェーシン
グ20が固定されている。 【0016】リテーニングプレート18は、環状のプレ
ート部材であり、外周筒部9aの内周側に配置されてい
る。リテーニングプレート18の内周部は、円周方向に
等間隔で並んだ8個のリベット19によりピストン部材
9に固定されている。また、リテーニングプレート18
の各リベット19間には、リベット19が貫通する孔よ
り小径の孔部18eが多数形成されている。この孔部1
8eには、図3に示すように、ピストン部材9側に端部
に向かって径が大きくなっていく面取り部18fが形成
されている。これらの孔部18eの所定の個所には、バ
ランスウエイト30が固定されている。バランスウエイ
ト30は、孔部18e内に挿入された挿入部30aと、
挿入部30aの一端において面取り部18fまで広がる
かしめ部30bと、挿入部30aの他端に形成されリテ
ーニングプレート18の側面に当接する頭部30cとか
ら構成されている。これらのバランスウエイト30によ
りロックアップ装置8のバランスがとられている。 【0017】リテーニングプレート18の外周側には、
円周方向等間隔で8個の外周及び内周支持部18a,1
8bが形成されている。内周支持部18bは外周支持部
18aより円周方向の長さが短い。これら外周及び内周
支持部18a,18bとの間に第1コイルスプリング1
1と第2コイルスプリング12とが配置されている。第
2コイルスプリング12は一つおきの第1コイルスプリ
ング11の中に配置されている。第2コイルスプリング
12は第1コイルスプリング11より円周方向長さが短
い。各第1コイルスプリング11の両端には、全て同一
形状のスプリングシート13が配置されている。リテー
ニングプレート18には、各第1コイルスプリング11
のスプリングシート13に当接する第1端部支持部18
cと第2端部支持部18dが形成されている。第1端部
支持部18cは外周側つまり外周支持部18aから切り
起こされ、第2端部支持部18dはリテーニングプレー
ト18の内周側から切り起こされている。 【0018】ドリブン部材10は、環状のプレート部材
であり、溶接によりタービン5のシェル外周部分に固定
されている。ドリブン部材10からは、8本の支持部1
0aがエンジン側(図1左側)に延び、隣接する第1コ
イルスプリング11のスプリングシート13間に挿入さ
れている。フロントカバー3とピストン部材9との間の
作動油がドレンされると、ピストン部材9がフロントカ
バー3側に移動し、摩擦フェーシング20がフロントカ
バー3の摩擦面に密着する。これにより、フロントカバ
ー3のトルクはピストン部材9に伝達され、さらにリテ
ーニングプレート18、第1及び第2コイルスプリング
11,12及びドリブン部材10を介してタービン5に
伝達される。タービン5からはタービンハブ6を介して
トランスミッション側から延びるメインドライブシャフ
ト(図示せず)にトルクは出力される。ロックアップ装
置8の連結時のショックは、第1及び第2コイルスプリ
ング11,12により吸収される。 【0019】フロントカバー3にエンジン側のトルク変
動による捩じり振動が入力されると、ピストン部材9と
ドリブン部材10とが第1及び第2コイルスプリング1
1,12を介して周期的な相対回転をする。これによ
り、捩じり振動が減衰される。 ロックアップ装置のバランス調整方法 ロックアップ装置8のバランス測定時には、バランスウ
エイト30はまだ取り付けられていない。バランス測定
後には、どの位置の孔部18eにバランスウエイト30
を固定するか決定する。続いて、決定された孔部18e
内にバランスウエイト30を配置する。このとき、図4
に示すように、バランスウエイト30の先端にはかしめ
部30bは形成されておらず、さらに頭部30cとリテ
ーニングプレート18の側面との間には所定の隙間が確
保されている。この状態でバランスウエイト30の頭部
をプレス加工等によりピストン部材9側に強く押しつけ
る。この結果、バランスウエイト30の先端が変形し、
面取り部18f内に広がるかしめ部30bを形成する。
このとき、面取り部18fの形状により、かしめ部30
bは面取り部18fに密着しやすい。図3に示す状態で
は、バランスウエイト30は、頭部30cとかしめ部3
0bとによりリテーニングプレート18に固く固定され
ている。この結果、バランスウエイト30ががたつきに
くい。 【0020】以上に述べたバランスウエイト30の配置
及び固定は、容易に自動化できる。その結果、従来より
工数が少なくなり、コストも低くなる。さらに、この調
整方法では、従来と異なり、溶接等の熱を発生する工程
もない。その結果、摩擦フェーシング20の劣化が防止
される。ロックアップ装置の構造については、前記実施
形態に限定されない。また、孔部の形状、配置等も前記
実施形態に限定されない。バランスウエイトの形状、大
きさ等も前記実施例に限定されない。さらに、バランス
ウエイトが取り付けられるプレート部材についても前記
実施例に限定されない。 〔変形例〕図5に示すように、孔部18eのピストン部
材9側には、挿入部18eより大径の係合凹部18gを
設けてもよい。係合凹部18gの深さは一定である。バ
ランスウエイト30のかしめ部30bは係合凹部18g
内に広がり密着している。 【0021】 【発明の効果】本発明に係るトルクコンバータのロック
アップ装置のバランス調整方法では、簡単な工程でバラ
ンス調整ができる。 【0022】
のロックアップ装置のバランス調整方法に関する。 【0002】 【従来の技術】トルクコンバータは、内部の作動油を介
してトルクを伝達するための装置であり、入力側フロン
トカバーに連結されたインペラと、インペラと対向して
配置されたタービンと、インペラの内周部とタービンの
内周部との間に配置されたステータとを備えている。イ
ンペラから流れる作動油は、タービンを回転させ、ステ
ータにより流れの向きを変えられて再びインペラに戻
る。 【0003】このようなトルクコンバータにおいて、入
力側フロントカバーから機械的にトルクをタービンある
いはタービンハブに出力するためのロックアップ装置が
設けられたものがある。ロックアップ装置は、たとえ
ば、フロントカバーの摩擦面に連結可能なピストン部材
と、ピストン部材に固定されたリテーニングプレート
と、リテーニングプレートに両端を支持された複数のコ
イルスプリングと、タービンハブから延びコイルスプリ
ングの両端に係合する円板状ドリブンプレートとを備え
ている。 【0004】このようなロックアップ装置では、バラン
ス調整方法として、バランスウエイトをピストン等に溶
接していた。このバランス調整方法では、溶接の際に発
生する熱により、ピストン部材に固定されている摩擦フ
ェーシングが歪むことがある。その結果、摩擦フェーシ
ングの精度が落ちたり、摩擦性能や摩擦フェーシングの
強度が低下したりする。 【0005】そのような熱の悪影響を避けるためのバラ
ンス調整方法としては、コイルスプリングの両端に設け
られたスプリングシートにコイルスプリング内に挿入さ
れる挿入部の長さの異なるものを用意し、バランス測定
後にスプリングシートを組み換えてバランスを調整して
いた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】スプリングシートの組
み換えによるバランス調整方法は、作業が煩雑であるた
め、工数が増えてしまいコストが高くなってしまう。そ
のため、生産工程で自動化することが困難である。本発
明の課題は、トルクコンバータのロックアップ装置にお
いてバランス調整を簡単な工程で行うことにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】請求1に記載のバランス
調整方法は、トルクコンバータ内に配置され、トルクコ
ンバータの入力回転部材から出力回転部材にトルクを機
械的に伝達及び遮断するための装置であり、入力回転部
材にクラッチ連結されるピストンプレートと、ピストン
プレートの近傍に円周方向に延びて配置された弾性部材
と、出力回転部材に固定され弾性部材の両端に係合する
連結部材と、ピストンプレートの側面に固定されるとと
もに弾性部材の両端を支持するリテーニングプレートと
を備えたロックアップ装置のバランス調整方法であっ
て、以下の工程を備えている。 ◎バランス調整用重り部
材を、リテーニングプレートにおいて円周方向に並んで
形成されピストンプレート側端に大径部を有する複数の
孔の少なくともの1つ内に配置する工程であり、重り部
材は孔内に挿入される挿入部と挿入部の一端に形成され
リテーニングプレートの側面に当接する当接部とを有し
ている、重り部材配置工程 ◎孔内に配置された重り部材
をピストンプレートに押しつけることで、挿入部の他端
を変形させて大径部に広がらせるかしめ変形工程 このバ
ランス調整方法では、簡単な工程でバランス調整ができ
る。 【0008】 【0009】 【0010】 【0011】 【0012】 【0013】 【0014】 【発明の実施の形態】図1に示すトルクコンバータ1
は、フロントカバー3、インペラ4、タービン5及びス
テータ(図示せず)からなるトルクコンバータ本体と、
ロックアップ装置8とから主に構成されている。ここで
は、トルクコンバータ本体は従来と同様の構造であるの
で詳細な説明は省略する。タービン5のシェルは内周部
がリベット24によりタービンハブ6に固定されてい
る。タービンハブ6は、トランスミッション側(図1の
右側)から延びるメインドライブシャフト(図示せず)
にスプライン係合している。 【0015】図2に詳細に示すロックアップ装置8は、
ピストン部材9と、ドリブン部材10と、第1コイルス
プリング11と、第2コイルスプリング12と、リテー
ニングプレート18とから主に構成されている。ピスト
ン部材9は円板状の部材であり、トランスミッション側
(図1の右側)に延びる外周筒部9aと内周筒部9bを
有している。内周筒部9bはタービンハブ6の外周面に
相対回転自在にかつ軸方向において図1における位置か
らフロントカバー3側に移動可能に支持されている。さ
らに、ピストン部材9の外周側には、フロントカバー3
の環状摩擦面に対向する位置に円板状の摩擦フェーシン
グ20が固定されている。 【0016】リテーニングプレート18は、環状のプレ
ート部材であり、外周筒部9aの内周側に配置されてい
る。リテーニングプレート18の内周部は、円周方向に
等間隔で並んだ8個のリベット19によりピストン部材
9に固定されている。また、リテーニングプレート18
の各リベット19間には、リベット19が貫通する孔よ
り小径の孔部18eが多数形成されている。この孔部1
8eには、図3に示すように、ピストン部材9側に端部
に向かって径が大きくなっていく面取り部18fが形成
されている。これらの孔部18eの所定の個所には、バ
ランスウエイト30が固定されている。バランスウエイ
ト30は、孔部18e内に挿入された挿入部30aと、
挿入部30aの一端において面取り部18fまで広がる
かしめ部30bと、挿入部30aの他端に形成されリテ
ーニングプレート18の側面に当接する頭部30cとか
ら構成されている。これらのバランスウエイト30によ
りロックアップ装置8のバランスがとられている。 【0017】リテーニングプレート18の外周側には、
円周方向等間隔で8個の外周及び内周支持部18a,1
8bが形成されている。内周支持部18bは外周支持部
18aより円周方向の長さが短い。これら外周及び内周
支持部18a,18bとの間に第1コイルスプリング1
1と第2コイルスプリング12とが配置されている。第
2コイルスプリング12は一つおきの第1コイルスプリ
ング11の中に配置されている。第2コイルスプリング
12は第1コイルスプリング11より円周方向長さが短
い。各第1コイルスプリング11の両端には、全て同一
形状のスプリングシート13が配置されている。リテー
ニングプレート18には、各第1コイルスプリング11
のスプリングシート13に当接する第1端部支持部18
cと第2端部支持部18dが形成されている。第1端部
支持部18cは外周側つまり外周支持部18aから切り
起こされ、第2端部支持部18dはリテーニングプレー
ト18の内周側から切り起こされている。 【0018】ドリブン部材10は、環状のプレート部材
であり、溶接によりタービン5のシェル外周部分に固定
されている。ドリブン部材10からは、8本の支持部1
0aがエンジン側(図1左側)に延び、隣接する第1コ
イルスプリング11のスプリングシート13間に挿入さ
れている。フロントカバー3とピストン部材9との間の
作動油がドレンされると、ピストン部材9がフロントカ
バー3側に移動し、摩擦フェーシング20がフロントカ
バー3の摩擦面に密着する。これにより、フロントカバ
ー3のトルクはピストン部材9に伝達され、さらにリテ
ーニングプレート18、第1及び第2コイルスプリング
11,12及びドリブン部材10を介してタービン5に
伝達される。タービン5からはタービンハブ6を介して
トランスミッション側から延びるメインドライブシャフ
ト(図示せず)にトルクは出力される。ロックアップ装
置8の連結時のショックは、第1及び第2コイルスプリ
ング11,12により吸収される。 【0019】フロントカバー3にエンジン側のトルク変
動による捩じり振動が入力されると、ピストン部材9と
ドリブン部材10とが第1及び第2コイルスプリング1
1,12を介して周期的な相対回転をする。これによ
り、捩じり振動が減衰される。 ロックアップ装置のバランス調整方法 ロックアップ装置8のバランス測定時には、バランスウ
エイト30はまだ取り付けられていない。バランス測定
後には、どの位置の孔部18eにバランスウエイト30
を固定するか決定する。続いて、決定された孔部18e
内にバランスウエイト30を配置する。このとき、図4
に示すように、バランスウエイト30の先端にはかしめ
部30bは形成されておらず、さらに頭部30cとリテ
ーニングプレート18の側面との間には所定の隙間が確
保されている。この状態でバランスウエイト30の頭部
をプレス加工等によりピストン部材9側に強く押しつけ
る。この結果、バランスウエイト30の先端が変形し、
面取り部18f内に広がるかしめ部30bを形成する。
このとき、面取り部18fの形状により、かしめ部30
bは面取り部18fに密着しやすい。図3に示す状態で
は、バランスウエイト30は、頭部30cとかしめ部3
0bとによりリテーニングプレート18に固く固定され
ている。この結果、バランスウエイト30ががたつきに
くい。 【0020】以上に述べたバランスウエイト30の配置
及び固定は、容易に自動化できる。その結果、従来より
工数が少なくなり、コストも低くなる。さらに、この調
整方法では、従来と異なり、溶接等の熱を発生する工程
もない。その結果、摩擦フェーシング20の劣化が防止
される。ロックアップ装置の構造については、前記実施
形態に限定されない。また、孔部の形状、配置等も前記
実施形態に限定されない。バランスウエイトの形状、大
きさ等も前記実施例に限定されない。さらに、バランス
ウエイトが取り付けられるプレート部材についても前記
実施例に限定されない。 〔変形例〕図5に示すように、孔部18eのピストン部
材9側には、挿入部18eより大径の係合凹部18gを
設けてもよい。係合凹部18gの深さは一定である。バ
ランスウエイト30のかしめ部30bは係合凹部18g
内に広がり密着している。 【0021】 【発明の効果】本発明に係るトルクコンバータのロック
アップ装置のバランス調整方法では、簡単な工程でバラ
ンス調整ができる。 【0022】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのトルクコンバータ
のロックアップ装置の縦断面概略図。 【図2】ロックアップ装置の平面図。 【図3】図1の部分拡大図。 【図4】バランスウエイトの取付工程を示す図3に対応
する図。 【図5】変形例における、図3に対応する図。 【符号の説明】 1 トルクコンバータ 2 フロントカバー 5 タービン 8 ロックアップ装置 9 ピストン部材 10 ドリブンプレート 11 第1コイルスプリング 12 第2コイルスプリング 18 リテーニングプレート 30 バランスウエイト
のロックアップ装置の縦断面概略図。 【図2】ロックアップ装置の平面図。 【図3】図1の部分拡大図。 【図4】バランスウエイトの取付工程を示す図3に対応
する図。 【図5】変形例における、図3に対応する図。 【符号の説明】 1 トルクコンバータ 2 フロントカバー 5 タービン 8 ロックアップ装置 9 ピストン部材 10 ドリブンプレート 11 第1コイルスプリング 12 第2コイルスプリング 18 リテーニングプレート 30 バランスウエイト
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】トルクコンバータ内に配置され、前記トル
クコンバータの入力回転部材から出力回転部材にトルク
を機械的に伝達及び遮断するための装置であり、前記入
力回転部材にクラッチ連結されるピストンプレートと、
前記ピストンプレートの近傍に円周方向に延びて配置さ
れた弾性部材と、前記出力回転部材に固定され前記弾性
部材の両端に係合する連結部材と、前記ピストンプレー
トの側面に固定されるとともに前記弾性部材の両端を支
持するリテーニングプレートとを備えたロックアップ装
置のバランス調整方法であって、 バランス調整用重り部材を、前記リテーニングプレート
において円周方向に並んで形成され前記ピストンプレー
ト側端に大径部を有する複数の孔の少なくともの1つ内
に配置する工程であり、前記重り部材は前記孔内に挿入
される挿入部と前記挿入部の一端に形成され前記リテー
ニングプレートの側面に当接する当接部とを有してい
る、重り部材配置工程と、 前記孔内に配置された前記重り部材を前記ピストンプレ
ートに押しつけることで、前記挿入部の他端を変形させ
て前記大径部に広がらせるかしめ変形工程と、を備えた
トルクコンバータのロックアップ装置のバランス調整方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29257195A JP3470842B2 (ja) | 1995-11-10 | 1995-11-10 | トルクコンバータのロックアップ装置のバランス調整方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29257195A JP3470842B2 (ja) | 1995-11-10 | 1995-11-10 | トルクコンバータのロックアップ装置のバランス調整方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09133197A JPH09133197A (ja) | 1997-05-20 |
JP3470842B2 true JP3470842B2 (ja) | 2003-11-25 |
Family
ID=17783500
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29257195A Expired - Fee Related JP3470842B2 (ja) | 1995-11-10 | 1995-11-10 | トルクコンバータのロックアップ装置のバランス調整方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3470842B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4911655B2 (ja) * | 2001-04-23 | 2012-04-04 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 流体伝動装置 |
JP4911654B2 (ja) * | 2001-04-23 | 2012-04-04 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 流体伝動装置 |
JP2004324744A (ja) * | 2003-04-23 | 2004-11-18 | Exedy Corp | 流体式トルク伝達装置 |
US10006530B2 (en) | 2015-10-13 | 2018-06-26 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Torque converter with rivet-balanced turbine and method thereof |
-
1995
- 1995-11-10 JP JP29257195A patent/JP3470842B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09133197A (ja) | 1997-05-20 |
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